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写真で日常を楽しめ!釜石・フォトライフ 第25回記念展 自由な表現「淡々と」

写真愛好者らの集いの場になる「フォトライフ写真展」

写真愛好者らの集いの場になる「フォトライフ写真展」

 
 合言葉は「楽しく撮影、楽しく展示」―。フォトライフを楽しむ人たちが「見てもらいたい」作品を並べる写真展が9日まで、釜石市大町の市民ホールTETTOで開かれた。25回目の記念展には撮影者が出合い、心動かされた「日常」がずらり。市内外の20人が80点を出品し、身近な四季折々の風景や動植物、旅の思い出、家族のスナップ、商業写真…などで多彩な視点を見せた。
  
 写真を通じて日常を楽しんでもらおうと、フォトライフ写真展実行委員会(多田國雄代表)が主催。独自に撮影を楽しんでいる写真愛好者らが展示を通じ交流を深める場となっている。地元の写真家、故浅野幸悦さんが中心になって1997年からスタート。浅野さんの亡き後、遺志を継いだ多田代表らが回を重ねてきた。新型コロナウイルス感染症の影響で2年間自粛。昨年から再開した。
 
写真は6ツ切サイズが基本形。台紙は手作りとこだわりも

写真は6ツ切サイズが基本形。台紙は手作りとこだわりも

 
 作品は6ツ切サイズに統一しているが、展示は気軽な自由参加が基本。浜町の石田登茂子さん(74)は、和歌山県・南紀白浜を巡る旅の思い出や“あこがれの大スター”パンダの愛らしい姿を写した作品を出品した。近所の散歩コースで捉えた作品「華やぐ春」ではシダレザクラとツバキの競演を狙った。「好きな所に行って、好きなものを撮る。健康でいないとね」といたずらっぽく笑った。
  
来場者に撮影秘話などを伝える石田登茂子さん(右)

来場者に撮影秘話などを伝える石田登茂子さん(右)

  
 甲子町の菊池弘さん(86)は、フィルム写真にこだわりを持って活動している。「自覚はない」が、最高齢の出品者。好みの被写体は自然風景や躍動的な郷土芸能などだが、年齢を重ね、最近はカメラを携えて遠出する機会は減った。今回は数年前に撮った「憧れの山(アルプス)」「聖火が釜石に来た!!」など3点を紹介。「現像した時に思い通りの画が写し出された喜び」や独特の風合いを楽しんでもらった。
  
 特別企画として、「ありがとう!! SL銀河」コーナーを設置。6月に運行を終えた観光列車を10数年追いかけた愛好者ら10人が20点余りを並べた。勾配のある釜石線を力強く走行する場面、疾走感あふれる車輪、機関士との交流など、さまざまな表情が来場者の目を引いた。
  
SL銀河の写真を並べた企画コーナーでは会話が弾む

SL銀河の写真を並べた企画コーナーでは会話が弾む

 
撮りたいもの発見!展示会場でカメラを構える多田代表(右)

撮りたいもの発見!展示会場でカメラを構える多田代表(右)

  
 淡々と四半世紀-。多田代表(80)はつぶやいた。2011年3月の東日本大震災で仕事場(看板業)も自宅も失ったが、同年11月には新たな作業場で同展示会を実行。「負けないぞ」というよりは、「(津波は)いつか来ると思っていたから、たいしたことない…そんな感じだった」。手元に残った携帯電話のカメラで撮影した作品などを仲間と共に並べた。
 
写真を通じて日常を楽しんでいる出品者たち

写真を通じて日常を楽しんでいる出品者たち

 
記念展を彩った創設者・故浅野幸悦さんの作品(左)

記念展を彩った創設者・故浅野幸悦さんの作品(左)

 
 記念展には浅野さんの作品1点、スタート時から使い続ける案内パネルも持ち込んだ。過去に浅野さんの子どもたちが出展したことがあったといい、「親の背中を見ていたのかな。そうやってこの写真展が続いていくのだろうと、印象深い出来事だった」と多田代表。「節目のとなる展示に役割を果たした」と肩の力を抜いた。
 

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ラグビーで地域活性化を「ラグビッグドリーム」今年も 釜石SWプレシーズン3戦目はBR東京と

釜石ラグビッグドリームでプレシーズンマッチ3戦目を戦う釜石SW(白×グレージャージー)

釜石ラグビッグドリームでプレシーズンマッチ3戦目を戦う釜石SW(白×グレージャージー)

 
 2023釜石ラグビッグドリーム~RWC MEMORIAL~(同実行委主催)は8日、釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムで開かれた。ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会釜石開催から4年―。大会レガシー(遺産)を受け継ぎ、「ラグビーのまち釜石」の一層の定着、情報発信を図ろうと官民が協力して今年も実施した。2日付けで、釜石シーウェイブスRFCから「日本製鉄釜石シーウェイブス」にチーム名を変更した釜石SW(略称は従来通り)は、同イベントでプレシーズンマッチ3戦目を迎え、リコーブラックラムズ東京(BR東京)と対戦した。
 
 昨年同様、中学生の交流試合で幕開け。特設ラグビー部を結成している釜石中と甲子中が参加した。市内の中学校は例年、他競技の中総体が終わるころに特設ラグビー部を結成。10月の県中総体同競技大会に挑む。40回記念の今年の大会は28、29日に、初めて会場となる同スタジアムで開催される予定で、市内から釜石、甲子、釜石東の3校が出場する。
 
釜石中、甲子中の特設ラグビー部による交流試合

釜石中、甲子中の特設ラグビー部による交流試合

 
“ラグビーのまち釜石”の中学生が4年前のW杯会場となったスタジアムで奮闘

“ラグビーのまち釜石”の中学生が4年前のW杯会場となったスタジアムで奮闘

 
試合は3週間後の中総体の前哨戦にもなった

試合は3週間後の中総体の前哨戦にもなった

 
 大会に向けチームの力を試す場にもなった交流試合で、釜石中のキャプテン八幡玲翔さん(3年)は「練習期間は短いが攻守でサインプレーもでき、いい試合だった」と手応えを実感。市内のイベントで試合機会を得られることを喜び、「釜石はラグビーのまち。こういう場をもっと増やしてもらえたら」と期待した。自身は釜石SWアカデミーにも所属しており、「ラグビーはこれからも続けてSWに入ることが目標」と夢を描いた。
 
