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世界遺産フォーラム

盛岡で世界遺産登録フォーラム〜「橋野」の魅力や価値を広く発信

世界遺産フォーラム

「発展の可能性を探りたい」と橋野町振興協議会の菊池成夫会長(右)

 

 「知ればもっと楽しい!明治日本の産業革命遺産」をテーマに、釜石市の橋野鉄鉱山世界遺産登録を記念するフォーラム(県、県教委主催)が13日、盛岡市の盛岡市民文化ホールで開かれた。フォーラムには県内各地から約550人が参加。釜石からもバス2台で市民が駆け付け、歴史コメンテーターとしてテレビなどで活躍する金谷俊一郎さん(東進ハイスクール日本史講師)の講演や史跡保存に取り組む関係者のパネルトークを通し、「橋野」の魅力や価値について理解を深めた。

 

 冒頭で達増拓也知事は「国内で初めて産業ベースの製鉄に成功した釜石は日本の近代化の礎になった。橋野鉄鉱山の世界遺産登録は県民全体の希望でもある」とあいさつ。釜石市の野田武則市長は「橋野の価値を全国に知らしめ、世界遺産登録への支援に復興という形で報いたい」と決意を述べた。

 

 講師に招かれた金谷さんは京都生まれで、歌舞伎狂言作者としても活動。最近では、それぞれの地元の歴史を交えた世界遺産の解説で人気を博している。この日もトレードマークの和服姿で登壇。「明治日本の産業革命遺産を学ぶ世界一楽しい授業」と題し、ユーモアを交えながら講演した。

 

 「世界遺産は遺産の格付けではない。永久に残すべき遺産を世界的に決める制度だ」と指摘。医者の家に生まれた盛岡藩士・大島高任が鉄づくりに興味を持った経緯や、蘭学や洋学を積極的に取り入れ、国際連盟事務次長を務めた新渡戸稲造、物理学者の田中館愛橘らを輩出した盛岡藩の藩校の開明的な取り組みも紹介した。

 

基調講演する金谷さん

基調講演する金谷さん

 

 さらに、何度も失敗を重ねながら連続出銑に成功した高任らの苦闘をたどりながら、「鉄づくり職人のこだわり、辛抱強さや粘り強さが合わさり、奇跡的な産業革命を遂げた。この事実を後世に残していかなければならない。日本が独立国家として続いているのは、こうした人たちの思いや力があったからだ」と強調した。

 

 「登録までの歩みとこれから」と題したパネルトークで、8県11市にまたがる構成資産の取りまとめに尽力した田中完さん(鹿児島県企画部世界遺産総括監)は「構成資産には30の候補があったが、23に絞らざるを得なかった。釜石を加えたのは復興の後押しという意味合いもあった」と明かした。

 

 橋野町振興協議会の菊池成夫会長は「案内に当たるボランティアの高齢化や土産物などの対応が課題。若者を取り込み、NPOと連携しながら発展の可能性を探りたい」と語った。

 

 盛岡市の木村智博さん(62)は任期付き県職員として千葉県から赴任。世界遺産に登録された翌日に妻と2人で橋野を訪れたという。講演やパネルトークに熱心に耳を傾け、「進取の気風にあふれた釜石の特殊な地域性がよく理解できた」と感想を話した。

 

(復興釜石新聞 2015年12月16日発行 第445号より)

 

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三陸の「食」と「農」お披露目交流会、加工業者ら意見交わす〜新メニュー開発へ情報交換

三陸の農と食

「食とワインで三陸地域を活性化させよう」とアピールする宝来館女将の岩崎さん

 

 三陸の海の幸などの味を引き立てる地元産ワインを造ることで三陸の魅力発信や地域振興、活性化につなげようとブドウ栽培に取り組む釜石市鵜住居町根浜の宝来館は1日、「いわて三陸の新しい『農』と『食』お披露目交流会」を開いた。三陸地域の農産物や海産物生産者、加工・販売に取り組む業者や支援機関の関係者ら15人が参加。アワビや甲子柿など地元産の食材を生かした多彩な料理を堪能しながら、新しいメニューの開発に向けて情報や意見を交わした。

 

