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釜石市消防団消防演習 各種点検、放水訓練で機材操作再確認 防火、防災へ士気高める

震災後初の点検などで消防団活動への意欲を高める団員ら=8日、消防演習

震災後初の点検などで消防団活動への意欲を高める団員ら=8日、消防演習

 
 釜石市消防団(菊池録郎団長、団員513人)は8日、鈴子町の釜石消防庁舎駐車場など2会場で2025年度の消防演習を行った。東日本大震災以降、実施を見送っていた機械器具点検などの訓練が再開され、団員らは消防車両の基本操作や隊としての行動を再確認した。本年度は新たに男女10人が入団。先輩団員から各種技術や団精神を受け継ぎ、市民の生命、財産を守る活動にまい進していく。
 
 団員、消防署員、来賓ら474人、車両39台が参加。統監の小野共市長は、全国的に自然災害や火災が頻発している近年の情勢に触れ、地域防災体制強化の重要性を指摘。「消防団員は地域に根差した防災の要。より一層の火災予防啓発活動や日ごろの訓練に精励されるよう願う」と訓示した。
 
統監の小野共市長(写真右上)が訓示。日ごろの活動への感謝と激励の言葉を送った

統監の小野共市長(写真右上)が訓示。日ごろの活動への感謝と激励の言葉を送った

 
 災害現場や火災予防で任務遂行に尽力し、優秀な活動が他の模範となる団員や部をたたえる「釜石市長表彰」では、第3分団第1部の香川果代子班長ら団員15人を功績表彰。第1分団第1部など4つの部に「竿頭綬(かんとうじゅ)」を授与した。在職3年以上で職務精励、消防技能に優れた団員に贈られる「釜石市消防団長表彰」では、第6分団第3部の岡道雄斗団員ら7人を精勤表彰としてたたえた。
 
釜石市長表彰、釜石市消防団長表彰を受ける団員と部

釜石市長表彰、釜石市消防団長表彰を受ける団員と部

 
 本年度の新入団員10人を代表し、第3分団第1部の鈴木佑太郎さん(22)が菊池団長から辞令を受け、「良心に従って誠実に消防の義務を遂行する」と声高らかに宣誓。「地域のために役に立ちたい」と入団を決意した鈴木さんは「先輩たちの動きを見て一つ一つ丁寧に学び、消火活動などを行っていけたら」と気を引き締めた。
 
新入団員を代表し、宣誓する鈴木佑太郎さん(中央)

新入団員を代表し、宣誓する鈴木佑太郎さん(中央)

 
 統監、団長らによる観閲後、第1小隊(第7、8分団)が通常点検、第2小隊(第1~4分団)が機械器具点検に臨んだ。指揮者の号令のもと、隊列の移動、消防車両の点検など職務遂行に必要な行動を実践。消防本部の駒林博之消防長らが点検官として、隊の規律や動きを確認した。
 
 千鳥町の甲子川河川敷では放水訓練が行われた。各部のポンプ車が一列に並び、川の水を水利に一斉放水。団員らは訓練で身に付けた技能を発揮し、火災発生時の迅速な消火活動へ意識を高めた。会場周辺では一般市民も訓練の様子を見守り、地域を守る消防団へ理解を深めた
 
機械器具点検で基本行動を実践する団員ら

機械器具点検で基本行動を実践する団員ら

 
消防ポンプ車を使った放水訓練。各車両から水柱が上がる

消防ポンプ車を使った放水訓練。各車両から水柱が上がる

 
県の防災ヘリコプターによる救助救出訓練。消防団員らが見守る

県の防災ヘリコプターによる救助救出訓練。消防団員らが見守る

 
 この日は、県の防災ヘリコプターによる救助救出訓練も行われた。大雨や津波による浸水で建物屋上に要救助者がいるとの想定で、消防庁舎訓練棟上空から航空隊員がロープで降下し、要救助者をヘリに引き上げた。周辺では消防団員らが見守り、実際の災害現場をシミュレーションした。
 
 菊池団長(73)は「久しぶりの点検訓練に緊張する様子も見られたが、一生懸命取り組む姿勢を感じた」と評価。人口減、少子高齢化で団員数は右肩下がりだが、本年度は新たに10人が入団するという明るい話題も…。来年は遠野、釜石、大槌3地区の消防操法競技会が釜石市で開催される。「震災やコロナ禍でしばらく遠ざかっていた操法訓練にも精進し、若手への技能継承、組織の充実強化に団員一丸となって励んでいく」と菊池団長。
 
気を引き締めて演習に臨む菊池録郎団長(前列中央)以下、各分団員

気を引き締めて演習に臨む菊池録郎団長(前列中央)以下、各分団員

 
 釜石市では、4月に唐丹町で発生した建物火災で住人1人が亡くなった。今年1月からの火災発生はこの1件のみ。団では火災予防の警戒活動も行いながら、市民の安心安全のため、力を尽くしていきたいとしている。同市の昨年1年間の火災発生件数は7件だった。

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夏を満喫!釜宴会キャンペーン(第3弾)について

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市は、エネルギー・原油価格や物価高騰の影響を受ける市内飲食事業者等の持続的な経営を支援するため、2人以上で飲食店等を利用した場合の飲食代金を割引するキャンペーンを開催します。
皆様のご利用が地元の飲食店等の支援につながります!釜宴会で、友達や家族、会社の同僚などと一緒に釜石の冬の味覚を楽しみましょう!

割引条件(いずれかを適用)

①2人以上で対象店舗を利用し、人数×3,000円以上(税込)の利用金額の場合
1人当たり 1,000円 割引
②2人以上で対象店舗を利用し、人数×1,500円以上(税込)の利用金額の場合
※7~14時の間に入店し飲食店を利用した場合に限る
1人当たり 500円 割引

割引期間

令和7年6月20日(金)~8月8日(金)
※予算額に達し次第、終了します。

対象店舗

市内飲食・宿泊事業者のうち、当キャンペーンに参加している店舗
※詳しくは釜石商工会議所のホームページでご確認下さい。

利用手順

①飲食店等を予約(キャンペーンを利用することを伝えて下さい。)
②会食実施の14日前から5日前の15時までに利用予定のお店の名称、利用日、利用人数、1人当たりの予算額などを、申込フォームまたは釜石商工会議所へ申請書にて申請してください。
③利用当日、飲食店に申請完了メールまたは飲食店利用確認書を提示
 
※年齢、居住地等問わず、対象店舗をご利用する全ての方が本キャンペーンの割引対象となります。
※未就学児は、対象人数に含めずに割引額を計算することができます。
 割引額の計算に未就学児を含める場合は、利用申請時に申請フォームまたは申請書の確認欄へ「✔」の記入をお願いします。
例)夫婦2人、小学生1人、未就学児1人の計4人で夕食時に飲食店を利用する場合
・未就学児を含む4人で利用申請⇒割引上限額4,000円(1,000円×4人) ※合計12,000円以上のご利用が条件
・未就学児を含めない3人で利用申請⇒割引上限額3,000円(1,000円×3人) ※合計9,000円以上のご利用が条件

