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後半11分、WTB村井佑太朗がトライ(ゴール)を決め、39—0と引き離す=26日、熊谷ラグビー場

釜石 有終の美 今季最終戦大勝、理想の展開ラグビー 昇格再挑戦へ力強い一歩

後半11分、WTB村井佑太朗がトライ(ゴール)を決め、39—0と引き離す=26日、熊谷ラグビー場

後半11分、WTB村井佑太朗がトライ(ゴール)を決め、39—0と引き離す=26日、熊谷ラグビー場

 

 社会人ラグビー地域リーグの2位3チームで争うトップチャレンジ(TC)2の最終戦が26日、埼玉県熊谷市の熊谷ラグビー場で行われ、釜石シーウェイブス(SW)RFC(トップイースト)は中部電力(トップウエスト)に56―12(前半32―0)で圧勝した。前半はWTB村井佑太朗のトライを皮切りに6トライ。後半も攻撃の手を緩めず4トライを加え、今季最多の10トライを奪う猛攻で大勝した。釜石は初戦で九州電力(トップキュウシュウ)に敗れ、すでにTC1進出が断たれているものの、FW、バックスが一体となった理想的なラグビーで今季最終戦を締めくくり、トップリーグ(TL)昇格再挑戦の一歩を力強く踏み出した。

 

 釜石SWがこれほどボールを大きく動かし、スペースをいっぱいに使い、ダイナミックなラグビーを展開したことがあっただろうか。

 

 「今年1年、やろうとしてきたことがやっと最後にできた。FW、バックスが一体となったラグビーは、今季のベストゲーム」。今季最終戦を目の覚めるような快勝で締めくくり、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は胸を張った。

 

 思わぬアクシデントで退場者を出し、惜しくも敗れた九州電力戦。悲願のTL昇格の道は断たれたが、三浦HCは「あのハプニングがなければ勝っていたことをスコアで証明しよう」と選手をピッチに送り出した。

 

 指揮官の熱い思いにフィフティーンが応える。開始からわずか2分、村井が先制トライを決めると、一方的に6トライを重ねた。FWを前面に押し出した攻撃にこだわらず、バックスが積極的に絡んでアタック。素早いパスでポイントを次々と動かし、相手に守りの的を絞らせない。終盤に2トライを許したものの、後半も4トライを加え突き放した。

 

 中でも村井と小野航大の両WTBがそれぞれ3トライと躍動した。「外側のスペースまでしっかりボールを運ぶ。最後にいい形でトライが取れ、すっきりした」と2年目の小野。一方、ルーキーの村井は「自分から仕掛けてチャンスにつなげることができた」と喜びながらも、「この試合が最後になるメンバーがいるかもしれないと思うと気合が入った」と”チーム愛”を強調した。

 

 「ぼくらの存在意義を出し切るつもりで挑戦し、それができた」と須田康夫主将。三浦HCは「九電戦は返す返すも悔しいが、トップリーグとの差は確実に縮まっている」と来季の昇格再挑戦に気持ちを切り替えた。

 

ファン感謝会で「来季こそTL昇格を」と誓う釜石SW

ファン感謝会で「来季こそTL昇格を」と誓う釜石SW

 

■レジェンド伊藤の現役続行に期待
「前に出るプレーがいっぱいあり、チームが目指すメッセージは十分に伝えることができた」と桜庭吉彦ディビジョンマネジャー。結局今季は最後までゼネラルマネジャー(GM)代行を兼任することになった。すでに来季に向け補強にも動き始めている。注目されるのは、元日本代表で44歳のFW伊藤剛臣の去就。伊藤が「チームが必要としてくれるなら、喜んでプレーしたい」と現役続行に意欲を見せる中、桜庭GM代行も「まだまだできる」と期待を示した。

 

■「来季こそトップリーグ昇格を」
釜石SWの最終戦終了後、今季を締めくくるファン感謝会が開かれた。熱烈なファン約100人を前に、三浦ヘッドコーチは「期待に結果で応えられるよう、もっと強くなって戻ってきたい」、須田主将は「地力は上がっており、また出直してくる」とあいさつ。新日鉄釜石の時代から40年間も応援し続ける石井弘さん(56)=千葉県松戸市=は「ラグビーW杯が開かれる釜石のチームが2部リーグにいてはダメ」と奮起を促した。

 

(復興釜石新聞 2015年12月30日発行 第449号より)

【 #トップチャレンジ2 第3節 #中部電力 戦の試合内容・ゲームコメント 】 1.試合内容12月26日(土)、#釜石シーウェイブスRFC (以下、#釜石SW )は #熊谷ラグビー場 にて 中部電力 と対戦しました。お互いトップチャレ…

Posted by 釜石シーウェイブスRFC on 2016年1月4日

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センバツ「21世紀枠」東北地区推薦校に選ばれ喜ぶ釜石高野球部

