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【インタビュー】話題の新施設で働く釜石出身の新社会人2人に聞く~釜石のこれから

【インタビュー】話題の新施設で働く釜石出身の新社会人2人に聞く~釜石のこれから

【インタビュー】話題の新施設で働く釜石出身の新社会人2人に聞く~釜石のこれから

 

2019年春、釜石に二つの施設が続けてオープンしました。
東日本大震災の教訓を後世に伝える、震災伝承と防災学習のための施設「いのちをつなぐ未来館」を含む「うのすまい・トモス」、“魚のまち釜石”として待望の施設「魚河岸テラス」。
それぞれの施設に、この春に大学を卒業して新社会人となった、釜石出身の2人の女性が働いています。
インタビューでお二人が口にしたのは「地元、地域の方々と一緒に・・・」という言葉でした。

 

取材先:
①かまいしDMC(株)地域創生事業部 鵜住居トモス運営課 菊池のどかさん(いのちをつなぐ未来館)
インタビュー:2019年5月21日
②かまいしDMC(株)地域創生事業部 魚河岸テラス運営課 小松野麻実さん(魚河岸テラス)
インタビュー:2019年5月22日
企画・編集:釜石まちづくり株式会社
取材・文:市川香織(釜石まちづくり株式会社)
写真:西条佳泰(株式会社Grafica)

 

いのちをつなぐ未来館 菊池のどかさん

 

いのちをつなぐ未来館 菊池のどかさん

 

ーー担当されている業務を教えてください。

 

私は、『うのすまい・トモス』の施設の「祈りのパーク」と「いのちをつなぐ未来館」を担当しています。それぞれの施設をお客様にご案内する館内ガイドがメインの仕事です。

 

ーー大きな関心が寄せられる新施設。GWも越えましたが、ここまでどうでしたか?

 

この2か月間で、本当にたくさんの方々とお会いする事が出来ました。
その中で、地元の方が何度も訪れて下さって、だんだん話をして下さるようになってきているんですね。なので、ほんとにまだ2か月しか経っていないんですけど、このままの関係が続いて行けばいいなって思っています。

 

うのすまい・トモス いのちをつなぐ未来館

 

ーー地元の方も多いですか?

 

割合でいうと、他地域の方が多いかもしれないんですけど、日によって、今日は地元の方が多くいらしているなぁという時もあります。震災前は同じ地域の同じ地区に住んでいたけれど、震災後に別の場所に移った方たちがここでばったり会って、「おお!久しぶり!」と声を掛け合っている光景を良く目にします。

 

ーーこれまでの来館者の方とのやり取りで印象的だったことは?

 

そうですね、例えば、「ここ(施設の場所)は元々鵜住居の町では無かったんでしょう?」と、震災前のこの場所を知らない方からそう聞かれた事がありました。元々は広場だったと思っていらっしゃる方もいて。
そうした事があった後からは、ガイドの時に「ここは震災前は住宅街で・・・」というお話からきちんと説明するようにし、釜石市外の方をご案内する時には、そういう所からしっかり丁寧にお話しなければならないんだなと気付かせていただきました。
 
それから、地元の方から掛けられた言葉としては、「一緒に頑張っていくべし!」という言葉ですね。「“一緒に”って言ってくれた!」と思って、それが嬉しかったですね。

 

いのちをつなぐ未来館 菊池のどかさん

 

ーー入って来て、すぐに展示スペースがありますが、この施設の利用方法についても教えてください。

 

企画展の内容は毎月変わりますので、月に1回来ていただいて何度も見ていただきたいなと思いますし、真ん中のスペースは図書スペースで、置いてある本を自由に座って読んで頂ける場所ですので、ぜひご利用していただければと思います。
この施設は、震災に関する展示が入ってすぐの所からではなくて、奥側からスタートし、館内に入ってもすぐには目に入らない造りになっています。
なので、震災の展示を見に来る目的以外でも大丈夫なので、駅やバス停も近いですし、待ち合わせ場所などに利用して頂いても全然かまわないので・・・いつでもふらっと来ていただければ嬉しいですね。
 
それとは対照的に、釜石市外から来てくださる方々には、ここに来てくれたからには、絶対にお伝えしなければいけない事があります。
それは、この場所でたくさんの方が亡くなったという事と、それを繰り返してはいけないという事です。それをしっかりお伝えしたいと思います。

もし参考になるなら、釜石市で震災前から防災教育が行われていたという事もお伝えしたいです。

 

いのちをつなぐ未来館 菊池のどかさん

 

ーーその防災教育という点では、震災の時、のどかさんは中学3年生?

 

そうですね、卒業式目前の時でした。

 

ーー防災教育を受けていらっしゃって、あの時その教育を活かして無事に避難出来たわけですが、そのお話をする時、伝える時に、“辛いな”と思う時はないですか?

 

辛いという気持ちは無いですね・・・、今の所かもしれないですけれども。
やっぱり、伝えなければならない事だと思うので、辛いという気持ちは今まで持った事はないです、向き合い方を覚えて来たのかもしれないですけれど・・・。
 
それよりもやっぱり、なんて言うか・・・人が災害で亡くなるという事が辛いというか・・・。
だから今伝えなくてはならないという想いがあります。

 

ーーそれは、しっかり備え、それを実行すれば、命を守る事が出来るから・・・という事を伝えたいという事ですか?

