あなたが今まで観た映画の中で、「これは絶対に観て欲しい!」と思う映画はありますか?あるとしたら、その作品を観た場所は、映画館でしたか?
今回はこの質問にYESの人にもNOだった人にもおすすめしたい【釜石てっぱん映画祭】をご紹介します。
―『映画を通じた「心の復興」と、釜石の映画文化の再生を!』 ―
このテーマのもと、釜石で映画と共に過ごす濃厚な3日間が再び帰って来ると聞き、釜石てっぱん映画祭実行委員会 実行委員長の平松伸一郎さんにお話を伺いました。
昨年は、市民セレクターが選んだてっぱん作品に投票する形でしたが、今回は一人ひとりが自分のてっぱん映画を投票する形式に。「おめさまの“てっぱん”おしえでけでや」インパクトのあるポスターでしたね!
“あなたの観たい! 観せたい! てっぱん映画”に投票を!という呼びかけに、市内数か所に設置した投票箱とWEBから100を超える投票をいただきました。投票して下さった皆さんに感謝申し上げます。
票が集まった作品はありますか?
「君の名は。」「無限の住人」「人生フルーツ」・・などですね。残念ながら今回は上映されない作品もありますが。上映作品選定については、投票数が多かったものを順に、というわけではなくて、上映出来る作品かどうかや、全体のバランスに配慮して選んでいますので・・、ご理解いただきたいと思います。(応募いただいた作品は、イベントパンフレットにすべて掲載されるそうです。)
投票理由としては、DVDなどで一度は観た作品だが、やはり大きいスクリーンで観てみたい!という声が多かったです。
映画祭のテーマ“釜石の映画文化の再生を”。まさに、この部分ですね。映画祭の“キモ”といいますか。そして、決定した作品は8作品+チャリティ上映作品。反響などどうですか?
上映作品リストを見て、「いい作品が並んでいるね!」という声をたくさん頂いています。話題になった作品が多いですが、これが今、“釜石の人が観たい映画”なんだな、という感じですね。
そして、何と言っても、注目は“ゲスト”だと思うのですが。今年はどなたが・・・?
はい、話題の作品として今回の投票でも人気を集め、日本のみならず世界各国でも評価の高い「この世界の片隅に」と「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督をお迎えします。
それぞれの作品の上映後にステージにご登壇頂き、作品について色々とお話をしてくださいます。
鑑賞後に監督のお話を聞くことが出来るのは、とても贅沢ですね!
そうですね、片渕監督ご自身も、映画を観てくれた方に向けてお話したいということで実現しました。
今回紹介している、投票者のコメントで、「観るたびに新しい発見があるのも映画鑑賞の楽しみですが、この作品もその一つです。艦砲射撃を受けた釜石でも、こんな幸せな日常もあったと思うと切ないです」とありますが、私も何回も観て欲しいと思う映画ですし、映画の舞台、広島 呉と釜石は戦争で多くの傷を負ったという共通点がある場所ですので、釜石の方には特に観ていただきたいです。
平松さんがおすすめ作品を挙げるとしたらどの作品ですか?
もちろんすべて観ていただきたい作品ばかりなのですが、あえて個人的に挙げるとしたら、「ラ・ラ・ランド」でしょうか。これはぜひ大きいスクリーンで観て欲しいです。特に若い世代の皆さんはぜひ!
平松さんもお好きな作品ですか?
実は、ミュージカルが嫌いだったんです。まぁ、これはもう色々な所で言っているんですけど(笑)。それなのに、なぜ観ようかと思ったかというと、予告編で観た映像の色がすごくきれいで。
そこに魅かれて観てみたら、すっかりやられてしまいました。鑑賞後に踊りはしませんでしたが(笑)。そういう価値観の大逆転もあるので、ミュージカル苦手、という方にも観ていただきたい作品です。
確かに、“意外な面からのアプローチがあった”という事、私も覚えがあります。
そうですよね、どの映画にも言える事だと思いますが、色々な世界の入り口になると思うんです。
直接的に映画好きになるという事だけではなく、文学、音楽、絵画、写真など芸術に関する事、それから、もちろん生き方に影響することもありますよね。
ですので、繰り返しになりますが、特に若い世代の皆さんには“食わず嫌い”にならずに色々なタイプの映画を観て欲しい、と思います!