 この日のメニューはドンコの和え物、カキのスモーク、ブリ大根、アワビのやわらか煮など、いずれも三陸産の食材を生かしたもの。健康野菜として注目を集めるアピオスの素揚げや塩麹(こうじ)漬け和牛のにぎり、甲子柿のソルベなど斬新なメニューも並んだ。

 

 交流会は、宝来館のブドウ栽培の取り組みに関心を持った公益社団法人岩手県農業公社農業参入アドバイザーの佐藤広昭さんらが視察に訪れたのがきっかけ。交流会を企画した佐藤さんは「三陸地域では農業の拠点化を目指す意欲的な生産者と、農産物の加工・販売業者が共鳴・交流し、地域の復興に取り組む動きが活発化している。今はまだ点にとどまっている動きを線から面へと広げよう」と参加者に呼びかけた。

 

 宝来館がブドウ栽培を始めたのは2013年から。花巻市大迫町の高橋喜和さん(高橋葡萄園代表)の技術指導を受け、鵜住居地区復興まちづくり協議会が運営する「にこにこ農園」などに約400本の苗木を植え、生育を見つめる。

 

 交流会には、高橋さんも自慢の白ワインなどを持参して参加。「釜石でも来年あたりから収穫できそうだ。ラグビーワールドカップ(W杯)開催時に地元産ワインを提供できるよう、これからもしっかりとお手伝いしていきたい」と熱い情熱を伝えた。

 

 宝来館女将(おかみ)の岩崎昭子さんは「これからがスタート。この動きを力強い流れに変え、食とワインで三陸地域を活性化させよう」とアピール。県沿岸広域振興局の小菅裕明農林部長は「せっかくの食材がありながら、ブランド化がいま一つうまく進んでいない。食を盛り上げ、支援していきたい」とエールを送った。

 

(復興釜石新聞 2015年12月5日発行 第442号より)

 

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虎舞フェスティバル 箱崎虎舞

躍動虎舞 復興鼓舞〜釜石でフェス 大槌、気仙沼からも

虎舞フェスティバル 箱崎虎舞

被災を乗り越え、心を1つに力強い舞を見せる箱崎虎舞

 

 第6回全国虎舞フェスティバル(釜石観光物産協会主催)は22日、釜石市のイオンタウン釜石第2駐車場特設会場で開かれた。市内外の10団体が出演。震災以降、地域住民らに希望を与え復興への大きな心の支えとなってきた各地の虎舞が、伝統の舞で観客を魅了。古里再生へ一歩一歩進むまちに活力と元気をもたらした。

 

 オープニングを飾ったかまいしこども園は、前身の釜石保育園が津波で被災し、仮園舎での保育を経て今春からこども園として再出発。震災後に始めた虎舞は5年目を迎え、かわいらしい子虎が観客の笑顔を誘った。

 

 昨年から活動を始めた釜石小虎舞クラブは同フェス初出演。1~6年生の有志39人が初めての大舞台に挑戦した。児童らは釜石虎舞保存連合会の指導を受けている。リーダーの新沼誠太朗君(6年)は「少し緊張しているけど、激しく迫力ある舞を見せたい。練習を重ね、みんなうまくなってきたので本番が楽しみ」と出番を待った。

 

 市内各地区からは只越虎舞、尾崎青友会、鵜住居青年会、錦町青年会、箱崎虎舞保存会、白浜虎舞好友会が出演。被災後の多くの支援に感謝しながら魂の込もった舞を見せ、盛んな拍手を浴びた。

 

 市外から招かれたのは大槌城山虎舞(大槌町)と浪板虎舞保存会(宮城県気仙沼市)。トリを務めた浪板虎舞は300年以上の歴史を誇り、気仙沼市の無形民俗文化財に指定されている。この日は小学生から60代まで37人が来釜。大人数の太鼓の囃子(はやし)で、虎が高さ6メートルのはしごを登る勇壮な演舞を披露し観客を驚かせたほか、虎頭で客の頭をかんで無病息災や航海安全を祈った。

 

虎舞フェスティバル 浪板虎舞

客席を回り観客の健康や幸福を祈願する浪板虎舞

 

 同市浪板地区は230世帯余りの集落で、震災の津波で住民約25人が犠牲になった。震災直後の5月、落ち込む子どもたちを元気づけたいと虎舞の復活を決意。国内外からの支援に対する感謝を込め演舞の場を設けた。