 

そうですね。震災前は自分もやれば出来ると思っていたんですけど、自分達が考えるだけではなくて、どんどん周りを巻き込んで行かないと本当に全員助かる事は出来ない・・・という事をあの震災で知って。
だから今は、災害が起こる前に、自分の周りに協力者をどんどんと増やして行って欲しいという事を伝えています。

 

ーー働く上で大切にしている事、大事にしている事はありますか?

 

ガイドをする時は、来て下さった方によって、全くではないですけれどけっこう違う種類の話をしているんです。
逆に言うと、その人の事を知るというか、その人に合わせてって言ったら変かもしれないですけれど、その人は何を知りたいのか?それと、何を聞きたくないか、知りたくないか?そういう部分にも配慮するようにしています。
まだまだ、ちゃんと出来ていないとは思うんですけど。
 
なので、ここで働くようになってから、色々な立場の方にお話出来るように震災当時の事を調べ直したり、実際にお話を聞きにいったりしています。
 
来てくれた方が、色々とお話して教えてくれる事もありますので、ここで働いていると、地元の方とお話する事が仕事に直結しているので、聞く事も仕事です。
そして、私がお聞きした事を更に違う人にお伝えする事が、誰かを助ける事にも繋がると思うので、そこはすごく大事にしています。人を大事にするという事が今、私の中では一番です。

 

いのちをつなぐ未来館 菊池のどかさん

 

ーー大学卒業後は釜石に戻って来ようと決めていたんですか?

 

高校の時には、釜石に戻って来ようと思って大学を選びました(岩手県立大学)。
でも、大学に通っている間にだんだんと釜石での就職先が減っていて・・・「帰れるのかな・・・」っていう感じだったんです。本当に就職難民状態だったんですけれど、こちらがオープンする事を聞いて、それで「釜石DMCに就職したい!」と思って決めました。

 

ーー東日本大震災から8年が経ち、まちの姿が変わっていくふるさと。今の釜石にどんな想いがありますか?

 

今の釜石・・・って考えた時に、昔の釜石が今は思い出せないなぁって・・・。何となく大まかに「ここには何があって」くらいの感じには思い出せるんですけど、完全には思い出せない状況で・・・、今のまちが自分の中の釜石になって来ているというか、昔のまちの姿は薄れてきていています。
 
逆にいうと、そういう部分に怖さがあります。例えば、昔の防災教育で言うと、昔の土地だから通用した事で、今のまちに通用するかというと、たぶん違う部分もあると思うので。そこから、考え直すというか、ちゃんと向き合わないといけないなと思います。

 

いのちをつなぐ未来館 菊池のどかさん

 

ーーまた、近い将来と遠い未来、どんな釜石になって欲しいですか?

 

近い将来は、釜石だけではなくて、どの場所でも災害が無ければ良いなぁと思います。
 
それから、どんな釜石に・・・という事で言うと、自分が小さい頃には、釜石はすでに衰退の一途を辿っていたという印象で、周りの人たちに「昔の釜石は良かった」「今は面白くねぇなぁー」とか聞きながら、あまり明るい話を聞かずに育ってきた世代なので、だからこそ逆に「明るくしたい」というか・・・。
 
なので、近い将来は、今度は自分達が大人になり、さっきの話で言うと「面白くねぇなぁー」って言っていた人たちの世代になった時、「釜石、めっちゃ面白いな!」って言える世代になっていたいと思います。

 

ーー個人として、将来の目標は?

 

近い目標としては、地域の人たちと仲良くなって、お互いに意見を言い合えるようになりたいというのがまず一つで、信頼関係を築きたいです。信頼関係を築いて、防災についてはもちろんなんですけれど、地域に人たちが顔を見せてくれるような施設にしたいなと思います。

 

『いのちをつなぐ未来館』では、毎月展示スペースで企画展を行っています。詳細は以下からご覧ください。

うのすまい・トモス』公式サイト https://unosumai-tomosu.jp/
Facebookページ https://www.facebook.com/unosumaitomosu/

 

 

魚河岸テラス 小松野麻実さん

 

魚河岸テラス 小松野麻実さん

 

ーー担当されている業務を教えてください。

 

私は、この施設の1階にある産直コーナーと、釜石で様々な体験が出来るプログラムを提供する『ミートアップ釜石』に関わらせてもらっています。
大学3年生の時に行った、三陸ひとつなぎ自然学校(略称:さんつな)さんでのインターンシップでも、ミートアップ釜石に関わらせていただいたので、そういう経験も活かしながら担当させていただいています。

 

魚河岸テラス

 

ーー釜石に戻ってくる事は決めていたんですか?

