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SSH委員会の液体窒素を使ったアイスクリーム作りに興味津々の小学生

釜高祭「新たな革命」をテーマに、SSHの企画も注目集める〜「センバツ初勝利」特別展示、釜石祥雲支援校は製品販売

SSH委員会の液体窒素を使ったアイスクリーム作りに興味津々の小学生

SSH委員会の液体窒素を使ったアイスクリーム作りに興味津々の小学生

 

 県立釜石高校(佐藤一也校長、全日制533人、定時制35人)の「釜高祭」は28日、一般公開された。学校統合で新たな歴史を重ねて9年目の同祭。今年のテーマに「Revolution~新たな革命~」を掲げ、一昨年の学校創立100周年から続く、生徒らの”さらに上へ”という意識がさまざまな企画に表れた。

 

 展示発表では、文科省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」指定校ならではの企画が注目を集めた。1年生は「統合科学」で取り組んだグループ単位の研究成果をポスターにまとめ、来場者に解説。味覚、睡眠、記憶など日常に関わるテーマのほか、「チョロギの効能と食べ方」「地震雲と地震の関係」「夢と感情の関係性」など生徒らの着眼点が光る研究が並び、来場者の興味をそそった。

 

 明るさが学習に与える影響を調べた佐々木祥太君(1年)は「今度は明るさの度合いを数段階に分けて実験してみたい。自分でテーマを見つけ調べる学習は難しいが面白い」と一歩進んだ研究に新たな意欲を示した。

 

 SSH委員会のメンバーはマイナス196度の液体窒素を使った実験を公開。材料を瞬間的に凍らせて作るアイスクリーム、凍ったテニスボールを床に落とすと茶わんのように砕け散る実演などで来場者を驚かせた。甲子小6年の藤井彩さん、鷹木寿菜さんは、滑らかな食感のアイスのおいしさに感激。「こういう実験ができる高校は楽しそう。いろいろ勉強になった」と目を輝かせた。

 

 同委員の平松孝基君(2年)は「釜高祭は委員会活動をアピールできる機会。自分自身も科学やロボットに興味があり、特殊な実験などができる委員会は魅力的」と喜ぶ。

 

 同校のSSH指定は2012年度から5年間で本年度が最終年度。理数科・SSH推進室副主任の高橋一成教諭は「(指定により)多様な学習の機会を得て、生徒たちの興味、関心は確実に高まった。特に理数科の課題研究では学校で習う範囲以外のことにも挑戦し、自ら考える力、積極的な学習姿勢も身に付けている」と成果を実感。同校は来年度からの指定も目指し、申請への準備を進めることにしている。

 

野球部の春のセンバツ大会の活躍を紹介した特別展示

野球部の春のセンバツ大会の活躍を紹介した特別展示

 

 釜高祭ではこの他、春の全国選抜大会で初勝利を収めた野球部の活躍を紹介する特別展示、各種文化部の展示やステージ発表、定時制の授業や行事、部活動の紹介など、日ごろの学校生活の様子や学びの成果を広く公開した。また、昨年度から同校舎内に移転した県立釜石祥雲支援学校高等部(14人)は、作業学習で取り組んだ製品を販売した。

 

 同祭は全日制、定時制、祥雲校の3生徒が交わる機会にもなる。今年は祥雲校の販売スペースがある1階のコミュニティーホールに、定時制の模擬店とPTAの喫茶を併設し、生徒らが自然に交流できる空間を設けた。また、祥雲校の生徒が積極的に全日制の教室を回る姿も見られた。

 

(復興釜石新聞 2016年8月31日発行 第516号より)

 

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

出演映画の撮影秘話や役柄について語る俳優、永瀬正敏さん

てっぱん映画祭 9作品上映、心豊かな時間共有〜永瀬正敏さん 役作り明かす

永瀬さん出演の「あん」を鑑賞後、トークショーを楽しんだ観客

永瀬さん出演の「あん」を鑑賞後、トークショーを楽しんだ観客

 

