後半ロスタイム、ラックサイドを突いた伊藤が逆転トライ=北上市総合運動公園

チーム最年長 伊藤 殊勲のトライ、ラグビートップチャレンジリーグ〜釜石シーウェイブスやっと初勝利、中国電力に31-18

後半ロスタイム、ラックサイドを突いた伊藤が逆転トライ=北上市総合運動公園

後半ロスタイム、ラックサイドを突いた伊藤が逆転トライ=北上市総合運動公園

 

 ラグビートップチャレンジ(TC)リーグ第5節の21日、北上市の北上総合運動公園陸上競技場で中国電力と対戦した釜石シーウェイブス(SW)RFCは31―18(前半12―10)で逆転勝ちし、開幕5戦目で今季初勝利を挙げた。釜石は勝ち点を6に伸ばしたが、順位は8チーム中5位のまま。最大の目標に掲げたトップリーグ(TL)昇格はすでに消滅したが、TCリーグ残留へ向けて大きな意味を持つ1勝となった。次戦は11月18日、広島市でマツダと対戦する。

 

 ホーム最終戦での今季初勝利も、最後まで手に汗を握る白熱のシーソーゲームとなった。

 

 釜石は開始5分で10点を奪われるも、SHスコット・ゲイルの連続トライで逆転。後半開始早々に逆転されたが、WTB森山裕樹のトライで17―13と再逆転。その後、再び逆転を許したが、ロスタイムにフランカー伊藤剛臣がラックサイドを突いて逆転トライ。さらにWTB小野航大が独走トライを決め、逃げ切った。

 

 殊勲のトライを決めた伊藤は「1人のトライじゃない。陽丞(佐々木)が背中を強く押してくれた」と持ち上げ、チーム一丸を強調した。”リーグ最年長プレーヤー”を自負。46歳となった今季は出場機会も少なくなったが、「リザーブは慣れたもの」と大きな仕事をやってのけた。

 

 とは言え、試合内容は褒められたものではなかった。最下位の中国電力を相手に序盤から守りで浮足立ち、あっさりとトライを奪われる。「一歩目の判断、動きがすべて遅れ、受けに回ってしまった」と小村淳ヘッドコーチ(HC)。スクラムで優位に立ちながらもコラプシングの反則を取られ、流れを相手に渡してしまうミスも。「収穫は勝ち点5を取れたことだけ。中身は全く評価できない」と喜べない初勝利となった。

 

 トップリーグ昇格の可能性はなくなり、今後は上位チームとの得失点差を縮める戦いが続く。

 

高橋聡太郎(釜石出身)苦い初先発

 

初先発し、突進する高橋聡太郎

初先発し、突進する高橋聡太郎

 

 釜石高、明治大を経て釜石SWに入団した期待のルーキー高橋聡太郎(23)がフランカーで初先発したが、「チームを乱してしまった」と反省の多いデビュー戦となった。

 

 新日鉄釜石で活躍した父善幸さん(釜石SW最高顧問)が見守る中、キックオフのボールをキャッチミス。これが相手の先制トライにつながった。

 

 その後はスクラム、タックルで体を張り、ボールを持って突進する見せ場もあったが、「ミスを引きずってしまった」と浮かない表情。「社会人のプレーにはだいぶ慣れてきた。今後も出場できるよう、一つ一つのチャンスをものにしていきたい」と自分に言い聞かせるように話した。

 

(復興釜石新聞 2017年10月25日発行 第633号より)

 

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復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

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釜石市民ホールの愛称とロゴマークを発表する(左から)今出さん、森さん、野田市長、三鉄の中村一郎社長

愛称は『TETTO(テット)』、三陸鉄道 記念列車を運行〜建設中の市民ホール、森さん(双葉小4年)「鉄都」表す

完成間近の市民ホール。愛称は「TETTO」

完成間近の市民ホール。愛称は「TETTO」

 

 釜石市大町に建設中の釜石市民ホールの愛称命名式(市、釜石まちづくり会社主催)が22日、鈴子町の三陸鉄道南リアス線イオンタウン釜石駅で開かれた。愛称は700通を超える応募の中から「TETTO(テット)」に決まった。愛称を基にデザインしたロゴマークも発表。これを記念し、三鉄南リアス線は愛称とロゴをあしらったヘッドマークを装着した臨時列車を運行した。

 

