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コロナ対策で規模を縮小して行われた戦没者追悼式

戦後76年 出征兵士、釜石艦砲犠牲者らの御霊慰める~市戦没者追悼式~

コロナ対策で規模を縮小して行われた戦没者追悼式

コロナ対策で規模を縮小して行われた戦没者追悼式

 

 太平洋戦争末期、釜石市が米英海軍による2回目の艦砲射撃を受けた日から76年となる9日、市主催の戦没者追悼式が大町の市民ホールTETTOで行われた。参列者を市内の遺族に限定するなど新型コロナウイルス感染防止策を講じ、2年ぶりの開催。56人が参列し、戦争で犠牲になった全ての人々を悼み、非戦の誓いを新たにした。

 

 式辞に立った野田武則市長は「2度にわたる艦砲射撃で多くの尊い命が奪われた。その中に外国人もいたことを決して忘れてはならない。恒久平和の確立へ努力することが国内で唯一の歴史(2度の砲撃被害)を持つ当市に課せられた使命」と述べた。

 

 満州に出征した父(当時27)を亡くした浜町の西村征勝さん(77)=市遺族連合会会長=が、遺族を代表し追悼のことば。「数万人とも言われる日本兵士の亡きがらが異国の地で眠っている現状に胸が締め付けられる思い。一日も早く帰国を果たし、古里で安らかに眠る日が来ることを願う。遺族の高齢化が進み、戦争の悲惨さやつらい教訓が風化しつつある。二度と悲劇を繰り返さないという決意を確実に次の世代に伝えねば」と誓った。参列者は祭壇に花を手向け、犠牲者の冥福を祈った。

 

遺族を代表し、追悼のことばを述べる西村征勝さん

遺族を代表し、追悼のことばを述べる西村征勝さん

 

白菊を手向け、戦災犠牲者の御霊を慰める参列者

白菊を手向け、戦災犠牲者の御霊を慰める参列者

 

 満州に赴いた父(当時33)を亡くした尾崎白浜の佐々木郁子さん(78)は、当時1歳。生前の父の姿は、母や代用教員をしていたころの教え子らから伝え聞くことでしか知るすべはなく、「父親という存在自体がよく分からなかった。若いころは、父が生きていれば自分の生き方もまた違ったのかなと思ったりした」という。「世界では内乱や紛争が絶えない。罪もない一般市民が犠牲になるのは心が痛む。〝平和〟というものほど難しいことはない。人類の永遠の課題」と話した。

 

 同追悼式は新型コロナ感染拡大の影響で昨年度は中止。本年度は、例年行ってきた平和への思い作文コンクール入賞者の朗読、「翳った太陽」を歌う会の献唱、遺族ら一般参列者の送迎バス運行を中止するなど、感染防止策を徹底して開催した。式典時間に参列できない市民らに配慮し、式終了後、午後3時まで献花できるようにした。

 

釜石が受けた艦砲射撃に関する資料展示

釜石が受けた艦砲射撃に関する資料展示

 

 ロビーでは、市郷土資料館所蔵の釜石艦砲に関する資料を展示した。1945年7月14日、8月9日に受けた砲撃状況を示すパネル、焼け野原となった市街地の写真などに加え、戦災犠牲者に関する情報提供を求めるコーナーも。市が確定した艦砲射撃の犠牲者780人以外で、可能性のある191人について特定のための情報提供を呼び掛けたほか、遺族を探して市に寄せられた出征兵士の写真も公開された。

 

写真の男性の情報をお寄せ下さい。お心当たりの方は 釜石市郷土資料館までご連絡を

写真の男性の情報をお寄せ下さい。お心当たりの方は釜石市郷土資料館までご連絡を

 

 写真の裏には、「岩手県釜石市尾崎町 髙橋政男」と記されており、写真を所持していた人が遺族に返したいとの意向で市に提供したという。写真提供者の家は、かつて出征兵士の宿泊所だったため、戦地に赴く途中で宿泊した人だと思われる。心当たりのある人は市郷土資料館(電話0193・22・2046)まで連絡してほしいとのこと。

