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秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン

センバツ出場懸け東北大会へ〜秋の高校野球県大会、釜石 惜しくも準優勝

秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン

秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン。閉会式で菊池智哉主将を先頭に球場内を行進する=22日、花巻球場

 

 第68回秋季東北地区高校野球県大会最終日は22日、花巻市の花巻球場で決勝が行われ、釜石は盛岡大付に3―6で敗れ、惜しくも準優勝に終わった。釜石は初回に1点を先制。二回、五回にも1点ずつ加えたものの、県大会5連投のエース岩間大(2年)が2本の本塁打を浴び、突き放された。敗れたとはいえ、釜石は盛岡大付を上回る12安打を放つなど最後まで食い下がり、スタンドを埋めた高校野球ファンに「粘りの釜石」を印象付けた。釜石は20年ぶりの春のセンバツ出場を目指し、盛岡大付、3位決定戦を勝ち抜いた一関学院とともに、10月10日から青森市で開かれる東北大会に出場する。

 

▽決勝
釜  石
1100100003
10203000×6
盛岡大付
(釡)岩間―大尻
(盛)吉田、坪田、井上涼―伊藤
▽本塁打 塩谷、二橋(盛)
▽三塁打 塩谷(盛)
▽二塁打 岡道、平野(釡)平賀、植田、二橋(盛)

 

 釜石は初回2死二塁から4番菊池勇貴(2年)の左前打で先制。二回は守備の乱れを突いて1点を加えた。1点を追う五回には5番新沼康大(1年)の中前打で3―3の同点としたが、六回以降は盛岡大付の継投策にかわされ無得点に終わった。

 

五回、新沼の中前打で大尻が生還、3—3の同点とする

五回、新沼の中前打で大尻が生還、3—3の同点とする

 

 エースの岩間は三回に2ラン、同点とした後の五回には3ランを浴びるなど一発に泣いたが、「投げさせてもらえたことがうれしかった」と、さばさばとした表情。準決勝まで4試合を一人で投げ抜き、「決勝は楽しもう」とマウンドに上がったという。

 

 得意のスライダーにチェンジアップを効果的に交ぜ、2本のホームラン以外は丁寧な投球。佐々木偉彦監督も「ナイスピッチング」とエースの力投をたたえた。「決勝は点の取り合いになるだろう」と予測した佐々木監督。「投手を中心にきちんと守れたことは良かった」と評価する。

 

 攻撃面では、「初球から積極的に」「フライは上げない」の2点を一貫して言い続けてきた。打線もこれに応えてコツコツと安打を重ね、着実に点を取った。積極策が裏目に出て残塁の山を築く場面もあったが、八回、それまで3打席は凡打と三振に終わっていた小柄な平野雄哉(1年)が左前に二塁打を放つと、ベンチは大いに盛り上がった。「粘りの釜石」を象徴するシーンだった。

 

釜石の粘りの攻撃に沸く父母会の応援席

釜石の粘りの攻撃に沸く父母会の応援席

 

 「夏までは、先攻されるとなかなか追い付けないチームだったが、今大会では粘り強く戦えるようになった」と佐々木監督。だが、目標はあくまでセンバツ出場。大きな成長を認めつつ、試合終了後に選手を集め、「この負けを悔しいと思わなければいけない」と強調した。

 

 東北大会まで2週間余り。佐々木監督は「県大会では(投手が)抑えることができたが、東北大会では打たれることも覚悟しなければいけない。守備やバントなど細かな点を徹底的に鍛えて臨みたい」と課題を挙げる。

 

 肩の痛みをこらえながら一人で投げ抜いてきた岩間投手も思いは同じだ。「これで終わりじゃない。東北大会までにもっとレベルアップし、この悔しさをぶつけたい」。その向こうには、釜石南時代の1996年以来、20年ぶりのセンバツ晴れ舞台が待っている。

 

(復興釜石新聞 2015年9月26日発行 第422号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

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「釜石線ゲーム」を楽しむ子どもたちと西山将士さん

素晴らしき柔道 子どもらに伝授〜五輪メダリストら熱心指導

「釜石線ゲーム」を楽しむ子どもたちと西山将士さん

人の背で作った線路の上を腹ばいになって進む「釜石線ゲーム」を楽しむ子どもたちと西山将士さん

 

 オリンピックなど世界の舞台で活躍する現役選手や指導者を招いた「少年柔道教室」が20日、釜石中体育館で開かれた。公益財団法人全日本柔道連盟(全柔連)が7月に「全国少年柔道協議会」(少柔協)を設立したことを機に、今年度、全国で実施を予定する少年教室の一環。県柔道連盟が主催し、県内各地の道場やスポ少15団体から小学生を中心に約150人が参加した。

 

 少柔協は人間教育を重んじる柔道の素晴らしさを知ってもらい、少年柔道の普及・振興につなげようと設立され、少年教室は本県が4カ所目。東日本大震災で被災した福島、宮城、岩手の3県では復興支援の意味合いも込めた。釜石市での教室は、全柔連の宗岡正二会長(新日鉄住金会長)が強く推して実現した。

