神社への最初の入り口となる1番鳥居

鵜住神社 鳥居再建、落成祝う〜境内で餅まき、復興への思い一層強く

神社への最初の入り口となる1番鳥居

神社への最初の入り口となる1番鳥居

 

 釜石市鵜住居町の鵜住神社(花輪宗嗣宮司)は、東日本大震災の津波で流失した参道の鳥居3基を再建し、24日、地域住民と落成を祝った。震災から6年9カ月―。地域のよりどころとなる神社が本来の姿を取り戻したことで、住民らはまち全体の復興への思いを一層強くした。

 

 市の復興事業で盛り土整備された新たな参道(市道)約130メートルの区間に、クリ木で造った鳥居3基を設置。国道側の最も大きな1番鳥居は、高さ約5メートルの柱に銅板加工を施した笠(かさ)木を渡し、神社の場所を際立たせる存在感が目を引く。続く2、3番は震災後に再建された後、道路工事のため、いったん撤去されていたものを再配置した。木材を確保するための山林所有者との交渉、伐採、搬出などは全て氏子総代会が行い、地元の花孝建設(花輪孝吉社長)が腕を振るった。

 

 1番鳥居の前で総代ら関係者が神事に臨み、鵜住居青年会による祝いの虎舞が奉納された。境内で行われた餅まきには老若男女約150人が集まり、祝賀ムード一色に包まれた。

 

鳥居の完成を盛大に祝った餅まき=鵜住神社境内

鳥居の完成を盛大に祝った餅まき=鵜住神社境内

 

 同町新川原地区に暮らす古川マサさん(77)、百済照子さん(78)は「こんな立派な鳥居ができるとは。すごいね」と新しい鳥居を見上げ、「参道も良くなったし、多くの人が訪れて心豊かになれば。鳥居をくぐっての初詣も楽しみ」と声を弾ませた。

 

 同神社は津波で鳥居(石製1、木製2)のほか、みこし3基が保管庫ごと流された。総代らは復興へのシンボルとなる鳥居1基を半年後に復元したのを皮切りに、翌2012年に、もう1基を再建。みこしの復活も模索し、多くの支援者の協力を得て14年にみこし蔵兼こもり場、15年にみこしの完成にこぎつけた。16年に境内へ上がる石階段の拡幅(岩崎石材店施工)も完了。最後の参道整備と鳥居設置を待つばかりとなっていた。

 

 神社の完全復興に二本松富太郎総代長は、地域内外の多くの支援者に深く感謝。「これを機に住民の自宅再建が一層進んでいくことを願う。今後も祭りでにぎわいを作りだしたい」と古里再興に思いをつなぐ。花輪宮司も「これで終わりではない。まちの復興はまだまだ続く。皆さんの力で鵜住居を盛り上げていければ」と住民力に期待した。

 

(復興釜石新聞 2017年12月27日発行 第651号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

後半12分、突進する菅原貴広。このあと中野裕太(左)がつなぎトライを決める=名古屋市・瑞穂ラグビー場

1月13日 大阪府警と釜石で決戦〜ラグビーTCリーグ 釜石最終戦敗れ入れ替え戦へ、拙攻響き無念のノーサイド

後半12分、突進する菅原貴広。このあと中野裕太(左)がつなぎトライを決める=名古屋市・瑞穂ラグビー場

後半12分、突進する菅原貴広。このあと中野裕太(左)がつなぎトライを決める=名古屋市・瑞穂ラグビー場

 

 ラグビートップチャレンジ(TC)リーグ第2ステージは23日、5~8位を決定するB組の最終戦が名古屋市のパロマ瑞穂ラグビー場で行われ、釜石シーウェイブス(SW)RFCはマツダに22―24(前半3―7)で惜しくも競り負けた。釜石は組3位、リーグ7位に終わり、下部リーグとの入れ替え戦に回る。大阪府警(3地域チャレンジマッチ2位)との入れ替え戦は1月13日に釜石市球技場で行われる。

