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ラグビーカフェ釜石

『ラグビーカフェ釜石』プレオープンイベント開催のお知らせ

ラグビーカフェ釜石

 

『ラグビーカフェ釜石』11月15日(日)プレオープンイベント開催!

 

プレオープンプログラム

9:30 開場
10:00 開会
10:05 RWC2015 釜石東ロータリークラブ 中学生派遣事業報告
10:30 RWC2015 開催都市公式視察報告
11:15 RWC2015 岩手県ラグビー協会 視察報告ならびに寄付贈呈式
11:30 RWC2019に向けて釜石市特産品試食会
12:00 閉会

 

釜石市特産品試食会

●ラガークッキー(アンジェリック)
ラグビーカフェとのコラボレーションから生まれた、郷土菓子かまだんご味のクッキー。ほろにがさが外国人にも好評です。
 
●海まん(カマロク)
三陸の海の幸をふんだんに使った、贅沢な中華まん。釜石の新名物として注目度の高い逸品をご賞味ください。
 
●たらコロッケ(hamayui)
肉厚のたらをサクサクの衣で包みました。ラグビーW杯の開催都市決定を記念して、ラグビーボールの形をしています。
 
●ラガーブレンド(ハピスコーヒー)
鵜住居に拠点を置くコーヒー屋さんが、ラグビーをイメージして特別にブレンドしてくれたコーヒーです。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 ラグビーワールドカップ推進室
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111(105) / Fax:0193-22-6040 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/shokai/ragby_city/detail/1197443_3208.html
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
後半30分、敵陣ラックからFW陣がつなぎ、フッカー松原が右隅にトライ

松原勝利のトライ 釜石6連勝 日野に16-11〜粘りのディフェンスから逆転

後半30分、敵陣ラックからFW陣がつなぎ、フッカー松原が右隅にトライ

 後半30分、敵陣ラックからFW陣がつなぎ、フッカー松原が右隅にトライ、16-8と点差を広げる=10月31日、東京・秩父宮ラグビー場

 

 ラグビー・トップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは10月31日、東京・秩父宮ラグビー場で日野自動車と対戦。16―11で競り勝ち、開幕からの連勝を6に伸ばした。前半は3―8とリードを許して折り返したが、後半は堅い守りでボールをキープ。SO村田賢史のPGで2点差に迫った後、28分にFB沼田邦光がPGを決め9―8と逆転。30分にはラックからFWがつなぎ、フッカー松原裕司が右隅にトライ。ロスタイムにPGで5点差に迫られたが、逃げ切った。次戦は11月14日、5戦無敗で3位に付ける東京ガスと盛岡市の盛岡南公園球技場で対戦する。

 

 ▽キックオフ 日野
 「粘り強いディフェンスの勝利。よく我慢してくれた」。夏のオープン戦で敗れている難敵日野自動車に競り勝ち、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は「チームの成長につながる1勝」と喜んだ。

 

 苦しい試合展開だった。慣れない外国人レフェリーの笛と呼吸が合わず、序盤から反則を連発。自慢のスクラムも押され、嫌なムードが漂った。

 

 流れを変えたのは、前半残り10分間の堅い守り。自陣ゴールにくぎ付けとなりながらも、FW、バックスが一体となり、低く鋭いタックルで猛攻をしのぎ切った。

 

 ハーフタイムで三浦HCの指示は「シンプルに前へ」。プラン通りFW陣が敵陣に攻め込み、2本のPGで逆転に成功した。

 

 「ディフェンスの集中力は途切れなかった。だから焦りも全然なかった」と須田康夫主将。「ベーシックは確実に上がっている。あのぐらい守れるのは普通」と胸を張った。

 

 勝利を決定付けるトライを奪った松原は、元日本代表の経験が生きた。神戸製鋼から移籍した36歳のベテラン。一度は引退を決めたが、釜石から誘いを受け復活した。今リーグ戦では3つ目のトライ。「釜石に来たのは大正解。トップリーグに昇格するためにも、こういう試合を続けたい」と、さらなる活躍を誓う。

 

(復興釜石新聞 2015年11月4日発行 第433号より)

復興釜石新聞

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問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

華麗なドリブル 迫力シュート、子供らもはつらつプレー〜岩手ビッグブルズ バスケットボールクリニック

小野寺選手(右)らの指導で、はつらつとミニゲーム

小野寺選手(右)らの指導で、はつらつとミニゲーム

 

 日本プロバスケットボールリーグ(TKbjリーグ)岩手ビッグブルズの選手によるバスケットボールクリニックが12日、釜石市の中妻体育館で開かれた。一関市出身の小野寺祥太選手、今シーズンから新加入の石川海斗選手が講師となり、釜石、大槌でミニバスケットボールに取り組んでいる小学生約90人にバスケットボールの楽しさを伝えた。

 

 参加者はドリブル鬼ごっこで体を温めた後、8チームに分かれてプロ選手2人とミニゲームで対戦した。華麗なドリブル、迫力あるダンクシュートなど両選手が素晴らしいプレーを見せると、子どもたちも思いっきり良くゴールを決めるなどプロ顔負けのはつらつプレーを披露。応援席からは大きな歓声と拍手が起こっていた。