 

そうですね、ずっと言ってましたね。高校の時に大学を決める際も、本当は釜石を出たくなくて、でも釜石には大学は無いし(笑)。将来の夢も、震災の後は「釜石の為に働きたい」という想いはあったんですけど、釜石で復興に関わる仕事って?と考えた時に、そこに繋がる仕事があまり浮かんでこなかったというか、「今の私に何が出来るんだろう?」って。それで、大学で何を学ぶか?というのも中々決められなくって。
その時に桜美林大学を勧めてもらって、『リベラルアーツ学群』という、教養学部でも幅広い分野から好きな教科を選んで進んで行くという学部を教えてもらって、それで一旦釜石を出ました。
 
でも、やっぱり、釜石とか岩手と関わる事をしたくて、そういうイベントやNPOの取り組みに積極的に参加していました。関東にいても、岩手づくしでした(笑)。
 
でも4年生の時に、悩んだ時期があって。「今帰って、私に何が出来るんだろう?」って考え込んでしまって。すぐに帰らずに、こっちでもっと色々と勉強し、経験を積んでから釜石に戻った方が役に立てるかも・・・と思ったりもしていました。
 
でも、今の会社のお話を伺っていたこともあり、「やっぱり帰ります!」と釜石に戻って来ました。

 

ーー小松野さんは、東日本大震災の時は、中学2年生?

 

そうです、中3になる春でしたね。

 

魚河岸テラス 小松野麻実さん

 

ーー小松野さんの年代だと、防災教育はどういう事を?

 

片田敏孝先生が、釜石の小中学校で行って下さっていた『津波てんでんこ』の取り組みは、片田先生から直接ではないですが、釜石小学校の時に授業で学びました。
 
釜石小学校の避難訓練は、学校に居る時に「校庭に集まりましょう」というような避難訓練ではなくて、下校の時に行われるんです。帰りの途中に避難のサイレンが鳴り、その時に自分がいる場所から、一番近い高台に避難する。自分でその時に状況の中で考えて避難する、実戦型の訓練でした。
 
また、学習発表会では、毎年6年生が津波に関する劇を演じて、それを生徒だけではなく父兄や地域に方にも観てもらっていました。それがすごく良い教材だと思っていて、自分達が劇を演じる事で「津波てんでんこ」について学べる事はもちろんあるんですけど、観てくれている親やおじいちゃんおばあちゃんにとっても、防災を改めて考える時間になるなぁと思って。
 
それから、地域の人が語り部になって、昔の津波のお話をしてくれる日もありました。
学校だけではなくて、周りの地域の皆さんと一緒に防災について考えるという機会が、小学生の時はとても多かったです。
 
釜石中学校になると、やっぱり内陸(注・海からは離れた浸水区域外の場所)になるので、どうしても防災の中心が火災になってしまってはいたんです。でも、中学校の先生に、震災以降に防災教育は変わりましたか?と聞いてみたら、やっぱり変わったと言っていて、火災だけではなくて津波の時も想定して、トイレを作るワークショップなどをやるようになったとおっしゃっていました。
 
私としては、内陸側の学校は避難所になる場合もあると思うので、避難所運営のワークショップを開いたりするのもいいんじゃないかなって思います。

 

魚河岸テラス 小松野麻実さん

 

ーー大学在学中に防災士の資格を取られたとお聞きしました。

 

そうですね。釜石で防災教育は受けたけど、“自分自身の基礎をきちんと付けないといけない”と思って、大学3年生の時に取りました。
でも、資格を取ったらそれで終わりというのが防災士には多くて・・・。私はそれがイヤだったので、神奈川にある「かながわ311ネットワーク」という団体にお世話になって、防災ファシリテーター養成講座を受講しました。まだ自分がメインになっての活動は出来ていないんですけど、学校での防災教育の時のお手伝いとして参加させていただきました。

 

ーー魚河岸テラスは海が目の前ですから、避難については、訓練・計画等が重要になってくると思うので、そういう面にも役立ちますね。

 

そうですね、絶対役立てます!それから、地元の皆さんも巻き込みながら出来たら良いなぁって。簡単ではないとは思うんですけど、それもして行きたいです。

 

ーー住んでいる地域に新しく出来た観光施設。住民としての目線でみるとどうですか?

 

個人的には、すごく嬉しくて。これまでこの辺りの地区には何もなかったので、地域活性や地元の人たちの元気につながるかなぁって。
観光客の方に来ていただくのはもちろんなんですけど、やっぱり、地元の人も来てくれるような施設にする事が理想なので。担当している産直も、そういう面も考えながら品ぞろえして行きたいと考えています。

 

魚河岸テラス 小松野麻実さん

 

ーー話題の新施設。GWも越えましたが、ここまでどうでしたか?

 

この場所は、釜石市の中でもほんとに地元で、小さい頃はテトラポットで遊んだりしていたので、今でも潮の香りを吸い込むと落ち着きますし、思い出の場所です。
なので、施設が出来て最初にテラスに立った時は、この場所の震災の時の景色も見ていたので、とても感慨深かったです。
 
オープニングの時も、ここに人がたくさん来て下さって「地元にこんなに人がいる!」って嬉しくて!
GW中もたくさんお越しいただいて、本当にありがたいです!

 

ーーまた、近い未来と遠い未来、釜石の今後についてはどうなっていって欲しいですか?

 

施設管理の目線で言うと、ここを造って終わりではなくて、地元のみなさんの元気に繋がるようにたくさん利用して頂ける仕組みを作って、どんどん来て頂ける施設になりたいと思います。
個人的には色々あって・・・、その中でも“さんつな”さんの理念と一緒なんですけど、「故郷に誇りを取り戻してほしい」というのがすごくあります。
 
それから、元の釜石に戻るのではなくて、ラグビーワールドカップの盛り上げなどを、その後の“まちづくり”につなげていけたらいいなと思います。その盛り上がりも、一部の人だけとかではなくて、出来れば市民みんなで一緒に盛り上げて行きたい、一緒に元気になって行くというのが理想です。
「そんなこと関係ない」「勝手にやればいい」みたいなことではなくて、せっかくだからみんな一緒に楽しみながら出来たらいいですよね。

 

魚河岸テラス 小松野麻実さん

 

ーーその“誇り”という点で、一度、外に出て感じた釜石の良さ、気が付いた事は?