 愛称は5月15日~6月30日まで公募。全国から775通の応募があり、約400種の名前が集まる中、双葉小4年の森美惠(みさと)さん(10)が寄せた「TETTO」を採用した。名称には2つの意味が込められていて、一つは釜石と鉄の深いつながりを表した「鉄都」。もう一つは同ホールの建築の特徴でもあるガラスの屋根にちなんだもので、イタリア語で「屋根」を意味する「tetto」という音の響きも重ねたという。

 

 ロゴマークは8月に実施した釜石高、釜石商工高の生徒と岩手大生による共同制作プログラムの中で考案された。「鉄」をキーワードに、同ホール建設現場見学で得た鉄骨の印象をデザインに取り入れつつ、文化芸術の明るく前向きなイメージをオレンジ色で表現。にぎわいが作り出される「現場」との意味合いも盛り込んだ。

 

釜石市民ホールの愛称とロゴマークを発表する(左から)今出さん、森さん、野田市長、三鉄の中村一郎社長

釜石市民ホールの愛称とロゴマークを発表する(左から)今出さん、森さん、野田市長、三鉄の中村一郎社長

 

 式は、愛称とロゴ入りのヘッドマークを装着した臨時列車が待つプラットホームで行われ、命名者の森さん、ロゴ制作プログラムを代表して釜石高2年の今出実利(みのり)さん(17)、市関係者ら約40人が参加。野田武則市長は「鉄の歴史をひもときながら、つながりを生む施設への期待を込めた愛称、それにふさわしいマークも完成。新しいホールとともに親しみを持って末永く大事にしてほしい」とあいさつし、ヘッドマークを除幕した。

 

 森さんは「家族と一緒に考えたものが選ばれてうれしい。自分でも気に入っているので、みんなにも分かりやすい愛称だと思ってもらえたら、いいな」と感想。今出さんは「シンプルな中にしっかり意味を込めるのが大変だった。ずっと残るものなので頑張ったかいがある。いい経験になった」と振り返った。

 

 臨時列車には、限定配布された無料乗車券を持つ市民ら約30人が乗り込んだ。上中島町の小澤瑞枝さん(48)は、若者たちの意見を取り入れた愛称とロゴに親しみを持った様子。合唱に取り組んでいることもあり、「広い場所で歌える日が待ち遠しい。見るたびにできてくる建物にわくわくする日々」と期待感をにじませた。

 

 完成間近の同ホールは12月にプレオープンを予定。市では愛称やロゴマークをホームページや印刷物などで広く発信し認知度を向上させるとともに、施設の設置による文化芸術振興、にぎわい創出に向けた取り組みも進める考えだ。

 

(復興釜石新聞 2017年10月25日発行 第633号より)

 

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きれいな花が咲くよう願いを込めながらオオシマザクラを植えた釜石東中の生徒ら

「復興を見守って」オオシマザクラを植樹〜釜石東中学校・鵜住居小学校

 きれいな花が咲くよう願いを込めながらオオシマザクラを植えた釜石東中の生徒ら

きれいな花が咲くよう願いを込めながらオオシマザクラを植えた釜石東中の生徒ら

 

 岐阜市の「支援グループ岐阜・手と手」(丹原美穂代表)は17日、鵜住居小(中軽米利夫校長、児童141人)と釜石東中(佐々木賢治校長、生徒116人)にオオシマザクラ6本を贈り、鵜住居町の両校敷地内に植えた。

 

 同グループは震災翌月の2011年4月から被災地で支援活動を展開。被災した学校や仮設住宅で暮らす人に物資を届けたり、歌や踊りを楽しんでもらう会を開催するなど釜石を応援している。

 

 今回は本設の校舎で生活を始めた子どもたちの思い出づくりにしてもらおうと、桜の植樹を企画。この日、新校舎を訪れた丹原代表が見守る中、小学6年の児童30人、中学1年の生徒31人が植樹。正面入り口階段周辺ののり面に植えられた約3メートルのオオシマザクラの根元に、代わる代わる土を盛った。

 

 ハーモニカ奏者としても活動する丹原代表は児童生徒が作業を終えると、演奏を披露。「震災の年、この地に咲いた桜から生きるということを教えられ、精いっぱい咲く花の美しさに感動した。頑張りは人生の糧になる。桜のようにみんなにもずっと素晴らしい花を咲かせてほしい」と激励した。

 

 鵜小の大丸碧仁(あおと)君は「春にきれいな桜を見られるよう大事に育てていきたい」と感謝。東中の川崎真菜さんは「桜は復興のシンボルとなって私たちだけでなく鵜住居の発展も見守ってくれると思う。桜の成長とともにまちも人も歩み続けてほしい。私も夢を追い続ける」と力をもらった様子だった。