そして、「うつくしいひと サバ?」 この作品は昨年の映画祭プレ上映会で熊本復興支援チャリティとして上映された「うつくしいひと」の第2弾として製作された作品ですね。
昨年は入場収入と募金合わせて24,566円を熊本の被災地に送らせていただきました。そして、今年上映する「うつくしいひと サバ?」は、岩手県では初上映となります。
地震前の風景が映し出される前作とは違い、被災後の熊本城や阿蘇大橋、益城町などで撮影された作品です。行定勲監督は、今のありのままの姿を残すことに意味があるのでは、と考え撮影されたそうです。
今回も熊本復興支援チャリティとして上映し、上映に関するすべての収益は熊本の被災地に寄付します。
そして、映画祭ラストを飾るのは、「オケ老人!」。この映画に合わせたスペシャル企画があるそうですね。
映画上映前に、釜石市民吹奏楽団の皆さんによるステージ演奏があります。時間に余裕を持ってお越しいただき、ぜひこちらもお楽しみください。
上映作品の決定は、大変な作業だったのでは・・、と想像するのですが、いかがですか?
そうですね、初めの方にも少し触れましたが、上映出来る作品かそうでないかの他にも、震災後の映画上映については、例えば、共催団体の釜石シネクラブでは、仮設住宅や復興公営住宅の集会所などでの上映会を開く中で、何と言いますか、みんなで元気になりましょう、と言いますか、「心の復興」 と、この映画祭でも掲げていますが、そういう面に配慮して、行儀の良い作品が多かったように思います。
しかし、映画を観る事によって、感じる、得られることはたくさんあると思うんですよね。
そんな中で今回だと例えば、「沈黙 サイレンス」 (キリスト教弾圧時代の長崎が舞台)はかなり重いテーマ、見るとつらい部分があるかもしれないのですが、根源的な所に向き合うという意味合いで、良い機会になってくれたらという思いで選定しました。
色々なタイプの映画を見ることが出来るのも、映画祭の醍醐味かな、という所もあります。
最後に、てっぱん映画祭を楽しみにしている皆様にメッセージを。
今年のラインナップは昨年、今年前半の話題作が並びました。お友達で、ご家族で、恋人同士で、そして、もちろんお1人の方も大歓迎です!
映画は、年齢、性別に関係なく、気軽に楽しめる娯楽・芸術だと思います。会場のお近くにお住まいの方だけではなく、ぜひ広く市内全域の皆さんにお越しいただきたいです。
また、今年も会場周辺店舗をお得に楽しむことができる企画“半券をもってマチに出よう!”を行います。鑑賞後の語らいを含めて映画の楽しい所だと思いますので、ぜひ、こちらもご活用下さい。
実行委員会一同、皆さんのお越しをお待ちしています。よろしくお願いします。
第2回 釜石てっぱん映画祭
開催日時
9月1日(金)・2日(土)・3日(日)
会場
チームスマイル釜石PIT(釜石情報交流センター内)
チケット
前売り 800円(8月31日まで販売)/当日 1000円
(熊本復興支援チャリティ上映「うつくしいひと サバ?」のみ 500円)
未就学児は無料。学生割引:前売り券購入の場合、半額の400円キャシュバック。当日券は500円で販売。
お問い合わせ
TEL:080-1823-1571(担当:平松さん)
メールアドレス: kamaishiteppaneigasai@gmail.com
公式サイト: https://kamaishi-teppan-filmfestival.jimdo.com/
Facebookページ https://www.facebook.com/kamaishiteppaneigasai/
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縁とらんす編集部による記事です。
問い合わせ:0193-22-3607 〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内