「21世紀枠」東北推薦 釜石高に表彰状、選抜高校野球大会 20年ぶり出場へ期待膨らむ

センバツ「21世紀枠」東北地区推薦校に選ばれ喜ぶ釜石高野球部

センバツ「21世紀枠」東北地区推薦校に選ばれ喜ぶ釜石高野球部

 

 来春の第88回選抜高校野球大会で「21世紀枠」東北地区推薦校に選ばれた釜石高(互野恭治校長、生徒530人)に21日、日本高校野球連盟から表彰状が贈られた。釜石は今秋の県大会で準優勝。東北大会では初戦で東北(宮城県)に延長の末、惜敗したものの、甲子園常連校と互角に戦ったことなどが高く評価された。センバツ出場校が決まるのは来月29日。21世紀枠は3校で、釜石の出場が決まれば、釜石南時代の1996年春以来20年ぶりの快挙となる。

 

 表彰式は同校体育館で行われ、全校生徒が見守る中、大会を主催する毎日新聞社の柿沼秀行盛岡支局長が菊池智哉主将(2年)に表彰状を手渡した。

 

 県高野連の真岩一夫会長(盛岡工高校長)は「震災で練習環境が一変したにもかかわらず、グラウンドを他のクラブと共有するなど創意工夫を凝らし、力量も申し分ない。SSH(スーパーサイエンスハイスクール)としても大きな成果を残し、全国からの支援に感謝する地域貢献活動も行っている。推薦は奇跡ではなく、当然の結果」と激励。柿沼支局長も「野球部だけでなく、全校生徒の取り組みが認められたものだ。自信を持って甲子園に行ってほしい」とエールを送った。

 

 菊池主将は「多くの方が期待していることを実感した。やらなければいけないことをチーム全員が自覚し、緊張感を持ってレベルアップしたい」と決意を述べた。

 

 県大会から1人で投げ抜いた岩間大投手(2年)は「肩は全然大丈夫。さらに上達しないとダメ。ここからさらにやるぞ、という気持ちでいっぱい」と闘志を燃やす。就任1年目の佐々木偉彦監督は「来夏の大会も考え、どちらもしっかりと準備したい」と冷静に今後を見据えた。

 

 21世紀枠には9校が推薦され、東と西から1校ずつ、残り7校から地域を限定せず最後の1校が選ばれる。

 

(復興釜石新聞 2015年12月23日発行 第447号より)

 

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釜石SW TC進出決定

釜石TC進出決定 栗田を逆転開幕8連勝、嫌な流れも勝ち切る強さ

ナンバー8須田康夫主将が駆け抜けトライ

後半34分、ナンバー8須田康夫主将が駆け抜けトライ。粘る栗田工業を突き放す=11月28日、神奈川県相模原市の相模原ギオンスタジアム

 

 ラグビートップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは11月28日、神奈川県相模原市で栗田工業と対戦し、26―19(前半7―14)で逆転勝ちした。釜石は開幕から8連勝で勝ち点を38に伸ばし、1試合を残して2位以内が確定。2年連続で、トップリーグ昇格につながるトップチャレンジ(TC)進出を決めた。釜石は前半、WTB小野航大のトライで先制。その後、敵陣ゴール前でのミスから2トライを奪われ逆転を許したものの、後半メンバーを入れ替えて勢いを取り戻す。スクラムを押し込んでナンバー8須田康夫主将が同点トライ。WTB村井佑太朗のトライで勝ち越し、さらに須田主将がトライを加え、粘る栗田を振り切った。5日に東京・秩父宮ラグビー場で行われる最終戦では、リーグ初制覇とTC1進出を懸け、全勝で首位を走る三菱重工相模原と対戦する。

 

 2年連続で手にしたトップチャレンジ進出にも、11年ぶりだった昨年のような興奮はない。全勝対決となる三菱重工相模原との最終戦へ向け、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は「新しい歴史をつくろうとやってきた。全勝で優勝したい」と当たり前のことのように言ってのけた。

 

 栗田工業には昨季、苦杯を喫している。「苦手意識があった」と三浦HC。敵陣ゴール前まで迫りながらもパスミスからカウンターを食らうという、同じような形で2トライを許し逆転された。

 

 だが少しも慌てることなく、後半開始早々、切り札のFBジェームス・カマナら3人を一気に投入。積極的なライン参加でかく乱し、逆転勝利に結びつけた。

 

 「相手が思ったほど前に出て来ないので、積極的にボールを動かそうとしたところを突かれた。後半はラインを深くし、すぐに修正できた」。三浦HCは冷静に試合を振り返った。

 

 2トライで勝利に貢献した須田主将も嫌な流れに動じなかった。「ミスからトライを取られはしたが、くれてやるというぐらいの気持ちだった」と強気。後半11分、スクラムを押し込み、サイドを突いてトライ。34分には豪快な突進から相手の守りをぶっちぎり、インゴールに飛び込んだ。

