釜石の新名物にと、道の駅「釜石仙人峠」で売り出した「酒ようかん」「梅酒ようかん」
釜石市の第三セクター釜石振興開発(新里進社長)は、地酒「浜千鳥」や地元産のウメを使った梅酒を素材に2種類のようかんを開発した。それぞれ日本酒、ウメの香りがほんのり広がり、ほどよい甘さが特徴。同社が運営する道の駅「釜石仙人峠」で8月中旬から販売し、10日までに約1千個が売れた。地域色豊かな商品として新たな釜石の名物、土産品の需要に期待を寄せる。
「酒ようかん」には、まろやかでフルーティーな味わいの大吟醸酒を使った。「梅酒ようかん」は釜石産ウメを日本酒で漬け込んだ梅酒を使用。2種類とも白あんのようかんで、一口サイズで食べやすくしている。
1袋12個入りで各540円(税込み)。道の駅のほか、同社がシープラザ釜石内で営業する「かまいし特産店」でも購入できる。さらに、市内業者の支援と物産販売の促進に向けてネット上に立ち上げている「三陸釜石元気市場」での販売も予定している。
同社は震災後、釜石の新名物にしようと地元の素材を使った商品の開発、販売に力を入れている。第1弾は「釜石復興の環(ロール)」として、地元の老舗「藤勇醸造」のしょうゆを使ったロールケーキ「醤油ロール」や浜千鳥を素材にした「大吟醸ロール」を販売。第2弾として、橋野町の和山高原で栽培したそば粉を使った「釜石和山高原そば」を売り出している。
今回は第3弾。「橋野鉄鉱山・高炉跡」の世界遺産登録を目前にした今年6月ころから、記念する商品になればと開発を進めた。含むアルコール分は0・7%未満。車を運転する人や妊娠している人、子どもの飲食には注意を呼びかけるが、道の駅のスタッフは「本物のお酒と飲み比べしてみるのも楽しいのでは」とPRする。
駅長を務める同社の菊池利教部長は「お土産の一品になれば。地元にあるものを使って商品を作ることがポイントで、第4弾、5弾と考えていきたい」と意欲をみせる。
世界遺産登録を記念した釜石物産フェアが今月上旬に盛岡市のカワトクで開かれ、同社が出品したようかんも好評だったという。今月中はカワトクでも購入できる。
問い合わせは道の駅「釜石仙人峠」(電話0193・27・8530)、かまいし特産店(電話0193・31・1180)へ。
(復興釜石新聞 2015年9月12日発行 第418号より)
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