注意事項

・上記の利用申請がない場合、割引の適用ができません。
・利用申請の前に、必ず飲食店への予約を済ませてください。
・利用店舗、日時、人数等に変更があった場合は、釜石商工会議所へご連絡ください。
・実際の利用人数が増えた場合、申請時の人数を越える割引適用はできません。
・実際の利用人数が減った場合、割引額は実際の利用人数に応じて減額されます(2人未満となった場合は割引対象外となります)。

事務局(お問い合わせ先)

釜石商工会議所 TEL:0193-22-2434

この記事に関するお問い合わせ
産業振興部 商工観光課 商工業支援係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111 / Fax 0193-22-2762 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2025052800031/
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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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スマホ・ゲーム利用の約束、親子で考えよう 釜石・白山小で情報モラル教室

インターネット利用について学ぶ白山小の児童と保護者

インターネット利用について学ぶ白山小の児童と保護者

 
 釜石市嬉石町の白山小(鈴木慎校長、児童33人)で7日、インターネットを正しく安全に使うための情報モラル教室が開かれた。スマートフォンやオンラインゲームなどインターネットを介した情報のやりとりが増える中、利用の仕方を親子で考える機会にしてもらおうと、授業参観日に合わせて実施。全校児童と保護者ら約60人が参加した。
 
 教室は、釜石市とソフトバンク(東京)が2020年に締結した地方創生に関する連携協定の一環で、釜石公民館事業として行われた。これまで、市内の3つの小学校で実施してきたが、白山小では初開催。他校では高学年児童が対象だが、同校ではスマホ所有の有無や学年、年齢にかかわらず「みんな何かしら触れている」うえ、国が推進する「GIGAスクール構想」で、児童1人に学習用のタブレット端末が1台ずつ配られていることもあり、使い始めの1年生にも学んでもらおうと全校児童を対象にした。
 
 講師は、同社の北海道・東北地域CSR部の鈴木利昭参与(64)。「小学生では高学年になると半数がスマホを持っている。最近は6~7割と増加傾向」と全国的な動向を紹介したうえで、参加者にスマホやゲーム機の所有、利用の時間帯を聞いた。白山小ではスマホ所有は半数ほどだが、ゲーム機はほぼ全員が持っていると意思表示。深夜2時くらいまで使っている子もいた。
 
SNSのリスクなどを解説した鈴木利昭参事(右上の写真)

SNSのリスクなどを解説した鈴木利昭参事(右上の写真)

 
クイズや質問に意思表示しながらネット利用を学ぶ児童ら

クイズや質問に意思表示しながらネット利用を学ぶ児童ら

 
 ネットの世界で起こることすべてが自分のせきにん―。「交通ルールがあるようにネットにもルールがあり、守るから安全。ただ、ネットの言葉は難しいものが多いから、無理せず分かること、できることから始めて」と鈴木参与。「簡単で便利、そして無料。使う人が多いから、トラブルも多い」と話した上で、交流サイト(SNS)を取り上げて使い方や注意点を解説した。
 
 事例に挙げたのは「LINE(ライン)」でのやりとり。会話でよくないところを考えてもらい、▽急がず、きちんと伝える(文字だけで伝えようとすると誤解が生じることも。絵文字を使ったり工夫する)▽守ろう、時間!(長時間は迷惑になることも。相手がいることを忘れない)▽やめよう!人を傷つける発信(ネットに書き込んだ言葉は良いことも悪いことも一生消えないと思って。発信する前に読み返す。見る、受け取る相手の気持ちを考える)―との守ってほしいルールを伝えた。
 
児童も保護者も講師の話にしっかりと耳を傾ける

児童も保護者も講師の話にしっかりと耳を傾ける

 
 また、ネットにひそむ危険性も説明。手軽に世界とつながり便利な反面、顔が見えないことで怖い面もあるとし、他人が見ることを考えて写真の位置情報や、個人を特定できるような写真は投稿しないよう強調した。災害発生など非常時にデマが流れたり、うそや思い込みの話題も多いとし、見極めの大切さや大人への相談の必要性を指摘。より正しく楽しく使うため、「1日に○時間だけにするなど家族でルールを決めてほしい」と呼び掛けた。
 
 終わりに、親子で「スマホデビュー検定」に挑戦。オンラインゲーム中にしてはいけない行動や、「スマホ依存(スマホの使用がやめられなくなってしまう状態)」にならないよう気を付けることなど、使い方を振り返ったり、話し合いながら知識を深めた。
 
「スマホデビュー検定」に挑戦する親子

「スマホデビュー検定」に挑戦する親子

 
正しい?間違っている?問いに向ける視線は真剣

正しい?間違っている?問いに向ける視線は真剣

 
 小山琉世さん(6年)は「知らない人とつながってしまうのが怖いから、オンラインゲームはやっていない。スマホを持つようになったら気を付けて使いたい」と話し、妹の結凪さん(4年)もうなずいた。父親の純平さん(36)は「うちは厳しい方」と言うが、「中学生になったらスマホを」と思案中。「子どもたちを信頼しているけど」と母親の美紀子さん(36)と顔を合わせ、「親が口うるさく言うことを分かってもらえただろう」と、教室の開催を歓迎した。「ネットは自己責任」とは言え、子どものことはやはり親に責任があるとの考えで、「親も一緒に学んで理解して使えば、子どもも正しく安全に使ってくれるだろう」と話した。
 
 鈴木校長は「危険にあってから知るのでは遅い。今の利用の仕方を見直す機会に。ルールづくりに親子で取り組んでほしい」と求めた。
 
楽しそうに話し合いながら情報モラルについて学んだ

楽しそうに話し合いながら情報モラルについて学んだ

 
「水、くださーい」。力を合わせたプール掃除も楽しそう

「水、くださーい」。力を合わせたプール掃除も楽しそう

 
 親子で学習した後は、プール清掃でも協力。大変なことも「一緒に楽しく」取り組んで、子どもたちの成長を見守り、支えていく。

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土砂災害を知る!釜石・甲子中、工事現場見学 「地域の守り手に」岩手県沿岸振興局、期待込め

工事現場で活用されるドローンの操作を体験する生徒ら

工事現場で活用されるドローンの操作を体験する生徒ら

 
 釜石市甲子町の甲子中(山蔭深思校長、生徒112人)の2年生39人は6日、地元で進められている砂防工事現場を見学し、防災対策や建設業へ理解を深めた。土砂災害に関する出前授業もあり、座学と模型実験を行って有事に身を守る意識を高めた。
 