 

 「昨季は気持ちにムラがあったが今季はぶれない。フィジカルを鍛え、新戦力もしっかり融合できている。精神的にも強くなった」。須田主将は、昨季までだったら落としたかもしれない難しい試合も今季は勝ち切る強さをアピールした。

 

 開幕から8連勝はチーム初。須田主将は「いい立ち位置で(三菱重工に)チャレンジできる。序盤からプレッシャーをかけられれば」と全勝優勝を頭に描く。

 

ルーキー村井 殊勲の勝ち越しトライ

 

 明大卒のルーキーWTB村井佑太朗(23)が殊勲の勝ち越しトライを決めた。後半22分、FBカマナからパスを受けると、タックルを振り切ってインゴールに飛び込んだ。

 

後半22分、勝ち越しトライを決める村井佑太朗

後半22分、勝ち越しトライを決める村井佑太朗

 

 社会人リーグでは2つ目のトライになるが、トップチャレンジ進出が懸かる重要な試合だけに喜びは格別。左太ももを打撲で傷め、ここ2試合は欠場していただけに、安堵(あんど)の表情も見せた。

 

 持ち味は広い視野。「いつでも冷静に判断できるように」と心がける。「しっかりと自分の役割をこなし、全勝優勝に貢献したい」

 

(復興釜石新聞 2015年12月2日発行 第441号より)

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市民駅伝のスタート。霧雨の中、仲間、沿道の声援を受けて力走した

秋色のコース 駆け抜ける、釜石市民駅伝大会 男女11チーム力走

市民駅伝のスタート。霧雨の中、仲間、沿道の声援を受けて力走した

市民駅伝のスタート。霧雨の中、仲間、沿道の声援を受けて力走した

 

 第55回釜石市民駅伝競走大会(市体育協会、市陸上競技協会主催)は15日、小佐野町せいてつ記念病院付近をスタート・ゴールに野田町、定内町を周回する2・5キロの5区間、計12・5キロのコースで行われた。中学生から一般の男女11チームが出場、霧雨の中、沿道の応援を受けながら力走した。一般男子は釜石市民駅伝クラブAが優勝、2連覇を飾った。

 

 参加したのは、中学生が釜石中の男女、一般は男子8、女子は1チーム。開会式で市陸協の多田慶三会長は「コンディションに注意し、それぞれのベストタイムを目指してほしい」と激励。午前10時、全チームの第1走者が一斉にスタートした。

 

 釜石中・男子の第1走者渡辺太陽君(2年)は、クラブ活動では1500メートルを中心に練習する。この日は全体の2位でタスキを渡し、「曇りや雨のほうが好きなので、きょうは良かった」と、うれしそう。「総合順位で3位以内が目標」と話したが、結果は3位で、目標を達成した。

 

 選手の交代でオープン参加となった市民駅伝クラブBの第1走者は、4区を走る花巻市の会社員西舘進弥さん(41)の三男知生(ともき)君(花巻小6年)が急きょ出場。「びっくりしました。でも楽しかった。来年は兄2人と一緒に走りたい」と意欲満々だった。

 

【総合成績】
▽中学男子 ①釜石46分24秒
▽同女子 ①釜石49分18秒
▽一般男子 ①市民駅伝クラブA42分13秒②大槌走友会42分52秒③釜石トライアスロンA50分23秒
▽同女子 ①釜石トライアスロン1時間03分39秒

 

【区間記録】
▽男子 ①佐藤淳(大槌走友会4区)8分00秒 ②菊池俊考(市民駅伝クラブA1区)8分01秒 ③畠山勇気(釜石中2区)8分17秒
▽女子 ①鈴木愛乃(釜石中2区)9分19秒 ②金森望果(同3区)9分42秒 ③川畑めい(同4区)9分56秒

 

(復興釜石新聞 2015年11月21日発行 第438号より)

 

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釜石シーウェイブス

全勝対決 釜石が制す、トップチャレンジへ大きく前進 東京ガスに23-10〜粘りのタックル 展開ラグビー封じる

釜石のフランカー千布亮輔

前半2分、釜石のフランカー千布亮輔が中央に先制トライを決める=14日、盛岡南公園球技場

 

 社会人ラグビー地域リーグ、トップイーストの釜石シーウェイブス(SW)RFCは14日、盛岡市の盛岡南公園球技場で東京ガスと対戦、23―10(前半20―3)で下し、開幕から負けなしの7連勝とした。釜石は前半、フランカー千布亮輔のトライで先制。12分にはFB沼田邦光が自陣からインターセプトで独走トライを決め、36分にも沼田がトライ。風下に回った後半はノートライに終わったが、堅い守りで東京ガスの反撃を1トライに止め、逃げ切った。全勝対決を制した釜石は勝ち点を33に伸ばし、東京ガスを抜いて2位に浮上。あと2試合を残し、トップリーグ昇格につながるトップチャレンジ(2位以内)進出に大きく前進した。