 

 落日迫る中で迎えた非情のノーサイド。釜石SWの選手はガックリと頭を下げ、しばらく動くことができなかった。リーグ残留が懸かる重要な一戦。2点差まで追い上げながらも、相手の背中を捉えることはできなかった。

 

 前半は長い時間を敵陣で戦ったものの拙攻が重なり、1PGに終わる。後半はフランカー中野裕太、CTB村田オスカロイドのトライで必死に追い上げたが、相手のオープン攻撃を止めきれずに失点。終了間際に中野のトライで2点差まで詰め寄ったが、あと一歩及ばなかった。

 

 「前半の入りは良かったが、スコアを取り切れなかった」と小村淳ヘッドコーチ(HC)。「優勝を狙えるチームを目指してきたが、チームを成長させることができなかった」と責任を自分にかぶせた。

 

 2トライと活躍した中野は「セットプレーには自信があったが、相手のホールドが堅かった」と悔しさをにじませた。けがの影響で前半の5試合を欠場した須田康夫主将は「名古屋まで駆け付け応援してくれたファンに申し訳ない。報いるためにも入れ替え戦はしっかり勝って来季につなげたい」と気合を入れ直した。

 

 新日鉄釜石時代に何度も入れ替え戦の“修羅場”を経験している桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)は「相手の力が上だったということ」と認めつつ、「入れ替え戦で勝つために何をすべきか、もう一度よく考えて行動してほしい」と選手に奮起を促した。

 

伊藤剛臣選手、引退試合持ち越し

 

試合終了後、ファンの声援に応える伊藤剛臣選手

試合終了後、ファンの声援に応える伊藤剛臣選手

 

 「ありがとう、タケオミさーん!」。夕暮れ迫るグラウンドにラグビーファンの「惜別コール」が響き渡った。今季限りで現役引退を表明している伊藤剛臣選手(46)。惜しくもリーグ残留は持ち越され、来年1月、地元釜石で行われる下部リーグとの入れ替え戦が本当に現役最後の試合となる。

 

 現役最年長選手が感極まって泣いた。これが最後と思って臨んだ試合は無念の惜敗。ピッチに立ったのはわずか5分ほどだったが、駆け付けたファンの声は温かかった。現役引退を知った大勢のファンに囲まれ、次々と差し出される記念のサインに応じた。

 

 高校からラグビーを始めて31年。神戸製鋼で18年、釜石で6年。「被災地を励まそうとやって来たが、勇気をもらったのは自分の方だった。現役の最後が釜石で本当に良かった」。シンボルの大漁旗を身にまとい、思いをかみしめた。

 

 「精神的にも肉体的にも限界を感じた。今季は試合に出る機会も少なかったが、完全燃焼できた。トップリーグ昇格の目標は届かなかったが、順調に伸びている若い選手に託したい」

 

 地元釜石で迎えることになった現役最後の一戦。「行けと言われれば(試合の)頭から行きますよ」。衰えを知らない目を光らせた。

 

(復興釜石新聞 2017年12月27日発行 第651号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

印刷 - 釜石市が「シェアリングシティ」に認定されました 釜石市が「シェアリングシティ」に認定されました

釜石市が「シェアリングシティ」に認定されました

シェアリングシティ認定授与式にて

シェアリングシティ認定授与式にて

 

平成29年11月8日に釜石市を含む15自治体が「シェアリングシティ」として、一般社団法人シェアリングエコノミー協会より認定を受けました。

 

■一般社団法人シェアリングエコノミー協会ホームページ
https://sharing-economy.jp/ja/

 

シェアリングシティとは

 

シェアリングシティ

 

「シェアリングシティ」とは、空き家や交通渋滞、働き方や労働力不足、子育て環境の不足といった地域が 抱える問題を、シェアリングエコノミーの活用によって解決しようと取り組む自治体を表します。

 

