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「釜石新聞NewS」 プレーバック2024年

 東日本大震災から13年となった2024年の釜石―。復興へ歩み続ける一方、全国では災害が頻発し、備えの大切さを改めて感じる年となった。市内では周年イベントや新施設の開設が相次ぎ、未来を見据えた動きが進行。市民のスポーツでの活躍、地域のまつり再開など、笑顔あふれる瞬間も多かった。この1年を象徴する出来事を写真で振り返る。
 

震災13年・続く祈り

 
 歳月が流れても大切な人への思いは変わらない―。早朝から花を手向ける人の姿が見られた「釜石祈りのパーク」で、今回初めて市の追悼式が行われた。各所で静かな祈りが続く中、日蓮宗寺院の青年僧による慰霊法要行脚、鎮魂の花火の打ち上げは、県内外の被災地を思う心が結集し実現。「忘れない」「記憶を伝える」…気持ちはより深まる。
 
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釜石祈りのパークで続く祈り。刻まれた名に思いを伝える=3月11日

 
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日蓮宗の青年僧らが題目を唱えながら釜石市内を歩き、震災犠牲者を慰霊した=3月11日

 
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鎮魂の花火「白菊」と「とうほくのこよみのよぶね」(写真左)。白菊を手がける「嘉瀬煙火工業」の好意で他の花火も打ち上げられた(同右)=3月11日

 

能登支援・つながる思い

 
 元日に飛び込んできた「能登半島地震」発生の一報。釜石市民らは13年前の震災を重ね、いち早く支援活動に乗り出した。市赤十字奉仕団や釜石高・夢団、釜石野球団は商業施設で募金活動を展開。釜石ライオンズクラブは支援物資を集め、被災地に届けた。キッチンカーで営業するハピスコーヒーは現地に出向き、市民の応援メッセージを添えたコーヒーを振る舞った。
 
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釜石市赤十字奉仕団、釜石高・夢団はイオンタウン釜石で能登支援の募金を呼び掛けた=1月7日

 
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石川県に届ける支援物資を整理する釜石ライオンズクラブの会員=1月14日

 
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一杯に添える寄せ書き集め。キッチンカー営業のハピスコーヒーが始めた能登応援=2月

 

発展と挑戦・新たな動き

 
 地域活性化に向けた新たな動きも生まれた。1次産業を支える養鶏農場の新設、障害者や要介護者を見守る複合施設の完成、リサイクルセンターの整備など、持続可能な社会を目指す取り組みがスタート。国際コンテナ航路の増設で、開港90周年を迎えた釜石港の存在感がアップ。専門学校の開校は未来の人材育成につながると期待感を高めた。
 
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オヤマ(一関市)が釜石・栗林町に整備した養鶏農場「リアスファーム」を見学する関係者=3月22日

 
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釜石港に入港したコンテナ船の前で関係者がテープカット。計週3便が就航する=6月22日

 
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4月開校の釜石市国際外語大学校に日本語学科1期生が仲間入り。ネパール出身の16人が1年半学ぶ=10月28日

 

刻む歴史・周年記念

 
 長年受け継がれてきた伝統や歴史を振り返る機会も重なった。唐丹小創立150年をはじめ、釜石高は創立110年、かまいしこども園は開設10年と時を刻み、開業40年の三陸鉄道は地域の足として走り続ける。フランスのディーニュ・レ・バン市との姉妹都市提携は節目の30年。それぞれ記念行事を通じ、地域の絆や足跡を再確認した。
 
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創立150周年記念式典で地域へ感謝を伝える唐丹小児童=2月3日

 
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釜石駅に到着した三陸鉄道の開業40周年記念列車。大漁旗を振って歓迎=4月1日

 
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姉妹都市提携30周年記念の共同宣言に署名した小野共市長(右)とパトリシア・グラネ市長=9月21日

 

スポーツで躍進

 
 日々、精進を重ねる市民らの各種競技での活躍も光った。社会人硬式野球の釜石野球団は27年ぶりに東北大会に出場。自転車競技BMXでは小学生の越野杏音さん、斗葵さん姉弟が全国ランキング上位に。キキダンススクールの小中学生3チームは初挑戦のコンテストで全国大会に進出する快挙を見せた。釜石中特設ラグビー部は県中総体2連覇。子どもたちのさらなる成長に期待が高まる。
 
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東北大会進出で市内野球人に希望を与えた釜石野球団。一層のステップアップを誓う=7月

 
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開設4年目のキキダンススクールは初挑戦のコンテストで応募全3チームが全国大会進出を果たした=8月

 
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自転車競技のBMXレーシングに夢中な小学生姉弟、越野杏音さん(左)と斗葵さん=11月

 

祭りで地域に活気

 
 歴史ある神社と伝統芸能が魅力の釜石。今年はコロナ禍などで中止されていた地域の祭りの復活が相次いだ。大名行列で有名な唐丹・天照御祖神社の式年大祭(釜石さくら祭り)は6年ぶりの開催。片岸虎舞は6年ぶりの演舞で地元住民を喜ばせた。震災前以来16年ぶりの祭りとなったのは尾崎神社本宮。津波、山火事、台風豪雨と度重なる災害を乗り越えてきた尾崎白浜地区に大きな喜びが広がった。
 
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みこしとともに大名行列が練り歩いた天照御祖神社の式年大祭(釜石さくら祭り)=4月28日

 
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心一つ、片岸町で伝承される「片岸虎舞」を披露する保存会のメンバー。6年ぶりに躍動した=10月13日

 
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尾崎神社本宮の祭りで16年ぶりに行われた曳き船(みこし海上渡御)。漁の回復、地域の平穏を祈った=11月10日

 

こんな話題も…

 
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夢が詰まった贈り物「大谷グローブ」が釜石にも届いた。使い始めのキャッチボールを楽しむ栗林小児童=1月23日

 
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三陸沿岸の高速道完成を願い、開かれてきた「ルート45港町コンサート」が釜石で最終公演を迎えた。音楽で三陸をつないだ活動は27年に及び、民間レベルでの沿岸連携を押し進めた=4月21日

 
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震災で失われた水辺環境を復元し環境教育などに役立てようと、根浜シーサイド内にビオトープ(生物生息空間)が整備された。池ではさっそくトウホクサンショウウオのふ化が確認された=5月6日

 
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市指定文化財の巨木「和山のシナノキ」をはるかに上回る大きさの“新”シナノキが同じ和山高原で発見された。今後、市の新たな文化財指定へ期待が高まる=6月

 
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ラグビーワールドカップ釜石開催のレガシーを継承する「釜石絆の日」イベントに「スターダスト☆レビュー」が招かれ、スペシャルライブを行った。釜石鵜住居復興スタジアムでの初の本格音楽ライブとなり、約1500人が来場した=9月21日

 
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釜石応援フラッグパフォーマンスチーム「ちあ釜」が発足した。日本製鉄釜石シーウェイブスのオフィシャルサポーター葛巻舞香さんが立ち上げ、春から練習を開始。市内のイベント出演を重ね、念願のうのスタピッチでの披露が実現した=10月13日

 

後記

 
 市民の皆様、釜石新聞NewSをご覧いただいている全国の皆様、本年のご愛読ありがとうございました。皆様にとって特に印象深かったのはどんな話題でしたか?思い出したり会話のきっかけになりましたら幸いです。どうぞ穏やかな年末をお過ごしください。そして、新しい年が皆様にとって明るく実り多い一年となりますように!