 

釜石の外に出たら、外から盛り上げようと色々な挑戦をしている人たちがたくさんいる人たちの存在を知って、
そういう人たちの中から実際に釜石に来て中からまた盛り上げてくれる人たちもいて。
 
釜石は「オープンシティ」という事で、そういう人たちを受け入れる体制があって、魅力的な人がたくさんいる。そこが釜石の良い所だと思います。外から来た人たちの視点は地元の人たちにとって刺激になると思うので、「オープンシティ」すごく良いと思います。

 

ーー個人として、将来の目標は?

 

地域の人に近い存在になりたい、地域の人ともっともっと関わりっていきたいです。
それは、仕事の面だけではなくて、地域の人と交流して一緒に何かをして一緒に楽しむとか。自分自身も楽しみながら、これからも働いて行きたいです。

 
 
 

最後に魚河岸テラスからイベントのお知らせです。
 
第2回 かまいし手しごとマルシェ
2019年7月27日(土)10:30~17:00、28日(日)9:00~16:00
会場:魚河岸テラス
魚河岸テラス公式サイト https://uogashi-terrace.jp/
Facebookページ https://www.facebook.com/uogashiterrace/

縁とらんす

かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんす

縁とらんす編集部による記事です。

問い合わせ:0193-22-3607 〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内

作文で優秀賞を受賞した石井桃加さん(右)と佐々海音さん

小川川を「ほたるの里」に〜より良い環境を次世代へ、まつりでアピール

尾崎都さんの歌に合わせた佐々木社中の踊りを楽しむ観客

尾崎都さんの歌に合わせた佐々木社中の踊りを楽しむ観客

 

 釜石市内有数のゲンジボタルの生息地・小川川をPRし、ホタルが住める自然環境を次世代につないでいこうと「第7回ほたるの里まつり」が6日、中小川集会所前の空き地で開かれた。小佐野地域会議(黒田至議長)のほたるの里推進事業として、流域の4町内会などで組織する実行委が主催。あいにくの雨模様となったが、約120人が足を運び、芸能披露や作文発表を楽しんだ。

 

 黒田議長は「釜石にはホタルの生息地が4カ所あるが、比較的近い所で観察できるのが中小川。ぜひ、ご観賞を」とあいさつ。地元の佐々木聡市議は「昨晩、自宅裏の川を見たら、例年よりも多いホタルが飛んでいた。小川川のホタルは地域住民の活動で復活した。環境保全の気持ちを大切に、みんなで守っていこう」と呼び掛けた。

 

 2009年から歌い継ぐ「蛍の里」(釜石オリジナル歌謡同好会制作)を地域住民らが合唱。市内で活動する歌手・尾崎都さんと舞踊の佐々木社中が、歌と踊りのステージで盛り上げた。

 

 ホタルに関する作文コンクールの入賞者を発表。表彰式に出席した優秀賞の佐々海音さん(小佐野小3年)、石井桃加さん(同)に表彰状と副賞が贈られ、受賞作を朗読した。

 

作文で優秀賞を受賞した石井桃加さん(右)と佐々海音さん

作文で優秀賞を受賞した石井桃加さん(右)と佐々海音さん

 

 佐々さんと石井さんは道徳の教材で「ホタルの引っこし」という話を読んだ。人間が流した水が原因で川の環境が悪化し、ホタルや他の生き物が別の場所に移動してしまったという話。

 

 佐々さんはホタルに詳しい父親からいろいろ教えてもらい、ホタルの気持ちを考えてみたことを作文につづった。祭り前日に小川川で開かれた観察会にも参加。初めてホタルを目にし、「きれいだった。説明してくれた人もホタルをみんなに広めたいんだと思った」と話した。

 

 石井さんはホタルの生態を調べる中で、小川地区にホタルがいると友達に聞き、「釜石にきれいな川があると分かり、うれしくなった。これからも自然を大切にしたい。ホタルたちの未来が明るく光るように」と作文を締めくくった。

 

 2人は自分たちにできることとして「生き物のことを考え、川に物を捨てない。ごみ拾いのボランティアとかで、もっと川をきれいにしたい」と意を強くした。

 

 作文は小佐野小に応募を呼び掛け、2年目の今年は校内審査で選ばれた8点が実行委に寄せられた。役員らの審査で、最優秀賞1点、優秀賞2点、佳作5点を選出。表彰式を欠席した最優秀賞の山崎彩佳さん(5年)の作品「ホタルのひみつとすごさ」は後日、小佐野公民館だよりで紹介される。

 

 祭りは小川鹿踊りの演舞と餅まきで、にぎやかにフィナーレ。中小川町内会の佐々木正雪会長(69)は「雨も強くならず、何とか終えられた。地域住民が楽しみにしている行事。川を守る啓発も含め長く続けたい」と話した。

 