稲木誠さんの手記「降伏の時」の複製などが並ぶ

釜石艦砲射撃76年 記録と記憶をつなぐ郷土資料館企画展~市民団体は戦災資料館の再建要望

 76年前の8月9日、釜石市は米英連合軍による2度目の艦砲射撃を受け、市街地は壊滅した。本州で初めて艦砲射撃に襲われた7月14日と合わせて、少なくとも781人もの命が奪われた。時は流れ、当時のことを知る人は少なくなる中、「戦禍の記録と記憶を後世に」つなぐため、鈴子町の市郷土資料館で毎年恒例の戦災資料を集めた企画展が開かれている。反戦平和などを訴える16の市民団体は、今年も震災資料館の再建などを市に要望。「続けることで、過去の事実を知り受け止め、考えてくれる人がいれば。未来に伝えていくために」。そんな思いをくみ取り、地域の歴史を振り返る日に―。

 

捕虜収容所長の手記など集め企画展 郷土資料館「戦争捕虜の記憶、後世に」

 

釜石市郷土資料館で開催中の企画展「釜石の捕虜収容所」

釜石市郷土資料館で開催中の企画展「釜石の捕虜収容所」

 

企画展は「釜石の捕虜収容所」がテーマ。当時、市内2カ所に収容所があり、写真やパネルなど約60点の資料で解説する。初展示となったのは、終戦時に収容所長を務めた故稲木誠さん(1988年死去)が書き残した手記「降伏の時」(複製)。敗戦の日から捕虜を連合軍に引き渡すまでの1カ月をつづっている。戦後、稲木さんが元捕虜のオランダ人と手紙をやり取りして交流し、戦時中の立場を超えて築いた新しい関係を紹介する資料も並んでいる。

 

稲木誠さんの手記「降伏の時」の複製などが並ぶ

稲木誠さんの手記「降伏の時」の複製などが並ぶ

 

 手記に見入っていた盛岡市の藤村幸雄さん(72)は「記憶は消えるが、記録はいつまでも残り説得力がある。当時を知る人が少なくなる今、長い歴史の中にある出来事を、これからを生きる人たちは知るべき。この先のヒントになるものがあるはず」とうなずいた。

 

 釜石は太平洋戦争末期の1945年に2度、連合国艦船による集中砲撃を受け、焦土と化した。戦争捕虜や戦犯裁判の調査を行うPOW研究会などによると、終戦時、市内にいた捕虜は746人。収容中に死亡した65人のうち、32人が艦砲射撃で犠牲になった。

 

戦時中、釜石市内2カ所にあった捕虜収容所を解説する

戦時中、釜石市内2カ所にあった捕虜収容所を解説する

 

 企画展は8月30日まで。午前9時半~午後4時半(最終入館同4時)。入館料は大人200円、小中高校生と障害者手帳を持つ人は無料。同館では「手記により詳細を知る機会が少なかった地域の歴史を掘り下げることができた。戦争という日常とはかけ離れた現実を出発点としながらも、新しい道を作る行動を起こすことの大切さを学ぶ機会に」と来場を呼び掛けている。

 

戦災資料館の再建要請 釜石市平和委員会「平和をつなぐ行動を」

 

戦災資料館の再建などを市に要請する市民団体代表ら=8月4日、釜石市役所

戦災資料館の再建などを市に要請する市民団体代表ら=8月4日、釜石市役所

 

 8月4日には釜石市平和委員会(岩鼻美奈子会長)など15団体が、東日本大震災の津波で全壊した戦災資料館の再建や戦災遺構の保存、戦災教育の充実などを市に要請した。岩手・戦争を記録する会(斉藤三郎代表)も同席し、同様の要請を行った。

 

 市役所を訪れたのは団体関係者ら7人。戦中、釜石艦砲で捕虜など外国人も犠牲になっていることを踏まえた慰霊の場となる追悼碑の建立も要望した。戦災遺構の保存に向け積極的な取り組みの必要性を訴える人も。「あるものすべてが生かされているとは思えない。残されたものを生かしつつ、郷土資料館の展示を充実させてほしい」と求めた。

 

