タグ別アーカイブ: 防災・安全

1万人目の来館者となった瀬川さん(左から3人目)

いのちをつなぐ未来館 1万人達成、予想より早く〜授業の一環、視察も相次ぐ

1万人目の来館者となった瀬川さん(左から3人目)

1万人目の来館者となった瀬川さん(左から3人目)

 

 釜石市鵜住居町の津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」の来館者数が16日、1万人を達成した。セレモニーがあり、1万人目の来館者に指定管理者のかまいしDMC(社長・野田武則市長)から花束などの記念品が贈られた。オープンから2カ月足らずでの達成に、「予想以上の早さだ」と関係者。東日本大震災の惨禍と教訓を伝え続ける気持ちを新たにしている。

 

 1万人目となったのは、奥州市水沢の瀬川ハル子さん(73)。数日後に迎える誕生日のお祝いに、長女るみさん(50)と一泊旅行を楽しむ途中で同館に立ち寄った。

 

 瀬川さんは「思いがけないこと」と驚いた様子。鵜住居地区防災センター跡地に整備された追悼施設「釜石祈りのパーク」で、震災の津波で犠牲になった親族の名も確かめ、「忘れられない、忘れてはいけない場所だと感じた。また訪れたい」と言葉をかみしめた。

 

 未来館は、鵜住居駅前周辺に整備された公共施設(愛称=うのすまい・トモス)の一つで、3月23日にオープンした。震災の津波の痕跡が残る壁や津波来襲の時刻を示す壁時計などの遺物、釜石の防災教育と震災当時子どもたちがとった避難行動、生存者の証言など展示物で震災の教訓を伝える。最新技術のシステムで体を動かしながら津波の仕組みを学ぶこともできる。

 

 当初、年間1万6千人の来館者を目標に設定していた。かまいしDMCでは、津波から避難した経験を持つ運営スタッフの話をじかに聞いたり注目度の高さもあり、来館者数が伸びたと分析。県内の中高生が授業の一環で訪れたり、行政や企業の視察も相次ぐ。

 

 セレモニーに出席した野田市長は「祈りのパークと合わせ、この場所の存在、重さを痛感。忘れてはならない場、悲劇を繰り返さないため教訓を伝える施設であり、さらに多くの人に訪れてほしい。展示の内容も充実させたい」と述べた。

 

 同じ日にオープンした観光交流拠点施設「鵜の郷(うのさと)交流館」はすでに来館者1万人を達成。15日までで、2万6226人となっている。

 

(復興釜石新聞 2019年5月18日発行 第791号より)

 

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手をつないで避難する園児と児童

手を携え仲良く高台避難〜平田小と平田こども園、共助の心 訓練で養う

手をつないで避難する園児と児童

手をつないで避難する園児と児童

 

 平田小(中野順一校長、児童153人)と、隣接する平田こども園(小松美香園長、園児66人)は7日、合同で避難訓練をした。大きな地震の発生に伴い津波注意報が出されたとの想定。児童らは避難の流れや園児の避難支援の方法などを確認しながら共助の心を養った。

 

 合同訓練は、昨年開園したこども園が市立幼稚園として運営、園舎が建設された4年前から行っている。小学校とこども園は道路を挟んで約50メートルの距離にあり、低学年の児童の学習に園児が参加したりして交流している。

 

 午前9時45分、同時に訓練開始。小学校では児童が机の下に入って難を逃れた後、校庭に集まった。こども園の園児らは全員が園庭に待機。さらに、高台にある指定避難場所の君ケ洞広場を目指し、約300メートルの避難経路を歩いた。

 

 6年生30人が園児の手を取り誘導。園児が不安がらないよう「もう少しだよ、頑張れ」などと励ましたり、歩道側を歩かせたりして気を配った。1年生には5年生が付き添って移動。約10分で避難場所に到着した。

 

 反省会で、児童は「素早く安全に行動できた」などと感想を発表した。中野校長は「立派に避難できた。訓練は大事で、まずは自分の命を守ってほしい。注意報は災害のおそれがあるということ。少し時間がある場合は高学年が中心となり、こども園の友達と避難してほしい」と講評。小松園長は「小学生の格好いい姿を見習って、避難することを少しずつ覚えてほしい」と期待した。

 

 山崎陸翔君(6年)は、園児の手を引いて逃げるという体験に緊張したが、声掛けや歩く速さを園児に合わせるよう心掛けた。「責任を持ってできた」と充実した表情。しっかりと訓練に取り組み、有事の際の心構えや助け合いの意識を高めた。