日本では、一般社団法人シェアリングエコノミー協会が認定するシェアリングエコノミーサービスを2つ以上導入していることがシェアリングシティの認定要件となります。

 

海外では積極的にシェアリングエコノミーを促進し、地域課題の緩和・解決に向けて取組む先進的なシェアリングシティが存在します。その先進的なシェアリングシティとして、韓国・ソウルやオランダ・アムステルダム等があげられます。

 

■海外事例(韓国・ソウル、オランダ・アムステルダム )
https://sharing-economy.jp/ja/city/

 

シェアリングエコノミーとは

シェアリングエコノミーとは、個人などが所有する有形無形の遊休資産(モノ、スペース、スキル等)の遊休資産を、インターネットを介してシェアする(=共有・交換する)サービスによって生まれる経済活動のことです。シェアリングエコノミーは、インターネットやスマートフォン等のIoT技術の普及によって誕生し、今後その市場規模は拡大し、日本全体が取組む地方創生をはじめとした地域課題の解決に貢献するとされています。

 

シェアリングエコノミー

上図は「内閣官房シェアリングエコノミー促進室ホームページ」より引用

 

具体例をあげると、当市と提携を結んでいるAirbnb(エアビーアンドビー)があります。空き家や空き部屋といった遊休資産と、その土地ならではの家に泊まりたいという旅人をつなぐサービスです。これは「空間のシェア」分野にあたり、Airbnbはシェアリングエコノミー市場におけるホームシェアリング分野(民泊)で海外最大手といえます。また、昨今話題のフリマアプリ「メルカリ」もシェアリングエコノミーのサービスのひとつです。「メルカリ」は、まだ使えるけど使わなくなった服やインテリア雑貨を売りたい人と、購入したい人を、インターネットを介して結びつけるサービスであり、これは「モノのシェア」分野にあたります。

 

シェアリングエコノミーは大きく5つの分野に分類されています。「空間のシェア」「モノのシェア」「スキルのシェア」「移動のシェア」「お金のシェア」です。それぞれの分野で様々なサービスが展開されています。

 

シェアリングエコノミーの分類

上図はシェアリングエコノミー協会ホームページより引用

 

当市が連携しているシェアリングエコノミーサービス

Airbnb(エアビーアンドビー)
ホームシェアリングのマッチングサービスを提供する世界最大手の「Airbnb」と連携し、2019年のラグビーワールドカップを見据えた、国内外からの訪問客の促進による民泊事業の推進を図るため、観光促進に関する覚書を平成28年10月20日に締結。
https://www.airbnb.jp/

 

TABICA(タビカ)
地域ならではの観光体験を掲載・予約できるマーケットプレイス「TABICA」と連携し、平成29年3月の「Meetup Kamaishi 2017」開催事にTABICAのサイトに当市の体験プログラムを掲載した特集ページを組むなど、全国的なプロモーションを実施。
https://tabica.jp/

 

COGICOGI(コギコギ)
市内の2次交通の利便性向上に向けて、IoT活用おもてなし実証事業「三陸おもてなしステーション」の実証実験として、コギコギ株式会社とが、三陸鉄道釜石駅にシェアサイクルポートを導入し、街中の移動手段を提供。
https://cogicogi.jp/

 

シェアのり
株式会社シェアのりが、個人所有の車をシェアし、来訪者等への移動手段として提供。
https://sharenori.com/

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 オープンシティ推進室 戦略推進係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8463 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/keikaku_torikumi/chihousousei/detail/1215342_3278.html
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
市長から感謝状を受けた瀧澤社長(中央左)

大石地域センター ホール増築、完成祝う〜住民交流、避難の拠点に

 拡充され集会機能が向上したホール(右半分)

拡充され集会機能が向上したホール(右半分)

 