 

(復興釜石新聞 2017年10月21日発行 第632号より)

 

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初めて近隣住民に公開された甲子川水門の工事現場

甲子川水門工事“折り返し”〜近隣住民に現場初公開「一日も早く完成を」

初めて近隣住民に公開された甲子川水門の工事現場

初めて近隣住民に公開された甲子川水門の工事現場

 

 東日本大震災で津波に直撃された釜石市の甲子川河口で「甲子川水門」の工事を進める県沿岸広域振興局土木部は17日、近隣の住民などを対象に現場見学会を行った。河口部を仮締めし、2つに仕切って行われる大掛かりな水門工事は、左岸(港町側)のほぼ半分が完成。これから右岸(嬉石町側)の残り半分の工事に移る。目の前で進む工事現場に初めて足を踏み入れた住民らは「水門が一日も早く完成し、安心安全な暮らしを取り戻したい」と期待を膨らませた。

 

 甲子川水門は幅120メートルで、水門本体、防潮堤はいずれもTP(基準海面からの高さ)6・1メートルで設計。鉄筋コンクリート製で、深い所では35㍍にも及ぶ鋼鉄製の基礎杭(くい)445本を打ち込み、支える。水門は津波を受け止めるカーテンウオールとゲートで構成。上部に4つの機械室が置かれ、遠隔操作で動かす。仮締めの仕切りは830メートルにも及び、1413トンbもの鋼矢板を用いる。

 

 本格的な工事は2014年5月から始まり、これまでに左岸側の工事をほぼ終了。これから右岸側の工事に掛かり、20年3月の完成を目指す。総事業費は約46億円を見込む。

 

安心安全な暮らしへ「一日も早い完成を」と望む近隣住民ら

安心安全な暮らしへ「一日も早い完成を」と望む近隣住民ら

 

 甲子川水門工事で、近隣住民に現場が公開されるのは初めて。現場見学会は、工事の“折り返し”に合わせて設定された。左岸で完成した水門本体の底部は近く水没する。鋼矢板で仕切られた工事現場に足を踏み入れた住民らは「想像した以上に大掛かり」と驚きの声を上げた。

 

 平田第6仮設団地で6年間を過ごした森谷勲さん(75)は、8月に嬉石町に戻り復興住宅に入居したばかり。「目の前で進む水門工事はなかなか進まないと感じたが、実際に見ると、ものすごい工事量。安心感はあるが、大きな津波が来ると水門の脇からあふれないか心配」と不安はぬぐえない。

 

 震災の津波で松原町の事務所が全壊、只越町に移転した八幡徹也さん(65)は「すごい構造物だが、早くできることに越したことはない」と早期完成を望んだ。

 

 工事を担当する沿岸振興局土木部復興まちづくり課の及川郷一課長は「ようやくここまで来たが、あと半分残っている。工事の音も懸念されるが、一日も早く住民の方々に安全安心を届けたい」と理解を求めた。

 

(復興釜石新聞 2017年10月21日発行 第632号より)

 

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「私らしく」はたらく第一歩!おしごと大相談会

「私らしく」はたらく第一歩!おしごと大相談会

 「私らしく」はたらく第一歩!おしごと大相談会

 


働いてみたいけど不安、という方も、ちょっと話をきいてみようかなという方も大歓迎!

※この事業は「労働力発掘人材マッチング事業」の一環で実施します

 

 「私らしく」はたらく第一歩!おしごと大相談会

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日時

11月7日(火) 10時30分~12時(10時15分集合)

場所

イオンタウン釜石 2Fイベントスペース

対象

お仕事に興味のある女性

内容

・「適職診断コーナー」知らなかった自分を発見!
・「企業とのグループトーク」気になる企業と本音トーク!
その他、専門家によるキャリア相談ブースやプチ勤務先輩ママとのお話ブースもあります

参加料

無料(無料託児あり)

申し込み

10月31日(火)まで
◆電話の場合  市商業観光課雇用対策室 27-8421
◆メールの場合kankou@city.kamaishi.iwate.jp
※氏名、年齢、電話番号、託児の有無(有りの場合はお子さんの年齢と人数)をお伝えください。

このページに関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 商業観光課 雇用対策室
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話: 0193-27-8421 / Fax: 0193-22-2762 メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/kurasu/rodo/rodonitsuite/detail/1213640_2295.html
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
TETTO ロゴ

釜石市民ホールの愛称とロゴマークが決まりました。

釜石市民ホールの愛称とロゴマークが決まりました。

 