 

 平田ミニバスケットボール少年団主将の菊池心愛(ここみ)さんは「プロの選手はシュートやドリブルなど本当にうまい。人を抜けるようドリブルに磨きをかけたい」と刺激を受けた様子。小佐野ミニバスケットボールスポーツ少年団主将の新屋子竜君は「フェイクやパスのスピードなどいろいろとすごいプレーを見ることができ、いい経験になった。今後の目標は県大会で優勝することで、まずは11月の予選を突破」と力を込めた。

 

あこがれの選手を囲んで笑顔の参加児童

 

 石川選手は「バスケットは楽しむことが大事なスポーツ。一つ一つの練習を一生懸命やって、とにかく楽しんでプレーして」と激励。小野寺選手は「子どもたちから元気をもらい、楽しかった。試合で活躍し、みんなの目標になれるよう頑張りたい」と意気込みを語った。

 

 今回のクリニックでは、岩手銀行(盛岡市、田口幸雄頭取)から子どもたちに、同社が協賛するビッグブルズの復興祈念試合への招待チケットの贈呈も。同銀行はまゆり支店の川村雄治支店長が「みんなの応援が力になる。選手を身近に感じながら応援し、迫力ある姿を目に焼き付けてほしい」と呼びかけた。招待される試合は18日に宮古市民総合体育館で行われる。

【Report】岩手銀行Presents 復興祈念試合招待チケット贈呈式&クリニック今週末の10/17,18に宮古市で開催される岩手ビッグブルズのホームゲームに、今年も岩手銀行様に冠パートナーとしてご協賛いただくことになりました。その…

Posted by 岩手ビッグブルズ on 2015年10月12日

 

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甲子川沿いを、大声援に後押しされながら終盤へ

健康謳歌 秋晴れマラソン〜530人力走

第41回釜石健康マラソン大会

秋の日差しに包まれ、小学生から80代までの大集団が、3・2キロコースに飛び出した

 

 第41回釜石健康マラソン大会(市教育委員会、市体育協会、市陸上競技協会主催)は10日、甲子町松倉の市球技場で開かれた。秋晴れの下、530人が力いっぱい走って健康を謳歌(おうか)した。グラウンドの周りを家族連れなどが囲み、盛んな声援を送った。

 

 競技は、男女、年代別、距離別の17部門で行われた。幼児はグラウンドを1周、小学生以上は球技場から甲子川沿いの市道で3・2キロ、2・3キロ、1・5キロの折り返しコースに挑戦した。

 

 上平田ニュータウンの前川猛さん(67)は家族4人で参加。孫の愛紗(あいしゃ)さん(平田小3年)とペアで2回目の出場を果たした。「人ごみは好きではないが、ここの雰囲気は楽しい。健康に注意しているが、この後の酒をおいしく飲めるのもい」と笑った。愛紗さんは「体育は好きだけど走るのは苦手。でも完走したよ」と晴れやかな笑顔を見せた。

 

 新町の佐々木正夫さん(73)は10回目の出場。25年前、仕事(の内容)が変わり、体づくりの必要を痛感。健康のためと走り始めた。「自分のペースで毎日走る。これからも続ける」と語った。

 

 嬉石町の長岡直人さん(71)、薫さん(66)夫妻は派手なコスチュームで3・2キロを走った。長岡さんはミッキーマウスのかぶり物で、ウオーミングアップ中も子どもたちに囲まれた。「年齢とともにスピードは落ちる。でも、みんなを喜ばせる走り方も楽しい」と薫さん。それぞれ、笑顔で表彰台に立った。

 

甲子川沿いを、大声援に後押しされながら終盤へ

甲子川沿いを、大声援に後押しされながら終盤へ

 

 今年の大会は来年の「希望郷いわて国体」の1年前イベントに位置づけ、開会式で野田武則市長は「市民の健康こそ復興まちづくりの力」とあいさつ。選手代表で空手道・無心会の山正留維君(釜石中2年)が「最後まであきらめず、走り抜く」と宣誓した。準備運動は岩手のキャラクター・わんこ兄弟をイメージした「わんこダンス」。競技の後は県代表選手による空手道、なぎなたの演武も行われた。

 

(復興釜石新聞 2015年10月14日発行 第427号より)

 

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釜石—東北 九回表、釜石は1死一、三塁から石崎がスクイズを決め2—2の同点とする。三走は岩間

熱投岩間 延長力尽きる 釜石強豪東北(宮城)にサヨナラ負け、秋季東北高校野球

東北大会に進んだ釜石高校野球部

 

 第68回秋季東北地区高校野球大会に駒を進めた釜石(岩手県第2代表)は11日、青森市営球場で行われた2回戦で東北(宮城県第2代表)と対戦。延長十二回に及ぶ熱戦の末2―3で惜しくもサヨナラ負けし、20年ぶりのセンバツ出場の夢は絶たれた。釜石は九回にスクイズで追いつく粘りを見せたが、延長では好機をつくれず、好投の岩間大(2年)を援護できなかった。敗れたとはいえ強豪の東北を相手に互角の戦いを演じ、スタンドを埋めた高校野球ファンにさわやかな印象を残した。

 