(復興釜石新聞 2019年7月13日発行 第807号より)

関連情報 by 縁とらんす
第7回ほたるの里まつり
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広報かまいし2019年7月15日号(No.1716)

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広報かまいし2019年7月15日号(No.1716)

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【表紙】ありがとう貝画完成除幕式
【P2〜7】ラグビー日本代表戦情報/やっぺしVol40
【P8〜9】トライアスロン/オープンウォータースイミング/1000㎞縦断リレー/汐立雨水ポンプ場完成見学会/岩手県聖火ランナー募集/「海の写真・絵画」コンクール作品募集
【P10〜15】釜石応援ふるさと大使の紹介/特集【津波避難場所情報】/復興情報
【P16〜19】まちのお知らせ
【P20〜21】まちの話題
【P22〜23】保健案内板
【P24】蛍光管・乾電池回収/ごみ減量トライ

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釜石の復興と地方創生について考えたパネル討論

震災の絆を活かしたまちづくりフォーラム、共助の大切さを再認識〜釜石の強みは「よそ者」を受け入れる力

釜石の復興と地方創生について考えたパネル討論

釜石の復興と地方創生について考えたパネル討論

 

 釜石市主催の「東日本大震災復旧・復興支援活動フォーラム~震災の絆を活かした復興のまちづくり」は5日、大町の市民ホールTETTOで開かれ、支援団体や行政の関係者、市民ら約500人が参加した。大規模災害における共助の取り組みの大切さを再認識し、震災に伴う復旧・復興支援活動を行った団体に感謝状を贈呈。元復興大臣政務官の小泉進次郎衆院議員による基調講演、パネル討論で今後の復興のあり方を考えた。

 

小泉進次郎衆議院議員が基調講演

 

 野田武則市長が「震災から8年が経過したまちの姿を見ていただきたい。多くの支援に感謝の気持ちを伝えたい。復興後のありようを想像しながら、まちづくりにまい進していく」とあいさつ。「復興のあゆみ」を映像で振り返った後、アトラクションとして、釜石東中の生徒らと音楽ユニット「アクアマリン」の共演ステージが披露された。

 

復興への思いを込め合唱を披露する釜石東中生、アクアマリン

復興への思いを込め合唱を披露する釜石東中生、アクアマリン

 

 職員派遣や物資支援、寄付金、植栽ボランティア、人材育成など、市が把握する支援記録に基づいて実施した調査で支援が確認された200自治体(県内を除く)、144教育機関、685企業の計1029団体に感謝状を贈ることを発表。自治体を代表して大阪市、北九州市、岐阜県市長会、東海市、教育機関は聖学院・聖学院大と拓殖大、企業ではディック・ブルーナ・ジャパンとUBSグループの計8団体に野田市長がじかに謝意を表した。

 

 小泉氏は「人口が減るのは釜石だけじゃない。日本全体だ。」と題して基調講演。人生100年時代を迎える中、高齢者の定義や年金制度の見直しなど独自の持論を展開しつつ、「減るものは減る。人口を尺度にしたまちづくりはやめるべき。発想の転換が必要。今までの前提を疑うことが明るい未来を考える第一歩」と指摘した。

 

基調講演した小泉氏

基調講演した小泉氏

 

 これからのまちづくり、国づくりに必要なのは「人口減少を強みに変えること」と強調。「自由をかみしめ、一人一人が生きたい人生を選択できる環境整備に力を入れていくべき。多様な生き方、価値観を大切にしていく時代。いろんな挑戦を忘れないまちには人が集う」と訴えた。

 

 パネル討論のテーマは「釜石の復興・地方創生とこれから」。総務省地域力創造アドバイザーを兼務する一般社団法人RCFの藤沢烈代表理事がコーディネーターを務め、パネリストには小泉氏のほか、元釜石市副市長で現在は財務省に復帰した嶋田賢和さん、UBS銀行(スイス)のCSR・社会貢献活動(アジア太平洋地域担当)を統括する堀久美子さんが加わった。

 

 嶋田さんは副市長時代を振り返り、「場所の再生、下支えになる安心づくりを進めた。課題を市役所だけで抱え込まず、分からないことは支援団体、プロに相談する。何より重要なのは住民との対話。こうした地域活動が今、花開きつつあるのでは」と、変化するまちの印象を話した。

 

 堀さんは、現在も継続する高校生を対象にしたキャリア教育事業の取り組みを紹介。「自分で考え、決め、実行していく主体性が育まれている。これが釜石らしさにつながれば」と期待した。

 

 3人に共通する釜石の強みは「よそ者を受け入れる力」。小泉氏は「まちづくりに大切なのは知名度。知られないのは存在しないことと同じ。外から入り続けるよそ者に売り込んでもらえばいい」とヒントを残した。

 

(復興釜石新聞 2019年7月10日発行 第806号より)

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仮設スタンドも完成し、ラグビーW杯の開幕を待つ釜石鵜住居復興スタジアム

復興スタジアム仮設スタンド完成〜一般来場者に見学会

仮設スタンドも完成し、ラグビーW杯の開幕を待つ釜石鵜住居復興スタジアム

仮設スタンドも完成し、ラグビーW杯の開幕を待つ釜石鵜住居復興スタジアム

 