 

 以来、横浜市など各地で恩返しの舞を披露している。「虎舞の縁で全国の皆さんから力をもらった。(支援と恩返しの関係から)新たな交流の形も生まれている」と同保存会の小野寺信義幹事長(70)。舞い手の一人、吉田和也さん(45)は「お客さまが喜んでくれると私たちもうれしくなる。釜石地域の虎舞も見られて面白かった。互いに楽しい時間を過ごしながら復興へ歩んでいければ」と願った。

 

 遠野市から家族4人で訪れた阿部さくらさん(31)は「いろいろな虎舞があって楽しかったし、お祭り気分が味わえた。2人の息子は浪板虎舞に頭をかんでもらいました」とほほ笑んだ。

 

(復興釜石新聞 2015年11月25日発行 第439号より)

本日はちょっと肌寒い一日でしたが、イオンタウン釜石特設会場では「第6回全国虎舞フェスティバル」が開催されました幼稚園児、小学生から大人の団体まで10団体の勇壮な演舞が披露され市外からは大槌城山虎舞、県外からは宮城県気仙沼市の浪板虎舞保…

Posted by 釜石の観光 on 2015年11月22日

 

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鉄の歴史館】鉄の週間イベント

【鉄の歴史館】鉄の週間イベント

鉄の歴史館】鉄の週間イベント
 

「鉄の記念日」を中心とした「鉄の週間」に、イベントを開催します

 

鉄の記念日は入館料が無料!

12月1日(火)は、大島高任が日本で初めて洋式高炉で鉄鉱石を用いて出銑に成功した日であり、「鉄の記念日」となりました。この日に限り入館料を無料としますので、ぜひ遊びにいらしてください。
※通常火曜日は閉館日ですが、開館いたします。

 

製鉄体験

鉄の歴史館前庭にて、ミニ高炉で鉄をつくります。鉄鉱石や木炭の投入作業を体験してみませんか?体験料なし、予約不要の自由参加となります。

日時

12月6日(日)9:30 ~ 14:30

 

特別企画「刀剣展」

大橋・橋野両鉄鉱山産の「餅鉄、巖鉄」で鍛えられた刀剣をぜひご覧ください。

日時

12月5日(土)・6日(日)の2日間

場所

鉄の歴史館2階会議室

展示品

20点

 

特別企画「橋野高炉 写真・模型展」

日時

12月9日(水)~2016年3月31日(木)

場所

鉄の歴史館2階会議室

展示品

橋野鉄鉱山関連写真22点、高炉模型4点

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 産業振興部 観光交流課
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1(シープラザ釜石内)
電話:0193-22-2111(333) / 0193-22-5003 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/tanoshimu/kanko/matsuri_event/detail/1197654_2438.html
釜石市

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郷土資料館企画展第3弾「大橋・橋野の地質(ジオ)」

郷土資料館企画展第3弾「大橋・橋野の地質(ジオ)」を開催します

郷土資料館企画展第3弾「大橋・橋野の地質(ジオ)」

 

郷土資料館 企画展第3弾「大橋・橋野の地質(ジオ)」 ~鉄の週間事業~

 

1.開催期間

平成27年11月25日(水曜日)から12月27日(日曜日)

2.開館時間

午前9時から午後4時30分(最終入館は午後4時)

3.休館日

火曜日

4.場所

釜石市郷土資料館(鈴子町15-2)

5.お問い合わせ先

釜石市郷土資料館(TEL:0193-22-2046)
釜石市郷土資料館のホームページはこちら

 

https://www.city.kamaishi.iwate.jp/mobile/kyoudo/

釜石市郷土資料館ホームページ

釜石市郷土資料館は釜石の歴史を語りついでいくために設置されました。所蔵資料のほとんどは市民からの寄贈によるもので、いわば市民手作りの資料館となっています。
リンク


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〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町15番2号
電話:0193-22-8835 / 0193-22-3633 / メール
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橋野鉄鉱山パンフレット

橋野鉄鉱山パンフレットを販売します

橋野鉄鉱山パンフレット

 

平成27年7月にユネスコ世界文化遺産として登録された橋野鉄鉱山に関するパンフレットを販売します。

 

