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受け継ごう!地域の食文化 新巻きザケづくりを体験 釜石小児童、おいしさ心待ち

さばいて水洗いしたサケに塩を擦り込む釜石小の児童

さばいて水洗いしたサケに塩を擦り込む釜石小の児童

 
 釜石小(五安城正敏校長、児童66人)の5、6年生約20人が4日、釜石市平田の岩手県水産技術センターで新巻きザケ作りを体験した。ほとんどの児童が魚をさばくのは初めてだったが、同センター利用加工部の宮田小百合部長らから手ほどきを受け楽しそうに作業。食したことのある子も少なく、味わいを想像しながら地域の食文化に触れた。
 
 新巻きザケは、えらや内臓を取り除いて塩漬けにし、寒風にさらして熟成させる北国の伝統的な保存食。釜石の隣町「大槌町が発祥と言われている」と宮田部長が説明した。この日、用意されたのは北海道産のサケ。使われるのは雄が多いことや、サケの種類や特徴についても解説を加えた。
 
魚をさばく講師の手元を見つめる子どもたち

魚をさばく講師の手元を見つめる子どもたち

 
「わ~」「おー」「へ~」とさまざまな表情を見せる児童

「わ~」「おー」「へ~」とさまざまな表情を見せる児童

 
 宮田部長が魚のさばき方を実演した後、いよいよ児童が挑戦。サケを1本ずつ選び、包丁を手にえら、内臓を丁寧に取り除いた。下処理を終えたら、水で身をしっかり洗浄。保存食として役目を発揮してもらえるよう、隅々まで丁寧に塩を擦り込んだ。
 
 「大きいのがいいよね」。サケを選んで、重さを体感

「大きいのがいいよね」。サケを選んで、重さを体感

 
講師に教わりながら魚をさばく子を友達が見守る

講師に教わりながら魚をさばく子を友達が見守る

 
児童はそれぞれ魚をさばき、水で洗う作業に取り組んだ

児童はそれぞれ魚をさばき、水で洗う作業に取り組んだ

 
サケに塩をたっぷり擦り込む児童。作業を終え「イエーイ」

サケに塩をたっぷり擦り込む児童。作業を終え「イエーイ」

 
 作業には岩手大学釜石キャンパスで学ぶ農学部食料生産環境学科水産システム学コースの学生、特任専門職員らが協力。「この三角形がサケの心臓だよ」などと知識も伝え、児童らはサケの生態に関心を深めた。
 
子どもらの活動を岩手大釜石キャンパスの学生がサポート

子どもらの活動を岩手大釜石キャンパスの学生がサポート

 
 6年の金澤花怜さんは「魚をさばくのは初めて。えらを取るのが難しかった。力が必要で大変だったけど楽しかった。(新巻きザケを)食べたことがないけど、おいしくできたらいい」と、仕上がりを心待ちにした。
 
 5年生は今年度、総合的な学習の時間を活用し、「鉄のまち」「ラグビーのまち」など地域の魅力に理解を深める。今回の新巻ザケ作りは「魚のまち」に関する活動。秋サケの不漁について学んだ後の体験に、佐々木恵太さんは「昔からの伝統を知ることができた。スーパーで売られているのを見たことがあったけど、一から作ると大変だと思った。自分達が食べるものを作ることができてよかった」と喜んだ。
 
地域の食文化に触れられる新巻きザケ作り体験

地域の食文化に触れられる新巻きザケ作り体験

 
 宮田部長は「新巻きザケは大槌発祥の伝統保存食。このおいしくなる技法を子どもたちに受け継いでもらいたい。そして地域にサケが戻ってきたら」と願いを込める。児童の学習をサポートしてきた岩大釜石キャンパス特任専門職員の齋藤孝信さんも「釜石近海の環境が変わっていて、サケが採れなくなった。今では貴重品。おいしく味わってほしい」と望んだ。
 
塩抜きや天日干しは学生が担当。釜石小児童が作ったサケも仲間入り

塩抜きや天日干しは学生が担当。釜石小児童が作ったサケも仲間入り

 
 この後、さらに塩漬けし5日後に水洗いして塩抜きをする。それから1週間ほど寒風にさらして乾かすと出来上がり。この作業は釜石キャンパスの学生らが担当する。完成したものは終業式までに釜石小に届けられ、児童が各家庭に持ち帰るという。

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釜石SW あす13日リーグ初戦 出陣式で選手ら士気高揚 ケフ新HC語る「再起力」に期待

選手45人が顔をそろえた日本製鉄釜石シーウェイブス2025-26シーズン出陣式

選手45人が顔をそろえた日本製鉄釜石シーウェイブス2025-26シーズン出陣式

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)はあす13日、今季リーグ戦の初戦、対清水建設江東ブルーシャークス戦に挑む。トウタイ・ケフ新ヘッドコーチ(HC)のもと初めて迎えるシーズン。チームはどんな戦いを見せるのか。6日に釜石PITで開かれた出陣式で、選手らは勝利への強い意気込みを示し、ファン、関係者と最後まで戦い抜くことを誓った。ホーム、釜石鵜住居復興スタジアムでの初戦は21日。日野レッドドルフィンズと対戦する。
 
 「ひたむきに、粘り強く。そして勝利を」。桜庭吉彦ゼネラルマネジャーの言葉で始まった出陣式。就任4カ月となるケフHCはチームの成長を示し、まずは開幕から3試合をしっかり勝つことを目標に掲げた。注目選手5人を紹介。フランカー髙橋泰地選手に「アグレッシブなロータックルが魅力。先発でもいい仕事をしてくれるはず」と期待を寄せると、3シーズン目となる髙橋選手は「覚悟を持ってチームのために体を張っていきたい」と意気込んだ。「ラインアウトコントロールで重要なポジション」と信頼されるロック、ベンジャミン・ニーニー選手は、サモア代表で2027年のワールドカップ(W杯)出場にも期待がかかる。「自分の役割をしっかり果たして、いいシーズンにしたい」とニーニー選手。
 
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トウタイ・ケフHCが注目選手として紹介したフランカー髙橋泰地選手(左)、ロック、ベンジャミン・ニーニー選手(右)

 
期待の若手、フッカー西林勇登選手(左)、CTB齋藤弘毅選手(中)、フルバック髙居海靖選手(右)

期待の若手、フッカー西林勇登選手(左)、CTB齋藤弘毅選手(中)、フルバック髙居海靖選手(右)

 
 成長著しい将来が楽しみな若手はフッカー西林勇登、CTB齋藤弘毅、フルバック髙居海靖の3選手。ケフHCは齋藤選手を「プレシーズンマッチでもすごくいい仕事をしてくれた。試合を学ぶということにハングリー。のびしろがまだまだある」と評価。今季新加入の齋藤選手は「1試合でも多く出てチームに貢献したい。釜石で自分がプレーしている姿を見せられるよう頑張る」と決意を示した。
 