 釜石市唐丹町の大石地域交流センターの集会室が増築を終え、18日に現地で完成式が行われた。同センターは、東日本大震災で住民の避難所となったが手狭だった。今回の増築工事では、多目的ホールをほぼ2倍の広さに拡充。住民が十分に避難できるスペースを確保した。

 

 大石地区には現在34世帯が住む。高台にある大石小は2001年3月に閉校、唐丹小と統合された。2年後、市は跡地に同センターを建設。幅広く活用する社会教育施設に位置づけた。

 

 木造平屋建ての同センターは延べ床面積122平方メートル。トイレ、シャワー室、更衣室、調理室があり、増築工事では多目的ホール(約40平方メートル)を拡充。車いすでホールに入る外付けのコンクリートスロープも新設した。事業費1千万円は、健康食品通販業「毎日元気」(本社東京都、瀧澤潤賜=じゅんよう=社長)が寄付した。

 

 完成式には瀧澤社長(43)、野田武則市長、大石町内会の畠山一信会長らが出席。神事で施設と住民の安全を祈願し、完成を祝った。野田市長が瀧澤社長に感謝状を贈った。

 

市長から感謝状を受けた瀧澤社長(中央左)

市長から感謝状を受けた瀧澤社長(中央左)

 

 2007年に設立した毎日元気は、サケの白子(精巣)や脳下垂体から抽出した物質をベースとする健康食品の生産、販売を主力に事業展開。現在は釜石市を中心に大船渡市、大槌町、宮古市から原料を調達する。

 

 東日本大震災では釜石市の保冷倉庫に保管した原料、製造委託工場を失ったが、三陸沿岸の漁業関係者の協力で原料を確保、事業を復旧、継続した。瀧澤社長は11年以降、釜石市など関係自治体に多額の支援金を贈り続けている。

 

 震災で大石に犠牲者はなかったが、集会施設となっていた林業センターが津波で流失。交流センター、地区コミュニティ消防センターが避難所となったが、いずれも狭かった。

 

 畠山会長(69)は「十分な暖房もなく、車中泊するお年寄りもいて、大半は津波を免れて残った自宅に戻った」と振り返った。

 

 完成式で野田武則市長のあいさつを受け、瀧澤社長は「数年前から、原料は唐丹町漁協をメーンに提供を受けている。大石にも来ている。12年間、事業を続けることができたのもみなさんのおかげ。ささやかな恩返しのつもりだ。地域のために役立ち、楽しいことに使ってほしい」と期待した。

 

 大石小の跡地には戸建ての復興住宅3棟もある。畠山会長は「避難所ばかりでなく、集会や郷土芸能の練習もできる。夏の海浜学校で来る子どもたちにも喜ばれるだろう」と思いを膨らませた。

 

(復興釜石新聞 2017年12月23日発行 第650号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

震災からの復興状況を確認するため釜石地方森林組合を視察した安倍晋三首相。前列右端は久保知久組合長

安倍首相「林業振興、全面支援」〜復旧の釜石地方森林組合を視察

震災からの復興状況を確認するため釜石地方森林組合を視察した安倍晋三首相。前列右端は久保知久組合長

震災からの復興状況を確認するため釜石地方森林組合を視察した安倍晋三首相。前列右端は久保知久組合長

 

 安倍晋三首相は20日、東日本大震災からの復興状況を確認するため本県を訪れた。山田町、大槌町に足を運んだ後、釜石市片岸町の釜石地方森林組合を視察。鉄と木材を組み合わせたものづくりなどについて説明を受け、「地域のなりわいとなる林業の振興に力を入れたい。国として全面的に復興を支援する」と前向きな姿勢を示した。首相の被災地訪問は36回目で第4次政権発足後は初めて。本県を訪れたのは今年3月以来で、通算10度目。

 

 同組合では久保知久組合長(70)や高橋幸男参事(53)らが安倍首相を出迎え、久保組合長は「震災ですべてを流されたが、国の支援でここまで復旧することができた」と感謝の意を伝えた。

 