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新入学児童のお祝いに… 釜石トラ作りの会(平田)キーホルダー製作中 「一緒に作りませんか?」

入学祝いのキーホルダーを作る「釜石トラ作りの会」のメンバーと体験参加者

入学祝いのキーホルダーを作る「釜石トラ作りの会」のメンバーと体験参加者

 
 釜石市の平田公民館(樋岡悦子館長)の自主活動グループ、釜石トラ作りの会(前川かな代表、会員10人)は、来春入学予定の地域の子どもたちに贈ろうと、郷土芸能「虎舞」をモチーフにしたキーホルダー作りに励んでいる。黄色のクラフトテープを編んで作るトラは、会員の山下テイさん(91)が考案したオリジナルデザイン。交通安全のお守りにと、心を込めて手作りしている。同会は来年1月19日に市民ホールTETTOで開かれる芸術体験フェスタ(県主催)にも出展予定。「一緒に作りませんか」と体験参加を呼び掛ける。
 
 同会の活動の起源は2011年。東日本大震災で被災した平田地区に仮設住宅が建設され、支援活動をしていたNPO法人カリタス釜石が被災住民にクラフトテープを使った籠づくりを教えたことがきっかけだった。その場に参加していたのが山下さん。編み物をするなど元々、手先が器用だった山下さんは、「テープを細く裂けばいろいろなものができるのでは」と考えた。
 
クラフトテープで作った作品を手にする山下テイさん(写真左)。初めての人に編み方を教える(同右上)

クラフトテープで作った作品を手にする山下テイさん(写真左)。初めての人に編み方を教える(同右上)

 
 最初は仲間と指先サイズの“ミニランドセル”キーホルダーを作り、「小学校入学祝いに」と平田幼稚園の卒園児にプレゼント。後に、黄色のテープにヒントを得た山下さんはトラの顔も作ってみることに…。試行錯誤しながら顔の原形を作り、目やひげ、耳などのパーツを付けた試作品を地元の虎舞団体のメンバーに見てもらうと、「大丈夫、(トラに)見える。作れ、作れ」とお墨付きをもらった。これを機に入学祝いのプレゼントもトラのキーホルダーに。幼稚園から小学校に変更した贈呈先は、平田小プラス唐丹小の2校となり、来春は白山小にも拡大したい考え。
 
作り手によってさまざまな表情に仕上がるトラ。頭の上には鈴が付けられている

作り手によってさまざまな表情に仕上がるトラ。頭の上には鈴が付けられている

 
 自身のアイデアが地域活動にまで発展したことに山下さんは「まさかこうなるとは思いもしなかったが、みんなで楽しく作れるのはうれしいこと。子どもたちも大事にしてくれているようなので、作り手としては励みになる」とにっこり。
 
 山下さんら初期メンバー5人は当初、仮設団地内にあった店舗の一角で活動していた。復興住宅入居や自宅再建後は、現代表の前川かなさん(60)が活動場所の確保や材料の準備など必要な事務を一手に引き受け、月2回の活動を継続してきた。「将来的には市内全小学校の入学児童に(トラキーホルダーを)プレゼントできれば」との夢もあり、前川さんは今年度、仲間を増やすために会の活動発信に乗り出した。
 
会の活動継続のために尽力する代表の前川かなさん(右)。メンバーの信頼も厚い

会の活動継続のために尽力する代表の前川かなさん(右)。メンバーの信頼も厚い

 
 平田地区生活応援センター(平田公民館)だよりで活動を紹介してもらい、夏場に2回の制作体験会を実施。10月に同公民館の自主活動グループとして登録し、11月の公民館まつりにも参加した。「現メンバーは高齢者が多い。次の世代に活動を継続するため若い人たちにもどんどん加わってもらい、郷土愛を育むトラの贈り物を続けていければ」と前川さん。
 
11月に行われた平田公民館まつりでは初の販売活動も。売り上げは材料購入のための費用に充てる

11月に行われた平田公民館まつりでは初の販売活動も。売り上げは材料購入のための費用に充てる

 
まつりは地域住民に活動を知ってもらう機会にもなった=11月27日

まつりは地域住民に活動を知ってもらう機会にもなった=11月27日

 
 今月21日、会が活動する平田集会所(同公民館)を訪ねると、メンバーがトラの顔の原形を作る作業中。月2回の活動は午前10時から午後3時までの間、いつでも出入り自由で、それぞれ都合のいい時間帯を制作に充てている。メンバーらは手を動かしながら会話も弾ませ、終始和気あいあい。この日は、活動を知った人が体験に訪れる姿もあった。地区内から足を運んだ83歳女性は「トラ(虎舞)は縁起物なので興味があって…。見るだけと思って来たが、皆さんがやさしく教えてくれて何とか半分ぐらいまでできた。最初は難しいかもしれないが、続ければ楽しいと思う」と話した。
 
活動中は笑顔が絶えない。手も口も動かし、認知症予防にも

活動中は笑顔が絶えない。手も口も動かし、認知症予防にも

 
 千葉県から帰省中の中込利枝さん(66)はこの日が3回目の参加。一人暮らしの母の様子を見に帰ってくるうち、近所に住む同会会員から誘われて参加するようになった。「トラの顔がみんな違うので面白い。そこが手作りの良さ。虎舞は釜石の伝統芸能。こうした小物はまちのPRや交流のツールにもなる」と実感。新入学児童へのプレゼント活動について、「皆さん、すごく丁寧に作業していて、子どもたちへの愛情が伝わってくる。その気持ちも受け取ってもらえたら」と願う。
 
 仕事柄、高齢者と接する機会が多い前川さんは「手を動かしてものづくりをしている人はやはり元気。認知症にもなりにくい。こうして集まって会話しながらというのも大きい。家にこもりがちな高齢者が外に出るきっかけにもなる」と健康面の効果も期待する。
 
互いに教えあいながら作業が進む。慣れると編むスピードもアップ

互いに教えあいながら作業が進む。慣れると編むスピードもアップ

 
心を込めて一つ一つ手作り。新1年生が喜ぶ顔を思い浮かべながら…

心を込めて一つ一つ手作り。新1年生が喜ぶ顔を思い浮かべながら…

 
 1月19日にTETTOで開かれる芸術体験フェスタでは、午前10時から午後3時まで体験ブースを開設する。対象は小学生以上。トラの顔の原形に目やひげなどのパーツを取り付ける仕上げ作業のほか、希望者はテープを編むところからの体験も可能。「ぜひ会場でやってみてほしい」と呼び掛ける。

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「また聞けてうれしい」 釜石の“第九” 合唱協会 継承模索の一歩を市民ら歓迎 歌の力再び