 メインゲームは、ジャパンラグビーリーグワン2部の釜石SWが同1部のBR東京と対戦した。両チームの交流戦は2010年以来13年ぶり。釜石はチームの底上げを図るため、今試合も昨季出場機会の少なかった若手選手を中心に先発。前半は格上の相手に攻め込まれる場面が続き、6トライを奪われた。前半終了間際の39分、釜石は敵陣でのマイボールラインアウトを起点に、ナンバー8セタ・コロイタマナの強力な突破などでゴール前へ運び、ライン際の攻防で再びボールを手にしたコロイタマナがトライ。SO落和史のゴールも決まって7-36で折り返した。
 
ナンバー8セタ・コロイタマナ(左)が相手を振り切り前へ。最後は自らトライを決めた

ナンバー8セタ・コロイタマナ(左)が相手を振り切り前へ。最後は自らトライを決めた

 
 後半、釜石は選手を大幅に入れ替え。開始直後に1トライを許したが、その後は失点を抑え、攻撃のリズムもテンポアップ。敵陣に切り込むたび、スタンドから歓声が上がった。32分には、後半から出場したWTBキャメロン・ベイリーが相手のロングパスをインターセプト。自陣から独走し、そのままトライに持ち込んだ(落ゴール成功)。最後の得点のチャンスは43分。WTB吹越大清が敵陣22メートルライン付近までボールを運んだ後、ゴール前のマイボールスクラムをしっかり押し込み、最後は後半出場のナンバー8サム・ヘンウッドがトライ。19-43で試合を終えた。
 
WTB吹越大清が相手の動きをよく見て抜け出し敵陣へ

WTB吹越大清が相手の動きをよく見て抜け出し敵陣へ

 
FW陣がスクラムを押し切り、試合終了間際に1トライを返した

FW陣がスクラムを押し切り、試合終了間際に1トライを返した

 
 ゲームキャプテンを務めたフッカー王野尚希選手は「前半はリコーのブレイクダウン周りの激しさ、セットピースの圧力に押されてしまった部分が多くあった。細かいスキルの精度、密集の寄りの速さなど、もっと突き詰めていかねば」と反省。須田康夫ヘッドコーチは「流れを持って行かれた。それでもスクラムやタックルは向上してきている。強いプレッシャーの中でも自分たちのラグビーをしっかり遂行できるようにしたい」と話した。
 
 釜石SWのプレシーズンマッチ4戦目は、21日に同スタジアムで行われる「黄金の國、いわて。」招待試合、対トヨタヴェルブリッツ戦。王野選手はターンオーバーされてからの攻守の切り替えの早さ、コミュニケーションの質向上、セットプレーでのFWの安定したボール供給を課題に挙げ、「チーム全体で方向性を一つにして取り組んでいく」と気を引き締めた。
 
 釜石SWは今月4日の定例記者会見で、6人の新加入選手(FW4人、バックス2人)を発表。この日の試合にはプロップ山田裕介選手(25、日本製鉄)が先発出場した。
 
加入後の初試合で先発したプロップ山田裕介(左から2人目)

加入後の初試合で先発したプロップ山田裕介(左から2人目)

 
 会場内にはフードコーナーが設けられたほか、震災復興に尽力した自衛隊、警察、消防の車両展示、音楽ライブ、ラグビー体験、餅まきも行われた。
 
方言を交えた楽曲で観客を楽しませた「ナンダ★モンセ」のステージ

方言を交えた楽曲で観客を楽しませた「ナンダ★モンセ」のステージ

 
釜石SW、BR東京のマスコットもイベントを盛り上げた

釜石SW、BR東京のマスコットもイベントを盛り上げた

 
うのスタ餅まきは今年も大好評。幅広い世代が手を伸ばした

うのスタ餅まきは今年も大好評。幅広い世代が手を伸ばした

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釜石版ブルーカーボン・オフセット制度 養殖ワカメなどCO2吸収量販売 漁業振興、環境保全につなぐ

釜石で始まったブルーカーボン・オフセット制度 

釜石で始まったブルーカーボン・オフセット制度

  
 2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量実質ゼロを目指す釜石市。このほど、養殖ワカメやコンブが吸収、貯留する温室効果ガスのCO2の吸収量を販売し、企業や団体が買い取る排出権取引制度を創設した。企業活動で出るCO2を海藻などによる吸収で相殺する「ブルーカーボン・オフセット」の取り組み。市独自の制度となる “釜石版”の収益は生産者らに還元し、漁業振興に役立てる。6日には制度初となる認証を行い、首都圏の2社に証明書を交付した。
  
釜石版制度の流れやメリット

釜石版制度の流れやメリット

  
 ワカメなどが吸収、貯留するCO2量の算定方法については東京大学大気海洋研究所大槌沿岸センターと岩手大の協力で確立。成長過程で脱落した破片が海底に沈着し、長期間分解されずにとどまって海中に貯留された量を「ブルーカーボン」とする。
  
 この制度には市内の3漁協の力が不可欠。養殖ワカメやコンブの生産量の報告を受け、市独自の計算式に当てはめ算定する。それによると、2022年度生産分のカーボンクレジットは39.2トンに相当。1トン当たり8800円で販売する。
  
 制度運用の事務局は、観光地域づくり法人かまいしDMC(河東英宜代表取締役)が担う。同社が実施する企業研修などと組み合わせて販売。本年度は市が運営経費として90万円を補助する。
  
証明書交付式に出席したオカムラの関口政宏部長(中)