 

 ディフェンスの勝利だった。「フィジカルで上回り、相手にボールを出させなかった」。難敵・東京ガスとの全勝対決を制した三浦健博ヘッドコーチ(HC)は、こう言ってFW陣の健闘をたたえた。

 

 スピーディーな展開ラグビーを得意とする東京ガスを終盤の1トライだけに抑えた。勝因となったのは、2人掛かりで相手のボールを殺す「ロックタックル」。1人が足に、2人目は相手の上体に抱き付き、ボールを出させない。しつこいディフェンスから再三、相手のボールを奪い返した。

 

 小雨模様でパスを回しづらい、東京ガスにとって不利な条件も重なった。「それ以上に風の影響が大きかった」と三浦HC。風下に回った後半はノートライに終わり、応援スタンドはいま一つ盛り上がらない試合内容となったが、奥の深いFWの攻防は見応えがあった。

 

 前半36分には、敵陣でのスクラムをぐいと押し込んだ後、左へ大きく飛ばしパス。WTB小野航大から左端にいた沼田へと渡り、「自分は(インゴールに)ボールを置くだけ」(沼田)という会心のトライにつなげた。

 

 「FWがあんだけ前へ出てくれたらバックスは楽」と沼田。ナンバー8須田康夫主将は「コンタクトエリアは僕らの勝ち」と胸を張った。今季初めて司令塔SOで先発した井上益基也は「縦にフィジカルで勝負しよう」と考えたゲームプランが的中したものの、「後半はエリアを挽回できなかった。もっと敵陣でプレーし、FWの強みを出せるようにしないと」と反省も忘れない。

 

 次戦は28日、神奈川県の相模原ギオンスタジアムで栗田工業と対戦する。これに勝利し、東京ガスが三菱重工相模原に敗れると、釜石の2位以内が確定する。

 

 2つのトライを決めたベテラン、FB沼田邦光(33)は「調子いいです。楽しいです」と笑顔をのぞかせた。中でも1つ目は自陣22メートル付近で相手ボールをインターセプト、タッチライン沿いに約80メートルを走り切った見事なトライ。「久しぶりに走りましたね」と、おどけて見せた。

 

独走トライを決める沼田邦光

インターセプトから約80メートルの独走トライを決める沼田邦光

 

 関西リーグのNTTドコモから移籍して3年目。1年目の6月に左膝を傷め、ようやく戦列に復帰したのは昨季の終盤になってから。けがも完全に治り、今季はリーグ戦で先発を続ける。

 

 負傷退場したキッカーに代わって逆転PGを決めた前節の日野自動車戦に続く殊勲となったが、「これまでのブランクを取り戻すには、まだまだ」。悲願のトップリーグ昇格へ向け、さらなる貢献を誓う。

 

(復興釜石新聞 2015年11月18日発行 第437号より)

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ラグビーカフェ釜石

『ラグビーカフェ釜石』プレオープンイベント開催のお知らせ

ラグビーカフェ釜石

 

『ラグビーカフェ釜石』11月15日(日)プレオープンイベント開催!

 

プレオープンプログラム

9:30 開場
10:00 開会
10:05 RWC2015 釜石東ロータリークラブ 中学生派遣事業報告
10:30 RWC2015 開催都市公式視察報告
11:15 RWC2015 岩手県ラグビー協会 視察報告ならびに寄付贈呈式
11:30 RWC2019に向けて釜石市特産品試食会
12:00 閉会

 

釜石市特産品試食会

●ラガークッキー(アンジェリック)
ラグビーカフェとのコラボレーションから生まれた、郷土菓子かまだんご味のクッキー。ほろにがさが外国人にも好評です。
 
●海まん(カマロク)
三陸の海の幸をふんだんに使った、贅沢な中華まん。釜石の新名物として注目度の高い逸品をご賞味ください。
 
●たらコロッケ(hamayui)
肉厚のたらをサクサクの衣で包みました。ラグビーW杯の開催都市決定を記念して、ラグビーボールの形をしています。
 
●ラガーブレンド(ハピスコーヒー)
鵜住居に拠点を置くコーヒー屋さんが、ラグビーをイメージして特別にブレンドしてくれたコーヒーです。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 ラグビーワールドカップ推進室
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111(105) / Fax:0193-22-6040 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/ragby_city/detail/1197443_3208.html
釜石市

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後半30分、敵陣ラックからFW陣がつなぎ、フッカー松原が右隅にトライ