釜石市合唱協会が開いた演奏会でベートーベンの「第九」を歌い上げる参加者

釜石市合唱協会が開いた演奏会でベートーベンの「第九」を歌い上げる参加者

 
 釜石に「歓喜の歌」再び…。昨年、45年の歴史に終止符を打った年末恒例の演奏会「かまいしの第九」を合唱メインで歌い継ぐ初の試みが行われた。「釜石の合唱文化を絶やすまい―」と、釜石市合唱協会(柿崎昌源会長、3団体)が企画した合同演奏会「つなコン」。訪れた観客からは「形は変わっても第九を聞けるのはうれしい」と歓迎の声が聞かれ、同市に根付く“第九愛”を改めて感じさせた。継承への一歩を踏み出した協会は、本演奏会を基に未来につなぐ形を模索する。
 
 「つながろう・つなげよう・絆のコンサート」(つなコン)と銘打った同演奏会は15日、市民ホールTETTOで開かれた。4部構成のステージ。1~3部では協会員が混声合唱による聖歌や賛歌、女声合唱による組曲など全9曲を歌い上げた。賛助出演として釜石高音楽部も歌声を披露。部員7人がアカペラを交え、3曲を聞かせた。
 
合唱協会初の合同演奏会には約230人が来場。開場前から長蛇の列ができた

合唱協会初の合同演奏会には約230人が来場。開場前から長蛇の列ができた

 
賛助出演した釜石高音楽部。若さあふれる美しいハーモニーで観客を魅了した

賛助出演した釜石高音楽部。若さあふれる美しいハーモニーで観客を魅了した

 
市内の合唱団体会員による混声合唱「ケヤキ」。釜石出身で、盛岡などで合唱指導を行う小濱和子さんが指揮した

市内の合唱団体会員による混声合唱「ケヤキ」。釜石出身で、盛岡などで合唱指導を行う小濱和子さんが指揮した

 
 4部が、つなごう「かまいしの第九」と題したステージ。ベートーベンの交響曲第9番(1~4楽章)のうち、合唱が入る第4楽章を抜粋した形で演奏した。合唱メンバーは協会員を中心に地元在住、ゆかりの48人。メンバーの中から男女6人がソリストを務めた。オーケストラは釜石市民吹奏楽団の団員ら有志20人が担当。管楽器主体の編成で演奏した。合唱、楽器演奏ともに、これまでの半分以下の規模となったが、メンバーが心を一つに奏でる第九は変わらず顕在。長年の演奏会で培われた堂々の歌声、新たな編成で魅力を放つオケの音色が相まって感動のフィナーレを迎えた。
 
「かまいしの第九」に参加してきたバス小澤一郎さん(右)、テノール大和田宏明さんはソリストの大役を務めた

「かまいしの第九」に参加してきたバス小澤一郎さん(右)、テノール大和田宏明さんはソリストの大役を務めた

 
第九を歌える喜びを胸に仲間と声を重ねる参加者(前列男女6人がソリスト)

第九を歌える喜びを胸に仲間と声を重ねる参加者(前列男女6人がソリスト)

 
市民吹奏楽団団員と釜石ゆかりの弦楽器奏者で編成したオーケストラ。ピアノは釜石の合唱団体の活動を支える高橋伊緒さん

市民吹奏楽団団員と釜石ゆかりの弦楽器奏者で編成したオーケストラ。ピアノは釜石の合唱団体の活動を支える高橋伊緒さん

 
 毎年、かまいしの第九を聞いてきたという市内の65歳女性は「(規模は縮小されたが)想像していた以上に素晴らしい演奏で感動した。第九はみんなで喜びを分かち合い、『これからまた頑張るぞ』という気持ちにさせてくれる。年末に聞けるのはやっぱりうれしい」と笑顔。大槌町の鈴木英彦さん(67)も「昨年、終了と聞いて寂しく思っていたが、こういう形で復帰というか、聞けたのは大きな喜び。楽器も小編成ながら聞き応えがあった。いろいろ苦労もあるだろうが、高校生の合唱応援などもいただいて何とか続いてくれるといい」と願った。
 
 「かまいしの第九」は地元の合唱愛好者のほか、市外から招くプロのオーケストラや声楽家の出演を得て発展を遂げ、長年にわたり釜石の音楽文化をけん引してきた。しかし、人口減少や少子高齢化、市内経済の低迷など時代変化を背景に、資金確保や運営体制の維持が困難となり、実行委は昨年の演奏会をもって終了を決断した。
 
 今年に入り、「釜石の合唱活動の原点となった第九をこのまま絶やしたくない。形を変えて継続できないか」と、同合唱協会が歌い継ぐ方法を模索。協会の合同演奏会という新たな枠組みでの第九演奏を発案した。地元の市民吹奏楽団にも協力を呼び掛けたところ、賛同する仲間が集結。7月から本格練習を重ね、例年通りの年末の第九演奏が実現した。
 
最後は観客と第6コーラス(歓喜の歌)を大合唱。釜石の第九演奏会恒例のフィナーレ。指揮者の小原一穂さん(写真右上)は釜石の演奏会で長年ソリストを務めてきた

最後は観客と第6コーラス(歓喜の歌)を大合唱。釜石の第九演奏会恒例のフィナーレ。指揮者の小原一穂さん(写真右上)は釜石の演奏会で長年ソリストを務めてきた

 
釜石での第九演奏継続への一歩となった演奏会。今後、合唱仲間が増えることを願う

釜石での第九演奏継続への一歩となった演奏会。今後、合唱仲間が増えることを願う

 
 テノールのソリストを務めた大船渡市の大和田宏明さん(53)は、釜石の第九演奏会に10数年参加。昨年まで練習で担当していたソロパートを初めて観客の前で歌った。「一生に一度と思って頑張った。喉が痛いです」と照れ笑い。再び第九を歌える機会が得られたことに喜びを感じ、「この曲はどこまでも挑戦し続けられる面白さがある。形は何であれ、みんなで歌っていければ…釜石の第九は不滅です」と継続への思いを込めた。
 
 昨年まで第九合唱のメンバーとして参加してきた釜石高音楽部。今回は自分たちの発表後、客席最前列で聞く側として演奏を堪能した。前見琉綺亜部長(2年)は「祖母も第九を歌っていた。これまで演奏会が続いてきたのは需要があってのことだと思うし、やはりなくすべきではない」と実感。「私たち世代が受け継ぎ、次の代につないでいければ」と願い、若年層の合唱参加の広がりに期待した。
 
 演奏会実現へ奔走した合唱協会の小澤一郎事務局長(47)は「初の試みで心配なところはあったが、最終的にこれだけの歌い手、演奏者、観客に集まっていただき、何とか成功することができた」と安堵(あんど)の表情。「形式は変われど、釜石の第九をつなげられたのは大きい。やって良かった」と手応えを感じ、今後の形をさらに検討しながら継続の道を探っていく考えを示した。

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「戦争を身近に考えることから」 高校生平和大使、釜石中で講演 被団協ノーベル賞に触れる

釜石中で開かれた高校生平和大使による講演会

釜石中で開かれた高校生平和大使による講演会

 
 戦争を身近なものとして考えてほしい―。高校生平和大使として活動する佐藤凛汰朗さん(釜石高2年)が13日、母校の釜石中(佐々木一成校長、生徒294人)で講演。核兵器廃絶への思いや釜石が経験した戦争の記憶を語るとともに、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が今年のノーベル平和賞に選ばれた意義にも触れ、戦争の記憶を後世に伝える重要性と平和の尊さを訴えた。
 