 チームは昨季、8チーム中最下位(2勝12敗)、3部との入れ替え戦(2勝0敗)で2部残留を決めた。今季は8月から全体練習をスタート。河野良太新主将は「選手、スタッフ間のコミュニケーションが良く、選手一人一人もケフHCから求められるものを明確にし、いい練習ができている。個人スキルのレベルアップも図られている」と手応えを実感。昨季は「自分たちのミスで得点する機会を失ってしまうシーンが非常に多かった」。シーズンを戦っていく上で重要な試合となる開幕戦で、「80分間、自分たちのラグビーをやり続けるために準備してきたことをぶつけ、12月、3連勝して、いい流れでシーズンを戦い抜けるよう、全員で頑張っていきたい」とファンの前で誓った。
 
今季への意気込みを語るフランカー河野良太主将(前列中央)

今季への意気込みを語るフランカー河野良太主将(前列中央)

 
 今季の目標を「4位以上」とするチーム。ケフHCは震災から15年となるシーズンに、「苦しい状況から立ち上がってきた皆さんの前で、今度は私たちがラグビーで『再起力』を見せていきたい」とし、「タフで、ひたむきに泥臭く戦う。最後まで決してあきらめない」と強い意志を言葉に込めた。
 
就任後初のシーズンを楽しみにするトウタイ・ケフHC

就任後初のシーズンを楽しみにするトウタイ・ケフHC

 
今季のチームの活躍を願う釜石SWのファンら。開幕を心待ちにする

今季のチームの活躍を願う釜石SWのファンら。開幕を心待ちにする

 
 出陣式には約180人が参加。スポンサーを代表し、日本製鉄北日本製鉄所の高瀬賢二副所長(釜石地区代表)は「昨シーズンの悔しさをばねに、2部上位を目指して力強く前進していってほしい。“ラグビーのまち釜石”の誇りを胸に、応援してくださる皆さんに勇気と希望、感動を届けられるように全力で戦って」とエール。釜石応援団の土肥守副団長の先導で、全員で応援歌を歌って勝利を誓い合った。
 
日本製鉄北日本製鉄所の高瀬賢二副所長(壇上前列右)から激励の言葉を受け、気を引き締める選手ら

日本製鉄北日本製鉄所の高瀬賢二副所長(壇上前列右)から激励の言葉を受け、気を引き締める選手ら

 
SW釜石応援団第一応援歌を熱く歌い、選手を激励する土肥守副団長

SW釜石応援団第一応援歌を熱く歌い、選手を激励する土肥守副団長

 
客席の来場者も声を合わせ、選手にエールを送る

客席の来場者も声を合わせ、選手にエールを送る

 
 新日鉄釜石時代からのファンという大船渡市の男性(59)は「年々レベルは上がってきていると思う。ワンプレーの細かいミスや、けが人さえ出なければ十分に戦えるチーム」と今季の戦いに期待。「一戦必勝(笑)あるのみです!」と、一つ一つの試合を必ず勝ってみんなで笑おうとの思いを選手に送った。
 
「勝つぞー!」。共に戦う気持ちを合わせる出陣式の参加者

「勝つぞー!」。共に戦う気持ちを合わせる出陣式の参加者

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岩手県若年者技能競技会で知事賞 金浜百果さん(釜石職訓校)「建築業界に貢献を」

小野共市長に入賞を報告した金浜百果さん(中)

小野共市長に入賞を報告した金浜百果さん(中)

 
 2025年度岩手県若年者技能競技会(県職業能力開発協会主催)で入賞した釜石市平田の釜石高等職業訓練校建築設計科2年の金浜百果さん(27)=エイワ=が3日、小野共市長に喜びを報告した。金浜さんは金賞に加え、最高賞の県知事賞を獲得。「建築業界に貢献できるよう頑張りたい」と力を込めた。
 
 同競技会は11月5日に矢巾町の盛岡地区勤労者共同福祉センターで開かれた。木造建築、建築設計、配管、自動車整備の4部門に県内各地の訓練校から82人が参加。釜石校からは2人が出場した。
 
県若年者技能競技会で金賞と県知事賞を受けた金浜さん

県若年者技能競技会で金賞と県知事賞を受けた金浜さん

 
 報告には、釜石校を運営する釜石職業訓練協会の青木正紀会長(青紀土木会長)、訓練生派遣事業主としてエイワ(釜石市平田)の佐々木強代表取締役らが同行した。釜石校の指導員で競技会の競技委員も務めた小山守雄さんが当日の様子や審査方法などを説明。金浜さんは10人が出場した建築設計科2年の部で、4時間の競技時間内に手書きの建築設計図を作成する課題に挑んだ。
 
学校関係者らと市役所を訪れ、結果を報告する金浜さん

学校関係者らと市役所を訪れ、結果を報告する金浜さん

 
 県知事賞は各科の最高学年の部から選ばれ、同校が獲得したのは19年以来。金浜さんは「正直、びっくり。素直にうれしい」と目を大きくした。課題は3カ月ほど前に知らされ練習を重ねたが、一度も時間内に終えることができず「不安が多々あった」。講師らの粘り強い指導もあって本番で強さを発揮し、残り10分で見返す余裕も。「誰が見ても見やすい、分かりやすい図面を心がけて書くことがでた。先生方、通わせてくれた会社の皆さんのおかげでとれた賞です」と感謝した。
 
競技会で仕上げた建築設計図を手に笑顔を見せる金浜さん

競技会で仕上げた建築設計図を手に笑顔を見せる金浜さん

 
手書きの建築設計図。「きれいに、丁寧に」と心がけた

手書きの建築設計図。「きれいに、丁寧に」と心がけた

 
 週1で同校に通い、ほかの日は同社建築部門の広報担当としてSNS(交流サイト)などで情報を発信している金浜さん。商業系の高校卒で、建築について学んだり設計図を書いたりするのは同社に入ってから。知らないことを覚える楽しさを感じながら働いている。
 
 そんな金浜さんの次なる目標は、2級建築士の資格取得。「お客様に住宅を提案することがあったらフリーハンドで図面を書いて、丁寧に説明できたらいいな」と近い未来を想像する。思いがけず得た学ぶ機会は、さらなる成長への意欲を刺激。山田町出身で、「地元の復興にも生かせられたら」と思い描く。
 
金浜さんを囲み、小野市長らが受賞をたたえた

金浜さんを囲み、小野市長らが受賞をたたえた

 
 小野市長は「今回の受賞は働く若手の励みになるもの。釜石の産業、ものづくりを伝えてほしい」と祝福した。青木会長は企業による訓練校への生徒派遣が難しいという近年の状況を説明しつつ、久々の明るい話題に「わが校としてうれしい限りだ」と歓喜。佐々木代表取締役は「受賞を機に建築士の資格取得や会社の実務に当たってもらい、スキルアップしてほしい」と期待した。