野田市長に要請書を手渡す岩鼻会長(中)、斉藤代表(右)=8月4日、釜石市役所

野田市長に要請書を手渡す岩鼻会長(中)、斉藤代表(右)=8月4日、釜石市役所

 

 要請書を受け取った野田武則市長は戦災資料館の再建について、「単独の施設は計画していない。郷土資料館の中で充実させたい」と回答するにとどめた。犠牲者の慰霊と歴史をつなぐ思いは変わらないことを強調し、「釜石艦砲戦災誌を全面的に見直し、改訂版を出したいと考えている」とした。

 

 戦争を知る人が減り続ける中、「戦争の惨禍を二度と残したくない」と思いを強める団体関係者ら。岩鼻会長は「資料館が果たす役割は大きい。再建して歴史をしっかり伝える必要がある」と指摘する。釜石艦砲の体験者らの証言をまとめた記録映画製作の動きがあるといい、「今やらないと、不可能になる時がくる。子どもたちには平和な世界を手渡したい。平和を望む思いをつなぐため、行動し続けなければいけない」と力を込めた。

恋の峠に掲げた新看板について説明する山崎会長ら

道路整備を訴えてきた鵜栗地区同盟会 市に新看板を寄贈 会は解散へ

恋の峠に掲げた新看板について説明する山崎会長ら

恋の峠に掲げた新看板について説明する山崎会長ら

 

 地域の渋滞解消や防災対策のため、迂回(うかい)機能を持つ道路整備の必要性を訴え続けてきた釜石市の住民団体「鵜栗地区道路整備促進期成同盟会」(山崎長也会長)は、三陸沿岸道路の開通で目的をほぼ達成したとして解散を決めた。これに伴い、同道路の意義を後世に伝え、愛着を醸成する看板を制作。7月21日、市に寄贈した。

 

 鵜住居町と周辺5町の住民らで1996年に結成した同会は、国や県への陳情、住民大会、署名活動などを行い、地域を取り巻く道路環境改善を目指してきた。会の解散にあたり、鵜住居町の国道45号恋の峠に設置していた三陸縦貫自動車道釜石大槌間の早期実現を願う看板(2000年制作)を衣替え。「三陸道は地域住民悲願の道路 末永く大切に使いましょう」と文言を替え、会の思いを未来につないでいくこととした。

 

赤地から青地に替え、三陸道への愛着を表す文言を連ねた新看板=国道45号恋の峠

赤地から青地に替え、三陸道への愛着を表す文言を連ねた新看板=国道45号恋の峠

 

 21日は山崎会長ら役員4人が市役所を訪問。これまでの活動経緯や新看板寄贈について野田武則市長に説明し、看板の維持管理を市に託した。野田市長は25年間にわたる会の労をねぎらい、「看板は悲願達成の証しでもある。会の思いは歴史に刻まれ、必ずや次世代に伝えられると思う。市としても大切に受け継ぎ、活用していく」と述べた。

 

 同会は発足時からの活動をまとめた資料集(全91ページ)も作成した。「命の道の生いたち」と題し、陳情や運動資金調達、住民決議の詳細を示す資料、過去に発行されていた会報などを掲載。先行区間として整備された釜石山田道路両石―片岸間(4・6キロ)が、開通から6日後に発生した東日本大震災で避難者の命をつなぎ、その後の復旧・復興活動で大きな役割を果たしたことも、関係機関の多くの資料で紹介している。

 

鵜栗地区道路整備促進期成同盟会の歩みや三陸道が震災で果たした役割などをまとめた資料集

鵜栗地区道路整備促進期成同盟会の歩みや三陸道が震災で果たした役割などをまとめた資料集

 

 編集委員の1人、浦山文男副会長(81)は「災害が多発する時代だからこそ、地域の歴史、文化も含め土着の生きざまを知り、事前の備えをしておくことが大事。同じ悲劇を繰り返さないために役立ててもらえれば」と願う。資料集は270部作り、関係者や希望者に配布した。

 