証明書交付式に出席したオカムラの関口政宏部長(中)

  
 第1号の認証を受けたのは、オフィス家具製造販売のオカムラ(横浜市)と防災設備メーカー能美防災(東京都)。両社とも釜石市内でワーケーションを行っていて、移動などで使ったCO2の排出量に当たる0.5トン分(4400円)、0.1トン分(880円)をそれぞれ購入した。証明書の交付式は6日に釜石市役所で行われ、両社の代表者が野田武則市長から受け取った。
  
 収益は漁協に還元され運営支援につながる一方、買い取った企業などは環境保全の取り組みを積極的に進めていることなどをPRできる。オカムラサステナビリティ推進部の関口政宏部長、能美防災東北支社の富永卓己支社長は「釜石とともに取り組んでいければ」と協力を継続する考えを示した。
 
証明書を手にする能美防災の富永卓己支社長(中)ら

証明書を手にする能美防災の富永卓己支社長(中)ら

 
 同席した同センターの福田秀樹准教授は「微々たる取り組みにも見えるが、海がCO2を吸収する仕組みを理解し、大切にする意識を持ってもらえるといい」と期待。かまいしDMCの河東代表取締役も「海での活動が気候変動の緩和に貢献する資源になることを考えるきっかけになれば」と釜石版の制度をアピールする。
 

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広報かまいし2023年10月15日号(No.1818)

広報かまいし2023年10月15日号(No.1818)
 

広報かまいし2023年10月15日号(No.1818)

広報かまいし2023年10月15日号(No.1818)

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【P1】
表紙

【P2-3】
釜石よいさイベントレポート

【P4-5】
いざという時に、正しい避難ができるよう備えましょう

【P6-7】
まちの話題
イベント案内

【P8-9】
まなびぃ釜石

【P10】
新型コロナワクチン接種のお知らせ 他

【P11-13】
まちのお知らせ

【P14-15】
保健案内板
保健だより

【P16】
「いわて釜石RFC・中学生フランス派遣」リポート

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023091200041/
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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秋の味サンマ 厳しさ続くも…漁場、南下? 釜石入港第1船 三陸沖で漁、好転期待

釜石港に今季初のサンマが水揚げされた

釜石港に今季初のサンマが水揚げされた

 
 釜石市の新浜町魚市場に10日、今季初のサンマが水揚げされた。昨年より1カ月以上も遅くなったが、量は若干上向き感のある約5.5トン。漁場の南下もあるといい、今回初水揚げとなったサンマは三陸沖で漁獲したものだ。厳しい状況が続く“秋味”だが、関係者は「あと2カ月…好転を」と期待する。
 
 釜石港に入ったのは千葉県南房総市の「第一安房(あわ)丸」(120トン、鈴木勇人漁労長、16人乗り組み)。大型船漁解禁日の8月20日以降、拠点とする花咲港(北海道根室市)から東に約1300キロの北太平洋公海で操業していたが、最近は漁場が南下。10月8、9日に釜石港から約150キロの三陸沖で漁獲したものを運んだ。
 
「第一安房丸」の入港を釜石の漁業関係者が見守る

「第一安房丸」の入港を釜石の漁業関係者が見守る

 
釜石に初サンマを届けた第一安房丸の乗組員ら

釜石に初サンマを届けた第一安房丸の乗組員ら

 
 大きさは1匹100~110グラムの中小型が中心で、価格は1キロ当たり700~750円で取引された。「量も身の付きも去年よりはいいと思う」と鈴木漁労長(45)。今年はロシア主張排他的経済水域(EEZ)内の操業が2年ぶりに解禁となったが、そこまで行かずとも漁ができているという。「(魚影は)薄い気もするが、近年にない水域で見えたりもする。燃料高騰ということもあるから、近い漁場だといい」と“まずまず”の反応。ただ、漁業を取り巻く環境は厳しさを増しており、「能力なりに、1日でも長く操業ができれば」と望みをかける。
 
次々と水揚げされるサンマ。乗組員にも力が入る

次々と水揚げされるサンマ。乗組員にも力が入る

 
三陸沖で漁獲されたサンマ。漁の好転に期待する

三陸沖で漁獲されたサンマ。漁の好転に期待する

 
 ほぼ全量を買い取った新浜町の水産加工会社「平庄」の平野隆司社長(47)は「全体的に少ない。量がまとまらないと厳しい。これから本当に取れるのか」と不安をのぞかせる。一方、「漁場が近くなって」との話を聞くと、「サンマ漁は11月いっぱい。2カ月あるから、期待はしている」と前向きに捉えた。この日水揚げされた大部分は関東方面に鮮魚出荷された。
  
 釜石港の昨年のサンマ水揚げ量は202トン(取引額約1億1544万円)。過去最低となり、漁業関係者の実感は厳しいものになった。

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いわて世界遺産まつり 今年は釜石・橋野鉄鉱山で 本県が誇る3つの宝 現地から発信

いわて世界遺産まつりin橋野鉄鉱山=7日

いわて世界遺産まつりin橋野鉄鉱山=7日

 
 国内最多タイ3つの世界遺産(平泉、橋野鉄鉱山、御所野遺跡)を有する岩手県。その価値や魅力を広く知ってもらう「いわて世界遺産まつり」が7、8の両日、釜石市橋野町の橋野鉄鉱山インフォメーションセンター駐車場で開かれた。県文化振興課が主催。3遺産にちなんだワークショップ(製作体験)、オープンスクール(講話)に加え、餅の振る舞い、高校生の民俗芸能公演などが行われ、県内外から訪れた人たちが楽しんだ。
 
 同イベントは昨年の平泉での開催に続き2回目。現地への誘客、遺産がある地元の人たちが他遺産についても学ぶ機会にと企画され、今年は釜石が会場となった。7日は「一関祝い餅つき振舞い隊」5人による歌に合わせた餅つきで幕開け。来場者も参加してつきあげた餅は3種の味付けで振る舞われた。
 
「岩手まるごとおもてなし隊」が司会を務め、にぎやかに幕開け!