▽2回戦
釜 石
100000001000  2
010010000001× 3 (延長十二回)
東 北  

(釡)岩間―大尻
(東)深町、熊谷―布施
▽二塁打 佐藤(東)

 

 延長十二回裏、東北の攻撃。2死二塁から投じた初球のスライダーを左前に運ばれ、地区予選から8戦連続完投で快進撃をけん引してきたエース岩間の戦いは終わった。「こんなに悔しい思いをしたことはない。3点目を取られたのは自分の甘さ」。淡々と試合を振り返る言葉に無念がにじんだ。

 

東北の強力打線を相手に力投する岩間投手

東北の強力打線を相手に力投する岩間投手

 

 「センバツに出場するため決勝の舞台に立つ」と自分を奮い立たせ、初戦のマウンドに上がった。しかし、得意のスライダーが曲がらず、チェンジアップも高めに浮き、思い通りの投球ができない。県大会後に肘痛が再発し、投げ込み不足だったことが響いた。

 

 「不格好で、がむしゃら。ここでという場面で必ず点を取り、投げては相手打線を何とか抑えてくれる」。佐々木偉彦監督は岩間の力をこう表現する。1点をリードされたまま迎えた九回の攻撃。しぶとく中前に運び、同点のベースを踏んだ。結果的に敗れはしたが、佐々木監督は「まさに釡高魂を体現してくれた」と岩間の奮闘をたたえた。

 

釜石—東北 九回表、釜石は1死一、三塁から石崎がスクイズを決め2—2の同点とする。三走は岩間

釜石—東北 九回表、釜石は1死一、三塁から石崎がスクイズを決め2—2の同点とする。三走は岩間

 

 組み合わせで初戦の相手が東北と決まると、釜石ナインは「ヨッシャー」と沸いたという。「ウチは出場18チーム中18番目のチーム。21世紀枠など考えず、どこがきてもチャレンジするしかない」と佐々木監督。強豪を相手に、初回に中軸打線の積極的な連打で先制。「競って勝つ」と臨んだ通りの展開になったが、「結局、勝てなかった。まだまだ力不足」と認めた。

 

センバツ出場を願い声援を送る父母会

センバツ出場を願い声援を送る父母会

 

 スタンドでは釜石から駆け付けた選手の父母や野球部OBら約50人が応援に声をからしたが、センバツ出場の願いは叶わなかった。父母会長で岩間投手の父、金田茂さん(47)は「同点に追いついたときは、またミラクルかと思ったが、やはり甘くはなかった」と肩を落とした。

 

(復興釜石新聞 2015年10月14日発行 第427号より)

 

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釜石のロック伊藤剛臣の先制トライ

釜石、後半猛攻 開幕3連勝〜我慢の守備が勝利呼び込む 日本IBMに45-7

釜石のロック伊藤剛臣の先制トライ

前半9分、釜石のロック伊藤伊藤剛臣がラインアウトから抜け出し右中間に先制トライを決める=27日、釜石市球技場

 

 社会人ラグビー地域リーグ、トップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは27日、釜石市甲子町松倉の市球技場で日本IBM(昨季8位)と対戦。前後半合わせて7トライを奪うなど45―7で圧勝し、開幕3連勝を飾った。釜石は前半9分、ラインアウトからロック伊藤剛臣が抜け出し先制。29分には敵陣ゴール前のモールを押し込み、フッカー松原裕司が左隅にトライ。相手にトライを許さず、12―0で折り返した。後半11分にトライを奪われたものの、19分にWTB村井佑太朗がキックからのラッキーバウンドをキャッチしてトライ。さらに途中交代のFBジェームス・カマナが2トライを加えるなど圧倒。9月の3連戦、満点の勝ち点15を獲得して乗り切った。

 

 「相手ボールを奪い返してのトライもあり、きょうはディフェンスが良かった」。前後半合わせて7トライを奪う大勝も、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は相手を1トライに抑えたディフェンスの勝利を喜んだ。

 

 前半は苦しんだ。ロック伊藤剛臣、フッカー松原裕司と元日本代表組のベテランが共にトライを決めたものの、FWがゴールラインまで迫りながら勢い余ってボールをこぼすなどミスも目立った。

 

 しかし、激しく攻め込まれながらもゴールラインは割らせず、前半を我慢のノートライに抑えたことが後半の爆発につながる。11分、WTB村井佑太朗がラッキーなトライ。さらにCTBセイララ・マプスア、FBジェームス・カマナが入ると、流れは一気に釜石に傾いた。

 

 「追い上げられてきたので、コミュニケーション能力の高い2人の投入時期を早めた」と三浦HC。だが、勝利の原動力となったのは、CTB小野航大らの再三の好タックルと言っていいだろう。後半23分、勝利を決定づけるプロップ鄭貴弘のトライは、小野の低く激しいタックルから生まれた。

 

 「焦りはなかった。ディフェンスでいい流れを持ってくるようタックルを心掛けた」と小野。ルーキーだった昨季と比べ、周りの状況を外側から見られる余裕があるという。「練習通りのシチュエーションで思い切りタックルに行けた」と胸を張った。

 