松原勝利のトライ 釜石6連勝 日野に16-11〜粘りのディフェンスから逆転

後半30分、敵陣ラックからFW陣がつなぎ、フッカー松原が右隅にトライ

 後半30分、敵陣ラックからFW陣がつなぎ、フッカー松原が右隅にトライ、16-8と点差を広げる=10月31日、東京・秩父宮ラグビー場

 

 ラグビー・トップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは10月31日、東京・秩父宮ラグビー場で日野自動車と対戦。16―11で競り勝ち、開幕からの連勝を6に伸ばした。前半は3―8とリードを許して折り返したが、後半は堅い守りでボールをキープ。SO村田賢史のPGで2点差に迫った後、28分にFB沼田邦光がPGを決め9―8と逆転。30分にはラックからFWがつなぎ、フッカー松原裕司が右隅にトライ。ロスタイムにPGで5点差に迫られたが、逃げ切った。次戦は11月14日、5戦無敗で3位に付ける東京ガスと盛岡市の盛岡南公園球技場で対戦する。

 

 ▽キックオフ 日野
 「粘り強いディフェンスの勝利。よく我慢してくれた」。夏のオープン戦で敗れている難敵日野自動車に競り勝ち、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は「チームの成長につながる1勝」と喜んだ。

 

 苦しい試合展開だった。慣れない外国人レフェリーの笛と呼吸が合わず、序盤から反則を連発。自慢のスクラムも押され、嫌なムードが漂った。

 

 流れを変えたのは、前半残り10分間の堅い守り。自陣ゴールにくぎ付けとなりながらも、FW、バックスが一体となり、低く鋭いタックルで猛攻をしのぎ切った。

 

 ハーフタイムで三浦HCの指示は「シンプルに前へ」。プラン通りFW陣が敵陣に攻め込み、2本のPGで逆転に成功した。

 

 「ディフェンスの集中力は途切れなかった。だから焦りも全然なかった」と須田康夫主将。「ベーシックは確実に上がっている。あのぐらい守れるのは普通」と胸を張った。

 

 勝利を決定付けるトライを奪った松原は、元日本代表の経験が生きた。神戸製鋼から移籍した36歳のベテラン。一度は引退を決めたが、釜石から誘いを受け復活した。今リーグ戦では3つ目のトライ。「釜石に来たのは大正解。トップリーグに昇格するためにも、こういう試合を続けたい」と、さらなる活躍を誓う。

 

(復興釜石新聞 2015年11月4日発行 第433号より)

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華麗なドリブル 迫力シュート、子供らもはつらつプレー〜岩手ビッグブルズ バスケットボールクリニック

小野寺選手(右)らの指導で、はつらつとミニゲーム

小野寺選手(右)らの指導で、はつらつとミニゲーム

 

 日本プロバスケットボールリーグ(TKbjリーグ)岩手ビッグブルズの選手によるバスケットボールクリニックが12日、釜石市の中妻体育館で開かれた。一関市出身の小野寺祥太選手、今シーズンから新加入の石川海斗選手が講師となり、釜石、大槌でミニバスケットボールに取り組んでいる小学生約90人にバスケットボールの楽しさを伝えた。

 

 参加者はドリブル鬼ごっこで体を温めた後、8チームに分かれてプロ選手2人とミニゲームで対戦した。華麗なドリブル、迫力あるダンクシュートなど両選手が素晴らしいプレーを見せると、子どもたちも思いっきり良くゴールを決めるなどプロ顔負けのはつらつプレーを披露。応援席からは大きな歓声と拍手が起こっていた。

 

 平田ミニバスケットボール少年団主将の菊池心愛(ここみ)さんは「プロの選手はシュートやドリブルなど本当にうまい。人を抜けるようドリブルに磨きをかけたい」と刺激を受けた様子。小佐野ミニバスケットボールスポーツ少年団主将の新屋子竜君は「フェイクやパスのスピードなどいろいろとすごいプレーを見ることができ、いい経験になった。今後の目標は県大会で優勝することで、まずは11月の予選を突破」と力を込めた。

 

あこがれの選手を囲んで笑顔の参加児童

 

 石川選手は「バスケットは楽しむことが大事なスポーツ。一つ一つの練習を一生懸命やって、とにかく楽しんでプレーして」と激励。小野寺選手は「子どもたちから元気をもらい、楽しかった。試合で活躍し、みんなの目標になれるよう頑張りたい」と意気込みを語った。

 

 今回のクリニックでは、岩手銀行(盛岡市、田口幸雄頭取)から子どもたちに、同社が協賛するビッグブルズの復興祈念試合への招待チケットの贈呈も。同銀行はまゆり支店の川村雄治支店長が「みんなの応援が力になる。選手を身近に感じながら応援し、迫力ある姿を目に焼き付けてほしい」と呼びかけた。招待される試合は18日に宮古市民総合体育館で行われる。