 釡中の講演会は総合的な学習の時間を活用して行われ、全校生徒が耳を傾けた。佐藤さんは、1998年に長崎から始まった「高校生平和大使」の活動が全国に広がり、岩手県では2011年からスタートしたことを紹介。今年、27代目として活動する全国の仲間とともに核兵器廃絶を求めて集めた署名は約9万6000筆に達し、これまでの累計で262万筆以上がスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届けられたことを説明した。そして、「一人ひとりの行動が核兵器廃絶の力になる」と強調した。
 
平和の尊さを伝える高校生平和大使の佐藤凛汰朗さん

平和の尊さを伝える高校生平和大使の佐藤凛汰朗さん

 
 佐藤さんは、被団協の受賞について「体験を語り続けてきたことで、核兵器の非人道性が国際社会に共有された結果。廃絶を求める長年の努力が認められたことは率直にうれしい」と喜ぶ。一方で「被爆者の平均年齢が85歳を超え、記憶を直接伝えられる時間が限られている今、私たち若い世代がその思いを引き継がなければならない」と語りかけた。
 
 広島・長崎の被爆者の証言や原爆の写真をもとに、核兵器の非人道性についても解説。「原爆は家族や生活を一瞬で奪い去る。核兵器が使われれば、その影響は日本だけでなく世界全体に及ぶ」と述べ、廃絶の必要性を改めて訴えた。被爆者が長期にわたって放射線による被害や差別に苦しんできた状況も伝えた。
 
佐藤さん(奥)の話に中学生が熱心に耳を傾ける

佐藤さん(奥)の話に中学生が熱心に耳を傾ける

 
 核兵器が使われるような状態にしないためにも二度と戦争をしてはいけない。そうは言っても「戦争は遠い国の出来事だから、イメージ湧かない」と思う人はいる。では、どうすればいいか―。
 
 「戦争を身近なものと考えることから始めてみたらいい」と佐藤さん。釜石が受けた艦砲射撃や捕虜収容所の存在に触れ、「釜石は戦争の被害地である一方で加害地でもある」と指摘した。釜石製鉄所が標的となった本州初の艦砲射撃の歴史や、捕虜が過酷な労働を強いられた実態を紹介。「地元の歴史から戦争の現実を知ってほしい。戦争はどこか遠い世界の話ではなく、私たちが住む場所でも起きた現実」とした。
 
「どう感じた?」。被爆地の写真などを見せながら問いかけた

「どう感じた?」。被爆地の写真などを見せながら問いかけた

 
 戦争のない社会に向けてできることは―。佐藤さんは「微力だけど、無力じゃない」という高校生平和大使の合言葉を紹介し、後輩たちに「できることを考えて」と問いかけた。「被爆者や戦争体験者の思いを引き継いでいく」「交流サイト(SNS)で世界に発信する」。そんな意見に対し、佐藤さんは▽ニュースや新聞を読んで、世界で起きていることを知る▽勉強を頑張る▽平和について考える仲間をつくる―などヒントを示し、「実現には一人ひとりが行動を起こすことが大切。今の時代に合った方法で平和の思いを広めてほしい」と呼びかけた。
 
 釜中の岩間心来(ここな)さん(2年)は「戦争を身近なものとして理解し、次の世代へ伝えていく工夫をしたい」と感想。川端俐湖さん(1年)は「『子どもだから知らない』ということをなくし、多くの人が平和について考えることができるよう、周囲に伝えていきたい」と関心を深めた様子だった。
 
平和への思いを共有する佐藤さんと後輩の釜中生たち

平和への思いを共有する佐藤さんと後輩の釜中生たち

 
 この講演会は佐藤さんの持ち込み企画で、恩師の協力を得て実現。「平和賞の受賞もあり、取り組みを加速させることが重要。『核兵器は人類と共存できない』。被爆者の声を継承し、世論を形成していくという意識を持ち、できることを続けたい」と意欲を語った。

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あふれる笑顔!釜石で楽しむクリスマス サンタとの触れ合い、異文化交流、光の輝き

釜石から届ける楽しいクリスマスの風景

釜石から届ける楽しいクリスマスの風景

 
 華やかなイルミネーションに彩られた街、家族や友人との時間を楽しむ季節・クリスマスがやってきた。サンタクロースと触れ合ったり、クリスマスのあれこれを学んだり…。釜石市内でも一足早く、その雰囲気を味わう人たちの姿が見られる。寒空にあたたかみを加える光の造形もさまざま登場。笑顔を広げる市民の様子を紹介する。
 

サンタ訪問で特別な思い出を

 
サンタクロースと触れ合った上中島こども園の子どもたち

サンタクロースと触れ合った上中島こども園の子どもたち

 
 クリスマスといえばサンタクロース。上中島町の市立上中島こども園(楢山知美園長、園児38人)には19日、北欧フィンランドからサンタがやってきた。プレゼントと一緒に届けたのは、元気と夢。子どもたちは“本物”との触れ合いを特別な思い出にした。
 
 赤い衣装に白くて長いひげを蓄えたサンタが登場すると、子どもたちは大歓迎。「何に乗ってきたの?」「どんなパジャマを着てるの?」などと次々に質問した。サンタからお菓子が詰まった袋を受け取った子どもたちは、にこにこ顔。お礼に歌をプレゼントし、「また来てね」とお願いもした。鈴木さくらちゃん(4)は「会えてうれしい。大きくて、あったかかった」と喜んだ。
 
サンタとハイタッチする園児。「あったかーい」

サンタとハイタッチする園児。「あったかーい」

 
 盛岡市の百貨店「川徳」による恒例企画。フィンランド商工会議所公認のサンタを招き、同店や岩手県内の幼児施設などを回っている。新型コロナウイルス禍で中断したが、昨年から再開。東日本大震災後は沿岸を中心に訪問しており、今年は同園など釜石市内2カ所を訪ねた。
 

パーティー気分⁉でオープンキャンパス

 
 この時期は学校や大学が特別なオープンキャンパスを開催することも多い。進学を考える学生やその家族だけでなく、地域住民も参加できる場合がある。鈴子町の釜石市国際外語大学校では22日、クリスマスをテーマにしたプログラムを用意し校内を公開。市内外から20人余りが参加し、進学の情報収集や異文化交流を楽しみ、季節感を満喫した。
 
クリスマス仕様の教室で留学生と会話を楽しむ参加者

クリスマス仕様の教室で留学生と会話を楽しむ参加者

 
折り紙でかわいらしいサンタが完成。手軽さに大満足

折り紙でかわいらしいサンタが完成。手軽さに大満足

 
 外語観光学科の学生はクリスマスの意味や歌、楽しみ方を紹介するスライドショーを見せたり、折り紙づくり体験を提供した。折り方を伝える際は終始英語で話し、学びの成果を披露。参加者はサンタやベルを作り、教室の壁面に用意されたツリーに飾り付けた。英語に触れる体験授業も。進学を考える参加者は、先輩学生の様子を見聞きして学校生活のイメージを膨らませた。
 
 日本語学科のネパール人留学生は同国の音楽に合わせたダンスを見せた後、本場の「チヤ」(ミルクティー)を振る舞い、参加者をもてなした。踊りの列を作ったり、チヤを手におしゃべりしたり交流。留学生の中には「クリスマスを祝うのは初めて」という人もおり、触れ合いや分かち合いの季節の中で新たな文化体験を楽しんだ。
 