 9月の3連戦を負けなしで乗り切り、満点の勝ち点15を獲得したが、三浦HCは「まだ60%」と満足はしていない。「もっと得点できるポテンシャルはある。今後も1戦ごとにレベルを上げていきたい」。そのためにも9月の3連戦のメンバーを一度リセットし、10月からは新たな布陣で悲願のトップリーグ昇格を目指す。

 

 ナンバー8須田康夫主将はさらに貪欲だ。「フィジカルは相当鍛えてきたが、まだ30%程度の力しか出せていない。まだまだ行けますよ」と頼もしい。

 

元日本代表の伊藤「後輩を誇りに」

 

 先制トライを奪ったロック伊藤剛臣は、大漁旗が揺れる応援スタンドに向かってバンザイ。「これが僕の仕事」と大きくほえた。ラインアウトの隙間を突き、そのままインゴールに飛び込んだ。とても44歳とは思えぬ、豪快な突進に応戦席も沸いた。

 

 日本代表として歴代4位の62キャップを獲得。ラグビーW杯にも2度出場している。その日本代表は、ラグビーW杯イングランド大会の初戦で優勝候補の南アフリカに逆転勝利の番狂わせ。「思いもしなかった結果を残してくれた。後輩を誇りに思う」と伊藤。「自分が出場した2003年のW杯で、日本代表はブレーブ・ブロッサム(勇敢な桜たち)と呼ばれた。後輩がまさに、それを体現してくれた」と喜ぶ。

 

(復興釜石新聞 2015年9月30日発行 第423号より)

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秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン

センバツ出場懸け東北大会へ〜秋の高校野球県大会、釜石 惜しくも準優勝

秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン

秋の高校野球県大会で準優勝に輝いた釜石ナイン。閉会式で菊池智哉主将を先頭に球場内を行進する=22日、花巻球場

 

 第68回秋季東北地区高校野球県大会最終日は22日、花巻市の花巻球場で決勝が行われ、釜石は盛岡大付に3―6で敗れ、惜しくも準優勝に終わった。釜石は初回に1点を先制。二回、五回にも1点ずつ加えたものの、県大会5連投のエース岩間大(2年)が2本の本塁打を浴び、突き放された。敗れたとはいえ、釜石は盛岡大付を上回る12安打を放つなど最後まで食い下がり、スタンドを埋めた高校野球ファンに「粘りの釜石」を印象付けた。釜石は20年ぶりの春のセンバツ出場を目指し、盛岡大付、3位決定戦を勝ち抜いた一関学院とともに、10月10日から青森市で開かれる東北大会に出場する。

 

▽決勝
釜  石
1100100003
10203000×6
盛岡大付
(釡)岩間―大尻
(盛)吉田、坪田、井上涼―伊藤
▽本塁打 塩谷、二橋(盛)
▽三塁打 塩谷(盛)
▽二塁打 岡道、平野(釡)平賀、植田、二橋(盛)

 

 釜石は初回2死二塁から4番菊池勇貴(2年)の左前打で先制。二回は守備の乱れを突いて1点を加えた。1点を追う五回には5番新沼康大(1年)の中前打で3―3の同点としたが、六回以降は盛岡大付の継投策にかわされ無得点に終わった。

 

五回、新沼の中前打で大尻が生還、3—3の同点とする

五回、新沼の中前打で大尻が生還、3—3の同点とする

 

 エースの岩間は三回に2ラン、同点とした後の五回には3ランを浴びるなど一発に泣いたが、「投げさせてもらえたことがうれしかった」と、さばさばとした表情。準決勝まで4試合を一人で投げ抜き、「決勝は楽しもう」とマウンドに上がったという。

 

 得意のスライダーにチェンジアップを効果的に交ぜ、2本のホームラン以外は丁寧な投球。佐々木偉彦監督も「ナイスピッチング」とエースの力投をたたえた。「決勝は点の取り合いになるだろう」と予測した佐々木監督。「投手を中心にきちんと守れたことは良かった」と評価する。

 

 攻撃面では、「初球から積極的に」「フライは上げない」の2点を一貫して言い続けてきた。打線もこれに応えてコツコツと安打を重ね、着実に点を取った。積極策が裏目に出て残塁の山を築く場面もあったが、八回、それまで3打席は凡打と三振に終わっていた小柄な平野雄哉(1年)が左前に二塁打を放つと、ベンチは大いに盛り上がった。「粘りの釜石」を象徴するシーンだった。

 

釜石の粘りの攻撃に沸く父母会の応援席

釜石の粘りの攻撃に沸く父母会の応援席

 

 「夏までは、先攻されるとなかなか追い付けないチームだったが、今大会では粘り強く戦えるようになった」と佐々木監督。だが、目標はあくまでセンバツ出場。大きな成長を認めつつ、試合終了後に選手を集め、「この負けを悔しいと思わなければいけない」と強調した。

 

 東北大会まで2週間余り。佐々木監督は「県大会では(投手が)抑えることができたが、東北大会では打たれることも覚悟しなければいけない。守備やバントなど細かな点を徹底的に鍛えて臨みたい」と課題を挙げる。

 