 「釜石てっぱん映画祭」(同実行委主催)が26から28日まで、釜石市大町の情報交流センター釜石PITで開かれた。映画を通じた心の復興、交流促進、地域活性化などを目指す釜石初の試み。3日間で9作品が上映され、延べ約430人が鑑賞。映画館が無くなって久しい釜石のまちに、映画の感動を共有する心豊かなひとときがよみがえった。

 

 同映画祭は「市民が選ぶ”てっぱん映画”の上映」をコンセプトに、映画好きの釜石市民14人が推薦した一押し作品の中から見たい映画(1人3作品)を選んでもらう市民投票で、上映作品を決定。488人が票を寄せ、上位の6作品(「最高の人生の見つけ方」「かもめ食堂」「ミニオンズ」「ひまわり」「フラガール」「はじまりのうた」)が選ばれた。これに実行委推薦の3作品(「台風クラブ」「あん」「我が人生最悪の時」)を加え9作品を上映した。

 

 28日の「あん」「我が人生最悪の時」の上映後には、両作品に出演する俳優、永瀬正敏さんがゲストで登場した。ハンセン病の元患者と罪を犯した過去を持つどら焼き職人との交わりを描いた「あん」で、どら焼き職人・千太郎を演じた永瀬さん。河瀬直美監督が求める千太郎になるために、撮影に使われたマンションに住み、撮影時以外もどら焼きを焼いて接客をする生活を送っていたことを明かした。

 

出演映画の撮影秘話や役柄について語る俳優、永瀬正敏さん

出演映画の撮影秘話や役柄について語る俳優、永瀬正敏さん

 

 大槌町の綿澤孝枝さん(44)は「(元患者役の)樹木希林さんの演技、永瀬さんの存在感が光る。前回見た時とまた違ったシーンが印象に残った」と2回目の鑑賞を喜んだ。

 

 震災で被災した大槌町のファンから届いたメールを心に刻み、「いつかこの町で映画を撮ってほしい」という願いに応えた永瀬さん。震災直後には釜石も訪れており、この5年間、被災地への深い思いを抱き続けてきた。トークショーの最後には「またここで上映していただけるような作品に出て、皆さんと一緒に見られれば」と気持ちを込めた。

 

 魅力的な企画を織り交ぜた同映画祭。来場者はお目当ての作品を大スクリーンで堪能し、明日への力を得た。中妻町のみなし仮設で暮らす女性(55)は「見たかった作品を安い料金で鑑賞できた。スクリーンで映画が見られるイベントが今後もあれば」と願った。

 

 平松伸一郎実行委員長は「こういう場が求められている感じがした。映画を見ることが釜石の人たちの生活に溶け込んでもらえたら。映画祭はそのきっかけ。年に1回開催していければ」と釜石の映画文化再生に意欲を見せた。

 

(復興釜石新聞 2016年8月31日発行 第516号より)

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体験文を寄せた元女学生ら。左から足立郁子さん、松村愛子さん、佐野睦子さん。後ろは証言集を自費出版した箱石邦夫さん

釜石高女の集団疎開証言集、体験文寄せた元女学生ら「平和のメッセージに」〜箱石邦夫さん(元釜石南高教員)自費出版

体験文を寄せた元女学生ら。左から足立郁子さん、松村愛子さん、佐野睦子さん。後ろは証言集を自費出版した箱石邦夫さん

体験文を寄せた元女学生ら。左から足立郁子さん、松村愛子さん、佐野睦子さん。後ろは証言集を自費出版した箱石邦夫さん

 

 元釜石南(現釜石)高で英語教諭として勤務経験がある箱石邦夫さん(75)=盛岡市=は、71年前の終戦間際に艦砲射撃を受けた釜石市から仙人峠を歩いて越え遠野市に集団疎開した女学生たちの体験談をまとめた「八月のあの日 乙女たちの仙人越え」を自費出版した。釜石高の前身の一つで、当時は八雲町にあった旧制釜石高等女学校の女学生がつづった52通の体験文を収録。集団疎開の記録がほとんどない中、「歴史に埋もれてしまわないよう、あの時代に”あった”ことを証明したかった。次世代に送る平和へのメッセージにもなると思う」と箱石さん。24日、体験文を寄せた元女学生3人と釜石市役所を訪れ、野田武則市長に冊子2冊を贈った。