 建設業の担い手確保などを狙いに、岩手県沿岸広域振興局(土木部)が主催。沿岸振興局が手掛ける「大松砂防堰堤(えんてい)改築工事」(同町大松地内)の現場見学では、土木部の職員や工事を担う山長建設(大只越町)、建設機械レンタル会社イブキ産業(本社・宮古市)の社員らが講師を務め、「土石流などの災害から地域住民の命や財産を守るため」に進める工事の概要を説明した。
 
砂防工事の現場見学で建設業に理解を深めた甲子中2年生

砂防工事の現場見学で建設業に理解を深めた甲子中2年生

 
 もともとあった砂防堰堤は1961(昭和36)年に築造された石積みのもので、60年以上経ち老朽化していた。水漏れや土砂の堆積などにより崩壊し災害につながる恐れがあることから、2023年3月から補強する工事に着手。鋼製の型枠を設置し元の堰堤との間にコンクリートを流し込んで固める作業は数日前に終え、堤長約93メートル、堤高11.5メートルの堰堤本体が完成した。工期は今年8月末までで、今後は原状復旧などを進める。
 
もともとあった砂防堰堤を補強する形で改築工事を進めた

もともとあった砂防堰堤を補強する形で改築工事を進めた

 
砂防堰堤の上流部に堆積する土砂(手前)。大小さまざま

砂防堰堤の上流部に堆積する土砂(手前)。大小さまざま

 
 生徒は、工事の計画づくりや進捗(しんちょく)確認などに使うドローンや土砂を掘削するのに使うバックホーの操作に挑戦。安全教育として仮想現実(VR)で落下物の事故に遭う体験、高所作業車にも試乗した。講師らは「建設現場では未来の形という最新技術をうまく利用している」とアピール。その形を生徒たちがつないで「建設業の未来をつくってほしい」と思いを伝えていた。
 
現場の地形を把握するのに活躍するドローンの操作体験

現場の地形を把握するのに活躍するドローンの操作体験

 
高所作業車に乗って工事現場を見渡す生徒ら

高所作業車に乗って工事現場を見渡す生徒ら

 
VRでの事故体験は建設業の安全教育に活用する

VRでの事故体験は建設業の安全教育に活用する

 
 座学は学校で行い、土木部の職員が土砂災害の発生状況や土石流、地滑り、崖崩れの特徴を写真や映像で解説した。模型実験で生徒たちは、堰堤などの砂防施設が上流から流れる土砂を受け止め、勢いを弱める様子を見て、その役割を認識。安心感を得た生徒らに、講師は「必ず砂防堰堤があるわけではなく、あったとしても災害は想定を上回ることもある。大丈夫と思わず、逃げることを考えてほしい」と強調した。
 
模型を使った実験で、砂防施設の役割を学ぶ生徒

模型を使った実験で、砂防施設の役割を学ぶ生徒

 
土砂災害についても学び、身を守る意識を高めた

土砂災害についても学び、身を守る意識を高めた

 
 建設業についての説明も。座学の講師を務めた沿岸振興局河川港湾課技師の三浦賢太郎さん(26)は大槌町の出身で、小学6年生の時に経験した東日本大震災とそこからの復旧、復興の歩みを見つめ建設業や土木関係の仕事に興味を持った。「地元のために役立てる仕事をと選んだ道。自分たちが計画した事業が形になった時の喜びは大きい。中学生に建設業に触れてもらってうれしいし、きっかけは何でもいいので興味を持ってほしい」と望んだ。
 
 建設現場で働く姿を想像しながら、さまざまな体験活動に取り組んだと話すのは、小林悠人さん。「重機の操作は難しいけど、楽しかった。いろいろ覚えられるのもすごい。(建設業は)楽しさだけじゃない、どこかで事故が起きるかもしれない厳しさもあると感じた。知らなかった職業を知る機会になったのは良かった」と視野を広げた。
 
重機の操作は真剣に、高所作業車の試乗は楽しく

重機の操作は真剣に、高所作業車の試乗は楽しく

 
工事関係者と触れ合い笑顔を見せる生徒たち

工事関係者と触れ合い笑顔を見せる生徒たち

 
 佐々木ひよりさんは「災害があったとしても生きていられるのは、こうした構造物をつくる活動のおかげで、感謝しながら生活したい。地域のことを考えて仕事をしていることが分かった。災害への備えも大事だと改めて感じた。防災マップを確認したり、家族が別々の場所にいた時の避難とか対策を考えてみる」とうなずいた。
 
 中高生ら若い世代に建設業界の魅力を伝えようと実施する出前授業や現場見学会は本年度、計6回予定する。沿岸振興局調整課の本間健一郎課長(技術特命参事)は「楽しみながら体験することで、一人でも多く興味を持ってもらい、将来の選択肢に考えてほしい。地域、地元の守り手になってもらえたら」と期待する。

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漬梅×しょうゆ×鶏肉 釜石産食材で新商品誕生 未利用資源活用へ4社がタッグ

「梅ぇ鶏(うめぇどり)プロジェクト」新商品発表会=6日、TETTO

「梅ぇ鶏(うめぇどり)プロジェクト」新商品発表会=6日、TETTO

 
 釜石市の酒造会社、浜千鳥(新里進社長)の梅酒製造で出る「漬梅(つけうめ)」を活用した新商品が誕生した。漬梅ペーストとしょうゆで味付けした鶏肉の冷凍加工品で、その名も「むね肉の漬梅焼き」。同市で操業する食品加工の麻生三陸釜石工場(本社・神奈川県平塚市)、鶏肉生産加工販売のオヤマ(本社・一関市)、みそ、しょうゆ製造販売の藤勇醸造(釜石市)が協力して開発した。生産者と事業者の連携、SDGs(持続可能な開発目標)を意識した取り組みで、地域農畜産業の活性化、地元食材の発信につなげていく。
 
 「梅の日」の6日、同市大町の市民ホールTETTOで新商品の発表会が開かれ、市内飲食店、宿泊業者を含む関係者約50人が出席した。商品開発に関わった4社の代表と梅生産者がこれまでの経緯を説明。解凍して加熱した商品が振る舞われた。試食した人たちからは、肉のやわらかさに感激する声が。鼻から抜ける梅のさわやかな香りも好評だった。
 
新商品開発について話すプロジェクトメンバーら

新商品開発について話すプロジェクトメンバーら

 
新商品「むね肉の漬梅焼き」を試食する発表会の出席者ら

新商品「むね肉の漬梅焼き」を試食する発表会の出席者ら

 
 平治旅館(中妻町)の平松正浩代表(65)は「むね肉のパサつき感がなく食べやすい。梅の香りもあり、しょうゆとの風味のバランスもいい」と話し、「焼き鳥みたいに串に刺したり、提供の仕方も工夫すれば(旅館の食事にも)使えそう。客に『これが食べたい』と思わせるようなストーリー的アピールがあればなお良い」と発信力に期待した。
 
