住宅の模型も示した地域型復興住宅推進協議会のブース

被災者の住宅再建をサポート〜釜石で「いわて復興住宅祭」

住宅再建希望者に住まいの情報を提供した復興住宅祭

住宅再建希望者に住まいの情報を提供した復興住宅祭

 

 東日本大震災の被災者の住宅再建を支援する「いわて復興住宅祭」(県主催)が10、11の両日、釜石市鈴子町のシープラザ遊で開かれた。住宅メーカーや工務店、住宅設備関連会社など22の企業、団体が出展。来場者にさまざまな情報を提供し、相談にも応じた。

 

 各出展者が展示ブースを設け、自社のモデルプランや商品を提案。11日は公的支援制度、災害復興住宅融資などに関する住宅再建セミナー、建築士や弁護士など専門家による個別相談会も開かれた。

 

 被災者の家計負担に配慮した低廉で品質の良い住宅を提供しようと、県内の建築関係団体と県が2011年に立ち上げた「岩手県地域型復興住宅推進協議会」は、木材供給から設計・施工、維持管理までグループで対応する仕組みを構築。「地域住宅生産者グループ」として135グループ(1465社)が登録し、同協議会が建て主と業者のマッチングサポートを行っている。

 

 協議会によると、高齢者世帯の自宅再建では、資金調達の難しさから1千万円以下を希望するケースが圧倒的に多いという。かさ上げによる宅地造成工事の遅れから「土地がまだ決まっていない」という不安を抱える人も。

 

 協議会では建て主の要望を実現できる生産者グループの情報を提供し、スムーズな業者選定、早期着工・完成につなげている。このシステムは震災被災者の再建だけでなく、県内の一般建物も対象。15年度までに推計で約1万3千戸が施工されている。

 

住宅の模型も示した地域型復興住宅推進協議会のブース

住宅の模型も示した地域型復興住宅推進協議会のブース

 

 会の事務局を務める一般社団法人岩手県建築士事務所協会の鍋倉孝行副会長は「被災者の再建支援と共に地域住宅産業の活性化、地域材の活用にも効果が期待される。地元業者が手がけることで、後のメンテナンス面でも安心できるのでは」とメリットを示した。

 

 大槌町で被災し夫婦で仮設住宅に暮らす男性(75)は、地域型復興住宅の説明を聞き、「思っていたより安く建てられそう。土地が引き渡されるのは、区画整理事業が完了する来年度の見込み。不安もあるが、何とか再建にこぎつけたい」と話した。

 

 県では12年から沿岸被災地3会場で、被災者支援の住宅祭を実施。他にも住宅再建相談会を月に数回、沿岸各地で開いており、自立再建の補助金制度の継続と合わせ、支援体制を維持していきたいとしている。

 

(復興釜石新聞 2016年9月17日発行 第521号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

野田市長から長寿の祝いを受ける仙人の里のお年寄り

節目の長寿、12人を祝う〜特養ホーム仙人の里、敬老会130人で

野田市長から長寿の祝いを受ける仙人の里のお年寄り

野田市長から長寿の祝いを受ける仙人の里のお年寄り

 

 釜石市甲子町の特別養護老人ホーム仙人の里(佐野寛施設長、長期入所66人など)の敬老会は14日、ホールで開かれた。節目の年齢を迎えた12人を、家族、職員と、野田武則市長や地元町内会の代表ら来賓の120人が祝った。

 

 同施設は1992年に開所、今年で25年目を迎える。運営する社会福祉法人陽風会の本正美子会長は「厳しい、激動の時代の中で社会を築き、懸命に生きてきたみなさんに敬意を表します。大変でしたね。みなさんが安心してゆったりと、くつろいで過ごせるよう、職員はきめ細かな対応をしていきます」とあいさつした。

 

 野田市長も「みなさんの努力のおかげで、今の豊かな生活がある。健康で長生きし、経験を若い人に伝えてほしい」と祝辞。

 