 肩の痛みをこらえながら一人で投げ抜いてきた岩間投手も思いは同じだ。「これで終わりじゃない。東北大会までにもっとレベルアップし、この悔しさをぶつけたい」。その向こうには、釜石南時代の1996年以来、20年ぶりのセンバツ晴れ舞台が待っている。

 

(復興釜石新聞 2015年9月26日発行 第422号より)

 

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「釜石線ゲーム」を楽しむ子どもたちと西山将士さん

素晴らしき柔道 子どもらに伝授〜五輪メダリストら熱心指導

「釜石線ゲーム」を楽しむ子どもたちと西山将士さん

人の背で作った線路の上を腹ばいになって進む「釜石線ゲーム」を楽しむ子どもたちと西山将士さん

 

 オリンピックなど世界の舞台で活躍する現役選手や指導者を招いた「少年柔道教室」が20日、釜石中体育館で開かれた。公益財団法人全日本柔道連盟(全柔連)が7月に「全国少年柔道協議会」(少柔協)を設立したことを機に、今年度、全国で実施を予定する少年教室の一環。県柔道連盟が主催し、県内各地の道場やスポ少15団体から小学生を中心に約150人が参加した。

 

 少柔協は人間教育を重んじる柔道の素晴らしさを知ってもらい、少年柔道の普及・振興につなげようと設立され、少年教室は本県が4カ所目。東日本大震災で被災した福島、宮城、岩手の3県では復興支援の意味合いも込めた。釜石市での教室は、全柔連の宗岡正二会長(新日鉄住金会長)が強く推して実現した。

 

 講師は2012年ロンドン五輪90キロ級で銅メダルを獲得し、現役で活躍する西山将士さん(30)、1992年バルセロナ五輪52キロ級銀メダリストの溝口紀子さん(44)、95年世界柔道選手権95キロ級3位の岡泉茂さん(47)。溝口、岡泉さんは全柔連評議員を務め、指導者として後進の育成に力を注ぐ。

 

 溝口さんが主導し準備運動からスタート。入念なストレッチや各技に必要な動きを取り入れたトレーニング、ゲームなどで楽しく体をほぐした。12年の五輪後、釜石の仮設住宅で被災者を元気づけ、今回は豪快な技で子どもたちを喜ばせた西山さんは「みんな元気いっぱいだが、少し体力が落ちている感じも。今日は礼節とか基本だけを覚え、楽しんでほしい。柔道を好きだなって思ってもらえたら」と熱心に子どもたちの相手をした。

 

 後半は基本的な練習、技の指導が行われた。岡泉さんは「柔道の技をつくるには、数多く正確に打ち込みをすることが大事」とし、技を受ける側の姿勢やかける側の意識するポイントを教えた。最後は、子どもたちが五輪メダルに触れさせてもらうなど有意義な時間となった。

 

溝口さん(右)、西山さんから五輪メダルを見せてもらう子ども

溝口さん(右)、西山さんから五輪メダルを見せてもらう子ども

 

 溝口さんは講評で、試合のピンチを救う言葉として「あせらない」「あわてない」「あきらめない」の3つの「あ」を伝授し、子どもたちを激励。参加者を代表し釜石柔道スポ少の佐々木ここみさん(双葉小4年)がお礼の言葉を述べた。

 

 大久保道場(釜石)の及川弘倫君(小佐野小6年)は「柔道の技の広さを教わり手本の技も見せてもらえ、貴重な体験だった。いろいろな経験を積んで、五輪のような大きな試合に出たい」と将来に夢を膨らませた。同道場の指導者、大久保幸徳さん(33)は「みんな教室を心待ちにしていた。普段やっていないトレーニングも楽しくやらせてもらい、指導する側も勉強になった。教わったことを繰り返し、今後につなげたい」と感謝した。

 

 釜石市柔道協会の今五郎会長(県連盟副会長)は「市内の少年柔道の競技人口は、少子化などもあり減少している。このような教室を機に柔道に親しむ子どもが増えてくれれば幸い」と期待した。

 

(復興釜石新聞 2015年9月23日発行 第421号より)

 

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いま、釜石の野球が熱い!

いま、釜石の野球が熱い!

秋季岩手県高校野球 釜石高校スコアボード

 

野球大好きのサクビッシュです!

 

先日、秋季岩手県高校野球が開催され釜石高校が準優勝!来春の選抜へとつながる東北大会へ20年振りに進出しました。

 

釜石高校頑張れ~!!

 

そしてそして!釜石高校だけじゃなく、いま釜石市の野球が熱いんです。

 

まずは、
1. 社会人の硬式野球『釜石野球団』
岩手県クラブカップ 準優勝!
東北大会出場!

 

2. 中学少年新人戦『釜石東中学校』
岩手県少年軟式新人戦 優勝!
県内各市町村の代表が集まる新人戦で見事優勝!

 

3. 壮年野球『釜石マリンズ』
岩手県大会 準優勝!
関東東北大会出場!

 

4. 一般軟式野球『ヨーカクラブ』
岩手県大会ベスト4!