「岩手まるごとおもてなし隊」が司会を務め、にぎやかに幕開け!

 
 「一関祝い餅つき振舞い隊」の餅つき実演に来場者も飛び入り参加

「一関祝い餅つき振舞い隊」の餅つき実演に来場者も飛び入り参加

 
 初日の民俗芸能公演には県内2高校が出演した。大迫高(花巻市)学芸部神楽班の10人は国重要無形民俗文化財・早池峰神楽の一つ「大償(おおつぐない)神楽」、岩泉高(岩泉町)郷土芸能同好会の19人は「中野七頭舞」を披露した。釜石では初の演舞となった岩泉高生は、異なる道具を手に躍動感あふれる踊りを見せた。会長の坂下雄斗さん(2年)は「中野七頭舞をより多くの人に知ってもらうのが僕らの役目。貴重な場をいただきうれしい」と感謝。県内の世界遺産について、「身近にあるのは誇らしい。岩手の良さをあらためて感じる。行ったことがない遺産にも足を運んでみたい」と期待を膨らませた。
 
岩泉高郷土芸能同好会の「中野七頭舞」がまつりを盛り上げる

岩泉高郷土芸能同好会の「中野七頭舞」がまつりを盛り上げる

 
釜石初披露の岩泉高生らの演舞に観客は拍手喝采

釜石初披露の岩泉高生らの演舞に観客は拍手喝采

 
 会場内ではパネル展示で3遺産を紹介。ワークショップは3種のメニューが用意された。平泉は藤原泰衡の首桶から見つかった種が約800年の時を経て開花したことで知られる「中尊寺ハス」にちなみ、ハスの花のペーパークラフト、橋野鉄鉱山は鉄の歴史館(同市大平町)でも体験できる鋳造によるキーホルダー作り、御所野遺跡は自然の恵みで暮らした縄文人にちなみ、クルミの樹皮のストラップ作り。幅広い年代が挑戦し、完成品に笑顔を広げた。
 
 3遺産を学ぶオープンスクールは初日に橋野鉄鉱山の講話が行われ、市世界遺産課の森一欽課長補佐が鉄産業の近代化の歴史について話した。同鉄鉱山高炉場跡を回って質問に答えると、景品がもらえるクイズラリーも実施。芸能公演に出演した高校生も参加し、楽しみながら遺跡への理解を深めた。
 
クルミの樹皮でストラップ作り。縄文人は木の皮を編んで籠を作っていたそう

クルミの樹皮でストラップ作り。縄文人は木の皮を編んで籠を作っていたそう

 
釜石のワークショップは鋳造体験(左上)。橋野鉄鉱山スクール(右)の参加者には岩手の世界遺産グッズが当たるガチャのチャンスが…(左下)

釜石のワークショップは鋳造体験(左上)。橋野鉄鉱山スクール(右)の参加者には岩手の世界遺産グッズが当たるガチャのチャンスが…(左下)

 
大償神楽(早池峰神楽の一つ)を披露した大迫高生は橋野鉄鉱山クイズラリーにも挑戦(左上)

大償神楽(早池峰神楽の一つ)を披露した大迫高生は橋野鉄鉱山クイズラリーにも挑戦(左上)

 
 宮城県大崎市の佐藤栄喜さん(51)は今回で、岩手の3世界遺産訪問を全て遂げた。「見どころがいっぱいあっていいですね。現地ではそれぞれの歴史が感じられる。橋野や御所野は手付かずの自然もあり、良さがそのまま残っている」と実感。イベントを楽しみつつ、「一泊して明日またじっくり見ていこうかな」とほほ笑んだ。
 
 釜石市中妻町の浅沼英樹さん(53)は、初めて見る岩泉高生の「中野七頭舞」に感激。「おいしいお餅をいただいたり、キーホルダーを作ったりして楽しめた」と秋の休日を満喫した。同鉄鉱山にはイベントや散歩で年に1~2回は足を運ぶというが、「完全な形で残る平泉の金色堂などと違い、ここは一目で価値を理解するのが難しい。他地域から観光客を呼び込むには分かりやすい解説、何か工夫したPRが必要。ここまで足を延ばしてもらうためには、他のイベントとのタイアップや周りとの連携も一案かも」と話した。
 
3遺産のPRキャラクターとの触れ合いも人気

3遺産のPRキャラクターとの触れ合いも人気

 
記念撮影で笑顔を広げる大迫高生。楽しい思い出を心に刻む

記念撮影で笑顔を広げる大迫高生。楽しい思い出を心に刻む

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名取裕子みちのく巡礼話芸劇場3「艶子姐さん」~釜石最後の芸者物語~

名取裕子みちのく巡礼話芸劇場3「艶子姐さん」~釜石最後の芸者物語~
 
名取裕子みちのく巡礼話芸劇場3「艶子姐さん」~釜石最後の芸者物語~

 

『公文協アートキャラバン事業 劇場へ行こう3』参加事業

 
大震災の津波で持ち物は全て流されましたが、
私の芸は流されませんでした…
亡くなる八十九歳のその時まで、釜石最後の芸者として
波瀾万丈の生涯を生きた伊藤艶子。
その芸は八王子芸者に引き継がれ、今も歌われ踊られている。
 
釜石最後の芸者伊藤艶子(藤間千雅乃・2016年没)の生涯と人々との交流をモチーフにした物語を、女優名取裕子が朗読。伊藤艶子から芸を引き継いだ八王子「ゆき乃恵」女将めぐみと芸妓衆が踊り、地元釜石出身佐野よりこの唄が華を添える。
オリジナル脚本による初演です!
 