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深夜の強い揺れに恐怖 青森県東方沖地震 釜石で震度4、津波20センチ観測 一時369人が避難

津波警報発表で、避難所が開設されている鵜住居小・釜石東中体育館に急ぐ地元住民ら=9日午前0時

津波警報発表で、避難所が開設されている鵜住居小・釜石東中体育館に急ぐ地元住民ら=9日午前0時

 
 8日午後11時15分ごろ発生した青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震で、北海道から福島県にかけての沿岸に津波警報が発表された。警報は9日午前2時45分に注意報に切り替えられ警戒が続いたが、同日午前6時20分に全て解除された。この地震で釜石市では震度4を観測、釜石港では20センチの津波が観測された。気象庁と内閣府は同日午前2時に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表。今後1週間、日本海溝・千島海溝沿いでは巨大地震が発生する可能性があるとして、備えの確認など十分な注意を呼びかける。
 
写真上:鵜住居町根浜の高台から見下ろす大槌湾=9日未明。同下:避難所のテレビで情報収集する避難者ら(釜石東中校内)

写真上:鵜住居町根浜の高台から見下ろす大槌湾=9日未明。同下:避難所のテレビで情報収集する避難者ら(釜石東中校内)

 
 市は8日午後11時17分、同地震による津波注意報発表に伴い、災害警戒本部を対策本部に引き上げた。同23分、津波警報が発表された(本県沿岸最大予想3メートル)。市は学校体育館など9カ所に避難所を開設。その他の場所への避難を含め、最大で369人が避難した。9日午前6時20分、津波注意報解除と同時に避難指示も解除された。市は9日の一般ごみ収集を中止し、市立小中学校全校を臨時休校とした。同日午後4時現在、地震や津波による人的、物的被害は確認されていない。
 
 市の緊急避難場所、拠点避難所に指定されている鵜住居町の鵜住居小・釜石東中には、8日午後11時30分ごろ、市の拠点避難所担当の職員が駆け付け、地元住民らと体育館に避難所を開設した。避難者が続々と集まる中、大型ストーブや毛布で暖をとれるようにし、段ボールベッドやパーティションも設置して少しでも休めるようにした。同所には避難車両約120台が並び、体育館内には最大85人が身を寄せた。
 
鵜小・東中体育館前の受付で氏名などを記入する避難者

鵜小・東中体育館前の受付で氏名などを記入する避難者

 
体育館では大型ストーブや備蓄品の毛布で暖をとった

体育館では大型ストーブや備蓄品の毛布で暖をとった

 
鵜小・東中の校庭には避難車両が並んだ。車内で待機する人も

鵜小・東中の校庭には避難車両が並んだ。車内で待機する人も

 
 町内に暮らす女性親子は車で避難。東日本大震災津波で被災し、自宅を再建した母親(83)は「ちょこちょこ地震があったから(大きい地震も)予測はしていたが…。またかという感じ。もうたくさんだね」と、被害がないことと警報の早期解除を願った。つえをつく母親を介助しながら避難した長女(54)は「備えはしているつもりでも慌てますね」と避難完了で一息。今年7月のカムチャツカ半島沖地震で避難した時の気付きもあり、夜の防寒対策の備えを強化したという。夜の避難は「辺りの様子が分かりづらいし、最近はクマの出没もあるので、歩いての避難は怖い。迷わず車で来た」と話した。
 
 同町の双日食料水産で働くベトナム人女性ら18人は、日本人社員3人の迎えで工場近くのアパートから車で避難。レーティ・ランさん(28)は「寝る前の地震でびっくりした。怖いですね」と顔をこわばらせた。釜石生活は9年目。津波注意報や警報での避難は3~4回経験していて、「パスポートや銀行のカードなど大事なものに加え、食べ物や服も防災用にすぐ持ち出せるようにしている」と日頃の備えを示した。
 
体育館では市職員と住民らが協力し、段ボールベッドを組み立て。避難者が横になれるようにした

体育館では市職員と住民らが協力し、段ボールベッドを組み立て。避難者が横になれるようにした

 
避難者のプライバシー保護のためのパーティション(間仕切り)も組み立てた

避難者のプライバシー保護のためのパーティション(間仕切り)も組み立てた

 
 同地震では青森県八戸市で最大震度6強を観測。本県では軽米町、一戸町で震度5強を観測するなどし、各地で道路の陥没、建物外壁の落下、断水などの被害が出ている。観測された津波の最大は久慈港の70センチ。
 
 北海道・三陸沖後発地震注意情報は、今後1週間に約1%の確率でマグニチュード8以上の巨大地震が日本海溝、千島海溝沿いで発生する可能性があるとし、地震への備えを呼びかける。避難場所・避難経路、家族との連絡手段、家具の固定、非常食など備蓄品の「確認」を促す。特別な備えとして、「すぐに逃げられる態勢の維持」「非常用持ち出し品の常時携帯」も呼びかける。同注意情報は2022年の運用開始以来、初めての発表。北海道から千葉県にかけての182市町村を “防災対応を取るべき地域”として示している。

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幼保小連携推進へ 唐丹小1、2年生が上中島こども園5歳児と交流 「架け橋期」の成長を支援

唐丹小1、2年生が上中島こども園年長児と手作りおもちゃで交流。幼保小連携の取り組み

唐丹小1、2年生が上中島こども園年長児と手作りおもちゃで交流。幼保小連携の取り組み

 
 釜石市教育研究所(市教委内)が進める幼保小連携のモデル事業の一環として11月26日、唐丹小(戸羽太一校長、児童38人)の1、2年生が上中島こども園(楢山知美園長、園児29人)の5歳児と交流活動を行った。幼児期から小学校入学に至る“架け橋期”にふさわしいカリキュラム構築を目指す取り組みで、両小学校・こども園間では初めての試み。同小児童9人が同園を訪問し、自分たちが考えた遊びで5歳児5人を楽しませた。
 
交流会の始まりにカラフルな首飾りとシールカードを園児にかけてあげる児童

交流会の始まりにカラフルな首飾りとシールカードを園児にかけてあげる児童

 
 この日は、1、2年生が生活科の授業で製作してきた手作りおもちゃを持参。自分たちよりも年下の子どもたちが楽しめるものを―と考え、用意してきたという。園内のホールに縁日スタイルで並べたのは、釣りや金魚すくい、すごろく、こまのほか、一緒におもちゃを作る店。段ボールや菓子の空き箱、ペットボトルキャップなど身近な材料で作り上げたオリジナルおもちゃで園児を迎えた。園児は各店を回り、担当児童から遊び方を教わり夢中になって楽しんだ。各店では遊んだ園児に好みのシールをプレゼント。“すごろく屋さん”では、落ち葉で作ったペンダントもプレゼントした。
 