 

各世代で岩手県の上位へ進出してます!釜石は、野球どころですねd(^-^)

 

ちなみに、私サクビッシュも野球をやっておりますが、いつもベンチを温めております(笑)

 

サクビッシュ

タウンレポーター サクビッシュ

所属:総合型地域スポーツクラブ 唐丹すぽこんクラブ / 資格:健康運動実践指導者 / 特技:高齢者の健康づくりのサポート

唐丹すぽこんクラブ Facebookページ

3番大尻悠矢が右前打を放ち2点を先制

東北大会出場も決定〜秋の高校野球県大会、釜石 統合後初の決勝へ

3番大尻悠矢が右前打を放ち2点を先制

釜石ー花巻南 1回無死二、三塁から3番大尻悠矢が右前打を放ち2点を先制する=20日、花巻球場

 

 第68回秋季東北地区高校野球県大会で快進撃を続ける釜石は20日、花巻市の花巻球場で行われた準決勝で花巻南を3―1で破り、決勝進出と東北大会出場を決めた。2008年に釜石南と釜石北が統合して以降、初の快挙。釜石南は1995年の第48回大会で準優勝し東北大会に出場。東北大会でも準優勝し、初のセンバツ出場を果たしている。以来、20年ぶりにめぐって来た大きなチャンス。釜石南OBでもある佐々木偉彦監督(31)は「東北大会でもこれまで通り、ともかく一戦、一戦」と気を引き締める。県大会決勝は22日、花巻球場で強豪・盛岡大付と対戦する。

 

▽準決勝
花巻南
0000100001
20001000×3
釜 石
(花)佐々木悠、前野―伊藤
(釡)岩間―大尻
▽二塁打 古舘(花)奥村、菊池勇2(釡)

 

エース岩間熱投 花巻南に3-1

 

 釜石は初回、連打で無死二、三塁とし、大尻悠矢(1年)の右前打で2点を先制。1点を返された後の五回には、2死一、三塁から新沼康大(1年)の内野安打で1点を追加。投げては県大会4連投の岩間大(2年)が散発4安打1失点に抑えて逃げ切った。

 

 気力だけで投げ抜いたエース岩間の「粘投」が、20年ぶりの東北大会出場の原動力となった。「一番いいピッチャー。彼でないと勝てない」。佐々木偉彦監督は迷わず、岩間に準決勝のマウンドを託した。

 
 その岩間。地区予選初戦こそ継投したものの、その後は2連続完投。県大会でもこれまで3試合全てを一人で投げ抜いてきた。県大会初戦から肩に痛みがあり、「きょうは立っているだけで痛かった」と明かす。

 

 しかし、投球はさえにさえた。直球は130キロ弱のスピードだが、得意のスライダーを効果的に決め、チェンジアップで空振りを取った。1球ごとに魂を込めて投じた130球が勝利を呼び込んだ。

 

肩の痛みをこらえて熱投する岩間投手

県大会で4連続完投勝利。肩の痛みをこらえて熱投する岩間投手

 

 地区予選の初戦で高田にコールド負けしたことが、粘りの原点となった。「センバツを目標にやってきた。こんなところで負けてはいられない」。地区予選の代表決定戦では延長十三回を投げ抜き、第3代表の座をつかみ取った。

 

 大槌町出身の岩間は赤浜小6年時に震災で被災。自宅を流され、母親は今も行方不明のままだ。現在は父・茂さん(47)の釜石市小川町の実家で、祖父母と4人で暮らす。大学生の兄・仁さんは昨年、釜石高野球部の主将として活躍した。

 

 「負けん気は強いですよ。私の言うこともあまりきかない。意地っ張りは兄譲り」と茂さん。「チームの中で一番気持ちが強く、周りを鼓舞する強さもある」と佐々木監督の信頼も厚い。震災で母親を失った悲しみを逆に力に変え、準決勝を投げ抜いた。

 

 エースの奮闘に1年生捕手の大尻悠矢が応えた。初回、無死二、三塁の場面で2点先制打。エースを助けたい、との思いが打球を右翼線に運んだ。「強気のリード。インコースに、びっくりするようなサインも出す」という佐々木監督の期待にも応えた。

 

 「初回に点を取ろう、と言ったことを選手がそのまま表現してくれた」と佐々木監督。就任1年目で手にした東北大会出場切符に、「正直、力はないと思う。気持ちで勝ち抜くしかない」と思いを込める。

 

父母席も快進撃に熱狂「すごい、信じられない」

 

 校訓に掲げる「鋼鉄の意志(はがねのこころ)」を体現した釜石高ナインの破竹の快進撃に、応援席を埋めた父母会も沸いた。最前列でメガホンを取った事務局長の沖裕之さん(54)=釜石市教委スポーツ推進課長=は「きのう(準々決勝)勝っただけで、すごいと思った。信じられない」と絶句した。

 

 同大会は課外授業と重なり、生徒応援の予定はなかった。代わって応援スタンドには父母会約30人と野球部OB約20人が陣取り、一投一打に熱い声援を送った。最後の打者を岩間投手が外野フライで打ち取ると、「やったー、決勝だ」「東北大会だ」と歓声を上げ、喜びを爆発させた。

 

 地区予選の初戦で高田にコールド負け。「まさか、こうなるとは思ってもみなかった」と沖さん。「岩間君の男気がチームを一つにした」と奮闘をたたえた。

 