【Report】岩手銀行Presents 復興祈念試合招待チケット贈呈式&クリニック今週末の10/17,18に宮古市で開催される岩手ビッグブルズのホームゲームに、今年も岩手銀行様に冠パートナーとしてご協賛いただくことになりました。その…

Posted by 岩手ビッグブルズ on 2015年10月12日

 

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甲子川沿いを、大声援に後押しされながら終盤へ

健康謳歌 秋晴れマラソン〜530人力走

第41回釜石健康マラソン大会

秋の日差しに包まれ、小学生から80代までの大集団が、3・2キロコースに飛び出した

 

 第41回釜石健康マラソン大会(市教育委員会、市体育協会、市陸上競技協会主催)は10日、甲子町松倉の市球技場で開かれた。秋晴れの下、530人が力いっぱい走って健康を謳歌(おうか)した。グラウンドの周りを家族連れなどが囲み、盛んな声援を送った。

 

 競技は、男女、年代別、距離別の17部門で行われた。幼児はグラウンドを1周、小学生以上は球技場から甲子川沿いの市道で3・2キロ、2・3キロ、1・5キロの折り返しコースに挑戦した。

 

 上平田ニュータウンの前川猛さん(67)は家族4人で参加。孫の愛紗(あいしゃ)さん(平田小3年)とペアで2回目の出場を果たした。「人ごみは好きではないが、ここの雰囲気は楽しい。健康に注意しているが、この後の酒をおいしく飲めるのもい」と笑った。愛紗さんは「体育は好きだけど走るのは苦手。でも完走したよ」と晴れやかな笑顔を見せた。

 

 新町の佐々木正夫さん(73)は10回目の出場。25年前、仕事(の内容)が変わり、体づくりの必要を痛感。健康のためと走り始めた。「自分のペースで毎日走る。これからも続ける」と語った。

 

 嬉石町の長岡直人さん(71)、薫さん(66)夫妻は派手なコスチュームで3・2キロを走った。長岡さんはミッキーマウスのかぶり物で、ウオーミングアップ中も子どもたちに囲まれた。「年齢とともにスピードは落ちる。でも、みんなを喜ばせる走り方も楽しい」と薫さん。それぞれ、笑顔で表彰台に立った。

 

甲子川沿いを、大声援に後押しされながら終盤へ

甲子川沿いを、大声援に後押しされながら終盤へ

 

 今年の大会は来年の「希望郷いわて国体」の1年前イベントに位置づけ、開会式で野田武則市長は「市民の健康こそ復興まちづくりの力」とあいさつ。選手代表で空手道・無心会の山正留維君(釜石中2年)が「最後まであきらめず、走り抜く」と宣誓した。準備運動は岩手のキャラクター・わんこ兄弟をイメージした「わんこダンス」。競技の後は県代表選手による空手道、なぎなたの演武も行われた。

 

(復興釜石新聞 2015年10月14日発行 第427号より)

 

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釜石—東北 九回表、釜石は1死一、三塁から石崎がスクイズを決め2—2の同点とする。三走は岩間

熱投岩間 延長力尽きる 釜石強豪東北(宮城)にサヨナラ負け、秋季東北高校野球

東北大会に進んだ釜石高校野球部

 

 第68回秋季東北地区高校野球大会に駒を進めた釜石(岩手県第2代表)は11日、青森市営球場で行われた2回戦で東北(宮城県第2代表)と対戦。延長十二回に及ぶ熱戦の末2―3で惜しくもサヨナラ負けし、20年ぶりのセンバツ出場の夢は絶たれた。釜石は九回にスクイズで追いつく粘りを見せたが、延長では好機をつくれず、好投の岩間大(2年)を援護できなかった。敗れたとはいえ強豪の東北を相手に互角の戦いを演じ、スタンドを埋めた高校野球ファンにさわやかな印象を残した。

 

▽2回戦
釜 石
100000001000  2
010010000001× 3 (延長十二回)
東 北  

(釡)岩間―大尻
(東)深町、熊谷―布施
▽二塁打 佐藤(東)

 

 延長十二回裏、東北の攻撃。2死二塁から投じた初球のスライダーを左前に運ばれ、地区予選から8戦連続完投で快進撃をけん引してきたエース岩間の戦いは終わった。「こんなに悔しい思いをしたことはない。3点目を取られたのは自分の甘さ」。淡々と試合を振り返る言葉に無念がにじんだ。

 

東北の強力打線を相手に力投する岩間投手

東北の強力打線を相手に力投する岩間投手

 

 「センバツに出場するため決勝の舞台に立つ」と自分を奮い立たせ、初戦のマウンドに上がった。しかし、得意のスライダーが曲がらず、チェンジアップも高めに浮き、思い通りの投球ができない。県大会後に肘痛が再発し、投げ込み不足だったことが響いた。

 