こちらは「釣り屋さん」。竿と魚介類を手作りし、園児を楽しませた

こちらは「釣り屋さん」。竿と魚介類を手作りし、園児を楽しませた

 
児童4人で取り組んだ「すごろく屋さん」。コマは毛糸を巻いた松ぼっくり

児童4人で取り組んだ「すごろく屋さん」。コマは毛糸を巻いた松ぼっくり

 
5つのお店を回って好きなシールをゲット!(左)。すごろく屋さんでは落ち葉で作ったペンダントもプレゼント(右)

5つのお店を回って好きなシールをゲット!(左)。すごろく屋さんでは落ち葉で作ったペンダントもプレゼント(右)

 
 途中からは2、4歳児も合流。児童らは園児にやさしく声をかけながら、お兄さん、お姉さんぶりを発揮。会場内は温かい交流の輪が広がった。今回訪れた児童のうち3人は同園の卒園児。その一人、佐々木聖翔さん(2年)は「小さい子たちも楽しそう」とにっこり。苦労して作ったすごろくやペンダントに自信をのぞかせた。来年、新1年生が入るのも心待ちにし、「(新入生の)お手本になるように頑張りたい」と誓った。
 
 1人で“釣り屋さん”を開いた齊藤瑠美奈さん(1年)は「魚を作るのが大変だった」としつつ、喜んでくれる園児たちに満足げな表情。「新しい1年生が入ってきたら、やさしくしてあげたい」とほほ笑んだ。5歳児クラスの新屋匠真君(6)は「釣りが楽しかった」と目を輝かせ、児童らの姿に「かっこよかった」と憧れのまなざし。来春、唐丹小に入学予定で、「学校行くの、楽しみ。お勉強を頑張りたい」と話した。
 
もう一つの「釣り屋さん」は1年の女子児童が手作り。段ボール箱を海に見立てて…

もう一つの「釣り屋さん」は1年の女子児童が手作り。段ボール箱を海に見立てて…

 
児童らはさりげなく園児をサポート。お兄さん、お姉さんぶりを存分に発揮

児童らはさりげなく園児をサポート。お兄さん、お姉さんぶりを存分に発揮

 
 市教育研究所には同小と同園の教諭が所属していて、幼保小連携の試験的取り組みとして本交流会を企画。1年担任の兼澤桃花教諭は「異年齢交流は相手意識を持たせることにつながる。他者のことも考え、行動できるようになれば」と期待。児童らは今回、年下の子どもたちへの言葉遣いや接し方を考える機会になり、みんなで力を合わせて物事を成し遂げる経験もした。児童の姿を目にした園児にも「学校に入ったら『誰かのために何かやってみよう』という気持ちが芽生えれば…」と願った。
 
 同研究所は同市の教育課題解決に向けた各種研究活動を展開。幼保小連携もその一つで、本年度は幼児期から児童期への「架け橋期カリキュラム」の作成に取り組む。これは幼児期と小学校入学後のギャップを縮め、円滑に移行できるようにするとともに、幼児期に育まれた遊ぶ力、資質、能力を小学校につないでいこうとするもの。同市では少子化の影響で学区内に幼児施設がない地域や、保護者の仕事の関係で居住地から離れた施設に子どもを預けるケースなどもあり、小学校入学で子どもを取り巻く環境が大きく変化する場合も。そうした背景からも幼保小連携の取り組みは重要性を増す。
 
交流会の最後には園児に感想をインタビュー!

交流会の最後には園児に感想をインタビュー!

 
いっぱい遊んでくれたお兄さん、お姉さんに「ありがとう!」(右)。名残惜しそうに手を振る児童(左)

いっぱい遊んでくれたお兄さん、お姉さんに「ありがとう!」(右)。名残惜しそうに手を振る児童(左)

 
 上中島こども園の楢山園長は「これまでは未就学児が児童と交流する機会はほとんどなく、不安を感じながら入学を迎えていたと思う。このような場が増えれば小学校生活へのスムーズな移行にもつながるのではないか」と歓迎。市教委学校教育課課付補佐の小澤幸恵さんは「研究所では今、各校が実践的に取り組む上でのモデル作りを進めている。今回の活動もその一つで、来年1月に開催する研究大会で事例発表する予定」と話した。

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“釜石産”東京ラスクが学校給食に 釜石工場25周年のグランバー 地域に恩返し

「東京ラスク」の給食提供を喜ぶ鵜住居小6年の児童ら=12月2日

「東京ラスク」の給食提供を喜ぶ鵜住居小6年の児童ら=12月2日

 
 釜石市甲子町松倉の菓子メーカー、グランバー東京ラスク(大川浩嗣社長、本社:千葉県松戸市)釜石工場(長松達也工場責任者、従業員80人)は2日、釜石市内の学校給食に自社製品のラスクを無償提供した。同市の誘致で工場が稼働してから25周年を迎えることを記念し、「地域への恩返しを」と企画。12月1日の“東京ラスク発売記念日”に合わせて実施した。今後、年1回「ラスクの日」として、同時期の提供を続けていきたい考え。
 
 11月28日、鵜住居町の同市学校給食センター(松下隆一所長)に釜石工場で製造された「東京ラスク(シュガーバター味)」2040枚が納入された。受け取った同センターの土手裕子主任栄養士は「クリスマスなどの行事食の際にちょっとした菓子を添えているが、長引く物価高による食材費の高騰で、コンスタントな提供が難しくなってきている状況。こうした申し入れは非常にありがたい」と感謝。製品を届けた同社製造部生産課の後藤圭課長は「当社の商品を知ってもらう意味でもとてもいい試み。学校の工場見学も受け入れているので、ぜひ製造過程を見に足を運んでもらえれば。将来、工場で働きたいという子が出てくれたらうれしいですね」と話した。
 
グランバー釜石工場から市学校給食センターへの納品作業=11月28日

グランバー東京ラスク釜石工場から市学校給食センターへの納品作業=11月28日

 
グランバーの後藤圭生産課長(右)が給食センターの土手裕子主任栄養士(左)に届けたラスクについて説明

グランバーの後藤圭生産課長(右)が給食センターの土手裕子主任栄養士(左)に届けたラスクについて説明

 
 ラスクは市内の9小学校と5中学校、県立祥雲支援学校(小中高)の2日の給食で一人1枚ずつ提供された(祥雲高等部は3日)。鵜住居小(高橋美友紀校長、児童129人)では給食の時間に校内放送で、提供されたラスクについて説明。前日1日が東京ラスクの発売記念日であることや工場が市内甲子町にあること、同市の誘致企業として2000年に工場ができたことを紹介。「味わっていただきましょう」と呼びかけた。
 