 

 1945(昭和20)年、釜石は7月14日と8月9日の2度にわたって米英連合軍から艦砲射撃を受け、多くの市民が犠牲になった。その年の4月、製鉄所があることで敵の攻撃を受ける可能性があると考えられ、小学生が遠野・宮守地区に集団疎開したとされる。

 

 箱石さんはこれらの調査の中で、見過ごされてきたもう一つの集団疎開があったことに気が付き、釜石南高在職時の1999年から2000年にかけて、生徒とともに女学生たちの証言を集める取り組みを進めた。文化祭で発表するためのもので、先輩たち約90人にアンケートと体験の執筆を依頼する手紙を送ったところ、52人が艦砲射撃や疎開の記憶、生きることの大切さなどをつづった手紙を返信した。

 

 女学生たちの体験文などによると、2度目の艦砲射撃を受けた8月9日をはさむ数日、女学校の1~3年生が学年ごとに険しい峠を越えたとみられる。

 

 箱石さんと市役所を訪れた元女学生の一人、松村愛子さん(86)=野田町=は当時、女学校3年生。遠野での疎開生活を振り返り、「戦争を知っている私達がこの世からいなくなった後に次の世代が戦争をおこさないためにも、この記録が残ることがささやかな願い」とつづっている。

 

 同級生の佐野睦子さん(85)=甲子町=は先に疎開していたため、缶詰工場に学徒動員された体験を書いた。工場があった嬉石から自宅のある大橋まで二十数キロもの道を何度も歩いたといい、「半世紀前の学生生活の数々の辛さ、苦しみは決して忘れる事はないでしょう」と結んだ。

 

 1年生だった足立郁子さん(83)=小佐野町=は2度目の艦砲射撃を受けた翌朝、疎開最後の班として遠野へ。がれきの山となった街、おびただしい遺体などを目にしながらの長い道のりを記した。「8月になると、『今年も生き延びた』とあの頃を思い出す」と言葉をかみしめた。

 

 元女学生3人は「来年どうなるか分からない。こうやって私らの体験を記録に残してもらってうれしい」と声をそろえる。野田市長は「疎開の証言は少なく、姿がはっきりしていない。大きな仕事をしていただき、感激。艦砲体験、戦争の悲惨さを後世に伝えていきたい」と感謝した。

 

 箱石さんは「戦中・戦後を語りつぐ会(いわて)」の会長で、定年退職後も「長年の宿題」と集団疎開の体験文を冊子にまとめようと心に決めていた。「時間はかかったが形にすることができ、責任を果たせた感が強い。同じ体験をした人たちが手に取ることで、別の記憶が思い出されることもあると思う」と期待する。

 

 贈られた冊子は市立図書館、市郷土資料館に置いて公開する。

 

(復興釜石新聞 2016年8月27日発行 第515号より)

 

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トークショーを行った布袋寅泰さんと布袋さんのメッセージ入りサインボールを掲げる野田武則市長

音楽で伝える”夢”のメッセージ、布袋寅泰さんトークショー〜ネバーギブアップ、ラグビーW杯釜石開催にエール

トークショーを行った布袋寅泰さんと布袋さんのメッセージ入りサインボールを掲げる野田武則市長

トークショーを行った布袋寅泰さんと布袋さんのメッセージ入りサインボールを掲げる野田武則市長

 

 一般社団法人チームスマイル(東京都渋谷区)の東日本大震災復興支援活動「”わたしの夢”応援プロジェクト」の第5弾として、ギタリストの布袋寅泰さんが7日、釜石市でトークショーを行った。布袋さんは釜石との縁や夢に向かいチャレンジする大切さを語り、2019年のラグビーW杯釜石開催に熱いエールを送った。

 