 主賓は元気に100歳を超えた近江タケさんと、白寿(99歳)、卒寿(90歳)、米寿(88歳)、喜寿(77歳)の合計12人。市、大槌町、陽風会から祝金などが贈られた。米寿の小笠原慶子さんが「毎日を大切に、健康で暮らしてまいります」とお礼の言葉を述べた。

 

 祝いのアトラクションは、施設の季節行事に毎回のように協力する歌手の尾崎都さん。真紅のドレスで登場した尾崎さんは、お年寄りに声を掛けながら、元気な歌声で激励した。昼食は、家族も一緒に味わった。

 

 佐野施設長によると、長期入所者の平均年齢は女性が90歳近く、男性も80代。「最近は入所時の要介護度が高く、長寿を反映している。職員の職業意識は一層充実している」と語った。

 

(復興釜石新聞 2016年9月17日発行 第521号より)

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釜石湾の絶景に映える「恋人の聖地」モニュメントを見学するツアー参加者

「恋人の聖地」で素敵な出会いを “えんむすびまつり”〜釜石大観音、仲見世リノベーションプロジェクト

祭りを盛り上げたジャグリングパフォーマンス

祭りを盛り上げたジャグリングパフォーマンス

 

 釜石市大平町の釜石大観音仲見世通りで10日、「第1回えんむすびまつり」が開かれた。縁結びの隠れスポットが点在するとされ、「恋人の聖地」にも選定された大観音にあやかり、さまざまな出会いの場を提供しようと、釜石大観音仲見世リノベーションプロジェクト(宮崎達也代表、10人)が主催。”縁”をテーマにした多彩な企画で来場者を楽しませた。

 

 同プロジェクトは、より良い釜石実現を目指した「釜石○○(まるまる)会議」から生まれた市民グループで、空き店舗が目立つ同仲見世通りを再生させ、にぎわいや交流の場を創出する活動を行う。今回は、昨年8月の流しそうめん祭り、10月のハロウィーンイベントに続く第3弾のイベントとなった。

 

 山門前に並んだ飲食ブースでは、イカぽっぽ焼きや生ビールを販売。地元のキッチンカーや販売店は祭りを記念したメニューを提供し、縁結びにちなんだ5円玉付きの新米塩(えん)むすび、ハート型パンなどで幸運を呼び込んだ。

 

 大観音の縁結びスポットを巡るガイドツアーでは照井良知総務部長が、仏舎利塔の地下に安置されている縁結びの神「愛染明王」など、5つのポイントを紹介。観音像入り口にある「伝説のロープ」は、東日本大震災の津波に耐えた船の係留ロープと同素材で作られ”切れない縁”を象徴、今月4日にお披露目されたばかりの「恋人の聖地」モニュメントの”幸せの鐘”は願いがかなうとされ、参加者は写真を撮りながら楽しんだ。

 

釜石湾の絶景に映える「恋人の聖地」モニュメントを見学するツアー参加者

釜石湾の絶景に映える「恋人の聖地」モニュメントを見学するツアー参加者。新たに生まれた”縁結び”スポットは、さっそく拝観者の注目を集めている

 

 初めて釜石を訪れた東京都の森本夏実さん(35)は「思った以上にいろいろな観音様があり、展望台からの景色もきれい。ご利益があればいいですね」とツアーを満喫。照井部長は縁結びツアーの企画に「魅力あるスポットを知ってもらう良い機会。若者特有の情報発信に期待したい。恋人の聖地を生かし、(震災後の2012年に行ったような)市民結婚式にも取り組めれば」と話した。

 

 祭りではこのほか、弾き語りやジャグリング、クイズ大会、フォークダンスなども行われた。

 

 「昨年からのイベントで仲見世に目を向けてもらう機会が増えた」と宮崎代表。プロジェクトでは通りの景観改善にも取り組み、空き店舗を活用した織物工房の内装リノベーションなども手がける。今後はリノベーション勉強会も開きたいとし、関係者と連携した仲見世再生に意欲を見せた。

 

(復興釜石新聞 2016年9月14日発行 第520号より)