 山崎会長(85)は活動初期を振り返り、「毎晩のように集まって話し合いを重ねた。(国の機関のある)宮古、仙台、東京へ何度も足を運び、早期整備を要望した」と説明。当初、インターチェンジ設置は不可能と言われたが、住民の熱意が伝わり、同区間の優先着工が実現した。「鵜栗地区住民1万人の悲願を達成すべく活動したことが実を結び、今につながっている事実を子や孫世代に伝えたい」と山崎会長。

 

 同会は国道45号の渋滞解消のためのバイパス的道路の整備、県道釜石遠野線笛吹峠のトンネル化による難所解消などを目的に「鵜栗地区国・県道整備促進期成同盟会」(初代会長=倉田昭二氏)として発足。2002年に現名称に変更した。活動資金は住民からの寄付で賄われた。

広報かまいし2021年8月1日号(No.1765)

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広報かまいし2021年8月1日号(No.1765)

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【P1】
農園の名称募集
パラリンピック聖火

【P2-3】
新型コロナワクチン

【P4-5】
戦没者追悼式 
セミナー情報 ほか

【P6-7】
まちのお知らせ

【P8】
音楽イベント
お盆のごみ収集日程

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多くの祝福を受け、新たな人生の一歩を踏み出した本間さん夫妻。最高に幸せな瞬間

ラグビーW杯聖地で永遠の愛を誓う~うのスタで初の結婚式~

釜石鵜住居復興スタジアムで結婚式を挙げた本間和樹さん、えりさん夫妻(中央)

釜石鵜住居復興スタジアムで結婚式を挙げた本間和樹さん、えりさん夫妻(中央)

 

 釜石市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムで18日、同所初の公開結婚式が行われた。挙式したのは千葉県在住の本間和樹さん(37、介護福祉士)、えりさん(38、看護師)夫妻。大のラグビーファンで、東日本大震災後、被災した釜石の力になりたいと何度も当地に足を運んでいた和樹さん。最愛の妻えりさんと歩む新たな人生の門出を思い入れの深い同スタジアムで迎えた。

 

 昨年10月に入籍した本間さん夫妻は、宮古市の浄土ヶ浜パークホテル(松本順社長)が公募した同スタジアムでの挙式プランに応募。総数25組の中から選ばれた。式には両家の親族のほか、ラグビーに関わる復興支援活動を共にしてきた仲間らが出席。2人は芝生の上に敷かれたバージンロードを宮古ラグビースクールの子どもたちのエスコートで入場した。

 

 松本社長、来賓として招かれた野田武則釜石市長、山本正徳宮古市長が祝福。釜石シーウェイブス(SW)RFCの桜庭吉彦ゼネラルマネジャーがキックオフ宣言し、婚姻証明ラグビーボールへのサイン、指輪の交換などが行われた。誓いのキスの前にはSWの選手らがサプライズ登場。新郎和樹さんがSWと勝負して、トライを決めればキスができるという演出で盛り上げた。唐丹町の「桜舞太鼓」、地元の「鵜住居虎舞」も式に花を添えた。

 

婚姻証明ボールにサイン!新郎和樹さんを知る宝来館おかみの岩崎昭子さんが立ち合った

婚姻証明ボールにサイン!新郎和樹さんを知る宝来館おかみの岩崎昭子さんが立ち合った

 

靴が脱げるハプニングをものともせず、SW選手を突破しゴールを目指す和樹さん

靴が脱げるハプニングをものともせず、SW選手を突破しゴールを目指す和樹さん

 

SWによる思わぬサプライズに和樹さんもこの笑顔!

SWによる思わぬサプライズに和樹さんもこの笑顔!

 

 和樹さんは幼いころから父や叔父に連れられラグビー観戦。日本選手権7連覇を果たした新日鉄釜石のことも聞かされていた。学生時代に初めて釜石を訪れ、人の温かさに感動。震災後、被災した釜石のためにできることはないかと考え、ラグビーワールドカップ(W杯)誘致に動き出していたNPO法人スクラム釜石の活動に参加した。同スタジアムの清掃作業などで何度も現地入り。大会当日はまちなかボランティアで活動し、フィジー対ウルグアイ戦も観戦した。

 

多くの祝福を受け、新たな人生の一歩を踏み出した本間さん夫妻。最高に幸せな瞬間

多くの祝福を受け、新たな人生の一歩を踏み出した本間さん夫妻。最高に幸せな瞬間

 

