上中島こども園着工、来年1月供用開始へ〜3つの施設を一体整備、幼・保機能を併せ持つ
完成予定の模型に期待を膨らませる関係者ら
釜石市が、新日鉄住金(本社東京都千代田区、進藤孝生社長)、新日鉄興和不動産(本社東京都港区、永井幹人社長)と進めている「(仮称)上中島こども園、すくすく親子教室、上中島児童館」建設工事が始まるのを前に、14日、上中島町の現地で地鎮祭が行われた。上中島保育所を幼稚園と保育所機能を併せ持つ認定こども園として移転整備し、障害児通所支援事業所「すくすく親子教室」、上中島児童館と一体で建設することで、地域の多様な子育てを支援。12月下旬に完成する見通しで、来年1月の供用開始を目指す。
上中島こども園などの完成イメージ図
建設場所は新日鉄住金が所有する約5417平方メートルの用地で、周辺には仮設住宅や復興住宅が建ち並び、近くにはスーパーもある。3施設はいずれも鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積は、こども園約983平方メートル、児童館336平方メートル、親子教室264平方メートル。日鉄住金テックスエンジ(本社東京都千代田区)が施工する。
市は完成後、建築主の新日鉄興和不動産から土地と建物を買い取る。本年度は保育所として運営し、来年4月から認定こども園としてスタートする予定。
地鎮祭には関係者約50人が出席。神事でくわ入れし、工事の安全を祈った。野田武則市長は「3つの施設を同じ敷地内に整備することで多様な保育ニーズに応え、利用しやすい包括的な保育環境を提供できる」と強調した。
工事の安全を願い、くわ入れする野田武則市長
上中島保育所は1975年に開所。受け入れの対象年齢を広げた2003年度以降、保育室が不足し保育環境の改善が課題になっていた。親子教室は旧小川幼稚園内で仮運営しており、新たな開設場所を検討。老朽化している児童館の改築整備についても懸案となっていた。
こうした中、新日鉄住金から用地活用の提案があり検討。多様化する子育て環境に対応するための児童施設として役割を発揮するだけでなく、復興公営住宅を含めた地域コミュニティー形成の場となることへの期待、復興交付金市街地復興効果促進事業の対象としても承認されたことから、3施設一体で移転整備することになった。
(復興釜石新聞 2017年4月19日発行 第581号より)
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