橋野鉄鉱山 -日本近代製鉄の先駆け-

 

1.定価

400円(税込)

2.販売

釜石市教育委員会事務局 生涯学習文化課
・下記の電話、ファクシミリ、Eメールでお問い合わせください
・釜石市郷土資料館(鈴子町)、鉄の歴史館(大平町)、橋野鉄鉱山インフォメーションセンター(橋野町)でも販売しております

3.内容

1)橋野鉄鉱山の歴史
2) 橋野鉄鉱山の概要
3)明治日本の産業革命遺産と橋野鉄鉱山
4)橋野鉄鉱山周辺の地質
5)釜石の近代化産業遺産

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薬師公園前の御旅所に到着したみこし

復興へ活気呼ぶ釜石まつり、秋に彩り 華やか曳き船〜みこし渡御 担ぎ手に強力助っ人

薬師公園前の御旅所に到着したみこし

郷土芸能団体のにぎやかなお囃子の中、薬師公園前の御旅所に到着したみこし(前が尾崎神社)

 

 釜石の秋を彩る「釜石まつり」は17日、釜石湾内で恒例の「曳き船まつり」が行われ、澄みきった青空の下、大漁旗を翻した13隻が華やかな海上パレードを繰り広げた。最終日の18日は尾崎神社と新日鉄住金釜石製鉄所山神社の合同みこし渡御が行われ、東日本大震災からの復興を目指すまちを活気づけた。

 

 尾崎神社のみこしが海上を渡御する曳き船まつりは江戸時代から続く。東北では最も古くからの船祭りとされ、海上安全や大漁などを祈願する。尾崎半島青出浜の同神社奥宮で、ご神体をみこしに迎えた13隻の船団は昼過ぎに帰港。新浜町の第2魚市場岸壁では、大勢の見物客が出迎えた。

 

秋晴れに恵まれた曳き船まつり。青空に色とりどりの大漁旗が輝く

秋晴れに恵まれた曳き船まつり。青空に色とりどりの大漁旗が輝く

 

 色鮮やかな大漁旗をはためかせた各船には神楽、虎舞の郷土芸能団体や神社関係者が乗船し、お囃子(はやし)や踊りを披露しながら進んだ。みこしを乗せた御召船「第18宝生丸」が近づくと、見物客らはそれぞれの願いを胸に手を合わせた。

 

 震災の津波で港町の自宅を失い、愛知県名古屋市に移り住んだ鈴木博和さん(59)は「中学生の時、自分も祭りの船に乗っていた。船も人の数も多かった」と懐かしみ、今の釜石について「人口が減ってしまい寂しい。職場が増え生活基盤が整う復興を期待する」と古里再生を願った。

 

 18日は両神社の合同みこし渡御が行われた。行列参加者が鈴子町のシープラザ遊に集まり合同祭の神事を行った後、正午に出発。14団体、約1100人が大渡町から新浜町にかけて練り歩いた。

 

 近年、市内の祭りでは高齢化や震災の影響などでみこしの担ぎ手不足が表面化しているが、尾崎神社のみこしでは今年も多くの頼もしい助っ人が活躍した。松原、嬉石地区と大町、浜町など東部市街地の復興事業を手がける中央ブロック共同提案体(4社)は昨年に続き2回目の参加で、協力2社を含め総勢64人が、みこし担ぎや道具持ちなどを務めた。

 

 同提案体統括所長の安間正明さん(58)=熊谷組=は「白装束で祭りに参加する機会はなかなか無いので、みんな喜んでいる。昔ながらの伝統も学べ、コミュニケーションもとれる」とし、地域住民との信頼関係を深めながら1日も早い工事の完了へまい進することを誓った。

 

 みこしの担ぎ手協力を発案し事業提案書に盛り込んだ戸田拓也さん(49)=同=は「有言実行です。自分は東京から単身赴任で来ていて、こんな歴史のある祭りは初めて。とても感動している」と声を弾ませた。

 

 御旅所と目抜き通りのおまつり広場では芸能披露があり、各団体が自慢の舞で威勢を放った。見物客は復興工事で少しずつ変わりゆく街並みを背景に、秋の大祭を見守った。

 
目抜き通りを練り歩くみこしに手を合わせる見物客=大町

目抜き通りを練り歩くみこしに手を合わせる見物客=大町

 

