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マグロ、毛ガニ…海産物で「魚のまち」アピール 釜石で春まつり 観光客でにぎわう

かまいし春まつりで買い物客を沸かせたマグロの解体ショー=4日

かまいし春まつりで買い物客を沸かせたマグロの解体ショー=4日

 
 5月の大型連休中の3、4日、釜石市鈴子町の釜石駅前周辺で「かまいし春まつり」(釜石観光物産協会主催)が開かれた。駅前橋上市場サン・フィッシュ釜石では海の恵みを体感する多彩な企画を展開。駅に隣接する観光物産施設シープラザ釜石の西側駐車場には出店ブースや遊びのコーナーが設けられ、市内外から訪れた観光客が思い思いに楽しんだ。
 
 サン・フィッシュでは「魚のまち」をアピールする催しを多数用意。地元で水揚げされた新鮮な魚介類を市価の半額ほどの“浜値”で販売し、その場で焼いて食べられる「浜焼き」を提供した。毛ガニ釣りチャレンジは好評で、4日は開始早々に終了。マダコやトゲクリガニ、リュウグウハゼなどの釜石海域の生き物に触れられるタッチプール(岩手大釜石キャンパスが協力)は子どもたちの人気を集めた。
 
海の生き物に触れられるタッチプールは子どもに大人気

海の生き物に触れられるタッチプールは子どもに大人気

 
毛ガニ釣りに挑む子どもたちに周囲の大人が声援を送る

毛ガニ釣りに挑む子どもたちに周囲の大人が声援を送る
 
マグロの重さ当てクイズも。じっと目を凝らす挑戦者

マグロの重さ当てクイズも。じっと目を凝らす挑戦者

 
 4日、大にぎわいとなったのはマグロの解体ショー。施設を運営する釜石駅前商業協同組合の八幡雪夫理事長が中心となって、長崎・五島産の養殖クロマグロ(ホンマグロ)を出刃包丁などで手際よくさばいた。
 
多くの見物客でにぎわったマグロ解体ショー

多くの見物客でにぎわったマグロ解体ショー

 
 「脂、ヤバー」。頭やカマ、身を切り落とす度に、買い物客から歓声が上がった。解体後は大トロや中トロ、赤身に切り分けてパック詰めされ、安価で販売。解体を見守っていた人らが次々と買い求めた。
 
マグロの解体ショーを通じて触れ合う鮮魚店と買い物客ら

マグロの解体ショーを通じて触れ合う鮮魚店と買い物客ら

 
解体後、マグロを買い求める人たちで長い列ができた

解体後、マグロを買い求める人たちで長い列ができた

 
 マグロの重さ当てクイズも行われ、269人が挑んだ。「55キロ」とぴったり当てた2人にはトロと赤身の「サク」の詰め合わせをプレゼント。「当たっちゃった」と驚く神奈川県藤沢市の会社員八木俊明さん(44)は思いがけない戦利品を手に、「刺し身にして味わう」と頬を緩めた。妻の実家への帰省に合わせ、毎年この時期に来釜。「海鮮はおいしいし、山と海の景色もすごくいい。落ち着く」と目を細めた。
 
 八幡理事長は「どこから人がくるのか…ありがたい。いかにして人を集めるか、周辺施設や行政、出店者らの協力があってこそ」と予想以上の人出に手応えを口にした。漁獲量の減少、水揚げされる魚種の変化への対応など鮮魚店の経営は厳しさもあるが、「駅前を盛り上げたい」との思いは変わらず、「計画中」という秋のイベントに向け、早くも腕をまくった。
 
春の陽気と食を楽しむ家族連れでにぎわった

春の陽気と食を楽しむ家族連れでにぎわった

 
 春まつり開催中は晴れの日が続き、行楽日和となった。屋外では串焼きやかき氷などを味わったり、ゴーカートなど子ども用の乗り物での走行を楽しむ家族連れらでにぎわった。

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真っすぐ、時に曲がりながら 若者が刻む田んぼのリズム 釜石で田植え体験イベント

独特のリズム⁉田植え体験で参加者が描いた苗の点線

独特のリズム⁉田植え体験で参加者が描いた苗の点線

 
 釜石市甲子町の水田で3日、県内外の若者たちが田植えに取り組んだ。青々と成長した「ひとめぼれ」の苗を積んだ田植え機での作業に挑戦。真っすぐだったり、曲がりくねったりと多彩な苗の点描が現れた。電子音楽と食を組み合わせた体験型イベント「DEN DEN GAKU」での一場面。農作業を通じ自然や人との触れ合いも楽しんだ。
 
 小佐野町でゲストハウスを運営する「シェアヴィラやまとき」代表の大井祥紀(よしき)さん(30)を中心とする企画。田植えとのかかわりがあるとされる日本古来の伝統芸能「田楽」に、現代の感性を取り入れた新しい体験を提案するのが狙いで、東京を拠点に活動を展開するクリエイティブチーム「ノット」とタッグを組んだ。
 
 体験の場は「やまとき田んぼ」(約40アール)。生まれは釜石だが、育ちや生活拠点は首都圏の大井さんが昨年から挑むコメ作りの場で、祖父(故人)から引き継いだ大切な水田だ。この日は、水を張った17アールの田んぼで作業。大井さんの実演後、希望者が小型の田植え機を動かした。
 