今秋のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で12会場の一つとなる釜石鵜住居復興スタジアムの仮設スタンド増設工事が終了。3日、報道関係者などに公開された。きょう6日はトップリーグカップ(TLC)「NTTコミュニケーションズ―九州電力」が午前11時から行われるほか、入場無料の練習試合で「釜石シーウェイブス(SW)RFC―岩手ブレイズラガー」が午後2時から行われる。27日にはW杯の前哨戦となる「日本―フィジー」が行われる。

 

 「羽ばたき」と「船出」を表現した大屋根が特徴のスタジアムは17年4月に着工、2年余をかけ6月末に完成した。常設シートは約6千席だが、W杯本番では約1万6千人を収容する。仮設で増設する約1万席の工事が5月から進められてきた。このうち東西のサイドスタンド約6千席には、昨年5月に発生した尾崎半島林野火災で被災したスギ材約800本を使用した。

 

公開されたスタジアムにカメラを向ける報道陣

公開されたスタジアムにカメラを向ける報道陣

 

 今回公開されたのは増設された仮設スタンドのほか、来賓者などを収容するやぐら棟、報道関係者が世界に発信するメディアセンター、医務室など24の施設で、整備費は約9億5千万円。仮設の施設ではこのあと、7月末までにトイレや大型スクリーンなど残りの工事が進められ、9月開幕の本番に間に合わせる。

 

 きょう行われる全試合終了後の午後4時から、一般来場者を対象にスタジアム見学会も開かれる。

 

 市ラグビーワールドカップ2019推進室の正木隆司総括部長は「主な施設が完成し、ほっとしている。さらに機運醸成に努めながら、まずは27日の日本代表戦を成功に導きたい。その上で9月、10月のW杯本番を成功させたい」としている。

 

(復興釜石新聞 2019年7月6日発行 第805号より)

 

復興釜石新聞

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広報かまいし2019年7月1日号(No.1715)

広報かまいし2019年7月1日号(No.1715)

広報かまいし2019年7月1日号(No.1715)

 

広報かまいし2019年7月1日号(No.1715)

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【表紙】第31回釜石よいさ/根浜海岸 海イベントのお知らせ/市長のつぶやき
【P2〜5】第25回参議院議員通常選挙/住宅などの助成事業や耐震診断について
【P6〜7】健康診査・大腸がん検診を受けましょう/市民公開講座のお知らせ
【P8〜9】まちのお知らせ
【P10〜11】ラグビーワールドカップ本部2019推進本部通信/釜石警察署が新庁舎で業務を開始します
【P12】こころのビタミンプロジェクトin釜石/「四次元の賢治-完結編-」/マッチ婚 第4弾/郷土資料館企画展 第2弾

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
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釜石鵜住居復興スタジアム公開収録イベント「音楽の日」観覧募集について

釜石鵜住居復興スタジアム公開収録イベント「音楽の日」観覧募集について

釜石鵜住居復興スタジアム公開収録イベント「音楽の日」観覧募集について

 

釜石鵜住居復興スタジアムにおいて、TBS生放送音楽番組「音楽の日」の公開生中継が開催されます。皆様お誘いあわせのうえ、スタジアムでの生中継収録にご参加・ご協力いただきますようお願いいたします。

 

催事名

TBS「音楽の日」公開生中継
募集チラシ(4,741 KB pdfファイル)

場所

釜石鵜住居復興スタジアムメインスタンド

日時

2019年7月13日(土)13:00~15:00

入場料

無料

出演歌手

麻倉未稀さん

公開収録曲

「ヒーロー」~ドラマ「スクール・ウォーズ」主題歌~

来場者プレゼント

オリジナルスポーツタオル

関連情報 by 縁とらんす
音楽の日|TBSテレビ

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 ラグビーワールドカップ2019推進本部
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1(シープラザ釜石内)
電話 0193-27-8420 / FAX 0193-31-1170 / メール
元記事:http://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/rugby_city/detail/1229544_3208.html
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願い事を書いた短冊を飾り付けた園児ら

園児ら短冊に願い込め〜釜石駅に七夕飾り

願い事を書いた短冊を飾り付けた園児ら

願い事を書いた短冊を飾り付けた園児ら

 

 釜石市鈴子町のJR釜石駅(工藤冨士雄駅長)に七夕の笹(ささ)飾りがお目見えし、利用者を和ませている。25日、天神町のかまいしこども園(藤原けいと園長、94人)の園児が訪れ、願い事を書き入れた短冊を笹竹に結び付けた。

 

 年長児14人が駅員らと一緒に笹竹4本に短冊を飾り付け。「七夕さま」を元気いっぱいに歌って、七夕ムードに盛り上げた。

 

 子どもたちの願いは「あしがはやくなりますように」「てつぼうができるようになりたい」「おともだちとたくさんあそべますように」など、さまざま。中には「ラグビーボールをじょうずにけることができますように」「五郎丸選手のようになりたい」と、「ラグビーのまち」にちなんだ、かなえたい夢を書いた子もいた。

 

 荒屋柚ちゃん(5)は「おえかきじょうずになりますようにって書いた。結ぶの楽しかった。みんなのお願いもかなうといいな」とはにかんだ。

 

