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賃上げ、組織拡大、平和実現へ共に歩もう 連合岩手釜石・遠野地域協議会新春旗開き

連合岩手釜石・遠野地域協議会 2025年新春旗開き=15日

連合岩手釜石・遠野地域協議会 2025年新春旗開き=15日

 
 連合岩手釜石・遠野地域協議会(小島安友議長)の2025年新春旗開きは15日、釜石市大町の釜石PITで開かれた。構成する各労組から75人が参加。「社会を新たなステージへ、ともに歩もう、ともに変えよう~仲間の輪を広げ、安心社会、賃上げが当たり前の社会をめざす~」をスローガンに掲げ、本年の活動へ意欲を高めた。
 
 主催者を代表し小島議長があいさつ。米国のトランプ新政権始動をはじめ世界情勢の変化が日本に及ぼす影響を懸念しながら、「国内では物価上昇が続くが、賃金上昇が追い付いていない状況。賃上げの流れを止めることなく、今度の春闘も頑張っていこう。地域の少子高齢化が厳しさを増す中、さまざまなレベルでの政策要請も必要」と組合員の奮起を促した。
 
小島安友議長(写真上)が主催者あいさつ

小島安友議長(写真上)が主催者あいさつ

 
 来賓の連合岩手、佐々木正人副事務局長は本年取り組むべき事項として、「戦後80年」「2025春闘」「参院選」の3つのキーワードを挙げた。先の大戦の悲惨な経験を次世代に伝える役割を若い世代が担っていく必要性を指摘。賃上げの新たなノルム(規範意識)を定着させ、本県最低賃金のさらなる引き上げを目指すこと、労働組合の組織強化、拡大を図ることなどを訴え、「互いに協力し合い、より良い職場や社会を作るため努力する1年に」と呼び掛けた。
 
協議会を構成する各労組から新年の決意表明

協議会を構成する各労組から新年の決意表明

 
 乾杯後、協議会を構成する15労組が紹介され、代表者が本年の活動へ決意表明。女性青年委員会によるお楽しみ抽選会で懇親を深めた。最後は“がんばろう”三唱で、団結を誓った。会場では発生から1年の能登半島地震被災者を支援するための募金活動も行われた。
 
お楽しみ抽選会で親睦を深めたほか、能登半島地震被災者支援の募金活動も…

お楽しみ抽選会で親睦を深めたほか、能登半島地震被災者支援の募金活動も…

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駅前施設のにぎわい創出へ「かまいし冬まつり」 子ども向けコンテンツ多彩に

出張おもちゃ美術館が人気を集めた「かまいし冬まつり」=11日、シープラザ釜石

出張おもちゃ美術館が人気を集めた「かまいし冬まつり」=11日、シープラザ釜石

 
 かまいし冬まつり(釜石観光物産協会主催)は11日から15日まで釜石市鈴子町の釜石駅周辺施設で開かれた。同市への誘客と地域のにぎわい創出などを目的に開催。花巻市の「花巻おもちゃ美術館」の出張開設をはじめ、子どもたちが喜ぶ各種コンテンツが用意され、家族連れなどが楽しんだ。11日は日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)の公式戦を応援するパブリックビューイングもあり、幅広い年代が足を運んだ。
 
 同駅周辺の冬のイベントは久しぶりの開催。メイン会場の釜石物産センター「シープラザ釜石」には、花巻市の体験型木育施設「花巻おもちゃ美術館」が出張開設した。2020年7月にオープンした同館は、地域の木材と歴史、文化を融合させた遊びの空間がコンセプト。館内にある豊富なおもちゃは、全国に3千人以上いるという“おもちゃコンサルタント”が投票で選んだ「グッド・トイ(優良なおもちゃ)」と呼ばれるもの。選考は毎年行われていて、今回の出張美術館にも歴代のグッド・トイ受賞作が持ち込まれた。
 
花巻おもちゃ美術館(マルカンビル2階)が釜石に出張。“あの”大食堂の名物を模したおもちゃも!(写真左上)

花巻おもちゃ美術館(マルカンビル2階)が釜石に出張。“あの”大食堂の名物を模したおもちゃも!(写真左上)

 
子どもたちはさまざまな木製おもちゃに興味津々

子どもたちはさまざまな木製おもちゃに興味津々

 
ユニークな五連のけん玉も(写真左)。ボールは遊び方も多彩に…

ユニークな五連のけん玉も(写真左)。ボールは遊び方も多彩に…

 
 釜石市の小学生久保夢空瑠さん(7)は「いっぱいおもちゃがあって楽しい。木の匂いがするところが好き」と時間を忘れて夢中に…。母康子さん(46)は「見た目のかわいらしさと触り心地の良さが魅力。木製のおもちゃには子どもの自由な発想で遊べるものが多い」と歓迎。乳幼児と小学生が同じ空間に集う機会も普段はあまりないことから、「互いに思いやりながら遊ぶ姿もほほ笑ましい」と目を細めた。花巻の同館では工作のワークショップも行っていて、「来週はそちらに…」と訪問を楽しみにした。
 
 “出張おもちゃ美術館”はこれまでに県内約10カ所で開催されてきたが、沿岸部での開設は今回の釜石が初めて。同館を運営する小友木材店(花巻市)営業部の平野裕幸部長は「心引かれるおもちゃがあると、子どもたちは自然と長く滞在する。気付いたら『木の空間は居心地がいい』というような感覚を味わってもらえれば」と期待。釜石道の開通で距離感が縮まった内陸と沿岸部相互の交流人口増も願い、「花巻の本館にもぜひ…」と来館を呼び掛けた。
 
シープラザ釜石西側駐車場に設けたコースで電動カートなどを走らせる子ども

シープラザ釜石西側駐車場に設けたコースで電動カートなどを走らせる子ども

 
ボーイスカウト釜石第2団は綿あめづくりやロープ結び体験コーナーを開設

ボーイスカウト釜石第2団は綿あめづくりやロープ結び体験コーナーを開設

 
 まつり期間中は電動カートなどを楽しむ乗り物広場、バルーンアート、ヨーヨー釣りなどの縁日コーナーも。JR釜石駅では釜石線の列車運転シミュレーター体験、駅前橋上市場「サン・フィッシュ釜石」では浜焼きコーナーの開設があった。11日にはシープラザ釜石内のラグビーカフェで、日本製鉄釜石シーウェイブスの今季第3戦、清水建設江東ブルーシャークスとの試合を観戦するパブリックビューイングが行われた。試合は35-24(前半14-21)で釜石SWが逆転勝利。今季初白星を挙げ、釜石は1勝2敗、勝ち点5となった。次戦は25日、福島県いわき市のハワイアンズスタジアムいわきで、花園近鉄ライナーズと対戦する。
 
東京で行われた日本製鉄釜石SWと清水建設江東ブルーシャークスの試合を観戦するパブリックビューイング=11日、シープラザ釜石

東京で行われた日本製鉄釜石SWと清水建設江東ブルーシャークスの試合を観戦するパブリックビューイング=11日、シープラザ釜石

 
釜石SWのトライに湧くファンら。地元釜石から選手らにエール!

釜石SWのトライに湧くファンら。地元釜石から選手らにエール!

 
ラグビーカフェではボールを使ったストラックアウトも。子どもたちが楽しんだ

ラグビーカフェではボールを使ったストラックアウトも。子どもたちが楽しんだ

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未来を切り開け!釜石の若者たち 「はたちのつどい」で踏み出す一歩 希望胸に

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釜石市の「はたちのつどい」は晴れやか笑顔がたくさん

 
 13日は「成人の日」。釜石市では12日に「はたちのつどい」(市、市教委主催)が開かれた。同市大町の市民ホールTETTOの式典には、対象者250人中201人が出席。友人と笑顔で再会し近況報告や思い出話、記念撮影などで盛り上がりつつ、節目を祝った。
 
 華やかな振り袖やスーツ姿の若者たちが式典に臨んだ。小野共市長は「20歳は大きな節目。さまざまな権利を持つ一方で、責任ある行動が求められる」と強調した上で、「若く柔軟な発想や活力に期待。可能性を信じて夢に挑戦し、未来を切り開いてほしい」と激励した。
 