 

 平田小では年6回の避難訓練を予定。火災、不審者対応訓練なども行う。

 

(復興釜石新聞 2019年5月11日発行 第789号より)

 

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佐藤釜石分駐隊長は隊員と共に安全への決意を表明

釜石道 事故抑止へ全力、県警高速隊釜石分駐隊活動開始〜釜石署で発足式、隊員19人 決意新たに

佐藤釜石分駐隊長は隊員と共に安全への決意を表明

佐藤釜石分駐隊長は隊員と共に安全への決意を表明

 

 県警(島村英本部長)は釜石周辺の高速道路網が整備されたことを受け、交通の安全を担う高速道路交通警察隊釜石分駐隊を編成。11日、釜石警察署で発足式を行った。島村本部長の激励を受け、佐藤喜博分駐隊長(警部)ら隊員19人は、東日本大震災からの復興を支える大動脈の交通事故抑止へ決意を新たにした。

 

 島村本部長は「三陸沿岸道路及び東北横断自動車道釜石秋田線は沿岸地域の『希望と命の道』といわれる。釜石分駐隊は治安確保、交通事故防止で復興の一助を担うよう願う。隊員は緊張感を持った高い士気の職務執行を」と激励した。

 

島村本部長(前列中央)ら幹部も隊員を激励

島村本部長(前列中央)ら幹部も隊員を激励

 

 釜石市の窪田優一副市長、南三陸国道事務所の折笠徹所長はそれぞれ、分駐隊への期待を述べた。高速道路交通警察隊の吉田孝夫隊長(警視)が謝辞。佐藤分駐隊長は「隊訓(融和団結、敏速確実、創意実行)を順守し、釜石秋田線、三陸沿岸道路の治安を確保し、事故防止に全力を尽くす」と決意を表明した。

 

 東北横断道釜石秋田線の釜石道は3月9日に釜石ジャンクションで三陸沿岸道と結節、全線が開通した。これを受け、県警は高速道路交通警察隊に釜石分駐隊を新設した。同警察隊は本隊のほか、北上、西根、一戸に釜石を加え4分駐隊で編成し、吉田隊長以下90人体制で活動する。

 

 釜石秋田線での活動は、花巻以東の延伸に応じ、2013年6月、本隊直轄隊釜石対策班を花巻市東和町に設置していた。釜石分駐隊の発足に伴い、同分駐隊東和分遣班に改称した。パトカー、事故処理車など合計9台を運用する。

 

 釜石分駐隊の管轄範囲は釜石市を中心に釜石道66・4キロ、三陸道は宮城県境から釜石北インターチェンジ(IC)まで約60キロ。大槌町内の整備に伴い、管轄区間はさらに伸びる。

 

 佐藤分駐隊長は「高速道路の安全確保が第一の職務。大動脈の交通障害は社会的な影響が大きい。利用者には、天候と路面状況に応じた速度、十分な車間距離に留意してほしい。動物の飛び出しによる衝突事故も散見される」と安全運転を呼び掛けた。

 

(復興釜石新聞 2019年4月10日発行 第781号より)

 

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釜石初の女性消防士に〜震災機に防災意識高める、いずれは救急救命士へ

釜石初の女性消防士に〜震災機に防災意識高める、いずれは救急救命士へ

「優しい職場。配慮もうれしい」と意欲を高める多田さん

「優しい職場。配慮もうれしい」と意欲を高める多田さん

 

 釜石大槌地区行政事務組合消防本部(金野裕之消防長)に初の女性消防士が誕生した。遠野市宮守町出身の多田和佳菜さん(19)が採用試験に合格。1日、同期の男性3人と共に辞令を受け、「女性の視点で、震災で被災した地域住民に役立つ仕事をしたい」と意気込みを語った。

 

 多田さんが消防職員を志した背景には、小学生の時に起こった震災が大きく影響したという。中学時代は大槌中と交流があり、合唱でエールを交換。住民からも震災や復興の話を聞き、防災意識を高めた。

 

 小学生の時には野球に取り組み、中学から陸上、駅伝、空手と幅を広げた。花巻南高から専門学校に進み、消防職員の採用試験に挑んで見事合格。「いずれは救急救命士になりたい。火災予防でも、女性の視点で役に立てればうれしい」と思いを膨らませる。