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前半37分、トロケ(左)が俊足を生かし、左中間にトライ。後半もスタンドの釜石ファンには胸がすく攻撃が続いた

トップイースト 初戦圧勝〜釜石SW 8トライの猛攻、好発進 秋田に52-3

前半37分、カマナ(左)が俊足を生かし、左中間にトライ。後半もスタンドの釜石ファンには胸がすく攻撃が続いた

前半37分、カマナ(左)が俊足を生かし、左中間にトライ。後半もスタンドの釜石ファンには胸がすく攻撃が続いた

 

 ラグビーのトップリーグ(TL)昇格を目指すトップイーストリーグ・ディビジョン1の釜石シーウェイブス(SW)RFCは10日、ホームの釜石市球技場で秋田ノーザンブレッツと初戦を迎え、8トライの猛攻で合計52―3(前半26―3)で圧勝した。秋田をノートライに抑える会心の勝利でのシーズンスタートに、会場を埋めたファンも歓喜し、昇格への期待を高めた。第2節もホームで18日午後2時、栗田工業ウォーターガッシュを迎え撃つ。

 

 両チームは少年ラガーの間を入場。応援席から「がんばれ釜石」「がんばれノーザン」の声援が行き交った。晴天、気温30度近い中で午後3時に釜石のキックオフ。

 

 釜石は緊張からか、秋田に攻め込まれ、6分にペナルティーゴールを許して3点を先制された。しかし、直後から目が覚めるような攻撃を畳み掛け、守備も機能的に連動。10分にFBジェームス・カマナが右端にトライ、5点を入れて逆転した。20分にはTB村井佑太朗、34分の同マイケル・バー・トロケなど3トライ(ゴール)を加え、23点差とした。

 

 後半も猛攻を続け、最後まで圧倒し4トライ(3ゴール)。秋田の攻撃の芽を粘り強く摘んで26―0の完封をおさめた。

 

 須田主将(32)は試合直後、「勝ったことはいいし、いいプレーもあったが、課題はある」と語り、厳しい表情を崩さなかった。

 

 一方、客席の大半を埋めた釜石サポーターは、後半に入ると試合を楽しむ雰囲気に満ちた。釜石シーウェイブスRFCジュニアチームの釜石小5年・土橋一陽(かずはる)君は経験4年。期待を込めながら、冷静に試合を振り返った。「すごく攻防が激しく、いい試合だった。勝敗はともかく、どちらもキック、ステップ、タックルなどいいプレーが続いた。釜石はたぶんTLに行く」と語った。

 

 今季のトップイーストリーグは昨季と同じ顔ぶれの10チーム。順位を決める勝ち点は、ボーナス点なども加算する。昇格には2位以内が絶対条件だ。1位か、トップウエスト、トップキュウシュウの各2位3チームでの「トップチャレンジ2」を1位で通過すると、TLとの入れ替え戦に挑戦できる。釜石は昨季2位だったが、昇格は成らなかった。

 

(復興釜石新聞 2016年9月14日発行 第520号より)

 

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チームスマイル・釜石PIT 健康体操教室

【9/21開催】チームスマイル・釜石PIT 健康体操教室

チームスマイル・釜石PIT 健康体操教室

 

運動指導のプロフェッショナルと一緒に身体を動かしましょう。腰痛予防や肩こり解消体操など、毎月テーマをきめて開催しています。

 

開催日

2016年9月21日(水) 10時〜(開場 9:30)

会場

チームスマイル・釜石PIT
釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内
※会場に駐車場はありません

概要

・対象 どなたでも参加できます
・人数 30人程度
・講師 健康運動実践指導者 佐久間定樹さん

主催

釜石まちづくり株式会社
問い合わせ 電話 0193-22-3607

 

●これまでの健康体操教室の様子
6月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました
5月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました
【動画あり】4月のチームスマイル・釜石PIT「健康体操教室」を開催しました

 