 高橋参事は、地元産木材と鉄を組み合わせてブランド化を目指す「mori―to―tetsu(森と鉄)」について説明。首相は、「暮らしのすぐそばで釜石というまちを感じてほしい」との願いが込められたテーブルに触れ、椅子に腰かけてみた。

 

鉄と木のコラボ製品について髙橋幸男参事(右)から説明を受ける安倍首相

鉄と木のコラボ製品について髙橋幸男参事(右)から説明を受ける安倍首相

 

 釜石リージョナルコーディネーター(釜援隊)として同組合に派遣されている手塚さや香さんは「世界遺産にもなった鉄と木を活用した」と強調。林業後継者育成を目的に同組合が開講している林業スクールの受講者が、この3年間で50人になったことも報告した。

 

 高橋参事は「組合が存続の危機に立たされた時も国の支援に報いるために林業の6次化を進め、鉄と木のコラボを考えた」と説明。森林所有者の高齢化や資金難で伐採後の再造林が進んでいない現状にも触れ、「地方自治体が導入を進めている森林環境税を再造林にも使えるようにしてほしい」と要望した。

 

 安倍首相は「林業の再生は重要だ」とした上で、「地域の心の支えとなっている木や鉄を活用したものづくりに共感する。地域の外からやって来た人と知恵を出し合い、なりわいの芽が育っている。地域の意欲なくして復興はない。復興に向かって全力で前へ進もうとするみなさんを全面的に支援していきたい」と今後の展開に期待を示した。

 

(復興釜石新聞 2017年12月23日発行 第650号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

ホールA(音楽ホール仕様)の舞台に上がり、全体を見渡す参加者ら

釜石市民ホール初の一般公開、芸術・文化活動の新拠点アピール〜にぎわい創出にも期待

 ホールA(音楽ホール仕様)の舞台に上がり、全体を見渡す参加者ら

ホールA(音楽ホール仕様)の舞台に上がり、全体を見渡す参加者ら

 

 8日に開館した釜石市大町の釜石市民ホール(愛称TETTO)で17日、一般向けの施設見学会が開かれた。この後、24日、来年1月14日にも行われる予定で、芸術・文化活動の新たな拠点を多くの人たちに広くアピールする。

 

 見学会は午前10時から午後4時までの時間帯で実施。30分ごとに訪れた人たちを施設スタッフらが案内し、1、2階の各スペースの特徴などを説明した。この日は市内外から約300人が見学に訪れた。

 

 同施設は鉄筋コンクリート造り、地上4階、地下1階建て。メーンのホールAは838席(1階可動席480、2階固定席358)を備え、音楽ホール(音響反射板仕様)、劇場(袖幕仕様)の2形式で利用できる。平土間式のホールB(1階)は、約200席の設置が可能で、講演会やパーティーを含む多目的な利用を想定する。

 

 最大の特徴はホールA、共通ロビー、ホールBを一つのフロアにでき、ホールBを開ければ、屋外の北側広場(屋根有り)までつなげた形で利用可能なこと。ホールAの1階席を収納すると、舞台奥からホールBまで長さ約80㍍にわたる平土間空間が出現。プロレスや大相撲などのスポーツイベントから結婚式まで多彩な行事に対応できる。

 

 この他、1階にはギャラリー(可動間仕切り設置可能)、スタジオ(3室)、控室(7室)、ピアノ練習室、2階には和室(2室)、会議室、テラス(4カ所)がある。

 

 3回の見学会では、ホールAの仕様を変えて公開。今回は音楽ホール形式、24日は劇場形式、1月14日はホールAからBを一体型にしたオールフラット形式で見てもらう。

 

 甲子歌う会の会長を務める坂本慶子さん(71)は、来年7月に同ホールで行う予定の歌の集い(県内15団体参加)の下見を兼ねて見学。「最新式の造りで、外が見える開放的な雰囲気が今までにない感じ。震災で支援を受けたお礼と新ホールのお披露目を合わせ、ここから明るい話題を発信したい」と意気込んだ。

