菅原 祐輝(すがはら ゆうき)選手(所属先:新日鐵住金(株)釜石製鐵所 社員)プロフィール
2014年加入/1995.4.7生(23歳)/169㎝/73㎏/宮城県亘理町出身/仙台育英高校卒
●ラグビーを始めたきっかけ:友達のすすめと兄(2つ上)の影響で小学5年生の時から
●ポジションの遍歴:SH→WTB→CTB
●ニックネーム:ユーキ
●趣味:映画鑑賞
●好きな食べ物:すし
●釜石のオススメ:自然
●出身地のオススメ:はらこめし
●試合前のルーティン:普段通り過ごす
●ストロングポイント:DF(タックル)
●サポーター、ファンへメッセージ:いつも熱いご声援ありがとうございます。今後とも変わらぬご声援よろしくお願いします。
(取材日:2018年11月19日)
やっていけるかな、と心配でした
ーー入団のきっかけを教えてください。
菅原選手:
高校3年生の時の東北総体に桜庭さんが来てくださっていて、その試合後に「釜石でプレーしてみないか?」と声をかけて頂きました。
当初は頭になかったんですけど、ラグビー部の監督さんも釜石を勧めてくれたのと、その時に康夫(須田)さん(2010~2017)とブリ(二ールソン武蓮傳)さん(2010~2014)が在籍していて、お二人も仙台育英の出身で、ラグビー部に指導に来て下さった事もあって。なので、そのお二人の存在が一番大きかったです。
ーー卒業後の進路についてはどのように考えていたんですか?
菅原選手:
大学に行きたい気持ちはあったんですけど、母子家庭なので経済的に難しいなと考えて、就職しようと思っていました。なので、ラグビーを続けるつもりはなかったです。
でも、SWに誘って頂いて、もう一度ラグビーが出来るチャンスがあるならやってみよう!と。
しかも、就職も出来るという事が、僕にとってはありがたいお話でした。
ーーそれまで、SWの試合を観た事はありましたか?
菅原選手:
入部前に、企業見学で初めて釜石に来て、その時に練習に参加させていただきました。
それまでは一度も試合を観た事も無かったですし、どういうチームかも知らなかったです。
当時のチームにはベテランの選手が多くて、年齢の近い選手が少なかったので、入部前はやっていけるかなぁと心配でした。
ーー実際に入部してどうでしたか?
菅原選手:
やっぱり、年上の人ばかりだったので、もちろん気を使う部分もあったんですけど、康夫さんや皆さんに可愛がってもらっていました。一番年齢が近かった一つ年上の合澤(英旦)さん(2013~2017)には、すごく良くして頂きました。
練習は最初はほんとに大変で、高卒だと体の大きさも皆さんと全然違いますし、慣れるまで苦労しました。
今年で5年目になるんですけど、ここまでは、一日一日をただ必死にやって来たという感じです。
ーー体の大きさなどは変化していますか?
菅原選手:
体の大きさはほとんど変わっていないです。筋肉量などの体の強さは上がっていると思うんですけど、体重だけで言うと高校の時の方がもう少し重かったくらいで・・・全然増えないんですよね。
CTBは対戦相手チームの対面に、体が大きい外国人とか多いポジションなんですけど、僕は小さいですね。
失うモノは何もない“全力で!
ーー公式戦スタメン初出場は、2017年9月10日、リーグ開幕戦の三菱重工相模原戦。(釜石市球技場)
菅原選手:
初めてスタメンに入って緊張はありましたけど、失うモノは何もないので“全力でやろう!”という感じでした!
さっきも言ったように、相手チームのCTBには体の大きい選手ばかりいるんですけど、僕は“低さ”で勝負しよう!と思って、一つのタックルで流れを変えられるようなプレーが出来たら・・・と臨みました。
ーーこの試合で印象的だった事などありますか?
菅原選手:
試合中の事はあまり覚えていなくて・・・。でも、応援の声は良く聞こえていました。
職場の先輩と同僚も応援に来てくれていました。スタメンに入る事が決まった時はすごく喜んでくれましたし、試合前に「頑張れ!」と声もかけてもらって、すごく嬉しかったです。
ーーそして、5年目の今シーズン。まずは、鵜住居復興スタジアムこけら落とし試合8.19 ヤマハ戦について。
菅原選手:
やはり、特別な試合だったので、いつもとは違う気持ちで臨みました。
サポーターの皆さんをはじめ、色々な方がたくさん会場に来てくださって、あらためて“釜石ってすごい所なんだな”と実感しました。
それから、相手のヤマハに高校の同級生の矢富(洋平選手)がいて、一緒に試合が出来るのですごくワクワクしました!
高校を卒業してからは試合するのが初めてだったので、お互いに成長した姿を見せよう!という感じで、CTBで対面だったのでマッチアップも多くて、僕も矢富にタックルに行く場面もありましたね。
他の同級生も観に来てくれていたので、僕にとってもほんとに特別な一日でした!