 

 講師は2012年ロンドン五輪90キロ級で銅メダルを獲得し、現役で活躍する西山将士さん(30)、1992年バルセロナ五輪52キロ級銀メダリストの溝口紀子さん(44)、95年世界柔道選手権95キロ級3位の岡泉茂さん(47)。溝口、岡泉さんは全柔連評議員を務め、指導者として後進の育成に力を注ぐ。

 

 溝口さんが主導し準備運動からスタート。入念なストレッチや各技に必要な動きを取り入れたトレーニング、ゲームなどで楽しく体をほぐした。12年の五輪後、釜石の仮設住宅で被災者を元気づけ、今回は豪快な技で子どもたちを喜ばせた西山さんは「みんな元気いっぱいだが、少し体力が落ちている感じも。今日は礼節とか基本だけを覚え、楽しんでほしい。柔道を好きだなって思ってもらえたら」と熱心に子どもたちの相手をした。

 

 後半は基本的な練習、技の指導が行われた。岡泉さんは「柔道の技をつくるには、数多く正確に打ち込みをすることが大事」とし、技を受ける側の姿勢やかける側の意識するポイントを教えた。最後は、子どもたちが五輪メダルに触れさせてもらうなど有意義な時間となった。

 

溝口さん(右)、西山さんから五輪メダルを見せてもらう子ども

溝口さん(右)、西山さんから五輪メダルを見せてもらう子ども

 

 溝口さんは講評で、試合のピンチを救う言葉として「あせらない」「あわてない」「あきらめない」の3つの「あ」を伝授し、子どもたちを激励。参加者を代表し釜石柔道スポ少の佐々木ここみさん(双葉小4年)がお礼の言葉を述べた。

 

 大久保道場(釜石)の及川弘倫君(小佐野小6年)は「柔道の技の広さを教わり手本の技も見せてもらえ、貴重な体験だった。いろいろな経験を積んで、五輪のような大きな試合に出たい」と将来に夢を膨らませた。同道場の指導者、大久保幸徳さん(33)は「みんな教室を心待ちにしていた。普段やっていないトレーニングも楽しくやらせてもらい、指導する側も勉強になった。教わったことを繰り返し、今後につなげたい」と感謝した。

 

 釜石市柔道協会の今五郎会長(県連盟副会長)は「市内の少年柔道の競技人口は、少子化などもあり減少している。このような教室を機に柔道に親しむ子どもが増えてくれれば幸い」と期待した。

 

(復興釜石新聞 2015年9月23日発行 第421号より)

 

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いま、釜石の野球が熱い!

いま、釜石の野球が熱い!

秋季岩手県高校野球 釜石高校スコアボード

 

野球大好きのサクビッシュです!

 

先日、秋季岩手県高校野球が開催され釜石高校が準優勝!来春の選抜へとつながる東北大会へ20年振りに進出しました。

 

釜石高校頑張れ~!!

 

そしてそして!釜石高校だけじゃなく、いま釜石市の野球が熱いんです。

 

まずは、
1. 社会人の硬式野球『釜石野球団』
岩手県クラブカップ 準優勝!
東北大会出場!

 

2. 中学少年新人戦『釜石東中学校』
岩手県少年軟式新人戦 優勝!
県内各市町村の代表が集まる新人戦で見事優勝!

 

3. 壮年野球『釜石マリンズ』
岩手県大会 準優勝!
関東東北大会出場!

 

4. 一般軟式野球『ヨーカクラブ』
岩手県大会ベスト4!

 

各世代で岩手県の上位へ進出してます!釜石は、野球どころですねd(^-^)

 

ちなみに、私サクビッシュも野球をやっておりますが、いつもベンチを温めております(笑)

 

サクビッシュ

タウンレポーター サクビッシュ

所属:総合型地域スポーツクラブ 唐丹すぽこんクラブ / 資格:健康運動実践指導者 / 特技:高齢者の健康づくりのサポート

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3番大尻悠矢が右前打を放ち2点を先制

東北大会出場も決定〜秋の高校野球県大会、釜石 統合後初の決勝へ

3番大尻悠矢が右前打を放ち2点を先制

釜石ー花巻南 1回無死二、三塁から3番大尻悠矢が右前打を放ち2点を先制する=20日、花巻球場

 

 第68回秋季東北地区高校野球県大会で快進撃を続ける釜石は20日、花巻市の花巻球場で行われた準決勝で花巻南を3―1で破り、決勝進出と東北大会出場を決めた。2008年に釜石南と釜石北が統合して以降、初の快挙。釜石南は1995年の第48回大会で準優勝し東北大会に出場。東北大会でも準優勝し、初のセンバツ出場を果たしている。以来、20年ぶりにめぐって来た大きなチャンス。釜石南OBでもある佐々木偉彦監督(31)は「東北大会でもこれまで通り、ともかく一戦、一戦」と気を引き締める。県大会決勝は22日、花巻球場で強豪・盛岡大付と対戦する。

 

▽準決勝
花巻南
0000100001
20001000×3
釜 石
(花)佐々木悠、前野―伊藤
(釡)岩間―大尻
▽二塁打 古舘(花)奥村、菊池勇2(釡)