 「不格好で、がむしゃら。ここでという場面で必ず点を取り、投げては相手打線を何とか抑えてくれる」。佐々木偉彦監督は岩間の力をこう表現する。1点をリードされたまま迎えた九回の攻撃。しぶとく中前に運び、同点のベースを踏んだ。結果的に敗れはしたが、佐々木監督は「まさに釡高魂を体現してくれた」と岩間の奮闘をたたえた。

 

釜石—東北 九回表、釜石は1死一、三塁から石崎がスクイズを決め2—2の同点とする。三走は岩間

釜石—東北 九回表、釜石は1死一、三塁から石崎がスクイズを決め2—2の同点とする。三走は岩間

 

 組み合わせで初戦の相手が東北と決まると、釜石ナインは「ヨッシャー」と沸いたという。「ウチは出場18チーム中18番目のチーム。21世紀枠など考えず、どこがきてもチャレンジするしかない」と佐々木監督。強豪を相手に、初回に中軸打線の積極的な連打で先制。「競って勝つ」と臨んだ通りの展開になったが、「結局、勝てなかった。まだまだ力不足」と認めた。

 

センバツ出場を願い声援を送る父母会

センバツ出場を願い声援を送る父母会

 

 スタンドでは釜石から駆け付けた選手の父母や野球部OBら約50人が応援に声をからしたが、センバツ出場の願いは叶わなかった。父母会長で岩間投手の父、金田茂さん(47)は「同点に追いついたときは、またミラクルかと思ったが、やはり甘くはなかった」と肩を落とした。

 

(復興釜石新聞 2015年10月14日発行 第427号より)

 

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釜石のロック伊藤剛臣の先制トライ

釜石、後半猛攻 開幕3連勝〜我慢の守備が勝利呼び込む 日本IBMに45-7

釜石のロック伊藤剛臣の先制トライ

前半9分、釜石のロック伊藤伊藤剛臣がラインアウトから抜け出し右中間に先制トライを決める=27日、釜石市球技場

 

 社会人ラグビー地域リーグ、トップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは27日、釜石市甲子町松倉の市球技場で日本IBM(昨季8位)と対戦。前後半合わせて7トライを奪うなど45―7で圧勝し、開幕3連勝を飾った。釜石は前半9分、ラインアウトからロック伊藤剛臣が抜け出し先制。29分には敵陣ゴール前のモールを押し込み、フッカー松原裕司が左隅にトライ。相手にトライを許さず、12―0で折り返した。後半11分にトライを奪われたものの、19分にWTB村井佑太朗がキックからのラッキーバウンドをキャッチしてトライ。さらに途中交代のFBジェームス・カマナが2トライを加えるなど圧倒。9月の3連戦、満点の勝ち点15を獲得して乗り切った。

 

 「相手ボールを奪い返してのトライもあり、きょうはディフェンスが良かった」。前後半合わせて7トライを奪う大勝も、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は相手を1トライに抑えたディフェンスの勝利を喜んだ。

 

 前半は苦しんだ。ロック伊藤剛臣、フッカー松原裕司と元日本代表組のベテランが共にトライを決めたものの、FWがゴールラインまで迫りながら勢い余ってボールをこぼすなどミスも目立った。

 

 しかし、激しく攻め込まれながらもゴールラインは割らせず、前半を我慢のノートライに抑えたことが後半の爆発につながる。11分、WTB村井佑太朗がラッキーなトライ。さらにCTBセイララ・マプスア、FBジェームス・カマナが入ると、流れは一気に釜石に傾いた。

 

 「追い上げられてきたので、コミュニケーション能力の高い2人の投入時期を早めた」と三浦HC。だが、勝利の原動力となったのは、CTB小野航大らの再三の好タックルと言っていいだろう。後半23分、勝利を決定づけるプロップ鄭貴弘のトライは、小野の低く激しいタックルから生まれた。

 

 「焦りはなかった。ディフェンスでいい流れを持ってくるようタックルを心掛けた」と小野。ルーキーだった昨季と比べ、周りの状況を外側から見られる余裕があるという。「練習通りのシチュエーションで思い切りタックルに行けた」と胸を張った。

 

 9月の3連戦を負けなしで乗り切り、満点の勝ち点15を獲得したが、三浦HCは「まだ60%」と満足はしていない。「もっと得点できるポテンシャルはある。今後も1戦ごとにレベルを上げていきたい」。そのためにも9月の3連戦のメンバーを一度リセットし、10月からは新たな布陣で悲願のトップリーグ昇格を目指す。

 

 ナンバー8須田康夫主将はさらに貪欲だ。「フィジカルは相当鍛えてきたが、まだ30%程度の力しか出せていない。まだまだ行けますよ」と頼もしい。

 

元日本代表の伊藤「後輩を誇りに」

 