田植え体験をした「やまとき田んぼ」。周囲には豊かな自然が広がる

田植え体験をした「やまとき田んぼ」。周囲には豊かな自然が広がる

 
コメ作り2年目の大井祥紀さんが描く線は真っすぐのびる

コメ作り2年目の大井祥紀さんが描く線は真っすぐのびる

 
大井さんにアドバイスを受けながら機械を動かす参加者

大井さんにアドバイスを受けながら機械を動かす参加者

 
 山形県にある東北芸術工科大デザイン工学部3年の星川涼介さん(20)、小林晴(はる)さん(20)は農業初体験。農機の操縦も初めてだったが、「ゆっくり、気張らず。ちょっとずれてもいいから」「植える先、前を見て」とのアドバイスを受けて気楽に挑み、「楽しい」と声をそろえた。「コメ農家は就きたい仕事のイメージがなかった」と本音を明かしつつ、「育ったコメを食べたい」「自然が豊かで、ジブリみたい。ひとときでも現実から離れ、リフレッシュになる」と、農業に対する好感を植え付けた。
 
田植え機の操縦を丁寧に教える大井さん(右)

田植え機の操縦を丁寧に教える大井さん(右)

 
田んぼに足を踏み入れ、泥の不思議な感覚を楽しむ

田んぼに足を踏み入れ、泥の不思議な感覚を楽しむ

 
 田植え体験は午前中に始まり、昼休みには野外でバーベキューを堪能。午後の作業時にはノットが電子音楽を響かせる中、首都圏などから訪れた若者ら約30人が機械を動かしたり、作業の進み具合を見守ったりした。
 
コメ作り拠点となる施設の前で食と音楽を楽しむ

コメ作り拠点となる施設の前で食と音楽を楽しむ

 
特設の音楽ブースの奥で田植え機が行き交う

特設の音楽ブースの奥で田植え機が行き交う

 
 「みんなでやるから楽しい」。参加者の様子を見つめながら、大井さんは実感した。「コメ農家は辞めていく人も多く、衰退してしまう」と危機感を抱き、「みんなで楽しんでやる農業を広げたい。(祖父が残してくれた)田んぼがちょうどいい広さで、自分も楽しみながらできる。こういう形なら、農業も残っていくのでは」と考えている。
 
 コメ作りへの挑戦には地域の協力も欠かせない。苗を提供するのは、甲子町の農業佐々木隆さん(83)。大井さんの祖父の代からの付き合いだといい、若い挑戦者をあたたかく見守る。「新規に従事する人が増えるのは、いいことだ。パワーがあり、研究も熱心。販売網などアイデアも持っている。若い人の力を借りながらでなければ、やっていけない」と歓迎。若者たちが田んぼに描いた点線に目を向け、「秋に応えてもらえるよう、丁寧にやらないと」と助言を残した。
 
田植え機を動かす大井さん。地域の力も借りて挑戦を続ける

田植え機を動かす大井さん。地域の力も借りて挑戦を続ける

 
 やまとき田んぼでの田植え作業は今月いっぱい続く見込みで、地元の子どもたちも手伝う予定。大井さんはこうした農業体験のほか、ゲストハウスを拠点に首都圏の人との交流など活動を広げていく考えだ。

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ポップな世界で魅せる!釜石のイラストレーター須藤郁美さん デジタルアート展

デジタルイラストでポップな世界観を表現する須藤郁美さん

デジタルイラストでポップな世界観を表現する須藤郁美さん

 
 釜石市鵜住居町のイラストレーター須藤郁美(すとう いくみ)さん(36)の作品展「feel(フィール)」が、大町の市民ホールTETTOギャラリーで開かれている。タブレット端末を使ったデジタルイラストで創り出すポップな世界観を紹介。遊び心を加えた作品もあり、「『かわいい!』『おしゃれー』とか感じてもらえたら」と来場を呼びかける。同ホール自主事業「art at TETTO(アート・アット・テット)」の第14弾。11日まで楽しめる。
 
 作品づくりのテーマは「ポップ」。似顔絵、擬人化の表現を得意とし、お笑いコンビのサンドウィッチマンなど著名人の描写や自画像、精霊や妖怪の姿を創造したカラフルな作品など約50点を並べる。モミジやイチョウなどの葉っぱに埋もれる人物を描いた「かくれんぼ」(A3サイズ)は、隠れたリスを探す遊びも取り入れた作品。メイン展示品の「釜石大観音と虎舞」(B1サイズ)は、郷土芸能虎舞の継承と街の未来を見守る擬人化された観音様の柔らかな表情が印象に残る。
 
大小さまざまな作品が並ぶデジタルイラスト展「feel」

大小さまざまな作品が並ぶデジタルイラスト展「feel」

 
カラフルでかわいい作品がずらり。釜石にちなんだ作品も

カラフルでかわいい作品がずらり。釜石にちなんだ作品も

 
会場ではかわいらしさが詰まった作品をじっくり楽しめる

会場ではかわいらしさが詰まった作品をじっくり楽しめる

 
 須藤さんはもともと絵を描いたり、物を作ったりするのが好きで、デザインを学ぶため東北工業大に進学。広告、ウェブデザインの基礎を身につける中で、デジタルアートが趣味に加わった。「仕事にしたい」とは考えていたが、「食べていける仕事」とは思えず、卒業後は地元に戻って教員補助、販売員、事務職員として働いた。
 
 そして、結婚・出産。子育て、仕事と忙しい日々が続く中、全てを頑張ろうとして心身ともに疲弊し、人との関わりに悩んだり、ストレスをうまく解消できず、「適応障害」「抑うつ」と診断されて療養が必要な状態になった。そうした診断があったことで「逆に吹っ切れた」と須藤さん。「キャパオーバー。嫌なことを続けるのはヤダ。いったんリセットしよう」。家族の理解を得て、休息期間に入った。
 