街を彩るイルミネーション巡り

 
 冬の夜空を彩るイルミネーションは、クリスマスを盛り上げる演出として定着する。小佐野町では小佐野コミュニティ会館の外壁や通路の樹木がカラフルな照明で飾られ、夜のまちを明るく照らす。
 
小佐野コミュニティ会館を彩るイルミネーション

小佐野コミュニティ会館を彩るイルミネーション

 
カラフルな光に笑顔を広げる子どもたち

カラフルな光に笑顔を広げる子どもたち

 
 「明るいまちに」と地域の大人たちが願いを込めて継続。近所の子どもたちが訪れ、「きれいだね」と、笑顔という輝きを加えている。点灯は日没から夜明けまでで、来年1月12日までを予定する。
 
 甲子町の菊池秀明さん、陽子さん夫妻(ともに77)は、自宅前の庭で恒例のイルミネーションを点灯している。樹木を模した電飾がいくつも並び、多用した青色の光は雪を表現。「静かな森をイメージ。見て楽しんで心に潤いを」と願う。
 
「静かな森」をイメージした甲子町・菊池邸のイルミネーション

「静かな森」をイメージした甲子町・菊池邸のイルミネーション

 
散策も楽しめる菊池邸。釜石道のライトが明るさを加える

散策も楽しめる菊池邸。釜石道のライトが明るさを加える

 
 文字の表示として、今年選んだ言葉は「共存」。戦争や災害が絶えない世界を思い、「地域をつなぐ光に」とのメッセージを込めている。釜石花巻道路(釜石道路)からも楽しめる輝きは午後4時半~9時半に点灯。来年1月7日までを予定する。
 
 規模は小さいながらもあたたかみのあるイルミネーションが市内に点在している。目抜き通り、住宅街、そして普段は通り過ぎる港、産業・工場地帯でも光の造形が楽しめたりもする。寒い季節の凛とした空気の中で、輝く光を探してみては―。
 
青葉通りのツリーと復興住宅が共演(左の写真)。右はグリーンベルトで出合ったツリー?

青葉通りのツリーと復興住宅が共演(左の写真)。右はグリーンベルトで出合ったツリー?

 
釜石製鉄所の火力発電所(左の写真)や釜石港も光を楽しむスポットに

釜石製鉄所の火力発電所(左の写真)や釜石港も光を楽しむスポットに

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釜石新聞NewS 年末年始スケジュールのお知らせ

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日頃は釜石新聞NewSをご覧いただき、誠にありがとうございます。
年末年始につきまして、以下の通り休載とさせて頂きます。

 

休載(記事配信休止)期間:2024年12月28日(土)~2025年1月6日(月)

 

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引き続き「釜石新聞NewS」をよろしくお願いいたします。

 

2024年12月20日
釜石まちづくり(株)

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発信!将棋の魅力 釜石でフェス 地元出身・小山怜央四段ら、子どもたちと触れ合い

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「将棋フェスティバルin釜石」に参加した小山怜央四段(右)

 
 釜石市出身で、岩手県初の将棋のプロ棋士となった小山怜央四段(31)。今夏、フリークラスから順位戦C級2組への昇級を決めた。飛躍を続ける地域の星を応援しようと、市民らが棋士と交流する「将棋フェスティバル」を企画。愛棋家や子どもたちと触れ合った小山四段は「釜石に関するいいニュースの発信源になれるよう頑張りたい」と意気込みを見せた。
 
 イベントは8日、同市大町の市民ホールTETTOで開かれた。岩手日報釜石広華会(新里進会長、25会員)、岩手日報社が主催。小山四段、渡辺明九段(40)、本田小百合女流三段(46)を招き、市内外のファンら約200人が集結。憧れの棋士との指導対局やトークを楽しんだ。
 
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小山四段、渡辺明九段、本田小百合女流三段によるトークショー

 
 トークショーは、釜石出身のフリーアナウンサー佐野よりこさんが進行役を担当。棋士3人はそれぞれの将棋にまつわる経験や印象に残る対局について語った。将棋界における人工知能(AI)の活用について、渡辺九段は「誰もが使うようになって、むちゃくちゃ大変になった。AIで研究しようと思えば終わりがない。時間がいっぱいあった5、6年前に戻りたい」と苦笑い。本田女流三段は「AIは研究には欠かせない存在」とし、小山四段も「研究すべき視点が明確になった。『これを習得できた』みたいな実感を得られる」と恩恵があることを明かした。
 
 特に注目されたのは「どうやったら強くなれるのか」という質問。渡辺九段が「普段から『分からない』と答えている」と明かすと、本田女流三段が「それを生で聞けた」と返し、和やかな笑いを誘った。そして、「得意戦法を持つことや、詰将棋(つめしょうぎ)をやるのがいい。終盤力を鍛えるのに役立つ」とアドバイス。小山四段は「自分の体験と重なる部分が多い」と同調した。
 
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憧れの棋士たちのトークや抽選会をファンらが楽しんだ

 
 また、将棋の普及に関して渡辺九段は「地域にある教室や指導者の存在が大きいが、それがない地域もあるので課題だと思う」と指摘。本田女流三段は「学校教育とかで取り入れてもらえると、初心者や子どもたちにも将棋の楽しさを伝わる」と伝統文化としての魅力の浸透に期待を込めた。
 
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子どもたちを相手に対局する「多面指しぐるぐる将棋」

 
 イベント終盤では、棋士3人が小中高生約20人と一斉に戦う「多面指しぐるぐる将棋」が行われた。紫波町から参加した小学6年生の櫻田大貴さんは「すごい人たちと指すことができて楽しかった。感想戦では褒めてもらってうれしい。こつこつ勉強を続けて強くなって、小山四段のように棋士の道を進んでいけたら」と夢を膨らませた。
 
 将棋ファンの大人たちは、受ける棋士の手に視線が集中。地元の佐々木信孝さん(74)、鈴木守義さん(80)は「子どもたちもなかなかの腕前、強い」と“見る将”を満喫した。小山四段の活躍に注目していて、「これからも上がっていくのを期待している」と応援を続ける構えだ。
 
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プロ棋士と子どもたちのやり取りに熱視線を送る大人たち

 
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盤面に鋭い視線を送り、思考し、繰り広げられる真剣勝負。決すと笑顔も

 
 将棋フェスは、釜石が持つ文化的魅力と将棋界の発展をつなぐ意義深い催しとなった。主催者の新里会長(66)は「小山四段の存在がきっかけとなった。プロ棋士との交流で刺激を受け、将棋人口が増えれば」と願った。
 
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名棋士を囲んで記念写真に収まる子どもたち

 

小山四段 市長に昇級報告「常に、いいニュースを」

 
 小山四段は翌9日、父・敏昭さん、母・聖子さん、日本将棋連盟釜石支部長の土橋吉孝さんとともに市役所を訪れ、小野共市長に昇級を報告。「地元の期待に応えたい」と思いを伝えた。
 
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昇級を報告するため市役所を訪れた小山四段(中)