 近所の仲間で祭りを見に来た源太沢町の川畑トミ子さん、八幡ミヨ子さん、佐々木英子さんは「今年は天気も良いし見応えがある。人出も昨年より多いようだ。まちが元気にならないと人も打ちしおれてしまう。祭りとかで景気良くしていかないとね」と、復興に祭りは欠かせないことを強調した。

 

(復興釜石新聞 2015年10月21日発行 第429号より)

 

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サンマの炭火焼きは今年も大人気

焼きサンマで「食欲の秋」満喫〜味覚フェスタ5年ぶりにシープラザ遊で、復興支援「産業祭り」も盛り上がる

サンマの炭火焼きは今年も大人気

サンマの炭火焼きは今年も大人気。行列が絶えなかった

 

 釜石まるごと味覚フェスティバル(釜石観光物産協会主催)は3、4の両日、釜石市鈴子町のシープラザ遊で開かれた。東日本大震災後、2013、14年と新浜町魚市場で開催してきたが、今年は震災前の会場に戻した。各地の味覚を目当てに大勢の人が集まり、「食欲の秋」を満喫した。

 

 市内外から36業者が出店し、自慢の味や企画で来場者を楽しませた。水産まつりの目玉、炭火焼きサンマの無料お振る舞いでは両日とも、地元で水揚げされた500匹を提供。3日はサンマのつみれ汁(先着200食)も無料で振る舞われたほか、浜幸水産が販売したマグロ丼が人気を集め、長蛇の列が続いた。

 

 焼きサンマとマグロ丼を味わった奥州市の年配夫婦は「鮮度も良くおいしくいただいた。沿岸に来る楽しみは、やはり海の物。天気も良いし釣りをして帰ろうかな」と青空の下で笑顔を輝かせた。

 

 農業祭では地元の産直などが野菜や加工品を販売。各日の野菜(ピーマン、シイタケ)&餅まきでは計1千袋が宙を舞い、老若男女が手を伸ばした。

 

開始前から大勢の人たちが待ちわびた野菜&餅まき

開始前から大勢の人たちが待ちわびた野菜&餅まき

 

 産業まつりでは姉妹、友好都市の商工担当者らもご当地の特産品を販売した。「鉄のまち」つながりで釜石の復興支援を継続する福岡県北九州市は、「明治日本の産業革命遺産」として今夏、世界文化遺産に登録された「官営八幡製鉄所関連施設」を有する。大正時代、同製鉄所で働く工員のために生まれた菓子「くろがね堅パン、ようかん」は釜石に初めてお目見えし、来場者の興味を引いた。同市産業経済局食の魅力創造・発信室の新田龍二室長は「復興に世界遺産、(釜石と)ご縁が2つできた。鉄で育まれたまち同士、刺激し協力し合い両市の発展につなげていきたい」と望んだ。

 

製鉄マンが愛した菓子をPRする北九州市の物産販売ブース

製鉄マンが愛した菓子をPRする北九州市の物産販売ブース

 

 震災復興支援を基に昨年3月、釜石市と友好協力協定を結んだ横浜市中区は、味覚フェス初出展。ヨーヨーつり、くじ引きなど子どもたちを喜ばせる縁日コーナーを設けた。中区役所総務課の吉浜隆宗・地域防災支援担当係長は「今回は26人の職員が釜石と大槌で活動中。半分は初めて訪れた。被災地の現状をしっかり学び地元に生かしたい」とし、市民らと積極的に交流を図った。

 

 4日はテレビ番組の「和の鉄人」として活躍した料理人、中村孝明さんの鯖(さば)丼・豚汁の無料振る舞いもあった。家族3人で訪れた八雲町の佐藤真美さん(45)は「午前中に来たが売り切れもあり、少し残念。こういうイベントは復興の後押しになる。活気あるまちになれば」と願った。

 

震災後、炊き出しで釜石に思いを寄せ続けてきた中村孝明さん

震災後、炊き出しで釜石に思いを寄せ続けてきた中村孝明さん。一流の味で味覚フェスを盛り上げた

 

(復興釜石新聞 2015年10月7日発行 第425号より)

関連情報 by 縁とらんす
釜石の観光 Facebookページ

3日、4日と開催した「釜石まるごと味覚フェスティバル」も無事終了しました土曜日はちょっと風が強くて大変でしたが、それでも2日間あわせて11,000名様ものご来場を頂きイベントを楽しんで頂きましたさんま焼きや中村孝明さんのお振舞いには大行列ができ、各ブースも売切れ続出でしたさぁ次の大きなイベントと言えば「釜石まつり」です今年は16〜18日の3日間の日程で開催予定ですこちらも是非楽しみにお待ちください!