 「人生に欠かせないもの」という絵を描くことは継続。気持ちに余裕ができた頃、SNS(交流サイト)での作品紹介、ウェブショップでのグッズ販売を始めた。すると、「学校の図書室に掲示するポスターを作ってもらえないか」という依頼が入った。知人らのつてで企業や釣り好きの人向けのステッカー制作、似顔絵の要望も受けるように。ちょうど働かなければと思っていた時期で、「人と会うのは…だけど、病気に負けたくない」「やりたいことをやろう。チャレンジしてみよう」と発起。イラストレーターとしての活動に本腰を入れ、3年目となった。
 
仕事として請け負う中で創り出した作品も紹介する

仕事として請け負う中で創り出した作品も紹介する

 
制作過程を知らせるパネルやオリジナルの塗り絵も用意

制作過程を知らせるパネルやオリジナルの塗り絵も用意

 
 地元の美術集団「サムディ45」に所属し、グループ展で作品を紹介しているが、個展は初めて。タイトルのフィールには「直感で動くタイプで、感じたままに生きてきた自分」と「デジタルイラストが身近にあふれていることを知り、感じてほしい」との思いを込めた。
 
 期間中の3、4日には、似顔絵を描いてプレゼントする企画も。「親子一緒に描いてもらいたかったから、うれしい」と満足げな関谷千帆さん(42)は、額に入れて自宅に飾るという。翔也ちゃん(5)は「(ママは)かわいい。(自分は)かっこいい」と、イラストと同じ笑い顔を見せた。
 
「大満足」。似顔絵そっくり⁉な笑顔を見せる親子

「大満足」。似顔絵そっくり⁉な笑顔を見せる親子

 
似顔絵を描く須藤さん(右)の傍らで来場者が作品を楽しむ

似顔絵を描く須藤さん(右)の傍らで来場者が作品を楽しむ

 
 アーティスト活動によって、人と触れ合う機会が増えてきた須藤さん。自身の活動を知ってもらうことで、心身の不調を感じる人たちや周囲の人に「ふとしたきっかけで誰にでも起こりうる身近なもの(病気)だよ」「元気を出してほしい」とメッセージを送る。
 
 「まだ、駆け出し。もっと勉強し、仕事をもらえるようにしたい」。岩手県内には同じようにデジタルアートを活用した活動を展開するイラストレーターが多くいるといい、交流し刺激し合いながら創作の世界観を広げていきたい考え。釜石を飛び出した作品紹介、展示会開催への意欲も持つ。
 
 午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)。入場無料。

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自主防結成後初 釜石東中が新年度スタートで防災オリエンテーション 校内の備えを確認

避難所開設時に使う段ボールベッドを組み立て、寝心地を確かめる=釜石東中防災オリエンテーション

避難所開設時に使う段ボールベッドを組み立て、寝心地を確かめる=釜石東中防災オリエンテーション

 
 釜石東中(高橋晃一校長、生徒86人)は4月30日、年度初め恒例の防災オリエンテーションを行った。2011年の東日本大震災で受けた同校の被害、復興の歩みを知り、防災力を高めるための活動。本年1月に県内初の中学生による自主防災組織(自主防)を立ち上げた同校。“結成元年”の取り組みを深化させるべく、生徒らは各種災害への備えを再確認するなどし、発災時の適切な行動を考えた。
 
 全学年を縦割りにした3つの組団ごとに6項目の活動を展開。2、3年生は初めて臨む新1年生(33人)にアドバイスしながら活動した。校内の災害への備えを確認する活動では、ウオークラリー形式で消火器・栓、担架、自動体外式除細動器(AED)が設置してある場所をチェック。校舎図に印を付けて全体の配置も頭に入れた。合わせて避難経路も確認した。
 
校舎内を歩き、消火器などがある場所を確認。いざという時、速やかに使えるように…

校舎内を歩き、消火器などがある場所を確認。いざという時、速やかに使えるように…

 
AEDや担架は普段の傷病者発生時にも必要。しっかり場所をチェック

AEDや担架は普段の傷病者発生時にも必要。しっかり場所をチェック

 
 2階の防災備蓄倉庫では在庫の種類と数を確認し、リストに書き込んだ。同校が鵜住居小と共用する校庭と体育館はそれぞれ、地震津波、火災、洪水・土砂災害時の緊急避難場所、拠点避難所に指定されている(市指定)。発災が生徒たちの在校時間帯の場合、自らの命を守り、安全が確認された後には、自主防として避難所開設にあたることを目指している。生徒らはこの日、毛布や飲料水、炊き出し釜、暖房器具など必要な備品が倉庫内のどこにどれだけあるかを把握。災害用の簡易トイレや段ボールベッドの組み立てを体験し、避難者名簿の作成の仕方も教わった。
 
「防災備蓄倉庫には何がある?」備蓄品の種類や数を確認

「防災備蓄倉庫には何がある?」備蓄品の種類や数を確認

 
災害時に避難所となる体育館で段ボールベッドの組み立てを体験

災害時に避難所となる体育館で段ボールベッドの組み立てを体験

 
簡易トイレの設置の仕方を学ぶ。座り心地も試した

簡易トイレの設置の仕方を学ぶ。座り心地も試した

 
 震災前から行われてきた同校の防災の取り組み、被災から復興までの歩みを知る活動も。2009年に当時の1年生が制作した津波防災の啓発DVD「てんでんこレンジャー」の視聴では、自分の命を守るために必要な、▽大きな地震がきたら高い所を目指してひたすら逃げる▽いつでも避難できるよう枕元に衣服や持ち物を置いておく▽避難場所や待ち合わせ場所を普段から家族で話し合っておく―ことを学んだ。
 