 

 男性ばかりの職場に飛び込むことになるが、「性格は負けず嫌い。自分が(釜石広域消防の)女性消防士第1号になる」と前向きに考える。

 

 釜石広域消防では、女性職員の加入による住民サービスの向上、組織の活性化、優秀な人材の確保を期待してきた。2015年に成立した「女性の職業生活における活躍の推進に関する支援対策推進法」を追い風に、受け入れ準備を強化した。

 

 ハード面では、釜石、大槌の両消防署庁舎にそれぞれ、女性職員に対応した設備やスペースを確保。ソフト面では、中学校や高校での消防訓練でアピールするほか、職場説明会などで呼び掛けている。

 

 女性職員を受け入れる意識向上も強化。ハラスメント(パワー、性別など)に関する職員研修などを重ね、理解を深めていた。同本部の岩間英治総務課長は「多田さんを迎え、ハラスメントの考え方を再確認、共有する」と今後の姿勢を示す。

 

 多田さんら4人は、今月3日に県消防学校に入校。10月に卒業し、新たな配属先で現場業務をスタートする。

 

 多田さんの配属と勤務体制については、10月までに検討を重ねる。また、20年度までに2人目の女性を採用し、複数体制を目指す。

 

 県内の12消防本部では17年度末で36人の女性消防士が勤務。未採用は釜石大槌広域など3本部となっていた。

 

(復興釜石新聞 2019年4月6日発行 第780号より)

 

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「うのすまい・トモス」完成間近、報道関係者向け現地説明会〜今月末の事業完了を予定、「震災8年」11日に一時公開

「うのすまい・トモス」完成間近、報道関係者向け現地説明会〜今月末の事業完了を予定、「震災8年」11日に一時公開

鵜住居駅前地区に整備が進む「うのすまい・トモス」。左から「釜石祈りのパーク」「いのちをつなぐ未来館」「鵜の郷交流館」

鵜住居駅前地区に整備が進む「うのすまい・トモス」。左から「釜石祈りのパーク」「いのちをつなぐ未来館」「鵜の郷交流館」

 

 釜石市は6日、鵜住居町の鵜住居駅前周辺に整備を進めている公共施設(愛称=うのすまい・トモス)の報道関係者向け現地説明会を開いた。津波伝承施設「いのちをつなぐ未来館」は東日本大震災の遺物や生存者の証言など展示物、津波の仕組みを体験的に学ぶシステムの設置を終えたことから内覧。鵜住居地区防災センター跡地にできる追悼施設「釜石祈りのパーク」と観光交流拠点施設「鵜の郷(うのさと)交流館」は整備状況を説明した。これらの施設は、震災8年となる11日に一時公開。両館は三陸鉄道リアス線の全線開通に合わせて23日に開館する。

 

 内覧された未来館は木造平屋建て、延べ床面積は334平方メートル。入ってすぐに防災学習室があり、NTTドコモと岩手大が連携して制作した「津波の仕組み学習システム」を展示する。同社の特許技術を活用したもので、ディスプレーに映ったCG(コンピューターグラフィックス)映像を離れた場所から疑似的に触って動かすと、地形や水面のCGが変化。体を動かしながら津波発生の仕組みを学び、理解を深めることができる。

 

 展示室には震災の被害状況などを伝えるパネルや映像、当時の市職員らの手書きメモ、被災を物語る避難場所の標柱、遺留品などが並ぶ。津波で多くの犠牲を出した同センターの事実を伝えるコーナーでは悲劇を検証した結果のほか、津波の痕跡が残る壁や遺族が設けた祭壇、追悼の品々も紹介。釜石の防災教育を伝える一角では、震災当時子どもたちがとった避難行動をパネルで解説している。

 

 書籍や写真などを収蔵する資料閲覧室も配置した。事業費は約1億8千万円。ほとんどを復興交付金、全国自治体や企業からの寄付金で賄った。

 

 市震災検証室の臼澤渉室長は「復興が進む中、語り継ぐことが課題。子どもたちや地域住民らが集い、教訓を伝える施設にしたい」と見据えた。

 

震災の教訓を発信する展示を報道陣に公開

震災の教訓を発信する展示を報道陣に公開

 

 祈りのパークは約4900平方メートル。震災犠牲者を慰霊、追悼し、生きることの大切さ、素晴らしさを感じる場として整備。震災犠牲者の芳名板・献花台を備えた慰霊碑のほか、震災の津波の高さを示すモニュメント、市防災市民憲章碑、防災センター跡地を示す碑を設ける。中央の慰霊の場は階段で結ばれ、円形の緩やかなスロープに沿ってパーク内を巡ることもできる。

 

 11日に献花式などを行う。仕上げ舗装、スロープなど一部外構工事が残り、12日から22日は入場を制限。3月末の事業完了を予定する。

 

 交流館は木造平屋建て、延べ床面積538平方メートル。テナントとして3事業者4店舗(物販2店、飲食2店)が入る。飲食スペース(72席)、情報案内スペースも配置。併設するトイレは24時間使用できる。建物は完成しており、開館に向け事業者らが陳列など準備を進めている。

 

(復興釜石新聞 2019年3月9日発行 第772号より)

 

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親子の部のスタート。子どもの手を引き、仙寿院目指してダッシュ!

教訓つなぎ 駆け上がる〜仙寿院で6回目 新春韋駄天競争、過去最多154人 高台へ

親子の部のスタート。子どもの手を引き、仙寿院目指してダッシュ!

親子の部のスタート。子どもの手を引き、仙寿院目指してダッシュ!

 

 津波発生時は一目散に高台へ―。東日本大震災の教訓をつなぎ、津波から命を守る避難行動を意識づける「新春韋駄天(いだてん)競走」が3日、釜石市大只越町の日蓮宗仙寿院(芝﨑恵応住職)をゴール地点に行われた。兵庫県西宮市、西宮神社の開門神事「福男選び」をヒントに、2014年から始まった同寺の節分行事。6回目を迎える今年は6部門に過去最多の154人が参加し、津波浸水区域から境内に続く急坂を懸命に駆け上がった。

 

 只越町の消防屯所付近を出発点に、津波避難場所となっている同寺(標高約30メートル)までの286メートルのコースで実施。スターターを務める野田武則市長、釜石シーウェイブス(SW)RFCゼネラルマネジャー兼監督の桜庭吉彦さんらの銅鑼(どら)の音を合図に各部門がスタート。道幅が狭く、急カーブもある参道を必死に走り切り、迅速な津波避難の重要性を心に刻んだ。

 

 野田町の高橋千佳子さん(39)は1歳になったばかりの愛娘、美羽ちゃんと親子の部に初参加。所々で抱っこしながら歩みを進め、無事、境内にたどり着いた。「よちよちですけど歩くようになったので、出てみようと。成長したらこの経験を聞かせ、行事の意味を伝えたい」と千佳子さん。3回目の参加となる夫直樹さん(39)、息子友輝君(6)と一緒に防災意識を高め、家族4人の絆を結んだ。

 

力を合わせ坂を上る高橋さん親子(左)

力を合わせ坂を上る高橋さん親子(左)

 

 各部門の1位には「福男」「福女」などの認定書と共に、同神社から福の神「えびす様」の木像、SWからタンブラーの記念品が贈られた。芝﨑住職は「悪天候の中での津波避難もあり得る。いつ、どこで、どんな災害に遭うか分からない。自分の身を守って逃げることだけは多くの人に伝えてほしい」と全員に呼び掛けた。

 

各部門の1位「福親子、福男、福女、福少年」が勢ぞろい

各部門の1位「福親子、福男、福女、福少年」が勢ぞろい

 

 男性29歳以下の「福男」となった高橋隆史さん(19)は、宅地造成などの復興事業を手がける熊谷組釜石中央ブロック作業所に勤務。毎年、参加している職場の先輩らと7人でレースに挑んだ。「練習では転んだりもしたが、完走でき、1位も取れてほっとしている。高台避難のイメージを観客にも伝えられたらと思い走った」と元陸上部の本領発揮。一関市出身。震災復興での地元貢献を志して入社し、昨年5月、釜石に赴任した。「あと1年ほどで終了予定の工事が無事故、無災害で終えられるよう自分自身も頑張りたい。早期復興が一番の願い」と社会人2年目を迎える本年に希望を膨らませた。

 

ゴールまでもう少し。最後の力を振り絞り、走る男性参加者=仙寿院境内

ゴールまでもう少し。最後の力を振り絞り、走る男性参加者=仙寿院境内

 

 同行事は、関東在住の釜石出身者有志が中心となって11年に発足した「釜石応援団ARAMAGI Heart(あらまぎはーと)」が発案。津波の教訓を地域に根付いた形で未来に伝えたいと仙寿院に相談し、実現させた。釜石在住メンバーで運営責任者の下村達志さん(43)は「趣旨をちゃんと理解し、参加してくれている人が多いのがうれしい。特に親子の参加が増えている。震災後に生まれた子どもたちに、親が津波の事実を伝え、どう行動しなければならないかを教えている証しで、非常に意義深い」と、6年目の手応えを実感した。

 

レース後は海に向かって震災犠牲者に黙とう

レース後は海に向かって震災犠牲者に黙とう

 

 高橋さん以外の各部門の1位は次の通り。

 

 【親子】後藤竜也(47)、尚希(11)=花巻市【女性】新田彩乃(31)=花巻市【小学生】菅原優作(12)=釜石市【中高生】照井海翔(15)=花巻市【男性30歳以上】佐藤芳行(30)=釜石市

 

(復興釜石新聞 2019年2月6日発行 第763号より)

 

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防災市民憲章をどう浸透させていくか意見を出し合った

防災市民憲章 どう生かす〜継承の思い共有へ、フォーラムで意見交わす

防災市民憲章をどう浸透させていくか意見を出し合った

防災市民憲章をどう浸透させていくか意見を出し合った

 

 東日本大震災の検証と教訓を基に来年3月11日に制定予定の「釜石市防災市民憲章」を、市民生活の中でどう生かすかを考えるフォーラムが8日、釜石市大町の情報交流センター釜石PITで開かれた。同憲章制定市民会議(丸木久忠議長)が主催し、市民ら約100人が参加。パネル討論などを通じ、憲章の意義を確認するとともに周知のあり方を議論した。

 

 同憲章は、あらゆる災害から「命を守る」ための市民の誓いを▽備える(訓練で避難の大切さを体で理解する)▽逃げる(避難の繰り返し、素早い率先避難で周りの避難も促す)▽戻らない(一度逃げたら決して戻らない。家族で避難の仕方を確認し、信頼関係を築き行動する)▽語り継ぐ(災害から学んだ生き抜く知恵を語り継ぐ)―の4つの行動で示す。

 

 フォーラムでは同市民会議顧問、岩手大の齋藤徳美名誉教授がモデレーターを務め、3人が意見を交わした。

 

 震災前、釜石東中教諭として防災教育を推進した、岩手大大学院の森本晋也准教授は「教訓をつなぐ大きな力となるのは『教育』。教えて伝えるだけでなく、自ら学ぶことがキーワード」とし、授業や訓練など事あるごとに憲章に触れ、「なぜ、その行動が必要かを考えさせることが重要」と述べた。

 

 市防災会議委員の平野因さんは「定時に流れる愛の鐘のように、日常的に(憲章を)耳にする機会を作ることが肝心ではないか」と提言。介護支援専門員として高齢者と接する立場から「一緒に考え、答えを出すという介護の姿勢を防災でも生かせたら」と望んだ。

 

 釜石出身で桜美林大4年の小松野麻実さんは、3年時に防災士の資格を取得。「世代を超えた市民ワークショップや既存のプログラム(震災学習ツアー、語り部)に憲章を盛り込み、教訓を伝えていければ。(単に目にするだけでなく)人から教わることが大事」と実感を込めた。

 

教訓継承へ思いを発信する洞口留伊さん

教訓継承へ思いを発信する洞口留伊さん

 

 最後は、釜石高2年の洞口留伊さん(鵜住居小、釜石東中卒)が「失われた命を無駄にせず次につなげていくために、今度は私たちが語り継ぐ番。体験したからこそ伝えられること、備えられることを一人でも多くの人に発信していくべき」と継承への強い思いを発表した。

 

 同憲章は、鵜住居町に整備中の「釜石祈りのパーク」(来年3月完成予定)に設置するモニュメントに刻まれる。

 

(復興釜石新聞 2018年12月12日発行 第748号より)

 

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釜石市学校給食センターの完成イメージ図

より安全・安心な給食へ、釜石市学校給食センター着工〜釜石北高の跡地に整備、上中島町から移転新築

釜石市学校給食センターの完成イメージ図

釜石市学校給食センターの完成イメージ図

 

 釜石市学校給食センターの新築工事地鎮祭は9日、鵜住居町の建設地で行われた。上中島町にある現センターの老朽化や、東日本大震災後に仮設校舎敷地内に整備された調理場を集約させるためで、2019年度中の完成、20年4月からの供用開始を予定。アレルギー食専用スペースの確保、災害時の炊き出しなど防災対応も考慮した、より安全で安心な学校給食を提供する施設の整備に向け、関係者は工事の無事を祈った。

 

 現センターは1991年に小学校の完全給食を実施するため供用を開始。震災後は中学生を含めた対応にするため、センターのほかに鵜住居、唐丹地区にも仮設の調理場を設置して市内全小中学校の完全給食を行ってきた。

 

 開設から30年近く経過することによる施設や設備の老朽化、20年7月までとなる施設の賃貸借期間、学校給食衛生管理基準と大量調理施設衛生管理マニュアルに基づく施設整備が必要なことなどから、センターを移転新築することになった。

 

施設の建設予定地

施設の建設予定地

 

 新たなセンターは、旧釜石北高跡地の一部に整備。敷地面積約5265平方メートルの市有地に鉄骨造り一部2階建て、延べ床面積2516平方メートルの施設を建てる。

 

 市内小中学校14校全てを対象に、現在稼働するセンター約2千食と鵜住居の仮設調理場約360食の調理機能を集約した施設となる。新たにアレルギー対応調理室や炊飯設備、施設見学通路、試食会などもできる会議室を設置。太陽光発電、非常用発電設備、災害時の炊き出し対応ができるよう既存の調理器具を活用した防災倉庫も設ける。

 

 工事費は約17億円。日鉄住金テックスエンジ、興和電設、東北水道工事が施工する。

 

くわ入れする野田市長

くわ入れする野田市長

 

 施工者が主催した地鎮祭には、関係者約40人が出席。くわ入れなどの神事を行った後、建築主の野田武則市長が「次代を担う子どもたちの成長を育む施設を無事に完成させてほしい」とあいさつした。

 

(復興釜石新聞 2018年11月14日発行 第740号より)

 

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中学生の力強さに信頼を寄せる児童は安心の笑顔

「助ける人」へ地域防災リード〜鵜住居小と釜石東中 初の合同避難訓練、中学生が小学生を誘導

中学生の力強さに信頼を寄せる児童は安心の笑顔

中学生の力強さに信頼を寄せる児童は安心の笑顔

 

 釜石市鵜住居町の鵜住居小(中軽米利夫校長、児童138人)と釜石東中(佐々木賢治校長、生徒117人)は4日、合同総合防災訓練を行い、中学生主導で避難者の誘導や避難所開設に当たった。

 

 両校は、東日本大震災前から合同で避難訓練を行っていた。震災時、中学生は率先避難を徹底。当時小学生だった生徒たちは現在、率先避難者はもちろん、「助けられる人から助ける人へ」と地域防災をリードする「率先支援者」にもなり得るよう学びを深めている。

 

 東中の体育館は地域の避難場所に指定されていて、今回の訓練は避難した後に避難所でできる活動について学び、行動できる力を身に付けてもらうことなどが狙い。逃げることだけではない、総合的な防災訓練として初めて合同で行った。

 

 地震発生で大津波が襲来するとの想定で実施。高齢者、けが人、外国人観光客、地域住民などに扮(ふん)して校庭に逃げて来た鵜小の中学年、中学校棟4階に避難した低学年の児童を東中の2年生が誘導した。3年の生徒は体育館に避難所を開設し、避難者に名前や年齢などを紙に書き込むよう促した。高学年の児童は小学校棟の教室を使って避難所の設営を学習。中学1年生は炊き出し、応急仮設トイレづくりに取り組んだ。

 

 車椅子使用者役の小林孝一郎君(4年)は「中学生が車椅子を持って階段を上っていて大変だと思った。真剣にやることを心掛けて訓練に参加して、逃げる場所や経路をしっかり確認できた。(中学生と)一緒に逃げられるのは安心」と笑みを見せた。

 

 震災時に小学1年生だった佐々木里桜(りお)さん(3年)は、中学生に手を引かれて津波から逃げたことを記憶しているという。「今度は私たちの番」と責任感を持ちながら訓練に臨み、今回は間仕切りの設置や備蓄用パンの配布など避難所運営を担った。「力仕事で大変だなと思うものもあるが、臨機応変に対応できた」と手応えを感じた様子。率先避難者として逃げ、助ける人になれるよう、積極的に行動できる力を磨きたいと意識を高めた。

 

(復興釜石新聞 2018年10月6日発行 第729号より)

 

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無料配達サービスで「一層の社会貢献を」と千葉店長

運転免許証自主返納者に無料配送、マイヤ釜石店〜高齢者の負担軽減、交通事故の減少願う

無料配達サービスで「一層の社会貢献を」と千葉店長

無料配達サービスで「一層の社会貢献を」と千葉店長

 

 高齢者や障害者が購入した商品を無料で自宅に届ける配送サービスを行っているスーパーマーケット、マイヤ(本社・大船渡市)は1日から、釜石市鈴子町の釜石店(千葉利之店長)で新たに、運転免許証を自主返納した人を配送サービスの対象に加えた。千葉店長はこの日、釜石警察署(石川康署長)を訪ね、「免許返納による買い物の不便さの軽減と、返納の促進が交通事故の危険性減少につながるよう願う」と報告した。

 

 同社は16店舗のうち大船渡店と釜石店で3年前から、高齢者、妊婦、障害者、または5千円以上の購入者の自宅まで無料配送している。千葉店長によると、利用者は着実に増加。曜日によって違いはあるが、1日10~20件。お盆や年末の繁忙期には50件にも上る。利用者の99%はお年寄りで、大船渡店より利用件数が多いという。

 

 「市内全域を対象にするので、効率的にコースを選んでも配送時間は片道1時間半。利用者の増加に対応し、配送車両1台を加え2台体制にした。担当スタッフも増員した。コストは掛かるが、社会貢献の一つと考えている」と千葉店長。

 

 新たに対象に加えた運転免許の自主返納者について、千葉店長は「自分の運転に不安を抱えながら、通院や買い物などに支障が出る不便さからハンドルを握り続ける人の心配が、いくらかでも軽くなればいい」と願う。

 

 石川署長は「交通死亡事故では高齢者の被害とともに、高齢者の運転中も多い。車がないと生活が難しくなる。(この事業は)免許を返納した人への支援の力になる」と期待した。

 

石川署長(左)は「高齢者の事故抑止へ」と激励

石川署長(左)は「高齢者の事故抑止へ」と激励

 

 道交法で自主返納制度を導入したのは1998年4月。4年後、「免許証=身分証明書」の利便性を失う懸念に対応し、返納者の申請による「運転経歴証明書」の発行を開始した。2012年から、銀行などでの本人確認書類として使用可能になった。

 

 マイヤ釜石店で同証明書を提示すると、配送サービスを受けることができる。

 

 なお、県警本部は1日から、運転免許の自主返納申請を交番、駐在所でも受け付けている。従来は受付窓口が運転免許センターや警察署本署に限定されていたが、申請者の利便性を考慮した。

 

(復興釜石新聞 2018年10月6日発行 第729号より)

 

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片岸地区を背景に防潮堤の階段を上る地元住民ら

鵜住居川水門、片岸海岸防潮堤工事現場公開〜地元住民「万里の長城だ」、ラグビーW杯までに防護機能完成

工事が進む片岸海岸防潮堤の上から鵜住居川水門を望む

工事が進む片岸海岸防潮堤の上から鵜住居川水門を望む

 

 東日本大震災で津波に直撃された釜石市の鵜住居川河口に新たに建設が進む「鵜住居川水門」と、津波で壊れた防潮堤の再建が進む「片岸海岸防潮堤」の工事現場が9月29日、地元住民に公開された。施工する県沿岸広域振興局土木部によると、水門と防潮堤を合わせた津波防護機能は今年8月末までに75%を確保。背後に完成した釜石鵜住居復興スタジアムで1年後に開かれるラグビーワールドカップ(W杯)に向け、防潮堤は来年3月末まで、水門は同8月末までに防護機能を完成させる。

 

片岸海岸防潮堤と鵜住居川水門の完成イメージ

片岸海岸防潮堤と鵜住居川水門の完成イメージ

 

 鵜住居川水門は延長236メートルで、TP(海面からの高さ)14・5メートルで設計。深い所では30メートル以上にも及ぶ鋼鉄製の基礎杭(くい)を1100本も打ち込み、支える。水門は津波を受け止める5つのカーテンウオールとゲートで構成。上部に4つの機械室が置かれ、遠隔操作で開閉する。

 

 一方、同水門と一体で津波防護機能を発揮する片岸防潮堤は延長818メートルで、堤体の高さは水門と同じく14・5メートル。東日本大震災の津波で旧防潮堤が壊れた教訓から、より粘り強い工法が採用された。堤体上部には高さ1・1メートルの柵が設置され、完成後は散策路としても活用される。

 

片岸地区を背景に防潮堤の階段を上る地元住民ら

片岸地区を背景に防潮堤の階段を上る地元住民ら

 

 工事はいずれも2014年から始まり、工期は防潮堤が19年3月、水門は20年3月まで。工事費は水門約188億円、防潮堤約123億円の合わせて約311億円を見込む。

 

 両施設の工事現場が地元住民に公開されるのは初めて。片岸地区の20人が見学会に参加した。

 

 工事を担当する県沿岸広域振興局土木部復興まちづくり課の及川郷一課長は「震災から7年半が経過し、ようやく水門と防潮堤の工事現場をお見せすることができるようになった」と、あいさつ。参加者を堤体上部まで案内し、水門の工事現場まで歩いた。

 

初めて住民に公開された鵜住居川水門の工事現場

初めて住民に公開された鵜住居川水門の工事現場

 

 鵜住居町外山地区の仮設住宅で暮らす山崎隆男さん(82)はこの日、片岸町の元自宅があった場所に新しい宅地を引き渡されたばかり。新しい防潮堤の上から周辺を見渡しながら、「万里の長城だ。これなら大丈夫」と、つぶやいた。

 

 片岸地区住民で釜石市消防団の団長も務める山崎長栄さん(71)は「立派な防潮堤はできたが、大きな地震があったらまず、高台に逃げることを基本にしなくては」と戒め、参加者に呼び掛けた。

 

(復興釜石新聞 2018年10月3日発行 第728号より)

 

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スタジアムを懸命に走る鵜住居小の児童たち

「てんでんこ」忘れない、復興スタジアムを駆け抜ける〜鵜住居小でマラソン大会、児童らの走る姿が地域の力に

スタジアムを懸命に走る鵜住居小の児童たち

スタジアムを懸命に走る鵜住居小の児童たち

 

 鵜住居小(中軽米利夫校長、児童139人)で長年続けられてきた校内マラソン大会が名称を「復興きねん てんでんこマラソン大会」に変え、9月28日に開かれた。コースも新たにし、会場となったのは震災前に同校があった場所に整備された釜石鵜住居復興スタジアム。全校児童は、自然と調和した開放感がいっぱいのスタジアム敷地内を周回し、青々とした芝が広がるメイングラウンドにゴールするコースを懸命に駆け抜けた。

 

 新校舎での生活をスタートさせた昨年の大会は、学校敷地内のコースで行った。今年、震災復興への希望が満ちあふれる同スタジアムがオープンしたことで進むまちの再生を実感、さらなる地域の発展を願って、大会を新装。新たな名称には、震災時、先輩たちがこの場で実践した「逃げる」という行動を「忘れない」との思いが込められている。

 

 開会式は同校体育館で行い、中軽米校長が「練習の成果を披露する日。走り終わった後、『精いっぱいやり切った』と思えるよう頑張ってほしい」と激励。スタジアムに会場を移し、低学年、中学年、高学年に分かれ、それぞれ約1キロ、約1・5キロ、約2キロのコースに挑戦した。

 

 雲は多いが、時折暖かい日差しが感じられる空模様の下、まず中学年が先頭を切ってスタート。他の学年の児童や応援に駆け付けた保護者らの「頑張れ」「前へ」「もう少しだよ」などの声援を受けながらゴールを目指した。

 

 この後、約30分おきに低学年、高学年の順でスタート。全員が完走し、各学年の男女3位までを表彰した。今回初めて木製のメダルを用意。昨年5月に発生した尾崎半島の林野火災で焼けた木が使われた。

 

 3年生の1、2位を競ったのは双子の小澤奏志君、煌志君兄弟。一周200メートルの校庭を1万周走る練習を全校で取り組み、「力がついて本番で生かせた。スタジアムは広くてすごい。芝生に入ってから、すごく気持ちよく走れた」と声をそろえた。

 

 6年生女子の1位は山陰瑠理さん。「鵜小があった場所、『てんでんこ』を忘れないようにと思いながら走った」と振り返った。

 

 「子どもたちが懸命に走る姿は地域の力になる」と見守る中軽米校長。新たなスタートを切った大会が「中学生、保護者、地域住民が参加するような行事になれば」と期待する。

 

(復興釜石新聞 2018年10月3日発行 第728号より)

 

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