鵜住居小では給食の最初に校内放送でグランバーからのラスク提供について紹介した

鵜住居小では給食の最初に校内放送でグランバーからのラスク提供について紹介した

 
 6年生の教室では、楽しみにしていたラスクを頬張り、笑顔を広げる姿が見られた。藤原菫さんは「前にも食べたことがあるけど、釜石で作られているのは意外だった」と新たな発見。給食への提供について、「みんなに喜んでもらいたいという気持ちが込められていると思う。工場で働く人たちに『おいしいお菓子を作ってくれてありがとう』と伝えたい」と感謝の思いを口にした。「先生、工場見学に行こう!」と担任教諭に要望する児童も。
 
「東京ラスク、いただきます!」。給食デザートを楽しむ児童

「東京ラスク、いただきます!」。給食デザートを楽しむ児童

 
おいしい菓子に笑みがこぼれる。作ってくれた工場の皆さんにも感謝して味わう

おいしい菓子に笑みがこぼれる。作ってくれた工場の皆さんにも感謝して味わう

 
 釜石工場は、茨城県つくば市にあった拠点工場を移設する形で2000年から稼働。02年の「東京ラスク」ブランド化を機にラスク製造が中心となった。11年の東日本大震災では、地震の影響で工場建屋の一部が損壊し操業を停止したが、約2週間後に生産を再開した。復興支援商品「釜石ラスク」も開発し、同年10月には釜石ラスク直営販売店を同市野田町にオープン(現在は閉店)。支援で釜石に入った多くの人たちが買い求めた。同商品は16年まで販売され、売り上げの一部が義援金として市に寄付された。
 
甲子町松倉にあるグランバー東京ラスク釜石工場。約80人が働く(写真提供:釜石工場)

甲子町松倉にあるグランバー東京ラスク釜石工場。約80人が働く(写真提供:釜石工場)

 
 同工場では現在、定番商品6種類のほか、季節商品として3~4種類を製造。市内では道の駅釜石仙人峠やシープラザ釜石などで販売される。月1回、水曜日にアウトレット品の工場直売会も実施。今月は10日午前10時から午後1時まで開かれる。その月の開催週の問い合わせは同工場(電話0193・21・4050)へ。

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栗林ラビー 20年ぶり全国大会へ 団員ら「楽しんで自分たちのバレーを!先輩たちの分まで…」

第42回岩手県小学生バレーボール育成大会(エンジョイ!バレーボールフェスティバル2025県予選)で初優勝した「栗林ラビーバレーボールスポーツ少年団」=11月9日、写真:父母会撮影

第42回岩手県小学生バレーボール育成大会(エンジョイ!バレーボールフェスティバル2025県予選)で初優勝した「栗林ラビーバレーボールスポーツ少年団」=11月9日、写真:父母会撮影

 
 釜石市の栗林ラビーバレーボールスポーツ少年団(団員31人)は、11月の「第42回岩手県小学生バレーボール育成大会」女子の部で初優勝。今月25~28日に京都府で開催される「エンジョイ!バレーボールフェスティバル2025」に本県代表として出場する。同団の全国大会進出は2005年以来20年ぶり。21年にも全国大会出場権を得る大会があったが、新型コロナウイルス禍で中止となったため、団にとって今回の喜びはひとしお。全国の舞台でも「大会を存分に楽しみ“ラビーの”バレーを!」と、練習にも熱がこもる。
 
 11月8、9の両日、奥州市で開かれた県育成大会女子の部には33チームが出場。3チームずつ11組の予選リーグで1位(2勝0敗)となった栗林ラビー(第2シード)は決勝トーナメントに進み、準々決勝の対下矢作・横田(陸前高田市)、準決勝の対矢巾女子(第3シード)、決勝の対高田東Jr(第4シード)戦をいずれも2-0で下し、同大会初優勝に輝いた。
 
決勝トーナメントは3戦とも2-0で勝利(写真:父母会撮影)

決勝トーナメントは3戦とも2-0で勝利(写真:父母会撮影)

 
チーム一の高身長、谷藤怜香さんのスパイクは圧巻(同)

チーム一の高身長、谷藤怜香さんのスパイクは圧巻(同)

 
 藤原明広監督(66)によると、現チームの強みは「拾ってつなぐ」バレー。中高の強豪チームの練習法などを研究し、強化を重ねてきた。攻撃の要は6年の谷藤怜香さん(小佐野小)、藤原朱莉さん(鵜住居小)の両エース。谷藤さんは県内小学生の中でもトップレベルの実力を誇り、藤原さんはブロックと速攻で、ここ1年急成長を見せる。先の県大会でも「つなぎはトップ。サーブも良く、ミスが少なかったのが勝因」と藤原監督。
 
練習を工夫し、レシーブやフォローの技術を磨いてきた栗林ラビー。「床にボールを落とすまい」と必死に食らいつく

練習を工夫し、レシーブやフォローの技術を磨いてきた栗林ラビー。「床にボールを落とすまい」と必死に食らいつく

 
全国大会まで1カ月となった11月24日、団員らはさらなるレベルアップを目指し、練習に励んだ=栗林小体育館

全国大会まで1カ月となった11月24日、団員らはさらなるレベルアップを目指し、練習に励んだ=栗林小体育館

 
 初の県制覇にエースの藤原さんは「全員で頑張って練習してきたことが成果となって表れた」と評価。自身が競技を始めたのは3年生から。約160センチの高身長、磨きをかける跳躍力を武器に、谷藤さんと切磋琢磨しながらチームの攻撃力を高める。全国大会に向け、「スパイカーとセッターのコンビネーションをもっと良くして、相手ブロックをかわすような攻撃ができれば。頭を使って動きたい」と意気込む。
 
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“2枚エース”の一人、藤原朱莉さんは高身長+腕の長さを生かした攻撃が持ち味。ブロック力も抜群

 
 主力の6年生は5人。藤原監督が「オールラウンダー」と、攻守で信頼を寄せる一人が四宮香蓮さん(小佐野小)。競技を始めたのは昨年からだが、「運動能力が高く、どのポジションでもいける(藤原監督)」という。得点源となるサーブも強み。初の全国の舞台、さらには小学生最後となる大会を「積極的に声を出し、試合を楽しみたい」と心待ちにする。
 
昨年からバレーを始めた四宮香蓮さん。どのポジションもこなせる頼りになる存在

昨年からバレーを始めた四宮香蓮さん。どのポジションもこなせる頼りになる存在

 
 同団の県制覇は2021年以来。同年は3大会で優勝したが、コロナ禍で全国、東北大会共に中止となり、先輩団員らは非常に悔しい思いをした。現団員の中には当時の主力メンバーの“妹団員”が3人在籍。その一人、山﨑良菜さん(釜石小5年)は姉新菜さんの思いを受け継ぎ、1年から同団で活動。監督の勧めで4年からセッターを務める。司令塔としての状況判断に面白みを感じていて、「全国の強いチームにも『負けないぞ』という気持ちで臨みたい」と気合十分。県外の強豪校に進んだ姉も“春高バレー”での全国大会出場が決まっていて、家族はダブルの喜びに包まれる。
 