釜石東中オリジナル防災キャラクター「てんでんこレンジャー」が教える、津波から命を守る方法を心に刻む

釜石東中オリジナル防災キャラクター「てんでんこレンジャー」が教える、津波から命を守る方法を心に刻む

 
 同校には14年前の震災被害や世界中から受けた多くの支援を一堂に見ることができるメモリアルルームが開設されている。津波で全壊した校舎を含む鵜住居地域の甚大な被害、数えきれない支援に力をもらい地域とともに歩んだ復興への道のり…。生徒らは先輩方が経験してきたことを写真や支援品などから感じ取り、学校や地域のためにこれからできることを考えた。
 
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東日本大震災の被害や復興への歩みを知ることができるメモリアルルーム

 
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さまざまな展示品を見ながら気付いたことを書き留める生徒ら

 
 1年の川崎煌聖さんは「段ボールベッドの組み立てなど、避難してきた人たちへの対応の仕方が少し分かった。寝ている時とか、いつ災害があっても逃げられるよう準備していきたい」と知識を深めた様子。震災は生まれる前の出来事だが、親から話を聞き、幼稚園、小学校と避難訓練を重ねてきていて、「いざという時の行動は身に付いている」。中学生になったことで、「自分の命は自分で守ることはもちろん、周りに人がいる時は呼び掛けをしながら逃げたい」とステップアップを望んだ。
 
 同校の自主防は全校生徒と教職員で組織する。本年度は教職員19人を含め105人体制。会長を務める千葉心菜さん(3年、生徒会長)は結成後初の本格的な活動を終え、「みんな真剣に協力し合って取り組めていた」と一安心。組織の立ち上げに携わり、本年度が実質1年目となるが、「災害時に誰もが自分の立場を理解し、的確な判断と行動ができるよう学年を超えて学んでいけたら。全校参加の地域を巻き込んだ訓練もやりたい。活動を浸透させるために回数も増やせれば」と願う。
 
 同校が掲げる生徒像の一つが「助けられる人から助ける人へ―」。防災、命の学習に加え、各種地域貢献活動で「人を助ける」「誰かのために動く」ことができる人間を目指す。意欲的に取り組めるよう設けられているのが「EAST(イースト)レスキュー隊員」制度。各学習、地域活動への参加でポイントを集めると5~1級まで取得可能。普段から地域とのつながりを深めることで、災害時のスムーズな連携を図る狙いもある。オリエンテーションではその隊員証も配られた。
 
 復興・防災教育担当の佐々木伊織教諭(28)は「防災に関してはやれることをやりたいという生徒も多い。自身で必要なことを判断し、地域のために動けるようになってほしい。いかに楽しく学んで力をつけていくかが大事。新しいことにもどんどんチャレンジを」と期待を寄せる。

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岩手ビッグブルズ パブリックビューイング in 釜石PIT vol.5 横浜エクセレンス戦

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パブリックビューイング in 釜石PIT
岩手ビッグブルズを一緒に応援しよう!

対象試合

B3 PLAYOFFS SEMIFINALS 2024-25
岩手ビッグブルズ vs. 横浜エクセレンス(AWAY戦)

日時

GAME2
5月10日(土) 17:00 TIP OFF
開場 16:30
 
GAME3
5月11日(日) 17:00 TIP OFF
開場 16:30

※GAME2までに勝敗が決した場合はGAME3は実施しません。

場所

釜石PIT(岩手県釜石市大町1-1-10)

 

【駐車場について】
・斜向かいにある釜石大町駐車場または周辺の有料駐車場をご利用ください。
・自転車およびバイクは、釜石PITに隣接する駐輪駐車スペースをご利用ください。

参加費(運営協力費)

300円(高校生以下無料)
 
※運営協力費は本パブリックビューイング開催の為の運営費の一部として使用いたします。

その他

・ソフトドリンク、ノンアルドリンクを会場で販売
・来場者全員にスタンプカードを進呈
来場するほどお得!スタンプをためて特典GET!

主催

釜石まちづくり株式会社
協力:株式会社岩手ビッグブルズ

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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気を付けて!山火事防止へ呼びかけ 釜石市婦人消防連絡協、道の駅などで広報活動

山火事防止の広報活動を行う婦人消防連絡協のメンバーら=4月30日

山火事防止の広報活動を行う婦人消防連絡協のメンバーら=4月30日

 
 釜石市婦人消防連絡協議会(久保久美子会長、3団体・87人)は4月30日~5月2日の3日間、市内で山火事防止広報活動を展開した。釜石消防署とタッグを組み、防災広報車両で地域を巡回。道の駅や産直施設周辺でチラシなどを配り、住民の防火意識啓発を図った。岩手県山火事防止運動月間(3月1日~5月31日)に合わせた活動。近隣の大船渡市で発生した大規模な林野火災の記憶が残る中、全国各地で山火事が相次いでいることを受け、「私たちも気を付けるし、皆さんも気を付けて」と思いを込める。
 
 「入林中、たばこの投げ捨てはやめましょう。防火に協力をお願いします」。初日の30日は、久保会長(71)が所属する両石婦人消防クラブが活動。久保洋子さん(70)とともに、釜石署予防係の佐藤直樹係長が運転する車両に乗り込み、山火事への注意を呼びかける音声を流しながら両石町から市内中心市街地、西部地区を走って回った。
 