 

エース岩間熱投 花巻南に3-1

 

 釜石は初回、連打で無死二、三塁とし、大尻悠矢(1年)の右前打で2点を先制。1点を返された後の五回には、2死一、三塁から新沼康大(1年)の内野安打で1点を追加。投げては県大会4連投の岩間大(2年)が散発4安打1失点に抑えて逃げ切った。

 

 気力だけで投げ抜いたエース岩間の「粘投」が、20年ぶりの東北大会出場の原動力となった。「一番いいピッチャー。彼でないと勝てない」。佐々木偉彦監督は迷わず、岩間に準決勝のマウンドを託した。

 
 その岩間。地区予選初戦こそ継投したものの、その後は2連続完投。県大会でもこれまで3試合全てを一人で投げ抜いてきた。県大会初戦から肩に痛みがあり、「きょうは立っているだけで痛かった」と明かす。

 

 しかし、投球はさえにさえた。直球は130キロ弱のスピードだが、得意のスライダーを効果的に決め、チェンジアップで空振りを取った。1球ごとに魂を込めて投じた130球が勝利を呼び込んだ。

 

肩の痛みをこらえて熱投する岩間投手

県大会で4連続完投勝利。肩の痛みをこらえて熱投する岩間投手

 

 地区予選の初戦で高田にコールド負けしたことが、粘りの原点となった。「センバツを目標にやってきた。こんなところで負けてはいられない」。地区予選の代表決定戦では延長十三回を投げ抜き、第3代表の座をつかみ取った。

 

 大槌町出身の岩間は赤浜小6年時に震災で被災。自宅を流され、母親は今も行方不明のままだ。現在は父・茂さん(47)の釜石市小川町の実家で、祖父母と4人で暮らす。大学生の兄・仁さんは昨年、釜石高野球部の主将として活躍した。

 

 「負けん気は強いですよ。私の言うこともあまりきかない。意地っ張りは兄譲り」と茂さん。「チームの中で一番気持ちが強く、周りを鼓舞する強さもある」と佐々木監督の信頼も厚い。震災で母親を失った悲しみを逆に力に変え、準決勝を投げ抜いた。

 

 エースの奮闘に1年生捕手の大尻悠矢が応えた。初回、無死二、三塁の場面で2点先制打。エースを助けたい、との思いが打球を右翼線に運んだ。「強気のリード。インコースに、びっくりするようなサインも出す」という佐々木監督の期待にも応えた。

 

 「初回に点を取ろう、と言ったことを選手がそのまま表現してくれた」と佐々木監督。就任1年目で手にした東北大会出場切符に、「正直、力はないと思う。気持ちで勝ち抜くしかない」と思いを込める。

 

父母席も快進撃に熱狂「すごい、信じられない」

 

 校訓に掲げる「鋼鉄の意志(はがねのこころ)」を体現した釜石高ナインの破竹の快進撃に、応援席を埋めた父母会も沸いた。最前列でメガホンを取った事務局長の沖裕之さん(54)=釜石市教委スポーツ推進課長=は「きのう(準々決勝)勝っただけで、すごいと思った。信じられない」と絶句した。

 

 同大会は課外授業と重なり、生徒応援の予定はなかった。代わって応援スタンドには父母会約30人と野球部OB約20人が陣取り、一投一打に熱い声援を送った。最後の打者を岩間投手が外野フライで打ち取ると、「やったー、決勝だ」「東北大会だ」と歓声を上げ、喜びを爆発させた。

 

 地区予選の初戦で高田にコールド負け。「まさか、こうなるとは思ってもみなかった」と沖さん。「岩間君の男気がチームを一つにした」と奮闘をたたえた。

 

統合後初の決勝進出、東北大会出場に沸く父母会の応援席

統合後初の決勝進出、東北大会出場に沸く父母会の応援席

 
 

準々決勝 延長十回 宮古に逆転勝ち〜沿岸対決、釜石に軍配

 

▽準々決勝(八幡平球場)
釜 石
00000000134
00010000001
宮 古
(延長十回)
(釡)岩間―大尻
(宮)伊藤虎、高橋、山本―佐々木夢
▽二塁打 佐々木尚、新沼(釡)大川原、高橋(宮)

 

 釜石は八回まで0―1と追い詰められたが、九回に追い付き、延長十回に一挙3点を加え、逆転で宮古との「沿岸対決」を制した。

 

 1点リードされたまま迎えた九回、2死一、二塁。平野雄哉(1年)がフルカウントからしぶとく左翼線に打球を運んで同点。延長十回には1死満塁から、新沼康大(1年)がセンターの頭上を越える勝ち越しの二塁打を放ち勝負を決めた。

 

5番新沼康大の右中間二塁打で2者が生還

釜石—宮古 十回1死満塁、5番新沼康大の右中間二塁打で2者が生還、3ー1と逆転する=19日、八幡平球場

 

 いずれも佐々木監督の1年生起用がズバリと的中した。

 