 会場のシープラザ釜石には、市内の小・中学生や抽選による一般観覧者50人が集まり、布袋さんを拍手と歓声で迎えた。布袋さんは少年時代、毎年夏休みに釜石の親戚の元を訪れており、いとこから聞かせてもらったビートルズに衝撃を受け、14歳でギターを始めたという。

 

 「釜石での音楽との出会いが人生を変えたのかも。父と母が出会ったのも釜石。ご縁があってつながっている」と明かした。震災では、甚大な被害を受けた釜石に心を痛め、音楽仲間と東北支援のコンサートを開催。2日間の東京ドーム公演で10万人を動員した。

 

 音楽で伝えたいメッセージを「”夢”の一言に尽きる。自分も夢があったからこそ努力し、前に進めた。これが生きる醍醐味(だいごみ)」と話し、4年前からロンドンに移り住み、夢だった世界への挑戦を始めたことを告白。一からのスタートに悔しい思いもするが、それが自分を奮い立たせる原動力になっていると強調した。

 

 布袋さんはショーの前に、鵜住居町のW杯スタジアム建設予定地も訪問。「この地に世界の目が注がれる。人の夢を何倍にも膨らませるチャンスが釜石に訪れようとしている。試合が歓声に包まれる瞬間を、僕も釜石の一員として楽しみたい」と期待を込めた。また、釜石の子どもたちへのメッセージとしてラグビーボールに「ネバーギブアップ」と記し、サインを添えて野田武則市長に手渡した。

 

 同じ中学の仲間とトークに聞き入った釜石東中吹奏楽部の小林暁さん(2年)は「布袋さんが釜石のことを大好きで、すごく思ってくれていて元気が出た。私も夢を持って音楽を続けたい」とパワーをもらっていた。

 

(復興釜石新聞 2016年8月10日発行 第511号より)

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橋野鉄鉱山世界遺産登録記念誌「鉄都釜石」

橋野鉄鉱山世界遺産登録記念誌「鉄都釜石」の販売について

橋野鉄鉱山世界遺産登録記念誌「鉄都釜石」

 

「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の一つである、橋野鉄鉱山の世界遺産登録1周年を記念して、記念誌を発刊いたしました。

 

※本文データはこちら

https://www.city.kamaishi.iwate.jp/tanoshimu/spot/hashino_tekkouzan/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/08/08/kinennsi(ichibu).pdf

橋野鉄鉱山世界遺産登録1周年記念誌(一部抜粋)

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販売金額

1,000円(税込み)

販売場所

・教育センター(釜石市鈴子町15-2 1階世界遺産室)
・釜石市郷土資料館
・釜石市鉄の歴史館
・旧釜石鉱山事務所
・釜石市橋野鉄鉱山インフォメーションセンター

 

※その他、通信販売の際は、別途送料が必要になりますので、担当課までお問い合わせ下さい。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 世界遺産室
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町15番2号
電話:0193-22-8846 / 0193-22-3633 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/tanoshimu/spot/hashino_tekkouzan/detail/1203243_3028.html
釜石市

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戦争体験や平和への思いを語る岩切潤さん

平和の思いを子どもらに、艦砲射撃の体験語る〜岩切潤さん 釜石中で講演

釜石艦砲射撃など戦時中の歴史を知る講演会で釜石中の生徒は真剣な表情で聞き入った

釜石艦砲射撃など戦時中の歴史を知る講演会で釜石中の生徒は真剣な表情で聞き入った

 

 太平洋戦争末期に釜石市が米英軍から受けた1度目の艦砲射撃から71年の14日、戦時中の歴史を学ぶ講演会が釜石中(川崎一弘校長、生徒347人)で開かれた。講師を務めたのは、三陸アーカイブ減災センター代表理事の岩切潤さん(81)。「かまいしの昭和20年」と題し、艦砲射撃を生き延びた自身の体験談や復興の歩み、未来につなぐ平和への思いを生徒らに伝えた。

 

 1945(昭和20)年、釜石は7月14日と8月9日の2度にわたって米英軍から艦砲射撃を受け、市街地は焼け野原になり、市民ら750人以上が犠牲になるなど大きな被害を出した。