 

 夫婦で見学に訪れた野田町の男性(54)は「立派な建物で素敵な空間。音楽が好きなのでホールの座席で鑑賞してみたい」と期待を膨らませ、「まちの中心に市民が集まれる場所ができたのはうれしいこと。駐車場やバス停も近いので、利便性も上がるだろう」と話した。

 

 市民ホールの玉ノ井衛館長は「多くの可能性を秘めた施設。名称の通り市民が主役となり、どんどん活用していただければ。広報活動にも力を入れ、認知度を高めていきたい」としている。

 

 同館の一般利用は、ホールA、B、ギャラリーを除き、来年1月5日から可能になる。グランドオープンする4月1日からはホールなども利用できるようになる。申し込みや問い合わせは市民ホール(電話0193・22・2266)へ。年末年始の休館は12月29日から1月3日まで。

 

(復興釜石新聞 2017年12月20日発行 第649号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

市民吹奏楽団員や一般客を招き入れ演奏会を締めくくる佐渡さん

佐渡裕さん指揮、市民ホール開館祝うブラスサウンド〜被災地支援の思い込め、釜石市民吹奏楽団が共演

市民吹奏楽団員や一般客を招き入れ演奏会を締めくくる佐渡さん

市民吹奏楽団員や一般客を招き入れ演奏会を締めくくる佐渡さん

 

 釜石市民ホールの開館を記念し、世界的指揮者の佐渡裕さんが指揮する「シエナ・ウインド・オーケストラ」の演奏会(市など主催)が16日、大町の同ホールで開かれた。約800人が真新しいホールに響くプロの吹奏楽サウンドを楽しみ、芸術文化の殿堂の誕生に心を躍らせた。

 

 吹奏楽の名曲「アルメニアン・ダンス」(全4楽章)、テレビ番組「題名のない音楽会」で佐渡さんが司会をしていた当時のテーマ音楽「キャンディード序曲」などを演奏。ゲスト出演した韓国出身の人気バリトン歌手キュウ・ウォン・ハンさんは、豊かな歌声でオペラやクリスマス曲を届けた。

 

 釜石市民吹奏楽団が共演し「アフリカン・シンフォニー」を演奏するステージも。フィナーレでは佐渡さんの呼び掛けで、同団員や楽器を持って集まった観客がステージに上がり、「星条旗よ永遠なれ」を高らかに響かせた。鳴りやまない拍手に、ホールは大きな感動に包まれた。

 

 佐渡さんは、震災の津波で大きな被害を受けた鵜住居町根浜の宝来館おかみ岩崎昭子さんからの手紙をきっかけに2011年8月、同海岸での鎮魂演奏を開始。指導するスーパーキッズ・オーケストラ(兵庫県)の団員と釜石・大槌を毎年訪れ、演奏会や中・高吹奏楽部、市民吹奏楽団との交流を重ねてきた。佐渡さんらの支援で、子どもたちのバイオリン教室「くらぶ海音(うみのおと)」も立ち上げられた。

 

 新ホールの完成に佐渡さんは「素晴らしい音響のホール。さまざまな人が集い、皆さんの心の広場になることを願う」と地域の音楽活動の活発化に期待。本演奏会の益金から、同教室へ寄付を行う意向も示した。

 

 約2時間の演奏を堪能した中妻町の千葉智子さん(57)は「何を聴いても涙があふれてね…。震災から今日までのことが走馬灯のように思い出された」と感激しきり。市民ホールの今後にも夢を膨らませ、「文化の育成は市の発展につながる。子どもたちも足を運ぶ機会が増えれば」と願った。

 

 市民吹奏楽団でトランペットを吹く山陰勝さん(50)は「佐渡さんと共演できて非常に光栄。ホールは響きが良く、吹いていても気持ちがいい」と喜びの笑顔。村井大司団長は「やっぱりホールでの演奏は最高。来年の定演が楽しみ。この場所が、日常的に音楽が聞こえるようなまちの拠点になれば」と思いを込めた。