ーー公式戦では、9/9 三菱重工相模原、9/16マツダ、10/7 NTTドコモ、10/20 中国電力にスタメン出場。
菅原選手:
チームでやりたい事を遂行する為に、春からやって来た事をしっかりと出し切って自分が出来る事をしよう、自分の役割を果たそうと考えながらやってきました。
ーーBKメンバーの横のつながり、コミュニケーションについてはどうですか?
菅原選手:
BKのメンバーは、僕が入団した頃から見ると年齢が若くなり、そういう点では皆で相談しやすいですし、遠慮なく言い合えてコミュニケーションも取りやすい環境です。プレーにもプラスになっていると思います。
それから、これまでずっと同い年がいなかったんですけど、今年大卒で入って来たメンバーが同い年なので、ようやくという感じで嬉しいですね。
工場を支える重要な部署です
ーーお仕事について。
菅原選手:
入社してからずっと、機械整備の部署で、工場内の設備を整備する仕事を担当しています。
工場内の設備のほとんどをカバーしているので、けっこう仕事は忙しいです。トラブルがあればすぐに飛んで行って対応する必要があります。と言っても、僕はまだ呼び出し対応のメンバーには入っていないんですけど。先輩たちは、休日でも深夜でも、呼び出しがあれば行って・・・と大変な仕事ですが、工場を支えるとても重要な部署です。
ーー必要な免許もあるんですか?
菅原選手:
保全技能士の免許を取るんですけど、一昨年に初めてチャレンジしました。実技と学科があるんですけど、学科が落ちてしまって・・・。昨年もまた落ちてしまって・・・。なので、合格を目指して今年もう一度受けます!
先輩にはOBの方々も多くて、坂下功生さんが部署のTOPですし、現役メンバーでは拓也さん(髙橋)も一緒の部署です。僕が機械で拓也さんが電気の担当です。それから、今年加入した下山輝もいます。
ーー後輩が出来たんですね。ご自分が入社した頃を思い出したりしますか?
菅原選手:
僕は新人の時はほんとに緊張していましたが、下山はそんなに緊張している様には見えなくて・・・。僕とはタイプが違う感じですね(笑)。
僕も負けないくらいの“タックラー”に!
ーー現在のコンディションは?
菅原選手:
これまで、骨折などの大きいケガで試合に出られなくなった事は無かったんですけど、今ケガをしていて・・・。中国電力の試合の後から、この試合が影響しているかどうかはわからないんですけど、足のケガで、今はリハビリ中です。でも、今週中には(インタビュー時11/19)練習に戻れる予定になっています。
ーーこれから、さらにどんな選手になっていきたいですか?
菅原選手:
やっぱりラグビーって、体の大きさがダイレクトにプレーに影響する部分が多いスポーツではあるんですけど、僕は体が小さいけど、この体の小ささを逆に自分のストロングポイントと捉えたいです。
“小さいなりに相手に対してどう勝負できるか”とか、小さいからこそ大きい選手よりもスペースがあると思うので、少ないスペースでもアタックしかけていく、そういうプレーにこだわっていきたいです。
それから、ディフェンスが自分の持ち味なので、オスカさんが以前のこのインタビューで、ディフェンス、タックルにこだわるという事を言っていたと思うんですけど、僕も負けないくらいの“タックラー”になりたいと思います!
釜石シーウェイブス(SW)の今シーズンここまで(2018/12/5時点)の試合結果を振り返ります。
1stステージ 全7節
第1節 対 三菱重工相模原ダイナボアーズ 17対42
第2節 対 マツダブルーズーマーズ 28対29
第3節 対 九州電力キュウーデンヴォルテクス 30対10
第4節 対 NTTドコモレッドハリケーンズ 27対52
第5節 対 中国電力レッドレグリオンズ 52対24
第6節 対 近鉄ライナーズ 10対29
第7節 対 栗田工業ウォーターガッシュ 12対40
※太字は勝利試合
【1stステージ結果】
2勝5敗 (勝点11 ) 5位 で2ndステージ Bグループへ。
2ndステージ Bグループ 全3節
第1節 対 九州電力キュウーデンヴォルテクス 18対39
第2節 対 中国電力レッドレグリオンズ 24対25
2ndステージの第2節まで終了し、釜石SWは勝点4でBグループ4位、トップチャレンジリーグ(TCL)全体では8位となっています。
(全3節終了後、5、6位チームはTCLに残留、7、8位チームは下部リーグチームとの入れ替え戦に進み、そこで勝利すればTCL残留、敗戦すれば下部リーグへ降格となります。)
2ndステージ最終戦、12月8日に行われるマツダブルーズーマーズ戦は、TCL残留に向け非常に重要な試合となりました。結果は、次回でお伝えいたします。
試合詳細については、釜石SW公式サイトでご確認下さい。
http://www.kamaishi-seawaves.com/