 

 岩切さんは浜町生まれで、釜石国民学校(現釜石小)5年生の時に艦砲射撃を経験。防空訓練の様子や艦砲射撃を受けた釜石市内の風景などの写真、被弾図など資料を交えながら、”その時”の避難行動や疎開先での暮らしぶりを話した。

 

 艦砲射撃から3年後の1948年に製鉄所の高炉が再建され、「今となっては環境問題になるが、駅前に並んだ煙突からもうもうと出る黒い煙がまちの活力を見せていた」と岩切さん。50年に釜石線の全線開通、59年に国道283号・仙人峠の開通と続いた復興の歩みも紹介した。

 

 焼けた家々、砲弾によってできた道路の大きな穴、おびただしい遺体―。2回目の艦砲射撃で浜町を焼け出され、小川町まで避難する中で見た惨状を生々しく語り、「戦争は絶対してはいけない、させてはいけない。仲良くしていけるよう、互いに思い合っていかなければ。今、生きている平和な世界が続いてほしい」と願った。

 

 岩切さんは当時の体験を語れる人が減る中、戦災の記憶を語り継ぐ大切さを痛感。後世に語り継ぐことを使命として、講演など精力的に活動しており、生徒らに「釜石の歴史を知り、大きくなったら周りに伝えてほしい」と期待した。

 

戦争体験や平和への思いを語る岩切潤さん

戦争体験や平和への思いを語る岩切潤さん

 

 生徒会長の千葉佑人君(3年)が代表してあいさつ。「普通に暮らしているまちで戦争があったなんて想像できなかった。実際に体験した人の話は重みがあり、悲しく、心が痛んだ。聞いて終わらせるのでなく、きちんと伝えていかなければ」と感謝した。

 

 伊藤瑞希さん(3年)は親の転勤で1年半前に釜石に移住。「事前の授業で勉強していたが、爆弾が落ちる迫力など映像を見て初めて知ったこともあり、貴重な時間になった。岩切さんの『伝えてほしい』という言葉が強く心に残った。その思いに応えていきたい」と話した。

 

 講演会は小佐野公民館と同校総合文化部(31人)のコラボ事業として行われた。学業や部活動とは違う体験や学ぶ機会をつくり、生徒の思考力、創造力、行動力を伸ばすのが目的。本年度は「釜石を極める」をテーマに、縄文の歴史、釜石鉱山、ごみ問題、ボランティア活動など5回実施する予定。

 

 2回目の今回は特別編として、全校生徒を対象に開いた。

 

(復興釜石新聞 2016年7月16日発行 第504号より)

 

復興釜石新聞

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チームスマイルpresents “わたしの夢”応援プロジェクトvol.5 「布袋寅泰、釜石で“夢”を語る。」@シープラザ釜石

チームスマイルpresents “わたしの夢”応援プロジェクトvol.5 「布袋寅泰、釜石で“夢”を語る。」@シープラザ釜石

チームスマイルpresents “わたしの夢”応援プロジェクトvol.5 「布袋寅泰、釜石で“夢”を語る。」@シープラザ釜石

 

一般社団法人チームスマイルは、東日本大震災の被災地のみなさまの「心の復興」を支援するため、豊洲(東京)、いわき(福島)、釜石(岩手)、仙台(宮城)の4地区に開設したイベントホール「PIT(ピット)」や、PITにとどまらない周辺の会場でのエンタテインメント活動を通じて、若い世代、特に子どもたちの夢や才能を養い、被災地の方々が夢を持って元気に立ち上がれるようなイベントを企画制作・運営しています。

 

このたび、チームスマイルでは、その活動趣旨にご賛同頂いた「東北PIT応援団」のお一人である、ギタリストの布袋寅泰さんのご協力を得て、岩手県釜石市で、布袋さんのトークイベントを実施することになりました。開催日は8/7(日)、布袋寅泰さんの「釜石PIT」での初のライブ公演を当日の夜に控え、リハーサル前の貴重な時間を縫って、東北の若い世代に向けて、熱く“夢”を語ります。

 

つきましては、本イベントの一般観覧ご希望者(50名)を募集します。下記の要項をご覧の上、ふるってご応募ください。お待ちしています!!