《今後の開催日について》
毎月第3水曜日(基本) 10〜11時
10月19日、11月16日、12月21日
[2017年]1月18日、2月15日、3月15日

 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

「釜石お店なび」発行〜国体に向けマップを1万部、釜石商工会議所

安全な国体の盛り上げへ、味の釜石を紹介するマップ「釜石お店なび」

安全な国体の盛り上げへ、味の釜石を紹介するマップ「釜石お店なび」

 

 46年ぶりに開かれる「希望郷いわて国体」で3競技が行われる釜石市を訪れる人たちに、食、ものづくりの魅力や復興の様子を体感してもらおうと、釜石商工会議所(山崎長也会頭)は中心街の東部・鈴子地区の食事や土産品を紹介するマップ「釜石お店なび」1万部を発行した。6日に行われたオープンウォータースイミング競技直前にはすでに4200部が配布されており、残部も10月2日のトライアスロン競技、同4~7日の7人制ラグビー(男女)に向けホテル、交通機関などに用意されている。

 

 マップの大きさはA2判で両面印刷。8つに折り込み、A5判で陳列される。その表面は特産品の甲子柿をイメージさせる柿色の地に題字、6種の「味」をカラー写真で配し、釜石市のキャラクター「かまリン」が添えられた。

 

 「なび」は8月1日現在の情報による。道路図とともに1面が鈴子地区と、ラグビー競技会場となる松倉地区を含む甲子町。別面は東部中心街の仮設店舗なども紹介。お店は食事(鈴子・甲子16、東部31)居酒屋・スナック(鈴子31、同50)弁当など(東部4)、お土産など(鈴子15、東部4)で、「釜石ラーメン」は西部地区を含め11店を特記している。種別に円形のカラー番号で示し、いくつかの目印となる場所、味の製品を写真にした。

 

 国体の会場はイラストでアピール、1面には観光・交通機関を囲みで示した。何より津波災害を想定した避難場所は、赤の統一イラストで強調した。

 

 掲載した店舗は同会議所の会員事業所を中心に、東日本大震災後に導入された小規模事業者等持続化補助金に関する経営計画を作成する事業所(採択67事業所)の支援も目的とする。

 

 「なび」発行にかかわった同会議所中小企業相談所経営支援課の鳥居奈保子さんは「市街からのお客さま、国体で来る多くのみなさんに、楽しく食事をして、お土産を買ってもらい、釜石を感じてほしい。がんばる商業も精いっぱいアピールしたい」と語った。

 

 なお、同会議所のホームページでは、市内のお店情報を網羅した「釜石お店なう」を掲載している。

 

 「なび」の問い合わせは釜石商工会議所中小企業相談所(電話0193・22・2434)へ。

 

(復興釜石新聞 2016年9月14日発行 第520号より)

関連情報 by 縁とらんす
釜石お店なう
釜石商工会議所
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広報かまいし2016年9月15日号(No.1648)

広報かまいし2016年9月15日号(No.1648)

https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/09/15/1648.pdf

広報かまいし2016年9月15日号(No.1648)

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【目次】
表紙:国体初競技のオープンウォータースイミング 支援への感謝を伝え、にぎやかに開催
P02:台風第10号による被害とその対応状況について
P04:2016希望郷いわて国体
P06:ペットボトルを資源物として試行回収します
P07:犬の登録と狂犬病予防注射を実施しましょう、秋の臨時福祉給付金の申請を受け付けます
P08:保健案内板
P10:まちの話題
P12:市民のひろば
P13:まちのお知らせ
P16:復興住宅の入居者を再募集します、上平田定住促進住宅の入居者を募集します

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111 / 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1204146_2596.html
釜石市

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地域のスギで国体を応援しようと製作されたキーホルダー

釜石地方森林組合、国体キーホルダーを製作〜市内3競技、120個を販売

地域のスギで国体を応援しようと製作されたキーホルダー

地域のスギで国体を応援しようと製作されたキーホルダー

 

 釜石地方森林組合(佐々木光一代表理事組合長)は「希望郷いわて国体」の開催を記念し、スギの間伐材を加工した「国体キーホルダー」を限定販売している。市内で行われる3競技をデザインした3種類があり、価格はそれぞれ600円(税込み)で、全部で120個を製作。同組合では「釜石に足を運んでもらった記念に手に取ってもらえれば」と、おもてなしの心を伝える土産物としての需要に期待する。