伊藤艶子さんについて
「釜石最後の芸者」であり日本舞踊家「藤間千雅乃」さん。1926年(大正15年)釜石生まれ。度重なる地震・大津波や戦災を乗り越え、89歳の生涯を釜石とともにあり、水産と製鉄で繁栄した釜石に粋な彩を添えた。東日本大震災では避難所に暮らし、釜石最後の芸者として国内外に発信され注目を浴びた。震災後のお座敷で「私の芸は津波に流されない!」と口上を述べて「釜石浜唄」を披露した。2016年1月逝去89歳。
 
ご来場される皆様へ【ご協力お願い】
○発熱や体調不良時には来館や来場をお控えください。○施設内でのマスク着用は個人の判断となります。混雑時や継続的な発声を伴う公演等、必要に応じて着用してください。○施設内での咳エチケットや手洗いの励行を推奨します。

助成


文化庁文化芸術振興費補助金
(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2)
独立行政法人日本芸術文化振興会

出演

名取 裕子 Yuko Natori 朗読
青山学院大学在学中、TBSの朝のテレビ小説「おゆき」のヒロイン役でデビュー。その後「3年B組金八先生」(TBS)やNHK大河ドラマ「黄金の日々」などのドラマに出演。1982年、松本清張原作のNHKドラマ「けものみち」での悪女役で新境地を開く。さらに映画では「序の舞」「時代屋の女房2」「吉原炎上」「妖女の時代」をはじめ、数々の話題作に出演。「異人たちとの夏」「マークスの山」では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。また「KOYA」では日本映画批評家大賞の奨励賞を受賞。1988年には蜷川幸雄演出「タンゴ・冬の終わりに」で初舞台を踏んだ後、「七人みさき」「にごり江」などの蜷川作品や、新橋演舞場では「女系家族」「御宿かわせみ」「吉原炎上」「花の天勝」と4年連続で出演。華やかな容姿と確かな演技力で舞台女優としても注目を浴びる。「法医学教室の事件ファイル」(テレビ朝日系でこれまでに47作を放送)「京都地検の女」(テレビ朝日系)や「マルホの女」「特命刑事カクホの女」(テレビ東京系)などの人気シリーズに主演し、好評を博しているほか、「さくらの親子丼」「10の秘密」(フジテレビ系)と多くのドラマに出演している。現在「オールナイトニッポンMUSIC10」(毎月第1・第3水曜日)のラジオパーソナリティを務めている。また、「今夜はナゾトレ」(フジテレビ系)、「Qさま!!」「林修の今知りたいでしょ!」(テレビ朝日系)などのクイズバラエティにも出演。2015年より「みちのく巡礼話芸劇場」シリーズに取り組み、第1作として同年10月<松尾芭蕉~おくのほそ道>(岩手県西和賀町銀河ホール)公演。2019年8月第2弾<長部日出雄作・津軽世去れ節>(秋田県鹿角市文化の杜交流館コモッセ)公演。2020年11月<津軽世去れ節>岩手県釡石市民ホールTETTO公演。2021年11月<続津軽世去れ節>秋田県鹿角市文化の杜交流館コモッセ公演。今回の<艶子姐さん~釡石最後の芸者物語>は、みちのく巡礼話芸劇場シリーズ第3弾となる公演。朗読としてのジャンルを超えたクロスオーバー・エンターテイメント舞台シリーズとして注目されている。
 
芸妓衆 唄・踊り
置屋「ゆき乃恵」女将めぐみ、若葉、成華、ふく弥、てる葉

 
佐野 よりこ Yoriko Sano 民謡
村松 幸一 Koichi Muramatsu 尺八・横笛・三味線

日時

2023年10月29日(日) 14:00〜15:45予定(開場13:30)

会場

釜石市民ホールTETTO ホールA

料金

全席指定 一般:3,000円 高校生以下:1,500円 当日各500円増
◎割引(各2割引/TETTOのみ取扱い)
友の会:会員証提示で2枚まで
シルバー:65歳以上証明書提示で一般チケット1枚まで
まとめ:10枚以上同時購入
※未就学児入場不可

料金

前売券好評発売中!
プレイガイド窓口
【釜石】釜石市民ホール、イオンスーパーセンター釜石店
【大槌】シーサイドタウンマスト
【大船渡】サン・リア、リアスホール
 
電話予約
〇釜石市民ホールTETTO 0193-22-2266へお電話ください。
 
専用申込フォーム
下記QRコードまたはリンクからもお申込みいただけます。

https://forms.gle/P455BjViRWkfj69K9
〇この申込フォームからの申込可能期限は、2023年10月27日(金)17:00までとなります。
〇座席場所はおおまかに希望することができます。希望がない場合はホールにお任せとなります。希望する場所に座席が無い場合は、近い座席から良席をご案内させて頂きます。
〇お申込いただいた後チケットが確保でき次第、登録のメールアドレスへお知らせいたします。迷惑メール設定や受信設定等のご確認をお願いいたします。お知らせは下記お問合せメールアドレスより送付いたします。
〇チケット代金のお支払いは、釜石市民ホールTETTO総合案内にて現金でお願いいたします。当日精算もできます。
★友の会、シルバー、まとめ買い割引をご希望の場合は、チケット引換の際にお申し出ください

お問い合わせ

釜石市民ホールTETTO
TEL:0193-22-2266
mail:daihyo*tetto-kamaishi.jp *を@に変えて送付お願いします

備考

【駐車場について】
当ホールには、専用駐車場がございません。車でご来場の際は、市営大町駐車場など近隣の有料駐車場をご利用くださいますようお願いいたします。
 
【大町駐車場割引券サービス】
公演当日、ホール総合案内に本公演チケットと大町駐車場券を提示いただくと、駐車1時間サービス券を2枚進呈いたします。ぜひご利用ください。
 
【親子鑑賞室について】(要申込)
客席での鑑賞が難しいお子様連れの方に、多目的鑑賞室のご利用ができます。
[定員]約4~5名
ご利用を希望される方はホールまでお申込みください。
※客席後方3階から見下ろす形になります。予めご了承ください。