姉の背中を追ってバレーを始めた山﨑良菜さん。セッターとして攻撃のバリエーションを広げる

姉の背中を追ってバレーを始めた山﨑良菜さん。セッターとして攻撃のバリエーションを広げる

 
 練習中も自ら指示を出し、チームをまとめるのは、主将の金野歩海さん(鵜住居小6年)。姉涼葉さんは三冠を果たした21年時の主将で、「姉の分も…」と全国大会出場への思いは人一倍強かった。昨年の育成大会後、「監督を全国に連れて行く」と全員で誓った。決意表明から1年―。努力を重ねたメンバーは見事、約束を果たした。
 
20年以上にわたり栗林ラビーを率いる藤原明広監督は「スポーツの楽しさを伝えたい」と子どもたちを熱心に指導。現団員らと臨む全国大会を楽しみにする

20年以上にわたり栗林ラビーを率いる藤原明広監督は「スポーツの楽しさを伝えたい」と子どもたちを熱心に指導。現団員らと臨む全国大会を楽しみにする

 
 金野さんにチームの強みを尋ねると意外な言葉が返ってきた。「一番意識しているのは整理整頓。物を雑に扱わない。チーム外の人にもきちんとあいさつをする」。こうした普段の心がけがプレーにも反映されているという。団員、指導者、保護者が一丸となった取り組み姿勢も自負。「ラビー全員のチームワークが岩手で一番だと思う」と誇りを示す。周りを元気にするムードメーカーとしての役割も自覚しつつ、「笛が鳴るまでは絶対にボールを落とさない。最後まであきらめず必死に戦う」と固い決意ものぞかせる。
 
メンバーに声がけしながらチームを盛り上げる主将の金野歩海さん。試合中に足りなかった笑顔と元気を増やそうと、この1年頑張ってきた

メンバーに声がけしながらチームを盛り上げる主将の金野歩海さん。試合中に足りなかった笑顔と元気を増やそうと、この1年頑張ってきた

 
団員の保護者は普段の練習から全面協力。子どもたちと一緒に体を動かし、練習を支える

団員の保護者は普段の練習から全面協力。子どもたちと一緒に体を動かし、練習を支える

 
さまざまな練習メニューを取り入れ、レベルアップにつなげる

さまざまな練習メニューを取り入れ、レベルアップにつなげる

 
 同団は1983年結成。当初は栗林小児童主体のチームだったが、後に広域化を進め、現在は釜石・大槌地区のほか山田町や宮古市からも団員が集う。団員数31人は過去最多。上級生の活躍は下級生のやる気向上にもつながっている。全国大会まで残り20日。藤原監督は「今の精度をさらに上げ、1試合でも多く勝ちたい。現在は所属児童がいない栗林の人たちも応援してくれている。少しでもいい成績を出して恩返ししたい」と言葉に力を込める。
 
全国大会でも「ラビーのバレーを!」。全力で戦うことを誓い合う主要メンバー

全国大会でも「ラビーのバレーを!」。全力で戦うことを誓い合う主要メンバー

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鉄がつなぐ!?「一市四カ村合併70年」写真で振り返る 釜石市郷土資料館で企画展

釜石市郷土資料館で開催中の「一市四カ村合併70年」展

釜石市郷土資料館で開催中の「一市四カ村合併70年」展

 
 有料道路の開通、市民のデモ行進、市場に水揚げされたあふれんばかりのサケ、高炉解体、観光船はまゆりの就航、世界遺産登録のお祝い…。釜石市鈴子町の市郷土資料館の企画展示室に並んでいる写真だ。1市(釜石)4村(甲子、鵜住居、栗橋、唐丹)が合併し、現在の釜石市が形成されて今年で70年。さまざまな歴史が積み重ねられてきた。まちの動きを見せる展示物から「釜石を良くしようとする市民の力」が伝わってくる。
 
 鉄の記念日(12月1日)にちなみ、同館では鉄の週間事業として資料展「写真で見る 一市四カ村合併70年」を開催中。合併後の街並み(空撮)やこの70年間にあった主要な出来事を約60点の写真パネルや、年表などで振り返る。
 
鉄の週間に関連した企画展。写真パネルや年表など資料が並ぶ

鉄の週間に関連した企画展。写真パネルや年表など資料が並ぶ

 
 昭和初期、「釜石町」は製鉄所の事業拡張や水産業の発達から急速に成長。市制施行の機運が高まり、1937(昭和12)年5月5日に「釜石市」となった(当時の人口は約4万人)。4年後の41(同16)年に太平洋戦争が勃発。重要な工業都市だった釜石は45(同20)年、米英連合軍などによる2度の艦砲射撃で壊滅的な被害を受けた。
 
 戦後、釜石地域は混乱期にあったが、鉄の需要増加による製鉄所の復興などで経済は上向いた。人口も右肩上がりとなり、さまざまな産業が生まれ、建造物も次々に整備され、活気に満ちた。そこに国の施策として市町村の合併が進められたことから、55(同30)年4月1日、1市4村による新・釜石市が形づくられた。“鉄がつなげたまち”の当時の人口は8万1000人余り。盛岡市に次ぐ県内第2の都市に躍り出た。その後の約10年は市制の歴史でも最も人口が多く、まちの勢いが共有された期間とされる。
 
合併から70年のまちの動きを紹介する写真パネル

合併から70年のまちの動きを紹介する写真パネル

 
 写真パネルでは、釜石大観音や鉄の歴史館、シープラザ釜石などの建造物が完成したことを祝う催し、日本選手権を7連覇した新日鉄釜石ラグビー部のパレード風景、市役所議場前で座り込みをする市職員や働く人々によるデモ活動など、釜石の昔の様子を見ることができる。
 
合併後に撮られた市内各地の空撮写真のパネル

合併後に撮られた市内各地の空撮写真のパネル

 
合併を記念した鳥瞰図や鉄瓶、申請書など貴重な資料が並ぶ

合併を記念した鳥瞰図や鉄瓶、申請書など貴重な資料が並ぶ

 
 55年の合併のために提出した申請書、合併前最後に作られた各市村の要覧、解村や合併を記念した鉄瓶なども関係資料として40点ほど並ぶ。明治から昭和期に名をはせた鳥瞰図(ちょうかんず)作家、吉田初三郎(1884~1955)作の釜石図も掲示。市制施行を記念したもので、精巧な地図とはひと味違った筆使いや彩色に情趣がある。
 
 同館の佐々木寿館長補佐にとって思い出深いのが、70(昭和45)年に市営プールで行われた第25回岩手国体の開会式の写真だ。小学生だった佐々木館長補佐は、開会式ではなかったが、現地で競技を見たことを懐かしむ。
 
