より良い釜石の未来を作っていこうと意欲をみなぎらせる「釜石○○会議」の参加者
世代や立場を超えてさまざまな人たちが集い、釜石を楽しくするアクションを生み出す「釜石○○(まるまる)会議」(同実行委、市主催)の発表会が18日、釜石市大町の情報交流センター釜石PITで開かれた。2期目となる本年度は、会議で立ち上がった9チームが活動。個性豊かな各チームが、まちの新たな魅力を創出し、仲間づくりの場を提案した。
9チームが参加呼び掛け
昨年10月から4回の会議を実施。初めて出会った人たちが自分の思いを話し、意気投合した仲間とやりたいことを企画し形にしてきた。新たに発足した6チーム、昨年度の同会議で始動し、さらなる展開を目指した3チームが、これまでの活動と今後のイベント予定などを発表。参加も呼び掛けた。
「山・川・海のぼうさいを考えるチーム」は、震災の経験を互いに話し合い、教訓を次の世代に伝える活動に着手。防災カフェを開き、参加者が当時を振り返りながら被害を少なくするための心構えを発表し合った。出された考えは未来へのメッセージとして発信。今後、各所で開催したいとした。
「タイニーハウスを作ろう」チームは、釜石を地域循環型の持続可能な暮らしができるモデルにしようと活動。廃材で造る移動可能な小さな家、エネルギー自給が可能なエコハウスの建設など実験的試みを通してシンプルな暮らし方を見直す。3月19日のミートアップ釜石のイベントでは、ロケットストーブ作りを行う予定。
「スポーツでつながり人口拡大!」チームは、大人がスポーツを楽しめる場を提供することで仲間の輪を広げ、釜石のスポーツ熱を盛り上げていく。これまでにフットサルやドッジボールを楽しんだ。今後は2年後のラグビーW杯釜石開催を見据え、タグラグビーの体験も企画する。
3チームに所属する小笠原大介さん(37)は、1年前に盛岡から釜石にUターン。新しい出会いを求めて同会議に参加した。「外では社会的立場とかあるが、ここでは人ありきでいられフラットに交流できる。これから活動をさらに広げていきたい」と意欲的。「年上やさまざまな活動をしている人たちと出会い、釜石の復興やまちづくりのことを話せる素敵な仲間ができた」と喜ぶのは東紗希さん(21)。他チームの活動に若い人の意見を求められることも多く、充実した時間に笑顔を見せる。
「カフェカツ!!」チームの安部茂樹さん(37)は職場が盛岡。釜石の特徴的なカフェに魅力を感じ、人と人がつながるきっかけの場づくりを目指した。ラグビーカフェでの定期的な集まりをすでに開始。「参加者から喜ばれている。転勤で外から来た子育て世代の女性を対象とした”ママカフェ”も進行中。他のまちにも同様の形を作れれば、知らない土地に行ってもすぐつながれる」と夢を描いた。
同会議第1回から発表会まで全5回の参加延べ人数は290人となった。
(復興釜石新聞 2017年2月22日発行 第565号より)
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