主催等

【主催】釜石市民ホール、(公社)全国公立文化施設協会
【共催】釜石市
【後援】釜石市教育委員会、岩手日報社
【協力】(有)アローズ、八王子置屋「ゆき乃恵」、料亭幸楼、日本製鉄株式会社北日本製鉄所釜石地区、三陸ブロードネット株式会社
【制作】釜石市民ホール、遠巣谷の森文化交流センター

釜石市民ホール TETTO

釜石市民ホール TETTO

問い合わせ: TEL 0193-22-2266 / FAX 0193-22-3809 / 公式サイト
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-9

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art at TETTO vol.10 画家 桑畑和生 展

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釜石のアーティストの展示会を開催します
 
<art at TETTO(アート アット テット)とは>
釜石・大槌在住の作家さんの作品展示と、交流の場を組み合わせたシリーズです。
ここで紹介する作家さんは、それぞれの方法で表現を楽しみ、日常に彩りを添えています。
作家さんや作品と出会い、日常がより楽しくなる事を心より願っています。
 
art at TETTO vol.10 画家 桑畑和生 展

message

私は小学校3年生8歳のとき、授業で水彩画を初めて描いた日から、絵を描くことが好きになりました。それから64年になります。
この度、釜石市民ホールTETTOの企画により、初の回顧展を開催させて頂くことになりました。限りなく有難く感じております。
高校3年生の夏休みにルノワールの画集を見て2日間で描いた、「青いリボンの少女」から、今年の最新作まで18点を釜石では、すべて初めて公開致します。
自分自身の画家としてのこれまでの歩みを振り返ってみますと、何故か「中途半端」という思いが致しますが、これまでがそうであったように「とにかく描き続けよう」、この思いを大切にして描き続けて行こうと思うばかりです。
この個展に足を運んで頂いた皆様から共感を得て、「あぁ今日は、心に残るものを見られて本当に良かったなぁ…」と記憶に残る作品が1点でもあればと私は願っております。
なお会期中、私は毎日会場におりますのでご質問などありましたなら、お気軽にお声をかけて頂ければと思っております。
 
2023年(令和5年)8月
桑畑和生
 

桑畑さんのトーク

「絵と私~これまでの歩み」
10月21日(土) 11:00~11:20

 
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プロフィール

1951年 岩手県釜石市に生まれる

1969年 東京・上野の千代田デザイナー学院レタリング専科修了

成績最優秀賞受賞 全国から集まった84名中首席で修了

1974年 第27回示現会展 入選

第54回春陽展 入選

春陽展入選後 春陽研究会で入江観、南大路一、中谷泰らに学び、主に入江観の影響を受ける

1976年 11月 東北電力釜石営業所ショールームで25歳で初個展開催

1981年 第1回東京セントラル美術館油絵大賞展 入選

1993年 第7回東京セントラル美術館油絵大賞展 入選

第10回伊藤糜記念賞展 入選

第57回河北美術展 入選

1994年 生田信行の誘いにより 第46回 中美展初出品 新人賞受賞 会友推挙

1995年 第59回河北美術展 入選

第47回中美展 会友賞受賞 会員推挙

同作品「遠い道」は中央美術協会より推薦され安井賞展に出品。

一次審査通過、75点に入る(331点中46点が入選)

1996年 日本美術家連盟に正会員として入会

第60回河北美術展 入選

第48回中美展 優秀賞受賞

1998年 第50回中美展 優秀賞受賞

1999年 第17回伊豆美術祭絵画公募展 入選

2000年 第18回伊豆美術祭絵画公募展 佳作賞受賞

第3回北の大地展ビエンナーレ 入選

2001年 第19回伊豆美術祭絵画公募展 入選

第57回中美展 中央美術協会賞 受賞

2002年 東北電力カレンダーに作品採用

第5回人間讃歌大賞展 佳作賞受賞

2006年 東北電力カレンダーに作品採用

2023年 第9回老いるほど若くなる展 入選(松本市美術館)

第36回日本の自然を描く展 上位入選(上野の森美術館)
 
個展44回(伊勢丹新宿店・上野松坂屋・町田小田急・藤沢小田急・名古屋松坂屋
広島福屋・大分トキハ・仙台藤崎・盛岡川徳ほか)
作品収蔵 北里研究所・東北電力・凸版印刷 ほか
1972年、東京。立川市の曙面廊で釜石北高美術部の2年後輩、生田信行、小笠原売一と3人展を開催する。会期中、小笠原亮一の作品は大好評を得て東京・福生市の画商の目に止まり、以後作品扱いを受ける。同画商は、東京・千代田区の帝国ホテル、港区赤坂のホテルニュージャパンのロビーに展示コーナーを設けており、作品が販売される。その後、桑畑作品が小笠原亮一を通じて同画商に紹介され、販売される。

日時

2023年10月21日(土)〜10月30日(月)
10:00〜18:00(最終日16:00)

会場

釜石市民ホールTETTO ギャラリー

料金

無料
※期間中10月23日(月)は保守点検のため営業を休止いたします。

お問い合わせ

釜石市民ホールTETTO 0193-22-2266

主催

釜石市民ホールTETTO

釜石市民ホール TETTO

釜石市民ホール TETTO

問い合わせ: TEL 0193-22-2266 / FAX 0193-22-3809 / 公式サイト
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西村まさ彦演劇ワークショップ

西村まさ彦演劇ワークショップ

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西村まさ彦さん講師による「演劇ワークショップ」
 

『公文協アートキャラバン事業 劇場へ行こう3』参加事業

 
『演劇のイロハに触れてみよう!』
テレビドラマから映画、演劇舞台まで幅広く活躍し、12月23日(土)TETTOで上演する音楽劇「ピーターとオオカミ」で主演する西村まさ彦さん講師による「演劇ワークショップ」
 
初心者から参加OK!
演劇を体験してみよう!
ぜひご参加ください。

西村 まさ彦 Masahiko Nishimura 講師

俳優。12月12日生まれ、富山県出身。近年、映画では『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』、映画『大河への道』、映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』などに出演。またNHKドラマ『白い濁流』、NHK BS時代劇『剣樹抄』、テレビ東京『警視庁考察一課』など様々な作品で幅広い役を演じている。