 2回戦でけがをしたメンバーに代わり公式戦で初先発した平野について、監督は「積極的にバットを振れるし、打撃もシャープ。一本出るのではないかという勘があった」。打撃不振ながら5番に打順を上げた新沼は「必ずキーマンになる」と送り出した。

 

 165センチ、52キロと小柄の平野は甲子中出身。「ダウンスイングを心がけているが、フライになってしまって…。頼む、ヒットになってくれと祈りました」と、チームを救った殊勲の場面を振り返る。「正直言ってメンタル面はあまり強くない。監督の『信じてやれ』という言葉が支えになった」

 

 一方、「県大会初戦から調子を落とし、チームに迷惑をかけていた」という新沼は釜石東中出身。2球続いた変化球のあと、「絶対来ると思っていた」直球を思い切り振り抜き、準決勝進出を決定付けた。目標はあくまでセンバツ出場。「まだ通過点。守備、走塁面で(自分は)レベルが落ちるので、バッティングで取り戻さないと」と、さらなる貢献を胸に誓う。

 

 「序盤は粘り、追い上げる。予想した通りの展開。最後まで選手を信じていた」と佐々木監督。「目標はセンバツ出場」と選手に言い続けてきた。そのセンバツにつながる東北大会進出まで、あと1勝。「1戦ごとに選手に自立心が付いてきた。もっともっと、うまくなる」と期待を膨らませる。

 

(復興釜石新聞 2015年9月23日発行 第421号より)

 

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大きな手で肩もみ交流、野田復興住宅でボランティア活動〜釜石SW「地域と一体」アピール

交流を深めた釜石シーウェイブスの選手、野田復興住宅の住民ら

交流を深めた釜石シーウェイブスの選手、野田復興住宅の住民ら

 

 釜石シーウェイブス(SW)RFCの選手らが17日、釜石市野田町の野田復興公営住宅(32戸)を訪れ、肩もみやお茶を囲んでのおしゃべりなどで住民らと交流した。

 

 釜石SWは震災以降、練習や試合の合間に雪かきや復興住宅への引っ越しの手伝いなどボランティア活動を行っている。今回は、敬老の日(21日)にちなみ肩もみボランティアを企画。桜庭吉彦ディビジョンマネジャー(DM)の知人を通じて同住宅で実施することにし、ベテランの伊藤剛臣選手(44)ら5人が活動した。

 

 同住宅内にある集会所には同住宅の住民のほか、野田町の住民らも足を運んだ。選手らが「気になるところありますか」などと語りかけながら肩をもみほぐしてゆくと、住民は「熱くなった。血行が良くなった」「ぜいだくだ」などと、心地良さそうに顔をほころばせていた。

 

 肩もみの後は、お茶やお菓子を囲んで談笑。選手の自己紹介や住民らの生活の様子、要望などを聞きながら親睦を深めた。

 

 同団地で暮らす男性(80)は「普段は一人でごろごろしているので、今日は楽しい。体も楽になり、最高だ」と笑顔を見せた。近くに住む千葉スミ子さんは「けがの対処法とか聞きたいと思って参加。もっと話したかった」と名残惜しそう。同団地自治会長の中村容堂(よしたか)さん(60)は「高齢者がいるので、雪かきなどで皆さんの若い力を借りたい。負担のかからない程度で市民とつながりを深めてもらえれば」と期待した。

 

 伊藤選手は「楽しく交流し、元気をもらった。目指すはトップリーグ昇格」と力を込めた。桜庭DMは「顔が見える交流、活動を発信することが大事だと改めて感じた」と話した。

 

 トップイーストリーグから昇格を目指す釜石SWは、12日に釜石市球技場で行われた開幕戦でヤクルトに勝利。あす20日は埼玉県熊谷市でセコムと対戦する。27日には再び地元釜石で日本IBMと対戦することになっており、選手らは「一人でも多くの市民に足を運んでほしい」と来場を呼びかけている。

 

(復興釜石新聞 2015年9月19日発行 第420号より)

関連情報 by 縁とらんす
釜石シーウェイブスR.F.C. 公式サイト
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後半25分、CTBトロケがゴールポスト下にトライを決め、ゴールも成功し、28—25と逆転する

FWパワープレーで息吹き返す〜釜石逆転勝利も苦い開幕戦 ラグビートップイーストリーグ

 ラグビー地域リーグ、トップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは12日、地元釜石市球技場で迎えた開幕戦でヤクルトと対戦、35―25で逆転勝ちした。昨季はあと1勝まで迫った悲願のトップリーグ(TL)昇格へ向け、まずは白星発進となったものの、前半は14―18とリードを許す苦しいスタート。釜石の昇格を後押ししようとスタンドを埋めた約1200人の地元ファンをヒヤリとさせた。

 

釜石シーウェイブス 35(勝ち点5)  ヤクルト 25(勝ち点0)
キックオフ 釜石
▽レフェリー 畑中大器(関東協会)

 

 苦い開幕戦となった。勝利のノーサイドにも釜石の選手に笑顔はなく、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は「やろうという目が感じられなかった。そういうチームではないはず」と厳しく指摘。選手の奮起を促した。