 「釜石は第二の故郷」と和樹さん。特別な場所で迎えた人生最良の日。「最高にうれしい、幸せな時間だった」と大きな喜びに浸った。スタジアムが伝える命の教訓から大切な人を守る意識を強め、「素直に思いを伝え合い、温かい家庭を築きたい」と願った。えりさんは「多くの方に祝福してもらい、感謝の気持ちでいっぱい。何かの形で恩返しできたら。つまずいた時こそ2人でよく話し合い、解決策を見つけて支え合っていきたい」と誓った。

 

ラグビーW杯聖地で永遠の愛を誓う~うのスタで初の結婚式~

 

結婚式という1つのモデルができ、新たな活用に期待が高まる釜石鵜住居復興スタジアム

結婚式という1つのモデルができ、新たな活用に期待が高まる釜石鵜住居復興スタジアム

 

 同ホテルは震災復興を目指す三陸の知名度向上、観光誘致を図る新たなモデルとして、復興の象徴である同スタジアムでの挙式を発案。コロナ禍で式をあきらめがちなカップルの応援も目的とした。市スポーツ推進課の佐々木豊課長は「競技以外でも、この素晴らしい環境を体験してもらうのは非常にいいこと。市からも情報提供しながら、鵜住居地域に人の流れを作っていければ」と話した。

広報かまいし2021年7月15日号(No.1764)

広報かまいし2021年7月15日号(No.1764)

広報かまいし2021年7月15日号(No.1764)

 

広報かまいし2021年7月15日号(No.1764)

広報かまいし2021年7月15日号(No.1764)

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【P1】
聖火リレー

【P2-4】
新型コロナワクチンに関するお知らせ

【P5-7】
職員採用
オーストラリアについて

【P8-9】
新市庁舎について

【P10-11】
国民健康保険関係 ほか

【P12-13】
各種イベント情報
すこやかアイドル ほか 

【P14-15】
まちの話題

【P16】
こどもはぐくみ通信

【P17-19】
まちのお知らせ

【P20-23】
保健案内板

【P24】
釜石の歴史 よもやま話

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半年の無病息災を願い、カヤの輪をくぐる参拝者

半年の平穏、健康祈り輪をくぐる 尾崎神社で夏越の大祓

半年の無病息災を願い、カヤの輪をくぐる参拝者

半年の無病息災を願い、カヤの輪をくぐる参拝者

 

 釜石市の尾崎神社(佐々木裕基宮司)で6月30日、夏の無病息災を願う「夏越(なごし)の大祓(おおはらい)」の神事が行われた。約30人が集まり、一年の半分が過ぎる日に災厄を振り払い、残り半年の平穏や健康を祈った。

 

 この神事はこれまで半年を振り返って心身を清め、これから迎える夏の暑さや季節の変化にも心を強く持って向かう契機とする。参拝者は「切麻(きりぬさ)」と呼ばれる四角い紙を体に振りかけて身を清めた後、カヤでできた直径約2メートルの茅(ち)の輪をそれぞれの願いを込めてくぐった。

 

 地元の三浦光子さん(79)、萬キヨさん(85)は「健康で元気に過ごせるようにと思って参加。気持ちがスーと軽くなった感じ。早くコロナが収束して好きなように外出したいね」と願った。

 

 佐々木宮司は「上半期の災いを託してもらえたら。体をご自愛し、暑い夏を元気に乗り切って、来年に続く日々が平穏であることを願う」と参拝者に語り掛けていた。

 

さまざまな願いがつづられた短冊で彩られた七夕飾り

さまざまな願いがつづられた短冊で彩られた七夕飾り

 

 今年は本殿に七夕のササ飾りを設置。「健康で過ごせますように」「コロナに勝!」などと願い事が書き込まれた短冊が揺らめいている。7月7日まで設置予定。訪れた人にも思いをつづってもらえるよう、短冊が用意されている。

タクシー・運転代行利用キャンペーン

タクシー・運転代行利用キャンペーンについて

タクシー・運転代行利用キャンペーン

 