参加申込方法

参加料:無料
定員:30名程度
参加申込:下記情報を添えて、市民ホールへメール・電話等でお申込みください。
下のQRコード・リンクからも申込できます。
①お名前 ②電話番号 ③居住地 ④年齢(中高生の場合は学校名+学年) ⑤演劇歴
https://forms.gle/Zz8jCZvmfSzg6DCD9

 
ご来場される皆様へ【ご協力お願い】
会場入口での検温・手指の消毒、咳エチケットの励行など、基本的な感染症対策にご協力お願いいたします。

助成


文化庁文化芸術振興費補助金
(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2)
独立行政法人日本芸術文化振興会

日時

2023年10月20日(金)19:00 〜 21:00(開場18:30)

会場

ホールAステージ上

お問い合わせ

釜石市民ホールTETTO
TEL:0193-22-2266
mail:daihyo*tetto-kamaishi.jp *を@に変えて送付お願いします

備考

【駐車場について】
当ホールには、専用駐車場がございません。車でご来場の際は、市営大町駐車場など近隣の有料駐車場をご利用くださいますようお願いいたします。

主催等

【主催】釜石市民ホール

釜石市民ホール TETTO

釜石市民ホール TETTO

問い合わせ: TEL 0193-22-2266 / FAX 0193-22-3809 / 公式サイト
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-9

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釜石はまゆりサクラマスフェア

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釜石湾で養殖されている釜石はまゆりサクラマスを使用したメニューを提供する「釜石はまゆりサクラマスフェア」を開催します。
市内飲食店19店舗で様々なジャンルのお料理が提供されます。
ぜひこの機会に美味しい釜石はまゆりサクラマス料理をご賞味ください。
 
チラシのPDFはこちら(3.26MB)

参加店舗

①sofo cafe
②ヒカリ食堂
③HAMAYUI
④魚河岸庄五郎
⑤CHEZ MARCO
⑥よしよし
⑦三陸ぱすた
⑧きっちんBECK
⑨居酒屋マミー
⑩和の膳 みや川
⑪七兵衛屋商店
⑫駅前食堂
⑬呑み食い処 宗次郎
⑭リヴァル
⑮童里夢
⑯平治旅館 
⑰かまいし浜前料理処 多田旅館
⑱海舟
⑲スリーナイン 
 
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この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 水産農林課
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8427 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2023100200024/
釜石市

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潮風あふれるコース新設!釜石健康マラソン大会 市民ランナー、海沿いを爽やかに駆け抜ける

完走を目指して勢いよくスタートを切る子どもたち

完走を目指して勢いよくスタートを切る子どもたち

  
 第49回釜石健康マラソン大会(釜石市体育協会、市陸上競技協会、市主催)は7日、鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムと周辺コースで行われた。今回、近くにある海に親しんでもらおうと新ルートを設定。既存と新設合わせて6種目に県内外の1歳から75歳までのランナー約300人が参加し、潮風を感じながら爽やかな汗を流した。
   
 甲子町の市球技場から会場を移して3回目の開催。場所やコースは違っても、年齢を問わず初心者でも楽しめる大会の特徴は変わらない。一方で、参加者から距離やコース設定に関する要望もあり、すぐそばの根浜海岸に向かう「5キロの部」を用意。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行したこともあってか、エントリーは昨年より100人ほど多くなった。
   
 開会式で野田武則市長は「市民総参加の生涯スポーツ大会として回を重ねる。自然に恵まれた地域で一緒に健康に活動していこう」とあいさつ。市陸協の菊池信男会長が「釜石と言えば海。潮風あふれるコースを楽しんで」と激励し、競技がスタートした。
   
小学校高学年から一般までが一緒にスタート

小学校高学年から一般までが一緒にスタート

   
海沿いを走る新設の5キロの部。坂道は少しきつい?

海沿いを走る新設の5キロの部。坂道は少しきつい?

   
 新設の5キロの部はスタジアムを1周し、根浜海岸のレストハウス付近を折り返すコース。小学校高学年から社会人、高齢ランナーら50人が挑んだ。ルートには短いながら坂道があり、息が上がったり足取りがゆっくりとなる人も。沿道から届く「ハイ、前に」などの声援に笑顔や手を振って応えながら走り抜けた。
  
 「ゴーレン(ベトナム語で「頑張って」の意)」との応援に元気をもらったのはゴーチュン・トゥエンさん(33)。「走るのが楽しかった。海のそばも気持ちよかった」と満喫した。仕事の関係で釜石に来て半年ほど。「田舎でのんびりしていて、いい感じ。楽しめることを見つけたい」と前向きだった。
  
沿道の声援に応え笑顔を見せるランナー

沿道の声援に応え笑顔を見せるランナー

  
1キロの部では小学生低学年が元気に走り出す

1キロの部では小学生低学年が元気に走り出す

  
 小学生はバスケットボール、サッカー、ラグビーなどスポーツクラブ単位での出場が多かった。釜石野球団Jrの小山幸亜さん(双葉小6年)は初参加で3キロを完走。海岸ルートの坂道がやはりきつかったというが、「3キロ走るのも初めてだったけど、走りきれた。うれしい」と晴れやかに笑った。
  
スタジアムの山際にある坂道を駆け上がる子どもたち

スタジアムの山際にある坂道を駆け上がる子どもたち

  
「いいぞ、がんばれー」。ランナーは沿道からの応援を力にした

「いいぞ、がんばれー」。ランナーは沿道からの応援を力にした

  
ゴールテープを切ってホッと一息。「やりきった」

ゴールテープを切ってホッと一息。「やりきった」

  
 芝が広がるメイングラウンド内では約200メートルの特設コースで幼児の部が行われた。父母らに手を引かれた子どもたちが元気にかけっこ。コースを外れたり、泣き出して抱っこや肩車をしてもらったりと自由な姿に観客は頬を緩めた。
  