 

 開幕初戦を意識した固さだろうか、序盤はボールが手に付かず、パスワークも乱れ、小さなミスを繰り返した。前半3分、PGで先制したものの、直後にキックチャージからトライを奪われる。14分にはターンオーバーを許し、2つ目のトライを喫した。21分にWTB小野航大がトライを決め、8―18からSO村田賢史の2PGで4点差まで追い上げて折り返した。

 

 後半も先にトライを奪われたが、4分、小野の好タックルから盛り返す。ゴール前のモールを一気に押し込み、ナンバー8須田康夫主将が豪快にトライ。再び4点差まで迫った。これでFWが息を吹き返し、25分にはCTBマイケル・バー・トロケが逆転のダイビングトライ。終盤にもモールから1トライを加え、勝ち点5を手にした。

 

 「チームは生もの、水もの。熟成はしてきたが、初戦の難しさもあり、我慢するゲームとなってしまった」と三浦HC。新戦力5人を先発に起用するなど思い切った布陣で臨んだが、胸に描いたゲームプランにはまらなかった。「シンプルに前に出ることが重要。ラックを繰り返し、空いたスペースを突きたい」と次戦へ向け課題を挙げた。

 

 パワープレーの威力を自ら見せつけた須田主将も、「勝つには勝ったが、内容が良くなかった。油断したわけではないが、ゲームプラン通りできず、焦りも出た。自分たちで苦しくしてしまった」と猛省。「(セットプレーで)組めばいけると手応えもつかんだ。初戦で得た自信を次戦で生かしたい」と奮起を誓った。

 

前半21分、釜石WTB小野航大が左隅にトライを決め、8ー15とする

前半21分、釜石WTB小野航大が左隅にトライを決め、8ー15とする=釜石市球技場

 

「トライしたいとは思っていたが、まさか、こんな形で取れるとは」。日大から加入したルーキー、トンガ出身のCTBマイケル・バー・トロケ(25)が逆転トライを決め、「初戦でチームに貢献できて良かった」と照れ臭そうに喜びをかみしめた。

 

 後半25分、夢中でラックに入ると、目の前にボールがあったという。すかさず拾い、ゴールポスト下に豪快なダイビングトライ。苦しむチームに勝利を呼び込んだ。

 

 父親は2004年まで釜石でプレーし、現在はニュージーランドで暮らすソロモナ・バー・トロケさん。息子が活躍する釜石に来月、やってくるそうで、「それまでにもっとラインブレークに磨きをかけたい」とトロケ。

 

後半25分、CTBトロケがゴールポスト下にトライを決め、ゴールも成功し、28—25と逆転する

後半25分、CTBトロケがゴールポスト下にトライを決め、ゴールも成功し、28—25と逆転する

 

スクラム、ラインアウト体験

 

 釜石SWのサポーター有志が開幕戦に合わせ、初の観戦ガイドツアーを実施した。参加した男女はグラウンドでスクラムやラインアウトを体験、子どものように歓声を上げた。

 

 初心者15人が参加。ラグビーのルールや観戦の心得などについて解説を受けたあとグラウンドへ。ラインアウトでSWの選手に持ち上げられた大槌町の市川高芳さん(65)は「もちろん初めて。最高の気分」と大喜び。

 

 スクラムを組んでみた釜石市大只越町の山﨑可奈子さん(38)は「意外とガッチリ感があった。(ラインアウトは)めっちゃ、高かった」と楽しんだ。

 

 フェースブックなどで参加を呼びかけたサポーター下村達志さんは「地元にもっとラグビーファンを増やしたい」と次のプランを練っている。

 

ラインアウト体験で釜石SWの選手に持ち上げられ、大喜びのサポーター

ラインアウト体験で釜石SWの選手に持ち上げられ、大喜びのサポーター

 

(復興釜石新聞 2015年9月16日発行 第419号より)

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ラグビー2015 パブリックビューイング

ラグビーワールドカップ2015イングランド大会パブリックビューイング開催

ラグビーワールドカップ2015イングランド大会パブリックビューイング

 
 

Rugby World Cup 2019 in KAMAISHI

 

2019(平成31)年に開催される「ラグビーワールドカップ2019」日本大会の国内12開催地の一つとして当市が選定されました。4年後に開催される大会の成功に向けて、様々な情報を発信していきたいと思います。

 

『ラグビーワールドカップ2015 イングランド大会 』が9月18日から始まります!釜石市ではパブリックビューイングを9月20日、9月23日、10月3日、10月12日と計4回開催します。

 

ラグビーワールドカップ2015イングランド大会パブリックビューイング

 

https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/ragby_city/detail/__icsFiles/afieldfile/2015/09/17/RWC-PV(map).pdf

パブリックビューイングの会場ご案内(PDF版)

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開催要件

☆どなたでも参加ご自由、入場無料です。
特に小・中学生以下については深夜開催のため、保護者の責任下で行動すること。
小・中学生は土曜日の開催と日曜日の早朝開催のみ参加できます。
☆駐車台数には限りが有ります。自家用車の管理は自己責任でお願いします。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 ラグビーワールドカップ推進室
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111(105) / 0193-22-0922 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/ragby_city/detail/1196294_3208.html
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TL昇格へ 12日公式戦開幕、釜石SW 初戦はヤクルトと〜チーム力アップ 膨らむ期待