 
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活躍に祝意を表した小野共市長(右下写真・左)らと懇談

 
 来年度から順位戦に挑む小山四段は「長時間の対局に耐えられる体力と集中力をつけたい。どんな戦型にも対応できるよう準備し、勝率6割を目指したい」と抱負を語った。小野市長は「諦めず夢を持ち続けて取り組めば、かなう。それを体現する怜央さんは我々のスター。徹底的に応援する」とエールを送った。
 
 小山四段は7月の棋戦で谷川浩司十七世名人に勝利し、成績要件(30局以上指して勝率が6割5分以上)を満たして昇級を果たした。プロ入りから約1年半での達成に「思ったより早い」と振り返りながらも、「厳しい世界なので、現実を見据えながら頑張りたい」と気を引き締めた。
 
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地元からの応援を力にさらなる高みを目指す小山四段

 
 地元からの応援を実感している小山四段は「常に釜石のいいニュースになるよう、一つひとつ結果を残していきたい。最近は負けが込んでいるが、しっかり頑張るので安心してください」と笑顔で決意を語った。

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「1試合でも多くの勝利を」 日本製鉄釜石SW 出陣式でファンに誓う 21日いざ開幕戦へ

今季リーグ戦の開幕に向け、出陣式で共に戦う気持ちを高める選手とファンら

今季リーグ戦の開幕に向け、出陣式で共に戦う気持ちを高める選手とファンら

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は21日、今季リーグ戦の初戦を迎える。13日、シーズン開幕に向けた出陣式が釜石市港町のイオンタウン釜石で行われた。プレシーズンマッチを5勝1敗で終え、勢いづくチームにファンらの期待も高まる今季。式に出席した選手らは「1試合でも多くの勝利を届けたい」と強い決意を見せた。
 
 会場にはファン、スポンサー企業の代表ら約50人が集まった。須田康夫ヘッドコーチ(HC)は「今季こそたくさん勝利する姿をお見せしたい。ぜひグラウンドに足を運んで応援を」と切望。今季からチームをまとめるSH村上陽平主将は「プレマッチでは例年にない、いい結果を残した。慢心することなく、シーズンでも結果を出せるようチーム一丸となり頑張っていく」と決意表明。フランカー河野良太クラブキャプテンは「昨年の悔しさを晴らすべく8月から練習を重ねてきた。プレマッチのいい流れのまま、勝利を積み重ねていければ」と闘志を燃やした。
 
日本製鉄釜石シーウェイブス 2024-25シーズン出陣式=13日、イオンタウン釜石

日本製鉄釜石シーウェイブス 2024-25シーズン出陣式=13日、イオンタウン釜石

 
ファンらの前で意気込みを述べる(写真上段左から)須田康夫HC、村上陽平主将、河野良太クラブキャプテン

ファンらの前で意気込みを述べる(写真上段左から)須田康夫HC、村上陽平主将、河野良太クラブキャプテン

 
 スポンサーを代表し、日本製鉄北日本製鉄所の倉地三喜男副所長(釜石地区代表)は「多くの支えがあることを忘れず、最後まで思い切り戦ってほしい。熱い声援が必ず選手の力になる。1人でも多く足を運んでいただき、チームの背中をみんなで押していきたい」。かまいしラグビー応援団の土肥守副団長は「17年追っかける中で今年は一番強い。体ができているし反則が少ない。今年の試合を見ないと損」と太鼓判を押し、SW応援歌の熱唱でチームを鼓舞した。
 
熱い応援メッセージを送る倉地三喜男副所長(写真左上)と応援歌で激励する土肥守副団長(同右上)。参加者が手拍子で応援歌を盛り上げる(同下)

熱い応援メッセージを送る倉地三喜男副所長(写真左上)と応援歌で激励する土肥守副団長(同右上)。参加者が手拍子で応援歌を盛り上げる(同下)

 
 リーグワン2部は今季、昨季より2チーム増の全8チームで争う。リーグ戦は来年5月まで14試合が組まれる。昨季6チーム中6位(1勝11敗)で、3部との入れ替え戦(2勝0敗)で2部残留を決めたSW。今季は「4位以内」を目標に掲げる。
 
 21日の開幕戦、九州電力キューデンヴォルテクス戦について須田HCは「プレマッチでは勝っているが、決して油断できない相手。いかに自分たちを律してプレーするかが一番の鍵」。ホームの釜石鵜住居復興スタジアム(うのスタ)での初戦は28日、グリーンロケッツ東葛との対戦。「相手は体が大きく、フィジカルにプレーしてくる部分が多いが、自分たちはしっかりエリアを取って負けないラグビーをしたい」と意気込む。
 
 仲間の信頼も厚く、その采配が注目される村上主将は「いかにチームを前に引っ張っていくかにフォーカスしてやっていきたい」と長丁場のシーズンを見据える。まずは未勝利の開幕戦で「必ず勝って勢いをつけたい」とスタートダッシュを誓い、2戦目のホーム、東葛戦で昨季の雪辱を期したい考え。
  
 出陣式にはプロップ松山青、同青柳魁、フランカー髙橋泰地の3選手も出席。仕事とラグビーの両立について、職場の理解やサポートへ感謝の気持ちを示した。チームグッズなどが当たる抽選会もあり、選手とファンが楽しく交流した。
 
仕事とラグビーの両立などについて話す(写真上段左から)松山青選手、青柳魁選手、髙橋泰地選手

仕事とラグビーの両立などについて話す(写真上段左から)松山青選手、青柳魁選手、髙橋泰地選手

 
坂下功正総監督(写真左上)もチーム状態の良さをアピール。抽選会では選手が賞品を手渡した(同下)

坂下功正総監督(写真左上)もチーム状態の良さをアピール。抽選会では選手が賞品を手渡した(同下)

 
 チームスポンサー企業に勤める釜石市の阿部刀也(たつや)さん(50)は「うのスタでのプレマッチも見ていたが、今年は本当に強いと感じる。期待しているので、頑張って4位以内を達成してほしい」とエール。SWジュニア団員の大和田崇太さん(11)は昨季負けたチームに勝てるかどうかに注目。「バックス陣に足が速い選手が多いので機動力に期待」と話し、大ファンのSO中村良真選手の「活躍が見たい」と目を輝かせた。
 
 釜石SWのホストゲーム全7試合は、全国の小中学生と70歳以上が入場無料となる(自由席に限る)。28日のうのスタ初戦、グリーンロケッツ東葛戦は午後1時キックオフ。地元の桜舞太鼓が選手入場などを盛り上げるほか、ハーフタイムには釜石応援フラッグチーム「ちあ釜」のパフォーマンスが予定される。試合後は誰でも参加可能な「ラグビーのまち釜石教室」、選手の見送り、写真撮影、サイン会も実施する予定。

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金融機関を狙った強盗事件 東北銀行釜石支店で対応訓練 万が一に備え危機意識醸成

東北銀行釜石支店で行われた強盗事件を想定した対応訓練

東北銀行釜石支店で行われた強盗事件を想定した対応訓練

 
 釜石市大渡町の東北銀行釜石支店(水野吾一支店長)で4日、強盗の侵入を想定した行員の対応訓練が行われた。年末にかけ、金融機関を狙った強盗事件が多発傾向にあることから、釜石地区金融機関防犯協会(会長:安田重行岩手銀行釜石支店長、26機関)が会員機関で毎年実施している訓練。同行同支店では約10年ぶりの開催となった。訓練の様子は他機関の職員も見学し、いざという時の対応を学んだ。
 