釜石市では、夜間の地域交通の利用を促進するため、20時~24時に乗車し、料金が1,500円以上の場合に1,000円の割引を行うキャンペーンを7月1日から実施します。

 

新型コロナウイルス感染症への対策には十分にご注意いただいたうえで、ぜひキャンペーンをご利用ください。

 

キャンペーンチラシ[PDF:962KB]

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広報かまいし2021年7月1日号(No.1763)

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広報かまいし2021年7月1日号(No.1763)

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【P1-3】
新型コロナワクチンについて

【P4-5】
市税・使用料などの納付方法について
健康診査のお知らせ

【P6-7】
災害への事前の備え
災害時におけるタイムラインについて

【P8】
タクシー・運転代行利用キャンペーン
事業再構築補助金 他

【P9-11】
まちのお知らせ

【P12】
各種イベント情報 

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釜石市

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市民ホール屋根のある広場で開かれた今年度初の「かまいし軽トラ市

今年もやります!「かまいし軽トラ市」 20日TETTOでスタート

市民ホール屋根のある広場で開かれた今年度初の「かまいし軽トラ市」

市民ホール屋根のある広場で開かれた今年度初の「かまいし軽トラ市」

 

 釜石市内の農産物や水産加工品などを生産者が直売する「かまいし軽トラ市」(市水産農林課主催)が20日、大町の市民ホールTETTO屋根のある広場で開かれた。昨年度初めて開催され、好評を得た企画。本年度1回目のこの日は釜石観光物産協会との共催で行われ、新たに水産加工業者が出店するなど、販売品目が拡大。この後11月まで毎月1回、会場を変えながら開催される。

 

 中心市街地に立地する市民ホールが会場となるのは初めて。午前9時の開店前から買い物客が列を作るなど期待の高さをうかがわせた。昨年度も出店した農業者、産直、障害者就労支援施設のほか、水産加工品や菓子の製造業者が集まり、計13店が販売ブースを構えた。

 

 野菜、切り花や花苗、海藻や鶏肉の加工品、弁当、菓子、ワイン、工芸品など多彩な商品が並び、買い物客は購買意欲をかき立てられた。人気の新鮮野菜は早々に完売する店も。交通の利便が良く、足を運びやすい環境も集客力を高めた。

 

地元の新鮮野菜を買い求めようと多くの客が集まった「産直ミッキーファーム」の販売ブース

地元の新鮮野菜を買い求めようと多くの客が集まった「産直ミッキーファーム」の販売ブース

 

 大只越町の女性(81)はイオンタウン釜石で行われている新型コロナワクチン接種の帰りに立ち寄り、野菜や花、弁当などを購入。「街なかでやってくれるのはうれしい。野菜も新鮮で安く買える。またここでやる時は絶対に来たい」と声を弾ませた。

 

 初出店のNPOおはこざき市民会議(箱崎町)は、ホタテの甘辛煮や塩蔵ワカメを販売。佐藤啓太理事長(39)は「常設店舗がなく、普段はイベントやインターネット販売が中心。こういう機会に商品を知ってもらえるのはありがたい。市内の海産物は意外と地元流通していないので、仕組み作りへの働きかけもしていければ」と望んだ。

 

NPOおはこざき市民会議の商品に興味を示す親子

NPOおはこざき市民会議の商品に興味を示す親子

 

 鵜住居町でリンゴ栽培などを手がける傍ら、県鳥獣保護管理員としても活動する二本松誠さん(57)は、狩猟で出たシカの角やイノシシの爪を加工したキーホルダー、工芸品を販売。橋野町の産直どんぐり広場で販売しているが、軽トラ市では初出品。「これまで廃棄されていた角などを有効活用できればと考えた」と、オリジナルデザインの作品を並べ、買い物客の注目を集めた。

 

二本松誠さん(中)が初出品したシカ角の工芸品は来場者の注目を集めた

二本松誠さん(中)が初出品したシカ角の工芸品は来場者の注目を集めた

 