12日の開幕戦に向けて調整する釜石SW=5日、釜石市球技場

12日の開幕戦に向けて調整する釜石SW=5日、釜石市球技場

 

 社会人ラグビー地域リーグ、トップイーストリーグ・ディビジョン1は12日に開幕。釜石シーウェイブス(SW)RFC(昨季2位)は、昨季あと1勝まで迫った悲願のトップリーグ(TL)昇格を目指し、ホームグラウンドの釜石市球技場でヤクルト(昨季7位)を迎え撃つ。例年より始動が遅れ、春先はチーム状態も良くなかったが、けが人が復帰するとともにチーム力もアップ。2年目の指揮を執る三浦健博ヘッドコーチ(HC)は「若手が成長し、昇格を狙える力はついてきた。まずはヤクルト戦から、いい形でスタートしたい」と意気込む。

 
 
5月のIBC杯で慶大に敗れ、6月の北上招待ではサニックス(トップキュウシュウ)にも完敗。7月に東京で行ったサマーキャンプでは、同リーグの日野自動車、学生チャンピオンの帝京大にも敗れた。

 

 しかし、8月の秋田ノーザンブレッツ戦では、南アフリカから加入した新戦力フランカー、ワーウィック・テクレンバーグ(28)が4トライを奪うなど大活躍で圧勝。けがで戦列を離れていた新戦力、元日本代表のフッカー松原裕司(36)、ロック北川勇次(29)らが復帰した東芝との練習試合では、「強力FWに差し込まれることもなく、ターンオーバーまで持っていけるようになった」と三浦HCは進化を認める。

 

 TL昇格まであと1勝と迫った昨季はディフェンス面の強化で成果は残したものの、チャレンジシリーズのホンダ戦ではフィジカル面で劣勢に立たされ完敗。クボタとの入れ替え戦でも力負けし課題を残した。

 

 今年のSWのテーマは「昨年の成績を超え、新しい歴史をつくろう」。シーズン序盤はあえてチームを壊し、新しいシステムづくりに挑んだ。けが人が出ることを覚悟しつつ、フィジカルの強化にも力を入れた。そうした改革の成果が、やっと実りつつある。

 

トップリーグ昇格へ乾杯で決意を新たにする釜石SWの選手ら

トップリーグ昇格へ乾杯で決意を新たにする釜石SWの選手ら

 

 今季は外国人選手を含む新戦力13人を補強。若手の成長も加わり、選手層はぐんと厚くなった。けが人が復帰しメンバーがそろったことで、15対15の試合形式で練習できるようになったことも大きいという。

 

 公式戦開幕を目前にした仕上がり状況を三浦HCは「ディフェンスは70~80%ぐらい」と高く評価しながらも、「アタックはまだ60%ぐらいか。FWが獲得したボールをバックスがどう前に運ぶか」と課題も残す。「ターンオーバーを狙い、シンプルに前へ、前へ。ディフェンスもアタックも、ひたむきに」と開幕戦へのゲームプランを描く。

 

 ゼネラルマネジャー(GM)を兼ねる桜庭吉彦ディビジョンマネジャー(DM)は「チーム全体がレベルアップし、層が厚くなった」と認める一方で、「昨季は試合によって波があった」と指摘。「どの試合でもブレの少ない結果を残したい」と選手が力を十分に発揮できる環境整備に力を入れる。

 

 「入れ替え戦で勝てるチームづくりへ、さらに強化を図りたい」と桜庭DM。最終目標はTL昇格だが、三浦HCとともに「先を見ることなく、1試合ごとにベストを尽くし成長することが大事」と口をそろえる。

 

 開幕のヤクルト戦は12日午後2時キックオフ。入場は無料。

 
■釜石シーウェイブス トップイーストリーグ試合日程
1. 9月12日(土)ヤクルト(釜石市球技場/午後2時)
2. 9月20日(日)セコム(埼玉県・熊谷ラグビー場/正午)
3. 9月27日(日)日本IBM(釜石市球技場/正午)
4. 10月10日(土)秋田ノーザンブレッツ(秋田市・あきぎんスタジアム/午後1時)
5. 10月24日(土)横河武蔵野(北上総合運動公園/午後1時)
6. 10月31日(土)日野自動車(東京・秩父宮ラグビー場/午後2時)
7. 11月14日(土)東京ガス(盛岡南公園球技場/午後1時)
8. 11月28日(土)栗田工業(神奈川県・相模原ギオンスタジアム/正午)
9. 12月5日(土)三菱重工相模原(東京・秩父宮ラグビー場/午後2時)

 

(復興釜石新聞 2015年9月9日発行 第417号より)

 

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釜石シーウェイブス トップイーストリーグ Div.1 開幕戦

釜石シーウェイブス トップイーストリーグ Div.1 2015開幕

釜石シーウェイブス トップイーストリーグ Div.1 開幕戦

 

いよいよ2015年のラグビーシーズンがスタートします!今年は釜石でのホームゲームが2試合。しかも、シーズン開幕戦が行われます!