 

開催日時

2016年8月7日(日)13時30分~14時30分

会場

シープラザ釜石1F・イベント広場
〒026-0031 岩手県釜石市鈴子町22-1

エントリー方法

入場は無料ですが、事前申込抽選制(限定50名)のイベントです。観覧をご希望の方は、下記アドレスまで、観覧希望のメールをお送りください。

 

■エントリーおよびお問合せ専用メールアドレス

entry87@team-smile.org

 

■エントリー期間
2016年7月16日(土)10時~8月1日(月)17時まで

 

メールには、以下の項目をご記入ください。
1. 代表者(来場者)のお名前
2. お名前のフリガナ
3. 年齢
4. 性別
5. ご来場者数(1組2名まで)
6. お住まい(市区町村のみで結構です⇒例:釜石市)

 

お申し込み多数の場合は、抽選となります。当選された方にのみ、8月2日(火)18時までにメールにてご連絡いたします。落選された方へのご連絡はいたしませんので、ご了承ください。

 

ドメイン指定受信を設定されている場合、メールが正しく届かないことがございます。「@team-smile.org」のドメインを受信できるように設定してください。また、PCメールアドレスをご利用の方は、「迷惑メール」と認識され、メールが届かない場合があります。「迷惑メールフォルダー」等をご確認いただくか、お使いのサービス、ソフトウェアの設定をご確認ください。

 

備考

イベント当日、会場に、ムービー(動画)およびスチール(静止画)の撮影カメラが入ります。撮影された画像は、報道等に使用される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

艦砲射撃を生き延びて

艦砲射撃を生き延びて 講演会参加者募集

昭和20年7月14日。釜石市は、1回目の艦砲射撃で被災しました。浜町で被災した講師が「その時」のことをお話しします。

 

釜石中学校の生徒と一緒に、郷土釜石の歴史を学び、語り継ぐことの大切さを感じましょう。

 

艦砲射撃を生き延びて

 

日時

平成28年7月14日(木) 午後1時30分~午後2時30分

場所

釜石中学校体育館

講師

一般社団法人 三陸アーカイブ減災センター
代表理事 岩切 潤氏

対象

市民の皆さま

定員

40名

申し込み・問い合わせ

7月12日(火)までに小佐野公民館にお申込みください。
電話 23-5037
 
○この事業は、釜石中学校とのコラボ事業です。

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 市民生活部 地域づくり推進課 小佐野地区生活応援センター
〒026-0052 岩手県釜石市小佐野町3丁目4番25号
電話:0193-23-5544,0193-23-5037 / Fax:0193-23-1529 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/kurasu/seikatsu_oen/kosano_center/detail/1202493_2309.html
釜石市

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釜石中で開かれた「東北希望コンサート」

釜石中学校 歌を絆に 心の復興〜あんべ光俊さん ふるさとの後輩にエール、東北希望コンサート

釜石中で開かれた「東北希望コンサート」

釜石中で開かれた「東北希望コンサート」。生徒らはあんべ光俊さんと一緒に歌を楽しんだ

 

 音楽の力で被災地の子どもたちの心の復興を応援する「歌を絆に~東北希望コンサート」(同実行委主催)が17日、釜石中(川崎一弘校長、347人)で開かれた。全校生徒のほか、地域住民ら約40人も招待。釜石市出身のシンガー・ソングライターあんべ光俊さんがギターの弾き語りで歌声を届けた。

 

 あんべさんは自身が作詞作曲した同校の校歌「心に翼」や「力は無限大」「トビウオ」などを披露した。「予定」という曲は”熊本・釜石に帰ったら”バージョンにアレンジ。共に被災地となった熊本県の光景や、生徒が地元釜石に帰ってからやりたいことを歌詞にして生徒と一緒に熱唱した。

 

「スクラム組んで仲間とともに歩んでほしい」と古里の後輩たちを激励するあんべさん

「スクラム組んで仲間とともに歩んでほしい」と古里の後輩たちを激励するあんべさん

 