防災広報車で地域を巡回しながら防火を呼びかけた

防災広報車で地域を巡回しながら防火を呼びかけた

 
 甲子町の道の駅「釜石仙人峠」では、山火事防止3原則(▽強風、乾燥時は野外で火を使わない▽森林の近くで野焼き、たき火をしない▽たばこの吸い殻は投げ捨てない)などを記したチラシを配った。「春先は非常に空気が乾燥し、風の吹く日が多く、火災が発生しやすい時期です。山でのたばこの投げ捨ては絶対にやめましょう。火の取り扱い、後始末には十分ご注意を。火の用心をお願いします」。ハンドマイクを手にした久保会長が、買い物客や施設利用者に呼びかけた。
 
道の駅「釜石仙人峠」で広報物を配って防火の意識高揚を図った

道の駅「釜石仙人峠」で広報物を配って防火の意識高揚を図った

 
地域外から訪れた人たちにも積極的に声がけをして広く周知した

地域外から訪れた人たちにも積極的に声がけをして広く周知した

 
「火の取り扱いには十分注意を」とマイクを手に呼びかけた

「火の取り扱いには十分注意を」とマイクを手に呼びかけた

 
 婦人消防連絡協は「地域の防火は家庭から」を合言葉に、火災予防思想の向上、初期消火と避難誘導、避難者支援など地域に根差した活動に取り組む。1984年の結成時は5団体あったが、これまでに2団体が解散。現在はメンバーが高齢になったり、活動できる人数は限定されるというが、釜石署と連携して春季・秋季火災予防運動、山火事防止運動期間中に広報活動を続けている。
 
 漁業をなりわいとする地区で組織された団体で、メンバーの多くは漁協女性部に加入していた。「男性が漁に出ている時、地域に残るのは私たち。何かあったら、いち早く対応しなければいけないから」と久保会長。10年以上前に両石地区で山林火災があった際には、炊き出しを行ったという。「火事は本当に怖い。火を起こしたら大変。隣近所に迷惑をかけることにもなるから、気を付けているし、気を付けてもらわないと」と切に願う。
 
「火災が起きないように」と願いながら活動した久保久美子会長(左)、久保洋子さん

「火災が起きないように」と願いながら活動した久保久美子会長(左)、久保洋子さん

 
 今年に入り、全国で山火事が頻発している。大船渡市で2月26日に発生した山林火災では、焼失面積が平成以降で国内最大の約2900ヘクタールに及んだ。愛媛県今治市と岡山市でも3月23日、山林火災が起きた。久保会長は「大船渡の火事は、あまりにも長かった。消防隊員も団員も大変だったろうし、心配した。山に入る時は気を付けてほしい」と、同じ言葉を何度も繰り返した。
 
 5月1日は尾崎白浜婦人消防協力隊(平田)が道の駅、2日は外山地区婦人消防クラブ(鵜住居町)が橋野どんぐり広場産地直売所(橋野町)で同様の活動を行った。
 
 釜石署によると、市内で林野火災は2019年に1件あったが、以降は発生していない。ただ、大船渡市の林野火災を受け、県内全域に「山火事警戒宣言」が発令中。佐藤係長は「山火事は、たばこ、たき火の不始末など人の不注意によるものが多い。『自分は大丈夫』とは思わず、風の状況など敏感になってほしい。たき火、野焼き、火入れをする時は消防署に届けてほしい。屋外での火の取り扱いは細心の注意を」と念を押す。

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塗り直し作業、完了 永遠の平和祈る女神像 釜石・薬師公園 児童も参加、思いつなぐ【戦後80年】

塗り直し作業が行われた薬師公園の「平和女神像」

塗り直し作業が行われた薬師公園の「平和女神像」

 
 釜石市大町の薬師公園で進められていた「平和女神像 塗替えプロジェクト」は、このほど完了した。「戦後80年の節目に」と地元企業が企画。経年劣化で塗装がはげ落ちたり、ひびが入った部分を補修し塗り直すことで美しい景観をよみがえらせた。この活動に、近くの釜石小(五安城正敏校長、児童68人)の5、6年生ら21人が協力。「像が建てられたのはなぜか」など地域の歴史や平和について考える機会にした。
 
 太平洋戦争末期の1945(昭和20)年、釜石市は米英軍による2度の艦砲射撃(7月14日と8月9日)で甚大な被害を受けた。戦後、市は永遠の平和を祈念し、54(同29)年に平和女神像を建立。台座を合わせた高さは9.4メートルにもなる。市などによると、修復・塗装作業は2009年に行われていた。
 
 今回のプロジェクトは、佐々栄建工(甲子町)代表取締役の佐々木拓也さん(41)が「今年は戦後80年の節目。戦争の記憶と女神像が持つ平和へのメッセージを次の世代に引き継ぎ、守っていかなければ」と発案。子どもたちとできる取り組みを考え、中妻町の松草塗装工業(伊東公一代表取締役)の協力を得て、今年3月から作業を進めていた。
 
子どもたちが参加して行われた像の塗り直し作業

子どもたちが参加して行われた像の塗り直し作業

 
 児童が塗装に取り組んだのは4月28日。像本体の塗装は終えており、土台部分などの仕上げの上塗り作業を手伝った。像の前にある地球儀を模した平和のオブジェもお色直し。はけやローラーを使い、水性塗料を丁寧に塗っていった。作業の様子を見守った松草塗装の佐藤宏さん(53)が、ムラのない塗り方をアドバイス。きれいに仕上がると、子どもたちは満足そうな表情を浮かべた。
 
