“食欲の秋”到来-数ある釜石の秋の味覚の中でも、ここ数年着実にファンを増やしているのが、甲子地区の特産品 甲子柿。この時期、まさに旬を迎えています。
その甲子柿を冠にした、『甲子柿の里 秋祭り 2017』が10月21日(土)・22日(日)の2日間、「道の駅釜石仙人峠」と「創作農家こすもす」の2会場を舞台に開催されます。
秋祭り実行委員会構成団体から、藤井サヱ子さん(甲子地区活性化協議会 会長)、深澤鮎美さん(自然あそび広場にここ)、蘆田(あしだ)優さん(甲子地区活性化協議会 研修生)にイベントについてお聞きして来ました。
このお祭りはどんなきっかけからスタートしているのですか?
藤井さん:2015年4月に発足した甲子地区活性化協議会で、地域を盛り上げる事業としてどんな事をしていくか、という話し合いの中から生まれました。そして、地域の特産品である“甲子柿”を中心に地元の魅力をPRしていこうと、甲子柿が旬を迎える秋に“祭り”と銘打って2015年から開催し、今年で3年目を迎えます。
ただ、当時は釜石市内でも甲子地区以外では甲子柿の知名度は低く、なじみが無いという方が多いのが現状でした。そこで、まずは知ってもらう事からスタートしようと、食はもちろんの事、地域を巡る街歩きツアーや、甲子地区の郷土芸能の披露などと合わせ、甲子地区の魅力をお伝え出来るようにと内容も毎年工夫しています。
2015年開催時に“柿室”の見学があることにびっくりしたことを覚えています。とても貴重な機会だと感じました。
藤井さん:そうですね、とても大きな反響を頂きました。釜石に住んでいる方でも、柿室は見たことが無いという方がたくさんいらっしゃるんですね。甲子柿について知って頂く、興味を持っていただくことに繋がる、大きなきっかけだったと思います。
今年の内容も盛りだくさんとお聞きしました。これは、おすすめ!という企画は?
深澤さん:全部おすすめなのですが、初めて開催という点からご紹介すると、今年は、2つ体験プログラムをご用意しました。
まず、21日(土) Meetup Kamaishi2017 Autumnと連動したプログラムで、甲子柿が店頭に並ぶまでの1連の作業が体験出来ます。
Meetup Kamaishi 2017 Autumn 【28】「甲子柿」柿畑・柿室(むろ)見学&作業体験 〜釜石にしかない秋の味覚の魅力に迫る!〜
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そして、22日(日)は、東北電力(株)様にご協力頂き、高所作業車に乗って、手が届かない高い枝に生っている実を収穫するというスペシャルな体験が出来ます。こちらは、子供たちに甲子柿を身近に感じて欲しいと企画しました。特に小学生の皆さんにぜひ体験してもらいたいです。
ここ数年の取り組みは、甲子柿の市内での知名度を上げるだけではなく、様々な広がりを見せていますね。
藤井さん:様々なご縁が繋がって、若い世代の方々にも関わって頂くようになり嬉しいですし、大変ありがたいです。同席している蘆田優くんもその一人です。休学までして、釜石に来てくれました。
そうなんですか!蘆田くんはどんなご縁でこちらに?
蘆田くん:僕は現在、宮城教育大学の3年生です。今年8月に釜石市で開催された大学生向けのビジネスコンテストBIZCAMP in 釜石に参加しました。その時に出会った甲子柿の魅力にほれ込んで、もっと全国に広めて行きたいと感じ、1年休学して釜石に来ました。最終的には、甲子柿を活用した起業を目指し、今はこちらで研修生としてお世話になっています。
お祭りの協賛金集めなどの担当をしているのですが、色々な方のご協力があってこの祭りが成り立っていることを肌で実感しています。様々な出会いに感謝し、早く恩返し出来る様になりたいです。
深澤さん:その他に、甲子地区活性化推進委員会 東京支部 通称“パーシモンズ”という若い世代も関東で甲子柿を活用したイベントなどを開いてくれています。11月には、東京大学の学園祭で甲子柿ブースを出展する事も決まっていて、そこで提供するメニューを22日にお試し販売します。ぜひ、召し上がってご意見、ご感想お聞かせください。
イベントを楽しみにしている皆さんに一言お願いします。
深澤さん:去年とはまた一味違った内容になっています。皆さんがまだ知らない甲子柿の魅力をお伝えできるツアーもありますので、甲子柿をご存知の方もそうでない方もぜひお越しいただけたらと思います。
蘆田くん:今年は、「わたしもたべたい。あなたにもたべさせたい!」というコンセプトを掲げています。誰かに伝えたくなるような、「はい、どうぞ!」と言いたくなるような、そんなお祭りを目指しています。
藤井さん:今年は柿が豊作で甲子柿がたくさん並びます。この日を目指してぜひお越しください。そして、たくさん楽しんでください。
イベントスケジュールなど詳しい内容は、甲子柿Facebookページ 甲子柿の里秋祭りイベントページでご確認下さい。
https://www.facebook.com/kasshigaki/
また、ご紹介したツアーは定員になり次第締め切りとなるそうです、お申し込みはお早めにどうぞ。
甲子柿について
渋柿の一種「小枝柿」を柿室と呼ばれる場所に入れ、燻煙により脱渋するという独特の製法で作られた、釜石市甲子地区の特産品。朱色がかった赤色、柔らかくしっとりとした見た目で、一見トマトと見間違えられるほど。とろりとした甘さとプルンとした食感がたまらない。最近は、その優れた栄養素にも注目が集まっていて、刀根柿と比べると、リコピンは39・4倍、トリプトキサンチンは6・3倍。その他のビタミン類も豊富に含み、美容の他、免疫力を高める効果などが期待されています。
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縁とらんす編集部による記事です。
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