 お礼として生徒は「道」を合唱。歌声を聴いたあんべさんは「古里の後輩たちがどんなことがあっても歩んでいく姿が見えた。ありがとう。被災地はみんないろんなことで頑張っている。音楽で応援していきたい」と語りかけた。

 

 音楽や体を動かすことが好きという藤原和(のどか)さん(2年)は「あんべさんは気さくな方で、一緒に歌えて楽しかった。自分たちで考えた歌詞や校歌を大人になって釜石を思う時に思い出せたらいいなと思う」と笑顔を見せた。

 

 同コンサートは東日本大震災の被災3県のラジオ局などが中心となって2012年5月から被災地の小中学校で開いてきた。今回はちょうど50回目。このコンサートの模様はIBC岩手放送で7月23、30、8月6日の3週にわたって放送する予定。

 

(復興釜石新聞 2016年6月22日発行 第497号より)

 

復興釜石新聞

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釜石てっぱん映画祭〜作品選定の市民投票が行われています

釜石てっぱん映画祭〜作品選定の市民投票が行われています

釜石てっぱん映画祭

 

映画を通じた心の復興とコミュニティの復興、釜石の映画文化の再生を目的に、来る8月26日(金)〜28日(日)に「釜石てっぱん映画祭」がチームスマイル・釜石PITで開催されます(主催:釜石てっぱん映画祭実行委員会)。

 

この映画祭は、上映作品の大半は、市民セレクターが推薦する作品の中から市民投票で選定されるという市民参加型の映画祭。現在、その作品を選ぶ投票が行われております。「釜石てっぱん映画祭」は、みんなとつくる映画祭。投票締め切りは、6月24日(金)。ぜひ、投票をお願いいたします!

 

みなさんの投票をもとに、投票総数上位6作品が映画祭の上映作品(※他、数作品は実行委員会セレクト)として選ばれます。映画の詳細は各投票箱設置場所やHPにて紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。

 

1. 投票箱へ投票

投票用紙は「広報かまいし」6/15号に折り込みしているほか、以下の投票箱設置場所にも置いております。裏面の候補作品の中から上映希望の映画番号をご記入のうえ(最大3つまで)、投票箱にそのまま投票してください。

 

投票箱設置場所
釜石情報交流センター、生活応援センター(釜石、甲子、中妻、小佐野、唐丹、鵜住居 ※平田、栗橋を除く )、釜石観光物産協会、ふぃりあ(大只越町 カリタス釜石内)、橋野どんぐり広場、平田どうもカフェ

 

2. インターネットで投票

下記サイトで投票が可能です。

https://kamaishi-teppan-filmfestival.jimdo.com/

釜石てっぱん映画祭

映画を通じた心の復興と、釜石の映画文化を再生!釜石てっぱん映画祭は、映画館のないマチの映画祭。市民セレクター推薦の「てっぱん映画」14作品から上映6作品を、みんなの投票で決定!
リンク


 

お問い合わせ

お問い合わせ先:釜石てっぱん映画祭実行委員会(担当:平松)
電話 080-1823-1571
メール kamaishiteppaneigasai@gmail.com
https://kamaishi-teppan-filmfestival.jimdo.com/

 

釜石シネクラブ

釜石シネクラブ

釜石シネクラブは、映画上映などの文化活動を通じて人と人をつなぎ、釜石の映画文化の再生を目指す市民グループです。
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復興応援トークを繰り広げる松尾さんと根本さん

松尾さん、根本さん復興応援トーク~30年来の交流エピソード織り交ぜ

復興応援トークを繰り広げる松尾さんと根本さん

復興応援トークを繰り広げる松尾さん(左)と根本さん

 