統合後初の決勝進出、東北大会出場に沸く父母会の応援席

統合後初の決勝進出、東北大会出場に沸く父母会の応援席

 
 

準々決勝 延長十回 宮古に逆転勝ち〜沿岸対決、釜石に軍配

 

▽準々決勝(八幡平球場)
釜 石
00000000134
00010000001
宮 古
(延長十回)
(釡)岩間―大尻
(宮)伊藤虎、高橋、山本―佐々木夢
▽二塁打 佐々木尚、新沼(釡)大川原、高橋(宮)

 

 釜石は八回まで0―1と追い詰められたが、九回に追い付き、延長十回に一挙3点を加え、逆転で宮古との「沿岸対決」を制した。

 

 1点リードされたまま迎えた九回、2死一、二塁。平野雄哉(1年)がフルカウントからしぶとく左翼線に打球を運んで同点。延長十回には1死満塁から、新沼康大(1年)がセンターの頭上を越える勝ち越しの二塁打を放ち勝負を決めた。

 

5番新沼康大の右中間二塁打で2者が生還

釜石—宮古 十回1死満塁、5番新沼康大の右中間二塁打で2者が生還、3ー1と逆転する=19日、八幡平球場

 

 いずれも佐々木監督の1年生起用がズバリと的中した。

 

 2回戦でけがをしたメンバーに代わり公式戦で初先発した平野について、監督は「積極的にバットを振れるし、打撃もシャープ。一本出るのではないかという勘があった」。打撃不振ながら5番に打順を上げた新沼は「必ずキーマンになる」と送り出した。

 

 165センチ、52キロと小柄の平野は甲子中出身。「ダウンスイングを心がけているが、フライになってしまって…。頼む、ヒットになってくれと祈りました」と、チームを救った殊勲の場面を振り返る。「正直言ってメンタル面はあまり強くない。監督の『信じてやれ』という言葉が支えになった」

 

 一方、「県大会初戦から調子を落とし、チームに迷惑をかけていた」という新沼は釜石東中出身。2球続いた変化球のあと、「絶対来ると思っていた」直球を思い切り振り抜き、準決勝進出を決定付けた。目標はあくまでセンバツ出場。「まだ通過点。守備、走塁面で(自分は)レベルが落ちるので、バッティングで取り戻さないと」と、さらなる貢献を胸に誓う。

 

 「序盤は粘り、追い上げる。予想した通りの展開。最後まで選手を信じていた」と佐々木監督。「目標はセンバツ出場」と選手に言い続けてきた。そのセンバツにつながる東北大会進出まで、あと1勝。「1戦ごとに選手に自立心が付いてきた。もっともっと、うまくなる」と期待を膨らませる。

 

(復興釜石新聞 2015年9月23日発行 第421号より)

 

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大きな手で肩もみ交流、野田復興住宅でボランティア活動〜釜石SW「地域と一体」アピール

交流を深めた釜石シーウェイブスの選手、野田復興住宅の住民ら

交流を深めた釜石シーウェイブスの選手、野田復興住宅の住民ら

 

 釜石シーウェイブス(SW)RFCの選手らが17日、釜石市野田町の野田復興公営住宅(32戸)を訪れ、肩もみやお茶を囲んでのおしゃべりなどで住民らと交流した。

 

 釜石SWは震災以降、練習や試合の合間に雪かきや復興住宅への引っ越しの手伝いなどボランティア活動を行っている。今回は、敬老の日(21日)にちなみ肩もみボランティアを企画。桜庭吉彦ディビジョンマネジャー(DM)の知人を通じて同住宅で実施することにし、ベテランの伊藤剛臣選手(44)ら5人が活動した。

 

 同住宅内にある集会所には同住宅の住民のほか、野田町の住民らも足を運んだ。選手らが「気になるところありますか」などと語りかけながら肩をもみほぐしてゆくと、住民は「熱くなった。血行が良くなった」「ぜいだくだ」などと、心地良さそうに顔をほころばせていた。

 

 肩もみの後は、お茶やお菓子を囲んで談笑。選手の自己紹介や住民らの生活の様子、要望などを聞きながら親睦を深めた。

 

 同団地で暮らす男性(80)は「普段は一人でごろごろしているので、今日は楽しい。体も楽になり、最高だ」と笑顔を見せた。近くに住む千葉スミ子さんは「けがの対処法とか聞きたいと思って参加。もっと話したかった」と名残惜しそう。同団地自治会長の中村容堂(よしたか)さん(60)は「高齢者がいるので、雪かきなどで皆さんの若い力を借りたい。負担のかからない程度で市民とつながりを深めてもらえれば」と期待した。

 

 伊藤選手は「楽しく交流し、元気をもらった。目指すはトップリーグ昇格」と力を込めた。桜庭DMは「顔が見える交流、活動を発信することが大事だと改めて感じた」と話した。

 

 トップイーストリーグから昇格を目指す釜石SWは、12日に釜石市球技場で行われた開幕戦でヤクルトに勝利。あす20日は埼玉県熊谷市でセコムと対戦する。27日には再び地元釜石で日本IBMと対戦することになっており、選手らは「一人でも多くの市民に足を運んでほしい」と来場を呼びかけている。