 原材料には、オヤマが釜石市の養鶏農場などで生産するブランド鶏「奥州いわいどり」が使われる。漬梅の種を取りペースト状にしたのは、数年前から研究を重ね、加工技術を確立してきた麻生。味付けには漬梅ペーストとともに、釜石市民なじみの味、藤勇のかけしょうゆが使われた。オヤマ独自の技術で“しっとりやわらか”な口当たりを実現。一口サイズの適度な薄さのカットで、火が通りやすく家庭でも消費しやすいよう配慮した。
 
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写真左:浜千鳥が販売する梅酒 同中:(上から)梅酒製造に使う地元産青梅、製造後の漬梅、麻生が加工した「漬梅ペースト」 同右:藤勇醸造の「かけしょうゆ」

 
解凍後、加熱した「むね肉の漬梅焼き」

解凍後、加熱した「むね肉の漬梅焼き」

 
 商品化に向け一番の課題だったのは梅のえぐみの解消。オヤマの開発チームが試行錯誤の末、ベストな味バランスにたどり着いた。同社の小山達也常務取締役は「鶏のイノシン酸、しょうゆのグルタミン酸、梅のクエン酸と3つの掛け合わせが、うまみの相乗効果を生み、まさに『最高傑作』ができた」と太鼓判。クエン酸には疲労回復、抗酸化作用による美肌効果があるとされ、高タンパク、低脂質の鶏むね肉とともに健康食材としてもアピール。「自由にアレンジしてもらい、飲食店や子ども食堂、学校給食など幅広く活用してもらえれば」と望んだ。
 
新商品を熱くPRするオヤマの小山達也常務取締役(左)

新商品を熱くPRするオヤマの小山達也常務取締役(左)

 
 浜千鳥は地元産青梅を使った梅酒製造のため、2010年に生産者からの一括集荷を開始。当初は1トン程度の集荷で、梅酒販売も夏限定だったが、14年に生産者らによる釜石地方梅栽培研究会(前川訓章会長)を立ち上げたことで栽培技術が向上。年に約2~3トン集まるようになり、通年販売も可能となった。生産拡大に伴い、会では梅酒製造後に廃棄されていた漬梅の活用策も模索してきた。これまでに県外業者への販売、地元ジェラート店での活用、ジャムやサイダーの商品化が実現しているが、継続的な廃棄量ゼロには至っていなかった。
 
釜石地方梅栽培研究会の青梅集荷会=昨年6月、栗林町

釜石地方梅栽培研究会の青梅集荷会=昨年6月、栗林町

 
 会の事務局を務める浜千鳥の奥村康太郎醸造部長は、「なかなか利活用が進まなかった」漬梅の新商品開発について、「オヤマさんの技術の結集で、すごくおいしい商品に仕上がった。梅の香りが後からフワッとくる」と絶賛。オヤマの養鶏農場は栗林町にあり、同町には梅生産者も多いことから、「業種の違うものが同じ地区でコラボできたのは喜ばしい。釜石の農畜産物の新たな連携の形として、今後にも期待したい」と話した。
 
 釜石市は地形的に広い農地の確保が難しく、耕地面積は市の総面積の1.7%。23年産の農業産出額は1億5千万円で、県内最下位となっている。畜産業を含む課題解決に乗り出す市は、収益性の高い農畜産物の生産、地産地消の推進を掲げ、他産地との差別化、市内での購入機会増、事業者による利活用促進を図る。今回の新商品開発もそうした取り組みの一環。市の声掛けにオヤマなどが賛同し、昨年12月にプロジェクトが発足。約半年という短期間で商品販売にこぎ着けた。
 
新商品の試食に先立ち、釜石市の農畜産業の現状と課題解決への取り組みが説明された

新商品の試食に先立ち、釜石市の農畜産業の現状と課題解決への取り組みが説明された

 
 「むね肉の漬梅焼き」は内容量300グラムで、希望小売価格600円。店頭販売は道の駅釜石仙人峠、かまいし特産店(シープラザ釜石内)で実施。通信販売はオヤマのネットショップ「奥州いわいネット」で購入可能。今後、同市のふるさと納税の返礼品としても活用される予定。

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「集落孤立、停電も」災害時を想定し訓練 釜石港で海保と電力会社、資機材の海上輸送

巡視船の搭載艇に乗って災害時の動きを確認する参加者

巡視船の搭載艇に乗って災害時の動きを確認する参加者

 
 釜石海上保安部(尾野村研吾部長)と送配電事業を担う東北電力ネットワーク釜石電力センター(似内勝之所長)は3日、災害復旧に携わる人員と必要な資機材を海上輸送する共同訓練を行った。地震で陸路が寸断されたうえ、孤立した集落で停電が起きたと想定。釜石港に係留する海保の巡視船「きたかみ」(650トン)の搭載艇を使い、荷物を積み込んだり、降ろしたりして対応を確認した。
 
 釜石海保が所属する第2管区海上保安本部(宮城県塩釜市)と、東北電力、東北電力ネットワークは2022年3月に「災害時における相互協力に関する協定」を結んでいる。訓練は協定に基づいたもので、有事の際の対応力向上や連携強化が目的。釜石での実施は昨年に続き2回目だが、実際に搭載艇を走らせての訓練は初めて。
 
釜石海上保安部と釜石電力センターによる共同訓練の参加者

釜石海上保安部と釜石電力センターによる共同訓練の参加者

 
 訓練には約40人が参加。「近年は自然災害の激甚化、頻発化が目に見えるような形で進んでおり、有事への備えがますます重要になってきた。実際の対応に即した手順、要領で連携方法を確認し、問題点あれば修正、改善を図りながら、協定の実効性を高めてほしい」などと、尾野村部長、似内所長が激励した。
 
 岩手県沿岸を震源とする地震が発生し、釜石市内では震度6弱の揺れを観測。津波の恐れはないものの、唐丹町花露辺地区と平田尾崎白浜地区を結ぶ県道249号が土砂崩れや道路の陥没などで不通となり、孤立した尾崎白浜地区で停電が起きたとの想定。電力センターでは復旧作業に向かうも、陸上からは困難な状況で、協定に基づき海路による搬送の協力を要請し、釜石海保が引き受け、作業員と資機材を巡視船で被災地まで運ぶという流れで訓練をした。
 
復旧作業に必要な資機材を巡視船に積み込む参加者

復旧作業に必要な資機材を巡視船に積み込む参加者

 
安全帯などが入ったリュックの重さは1つ約20キロ

安全帯などが入ったリュックの重さは1つ約20キロ

 
 電力センター配電課の4人は、巡視船の乗組員らと連携し、復旧作業に必要な電線や工具、高所作業時の安全帯など計約120キロの資機材を船に積み込んだ。その後、搭載艇(定員10人)に資機材を移し替え、乗り込んだ搭載艇で釜石湾内を走行して波による揺れなどを確認。岸壁に着くと荷物を積み降ろし、海から活動の現場に向かう手順を確かめた。
 