 新日鉄釜石ラグビー部日本一7連覇の立役者となった松尾雄治さん(62)と、ポップスグループ・スターダストレビューのボーカル兼ギター根本要さん(59)による「復興応援トーク&ライブ」は7日、釜石情報交流センター釜石PITで開かれた。ホールをいっぱいに埋めた約160人を前に、30年来の友人という2人は数々の交流エピソードを面白おかしく披露。3年後に迫ったラグビーワールドカップ(W杯)釜石開催へ、「日本中が東北、釜石を向いている。W杯を成功させよう」と呼び掛けた。

 

 根本さんは「松尾さんはスーパースター」、松尾さんは「とても心に響く歌声」と根本さんを持ち上げ、まずはエール交換で幕開け。

 

 松尾さんは「勉強はせずラグビーだけやってろ、というむちゃくちゃなオヤジに育てられたが、きっと一人じゃできないということを教えたかったんだろうな」と振り返り、「スーツに長靴をはいて現れたラグビー部長に誘われ、釜石にやってきた」と40年前のエピソードを明かした。「いい選手はいないのに7年も続けて日本一になった。努力って素晴らしいもんだ」と偉業を懐かしんだ。

 

 「僕らも長く売れない時代があった」と根本さん。「津波に襲われても海と暮らす覚悟ができている釜石は素晴らしいまち。19年にはW杯もある。僕も仲間に入れてほしい」とエールを送りつつ、ヒット曲の「トワイライトアベニュー」などを弾き語りで熱唱した。

 

 スターダストレビューは震災発生直後から復興支援活動を続けているが、根本さんが単独で出演するのは初めて。根本さんは松尾さんが経営するバーの常連客で、「いつか一緒に釜石で復興支援イベントができれば」と願っていたという。前日に陸前高田市でフリーライブがあり、その流れでやっと思いが実現した。

 

 オフィス北野所属のタレントとしても活動する松尾さんは「ラジオの仕事も増えている。釜石にいっぱい人が来るよう盛り上げたい」とアピールした。

 

(復興釜石新聞 2016年6月11日発行 第494号より)

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釜石情報交流センター内に設置された市立図書館の図書返却ポスト

情報交流センターに返却ポスト〜本を身近に「しおかぜ号」も巡回、釜石市立図書館

釜石情報交流センター内に設置された市立図書館の図書返却ポスト

釜石情報交流センター内に設置された市立図書館の図書返却ポスト

 

 釜石市立図書館は5月28日から、大町の釜石情報交流センターに、同館で貸し出した本を返却できる専用ポストを設置した。これに合わせて移動図書館車「しおかぜ号」の巡回先に同センターを新たに加え、市民の読書環境の向上を図る。

 

 同館によると、同センターのラウンジ内に設置されたポストの利用時間は、センター営業時間の午前9時から午後10時(毎月第3木曜日および年末年始の休館日を除く)。返却できるのは同館、しおかぜ号で借りた本で、紙芝居や雑誌は返却できない。

 

 ポストに投函(とうかん)された本の回収業務には同センターと市が協力。土、日、月、祝祭日には行わないため、同館では「本を投函してから、図書館に配送され、返却処理が完了するのに3日程度かかる場合がある。土、日は図書館に返却してもらえれば」と呼びかける。

 

 しおかぜ号はさまざまなジャンルの約2千冊を積み、市内の各地区を巡回している。同センターには毎月第4土曜日午後の訪問を予定。変更もあり、詳しい運行日時は市の広報紙で紹介する。車両後部には車いす用の電動リフトを装備しており、車いす利用者らも車内に乗り込めるなど利便性を向上させている。

 

多くの利用に期待し移動図書館車「しおかぜ号」も巡回する

多くの利用に期待し移動図書館車「しおかぜ号」も巡回する

 

 街なかにポストを設置することで、利用者が通勤・通学や買い物の途中で気軽に返却できるようにし、積極的な図書館利用を促すのが目的という。同館の佐々木春美館長は「この取り組みで市民に本をより身近に感じてもらいたい。街なかのさらなるにぎわいと交流の創出にもつながれば」と期待を寄せる。

 

 ポストの利用、しおかぜ号の運行などに関する問い合わせは市立図書館(電話0193・25・2233)へ。

 

(復興釜石新聞 2016年6月1日発行 第491号より)

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