愛称「TETTO(テット)」

愛称は、応募総数775件の中から選ばれた森美惠(もりみさと)さん(双葉小4年)の「TETTO(テット」)」です。「TETTO(テット)」には、釜石と鉄の深いつながりを表した「鉄都」と、釜石市民ホールと釜石情報交流センターをつなぐ広場上部のガラスから建物につながる「屋根」が建築の特徴でもあることから、イタリア語で屋根を意味する「tetto」の2つの意味が込められています。

 

ロゴマーク

tetto logo
ロゴマークのデザイン案は、本年8月に開催された「岩手大学地域課題解決プログラム」に参加した釜石高校生、釜石商工高校生が、岩手大学人文社会科学部の田中隆充教授の指導で、岩手大学生と共に作成しました。建設現場見学の際に見た鉄骨のイメージをロゴマークに生かしながらも、文化芸術の明るく前向きなイメージをオレンジ色で表現しました。愛称とロゴマークそれぞれにキーワードとして「鉄」が含まれることで、文化芸術やにぎわいが創り出される「現場」のようなイメージもアピールしています。

 

「TETTO」やロゴマークは、ホームページや印刷物等において積極的に展開することで、文化芸術振興やにぎわい創出に寄与するとともに、市民に愛されるホールを目指します。釜石市民ホールの愛称「TETTO(テット)」と、ロゴマークをどうぞよろしくお願いします。

このページに関するお問い合わせ
釜石市 市民生活部 生涯学習文化スポーツ課 芸術・文化係
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町15番2号
電話: 0193-22-8835 / Fax: 0193-22-3633 メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/tanoshimu/shisetsu/shimin_hall/detail/1213591_2466.html
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震災から復興しつつある新しいまち並みの中を進む尾崎神社と新日鉄住金釜石山神社のみこし=15日

復興の旗印、新たなまち並み練り歩く〜釜石まつり みこし渡御、曳き船 新魚市場前で海上パレード、盛岡さんさも共演

震災から復興しつつある新しいまち並みの中を進む尾崎神社と新日鉄住金釜石山神社のみこし=15日

震災から復興しつつある新しいまち並みの中を進む尾崎神社と新日鉄住金釜石山神社のみこし=15日

 

 釜石市の尾崎神社と新日鉄住金釜石製鉄所山神社による伝統の「釜石まつり」は13日から3日間にわたって行われ、震災復興を目指すまちに大きな活力をもたらした。14日の尾崎神社「曳き船まつり」は、今年3月に津波被害から新築復旧した魚河岸の新魚市場前で開催。この場所では7年ぶりとなる祭りが、浜の復興を印象づけた。最終日の15日は両神社のみこしが、完成間近の市民ホールなど新たなまち並みを形成しつつある中心市街地を練り歩いた。

 

 尾崎半島青出浜にある同神社奥宮のご神体をみこしに迎え、海上を渡御する曳き船まつり。今年は5月に発生した半島の山林火災で奥宮近くに火の手が迫り、ご神体を浜町の里宮に避難させていたが、今月1日、奥宮にかえす「還幸祭」を行い、曳き船当日を迎えた。 新魚市場の岸壁から出港した14隻は例年通り、ご神体を迎えに行き、午後0時30分ごろ市場前に入港。みこしを乗せた御召船「第18宝生丸」が、神楽や虎舞の囃子(はやし)を響かせる各船と港内を3周した。岸壁で見守る人たちは、色とりどりの大漁旗を翻して進む海上絵巻を楽しんだ。

 

 大漁旗を掲げた船上で芸能団体が躍動した曳き船まつり=14日

大漁旗を掲げた船上で芸能団体が躍動した曳き船まつり=14日

 

 釜石にいる友人に誘われ足を運んだ横浜市の山下さくらさん(60)は「豊漁を願う祭りに感謝。勇壮な姿に自分も力をもらった。前に来た時は震災の爪痕に涙したが、新しい魚市場も完成し本当に良かった」と地元住民の思いを共有した。

 

 尾崎神社船主船頭組合の藤原幸司組合長(53)は、奥宮が延焼を免れたことに「やっぱり神様が守ってくれたのかな。曳き船も滞りなく行われた。漁業者の減少など厳しい側面もあるが、まちの繁栄につながるよう祭りを盛り上げていきたい」と決意を新たにした。

 

 15日の合同渡御には15団体、約1200人が参加。鈴子町のシープラザ遊で合同祭の神事を行った後、行列が繰り出した。両神社のみこしは大渡町から只越町に続く目抜き通りを進み、沿道を埋めた見物客らが、さい銭をあげて手を合わせた。