巡視船の搭載艇に資機材を移し替える参加者

巡視船の搭載艇に資機材を移し替える参加者

 
電力センターの作業員を乗せた搭載艇を降下

電力センターの作業員を乗せた搭載艇を降下

 
岸壁に着いて資機材を積み降ろす作業員ら

岸壁に着いて資機材を積み降ろす作業員ら

 
 搭載艇での移動を体験した電力センター配電主査の加賀谷聡さん(51)は「波は穏やかだったが、走行中に水しぶきが上がることがあった。波をかぶらないよう資機材を箱に入れたのは良かった」としながら、1箱20キロの資機材について「予想外に岸壁が高く、積み降ろすのが大変だった。小分けにしたり軽くして持ち上げやすくする必要がある」と改善点を見つけた。万一の時に海路を使って早く現場に行ける体制、情報を知る面でも有意義な訓練だったといい、「(災害は)なければ一番いいが、経験を社内で共有して動けるようにしたい」と見据えた。
 
手渡し、網の使用…重さのある資機材の陸揚げは工夫が必要

手渡し、網の使用…重さのある資機材の陸揚げは工夫が必要

 
訓練を終えて手応えや問題点を伝え合う参加者

訓練を終えて手応えや問題点を伝え合う参加者

 
 搭載艇を操舵(そうだ)した釜石海保航海士補の千葉彩湖(さこ)さん(21)は「普段より船の揺れが少なくなるよう気を付けた。こうした想定の訓練は初めてだったが、全体の流れが想像できたので、精度を上げ、実働時には安全に人員、資機材を届けられるようにしたい」と気を引き締めた。
 
 訓練の責任者として見守った釜石海保警備救難課の池田隆課長(51)は「搭載艇からの荷物の陸揚げ、受け入れる漁港などへの連絡方法など検討が必要だと感じたが、全体的には協力し合いながらスムーズにいった訓練」と評価。災害発生時にはいち早く救援、救助に向かうことから、こうした訓練を継続したい考えで、「場所や想定を変えながらレベルアップしていきたい」と話した。

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釜石PIT 2025年6月のスケジュール

 

釜石PITの6月のスケジュールです。
太字で表示されているイベントは一般の方も参加できます。イベントに関するお問い合わせは、各主催者までお願いいたします。
 
施設に関する詳細はこちらのページをご覧ください。

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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今週末は釜石・甲子「陽子の庭」へ! 公開10年目 バラが織りなす色彩の競演に来場者感嘆

美しく咲き誇るバラが来場者を迎える「陽子の庭」=5日、甲子町洞泉

美しく咲き誇るバラが来場者を迎える「陽子の庭」=5日、甲子町洞泉

 
 赤、黄、紫、ピンク、オレンジ…。目にも鮮やかな花色で今、訪れる人たちを魅了しているのは、釜石市甲子町洞泉の高台にある私設ガーデン「陽子の庭」。バラの開花時期に合わせた一般公開は今年で10年目を迎え、連日、市内外のファンが足を運んでいる。今年は花の開花が遅れたことから、当初予定の9日までの公開を1週間ほど延長する。所有者の菊池秀明さん(77)、陽子さん(78)夫妻は「週末にはさらに咲き進むと思う。ぜひご覧いただければ」と来場を呼び掛ける。
 
 菊池さん夫妻が開放している自宅周辺の庭は広さ約700坪。山の斜面を利用し、17年ほど前から夫婦2人で造り上げてきた。多種多様な樹木や花々、自然石などで彩られる園内は、傾斜に沿って設けられた小道を通って間近で植物を観賞できるのが魅力。エリアごとに日本庭園、イングリッシュガーデン、ロックガーデン…と趣の異なる風景が広がる。
 
 1年の中でも特に華やかなのが、多くのバラが開花するこの時期。今や同庭の象徴となったバラの競演は、訪れる人の心をつかんで離さない。庭造りを始めて4~5年後、陽子さんが植え始めたバラは、年々、種類や株数を増やし、今では約170種に及ぶ。中でも60本あるという“つるバラ”は、秀明さんが棚やアーチに這わせて造形。全体のバランスを考えながら、巻き直しやせん定を繰り返し、毎年見事な花のトンネルやタワーを造り上げている。
 
色とりどりの花が競演。園内はバラのいい香りが漂う

色とりどりの花が競演。園内はバラのいい香りが漂う

 
菊池秀明さん(右)が3種のつるバラを這わせた棚は上から見ても素敵

菊池秀明さん(右)が3種のつるバラを這わせた棚は上から見ても素敵

 
庭のシンボル「春風」のタワー(左)は今年、直径を2倍に。3~4日かけてつるを巻き直した。他のつるバラ(右)も咲き始めたばかり

庭のシンボル「春風」のタワー(左)は今年、直径を2倍に。3~4日かけてつるを巻き直した。他のつるバラ(右)も咲き始めたばかり

 
 一般公開は例年6月1日から10日間開催。近年は地球温暖化の影響もあってか、5月下旬の早咲き種の開花が1週間ほど早まる傾向にあったが、今年は逆に遅れ気味。いつもは6月5日ごろが見ごろだが、今年は同日で5割ほどの開花。「雨も多く、気温の低い日が続いたからかな。他でも今年は遅いと聞く」と秀明さん。公開後も曇りや雨の日が続いたが、気温の上昇とともに、徐々に開花が進んでいる。
 
5年前に設けたバラ専用のエリア。約90本が育つ

5年前に設けたバラ専用のエリア。約90本が育つ

 
(左上から時計回りに)パパ・メイアン、レディ・オブ・シャーロット、エグランタイン、ディスタント・ドラムズ

(左上から時計回りに)パパ・メイアン、レディ・オブ・シャーロット、エグランタイン、ディスタント・ドラムズ

 
 青空がのぞいた5日は、開花を待ちわびた人たちが足を運んだ。同市の佐々木聖子さん(71)、佐藤まさ子さん(76)は「旅行気分で毎年一緒に来る。癒やされています」と笑顔満開。色とりどりの形や大きさの異なる花の前で、その都度足を止め、美しい花姿をスマホカメラに収めた。2人とも花が好きで、自宅で育てている。「これだけの庭を維持するには日々の手入れが欠かせない。せん定、草取り、施肥、病害虫防除…。(菊池夫妻2人での作業は)本当にすごいですね」と感心する佐々木さん。自宅で数本のバラを育てる佐藤さんは「つぼみが膨らんできて開花しようという時が一番好き。テンションが上がる」とバラ栽培の醍醐味に共感。「身近にこういう場所があるのは非常にうれしい。ぜひ続けてほしい」と声をそろえた。
 
