台風5号、釜石にも爪痕〜箱崎町で大木倒れ、市道をふさぐ


2017/08/23
復興釜石新聞アーカイブ #地域

箱崎神社のアカマツの巨木が倒れ、停電と市道の通行止めを招いた=9日昼

箱崎神社のアカマツの巨木が倒れ、停電と市道の通行止めを招いた=9日昼

 

 7日午後、和歌山県北部に上陸した台風5号は日本海に抜けてゆっくりと北東に進み、9日午前3時30分、秋田県沖で温帯低気圧となった。この影響で釜石市では7日午前から9日午後3時までの総雨量175ミリを観測。箱崎町の市道が倒木でふさがれるなどの被害が出たものの、建物など大きな被害はなかった。

 

 市は8日夕、災害対策本部を設置し、避難準備・高齢者等避難開始を発表。盛岡地方気象台の大雨、洪水警報、土砂災害警戒情報の発表を受け、全市(1万6817世帯、3万4855人)に避難勧告を出した。8日午後10時までに指定避難所など13カ所に最大165人が避難した。

 

 9日午前6時58分、箱崎町の箱崎神社の境内にある、高さ約30メートル、根元の周囲が3・6メートルもあるアカマツが倒れ市道をふさいだ。木の幹は送電線の電柱も倒し断線。箱崎白浜、仮宿の494戸が停電した。

 

 市は昼過ぎ、町内の高台に建設工事中の市道箱崎半島2号線を仮のう回路に開放、交通を確保した。東北電力釜石営業所は電源車を配置して送電を再開。同日夕方までに完全復旧させた。アカマツは同日中に切断作業を開始した。

 

 箱崎神社の境内林は市指定文化財で、アカマツ、スギ、ネズコなどの巨木があり、指定外の樹木2本を含む4本が枯れたり、根が浮き上がって傾斜していた。倒木の危険があるため、数日中に伐採する予定だ。

 

 JR釜石線は8日朝から陸中大橋―小佐野駅間で運行中止。9日午前9時15分の運行再開まで、上下3本が運休、4本が遠野―釜石駅間の区間運休、1本に遅れが出た。

 

 三陸鉄道南リアス線は9日始発から午前11時1分の平常運転再開まで、三陸―釜石駅間で上下6本が部分運休した。

 

(復興釜石新聞 2017年8月12日発行 第613号より)

 

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