カンパン使い菓子作り、鵜住居公民館「わんぱく子ども教室」〜楽しみながら防災食の調理実習
カンパンを使った菓子作りを通じ防災食への理解を深めた参加者
釜石市鵜住居町の鵜住居公民館(笹村聡一館長)で14日、防災食について理解を深める調理実習が行われた。同公民館事業「わんぱく子ども教室」の一環で、市内の小学生と保護者ら12人が参加。自然災害発生時の避難後の限られた生活の中でも元気に過ごすための食の大切さを再認識した。
講師は三陸ひとつなぎ自然学校の柏﨑未来さん(35)で、同公民館の村田奈々さん(37)がサポート。子どもたちは、釜石高の生徒が考えたカンパンを使った菓子作りに挑戦した。
細かく砕いたカンパンに豆乳とチョコレートを加えて混ぜ、シュガーパウダーをからめて丸いボール型に整えると完成。密閉できる透明の袋や紙コップを用いて簡単にでき、子どもたちは楽しんで取り組んでいた。「甘いにおいがする。食べたーい」との声もあったが、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して試食は行わず、持ち帰りにした。
座学の講師は、地域おこし企業人として江崎グリコ(大阪市)から釜石市に派遣されている大窪諒さん(30)。防災食の種類や普通食との違い、消費期限と賞味期限の違い、食品の劣化などを解説した。
鵜住居小1年の佐々木智桜(ちさ)さんは「丸くするのが難しかったけど、できたから良かった。訓練はしたことがあるけど、実際に避難したら、教えてもらったことを生かしたい」とうなずいた。母智恵さん(38)は「親子で学ぶいい機会に。自宅でも備蓄している。期限を確認し、子どもたちと家で再挑戦したい」と意識を高めた。
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