 生産者の所得向上、地産地消の推進などを目的に始まった軽トラ市。昨年度は10、11月にうのすまい・トモス、市役所前駐車スペースを会場に計3回開かれ、延べ877人が来場した。本年度は6回の開催を計画。次回は7月25日、うのすまい・トモス朝市と同時開催で、午前9時から11時までトモス広場(三陸鉄道鵜住居駅前)で開かれる。

山火事防止運動の啓発活動に協力した郵便・宅配業者の代表者と沿岸広域振興局の関係者ら

沿岸振興局 郵便・宅配事業者3社に感謝状 林野火災予防啓発に協力

山火事防止運動の啓発活動に協力した郵便・宅配業者の代表者と沿岸広域振興局の関係者ら

山火事防止運動の啓発活動に協力した郵便・宅配業者の代表者と沿岸広域振興局の関係者ら

 

 県沿岸広域振興局(森達也局長)は9日、釜石地域の林野火災の未然防止に向けた注意喚起・啓発活動に協力したとして釜石市の郵便・宅配事業者3社に対し感謝状を贈った。

 

 感謝状を受けたのは、日本郵便釜石郵便局(川村博幸局長)、ヤマト運輸釜石営業所(小林充所長)、佐川急便釜石営業所(鈴木幸男所長)の3社。県との包括連携協定に基づき、山火事防止運動月間(3月1日~5月31日)の期間中に、釜石地区の配達車両に「山火事注意」と書き込まれたステッカーを掲示し、配達業務と合わせて地域住民に山火事予防、火の取り扱いに関する注意を促した。

 

 贈呈式は新町の釜石地区合同庁舎であり、森局長が「ちょっとした不注意、気の緩みが火災につながる。山火事予防には注意喚起が何より大事。引き続き、協力を」とあいさつ。出席した3社の代表者に感謝状を手渡した。

 

 釜石郵便局では配達車両全20台を投入。川村局長は「地域住民の目を引く取り組みに参加でき、一定の効果もあったと実感。山を守る活動に関心を持ち始めた社員もおり、意義は大きい。今後も、こうした取り組みに積極的に参加したい」と強調した。

 

 釜石・大槌地区で配達業務を担う車両8台を活用したヤマト運輸の小林所長は「抑止に協力できて幸い」と感想。18台を利用し取り組みに協力した佐川急便北東北支店(盛岡市)の田口淳子副支店長は「SDGsの取り組み、社員教育に役立てることができた」と利点を伝えた。

 

 沿岸振興局農林部によると、釜石地区の山火事発生件数は2016年が2件、17年は3件で、同年5月に発生した平田尾崎半島の大規模林野火災では413ヘクタールもの山林が焼失した。19年は1件で、18、20年は発生していない。今年は、6月1日現在で1件。大槌町の小鯨山付近で1ヘクタールほどが被災した。

大石漁港付近で採取した貝と出土品を照らし合わせてみる参加者=8日

屋形遺跡(唐丹町大石)が国史跡に~古代の釜石の姿に思いはせ 記念の史跡めぐり、企画展

屋形遺跡の全景(2015年発掘調査当時の釜石市の空撮資料)

屋形遺跡の全景(2015年発掘調査当時の釜石市の空撮資料)

 

 東日本大震災の復興事業で初めて発掘調査された縄文時代の集落跡とされる釜石市唐丹町大石地区の「屋形遺跡」が今年3月に国史跡に指定された。これを記念し、市内では遺跡見学や出土品を紹介する企画展が開かれている。貝塚と集落が一体となった同遺跡は、当時の自然環境と生活の営みの変遷がわかる貴重な史料。現在は保存のため埋め戻されていて見ることはできないが、現地に残される形跡や企画展に並ぶ出土品から、古代の釜石の姿に思いをはせることができる。

 

 屋形遺跡は唐丹湾南側半島部の大石地区、標高26~30メートルの海岸段丘にある縄文時代から近世までの痕跡が残る集落。震災で高さ16・8メートルの津波に襲われ、建物20棟が被災したが、人的被害はなく、遺跡も被害を免れた。

 

 2015年、市が津波に備えて高台に向かう避難経路を建設する際に発掘調査を実施。縄文時代中期末から後期初頭(4000~3800年前)を主体とする竪穴住居や貯蔵蔵の遺構とともに、三陸沿岸では数少ない希少な事例の貝塚が発見され、市は避難経路の計画を変更し、遺跡の保存を決めた。

