県内外の特産品が集まった冬の味覚まつり。おいしいものを求める人でにぎわった
釜石観光物産協会主催の「かまいし冬の味覚まつり」は16、17の両日、釜石市鈴子町のシープラザ遊で開かれた。市内をはじめ、県内外の交流都市などのおいしいものが大集合。子どもから大人まで楽しめるステージや恒例となった秋田県横手市のかまくらも出現し、食と遊びを満喫する家族連れなどでにぎわった。
屋内の特産品販売には市内外の39業者が出店。職員派遣など釜石への復興支援を続ける福岡県北九州市はご当地グルメ「小倉発祥焼うどん」に釜石産のスルメイカを具材として使った「絆うどん」を販売した。開始から長蛇の列が続く盛況ぶり。売り上げは全額、釜石市に寄付することにしており、プロジェクト代表の向井博幸さん(43)は「これからは支援とかでなく、互いのまちが一緒に盛り上がるよう活動していきたい」と話した。
初出店の釜石湾漁協白浜浦女性部(佐々木淳子部長、91人)は、昨年4月から魚食普及活動に力を入れており、今回の出店に合わせて考案した地元産ホタテを丸ごと使ったつくねや海の幸たっぷりのコロッケを販売。初日は開始から2時間ほどで用意した計270個が売り切れた。佐々木部長は「売り物にならないといわれている魚介を価値のあるものにしたいと始めた活動。商品化できるよう、さらに研究を進めたい」と手ごたえを感じていた。
冬の味サケのつみれ汁のお振る舞いには長蛇の列
サケつみれ汁のお振る舞い、今年度の「おいしい釜石コレクション」に認定された菓子やバーガー、甲子柿の加工品など8作品の試食コーナーも行列ができた。釜石の新たな味に来場者も興味津々。食の競演が購買意欲もかきたて、小川町の井上秀三さん(79)は「釜石にいながら知らなかった味に出会い、びっくりした。こういうイベントの時しか買えないものがあるので楽しい。目当てのものも買うことができて満足」と、一緒に訪れた妻と顔を合わせ笑った。
釜石をPRする「おいしい釜石コレクション」に認定された8作品が紹介された
屋外には今年も、かまくらと雪の滑り台が設けられ、子どもたちが雪遊びに歓声。矢羽々文音さん(双葉小2年)は「雪がいっぱいでうれしい」と、そり滑りに夢中になった。
雪の滑り台は今年も大人気。雪遊びを楽しむ子どもたちの笑顔でいっぱい
ステージイベントは毎年人気のわんこそば大会釜石場所、釜石ラーメン腹ペコ祭りなど盛りだくさんの企画が用意された。17日には大槌町出身の歌手臼澤みさきさんが登場。「地元に近く、遊びに来た思い出がある釜石で歌うことができてうれしい。寒い日が続くと思いますが、元気で過ごしてもらえるよう、気持ちが温まるような歌を届けたい」と来場者に語りかけ、岩手国体のイメージソングにもなっている「笑顔の賛歌」など5曲を披露した。
2分間で何杯食べられるかを競った「わんこそば大会釜石場所」。市内外の”食士”25人が熱戦を繰り広げた
「幅広い世代の人に歌を届けたい」と伸びやかな歌声を披露する臼澤みさきさん
(復興釜石新聞 2016年1月20日発行 第454号より)
かまいし 冬の味覚まつり – 縁とらんす
復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)
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