 社会人となって印象深い出来事の一つとして挙げたのは、釜石製鉄所の第一高炉が解体される様子を写した一枚。佐々木館長補佐は「すごい音がして倒れた」と、96(平成8)年のその日を思い浮かべた。「いよいよか…」と、当時は複雑な心境になったという。製鉄所の配置転換や合理化により89(平成元)年に高炉は休止されていたが、「動かなくても形がある。やはり製鉄のまちだからね。なくなるのは…」と、言葉に寂しさをにじませた。
 
合併後の70年の歩みを振り返るモノクロの写真パネル

合併後の70年の歩みを振り返るモノクロの写真パネル

 
「やはり釜石は鉄のまち」。盛衰を感じさせる写真もある

「やはり釜石は鉄のまち」。盛衰を感じさせる写真もある

 
昭和、平成と時代が変わる中で移り変わる街の様子を見せる

昭和、平成と時代が変わる中で移り変わる街の様子を見せる

 
 「写真を見て当時を思い出してもらい、それをきっかけに周りの方といろんなことを語り合ってもらえたら。若い人たちには『こんなことがあったのか』と地元の歴史を知る機会になればいい。興味を持ったら、独自に調べたりしてほしい」と期待する佐々木館長補佐。かつての活気ある街の風景に触れ、「ポテンシャルのある街、釜石で生きていこう」と思う人が増えることを願う。
 
 資料展は来年1月25日まで。開館時間は午前9時半~午後4時半(最終入館は同4時)。火曜日休館。12月28日~1月4日は年末年始の休館となる。

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「小川しし踊り」伝承脈々と 小佐野小が「いわてユネスコ文化賞」受賞 旧小川小から活動48年

運動会で「小川しし踊り」を披露する小佐野小児童。長年の伝承の取り組みに「いわてユネスコ文化賞」が贈られた(写真提供=小佐野小)

運動会で「小川しし踊り」を披露する小佐野小児童。長年の伝承の取り組みに「いわてユネスコ文化賞」が贈られた(写真提供=小佐野小)

 
 釜石市立小佐野小(松本孝嗣校長、児童249人)は、岩手県ユネスコ連絡協議会(三田地宣子会長)の2025年度顕彰で「いわてユネスコ文化賞」を受賞した。児童らが代々取り組んできた地元郷土芸能「小川しし踊り」の伝承活動が認められたもの。学校統合前の旧小川小から受け継ぐ活動は今年で48年―。地域の誇り、郷土愛を育む活動は児童らの成長に大きく寄与している。
 
 同協議会は教育、科学、文化の分野で他の模範となる活動を行う児童生徒や指導者を「いわてユネスコ賞」として顕彰している。第30回の本年度は11件(科学賞2、文化賞6、活動奨励賞2、教育賞1)の表彰があり、小中高10校と1個人が受賞した。
 
県ユネスコ連絡協に代わり、釜石ユネスコ協会の岩切久仁会長(左)が小佐野小の松本孝嗣校長(右)に表彰状と盾を届けた=11月26日、同校

県ユネスコ連絡協に代わり、釜石ユネスコ協会の岩切久仁会長(左)が小佐野小の松本孝嗣校長(右)に表彰状と盾を届けた=11月26日、同校

 
 小佐野小への表彰伝達は11月26日、同校で行われた。釜石ユネスコ協会の岩切久仁会長、佐々木聡理事、岩間千枝子理事、高橋宏樹事務局長が訪問。岩切会長が松本校長に表彰状と盾を手渡した。松本校長は「子どもたちにとって、受賞は大きな励みになる」と感謝。全校朝会で報告する際に「受賞の意義をしっかり伝えたい。先輩たちが長い間続けてきた価値を知ることで、『自分たちも』と継続の意識が高まると思う。自己肯定感を得ることにもつながる」と話した。
 
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小佐野小の小川しし踊り伝承活動について懇談する関係者

 
 同校では総合的な学習の時間などを利用し、毎年5、6年生全員がしし踊りに取り組む。小川しし踊り保存会(佐々木義一会長)のメンバーが学校を訪れ、児童らを指導。踊り、太鼓、笛など演舞に必要な役割を分担し、パートごとに練習を重ねる。演舞を披露するのは運動会や学習発表会など。保護者や地域住民の前で練習の成果を発表し、多くの感動を与えている。
 
5月24日に開催された運動会では5、6年生のしし踊りがオープニングを飾った(写真提供:小佐野小)

5月24日に開催された運動会では5、6年生のしし踊りがオープニングを飾った(写真提供:小佐野小)

 
今年度の5、6年生は計約100人。しし頭のほか、小踊り、太鼓、笛などを役割分担(同)

今年度の5、6年生は計約100人。しし頭のほか、小踊り、太鼓、笛などを役割分担(同)

 
 約140年の歴史を誇る小川しし踊り(市指定文化財)。同保存会は地元芸能の伝承、担い手育成を目指し、1977(昭和52)年頃から当時の小川幼稚園、小川小で芸能指導を開始。2005年に小川小と統合した小佐野小でもその取り組みが受け継がれ、現在に至る。保存会は指導者の立場として、昨年度の「いわてユネスコ教育賞」を受賞している。
 
 同保存会副会長として児童らの指導にもあたる釜石協会の佐々木理事は「小川小の運動会でしし踊りを踊り始めたのが私たちの世代」と歴史の重みをかみしめる。全国的に伝統文化の継承が課題となる中、「地元の団体と学校が一緒になって伝承に取り組むのは意義あること。歴史あるものには先人の教えもある。大切にしていくことで、結果的に郷土愛にもつながるのでは」と期待した。
 
小川小卒業生で保存会副会長の佐々木聡さん(右)は学校統合後も続くしし踊りの伝承活動に喜びを表した

小川小卒業生で保存会副会長の佐々木聡さん(右)は学校統合後も続くしし踊りの伝承活動に喜びを表した

 
児童らはそれぞれの役割を果たし、一体感あふれる演舞で保護者や地域住民を魅了した(写真提供:同)

児童らはそれぞれの役割を果たし、一体感あふれる演舞で保護者や地域住民を魅了した(写真提供:同)

 
 同校の活動を推薦した釜石協会の岩切会長は「指導する側と受ける側、双方が受賞できたことは大変うれしい。こうした活動は両者の思いが合致しないと成り立たない。学校のカリキュラムで活動環境を整えてくださっているのは心強い」とし、地域の素晴らしさを感じながら育つ子どもらの健やかな成長を願った。

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食の秋だから!山海グルメ堪能 釜石まんぷくフェス 体験、ステージ、遊びも満喫