Posted by 釜石の観光 on 2015年10月4日

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ミッフィーカフェかまいし

ミッフィーカフェかまいし

2015.12.23 GRAND OPEN!!

 

ミッフィーカフェかまいし

 

「ミッフィーカフェかまいし」は、オランダ王国大使館並びに㈱ディック・ブルーナ・ジャパンの協力のもと、平成27年12月23日(水)に釜石情報交流センター内にオープンします。

 

ミッフィーカフェ イメージ

ミッフィーカフェ イメージ

 

ミッフィーカフェかまいしについて

平成25年11月、被災したまちに色彩をもたらし、復興のシンボルとなる「ミッフィーカフェ」プロジェクトがスタートしました。

 

「ミッフィーカフェ」は、オランダ人の絵本作家である、ディック・ブルーナのキャラクター「ミッフィー」をコンセプトにデザインしたカフェレストランで、オランダ王国と釜石市の友好の証となるとともに、釜石に元気と希望をもたらす灯台となり、人びとの交流をつくる場となりたいという願いを込めて整備するものです。

 

ミッフィーカフェ事業者について

平成27年4月、ミッフィーカフェ事業者公募・選定の結果、事業者が決定しました。

 

ミッフィーカフェ事業者
 
事業者名
そらちゃんキッチン(釜石市大字平田第3地割43-2)
代表者:大和田宜之

 

これまでの経緯

・プロジェクト発表会
平成25年11月、オランダ王国大使館にて、「釜石スマートミッフィーカフェ」プロジェクト発表会を開催しました。

 

プロジェクト発表会(H25年11月)

プロジェクト発表会(H25年11月)

 

・基本協定締結式
平成26年7月、(株)ディック・ブルーナ・ジャパンと釜石市の間で、「スマートミッフィーカフェの整備に関する基本協定書」を締結しました。

 

基本協定締結式(H26年7月)

基本協定締結式(H26年7月)

 

・ミッフィー&オランダフェア in 釜石
平成26年11月、「ミッフィー&オランダフェア in 釜石」を開催しました。
 
ミッフィー&オランダフェア in 釜石(平成26年11月)

 

ミッフィー&オランダフェア in 釜石(平成26年11月)

ミッフィー&オランダフェア in 釜石(平成26年11月)

 
 

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この記事に関するお問い合わせ
釜石市 復興推進本部 リーディング事業推進室
〒026-0025 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111(312・136) / 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/fukko_joho/fukko_torikumi/ayumi/detail/1196050_3128.html
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梅の香ほんのり ようかん2種〜地元産のウメ、酒を使用 釜石の新しい名物に 釜石振興開発販売

道の駅釜石仙人峠で売り出した酒ようかんと梅酒ようかん

釜石の新名物にと、道の駅「釜石仙人峠」で売り出した「酒ようかん」「梅酒ようかん」

 

 釜石市の第三セクター釜石振興開発(新里進社長)は、地酒「浜千鳥」や地元産のウメを使った梅酒を素材に2種類のようかんを開発した。それぞれ日本酒、ウメの香りがほんのり広がり、ほどよい甘さが特徴。同社が運営する道の駅「釜石仙人峠」で8月中旬から販売し、10日までに約1千個が売れた。地域色豊かな商品として新たな釜石の名物、土産品の需要に期待を寄せる。

 

「酒ようかん」には、まろやかでフルーティーな味わいの大吟醸酒を使った。「梅酒ようかん」は釜石産ウメを日本酒で漬け込んだ梅酒を使用。2種類とも白あんのようかんで、一口サイズで食べやすくしている。

 

 1袋12個入りで各540円(税込み)。道の駅のほか、同社がシープラザ釜石内で営業する「かまいし特産店」でも購入できる。さらに、市内業者の支援と物産販売の促進に向けてネット上に立ち上げている「三陸釜石元気市場」での販売も予定している。

 

 同社は震災後、釜石の新名物にしようと地元の素材を使った商品の開発、販売に力を入れている。第1弾は「釜石復興の環(ロール)」として、地元の老舗「藤勇醸造」のしょうゆを使ったロールケーキ「醤油ロール」や浜千鳥を素材にした「大吟醸ロール」を販売。第2弾として、橋野町の和山高原で栽培したそば粉を使った「釜石和山高原そば」を売り出している。

 

 今回は第3弾。「橋野鉄鉱山・高炉跡」の世界遺産登録を目前にした今年6月ころから、記念する商品になればと開発を進めた。含むアルコール分は0・7%未満。車を運転する人や妊娠している人、子どもの飲食には注意を呼びかけるが、道の駅のスタッフは「本物のお酒と飲み比べしてみるのも楽しいのでは」とPRする。

 

 駅長を務める同社の菊池利教部長は「お土産の一品になれば。地元にあるものを使って商品を作ることがポイントで、第4弾、5弾と考えていきたい」と意欲をみせる。

 

 世界遺産登録を記念した釜石物産フェアが今月上旬に盛岡市のカワトクで開かれ、同社が出品したようかんも好評だったという。今月中はカワトクでも購入できる。

 

 問い合わせは道の駅「釜石仙人峠」(電話0193・27・8530)、かまいし特産店(電話0193・31・1180)へ。

 

(復興釜石新聞 2015年9月12日発行 第418号より)

復興釜石新聞

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沿岸初「B-1」食で地域発信、ご当地グルメ一堂に〜地元釜石からは「ラーメン」「バーガー」

2日間で1万人余りを集めた「三陸ぐるっと食堂」

2日間で1万人余りを集めた「三陸ぐるっと食堂」

 

 食をテーマにした地域づくりイベント「三陸ぐるっと食堂in KAMAISHI×B―1グランプリ」(同実行委員会主催)が8月29、30の両日、釜石市鈴子町のシープラザ遊で開かれた。食による地域づくりに取り組む地元の8団体や、全国B―1グランプリに出展経験のある県内外の7団体などが料理を提供。個性あふれるご当地グルメが味わえるとあって多くの家族連れなどでにぎわい、2日間で延べ1万1千人(主催者発表)が訪れた。会場に設けられたステージでは釜石や大槌町の郷土芸能団体やバンドによるパワフルな演舞や演奏もあり、食と合わせ元気な三陸をアピールした。

 
かまいしこども園の園児は元気な虎舞を披露し、会場を盛り上げた

かまいしこども園の園児は元気な虎舞を披露し、会場を盛り上げた

 

 「B―1グランプリ」を各地で開く一般社団法人愛Bリーグ本部の公認イベントで、本県沿岸部では初の開催。静岡県富士宮市の富士宮やきそば、山形県河北町のかほく冷たい肉そば、北上市の北上コロッケなどが集結し、全国で愛される味を提供した。

 
ご当地グルメを求めて訪れた人に、出来たてをおいしく食べてもらおうと腕を振るう「富士宮やきそば学会」のスタッフ

ご当地グルメを求めて訪れた人に、出来たてをおいしく食べてもらおうと腕を振るう「富士宮やきそば学会」のスタッフ

 

 地元からは釜石、宮古、大船渡、岩泉、大槌、住田の6市町にある地域づくり団体が参加した。釜石ラーメン、甲子柿を使ったスムージー、ホルモン、鶏ハラミから揚げなど多種多様なメニューを提供。自慢の味を紹介しながらそれぞれのまちを売り込んだ。

 
地元から出展した「釜石ラーメン」にも長蛇の列

地元から出展した「釜石ラーメン」にも長蛇の列

 

 ふだんは食べられないご当地グルメを楽しめるのはもちろんだが、もうひとつの見所が各参加団体によるPR合戦。緑色のマスクをかぶった「キャベツマン」、作業着やヘルメットを装着した炭鉱マン、甲冑(かっちゅう)姿の火縄銃鉄砲隊員など人目を引くユニークな衣装で地元愛をアピールしながら、「おいしいよ」「揚げたて、あつあつだよ」などと掛け声を響かせていた。

 
「いわてまち焼うどん」をPRするキャベツマンは子どもたちに人気
 

 初日のステージでは、唐丹町の桜舞太鼓が見事なばちさばきで勇壮な演奏を披露。市内の幼稚園児らもかわいらしい虎舞で会場を盛り上げた。

 

 野田町の山本カツ子さん(75)は「いろんな味を楽しめるのがいい。調理したてなのでおいしい。活気があって、うれしい」と会場の雰囲気を楽しんだ。盛岡市の村上和央さん(26)は、3カ月ほど前に釜石に転勤した坂井美香子さん(28)と足を運び、「三陸の味を知る機会。おなかが許す限り食べたい」と話した。

 
「おいしいよ」の掛け声が響く中、老いも若きもグルメを満喫

「おいしいよ」の掛け声が響く中、老いも若きもグルメを満喫

 

 地元の釜石はまゆりプロジェクトは、ハマユリ由来の酵母を活用したパンに大豆のハム「タンパッキー」を挟んだ「釜石バーガー」を出展した。初日に用意した150人分を約2時間で売り切る人気ぶり。バーガーを商品化した鵜住居町のパン製造販売「あんでるせん」の小笠原泰樹さん(32)は「地元の食材を使った商品を多くの人に知ってもらえるチャンスの場。『釜石ならこれ』という商品にできれば、今後予想される多くの観光客へのおもてなしにつながる。頑張らなきゃという思いが強まった」と意欲を新たにした。

 

 本県初登場で、B―1グランプリで準優勝経験もある「勝浦タンタンメン」を提供した千葉県勝浦市の「熱血!!勝浦タンタンメン船団」の磯野典正船団長(41)は「まちおこしは人おこし。人づくりはまちづくり。とにかく人を巻き込み、地域をPRすることがまちづくりにつながる」と活動への思いを語った。

 

 前日の28日には、食によるブランド・地域づくりフォーラムを開いた。富士宮やきそば学会会長で愛Bリーグ本部代表理事の渡邉英彦さんが「市民主導による地域ブランド確立戦略」と題して講演。B―1グランプリ出展団体、地元のまちづくり会社の代表者らを交えたパネルディスカッションでは三陸地域の活性化、可能性について意見を交わした。

 

 来場者数は初日が5千人、2日目は6千人と主催者見込み(6千人)を上回った。実行委は来年以降も継続して沿岸部で開催したい意向で、担当者は「食を通じてそれぞれのまちを売り込むことができ、三陸がつながったようだった。三陸を盛り上げるイベントになるよう、このネットワークを生かしていきたい」と話した。

 

(復興釜石新聞 2015年9月2日発行 第415号より)

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周遊観光バス「宮古釜石直行便バス」

周遊観光バス「宮古釜石直行便バス」の運行開始のお知らせ

周遊観光バス「宮古釜石直行便バス」

 

「釜石駅と宮古駅の間はどうやって移動すればいいの?」

 

岩手沿岸を旅する皆さんから寄せられるそんな声に応え、2015年秋の期間限定で登場した「宮古・釜石 直行便バス」。この秋の旅行やおでかけに、ぜひ利用してみては。

 

「宮古・釜石 直行便バス」って?

  • 宮古市の宮古駅、釜石市の釜石駅を乗り換えなしで移動できる観光バス。
  • 2015年9月~11月の土日祝を中心とした運行。
  • 予約は不要。
  • 途中、15分間の休憩タイムがあり、バスから下車してお土産を買ったり、震災からの復興の様子を見たりできます。
  • 接続に便利!(三陸鉄道北リアス線、南リアス線、JR釜石線SL銀河、橋野鉄鉱山ガイド付バスツアー、盛岡⇔宮古106急行バス等)

 

https://en-trance.jp/wp-content/uploads/2015/09/miyakokamaishi_bus.pdf

周遊観光バス「宮古釜石直行便バス」

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岩手県沿岸広域振興局 経営企画部産業振興課

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〒026-0043 岩手県釜石市新町6-50 / TEL 0193-25-2701 / FAX 0193-23-3472