 

見物客は通りで披露される芸能に盛んな拍手を送った=15日

見物客は通りで披露される芸能に盛んな拍手を送った=15日

 

 尾崎神社のみこしの担ぎ手は、2000年に発足した「輿衆(よしゅう)会」のメンバーに震災後、協力を続ける復興工事関係者らを加えた総勢約80人。同会の熊谷博副会長(63)は「火災時は大変心配したが、ご神体も無事で安心した。幼いころから守られてきた神社のみこしを担げるのは何よりの幸せ」とあらためて喜びをかみしめた。

 

 目抜き通りに設けたお祭り広場では、神楽と虎舞各4団体、鹿踊り1団体が踊りを披露。行列が到着する前には、応援に駆け付けた盛岡さんさ踊り実行委の約30人が、太鼓と踊りのパレードを繰り広げ、被災地を元気づけた。

 

尾崎町(台村)虎舞のはやし方で、子どもたちは威勢の良さを一層高めた=15日

尾崎町(台村)虎舞のはやし方で、子どもたちは威勢の良さを一層高めた=15日

 

盛岡さんさ踊りの面々は心地よい太鼓の響きとしなやかな舞で見物客を魅了=15日

盛岡さんさ踊りの面々は心地よい太鼓の響きとしなやかな舞で見物客を魅了=15日

 

 同通りと周辺地域は先月の台風18号による豪雨で浸水被害を受けた。通り沿いに住む70代の女性は「災害で落ち込んだ気持ちも、にぎやかな祭り囃子を聞くと明るくなる」と顔をほころばせ、復興住宅や市民ホールの建設で変わりゆく市街地に「少しでも活気を取り戻せれば」と願いを込めた。
   
 

(復興釜石新聞 2017年10月18日発行 第631号より)

 

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第3回コミュニティーガーデン講座

第3回コミュニティーガーデン講座

第3回コミュニティーガーデン講座

 

第3回コミュニティーガーデン講座『秋植え球根とたねダンゴ 花壇づくりのコツ』

サカタのタネの小杉 波留夫先生を講師に迎え、人気のビオラ、パンジーなど園芸植物の楽しいお話を聞きながら花壇づくりとお茶っこ会を行います。

 

新しいタネまき方法「たねダンゴ」をみんなでワイワイと作り花壇に蒔き、チューリップの球根などを植えて、釜石の街を飾ります!

 

皆様のご参加を お持ちしてります!

 

第3回コミュニティーガーデン講座

第3回コミュニティーガーデン講座

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開催日時

2017年10月24日(火) 午前10時〜正午

開催場所

釜石漁火酒場かまりば前 青葉通り花壇(釜石市大町1丁目)

申し込み・問合せ

090-6255-6790(Green Fields 吉川)

 

【つながる花と緑で復興まちづくり】
事業主体
NPO法人 Green Fields
URL https://gfields.org/
Mail gfields.npo@gmail.com

共同実施
釜石市、大和リース株式会社岩手支店

協力
岩手県沿岸広域振興局、一般社団法人岩手県造園組合青年部、公益社団法人日本家庭園芸普及協会、一般社団法人日本種苗協会、NPO法人Green Works、有限会社釜石園芸、釜石ガス株式会社

 

この事業は岩手県NPO等の「絆力(きずなりょく)」を活かした復興・被災者支援事業(復興支援枠)の補助を受け実施するものです。

 

NPO法人 Green Fields

NPO法人 Green Fields

公式サイト http://gfields.org/
問い合わせ: TEL 090-6255-6790 / Mail gfields.npo@gmail.com
力強い走りで健やかな成長をアピールする幼児

すすめよう 私のスポーツ、釜石健康マラソン〜幼児から70代まで426人駆け抜ける、秋色の沿道 家族も声援

完走を目指し勢いよくスタートを切る3.2キロの部。大勢の市民ランナーが元気な走りを見せた

完走を目指し勢いよくスタートを切る3.2キロの部。大勢の市民ランナーが元気な走りを見せた

 

 「すすめよう、私のスポーツ」をスローガンに、体育の日を記念した釜石健康マラソン大会が7日、釜石市甲子町の市球技場と周辺をコースに開かれた。市、市陸上競技協会、市体育協会が主催し、今年で43回目。2歳の子どもから73歳の高齢者まで426人が参加し、4種の距離で健脚を競い合った。

 

力強い走りで健やかな成長をアピールする幼児

力強い走りで健やかな成長をアピールする幼児

 