 最年少出場者の菊池朔羽ちゃんはほぼ自力で歩を進め笑顔のゴール。父翔太さん(31)が後を追いかけ、母絵里さん(36)が前方で撮影しながら誘導する形が功を奏した。「もう一回」と楽しそうな様子に2人はにっこり。「小さい子が参加できる大会はこれだけ。動くのが好きなのでいろんなことを体験させたい」と見守った。
  
親子で走る光景がほほ笑ましい幼児の部

親子で走る光景がほほ笑ましい幼児の部

  
子どもも大人も一緒に楽しむ健康マラソン大会

子どもも大人も一緒に楽しむ健康マラソン大会

  
 大会は来年50回という節目を迎える。主催関係者らは「健康づくりや仲間づくりのきっかけに」と継続に願いを込める。

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橋野鉄鉱山・三番高炉跡周辺で「長屋跡」確認 発掘調査成果を一般公開 遺物展示は12/8まで

国史跡「橋野高炉跡」で行われる発掘調査の一般向け現地説明会

国史跡「橋野高炉跡」で行われる発掘調査の一般向け現地説明会

 
 釜石市が本年度実施した「橋野鉄鉱山」高炉場跡の発掘調査の成果が9月30日、一般に公開された。同調査は市が2018年から進める「橋野高炉跡範囲内容確認調査」の一環。昨年度から着手している三番高炉跡周辺の調査で、高炉西側にあったとされる長屋の建物跡を確認。水路跡などを含む調査遺構からは作業員の生活を物語る陶磁器や飲料瓶、文房具などが見つかった。
 
 調査は7月から10月までの予定で実施。1860年代初頭(江戸時代末期)に描かれた高炉絵巻にある、三番高炉西側(川沿い)の長屋3棟の遺構確認を目的に試掘調査が行われた。想定地4カ所のうち3カ所を試掘したところ、最も南側で長屋建物跡1棟を確認。絵巻に描かれている地点とおおむね一致する。今回の調査では柱穴の並びから約12坪の規模が検出されたが、1892(明治25)、94(同27)年の建物記録では15坪の長屋が記録されていることから、さらに大きい可能性がある。
 
 遺構内からは「鍛冶炉」の下部構造と考えられる粘土塊や炭跡が見つかり、銑鉄を製品化する延べ鉄を作っていた可能性がある。周辺からは鍛冶用フイゴの羽口とみられる破片も見つかった。今後、土間などの間取り構造を調べていく予定。長屋跡の試掘ではこの他、斜面部に土留め用と推定される石垣も確認されており、付近に建物遺構が埋蔵されている可能性があるという。
 
長屋建物跡が確認された発掘現場。遺構内から鍛冶炉の痕跡(写真黄丸)が見つかった

長屋建物跡が確認された発掘現場。遺構内から鍛冶炉の痕跡(写真黄丸)が見つかった

 
長屋想定地の斜面部で見つかった石垣。土留め用に石を積んだものか?

長屋想定地の斜面部で見つかった石垣。土留め用に石を積んだものか?

 
 今回は補足調査として、一番高炉(南)から三番高炉(北)に続く水路跡、高炉場の入り口・大門跡などについても調査が行われた。地中に埋まっている水路の両側の石垣には、人が横断するために長い石が架けられているのが確認された。暗渠(あんきょ、カルバート)と呼ばれる構造で、渡された石の下を水が流れていたと推定される。水路内部では鉄鉱石や鉄さびで変色した土、石が見られたほか、鉄銭を作る際に溶かした鉄を鋳型に流すための鉄製しゃもじの一部も出土した。
 
写真下(南)~上(北)に石垣が連なる水路跡。高炉に風を送るフイゴを水車の力で動かすため、3基の高炉沿いに水を流していた

写真下(南)~上(北)に石垣が連なる水路跡。高炉に風を送るフイゴを水車の力で動かすため、3基の高炉沿いに水を流していた

 
写真左:水路幅は約1.2メートル(場所により増)。同右:発掘した水路内部。鉄分でさびた石などが見える

写真左:水路幅は約1.2メートル(場所により増)。同右:発掘した水路内部。鉄分でさびた石などが見える

 
暗渠構造の水路部分。横に渡した石の下を水が流れる(写真黄丸)

暗渠構造の水路部分。横に渡した石の下を水が流れる(写真黄丸)

 
 出土遺物は橋野鉄鉱山インフォメーションセンターで12月8日まで公開されている。鉄銭やヤスリ、フイゴの羽口片など製鉄に関する出土品のほか、作業員の暮らしに関わるものが見られる。墨つぼに筆を入れる筒がついた携帯用の文房具「矢立て」、硯(すずり)の破片は初出土。他に、今のノート代わりとなる石盤、きせる、紅皿、陶磁器の破片、ランプのかさ、ビール瓶など、江戸末期から昭和初期の生活用品が多数、出土している。
 
今回の発掘調査で見つかった出土遺物。左下は鉄製しゃもじの一部。右上はフイゴの羽口片

今回の発掘調査で見つかった出土遺物。左下は鉄製しゃもじの一部。右上はフイゴの羽口片

 
遺物は橋野鉄鉱山インフォメーションセンターで12月8日まで展示

遺物は橋野鉄鉱山インフォメーションセンターで12月8日まで展示

 
 現地説明会で調査成果を報告した市世界遺産課の髙橋岳主査は「絵巻とほぼ同じ位置に長屋建物があったことが確認できた。来年度以降の本格的な調査で建物内部の間取り、鍛冶炉の作業状況が分かるかもしれない」と期待する。
 
 説明会に参加した野田町の男性(75)は「毎回、新しく分かることがあって面白い。今回は高炉で作った鉄でお金も作っていたことを初めて知った。話を聞いたり遺物を見たりすると、当時の操業の様子に想像が膨らむ」と話した。