 

 キーホルダーは、大会マスコットキャラクター「わんこきょうだい」をモチーフに、オープンウォータースイミング、トライアスロン、ラグビーフットボールの3競技をそれぞれデザイン。大きさは直径4・8センチ、厚さ0・8センチで、裏面には釜石大観音をあしらい、釜石色をアピールした。

 

 加工は釜石のNPO法人「かだっぺし」が請け負う。障害者や引きこもりがちな人たちの社会参加を支援している団体で、レーザー加工機で形成し、やすりをかけて一つ一つ丁寧に仕上げた。

 

 釜石は海のイメージが強いが、9割が山林。同組合は震災後、木製の避難路づくりや植樹などのボランティアを受け入れてきた。その際、「記念の木製品を」という声があり、昨年から間伐材を加工した一合升、「虎舞ラガーキーホルダー」を開発し販売。地場木材の活用の場を広げ、豊かな森林資源にも理解を深めてほしいとの思いが込められた商品で、森林体験などで釜石を訪れた人が土産物として購入しているという。売り上げの一部は升や虎舞キーホルダーと同様、被災した組合員が山に植樹する際の苗木購入費用に充てられる。

 

 釜援隊から同組合に派遣され、新商品開発に携わる手塚さや香さん(37)は「海はもちろん、豊富な森林資源があることが国体によって全国に伝われば、いいな」と商品をPR。今後も木製品の土産物を増やしたいとの思いを強めていた。

 

 国体キーホルダーは、各競技会場内に設けられる出展ブースで販売するほか、鈴子町のシープラザ釜石内の「かまいし特産店」でも売り出す。片岸町の同組合事務所でも扱うが在庫は少なく、商品に関する問い合わせは同組合(電話0193・28・4244)へ。

 

(復興釜石新聞 2016年9月10日発行 第519号より)

 

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来場者の質問にも答え、市民らと交流を深めた元日本代表のトークショー

水泳ニッポン、元五輪選手がトークショー〜萩原智子さん、田中雅美さん、森田智己さんら釜石PITで

来場者の質問にも答え、市民らと交流を深めた元日本代表のトークショー

来場者の質問にも答え、市民らと交流を深めた元日本代表のトークショー

 

 国体OWS競技の前日5日には、公益財団法人日本水泳連盟による復興支援イベント「”水泳ニッポン”トークショー」が大町の釜石情報交流センター釜石PITで開かれた。五輪競泳元日本代表の3人が出演。レースの秘話や競技人生から得たことなど貴重な経験を話し、約120人の観客に生きる力と希望を与えた。

 

 2000年シドニー五輪に出場し、現在、同連盟アスリート委員長の萩原智子さん(36)が進行役を務め、五輪銅メダリストの田中雅美さん(37)、森田智己さん(32)に話を聞いた。

 

 田中さんは北海道出身。7歳で本格的に水泳を始め、平泳ぎで頭角を現した。17歳で1996年アトランタ五輪に出場。2000年のシドニー、04年のアテネと3大会連続出場を果たし、シドニー大会400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した。現役引退後はスポーツコメンテーターとして活躍。今年のリオデジャネイロ五輪のテレビ番組にも多数出演した。

 

 五輪の緊張、プレッシャーなど自身の体験をリアルに語った田中さん。最後のアテネ大会200メートル平泳ぎでは僅差で4位と非常に悔しい思いをしたが、後悔はなかったという。それには、五輪を目指す中で精神的にきつかった時期に言われた言葉が影響している。「自分にだけはあきらめないで」と言う母、悪い結果に落ち込み不安になりがちな自分に「大事なのは、今日を100%にできたかどうかだ」と諭したコーチ。2人の言葉で「練習に向かう姿勢、大会への気持ちの持っていき方がクリアになった。その日一日の100%を積み重ねることが試合の結果につながる」と実感を込めた。