 

(復興釜石新聞 2017年12月20日発行 第649号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

かまいし冬の味覚まつり

かまいし冬の味覚まつり

市制施行80周年記念事業

市制施行80周年記念事業

 

かまいし冬の味覚まつり

 

毎年おなじみ、かまいし冬の味覚まつりを開催いたします。

 

日時

平成30年1月20日(土) 21日(日)10:00~15:00

場所

釜石市鈴子町 シープラザ遊
※会場には駐車場がありません。市営駐車場をご利用ください。
※釜石市内の方は、1月15日号の広報かまいしと一緒に配布されるチラシにコミュニティバスのチケットがついています。ぜひご利用ください。

主なイベント内容

◎ホタテ釣り体験コーナー(20・21日)
お子様限定!ホタテ釣りと、釣ったホタテを焼いて試食できるコーナー。
1日50組限定、おひとり様3枚まで。
◎横手かまくら体験(20・21日)
横手市のかまくら職人さんが本場のかまくらを作ってくれます。
雪の滑り台では、そりで滑ることができます。子供たちに毎年大人気です。
 
◎佐野よりこさん民謡歌謡ショー(21日)
釜石市出身・よりこさんの歌声をお楽しみください。
 
その他、こちらの チラシ(1,059 KB jpgファイル) をご覧ください。

会場内および出店の一覧はこちら 出店一覧(162 KB jpgファイル)

参加者募集

以下の参加者を募集いたします。(参加費 ¥500)
チャレンジしたい方は、釜石観光物産協会(TEL: 0193-27-8172)までお電話ください。
豪華賞品を用意して、皆様の参加をお待ちしております。
 
◎わんこそば大会釜石場所(20日):花巻で行われる本大会の予選です。
◎釜石ラーメン腹ペコまつり(21日):おいしい釜石ラーメンをスープまで飲み干すタイムを競います。
 

かまいし冬の味覚まつり

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 商業観光課
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-8421 / 0193-22-2762 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/tanoshimu/kanko/matsuri_event/detail/1215099_2438.html
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
「みのすけ沼」の豊かな自然環境を紹介する写真展

懐かしの「みのすけ沼」を写真で 野鳥、昆虫、水生生物など60点〜自然の宝庫復活願い、21日まで鵜住居で

「みのすけ沼」の豊かな自然環境を紹介する写真展

「みのすけ沼」の豊かな自然環境を紹介する写真展

 

 東日本大震災で失われた釜石市片岸町の「みのすけ沼」周辺の自然や生き物を紹介するミニ写真展が、鵜住居町の鵜住居公民館で開かれている。ふるさとの自然を愛する仲間でつくる市内の任意団体「グリーンリンケージ」(加藤直子代表)が企画。沼周辺の観察を通して撮りためた野鳥や昆虫、水生生物などの写真約60点を展示している。21日まで(土、日曜は休館)。

 

 みのすけ沼は大槌湾に注ぐ鵜住居川の河口の開けた場所にあり、面積は約1万平方メートル。地元では、もともと沼としてあったという説もあれば、かつては川の一部で堤防が建築されたため蛇行する川の流れが途切れて沼になったという人も。「みの助さん」という人が釣りをしていたのでそう呼ばれるようになったという話もあるとか…。

 

 沼の周辺には畑や田んぼが広がり、環境省のレッドデータブック準絶滅危惧種に指定されているミズアオイが自生するほか、野鳥が年間200種、トンボは30種が確認されるなど優れた自然環境を有していた。

 

 震災では沼周辺も壊滅的な被害を受けた。同団体の臼澤良一さん(69)=大槌町=は「(みのすけ沼は)県内有数の野鳥観察のスポット。巨大な生態系を釜石に残し、多くの人に自然を見てもらうため活動してきた」と振り返り、そうした気持ちは今も変わらないと強調。自然の多様な生き物たちが片岸町に戻ってくることを願い、写真展を企画した。