多くの人でにぎわう釜石まんぷくフェス=11月23日

多くの人でにぎわう釜石まんぷくフェス=11月23日

 
 交流物産展、水産まつり、農業祭、軽トラ市-。釜石市の食の魅力をPRする催しが一度に楽しめる「釜石まんぷくフェス」(釜石観光物産協会主催)が22、23の両日、同市鈴子町のシープラザ釜石周辺で開かれた。サンマ、甲子(かっし)柿など釜石の海や山の幸のほか、釜石と交流がある自治体の自慢の味も集合。子ども向けの電動自動車の試乗体験やステージイベントもあり、連日、家族連れらでにぎわった。
 
 フェスは2022年から開催。これまでは9月に同市鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムを会場にしていたが、今回は特産品や食材の“旬”を味わってもらおうと時期を変更し、会場も市中心部に移した。
 
 最終日の23日、開始早々に人だかりができたのは鈴子公園。農業祭恒例の餅まき、シイタケまきで老若男女が手を伸ばした。続いて長蛇の列ができたのは、水産まつりの焼きサンマのお振る舞い。地元で水揚げされた500匹(2日間で計1000匹)は大人気で、来場者の食欲をそそった。軽トラ市では“オール釜石産スープ”を提供。市が栽培促進中のトマト「すずこま」(愛称・かまとまちゃん)、オヤマ(一関市)のブランド鶏「奥州いわいどり」のうち釜石の養鶏農場で生産された鶏肉などが使われた。
 
恒例行事で開幕した農業祭。餅やシイタケが宙を舞う

恒例行事で開幕した農業祭。餅やシイタケが宙を舞う

 
ピーマン釣り、甲子柿販売、スープお振る舞いで山の幸堪能

ピーマン釣り、甲子柿販売、スープお振る舞いで山の幸堪能

 
軽トラ市で人気を集めるのは新鮮な地元野菜

軽トラ市で人気を集めるのは新鮮な地元野菜

 
 炭火で香ばしく焼き上げられたサンマを頬張る陸前高田市の小学生菅野湊也さん(10)は「めっちゃ、おいしい」と箸を進めた。サンマを提供したのは釜石の漁業会社濱幸水産。旬の味を求める人の波を見つめていた同社船舶部長の大和田暢宏さん(53)は「地元の船が水揚げしたものを地元で味わってもらい、うれしい。サンマ漁は終盤戦。いいものを届けられたらいい」と目を細めた。
 
長い列ができたサンマ焼きのお振る舞い

長い列ができたサンマ焼きのお振る舞い

 
サンマを頬張る親子連れ「焼きたて、おいしい」

サンマを頬張る親子連れ「焼きたて、おいしい」

 
 シープラザ釜石西側駐車場を使った交流物産展には釜石市内の飲食店のほか、同市の姉妹都市・愛知県東海市の商工会議所、友好交流都市の富山県朝日町や東京都荒川区などから約50団体が出店。浜焼きや肉料理、スイーツなど多彩なグルメが並んだ。
 
出店、キッチンカーがずらりと並んだ交流物産展

出店、キッチンカーがずらりと並んだ交流物産展

 
自慢の味を提供した盛岡市の「花どんたく」の出店

自慢の味を提供した盛岡市の「花どんたく」の出店

 
 来場者は「熱々でおいしい」などと声を弾ませ、食を堪能した。盛岡市の「酒飲み処 花どんたく」が持ち込んだイチ押しメニューは「博多牛もつ鍋」。本場の味(具材はキャベツ、ニラ、肉)に地元の食材(豆腐)を加えた“博多生まれ、盛岡育ち”のこだわりの一品が食欲を刺激した。店主の長谷川さんは「対面で売るのは会話を楽しめていい。『また食べたい』と思ってもらえたら」と腕をまくった。
 
 サン・フィッシュ釜石では、マグロの解体ショーやカキの釣り体験が行われ、大にぎわい。狙いを定めてカキを釣り上げた中妻町の小学生木下真由さん(10)は「難しかったけど、面白かった。ずっしり重たいのが釣れた。焼いて食べたい」と笑った。
 
カキに狙いを定める家族連れ。「やったー、釣れた!」

カキに狙いを定める家族連れ。「やったー、釣れた!」

 
興味津々!人だかりができたマグロの解体ショー

興味津々!人だかりができたマグロの解体ショー

 
 長崎産の養殖ホンマグロ(体長約150センチ)を前に「丸っとして迫力あるし、ギラギラしてきれいだ」と驚いていたのは、仙台市の相原幸雄さん(60)。切り分けられた赤身の“サク”を手に入れ、「食べるのが楽しみ」と声を弾ませた。東日本大震災前に仕事で釜石に来たことがあるといい、「まちがきれい。歩きやすく整備されている。タイミングよく紅葉も見られて気持ちいい。いい思い出になった」と、隣に立つ愛妻と笑顔を重ねていた。
 
 シープラザのステージイベントには、釜石市国際外語大学校の学生有志が登場。日本語学科のネパール、ミャンマーの留学生はそれぞれ民族衣装に身を包み、伝統の踊りを披露した。同科2年生で、ネパール人のガウタム・サンチさん(20)は「私たちの国の文化を伝えられた。うれしい」と笑顔を見せた。日本人学生は外語観光学科の特色を紹介した。
 
笑顔を弾かせながら踊るネパール人留学生

笑顔を弾かせながら踊るネパール人留学生

 
「心を込めて踊ります」とミャンマー人留学生

「心を込めて踊ります」とミャンマー人留学生

 
 来場者は食、遊び、体験を楽しみながら鈴子町を周遊。主催の同協会関係者は「一度に楽しめるのがポイント。いくつかの企画を組み合わせることで人を呼び込める」と手応えを話した。

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広報かまいし2025年12月1日号(No.1869)

広報かまいし2025年12月1日号(No.1869)
 

広報かまいし2025年12月1日号(No.1869)

広報かまいし2025年12月1日号(No.1869)

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【P1】
TETTO Cinema vol.6 フィルムで観る邦画名作上映会
トモス de クリスマスマルシェ

【P2-3】
釜石のお店を巡ろうキャンペーン!

【P4-5】
日本製鉄釜石シーウェイブスを一緒に応援しよう! 他

【P6-7】
釜石大槌地区行政事務組合決算
岩手沿岸南部広域環境組合決算 他

【P8-9】
まちのお知らせ

【P10】
マイレールDAY2025 シンポジウム~鉄道の大切さ、今日は1日考えよう~
かまいし冬灯り2025
初の学園祭開催!釜国祭 ~ことばがつなぐ 世界と地域とわたしたち~

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 オープンシティ・プロモーション室
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8463 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2025112100040/
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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釜石PIT 2025年12月のスケジュール

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太字で表示されているイベントは一般の方も参加できます。イベントに関するお問い合わせは、各主催者までお願いいたします。
 
施設に関する詳細はこちらのページをご覧ください。

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト