「三鉄お絵かき列車」で入賞した林野黎さん(右)と岡本あいるさん(左)
三陸鉄道が沿線の幼稚園児や保育園児などを対象に募集した「お絵かき遠足列車」の表彰式は7日、釜石市のイオンタウン釜石で行われ、いずれも小佐野保育園の園児で、釜石市特別賞を受賞した林野黎(れい)さん(6)と、釜石市さんてつくん賞を受けた岡本あいるさん(5)にそれぞれ賞状が贈られた。昨年6月から10月まで運行された同列車には、釜石市内から保育園、保育所、こども園の5つの施設から園児72人が乗車。海沿いを走る三鉄の絵を描き、「マイレール」に親しんだ。
2人の入賞作はいずれも、青い空と海を背景に、気持ちよさそうに走る列車を表現。三鉄の車両を象徴する赤と青のライン、窓からのぞく乗客の笑顔を子どもらしく、元気なタッチで描いた。友達と仲良く三鉄に乗った2人は「とっても楽しかったよ」と口をそろえた。
家族や保育園、三鉄の関係者が見守る中、野田武則市長が入賞の2人に賞状を贈呈。三鉄南リアス線の吉田哲運行部長は、作品を寄せた全園児に贈る参加賞を各園の職員に託した。
野田市長は「みなさんの絵で三鉄の素晴らしさをアピールしてもらえた。沿線住民がマイレール意識を高め、もっと三鉄を利用してもらいたい」と期待。吉田運行部長は「三鉄は地域のみなさんに支えられる鉄道。子どもたちに今後も継続して乗ってもらえるような鉄道にしたい」と話した。
2人が通う小佐野保育園(勝又和子園長)は昨年10月、年長児10人が三鉄に乗車。車窓を流れる外の景色を食い入るように眺め、トンネルに入るたびに大きな歓声を上げたという。引率した職員は「こどもたちの目がキラキラと輝いていた」と喜んだ。
三鉄の「お絵かき列車」は1995年から運行。応募作品は南、北の各線の車内で公開するほか、表彰は沿線の各自治体で行っている。釜石市内の応募作品は昨年12月24日から今月10日までイオンタウン釜石のイベントスペースに展示された。
(復興釜石新聞 2017年1月14日発行 第554号より)
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