地球儀を模したオブジェに塗料で色を塗る釜石小の児童ら

地球儀を模したオブジェに塗料で色を塗る釜石小の児童ら

 
子どもたちは職人に教わりながら楽しく作業を進めた

子どもたちは職人に教わりながら楽しく作業を進めた

 
平和女神像の土台もお色直し。丁寧に塗っていった

平和女神像の土台もお色直し。丁寧に塗っていった

 
 公園内では平和学習も行った。艦砲射撃に関する説明が書かれたパネルを前に、市教委文化財課世界遺産室の森一欽室長が解説。「なぜ、釜石は狙われたのか?」と問いかけると、児童から「鉄を作っていたから」と声が上がった。製鉄所があったことで標的にされたが、周辺の関係のない施設にも被害が及んだことを説明。今でも不発弾が見つかっているとも加え、「昔の話だと思うだろうが、80年経っても名残がある」と話した。
 
平和を願う女神像に見守られながら戦争の歴史を学んだ

平和を願う女神像に見守られながら戦争の歴史を学んだ

 
 名残は公園内にも。児童らは、平和女神像のそばにある「忠魂碑」にも目を向けた。砲弾をかたどったもので、日清・日露戦争の戦死者を弔うために建てられたとされる。公園がある薬師山の山頂は戦時中、高射砲陣地となったため、やはり標的に。2回目の砲撃で周囲は破壊され、碑も倒れ落ちた。碑は終戦後も再建されることはなく、横たわったまま。そうした背景を持つ地に恒久平和への深い祈りを込め、先人たちは平和女神像を建てた。
 
「忠魂碑」を間近に見て戦争や平和について考えた

「忠魂碑」を間近に見て戦争や平和について考えた

 
 森室長は「この80年間、世界から戦争がなくなった日は一日もない。平和は簡単に壊れてしまう。戦争はまずい、してはいけないことを、像を塗ることで感じ、平和について考えてほしい」と望んだ。
 
 昨年度まで釜石小に在学し、八戸市から駆け付けた宮里結愛(ゆあ)さん(青潮小5年)は「戦争の話を聞いて、(当時の人たちは)寂しかったり、つらかったりしたと思う。私も家族に会えなくなったら絶対嫌だ。像がまた汚れたら、今度は私が小さい子に平和の思いをつなげていきたい」と受け止めた。
 
 山﨑柊琳(とうり)さん(釜石小6年)は「汚れたところがきれいになってうれしい。楽しかった」と言いつつも、「海外では戦争をしているところがあって平和ではない。世界中が楽しくなるよう、平和への気持ちを守りたい」と学びを深めた。
 
発案者の佐々木拓也さん(左上の写真)、平和学習講師の森一欽さん(右上の写真)の思いをつなぐ釜石小5、6年生。学びをより深めていく

発案者の佐々木拓也さん(左上の写真)、平和学習講師の森一欽さん(右上の写真)の思いをつなぐ釜石小5、6年生。学びをより深めていく

 
 発案者の佐々木さんは「女神像がつくられた経緯や戦争について知ってもらう機会になったようだ。平和と鎮魂の思いを次の世代につなげられたなら。やってよかった」と手応えを感じた。プロジェクトは地元企業として「地域を守り、若い世代に引き継ぐ」との思いを込め、地域貢献活動として展開。今後も子どもたちと取り組める活動を探っていく考えで、「成長した子たちが次の発案者に」と期待を込めた。

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世界遺産登録10周年記念「橋野鉄鉱山」八重桜まつり

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橋野高炉を多くの方々に知ってもらいたいと平成19年から始められた八重桜まつり。
昭和50年代に釜石ライオンズクラブが植樹し、平成27年に橋野町振興協議会が植えた八重桜が咲き並ぶと思われるこの時期に開催します。
 
特に、今年は「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つでもある橋野鉄鉱山が世界遺産に登録されて10周年。ボリュームアップして開催しますので、この機会に是非足を運んでいただき春満開のもとでゆっくりお過ごし下さい!無料バスも運行します。

 

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【昨年のイベントの様子】
世界遺産で楽しむ春の休日 橋野鉄鉱山八重桜まつり 来年の登録10周年へ弾み

開催日

2025年5月11日(日)

場所

橋野鉄鉱山インフォメーションセンター周辺

内容・スケジュール

10:00 出前産直(山菜、おにぎり、その他の販売)、キッチンカー開店
10:30 橋野鉄鉱山ガイドツアー(釜石観光ガイド会がご案内)
11:30 餅まき(800個を予定)
11:45 トン汁お振る舞い(300食)
12:00 お楽しみバラエティーショー(ZENBY絆ミニコンサート&尚玉泉さんの踊り)
13:00 終了

 

※のりもの広場(バッテリーを使ったお子様向けの自動車、3輪バイクなどの乗車体験)も準備する予定です。ただし、有料となります。

交通

自家用車でお越し下さい。
また、会場まで無料バスを運行します。利用する人は㈱岩手旅行社(TEL 0193-31-1300)へお申し込みください。
バス利用申込期限:5月9日(金) 17:00

 

《無料バス運行表(行き)》
9:00 ビレッジハウス洞泉前
9:05 松倉駅前
9:10 小佐野駅前
9:15 昭和園前
9:20 釜石駅前
9:25 釜石中央
9:35 鵜住居
9:45 砂子畑
9:50 上栗林

※イベント終了後(13時前)、橋野鉄鉱山を出発する予定です。

問合せ

栗橋地区まちづくり会議事務局 TEL0193-57-2111
 
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かまリン

(一社)釜石観光物産協会

釜石市内の観光情報やイベント情報をお届けします。

公式サイト / TEL 0193-27-8172 / 〒026-0031 釜石市鈴子町22-1 シープラザ釜石

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三陸が誇る宝「五葉山」山開き 登山者ら四季の風景に期待! 花の季節ももうすぐ

五葉山の山開き「安全祈願祭」=4月29日、赤坂峠登山口

五葉山の山開き「安全祈願祭」=4月29日、赤坂峠登山口

 
 釜石、大船渡、住田3市町にまたがる三陸沿岸最高峰の五葉山(標高1351メートル)が4月29日、山開きした。釜石、大船渡両市境、赤坂峠登山口で安全祈願祭が行われ、関係者約40人がシーズン中の無事故を祈った。「花の百名山」の一つとしても知られ、県内外の登山客に愛される五葉山。これからの季節はツツジやシャクナゲの群落が愛好家の目を楽しませる。
 
 安全祈願祭は3市町でつくる五葉山自然保護協議会(会長=小野共釜石市長)が主催。神事に先立ち渕上清大船渡市長が、2月26日に同市で発生した大規模林野火災への消火協力、物資支援などに深く感謝。「今後の火災予防を徹底し、新たな視点で災害対策を考える起点にしたい」と決意を述べた。五葉山神社の奥山行正宮司が祝詞を奏上。自治体、警察、各関係団体の代表が玉串をささげ、登山者の安全を祈った。小野共釜石市長は三陸ジオパークのジオサイトに五葉山を登録する方向で協議が進んでいることを明かし、「五葉山が三陸の大きな魅力の一つとして数えられる日も近い。今年1年、十分に安全に留意し、四季折々の美しさを堪能していただければ」と願った。
 
大規模林野火災への対応、支援に対する感謝を述べる渕上清大船渡市長(左)。五葉山自然保護協議会会長の小野共市長(右)は登山者らの環境整備への協力に感謝

大規模林野火災への対応、支援に対する感謝を述べる渕上清大船渡市長(左)。五葉山自然保護協議会会長の小野共市長(右)は登山者らの環境整備への協力に感謝

 
登山道を清める五葉山神社の奥山行正宮司

登山道を清める五葉山神社の奥山行正宮司

 
自治体、警察、観光関係者らが神前に玉串をささげ、今年1年の登山の無事を祈った

自治体、警察、観光関係者らが神前に玉串をささげ、今年1年の登山の無事を祈った

 
 この日朝の同登山口周辺は雨が降ったりやんだりで、一時、濃霧や強風に見舞われる時間帯も。祈願祭後には雨雲が流れて日が差すなど、「山の天気は変わりやすい」との言葉通りの天候となった。このため、頂上を目指す登山客は少なめ。例年見られるグループ登山のにぎわいもしばしお預けとなった。
 
 装備を整え登山道に向かった釜石市の米澤英敏さん(82)は、同市の「アトラス山岳会」に所属。年に5~6回は五葉山に登るという。「季節ごとの花々や新緑、紅葉などいつ来ても楽しめる山。今年も何回か登れれば」と意欲。20代から始めた登山。年齢を重ねても「年相応に達成感、満足感がある」と魅力を語った。
 
雨の中、山開き登山に出発する愛好家ら。例年より気温も低め。手袋も装着して…

雨の中、山開き登山に出発する愛好家ら。例年より気温も低め。手袋も装着して…

 
 祈願祭から程なくして軽い足取りで下山してきたのは、釜石市の菅野愛子さんと佐藤伯子さん(ともに78)。五葉山の山開きには毎年足を運ぶが、今年は「雨なので最初から途中までと思って…」と、3合目まで行って戻ってきたという。「釜石岳友会」のメンバーで、毎月1~2回は岩手、秋田の山を中心に登山を楽しんでいる。「てっぺんで食べるご飯は最高。何を食べてもおいしい」と菅野さん。「今年もいっぱい登りたい。あとは体力と気力次第」と笑う。2人とも登山歴は長く、「登っている時は日々の煩わしさも忘れる。何も考えずに登れて、行って帰ってくると気持ちも晴れ晴れ」と佐藤さん。今年1年の山行に期待を膨らませた。
 
沿道の木々の芽吹きは見られるものの、まだ冬枯れの印象の登山道

沿道の木々の芽吹きは見られるものの、まだ冬枯れの印象の登山道

 
登山口付近の花芽はまだ閉じたまま。山の本格的春の到来が待ち遠しい

登山口付近の花芽はまだ閉じたまま。山の本格的春の到来が待ち遠しい

 
 五葉山自然保護管理員の松田陽一さん(61、釜石市)によると、例年に比べ残雪は少なめだが、8合目から上には雪があり“踏み抜き”(下の雪がやわらかく足が沈み込む現象)への注意が必要。管理員らによる整備で、赤坂峠からの登山道は歩きやすくなっていて、9合目にある山小屋「石楠花(しゃくなげ)荘」のトイレや水場も問題なく使える。松田さんは「三陸道や釜石道の開通後、登山者は増えている印象。遠くからの車のナンバーも見受けられる」とし、五葉山の認知度アップを実感する。
 
 今の時期はヤマザクラが咲き誇り、例年5月中旬にはツツジ、6月下旬にはシャクナゲが開花。山頂付近にはヒノキアスナロの原生林が広がり、頂上からは三陸のリアス海岸や奥羽山系の山々を一望できる。野生動物も豊富。登山の際にはクマ鈴やラジオの携帯で、人間の存在を知らせることも大切だ。

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日本製鉄釜石シーウェイブス パブリックビューイング in 釜石PIT

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シープラザ釜石内ラグビーカフェ情報発信コーナーでのパブリックビューイングの様子

 

5月2日(金)にヨドコウ桜スタジアム(大阪府大阪市)で開催される NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第13節 レッドハリケーンズ大阪戦 のパブリックビューイングが、釜石市大町の釜石PITで開催されます。

 

会場では、軽食や飲料(アルコール飲料を除く)の持ち込みが可能です。皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。

日時

2024年5月2日(金) 19:00 キックオフ
(開場18:30)

会場

釜石PIT(岩手県釜石市大町1-1-10)

 

【駐車場について】
・斜向かいにある釜石大町駐車場または周辺の有料駐車場をご利用ください。
・自転車およびバイクは、釜石PITに隣接する駐輪駐車スペースをご利用ください。

入場料

無料

主催

日本製鉄釜石シーウェイブス
協力:釜石ラグビー応援団

日本製鉄釜石シーウェイブス

日本製鉄釜石シーウェイブス

日本製鉄釜石シーウェイブスは、岩手県釜石市を拠点とし、「ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン2」に所属する地域型クラブチームです。応援よろしくお願いします!
公式サイト

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おかげさまで開駅10周年 道の駅釜石仙人峠で大創業祭 「ありがとう」を還元

買い物客らでにぎわう道の駅「釜石仙人峠」

買い物客らでにぎわう道の駅「釜石仙人峠」

 
 釜石市甲子町の道の駅「釜石仙人峠」が10周年を迎え、4月27日から大創業祭を開いている。観光客を呼び込む施設として地元の特産品や“ソウルフード”の釜石ラーメンなどの特売品を並べ、地元住民に親しまれる施設にと全国のうまいものを紹介。「お客さんあっての道の駅」と日頃の感謝を込めた売り出し企画を5月6日まで繰り広げる。
 
 初日の27日は松倉町内会(甲子町)の約30人が郷土芸能「松倉太神楽」と「松倉虎舞」を披露。元気なかけ声と踊りで地域の祝い事を華やかに盛り上げた。
 
食や観光の発信基地として「開駅10周年」を迎えた道の駅「釜石仙人峠」

食や観光の発信基地として「開駅10周年」を迎えた道の駅「釜石仙人峠」

 
10周年を祝って威勢良く踊る松倉虎舞。創業祭を活気づけた

10周年を祝って威勢良く踊る松倉虎舞。創業祭を活気づけた

 
 売り場では、物価高の今だからこその生活応援企画「ファイトキャンペーン」を展開中。釜石ラーメンは生麺のほか、味比べを楽しめる土産品タイプのインスタント麺もお買い得価格で売り出す。挑戦し続ける人を応援しようと、大規模林野火災があった大船渡市や、地震被害を受けた石川県能登地域の商品も販売。品定めする観光客や住民らでにぎわっている。
 
種類豊富な味を楽しめる釜石ラーメンの販売コーナー

種類豊富な味を楽しめる釜石ラーメンの販売コーナー

 
 国道283号沿いにある同駅は2015年4月に開業した。釜石自動車道釜石仙人峠インターチェンジ(IC)に隣接し、内陸部から市中心部に入る「玄関口」の拠点施設。指定管理者の釜石振興開発(新里進社長)が運営する。地元を中心にした農家でつくる販売組合が特産の甲子柿や季節の野菜などを直売するほか、海産物、地酒などもあり、食や観光の情報発信基地として力を発揮。トイレ棟もあり、休憩のために立ち寄る人も多い。
 
 食堂もあり、釜石ラーメンやご当地ソフトクリームなどを味わう人の姿も多く見られた。休憩を楽しんだ源太沢町の川村保さん(76)、ミサ子さん(71)夫妻は「(施設は)小さいけど、品数が多い。コンパクトに買い物を楽しめる。スタッフも明るくていい」と好印象を持つ。釜石道を利用する際には立ち寄っているようで、店員とは顔なじみ。郷土芸能を見て、ネギや菜花など野菜を購入した後は、「新緑の季節だから、ふらっとドライブに」と笑顔を重ねた。
 
新鮮野菜、海産物、土産物などを並べて地域発信「これからも」

新鮮野菜、海産物、土産物などを並べて地域発信「これからも」

 
 佐々木雅浩駅長(62)によると、ここ数年は新型コロナウイルスの影響を受けたものの、客足の落ち込みは2割程度にとどまった。「狭い店舗だけど」「小さいからこそ」と従業員がアイデアを出し合い陳列を工夫したり、客との触れ合いを重視したり、「短所を逆手に取った運営」を展開。すると、23年には客足が戻り、利用者数はこれまでの記録を更新した。
 
 「遠方からの来訪者に釜石を紹介するだけでなく、地元のお客さんにも寄り添った運営を目指している」と佐々木駅長。利用への「ありがとう」を形にしたのが大創業祭で、「おいしさと特価でお返し。至る所に特売品があるのでお立ち寄りを」と呼びかける。
 
特別販売の「うにぎり」。豊かな風味にファンも多いとか

特別販売の「うにぎり」。豊かな風味にファンも多いとか

 
 10周年を記念した売り出しのほか、催しも用意。5月3~4日はホタテの浜焼き販売(各日とも午前10時~なくなり次第終了)、4~5日は地元・永野商店の訳あり干物即売会(各日とも午前9時~午後1時まで)を予定する。同駅の名物として人気の「うにぎり」(磯スープで炊いた米やウニみそを使った風味豊かなおにぎり)を1個250円で特別限定販売。500円以上の買い物をした希望者には「10周年記念切符」を贈る。