 雨のため、例年の開会式を省略。大会開始宣言で菊池達男大会委員長(市体協理事長)が「あいにくの天候だが、最後まで走り切り、頑張り通すことを学んでください」と激励した。

 

 準備運動で体を温め、午前9時45分、3・2キロの部からスタート。小学校高学年から一般まで幅広い年代のランナーが一斉に駆け出した。球技場を抜け甲子川沿いを東進、県立釜石病院裏の橋のたもとを折り返すコースで、精いっぱいのレースを繰り広げた。沿道では家族や仲間が熱い声援を送り、参加者の走りを後押しした。

 

沿道の声援を受け、秋模様のコースを懸命に駆ける

沿道の声援を受け、秋模様のコースを懸命に駆ける

 

 トップでゴールしたのは市内の会社員、藤田洸さん(27)。「何年か前に1位になった時に比べ、20秒ぐらい遅い。(年齢とともに)やっぱり落ちてきているのかな」と苦笑い。地元の陸上チームに所属。「いずれはフルマラソンにも挑戦してみたい」と夢を広げる。同大会について「年々、参加者が減っている感じがするので、もっと外からも人が集まる大会になれば」と期待を込めた。

 

 2・3キロ(小学校中学年)、1・5キロ(同低学年、親子など)の部も同様のコース上で行われ、それぞれに全力を尽くした。双葉ミニバス少年団に所属する竹内恋さん(双葉小4年)は、校内マラソン大会のリベンジを果たそうと2・3キロに初めて参加。「30位以内に入れなくて、ちょっと悔しかった」と残念そうだったが、ミニバスの練習と併せ、さらなる頑張りを誓った。

 

笑顔で走る仮装姿の久保閏雅君と父卓也さん

笑顔で走る仮装姿の久保閏雅君と父卓也さん

 

 球技場内では、約400メートルの特設コースを1周する幼児の部を実施。恒例の仮装したちびっこも登場し、応援する人たちの笑顔を誘った。鵜住居保育園に通う久保閏雅君(5)は、ゲームキャラクター”マリオ”のいでたち。マリオの敵キャラ”クッパ”姿の父卓也さん(37)と元気に駆け回った。「楽しかった。けど疲れる」と閏雅君。同大会で走るのは小学校以来という卓也さんは「伴走して走れるのは最初で最後なので、いい思い出になった。上の子の野球スポ少の練習にも連れていくので一緒に運動する機会は多い。よく食べて大きく育ってほしい」と願った。

 

 リレーの部(小学生、一般)、ニュースポーツ(リングキャッチなど)の体験コーナーもあり、スポーツに親しむ機運を盛り上げた。

 

(復興釜石新聞 2017年10月14日発行 第630号より)

 

復興釜石新聞

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《インタビュー》釜石はしのうえ朝市【10月22日(日)開催】

《インタビュー》釜石はしのうえ朝市

 

10月22日(日)に開催が予定されていた『釜石はしのうえ朝市』は、台風21号による荒天が予想されるため、中止となりました。(10/21追記)

 

釜石駅方面から市内中心部への入り口に架かる大渡橋。その橋の上に2003年まであった「橋上市場(きょうじょういちば)」。ある年代より上の皆さんの記憶には、その姿と共に様々な思い出が刻まれている事と思います。

 

“新しい形で大渡橋に賑わいを!”そんな想いが込められた「釜石はしのうえ朝市」がまもなく開催されます。

 

そこで、釜石はしのうえ朝市プロジェクト実行委員会の委員長、平野嘉隆さんにこれまでの様子なども合わせて“朝市”についてお聞きして来ました。

 

実行委員会はどんな顔ぶれの皆さんなのでしょうか?

 

プロジェクトメンバーには、NEXTKAMAISHIのメンバーを中心に、30~40歳代の地域を元気にしたいという想いを持った仲間が集まっています。(NEXTKAMAISHIについてはこちらを→ https://nextkamaishi.blogspot.jp/
震災後寂しくなった街の現状がまずあって、街に活気・元気を取り戻すためには・・・?と話し合う中で、橋上市場のにぎわいを再現するのはどうだろうと。そこから、「はしのうえ朝市」を企画しました。

 

開催するまでには、各方面との調整など大変だったのではないですか?

 

橋の上で催す事の難しさは予想以上で、関係各所に何度も何度も伺いました。開催するのは無理なのでは・・・と一時思わずには居られない程でしたが、あきらめず、粘り強く、あの場所で開催する事にこだわりを持って交渉を続けて、色々な制約のある中ではありましたが、なんとか昨年の10月に開催をする事が出来ました。


思い出いっぱい「橋上市場」にぎわい再現〜盛況『はしのうえ朝市』、釜石のっけ丼大人気 | 復興釜石新聞 – 縁とらんす

 

1回目の様子(写真:復興釜石新聞)

 

そうした道のりを越えて、初めて開催した時の様子はいかがでしたか?

 

実行委員会も出展者も、一体どれだけの人が来てくれるだろうか?・・・という不安を持って臨んだのですが、朝6時になるとぞくぞくと人が集まり始め、予想以上の人出でした。朝市の目玉として用意した、のっけ丼用のご飯も途中で追加して対応するほどで。ただ、おかずは早い時間帯に目ぼしい物は売り切れになってしまうという反省点もありました。

 

橋上市場 にぎわい再現、好評 大渡橋で「釜石はしのうえ朝市」〜無理なく継続、定着目指す | 復興釜石新聞 – 縁とらんす

 

2回目の様子(写真:復興釜石新聞)

 

でも、街に人が出てにぎわいを創りだすのと同時に、買い物をしながら当時の思い出話に花を咲かせている年配の方やそういう話を初めて聞く若者との交流が生まれ、その場に集った人達の中でさらに想いが共有されて繋がっていく様子を見て、本当に開催して良かったと思いました。開催後も大きな反響を頂いたことも嬉しかったです。

 

そして今回で3回目の開催。定期的な開催を望む声も多いと思うのですが、今後についてはいかがですか?

 

無理なく出来るような運営をしながら、地道に継続して、地域を元気にする一助になればと。また、現在釜石市内では事業者が自社の商品を広くアピールする場が少ないという現状もあり、そういった場としても活用して頂きたいという思いもあります。出展者ともさらなる協力体制を作り上げていきたいです。

 

釜石はしのうえ朝市プロジェクト実行委員長 平野嘉隆さん

 

そして、このプロジェクトで大切にしている“場所”へのこだわりは、イコール=釜石らしさ、アイデンティティという意味合いもあるんです。この活動に関わる若い世代の存在も今後の街の未来に繋がって行くと思いますし、様々な年代、立場の人たちが関わっているので、このプロジェクトだけではなく、さらに別の企画も生まれるような、そういった広がりも生まれて行く場になっていくといいと思います。

 
 

釜石はしのうえ朝市

 

釜石はしのうえ朝市

 

開催日時

2017年10月22日(日) 午前6時~午前9時

会場

大渡橋周辺
※会場には駐車場がございません。公共交通機関をご利用いただくか市営駐車場をご利用下さい。橋の上での停車、車の乗り降りはご遠慮ください。

 

マイ茶碗を持って行くと、朝市の目玉・オリジナルの「釜石のっけ丼」用のご飯が、なんと無料で頂けますよ!(ご飯は先着400名分用意されていて無くなり次第終了となります。)

 

また、おかずは市内の事業者がこの日だけのメニューを用意するなど目移りしそうな品ぞろえになりそうです。10月22日(日)は少し早起きして、美味しい朝ごはんから1日をスタートさせてみませんか?


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問い合わせ:0193-22-3607 〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内

第40回「かまいしの第九」演奏会を開催します

第40回「かまいしの第九」演奏会を開催します

第40回「かまいしの第九」

 

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第40回「かまいしの第九」

第40回「かまいしの第九」

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釜石市民ホールこけら落とし公演 第40回かまいしの第九

○釜石の第九とは
○支援金ご協力のお願いについて

日時

2017年12月10日(日) 開場12:30 開演13:30

場所

釜石市民ホール(釜石市大町1-1-9 地図

演奏内容

①ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調作品125「合唱付」
指揮 山﨑眞行
Sop.土井尻明子 Alt.斉藤みどり Ten.澤田薫 Bas.小原一穂
管弦楽 ウッドランドノーツ 釜石市民吹奏楽団 ほか
合唱 かまいし第九の会 ほか
②オーケストラと歌おう
合唱 釜石市立甲子中学校全校生徒

チケット

前売1,500円 当日1,800円 高校生以下500円

販売開始

10月1日

取り扱い

釜石情報交流センター(TEL 0193-27-8751)
イオンスーパーセンター釜石店(TEL 0193-31-3150)
株式会社東山堂釜石事業センター(TEL 0193-23-0750)
大船渡市民文化会館(TEL 0192-26-4478)
宮古市民文化会館(TEL 0193-63-2511)

主催・問合せ

「かまいし第九」実行委員会 0193-23-8047(新谷)

 

釜石の第九とは

 

釜石でベートーヴェンの「第九」を初めて演奏したのは、1977(昭和52)年12月16日、釜石混声合唱団の27人のメンバーでした。

 

釜石出身で東京荒川少年少女合唱隊を国内有数の児童合唱団に育て上げた渡邉顕麿氏が指揮し、ピアノ、フルート、クラリネット、ティンパニーなど数名が共演しました。

 

翌78年、旧釜石市民文化会館の完成を目指して「釜石第九を歌う会」が結成され、奇しくもベートーヴェンの誕生日と重なった12月16日の落成式典で「第九」の第4楽章を演奏。

 

このとき合唱と共演した市内の吹奏楽有志はその後、釜石市民吹奏楽団へと発展します。

 

「釜石第九を歌う会」は79年、「釜石フィルハーモニック・ソサイェティ」と改称し、独自の歩みをスタート。毎年12月に「第九」の演奏を継続することになります。

 

2003年からは「かまいし第九」実行委員会と組織替えするとともに、中学生を対象にした「オーケストラと歌おう」のコーナーを新たに創設。

 

市内中学校の生徒が持ち回りでステージに立ち、生のオーケストラと声を重ねる感動を味わっています。

 

支援金ご協力のお願いについて

 

「かまいし第九」実行委員会は、「幅広い市民による第九」を目指して企画・運営に当たっています。
「第九」を通して釜石の文化活動の創造と発展のために、演奏会の継続を目指していますが、そのためには、皆様方からのご支援が欠かせない状況となっています。
本会の趣旨にご理解とご賛同をいただき、格別のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

個人 一口1,000円 ・ 団体 一口5,000円

 

申込方法
事前に電話連絡をお願いいたします。または、下記の口座にお振込みください。
 
振込口座
岩手銀行釜石支店 普通預金 口座番号1326617 かまいし第九実行委員会 会長 川向修一(カワムカイシュウイチ)

 

その他
・誠に勝手ながら手数料はご負担願います。
・ご支援いただいた場合にはプログラムに「支援会員の皆様」として個人名や社名、団体名を掲載させていただきます。
・掲載を希望しない方は申込書の氏名掲載欄の「不可」に○を付けてください。
・なお、広告の掲載はございません。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 市民生活部 生涯学習文化スポーツ課 芸術・文化係
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町15番2号
電話:0193-22-8835 / Fax 0193-22-3633 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/tanoshimu/bunka/detail/1205858_2462.html
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輝くトロフィー「挑戦」後押し、スタジアム背景に記念撮影〜釜石東中学校特設ラグビー部

建設中のラグビーW杯会場の前で優勝トロフィーとともにポーズをとる釜石東中特設ラグビー部員

建設中のラグビーW杯会場の前で優勝トロフィーとともにポーズをとる釜石東中特設ラグビー部員

 

 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)の優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」が6日、釜石東中(佐々木賢治校長、生徒116人)でお披露目された。同校では今夏、特設ラグビーチームが発足。11月に開催される県大会に向け練習に励む部員18人とフォトセッションも行い、生徒たちの新たな挑戦を後押しした。

 

 震災で被災した鵜住居町の同校校舎跡地には、試合会場となる「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」の建設工事が進む。その光景を望む高台に整備された新校舎で今年4月から生活する生徒たちに、大会開催地となる地域への誇り、夢や希望を持たせ、大会に主体的に関わる姿勢や体力向上、ラグビー精神「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」を育む機会にしてもらおうと、7月下旬に特設ラグビー部を設置。3年の男子生徒全員が所属し、放課後の約1時間、練習に取り組んでいる。

 

 全校生徒へお披露目した後に行われたフォトセッションでは、ユニホームを着た部員たちが優勝トロフィーとともに建設中のスタジアムを背景に記念撮影。部員たちは「日本代表、外国選手の生のプレーを見られるのが楽しみ」「たくさんの人が来て復興が進み、釜石を知ってもらえる機会になるのがうれしい」とW杯への期待感を口にした。

 

 同校特設ラグビー部が出場する県中総体ラグビーフットボール競技大会は11月3~5日、北上市総合運動公園で行われる。主将の沼崎壱(はじめ)君は「初出場なので、勝つことよりみんなで力を合わせてボールをつなぐことを大事にしたい。一つでも多くトライを決めたい」と意欲を高めた。

 

(復興釜石新聞 2017年10月11日発行 第629号より)

 

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