 

 三陸沿岸のなりわいの実体を示す遺跡として重要であることなどが評価され、今年3月26日、国史跡に指定された。市内では国指定史跡名勝天然記念物の史跡分野で2件目、1957年の橋野高炉跡以来、64年ぶりとなるという。

 

遺跡めぐりで地域の歴史を知る 釜石公民館

 

 国史跡指定を祝い、釜石公民館は6月8日、みなとかまいし歴史講座「屋形遺跡めぐり」を開催。市文化振興課文化財係主任の加藤幹樹さん(36)が市民ら約10人を案内した。

 

 同遺跡の範囲は約2万平方メートル。貝塚は遺跡頂上部の平場から南の斜面に広がり、広さ約140平方メートル、深さ1・2~1・4メートルの厚さがある。現在、遺跡周辺には民家が建ち、畑として利用されていたりして見ることはできない。ただ、整備された避難道路を歩き、ふと脇にある草地などに目をやると、縄による模様付けをされた土器のかけらが転がっていたりする。

 

「持ち出し厳禁」。遺跡周辺に転がる土器のかけらに参加者は興味津々=8日

「持ち出し厳禁」。遺跡周辺に転がる土器のかけらに参加者は興味津々=8日

 

 加藤さんは大石地区の地形や自然環境を解説し、「海、山に囲まれ、住むのに適した場所。今ある生活の営みを続けてもらうことが遺跡を守り、次代に残すことにつながる」と説明した。文化財は敷居が高いと思われがちだが、「知れば面白い」と強調。普段から地形や周辺環境を気にして歩くと、「面白い釜石の姿が見えてくる」と教えた。

 

大石漁港付近で採取した貝と出土品を照らし合わせてみる参加者=8日

大石漁港付近で採取した貝と出土品を照らし合わせてみる参加者=8日

 

 現地を歩いて、足元に眠る歴史に思いを巡らせた大平町の佐久間司さん(72)は「まだ知らない、いい部分が釜石にはあるようだ」と好奇心をくすぐられた様子だった。

 

海に関わるモノに焦点当て企画展 市郷土資料館

 

 鈴子町の市郷土資料館では企画展「国史跡屋形遺跡展~縄文漁撈集落から見つかったモノたち」が開かれている。同遺跡から見つかった出土品やパネル展示を通して、遺跡の概要や当時の生活の様子を紹介している。

 

屋形遺跡から出土した土器や貝殻などが並ぶ市郷土資料館の企画展=14日

屋形遺跡から出土した土器や貝殻などが並ぶ市郷土資料館の企画展=14日

 

 会場には、土器、石器類(石鏃・石斧・耳飾りなど)、土偶、骨角器(釣り針・へらなど)など生活道具、発掘作業の様子を紹介する写真パネルなど244点が並ぶ。顔のようなものが施された「人面装飾付深鉢」(縄文時代前期)は、見る方向によって異なる表情や動きが感じ取れるユニークな出土品。貝塚から見つかった貝殻、魚や動物の骨からは、縄文人の食生活を知ることができる。

 

 常設展示されている「貝塚パネル」も見どころ。貝塚の断面の一部をはぎ取ったもので、土器や骨などの遺物がそのまま残っている。同館では「豊かな海洋資源、海に関わる遺物が多く出土し、魚のまち釜石が縄文時代までさかのぼることを示す」としている。

 

縄文時代の食生活を知ることができる「貝塚パネル」は常設展示されている=14日

縄文時代の食生活を知ることができる「貝塚パネル」は常設展示されている=14日

 

 14日は平田地区の住民ら12人が見学。事前に現地を訪れていた80代の女性は「昔からの集落の暮らし、海の生活に理解が深まった。目新しく、不思議な感じ」と展示品に目を凝らした。

 

 企画展は7月4日まで。開館時間は午前9時半~午後4時半まで。火曜休館。6月27日午前10時から、市文化財調査員でもある加藤さんによる特別解説が行われる。