訪れた人たちはきれいなバラにうっとり。身も心も癒やされる

訪れた人たちはきれいなバラにうっとり。身も心も癒やされる

 
 菊池さん夫妻の庭造りは、秀明さんの定年退職を機に始まった。後に、高齢で自宅庭の管理が難しくなった市民などから育ててきた植物を託されるように…。東日本大震災の被災者からも庭石の活用を望まれ、園内の造成を続けてきた結果、現在の規模にまで拡大した。「まさかこんなに大きくなるとは(思いもしなかった)。今は亡き市内の庭愛好家の方々の思いも詰まった庭。お父さん(秀明さん)はそういう皆さんの気持ちもつなぎたかったんだと思う」と陽子さん。そんな2人も年齢を重ね、庭の維持管理の負担は年々増している。今年は友人、知人ら10人ほどがボランティアで草取りを手伝ってくれた。「最初は2人でもできていたが、年とともに作業量も落ちてくる。皆さんの助けがあって成り立っている」と話す。
 
庭を造ってきた菊池秀明さん、陽子さん(右)夫妻。10年目の公開に感慨もひとしお

庭を造ってきた菊池秀明さん、陽子さん(右)夫妻。10年目の公開に感慨もひとしお

 
 昨年は公開期間中、約800人が訪れた。このうち、初めて足を運んだという人は約300人。リピーターは当初に比べ大幅に増えた。「10回までは…」と一般公開を続けてきた秀明さん。来年以降について聞くと、「毎年楽しみにしてくださる方が多いので、開催期間を短縮するなどして無理のない形でできれば」と今後のあり方を考える。
 
 園内では7、8の両日、合唱やバンド演奏などのイベントも予定される。庭の公開時間は午前9時から午後4時まで。庭の入り口に設ける受付は9日までで、以降は基本的に安全に注意してもらっての自由見学とする。場所は、市街地から向かう場合は国道283号を釜石鉱山方面に西進。内陸からは釜石自動車道を釜石仙人峠インターチェンジで降り、同方向へ。道の駅釜石仙人峠を通過して少し行くと、右手に誘導看板が見える。
 
◇7、8日のイベント情報
7日(土)11時~「わっか」文化箏中村ひろみ箏教室演奏 13時~「甲子歌う会」合唱
8日(日)11時~、13時~「釜石ベンチャーズ」バンド演奏
 
園内にはさまざまな草木が植えられている。花が咲いたような葉姿が人気のヤナギの一種も

園内にはさまざまな草木が植えられている。花が咲いたような葉姿が人気のヤナギの一種も

 
園内の最も高い場所には「見晴らし台」も。釜石道や遠くの山並みを一望できる

園内の最も高い場所には「見晴らし台」も。釜石道や遠くの山並みを一望できる

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「第8回かまいし百円市」の出店者を募集します

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釜石まちづくり(株)では、2025年7月26日(土)「第8回かまいし百円市」 (以下、百円市) を開催します。販売商品を全て100円とするフリーマーケットやバザーのような“100円均一フリマ”といったイメージです。

 

【例えばこのような商品の出品を想定しています!】
リユース可能な子供用品、持て余してしまったお歳暮や引き出物の中身、まだまだ使えるおもちゃ、ダブったガチャガチャ、ちょっとしたコレクションアイテム、端数が残ってしまったパック商品、かつての趣味の名残、ハンドメイド商品、お菓子などの食品・・・などなど、価格を100円として頂ければ、一部の取扱い禁止商品以外は何でもOKです。

 

均一価格のため販売益は限定されるかもしれませんが、以下のような点に意義を見出してくださるご出店者様を募集いたします。
・リユースの促進による社会活動的意義
・みんなで出店する楽しさ
・街の賑わいの場づくり
・ハンドメイド作品などの販売機会 など

 

各種サークル活動などのグループをはじめ、社会福祉法人やNPO等の社会活動団体、町内会やクラブ・少年団活動等の地域活動の一環として、学校や幼稚園・PTAや保護者会の催しとしてなど、皆様のご出店をお待ちしております(個人での出店も可能です)。

開催概要

日時:2025年7月26日(土) 11:00~14:00
場所:釜石市民ホールTETTO・ホール前広場
主催:釜石まちづくり(株)
キャッチコピー:「100円握ってお宝探し!」
 

出店の基本情報

◎全ての商品を以下の価格で販売すること
・100円(税込)
◎下記の品数をご用意頂けること(多い分には大歓迎!)
・50個以上
◎「出店について」の要件を遵守頂けること
・参加可能枠を超えるご応募があった際は抽選とさせて頂きます
・チャリティ活動(売上は○○へ寄付、○○を支援、教育や社会福祉活動資金に充当)が伴う場合は、条件により別枠での出店が可能ですのでご相談下さい

出店について

◆物品の販売以外のサービスを商品として提供することはできません
(マッサージ、ヘアカット、診断、占いなど ※縁日等に類するものや主催者が要請したものは除く)
◆出店料は以下となります
・500円(税込)
◆出店スペースの広さは、幅2~2.5m×奥行1.5~2mを目安に調整させて頂きます
 また、販売台、シート、釣銭等は各自でご準備下さい(主催者による両替には限りがあります)
◆会場は屋外となりますので、各自で出店時の気候対策等をお願いします
◆駐車場は釜石大町駐車場をご利用ください(1時間毎100円 (入庫~30分まで無料))
◆ペット等を同伴しての出店は禁止です(介助犬等を除く)
◆火器の使用や発電機の持込みは禁止です

取扱い禁止商品

《以下の商品の取扱い及び取引は禁止といたします》
生鮮食品など衛生管理上好ましくない物、その場で調理提供する飲食品(キッチンカーを除く)、ペット等の生き物、偽造品や盗品など法律に抵触する商品、受発注や目録を介しての後日取引を前提とした商品、取扱い資格の必要な危険物や薬品(有資格者でも不可)、公序良俗に反する物、大量の火薬類、再販売やオークション等への出品を前提とした取引
 
※大量の酒類を取り扱う場合は事前にご相談ください
※この他、主催者が不適切と判断した商品については取扱いを中止頂く場合があります

出店の申し込み方法

出店に関しての各種事項(開催概要、基本条件、出店について、取扱い禁止商品)を必ずご確認・ご理解のうえ、下記の出店申込書を記入して釜石まちづくり(株)までお申込み下さい。
 
●釜石まちづくり(株)の社員によるご紹介やご案内をご希望の場合は、直接担当社員(菅原)まで
●それ以外の場合は、下記のいずれかの方法でご送付ください
・釜石まちづくり(株) FAX:<0193-27-8331>
・担当者メールアドレス:s-sugawara@kamaishi.co.jp

※FAXやメールでのお申込みが難しい場合は「釜石情報交流センター(釜石市大町1丁目1-10)」の受付にお越しいただき、出店申込希望の旨をお伝えください。

 
申し込み締切:2025年7月4日(金)
 
問合せ等については、釜石まちづくり(株) TEL<0193-22-3607>までお願いします。

出店概要&申込書

PDF版(1.1MB)
「第8回 かまいし百円市」の出店概要&申込書
 
Word版(272KB)
「第8回 かまいし百円市」の出店概要&申込書

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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文京学院大(東京)、釜石市で「スタディケーション」 地域の「悩み」に解決策提案

エヌエスオカムラでインターンに取り組んだ文京学院大の学生=5月30日

エヌエスオカムラでインターンに取り組んだ文京学院大の学生=5月30日

 
 文京学院大学(東京都文京区)による産学官連携プログラム「釜石スタディケーション」が5月17日~6月1日まで、釜石市内で展開された。経営学部の学生12人が2週間滞在し、企業や行政機関などでインターンシップ(就業体験、インターン)に挑戦。地域が抱える課題に対して学生ならではのアイデアで提案、解決のヒントを残した。鋼製家具製造事業を手がけるエヌエスオカムラ(釜石市鈴子町)では2人が活動。「悩み」の解決に向けた取り組み、成果発表の様子を取材した。
 
 スタディケーションは「Study(勉強)」と「Vacation(休暇)」を組み合わせた造語で、参加する学生は地方で遠隔授業を受けながらインターンにも取り組む。大学とは異なる環境で学び、新しい出会いや経験によって学生自身の成長を促すのが狙い。受け入れ先の地域にとっては若い感性や発想力を得ることで職場の活性化や地方創生につながる可能性が期待される。2023年に始まり、今年で3年目。5つの企業などがインターンを受け入れ、集客リサーチ、情報発信力の強化などに取り組んだ。
 
 エヌエスオカムラで活動したのは、松本将汰さん(3年)と関波音(はのん)さん(2年)。5月19日に会社概要の説明を受けたり、製造工場を見学したりした。21日は同社から与えられた課題「外国人労働者の定着率向上に向けた取り組み」の提案について情報収集。佐藤裕副社長から技能実習生らの受け入れ状況や課題付与の背景を聞いた。
 
佐藤裕副社長(右奥)の説明に耳を傾ける関波音さん(手前)、松本将汰さん=5月21日

佐藤裕副社長(右奥)の説明に耳を傾ける関波音さん(手前)、松本将汰さん=5月21日

 
 約150人が働く同社では国際貢献として、23年から「技能実習生」の受け入れや「技人国(ぎじんこく、「技術・人文知識・国際業務」の略称)」と呼ばれる在留資格を有した高度な専門人材の採用を行っている。現在、技能実習生は6人、技人国として2人の外国人労働者が働く。いずれもベトナム人で、年代は10~30代。日本では、生産年齢人口(15~64歳)の減少から労働力不足が問題となっており、外国人労働者は大きな戦力。同様の認識を持つ企業は同社を含め、釜石地域でも少なくない。
 
 技能実習生や技人国は人材育成が本来の目的だが、現状は人手確保や人手不足解消との要素が色濃くなっている。実態とそぐわないことから、政府内で制度の見直しが議論されており、人権保護や労働者としての権利向上の観点から“転籍”も認められる方向にあるという。そうなると、給料の高い都市部や業種に集中する可能性が高く、地方の中小企業は不利な状況に置かれるとの見方も。企業の存続に関わる問題にもなり得るため、「いかに定着してもらうか」が課題となっている。
 
エヌエスオカムラで働く技能実習生。職場で活躍中

エヌエスオカムラで働く技能実習生。職場で活躍中

 
スマートフォンも使いながら外国人労働者とやりとり

スマートフォンも使いながら外国人労働者とやりとり

 
 佐藤副社長は、会社になじんでもらうためバーベキューを行ったり海に連れて行ったり、業務内外での取り組みを紹介。家族に仕送りをするため懸命に働く外国人労働者との関わりで日本人従業員の視野が広がり、いい意味で刺激になっていることから「長く働いてほしい」と考えている。そこで、年齢の近い学生インターンの2人に実習生らの本音を聞いてもらう現状把握、対応策の提案を求めた。
 
 2人は計5日間、同社に出向いて実習生や日本人従業員らへの聞き取り、インターネットなどを活用し他自治体の取り組みなどを調査。釜石のまちを知るため、鉄の歴史館やうのすまいトモスなども見学して、地域に合う解決策を考えた。
 
与えられた課題についての情報集めを進める学生

与えられた課題についての情報集めを進める学生

 
 30日、同社の幹部職員10人を前にまとめの発表を行った。聞き取り調査では、日本語能力に課題がある実習生、指導側の日本人ともに仕事の情報伝達に不安を感じていることを確認。家族の帯同が認められている技人国の一人は「長く働きたい」が、家族の働き先や医療などへの不安があり呼び寄せるのをためらっていると明かしたという。実習生らは出稼ぎという考え方が強く節約志向、食文化の違いに慣れていない、サッカー好きが多いといった情報も得た。
 
幹部職員に対して行ったまとめ発表=5月30日

幹部職員に対して行ったまとめ発表=5月30日

 
 日本語能力の向上やコミュニティー形成の必要性を指摘した上で、定着率向上の解決策として▽社内での日本語教室の実施▽費用を抑えた交流イベントの開催▽雇用の機会を作るベトナム料理店の出店―を提案した。松本さんは「日本になじんでもらうのではなく、外国人労働者に寄り添って互いの文化を尊重し合い、釜石に住みやすくすることが大切」と強調。関さんは「釜石では飲食店で話しかけてもらうことが多く、スタディケーションの励みになった。そのあたたかい地域性を生かして、外国人労働者の生活の手助け、情報共有や相談できる場所の提供となれば魅力的だと思う」とまとめた。
 
「悩み」の解決策を提案する松本さん(左)と関さん

「悩み」の解決策を提案する松本さん(左)と関さん

 
幹部職員らは学生たちの説明に熱心に耳を傾けた

幹部職員らは学生たちの説明に熱心に耳を傾けた

 
 報告を聞いた幹部職員から「分かりやすい。『まさにその通り』と思う内容だった」「諦めずにコミュニケーションを取ろうとする姿勢が大事だと改めて分かった」との声が上がった。同社総務課の八幡拓見課長は「(実習生らと)普段会話していても、悩みや不安は聞けない。職場には言いにくいこともあるだろうし…2人のおかげで、悩み事が少し分かった気がする。正解のない課題だが、参考にして対応していきたい」と感謝した。
 
 釜石での活動を終えた関さんは「働くことに対し漠然としたイメージしかなく不安だったが、挑戦することで現状を一歩飛び越えてみることは大事だと感じた。プレゼンとか人前で話せたのは成長かな」と振り返った。松本さんは「現実的でなくでも、若者ならではの真新しい考えを示すことができたと思う。新しい何かが派生していけばうれしい」と充実した表情を見せた。
 
 最終的な成果報告会は7月(予定)に同大で行われる。

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釜石のドンコ、最高~! 平田小5年生 さばいて食べて知る地魚の魅力 魚食推進&水産資源理解へ

児童たちがさばくのは「ドンコ」。口から飛び出た胃袋にもびっくり!左下黄丸は下あごに生える“ひげ”

児童たちがさばくのは「ドンコ」。口から飛び出た胃袋にもびっくり!左下黄丸は下あごに生える“ひげ”

 
 釜石市の平田小(佐守直人校長、児童142人)で5月30日、魚さばきを体験する教室が開かれた。同市地域おこし協力隊で魚食普及コーディネーターとして活動する清原拓磨さん(27)が講師を務める特別授業。5年生23人が三陸を代表する魚「ドンコ」(正式名称:チゴダラ)を自分たちでさばき、ドンコ汁(みそ汁)に調理して味わった。同校での同教室は昨年に続き2回目。
 
 家庭科の授業の一環として実施。この日は釜石沖で、かご漁で漁獲されたドンコ12本が用意された。講師の清原さんは最初にドンコの生態や体の特徴などを解説。児童らが興味を示す口から飛び出た袋について、「深い海から水揚げされることで(急激な水圧低下が起こり)体内の浮き袋が膨らみ、その影響で胃袋が出たもの」と説明した。あごの下に1本だけある“ひげ”は味やにおいを感じる触覚で、光がほとんど届かない深海で餌を探すのに役立っていることも教えた。
 
 調理は6班に分かれて実施。具材のネギ、ダイコン、豆腐を切って下準備した後、清原さんの指導を受けながらドンコをさばいた。包丁の背や専用器具でうろこをきれいに取り、腹を切り開いて内臓を取り出した。ドンコ汁の味の要、肝(きも=肝臓)は取り分け、緑の苦玉(胆のう)をつぶさないように取り除いた。きもと腹の中は水できれいに洗った。
 
腹を切り開いて内臓を取る。肝は取り分けてドンコ汁に使う

腹を切り開いて内臓を取る。肝は取り分けてドンコ汁に使う

 
尾から頭に向かって包丁を入れる。エラとあごの付け根ははさみで切る(写真左)。肝も刻んで準備万端(同右)

尾から頭に向かって包丁を入れる。エラとあごの付け根ははさみで切る(写真左)。肝も刻んで準備万端(同右)

 
内臓を取ったら腹の中を流水できれいに洗う

内臓を取ったら腹の中を流水できれいに洗う

 
 ドンコは頭と尾を落とし、身は人数分に切り分けた。頭はだしを取るのに使い、煮ている間はアク取りも。みそ、昆布だしで味を調えた後、ネギや豆腐、身などを投入。中火で軽く沸騰させながら煮た。「ドンコは身がやわらかいので、崩れないよう、沸騰させすぎずにやさしく煮るのがコツ」と清原さん。
 
頭と尾を切り落とし、身を人数分に切り分ける

頭と尾を切り落とし、身を人数分に切り分ける

 
ダイコンとドンコの頭、酒を入れて煮る。身は崩れやすいので最後に入れる

ダイコンとドンコの頭、酒を入れて煮る。身は崩れやすいので最後に入れる

 
 「魚をさばくのは初めて」という菊池陽葵(ひなた)さんは「お腹を切るところが難しかった。釜石の海にこういう魚がいるのはびっくり」と姿形にも興味津々。「魚は好きでよく食べるけど、ドンコ汁は初めてなのでどんな味か楽しみ」と試食を心待ちにした。父が漁師という佐々木藍里さんは「家でもやったことがある」と言うだけあって、「内臓を取ったりするのは結構できた」とにっこり。地元漁師らが取ってくれる魚を口にできるのは「うれしい」と話し、「いっぱい魚が取れるといい。お父さんといろいろな魚料理を作ってみたい」と目を輝かせた。
 
学校ボランティアの女性にサポートしてもらいながら味付け

学校ボランティアの女性にサポートしてもらいながら味付け

 
 児童らの様子を見守った担任の佐々木祐子教諭は「普段の家庭科の授業ではできない貴重な経験。魚が苦手な子も自分で作ったものはおいしく感じられたのではないか。こういう体験を通して、命を大事にいただく心が育まれ、好き嫌いもなくなれば」と期待した。
 
 講師の清原さんは「釜石の魚のおいしさを子どもたちに伝えたい」と、昨年度から市内小中学校で同様の教室を開催。昨年は2小学校、4中学校で開き、数種の魚のさばき方から調理までを教えてきた。「釜石に住んでいても地魚のおいしさを知らない子は多い。新鮮な魚で調理体験ができるのは釜石ならでは。少しでも思い出として刻まれれば」と清原さん。目下の夢は「全校制覇!」。今後の取り組みについても構想中で、「座学を含め、地元の魚、水産業にもっと目を向けてもらえるような仕掛けを考えたい」と意気込む。
 
みんなで協力して作った「ドンコ汁」完成! 最後まで頑張りました

みんなで協力して作った「ドンコ汁」完成! 最後まで頑張りました

 
大満足の味に笑顔満開! 「家でも作ってみたい」と話す児童も

大満足の味に笑顔満開! 「家でも作ってみたい」と話す児童も

 
 この日教材となった「ドンコ」は東北の太平洋側、主に三陸地方で食べられる。清原さんによると、水揚げ量に大きな変化はないが、特異な見た目や鮮度落ちの速さから一般消費者には敬遠されがちだという。「新鮮なドンコはにおいもない。ちゃんと調理することでおいしく食べられる」と“推し”の魚をアピールする。

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令和7年 岩手県立釜石高等学校 同窓会総会開催のお知らせ

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7月5日(土)に岩手県立釜石高等学校同窓会総会および懇親会を開催します。旧友の方などお誘いあわせの上ふるってご参加くださいますようお願いします。
なお、懇親会に参加される方は事前の申し込みが必要になりますので同窓会事務局までご連絡ください。

日時

令和7年7月5日(土) 総会 17:00〜
懇親会 総会終了後

会場

陸中海岸グランドホテル

懇親会費

6,000円

懇親会申込先

岩手県立釜石高等学校同窓会事務局
TEL 0193-23-5317

申込締切

令和7年6月25日(水)

岩手県立釜石高等学校同窓会事務局

岩手県立釜石高等学校同窓会事務局

住所:〒026-0055 岩手県釜石市甲子町10−614−1 / TEL 0193-23-5317 / FAX 0193-23-8611 / Webサイト