 

【開幕戦】釜石シーウェイブス VS ヤクルトレビンズ

日時

9月12日(土)14時キックオフ

場所

釜石市営球技場(松倉グランド)にて

試合

ジャパンラグビー トップイーストリーグ Div.1
釜石シーウェイブスRFC vs ヤクルトレビンズ

入場料

無料

 

イーストリーグ Div.1自体の開幕ゲームでもあり、今年のトップイーストは釜石からシーズンが始まる事になります!

 

トップリーグまであと一歩の所まで近付いた昨季を上回るシーズンにするためにも、スタートダッシュをみなさんで応援お願いします!!

 

【第3節】釜石シーウェイブス VS 日本IBMビッグブルー

日時

9月27日(土)12時キックオフ

場所

釜石市営球技場(松倉グランド)にて

試合

ジャパンラグビー トップイーストリーグ Div.1
釜石シーウェイブスRFC vs 日本IBMビッグブルー

入場料

無料

 
釜石シーウェイブスRFC公式サイト

 

釜石○○会議

釜石○○会議

○○会議は、参加者が仲間と共に、釜石の好きなところや、こんな街にしたいを話し合い、自分達の手でそれを実現に近づけるための何かを始めるきっかけとする場です。Facebookページ

ラグビー岩手(釜石SW主体)国体出場権獲得 7人制の難敵に粘り勝ち、後半逆転24-12

和歌山国体出場権獲得を喜ぶラグビー岩手・成年のメンバー

和歌山国体出場権獲得を喜ぶラグビー岩手・成年のメンバー

 

 第42回東北総合体育大会ラグビーフットボール競技・成年男子(7人制)は22、23の両日、釜石市甲子町松倉の市球技場で行われ、釜石シーウェイブス(SW)RFCを主体にした岩手は代表決定戦で秋田に24―12(前半12―12)で逆転勝ちし、10月に和歌山県で行われる国体への出場を決めた。今年の東北総体は、来年に迫った「希望郷いわて国体」のリハーサル大会を兼ねる。ライバル秋田を下しての国体切符獲得に、県ラグビー協会国体強化委員長の桜庭吉彦さん(48)=釜石SWディビジョンマネジャー=は「来年の国体成功へ弾みが付く」と喜ぶ。

 

 7人制ラグビーの試合時間は前後半各7分と短く、ゲームマネジメントが難しい。

 

 秋田との代表決定戦では前半4分、FWタウファタフィアイバハ優のトライで岩手が先制。しかし、このあと秋田が連続トライ。岩手は5―12と劣勢に立たされ、スタンドに詰めかけた地元ファンを心配させた。

 

 前半終了直前にFW佐藤雄太が独走トライ、ゴールも決まり同点に。後半開始早々、バックス関東伸峻が相手を振り切り、タッチライン沿いを走り切って逆転トライ。さらに途中交代の高城良太がトライ、ゴールも決め24―12と突き放した。

 

 「夕べは眠れなかった」と選手兼任の細川進監督(36)。予選の組み合わせから代表決定戦は宮城との対戦を想定していたが、結局、相手は力のある秋田に。「7人制では秋田の方が格上。勝った記憶がない」という悪いイメージが頭をよぎったという。

 

 地元開催のプレッシャーも加わった。「しかし選手は重圧を感じさせず、リラックスし、楽しんでやってくれた」と細川監督。「空いたスペースにボールを運び、一人一人が前に出る」というゲームプランが見事にはまり、難敵を逆転で下した。

 

 ベテランの域に入った菅野朋幸主将(30)は「ほっとした。前半は少し受け身に立ってしまったが、チャンスが来ると信じ一人一人が前に出続けた」と、劣勢を跳ね返す粘り勝ちを喜んだ。春から重ねてきたチーム練習では、主将として「若手のメンバーが伸び伸びプレーできるよう」心を砕いてきたという。「外部から加わったメンバーも力を発揮し、一体感のある非常にいいチームができた」と国体本番へ向け手応えも膨らむ。

 

ラグビー成年代表決定戦 岩手─秋田 後半1分、岩手のバックス関東伸峻が相手を振り切り、逆転トライ=23日、釜石市球技場

ラグビー成年代表決定戦 岩手─秋田 後半1分、岩手のバックス関東伸峻が相手を振り切り、逆転トライ=23日、釜石市球技場

 

 2年前は東北総体で敗れ、昨年の長崎国体では予選ブロックで敗退。岩手の指揮を執って6年目となる細川監督は来年の国体優勝を見据え、「今年は最低でもベスト4には入りたい」と目標を掲げる。「フィジカル、フィットネスなどの強みに加え、スキルも上積みすればいけるのではないか」と、さらなる強化へ思いを描く。

 

(復興釜石新聞 2015年8月26日発行 第413号より)