 同駅では利用者や地域の人に駅を身近に感じてもらおうと、数年前から駅構内に七夕の飾り付けや笹の設置を行っている。自由に願い事を書いて飾り付けることができるよう、短冊を用意。同駅では「皆さんの願い事も短冊に託してほしい。ひとつでも願いがかなうよう、応援しています」と呼び掛けている。

 

 笹飾りは7月7日まで設置する予定。

 

(復興釜石新聞 2019年6月29日発行 第803号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

山火事被災木で木皿開発〜ワールドカップ出店業者の活用期待、地域おこし協力隊の境さん

山火事被災木で木皿開発〜ワールドカップ出店業者の活用期待、地域おこし協力隊の境さん

山火事被災木で木皿開発〜ワールドカップ出店業者の活用期待、地域おこし協力隊の境さん

開発した木皿を手に、取り組みを報告した境さん(中)

 

 釜石市起業型地域おこし協力隊員の境悠作さん(30)が、2017年に平田の尾崎半島で発生した林野火災の焼損材(スギ)を活用した木皿を開発した。秋のラグビーワールドカップ(W杯)の大会期間中、舞台となる鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムなどで出店する業者らに利用してもらう考え。19日に市役所の野田武則市長を訪ね、木皿の紹介と今後の展開を報告した。

 

 境さんは東京都出身。商品企画・デザイナーをこなすフリーランスのプロダクトプランナーとして活動してきた。昨年10月から同隊員として釜石に移住。木製の使い捨てスプーンなどキッチン用品の開発、間伐材を活用した簡易家具の提案などをしながら事業化を目指して取り組んでいる。

 

 木皿は、円形(直径21センチ)と長方形(縦16・5センチ、横23・5センチ)の2種類。0・3ミリにスライスされた焼損材を3枚重ね圧縮加工して薄板を作り、それぞれの形に成型。中央には「釜石ラグビー」のロゴを刻印した。

 

 W杯期間中までは業者らを対象に1枚64円(税込み)の特別価格で販売。W杯終了後はイベント、キャンプ場などアウトドアシーンでの利用を想定し、一般向けに売り出す予定だ。

 

 木皿の開発は、境さんが進めるプロジェクト「釜石フォレストキッチン」の一つで、釜石地方森林組合(久保知久代表理事組合長)と連携。同組合が伐採した被害木を大槌町で製材し、薄い板にスライスする作業は久慈市の会社が担当した。最終加工は静岡県の業者に委託。地場産木材と林業に関わる企業の技術を結集した取り組みとなっている。

 

 現在は使い捨てを想定して製造している。使用後の皿は回収し、暖炉などの木質用燃料として再利用する考え。作って、使って、最後はエネルギーとして使い切るという資源の循環を発信する試みでもある。

 

 境さんは「資源があるからこそできる取り組み。地域の中で活用されるシーンをつくりたい」と報告。▽塗装などで皿の表面を加工して何度も使えるようにする▽「サンマを盛り付けられる長い皿」など規格の幅を広げる▽全ての製造工程を県内で行う方法の模索―といった今後の取り組みについても伝えた。

 

 野田市長は「プラスチックごみが国際的な問題となる中、素晴らしい発想。新たな事業展開が楽しみ」と高く評価。同席した久保代表理事組合長は「小皿としての利用だけでなく、お土産品として飾ってもらうのもいいのでは」と期待した。

 

 小皿に関する問い合わせは境さん(電話080・4145・1042/メールinfo@fromnippon.net)へ。

 

(復興釜石新聞 2019年6月22日発行 第801号より)

 

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広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

 

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

広報かまいし2019年6月15日号(No.1714)

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【表紙】ラグビー界のレジェンドが釜石に!
【P2〜3】6月は「いわて男女共同参画推進月間」です
【P4〜5】防災行政無線について/プレミアム付商品券事業実施/後期高齢者医療保険料/放送大学入学生募集
【P6〜7】ジャパンラグビートップリーグカップ2019開催/日本代表対フィジー代表戦での来場方法/やっぺし!ラグビーワルドカップ推進本部通信
【P8〜11】市民のひろば/まちのお知らせ
【P12〜13】5月のまちの話題
【P14〜15】保健案内板
【P16〜19】復興情報/道路開通/入居者募集/鉄の歴史館夏季特別企画展
【P20】東日本大震災 復旧・復興支援活動フォーラムの開催/前期地域会議の開催

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釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
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釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

鳥の鳴き声に耳済ませ、福士の森で観察会〜豊かな自然を再認識、アオゲラなど新たに確認

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

釜石野鳥の会の会員に教わりながら野鳥観察を楽しむ参加者

 

 釜石市の自然に親しむ市民の集い事業「山野の鳥観察会」が2日、甲子町大畑の福祉の森で開かれた。震災後は昨年に続き2回目の開催。釜石野鳥の会(臼澤良一会長)の6人を講師に16人が野鳥観察を楽しみ、地元が誇る豊かな自然に理解を深めた。

 

 観察に先立ち臼澤会長は「野鳥も人も地球の仲間。大きな声や音を出さないなど『やさしい気持ち』で、鳥たちの生活を見せてもらうという姿勢が大事」と注意を促した。

 

 参加者はグループごとに散策路を進み、鳥の鳴き声に耳を澄ませた。野鳥の会の会員にならい、声がする方向に双眼鏡を向けると、高木の枝に止まる鳥や新緑をぬって飛ぶ鳥の姿を見ることができた。会員らは野鳥図鑑と照らし合わせ、名前を確認。一般参加者に体の特徴や生態などを教えた。