 訓練は釜石警察署(三浦正人署長)の協力を得て実施。想定は、口座開設を希望する客を装った犯人が窓口を訪れ、行員が対応する中、もう一人の犯人が拳銃を発砲して行内に侵入。ロビーに座っていた女性客を人質に取り、行員らを脅して現金を強奪するというもの。
 
2人組の強盗犯が時間差で侵入。拳銃を向けて行員を脅す(訓練)

2人組の強盗犯が時間差で侵入。拳銃を向けて行員を脅す(訓練)

 
犯人は来店客を人質に取り、現金をかばんに入れるよう要求(訓練)

犯人は来店客を人質に取り、現金をかばんに入れるよう要求(訓練)

 
 警察官が扮(ふん)する犯人は大声で威嚇し、指示に従うよう要求。行員を後方の壁際に立たせ、女性行員に現金を出すよう命令した。金庫から出した金を差し出すが、犯人は再度要求。持参したかばんに金を詰めさせ奪うと、発砲して逃走した。行員3人がすぐさま追いかけ、逃走車両に蛍光塗料を付着させるためのカラーボール(訓練用)を投げつけた。行内では人質になった客のけがの有無を確認し保護。犯人の足跡を消さないよう逃走経路に新聞紙を敷き、移動範囲をテープで仕切り現場保存(証拠保全)した。
 
逃走した犯人を追いかけ、防犯カラーボール(この日は訓練用)を投げる。地面などに当て車両に蛍光塗料を付着させるのが目的

逃走した犯人を追いかけ、防犯カラーボール(この日は訓練用)を投げる。地面などに当て車両に蛍光塗料を付着させるのが目的

 
逃走経路に新聞紙を敷き、人質になった客を安全な場所に誘導。見学者が一連の行動を確認した

逃走経路に新聞紙を敷き、人質になった客を安全な場所に誘導。見学者が一連の行動を確認した

 
 犯人侵入直後に行員が押した非常通報ボタンで、警察は事件発生を認知。指令を聞いた近くをパトロール中の警察官がまもなく駆け付け、行員から犯人の体格や服装、逃走方向や車種、ナンバーなどを詳しく聞き取り、情報が無線で伝えられた。
 
駆け付けた警察官の聞き取りに、犯人の情報をできるだけ詳しく伝える

駆け付けた警察官の聞き取りに、犯人の情報をできるだけ詳しく伝える

 
 訓練後、釜石署生活安全課の高橋友一課長は「被疑者の人相や着衣を覚える人、カラーボールを投げる人、現場保存する人など役割分担ができていて、落ち着いて対応していた。臨場した警察官への説明もうまくできていた」と評価。その上で、「被害に遭った時、一番大事なのは自分たちと客の身の安全を確保すること。防犯カメラの映像も重要な手掛かりとなるので、日ごろから設備の点検や店外の様子の確認を」と防犯意識を促した。参加者からは拳銃を使った犯罪への望ましい対応についても質問があった。
 
 入行1年目の佐々木長政さん(23)は初めての訓練だった。非常通報ボタンを押し、犯人の特徴を覚え、カラーボールを投げる係を担当したが、「カウンターの中にいると下半身が見えなくて。さらには犯人に後向きにさせられたので、人相とかの記憶が曖昧(あいまい)だった」と振り返り。対応の難しさを感じつつ、「まずは慌てないこと。お客さまに被害を与えないよう、日ごろから対策を確認し、非常時に備えることが大事」と意識を高めた。
 
写真上:訓練後の振り返り。犯人の特徴を記憶していたかをチェック 同下:水野支店長の話を聞く参加者

写真上:訓練後の振り返り。犯人の特徴を記憶していたかをチェック 同下:水野支店長の話を聞く参加者

 
 水野支店長(54)は「訓練とはいえ迫力があり、みんな気が動転していたようだが、防犯教材などを見て準備してきたことはある程度、冷静にできていたと思う」と所見。予測できない強盗事案への対策として「日ごろからお客さまの目を見て話す、怪しい人物が入ってきた時は一声かけるなど、犯罪のけん制になる対応を心がけたい。今回の訓練を振り返り、行員全員で気を引き締めていく」と話した。
 
 協会の安田会長は「全国的に金融強盗は減少傾向にあり、県内でも2006年を最後に18年間発生していないが、近年の特徴として出退勤の職員を脅して店内に侵入し、金庫を開けさせるという事案も発生している」と説明。訓練を見学した各機関の職員に対し、「今日出た注意点を持ち帰り、各店で再確認、徹底を」と呼び掛けた。

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手づくり小型ボート、いざ進水 釜石商工高・機械科の課題研究 試行錯誤で成長実感

鵜住居川を進む小型ボート。釜石商工高生が製作した

鵜住居川を進む小型ボート。釜石商工高生が製作した

 
 釜石市大平町の釜石商工高(今野晋校長、生徒180人)の機械科3年生21人は、バイク製作やボードゲーム作りなど4つのテーマで課題研究カリキュラムに取り組んでいる。このうち、小型ボート(2人乗り)の製作に挑んだ7人が6日、同市鵜住居町の鵜住居川で出来栄えを確認。「学びや実習の経験を生かせた。楽しい」と納得の笑顔を連鎖させた。
 
課題研究で小型ボートづくりに挑戦した機械科の生徒7人

課題研究で小型ボートづくりに挑戦した機械科の生徒7人

 
 課題研究は5月に本格化。小型ボート班は、製作や運航を通じて安全に関する知識や理解を深めることも目的に、今年初めてテーマに組み込まれた。楽しいことが好きな7人が選択し、週3時間、ものづくりを通じた学びの深化に取り組んできた。
 
 ボートは発泡スチロール製。ガラス繊維で強化し、さらに繊維強化プラスチック(FRP)樹脂で固めて船体を作り、船舶用塗料で塗装した。手こぎ用にオールも作製。旋盤を使って加工し、固定する金具部分は溶接で仕上げた。製作の過程では、船体の曲げ加工や樹脂の塗布で隙間ができるなどの課題に直面。試行錯誤を重ねて完成させた。
 
 川で実運転をする一週間ほど前に、市営プールで試験運転を行った。その際、船体の下部から水が浸入するトラブルが発生。この問題を受け、塗料を3度重ね塗りし、再度運航に臨んだ。
 
進水場所を探して堤防を歩く釜石商工高の生徒ら

進水場所を探して堤防を歩く釜石商工高の生徒ら

 
 進水場所は鵜住居水門付近。初めにオールを使った手こぎで船を出した。想定通りに船が進むと、生徒らは「おー、やったー」と歓声を上げた。さらにボート用のエンジンを取り付けた運航も確認。交代で2人ずつ乗り込み、安定性や耐久性に好感触を得た。
 