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ラグビーW杯釜石大会の成功を呼びかける松瀬学さん

ラグビーW杯釜石大会成功へ〜東北スポーツボランティアサミットで意見交わす

ラグビーW杯釜石大会の成功を呼びかける松瀬学さん

ラグビーW杯釜石大会の成功を呼びかける松瀬学さん

 

 ボランティア意識と資質の向上、スポーツによる地域づくりへの寄与などを目的にした「東北スポーツボランティアサミット」(ラグビーワールドカップ2019釜石開催支援連絡会など主催)が8、9の2日間にわたり釜石市で開かれた。東北のほか、東京、神奈川、千葉など関東のボランティアも合わせ30人余りが参加。釜石で開催されるラグビーW杯の成功へ向け、スポーツ振興に取り組むボランティアの視点から現状や課題について意見を交わした。

 

 同サミットは2005年の山形市から始まり、今年で11回目。釜石がラグビーW杯開催地に決まったことを受け、本県では初めて開かれた。参加者はサッカーを中心に、ラグビー、マラソンなどさまざまなスポーツ分野で支援活動に取り組んでいる。

 

 初日は市球技場で行われたラグビッグドリーム、釜石SW―秋田NBの試合を観戦したあと、「スポーツの力と地域おこし」をテーマに意見交換。2日目は鵜住居町根浜の宝来館でフォーラムを開いた。

 

 ラグビーW杯のPRや支援活動に取り組むスポーツジャーナリストの松瀬学さんは「国際大会を盛り上げる3要素は、開催国の活躍、天気、ボランティア。釜石の大会には復興の遅れや財政問題など課題も多いが、ボランティアのみなさんがリーダーとなって絆を強め、スクラムを組んで成功させよう。人と人がつながり、創造的復興を成し遂げよう」と呼びかけた。

 

 本県出身の元ラグビー日本代表で、釜石大会を支援する笹田学さん(62)は「釜石がW杯開催地に選ばれたのは奇跡。地元ボランティアの熱意と活躍が、開催地決定に持ち込んだ」とたたえた。

 

 参加者からは「中心になるのはあくまで地元の人。大会後のことも考えないと、やっていけない」などの意見が出た。

 

(復興釜石新聞 2015年8月19日発行 第411号より)

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先制トライを決めたロック伊藤剛臣

釜石SW チーム熟成 秋田を圧勝 〜テクレンバーグ 4トライ、公式戦開幕まで1ヵ月

7月に加入したばかりのテクレンバーグ

7月に加入したばかりのテクレンバーグ。地元ファンが見守る中、いきなり4トライとブレイクした

 

 釜石ラグビッグドリーム2015は8日、釜石市甲子町の市球技場で行われ、釜石シーウェイブス(SW)RFCが同じトップイーストリーグに所属する秋田ノーザンブレッツに54―12(前半19―5)で大勝した。南アフリカ出身で7月に新たに加わったばかりのフランカー、ワーウィック・テクレンバーグ(28)が4トライを荒稼ぎする大活躍。公式戦開幕まで1カ月と迫る中、「やっとチームが熟成してきた」と三浦健博ヘッドコーチを喜ばせた。

 

 南半球の強豪クラブチームが参加する世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」でプレー経験があるテクレンバーグ(189センチ、107キロ)が、地元ファンが見守る中でいきなり底力を見せつけた。

 

先制トライを決めたロック伊藤剛臣

先制トライを決めたロック伊藤剛臣。44歳になる今季も衰えを知らない

 

 奪った4トライはいずれもモールを押し込み、インゴールで押さえたもの。三浦ヘッドコーチは「モールの内側にいても前に出る力がある。ディフェンスもしつこい。何度かターンオーバーもあった」と新しい”助っ人”のブレイクを喜んだ。

 

 須田康夫主将は「南アの激しいラグビーを体現する彼のハードワークは、味方には大きな力になり、相手には大きなプレッシャーになる」と期待する。

 

 春先からチーム状態は決して良くはなかった。5月のIBC杯で慶大に敗れ、6月の北上招待ではサニックス(トップキュウシュウ)に敗れている。7月末に東京で行ったサマーキャンプでは、同リーグの日野自動車、学生王者の帝京大にも敗れた。

 

 しかし、今季、地元での初戦となったこの試合では、6月のオープン戦で接戦の末敗れている秋田を圧倒。44歳のロック伊藤剛臣の先制トライを皮切りに前半3、後半5の計8トライを奪い、きっちりとお返しした。

 

 シーズン序盤は、あえてチームを壊し、新しいシステムづくりに挑んできた三浦ヘッドコーチ。「けが人が戻り、層が厚くなった」と手応えを認めつつ、「自陣に長くくぎ付けとなる時間帯もあった。9(SH)、10(SO)、15(FB)を中心にエリアを取り、強いFWを前に出したい」と、公式戦へ向けさらなる底上げに取り組む。

 

 須田主将も「ここにきていい流れになっている。けが人が戻り、2チームに分かれて試合形式で練習ができるようになった。開幕に向けたこれから1カ月の伸び代は昨季より大きいはず」と自信を膨らませる。

 

(復興釜石新聞 2015年8月12日発行 第410号より)

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