 

(復興釜石新聞 2015年9月19日発行 第420号より)

関連情報 by 縁とらんす
釜石シーウェイブスR.F.C. 公式サイト
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後半25分、CTBトロケがゴールポスト下にトライを決め、ゴールも成功し、28—25と逆転する

FWパワープレーで息吹き返す〜釜石逆転勝利も苦い開幕戦 ラグビートップイーストリーグ

 ラグビー地域リーグ、トップイーストリーグの釜石シーウェイブス(SW)RFCは12日、地元釜石市球技場で迎えた開幕戦でヤクルトと対戦、35―25で逆転勝ちした。昨季はあと1勝まで迫った悲願のトップリーグ(TL)昇格へ向け、まずは白星発進となったものの、前半は14―18とリードを許す苦しいスタート。釜石の昇格を後押ししようとスタンドを埋めた約1200人の地元ファンをヒヤリとさせた。

 

釜石シーウェイブス 35(勝ち点5)  ヤクルト 25(勝ち点0)
キックオフ 釜石
▽レフェリー 畑中大器(関東協会)

 

 苦い開幕戦となった。勝利のノーサイドにも釜石の選手に笑顔はなく、三浦健博ヘッドコーチ(HC)は「やろうという目が感じられなかった。そういうチームではないはず」と厳しく指摘。選手の奮起を促した。

 

 開幕初戦を意識した固さだろうか、序盤はボールが手に付かず、パスワークも乱れ、小さなミスを繰り返した。前半3分、PGで先制したものの、直後にキックチャージからトライを奪われる。14分にはターンオーバーを許し、2つ目のトライを喫した。21分にWTB小野航大がトライを決め、8―18からSO村田賢史の2PGで4点差まで追い上げて折り返した。

 

 後半も先にトライを奪われたが、4分、小野の好タックルから盛り返す。ゴール前のモールを一気に押し込み、ナンバー8須田康夫主将が豪快にトライ。再び4点差まで迫った。これでFWが息を吹き返し、25分にはCTBマイケル・バー・トロケが逆転のダイビングトライ。終盤にもモールから1トライを加え、勝ち点5を手にした。

 

 「チームは生もの、水もの。熟成はしてきたが、初戦の難しさもあり、我慢するゲームとなってしまった」と三浦HC。新戦力5人を先発に起用するなど思い切った布陣で臨んだが、胸に描いたゲームプランにはまらなかった。「シンプルに前に出ることが重要。ラックを繰り返し、空いたスペースを突きたい」と次戦へ向け課題を挙げた。

 

 パワープレーの威力を自ら見せつけた須田主将も、「勝つには勝ったが、内容が良くなかった。油断したわけではないが、ゲームプラン通りできず、焦りも出た。自分たちで苦しくしてしまった」と猛省。「(セットプレーで)組めばいけると手応えもつかんだ。初戦で得た自信を次戦で生かしたい」と奮起を誓った。

 

前半21分、釜石WTB小野航大が左隅にトライを決め、8ー15とする

前半21分、釜石WTB小野航大が左隅にトライを決め、8ー15とする=釜石市球技場

 

「トライしたいとは思っていたが、まさか、こんな形で取れるとは」。日大から加入したルーキー、トンガ出身のCTBマイケル・バー・トロケ(25)が逆転トライを決め、「初戦でチームに貢献できて良かった」と照れ臭そうに喜びをかみしめた。

 

 後半25分、夢中でラックに入ると、目の前にボールがあったという。すかさず拾い、ゴールポスト下に豪快なダイビングトライ。苦しむチームに勝利を呼び込んだ。

 

 父親は2004年まで釜石でプレーし、現在はニュージーランドで暮らすソロモナ・バー・トロケさん。息子が活躍する釜石に来月、やってくるそうで、「それまでにもっとラインブレークに磨きをかけたい」とトロケ。

 

後半25分、CTBトロケがゴールポスト下にトライを決め、ゴールも成功し、28—25と逆転する

後半25分、CTBトロケがゴールポスト下にトライを決め、ゴールも成功し、28—25と逆転する

 

スクラム、ラインアウト体験

 

 釜石SWのサポーター有志が開幕戦に合わせ、初の観戦ガイドツアーを実施した。参加した男女はグラウンドでスクラムやラインアウトを体験、子どものように歓声を上げた。

 

 初心者15人が参加。ラグビーのルールや観戦の心得などについて解説を受けたあとグラウンドへ。ラインアウトでSWの選手に持ち上げられた大槌町の市川高芳さん(65)は「もちろん初めて。最高の気分」と大喜び。

 

 スクラムを組んでみた釜石市大只越町の山﨑可奈子さん(38)は「意外とガッチリ感があった。(ラインアウトは)めっちゃ、高かった」と楽しんだ。

 

 フェースブックなどで参加を呼びかけたサポーター下村達志さんは「地元にもっとラグビーファンを増やしたい」と次のプランを練っている。

 

ラインアウト体験で釜石SWの選手に持ち上げられ、大喜びのサポーター

ラインアウト体験で釜石SWの選手に持ち上げられ、大喜びのサポーター

 

(復興釜石新聞 2015年9月16日発行 第419号より)

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