 

 森田さんは宮城県出身。2歳からスイミングクラブに通い、日本の背泳ぎの第一人者として国際大会で活躍するようになった。アテネ五輪100メートル背泳ぎ、400メートルメドレーリレーで共に銅メダルを獲得。08年の北京五輪にも出場した。現役引退後、柔道整復師の国家資格を取得している。

 

 森田さんは、他選手が緊張をにじませる中1人冷静でいたアテネ大会決勝を、「人生の全てをかけ命がけで臨んだ。逆に落ち着いていた」と分析。競技人生でつらかったことを聞かれると、「今となってはあまり覚えていない。苦しかったことも全部含めて楽しかったことになっている」と振り返り、「水泳って面白いんですよ。何とも実態のない水の感覚。日々発見がある」と魅力を伝えた。また、整復師の立場から体のケアにも触れ、「水泳に限らず仕事でも何でも故障しないことが一番。自分の体に耳を傾け、不調の時はセーブする。心と体のバランスが大事」とアドバイスした。

 

 リオ五輪で7個のメダルを獲得した競泳日本。後輩たちの活躍に胸を躍らせ、その頑張りをたたえた3人は、20年の東京五輪について「大きな期待と緊張感の中で行われることになる。選手の挑戦を応援してほしい。リレーでは、日本のチーム力でメダル増を」と望みを託した。

 

(復興釜石新聞 2016年9月10日発行 第519号より)

 

復興釜石新聞

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根浜海岸で行われた国体ウォータースイミング競技。気温31度、水温22度の好条件に恵まれ一斉にスタートする男子選手=6日午前10時05分

“復興”いわて国体 釜石開催競技開幕〜リオ五輪出場選手も参加 2020年東京五輪へも弾み、国体初のオープンウォータースイミングに78人

根浜海岸で行われた国体ウォータースイミング競技。気温31度、水温22度の好条件に恵まれ一斉にスタートする男子選手=6日午前10時05分

根浜海岸で行われた国体ウォータースイミング競技。気温31度、水温22度の好条件に恵まれ一斉にスタートする男子選手=6日午前10時05分

 

 希望郷いわて国体(第71回国民体育大会)の釜石市開催競技のトップを飾るオープンウォータースイミング(OWS)が6日、鵜住居町の根浜海岸特設会場で行われた。OWSは本国体で初めて正式競技として採用され、男子38人、女子40人が出場。2011年の東日本大震災による津波被害を乗り越え環境整備された同海岸で、各都道府県の精鋭が熱いレースを展開し、”復興国体”を強く印象づけた。

 

 OWSは海など自然の水域で長距離を泳ぐ競技で、五輪(10キロ)では08年の北京大会から正式種目となっている。「泳ぐマラソン」とも言われ、スピードや持久力、風や波、潮の流れを考慮したレース展開、駆け引きが求められる。国体では5キロ競技が行われた。

 

 開始式で野田武則市長は「復興は道半ばだが、関係者の尽力で立派な会場設営ができた。存分に力を発揮してほしい」と選手らを激励。本県代表の盛岡南高3年、桑添陸(17)=花巻市出身=、至学館大4年、石川舞花(21)=釜石市同=の両選手が選手宣誓し、大会が幕を開けた。

 

 この日は平田、唐丹小、大平中の全校児童・生徒300人余りが応援に駆け付け、選手に大声援を送った。選手らを間近で捉えた映像を映し出す大型ビジョンが会場内に設置され、臨場感を一層高めた。

 

応援に訪れた大平中生は学校伝統のソーランで選手らを歓迎

応援に訪れた大平中生は学校伝統のソーランで選手らを歓迎

 

 大会では、リオデジャネイロ五輪に出場した平井康翔(26)=千葉県=、貴田裕美(31)=群馬県=の両選手が男女それぞれのレースをリード。男子は、五輪選考レースで競った平井選手と宮本陽輔選手(埼玉県)が最後まで競り合い、会場を沸かせた。

 