 先制トライを奪ったロック伊藤剛臣は、大漁旗が揺れる応援スタンドに向かってバンザイ。「これが僕の仕事」と大きくほえた。ラインアウトの隙間を突き、そのままインゴールに飛び込んだ。とても44歳とは思えぬ、豪快な突進に応戦席も沸いた。

 

 日本代表として歴代4位の62キャップを獲得。ラグビーW杯にも2度出場している。その日本代表は、ラグビーW杯イングランド大会の初戦で優勝候補の南アフリカに逆転勝利の番狂わせ。「思いもしなかった結果を残してくれた。後輩を誇りに思う」と伊藤。「自分が出場した2003年のW杯で、日本代表はブレーブ・ブロッサム(勇敢な桜たち)と呼ばれた。後輩がまさに、それを体現してくれた」と喜ぶ。

 

(復興釜石新聞 2015年9月30日発行 第423号より)

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秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン

センバツ出場懸け東北大会へ〜秋の高校野球県大会、釜石 惜しくも準優勝

秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン

秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン。閉会式で菊池智哉主将を先頭に球場内を行進する=22日、花巻球場

 

 第68回秋季東北地区高校野球県大会最終日は22日、花巻市の花巻球場で決勝が行われ、釜石は盛岡大付に3―6で敗れ、惜しくも準優勝に終わった。釜石は初回に1点を先制。二回、五回にも1点ずつ加えたものの、県大会5連投のエース岩間大(2年)が2本の本塁打を浴び、突き放された。敗れたとはいえ、釜石は盛岡大付を上回る12安打を放つなど最後まで食い下がり、スタンドを埋めた高校野球ファンに「粘りの釜石」を印象付けた。釜石は20年ぶりの春のセンバツ出場を目指し、盛岡大付、3位決定戦を勝ち抜いた一関学院とともに、10月10日から青森市で開かれる東北大会に出場する。

 

▽決勝
釜  石
1100100003
10203000×6
盛岡大付
(釡)岩間―大尻
(盛)吉田、坪田、井上涼―伊藤
▽本塁打 塩谷、二橋(盛)
▽三塁打 塩谷(盛)
▽二塁打 岡道、平野(釡)平賀、植田、二橋(盛)

 

 釜石は初回2死二塁から4番菊池勇貴(2年)の左前打で先制。二回は守備の乱れを突いて1点を加えた。1点を追う五回には5番新沼康大(1年)の中前打で3―3の同点としたが、六回以降は盛岡大付の継投策にかわされ無得点に終わった。

 

五回、新沼の中前打で大尻が生還、3—3の同点とする

五回、新沼の中前打で大尻が生還、3—3の同点とする

 

 エースの岩間は三回に2ラン、同点とした後の五回には3ランを浴びるなど一発に泣いたが、「投げさせてもらえたことがうれしかった」と、さばさばとした表情。準決勝まで4試合を一人で投げ抜き、「決勝は楽しもう」とマウンドに上がったという。

 

 得意のスライダーにチェンジアップを効果的に交ぜ、2本のホームラン以外は丁寧な投球。佐々木偉彦監督も「ナイスピッチング」とエースの力投をたたえた。「決勝は点の取り合いになるだろう」と予測した佐々木監督。「投手を中心にきちんと守れたことは良かった」と評価する。

 

 攻撃面では、「初球から積極的に」「フライは上げない」の2点を一貫して言い続けてきた。打線もこれに応えてコツコツと安打を重ね、着実に点を取った。積極策が裏目に出て残塁の山を築く場面もあったが、八回、それまで3打席は凡打と三振に終わっていた小柄な平野雄哉(1年)が左前に二塁打を放つと、ベンチは大いに盛り上がった。「粘りの釜石」を象徴するシーンだった。

 

釜石の粘りの攻撃に沸く父母会の応援席

釜石の粘りの攻撃に沸く父母会の応援席

 

 「夏までは、先攻されるとなかなか追い付けないチームだったが、今大会では粘り強く戦えるようになった」と佐々木監督。だが、目標はあくまでセンバツ出場。大きな成長を認めつつ、試合終了後に選手を集め、「この負けを悔しいと思わなければいけない」と強調した。

 

 東北大会まで2週間余り。佐々木監督は「県大会では(投手が)抑えることができたが、東北大会では打たれることも覚悟しなければいけない。守備やバントなど細かな点を徹底的に鍛えて臨みたい」と課題を挙げる。

 

 肩の痛みをこらえながら一人で投げ抜いてきた岩間投手も思いは同じだ。「これで終わりじゃない。東北大会までにもっとレベルアップし、この悔しさをぶつけたい」。その向こうには、釜石南時代の1996年以来、20年ぶりのセンバツ晴れ舞台が待っている。

 

(復興釜石新聞 2015年9月26日発行 第422号より)

 

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