 

 展示されているのは被災前の沼周辺の風景、自然観察や調査時の様子を紹介する写真。国の天然記念物のオジロワシ、“パンダガモ”とも呼ばれるミコアイサなどの野鳥、ギンヤンマやマダラヤンマといった多種のトンボ、ナマズ、ウシガエル、スジエビなど水生生物を写したものも並ぶ。

 

 写真の多くは甲子町出身の菊地利明さん(52)=気仙沼市=が撮影。「みのすけ沼の自然環境を象徴する生き物たちを選んだ。市内の自然観察の憩いの場で、その周辺でしか見えないものもあった」と作品を見つめる。

 

 加藤代表(71)=甲子町=らが再生に取り組むミズアオイを紹介する写真もある。震災で沼の周辺では全ての生き物が消えたと思われたが、2012年、かつてミズアオイが自生していたと思われる片岸町内の土砂を採取し、場所を移して発芽実験を実施。開花に成功させると、その年以降にはトンボやカエルなど生き物の姿も見えるようになっているという。

 

 ミズアオイの花言葉は「前途洋々」。加藤代表は「懐かしいと思いながら見てほしい。皆さんの思い出と重なり、心を温めてもらえたら、うれしい」と願う。

 

(復興釜石新聞 2017年12月16日発行 第648号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

釜石での第1戦まで650日に合わせて披露されたカウントダウンボードと、製作した釜石商工生ら

ラグビーW杯 カウントダウンボード除幕〜市民の心を一つに、釜石市民ホールロビーに設置

釜石での第1戦まで650日に合わせて披露されたカウントダウンボードと、製作した釜石商工生ら

 

 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催に向け、釜石市大平町の県立釜石商工高(千葉尚校長、生徒350人)が製作を進めていたカウントダウンボードが完成し、釜石での第1戦まで650日となった14日、大町の釜石市民ホールで除幕式が行われた。

 

釜石商工高工業クラブが製作

 

 ボードの本体は縦約1・6メートル、横約2メートル。中央の縦40センチ、横80センチのディスプレーには3色のライン発光ダイオード(LED)を使用し、19年9月25日の釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)での第1戦までの残り日数などが表示される。

 

 同校の工業クラブ(佐々木颯太部長、部員9人)が製作。世界遺産「橋野鉄鉱山」を見学し、高炉跡をモチーフに土台をデザインした。鉄とラグビーのまちのイメージから、鉄製のラグビーボールをつくり、オブジェとして設置。市イメージキャラクター「かまリン」や代表的な郷土芸能の虎舞なども描いた。

 

カウントダウンボードを除幕する関係者

カウントダウンボードを除幕する関係者

 

 電気系、機械系の生徒が電源やフレーム、電光表示プログラムなどそれぞれ得意分野を生かして作業を分担し、8月から製作を進めた。釜石ライオンズクラブ(LC、鎌田博之会長)が製作費(30万円)を支援。ボードの設置はW杯の周知、機運醸成、市民の参画意識の高揚などを狙いにした企画で、完成後、市に寄贈された。

 

 除幕式で、野田武則市長は「市民の盛り上がりはこれから。最大の準備は世界各国から来る人をおもてなしの心を持って迎えること。ボードを見ながら気持ちを高めてほしい」とあいさつ。千葉校長、釜石LCの種市一二地区常任名誉顧問に感謝状を贈った。

 

 表示プログラムを担当した佐々木部長(3年)が概要を説明。「高校生でもできることを考え、形にできた。ものづくりの意識、技能を高める貴重な機会になった。釜石に来た人へのアピール、市民の気持ちの盛り上がりにつなげてもらえたらうれしい」と笑顔で話した。

 

(復興釜石新聞 2017年12月16日発行 第648号より)

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3