 

 午前10時すぎから1時間余りの観察で、鳴き声だけ聞こえたものも含め17種類を確認。昨年より4種多い結果となった。今年新たに確認できたのは、アオゲラやセグロセキレイ、センダイムシクイなど。昨年は鳴き声だけだったサンコウチョウは、参加者の1人が姿も目撃。目の周りの青色や長い尾羽が特徴的な鳥だという。

 

 野鳥観察の後は、木の実やクモの巣、食べ跡など自然の産物を探して完成させるフィールドビンゴなども楽しんだ。

 

 大町の佐藤空君(釜石小4年)は、冬休みに甲子川の鳥の自由研究に取り組んだのを機に、初めて観察会に参加。「川とは違う鳥が見られて楽しかった。鳥を探すのは面白い。見つけられた時はうれしい気持ちになる」と目を輝かせた。

 

 甲子町の佐野茂樹さん(60)は「元々自然に興味があった。定年退職し、時間的余裕もできたので」と夫婦で初参加。「姿は見えなくても、きれいな鳴き声が聞けた。野鳥の会の方は声だけで何の鳥か分かるのがすごい。地元に十何種類も鳥がいたとは驚き。もっと探して見てみたい」と興味をそそられた様子。

 

 20年以上前に同会会員になり、現在は遠野市在住の小笠原稔さん(65)は「数多くの種類が見られるということは、それだけ自然が残っている証拠。豊かな自然が減ってしまうことが危惧される」と、環境保全にも言及した。

 

 市では本年度の同事業として、7月5日にはホタル観察会、8月か秋には星空観察会を開催する予定。

 

(復興釜石新聞 2019年6月8日発行 第797号より)

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青ノ木ー鵜住居駅間を運行する「釜石市北部コミュニティバス」

バス路線再編スタート〜「地域住民の足」維持継続、幹線・支線に分け運行

青ノ木ー鵜住居駅間を運行する「釜石市北部コミュニティバス」

青ノ木ー鵜住居駅間を運行する「釜石市北部コミュニティバス」

 

 仮設住宅の集約や国の補助金縮小、バス事業者の運転手不足など震災後の環境変化を踏まえ、釜石市と岩手県交通は持続可能な公共交通を維持するため、1日から市内のバス路線を再編した。国道などの幹線部は県交通、半島、山間地域の支線部は市が委託する事業者が運行を担い、「地域住民の足」を確保。従来の経路を維持し、通学、通勤、通院に配慮したダイヤが組まれた。

 

 支線部として運行を開始したのは南部が①尾崎白浜・佐須方面②荒川・大石・唐丹方面、北部が③箱崎・箱崎白浜・室浜方面④青ノ木・中村方面。①と③は「にこにこバス」(10人乗りハイエース、要事前登録・予約)、②と④は「コミュニティバス」(28人乗りマイクロバス、予約不要)で運行する。

 

 初日は幹線と支線の乗り継ぎ拠点となる2カ所で、両車両の出発式が行われた。北部の鵜住居駅前ロータリーでは、野田武則市長、コミュニティバス(青ノ木~同駅)を運行する岩手旅行社の菊池録郎社長、にこにこバス(箱崎白浜~同駅~室浜)を運行する前勝タクシーの前川勝也社長ら出席者8人がテープカット。運転手に花束を贈り、利用者を乗せた各バスが青ノ木、箱崎白浜方面へ向かった。

 

 出発を見送った橋野町の女性(69)は「1カ所で釜石、大槌両方面への乗り換えができるのは便利。待ち時間に鵜の郷交流館も利用できる。運転免許がない人にとってバスは絶対必要。自分もいつかは運転できなくなるだろうから」と路線の維持を望んだ。

 

 南部の拠点はみずかみ平田店駐車場。南部の運行は、スクー(旧文化タクシー)、釜石タクシー、岩手旅行社の3社が担う。

 

 市内ではこれまで県交通バス、にこにこバス(市がタクシー業者に委託)、市のへき地患者輸送バスが運行。県交通は国の補助金を受け、仮設住宅の経由、定額運賃での運行を継続してきたが、乗客の減少や運転手不足などで運営が厳しくなり、市との協議の結果、幹線・支線化による再編に至った。

 

 これにより幹線部は増便され、震災前の通常料金に戻して運行される。支線部は県交通が運行してきたダイヤを確保。へき地―は支線部のバスに統合される。料金は1乗車200円(一部100円)。通院を考慮し、支線部からのぞみ病院を経由し、教育センターまで直通で運行する朝の1便は400円。障害者や小学生、運転免許返納者への割引もある。支線、幹線を合わせても震災前の料金を上回らないよう設定した。

 

 市によると今回の再編で、バス運行に係る市の持ち出し分は約2千万円(昨年度比)の負担軽減が見込まれるという。担当者は「仮設住宅が無くなれば、国の補助も終了する。便数の調整、料金の値上げなど、さらに見直しが必要になる場面も出てくるだろう」と今後の課題も見据えた。

 

 新しい時刻表は県交通釜石営業所、市教育センター、各地区生活応援センターなどで入手できる。

 

(復興釜石新聞 2019年6月5日発行 第796号より)

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