平田ニュータウンに開所する子育て支援センター
就学前の子どもと保護者のための施設「平田子育て支援センター」が20日、釜石市平田ニュータウン改良住宅1階(上平田ニュータウン西入り口バス停そば)に開所する。子育て相談や遊び場の提供などを行う施設で、市内5カ所目。市内で母子支援活動に取り組むNPO法人「母と子の虹の架け橋」(小佐野町、山野目久子理事長)が市の委託を受け、運営する。
保育施設として利用されていた同住宅1階部分(約160平方メートル)を利用。交流スペース、休憩室(和室)、調理室を設け、子ども用のトイレや手洗い場は保育施設の面影を残した。
交流スペースは床板などに釜石産木材を使い、ぬくもり感あふれる空間に。子どもは広いスペースでのびのびと遊びながら友達づくり、保護者は育児の情報交換ができる。
釜石のまちをイメージした立体遊具、卵型の木がたっぷり入ったプールなどを配置。積み木やパズル、ままごとセットなど、素朴ながら繰り返して遊びたくなる木製のおもちゃ約30点も置いている。
木製の遊具やおもちゃが並ぶ交流スペース
保育士、看護師、子育て支援員などスタッフ7人が交代で勤務。平日午前10時~午後3時まで受け入れる。
支援センターは、広い場所での子どもとの触れ合い、保護者同士の交流、育児の不安・疑問の解消など家庭での子育てだけでは難しい部分をサポートする。甲子、中妻、市東部(天神町)、鵜住居地区にあるが、市南地区(平田、唐丹町)をカバーする施設はなく、課題になっていた。
同法人では子育て世代の居場所を確保する必要性を感じており、子育て環境・サービスの充実を進めたい市の施策と合致。当初、1日からの開所を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い延期されていた。
開所に当たり、▽予約制(利用日の前日までに申し込み)▽かぜの症状、発熱(37・5度以上)などの症状がある場合は利用不可▽利用する保護者は必ずマスクを着用―など条件を設定。当面、午前、午後に分けて親子を受け入れ、それぞれ最大5組に絞る。密閉・密集・密接の「3密」を避ける対策を取り、定期的な換気などにも配慮する。
平田のセンター長を兼ねる山野目理事長(60)は「自粛傾向の中でもできることで子育てを応援したい。木のおもちゃで遊べるのが特徴で、香り、ぬくもりを楽しんでほしい。ママたちにもゆっくりしてもらい、気持ちを切り替える時間に。利用者と信頼関係を築きながら、使いやすい施設づくりを目指す」と意気込んだ。
問い合わせは平田子育て支援センター(電話0193・27・5223)へ。
(復興釜石新聞 2020年4月18日発行 第885号より)
釜石市 – 子育て親子の交流の場 子育て支援センター
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