期待を込めて鵜住居川に船を運ぶ生徒ら。浸水なし「よし」

期待を込めて鵜住居川に船を運ぶ生徒ら。浸水なし「よし」

 
ライフジャケットや救助用のロープを用意し安全対策もよし

ライフジャケットや救助用のロープを用意し安全対策もよし

 
エンジンを取り付けてスムーズに進むボートに「よっしゃー」

エンジンを取り付けてスムーズに進むボートに「よっしゃー」

 
 この取り組みで生徒たちは、模型作りに3次元(3D)CADを使い、ボートやオールで使うパーツの寸法を測ったり、切り抜く作業でも校内にある機械を活用。船体とオールの製作を担当する班に分かれ、進ちょくを確認しながら作業を進め、計画性とチームワークの重要性を学んだ。試験運転での問題点を本番前に修正できたことも成長につながった。
 
鵜住居水門そばでボートを走らせて成果を確認した

鵜住居水門そばでボートを走らせて成果を確認した

 
仲間と挑むものづくりの楽しさを共有した生徒たち

仲間と挑むものづくりの楽しさを共有した生徒たち

 
 リーダーの栗澤大翔さんは「実習の経験を生かしたものづくりができた。苦労もあったが、みんなで意見を出し合い、改善した結果。みんなが楽しそうに乗っていたのがうれしい」と胸を張った。地元の空気圧機器メーカーに就職が決まっていて、「技能職として力を発揮したい。仕事以外でも地域を盛り上げられたら」と未来を思い描いていた。
 
 活動を見守り、指導や助言をしてきた同科の似内拓也教諭(34)は「樹脂の固まりのでこぼこをなくすため、ひたすら削ったり、細かい作業、根気のいる作業が多かったが、粘り強く取り組んでいた。船体の表面の滑らかさ、船の浮いたバランスも良かった」と肩の力を抜いた。最後まで楽しそうな姿が印象的な7人に目を向け、「職場で粘り強く頑張ってほしい」と願った。
 
小型ボート製作に取り組んできた生徒と見守った教師ら

小型ボート製作に取り組んできた生徒と見守った教師ら

 
 今回、浮かぶ船の製作には成功したが、7人はさらなる改良の余地があると感じている。年内に科内の成果発表会があり、1、2年生に活動を紹介。「ハンドルなど船内の改装をしてほしい」などと希望を伝え、次年度以降、引き継ぎたいと名乗り出る後輩の出現を待つ。
 

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ラグビーのまち盛り上げ 釜石中特設ラグビー部、劇的逆転で県中総体2連覇 市長に報告

優勝旗を掲げて笑顔を見せる佐藤碧空さん(左)と山崎陽介さん

優勝旗を掲げて笑顔を見せる佐藤碧空さん(左)と山崎陽介さん

 
 11月に開催された第71回岩手県中学校総合体育大会(中総体)の第41回ラグビーフットボール競技の部で、釜石中(佐々木一成校長、生徒294人)の特設ラグビー部が2年連続の優勝を飾った。主要メンバーらが12月4日に市役所を訪れ、小野共市長に報告。決勝では甲子中との同地区対決を制して栄冠を手にし、「ラグビーのまち釜石」の未来や飛躍を感じさせた。
 
 大会は11月2、3日に北上総合運動公園で開催。6チームが2組に分かれて予選リーグで熱戦を繰り広げた。釜石中は、甲子、釜石東の同地区3校による組で総当たり戦を展開。甲子に敗北し2位で通過した。決勝トーナメントの準決勝で別組1位の宮古合同チーム(宮古地区などの7校で結成)と対戦。経験値では劣る部分があったというが、持ち前の精神力とチームワークを発揮し勝利を収め、決勝に駒を進めた。
 
 決勝戦の相手は、予選リーグで敗れた甲子。悔しさを持つ釜石は、「必ず勝つ」とチーム一丸となって試合に挑んだ。終盤、残り1分半で逆転を許す苦しい展開となったが、最後のプレーで劇的な逆転トライを決め勝利を収めた。
 
2連覇を果たした釜石中特設ラグビー部の選手たち(学校提供)

2連覇を果たした釜石中特設ラグビー部の選手たち(学校提供)

 
 釜石から出場する3校はみな特設ラグビー部として結成される。釜石中も部活動を引退した3年生を中心に編成。昨年の優勝を経験した3人が広報活動を通じて仲間を増やし、マネージャーを含めて24人が集まった。夏休み中に3回ほど練習日を設け、休み明けからは週2~4回、放課後に活動。競技経験者や学校OBらが加わったコーチ陣によると、未経験者の吸収力が大きな強みとなり、短期間で実力が高まったという。
 
 「雰囲気がいい」と佐々木校長が見守った選手らは、大会当日も試合後や移動中に積極的に話し合い、戦略を練って「勝つこと」を意識し続けた。マネージャーが作成した名前入りのキーホルダーが選手たちの士気を高めるなど、チーム全体の結束力がこの結果を支えた。
 
人差し指を立ててポーズを決める釜石中生と小野共市長(左)

人差し指を立ててポーズを決める釜石中生と小野共市長(左)

 
 市役所訪れたのは、釜石中特設ラグビー部主将の佐藤碧空(そら)さん、山崎陽介さん(ともに3年)、佐々木校長ら関係者6人。佐藤さんは「全員が勝つぞと優勝に向かって試合していて、その雰囲気を保ちながら最後まで戦えた。全員が練習したことを本番で発揮できた」と報告。同部顧問の鈴木悠太教諭、コーチの山崎政仁さんと前川靖展さんが試合展開やチームづくりの過程などを小野市長ら市関係者に伝えた。
 
釜石中の関係者が市役所を訪れ、中総体での優勝を報告した

釜石中の関係者が市役所を訪れ、中総体での優勝を報告した

 
 釜石中の佐藤さん、山崎さんはともに幼少期から地元ラグビーチーム・釜石シーウェイブス(SW)のジュニアチーム「釜石シーウェイブスジュニアラグビースクール」に所属し、競技に打ち込む。市外へ進学を予定する佐藤さんは「高校でもラグビーを続け、この経験を力に頑張りたい」と次のステージへの意気込みを語った。山崎さんは競技を通して広がった人の輪を生かし、「地元でラグビーを盛り上げていきたい」と決意を述べた。
 
連覇を喜ぶ生徒たち。「高校でもラグビーを」と思いを伝えた

連覇を喜ぶ生徒たち。「高校でもラグビーを」と思いを伝えた

 
健闘をたたえる市関係者。「ラグビーのまち」の発信に期待を寄せた

健闘をたたえる市関係者。「ラグビーのまち」の発信に期待を寄せた

 
 小野市長は「絶対に諦めないという気持ちの強さが勝利を引き寄せた。この成功体験を今後の人生にも生かしてほしい」と選手らを賞賛。同席した高橋勝教育長は「2連覇の意義は非常に大きい。3連覇を目指して」と期待を示したうえで、「釜石から3校が出場したことがうれしい。ラグビーのまちを支える中学生として鍛え合ってほしい」と願った。

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広報かまいし2024年12月15日号(No.1846)

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広報かまいし2024年12月15日号(No.1846)

広報かまいし2024年12月15日号(No.1846)

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【P1】
表紙

【P2-13】
日本製鉄釜石SW 今シーズン初ホストゲーム
身近な笑顔を守る地域の力

【P14-15】
こどもはぐくみ通信
釜石市結婚新生活支援補助金 他

【P16-17】
まなびぃ

【P18-19】
まちの話題

【P20-23】
保健案内板
まちのお知らせ

【P24】
市民百景

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2024121000013/
釜石市

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