 熱戦の結果、男子は平井選手(56分10秒8)、女子は貴田選手(1時間00分27秒5)が優勝し、オリンピアンの底力を見せつけた。本県代表の桑添選手は10位(56分54秒6)、石川選手は15位(1時間03分03秒1)だった。

 

大会を視察に訪れた鈴木大地スポーツ庁長官(中)とハイタッチし、競技に向かう桑添陸選手

大会を視察に訪れた鈴木大地スポーツ庁長官(中)とハイタッチし、競技に向かう桑添陸選手

 

 リオ五輪で日本人初の8位入賞の快挙を成し遂げた平井選手は「OWSのパイオニアとして絶対優勝しなければと思っていた。根浜の海は水温も良く、水もきれい。機会があれば合宿にも利用したい」と好感触。4年後の東京五輪について、「1年1年着実にレベルアップし出場権を獲得したい。目標は金メダルしかない」と言い切った。

 

 今大会では、釜石高の水泳部員約30人がボランティアとして大会運営を支えた。1年の田中凛さんは「同じ水の競技なので、見ていてすごく面白かった。地元開催で国体が身近に感じられた」と喜んだ。釜石市が募集した一般ボランティア約30人も協力。来月行われるトライアスロン、ラグビー成年を含め、137人がボランティア登録しているという。

 

 市国体推進課の菊池拓也課長は「前例が無い中での大会だったが、水泳連盟、選手にも好評価をいただいた。残り2競技に向けギアを入れ替え、最後まで無事に成功させたい。震災復興支援への感謝を表す大会でもあるので、そこも発信できれば」と意欲を新たにした。

 

 3位までの入賞者は次の通り。
【男子】
①平井康翔(千葉県)56分10秒8
②宮本陽輔(埼玉県)56分13秒4
③中島拓海(岐阜県)56分20秒7
【女子】
①貴田裕美(群馬県)1時間00分27秒5
②森山幸美(愛知県)1時間00分30秒9
③新倉みなみ(東京都)1時間00分37秒9

 

優勝した平井康翔選手(左から3人目)、貴田裕美選手(同4人目)ら男女の上位3選手

優勝した平井康翔選手(左から3人目)、貴田裕美選手(同4人目)ら男女の上位3選手

 

本県代表 桑添・石川選手(釜石出身)、国体を機にさらなる意欲

 

 本県代表として地元国体に挑んだ桑添陸選手と石川舞花選手。8位以上の入賞を目指していたが、目標まであと一歩及ばなかった。

 

 「地元開催、初の国体OWSということで、何とか点数を取りたかったが、入賞できず悔しい」と桑添選手。先頭集団についていき、持ち前の体力で最後にスパートをかける戦術だったが、3周目で離されてしまった。あきらめずについていくも、1周ごとにスピードを上げていく上位選手との差は縮まらず、入賞ラインには到達できなかった。

 

 「スピードと力で負けているのが原因。そこを鍛えて上を目指したい。東京五輪の2020年は大学4年。出たいですね」と桑添選手。国体種目にもなり、OWSの競技人口は増えているといい、「さらに難しくなっていくだろうが、同年代には絶対負けたくない」と闘志を燃やした。

 

 「釜石開催なので気合の入り方も違った。レース中はたくさんの応援が聞こえてきて、すごく力をもらった」と感謝するのは石川選手。小学2年から水泳を始め、高校3年ごろから長距離にも挑戦。地元釜石での国体OWS開催が決まり、「自分が出るしかない」と未知の世界に飛び込んだ。

 

ゴール後、関係者と談笑する石川舞花選手

ゴール後、関係者と談笑する石川舞花選手

 

 リハ大会で経験している根浜の海だが、「途中から波も出てきて、気付かないうちに流されて泳いでいたようだ」と競技の難しさを実感した。

 

 今月25日の日本選手権(10キロ)にも出場予定で、「不安もあるが、今回の反省を生かし悔いのないレースをしたい」と誓う。大会経験を積み、さらなる実力向上を目指す。

 

(復興釜石新聞 2016年9月10日発行 第519号より)

 

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