自費PCR検査サービスを拡大、感染リスク抑止へ回収ポスト設置〜薬王堂とセルスペクト、釜石(小佐野・鈴子)2店にスポット
薬王堂釜石小佐野店に設置された自費PCR検査サービスの受付スポット
東北6県でドラッグストアを展開する薬王堂(矢巾町)と医療機器メーカーのセルスペクト(盛岡市)が、個人や企業などに向けて提供する新型コロナウイルスの自費PCR検査サービス。これまで受付店舗は県内陸部が主だったが、16日から沿岸部にも拡大された。釜石市内では小佐野店と鈴子店の2店に検体受付スポットを設置。日常的に検査を受けられる体制を確保することで、感染拡大リスクを抑える狙いがある。
昨年12月に始まった同サービスでは、検査キットを専用サイト(http://cellspect-yakuodo.com/)で購入。自身で採取した唾液を安全パックに梱包(こんぽう)して回収場所に持参するだけで、人と接触することなく検査を受けられる。
受付スポットは薬王堂店舗敷地内に設置。専用容器はセルスペクトが回収して検査を行い、受け付け翌日にはウェブサイトで結果が確認できる。郵送での通知も可能で、受け付け後3日以内に発送される。
送料込みで1万6千円(税別)。価格は高いが、保健所からPCR検査を受託する衛生検査所のセルスペクトが検体の回収・検査までを行う体制により、厚生労働省による検査指針に準拠した精度管理がなされた行政検査と同様の検査が受けられる。
これまでの青森、岩手、宮城、秋田4県の39店に加え、16日以降に岩手の沿岸全域、宮城県気仙沼市、秋田県仙北市(角館)の18店で受け付けが可能となる。
受け付けエリア拡大で新たにスポットが設置された薬王堂釜石小佐野店。店舗内ではなく、建物の外、商品搬入口そばに回収ポストを設け、従業員らに声掛けすることなく、投入してもらえるようになっている。回収は火・木・土曜日の週3回で、投入可能時間は午前8時から午後1時まで。
18日に回収に訪れたセルスペクトの岩渕拓也社長(42)は「地域でいつでも検査を受けられるようになっている。県外への往来、やむを得ず活動する場合の感染拡大防止対策の一助になれば。当たり前の感染対策を続ける啓発にもなれば」と話す。
検査結果を証明書としてほしい場合や従業員の検査をまとめて実施したいといった企業の要望などへの対応も検討。同サービスに関する問い合わせは、衛生検査所(電話019・681・2099/受付時間は午前9時~午後5時)へ。
復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)
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