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スーツでビシッと決めた出席者。大人としての意識を高める

 
 対象者を代表し、釜石東中出身で富士大に通う洞口優人さん(20)が決意を示した。小学生の頃から野球に熱中し、強豪の仙台育英高に進学。3年生の夏、第104回全国高校野球選手権大会で東北勢として初優勝を果たした。「すべては自分次第」「努力すれば必ず道は開ける」。経験から得た信念を胸に、「未来を決めるのは自分自身。困難や壁にぶつかったとしても、自分たちの力で乗り越え、明るい未来を切り開いていく」と前を向いた。
 
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未来への思いや抱負を発表する洞口優人さん

 
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有志が威勢のいい虎舞で式典を盛り上げた

 
 式典は、対象者から募った有志が進行。実行委7人で内容も決め、ビデオメッセージの作成・上映、市民憲章・防災市民憲章の唱和、市民歌斉唱が行われた。このほか、有志11人が虎舞を披露。支えてくれた家族や地域の人たちに感謝の気持ちを込め、若々しい舞、軽快なおはやしを響かせた。
 
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友人との再会を喜び、晴れ着姿で写真に納まる若者たち

 

二十歳、思うこと…

 
 はたちのつどいは市が催す「大きな同窓会」。数年ぶりに顔を合わせる仲間と会話を弾ませ、スマートフォンで記念写真を撮り合ったり、“ならでは”の光景が広がった。そんな中、新たな一歩を踏み出した若者たちに抱負や古里への思いを聞いた。
 
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スマホでパチリ。会場のあちこちで見られた光景

 
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同じ地区出身者で写真をパチリ。笑顔弾ける

 
 唐丹町出身者で輪をつくっていた川原凜乃さん(19)は「実感が湧かない」と笑いながら首をかしげる。富山大工学部で生物や化学の知識を深めていて、「将来につながるよう、しっかり勉強を頑張る」と気持ちを新たにした。矢内舞さん(20)は専門学校で身に付けたスキルを生かし、春からは関東でアパレル関係の仕事に就く予定。夢は雑誌系の「スタイリスト」だといい、接客業から経験を積み、人脈を広げていく。北海道で学生生活を送る三浦滉平さん(19)は、独り暮らしをする中で家族のありがたみを実感。「徐々に恩返ししたい」と力を蓄える。地域外に出た3人は「帰ってくると安心する」と口をそろえ、「変わらず、居心地のいいまちであってほしい」と願った。
 
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振り袖もネイルも華やかに、自分らしさをアピール

 
 釜石市内の薬品卸会社で働く熊谷紅那さん(20)は式を終え、「これまでは気分だったけど、大人になった」と確信を深めた。昨年12月に結婚。「幸せな家庭を、子だくさんで」と、夫の成織弥さん(21)と笑顔を重ねた。ネイルの制作にはまっていて、式に参加した友人がつけていたネイルは熊谷さん作。「いつかはネイルの店を開きたい」と胸に抱く。
 
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「格好いい大人に」。夢や希望を抱き、歩み続ける

 
 着流しスタイルで決めた会社員の篠原颯汰さん(20)は「格好いい大人に」と笑う。空気圧機器メーカーに勤め、今春には3年目に入る。「仕事を覚えて、職場を引っ張っていけるリーダー的な存在になれるよう頑張る」と背筋を伸ばした。前川泰一さん(20)は、自衛官を目指し勉強中。地域のために働く消防士の父に憧れ、「自分も」と後を追う。不安定な世界情勢に危機感を持ち、「国を守り、人のために貢献できるようになりたい。心も成長させ、恩返しを」と力を込めた。
 
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ネパール人留学生もつどいに参加し釜石での思い出を増やす

 
 昨年10月から釜石で日本語を学ぶネパール人留学生7人も、母国の民族衣装で参加。スーツ姿のムスカン バスネットさん(20)は、日本ならではの行事を楽しんだ。「起業」という夢に向かって、できることを増やしている最中。最近は飲食店でアルバイトも始め、「いろいろ習うから楽しい。みんな優しくて親切」と充実した表情を見せた。
 
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「20」。希望や夢を胸にそれぞれの道を歩んでいく

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地域防災の要 釜石市消防団、出初式で心意気示す きびきびと分列行進、まとい振り

釜石市消防出初式で防火の願いを込めてまとい振り

釜石市消防出初式で防火の願いを込めてまとい振り

 
 釜石市消防団(坂本晃団長、団員522人)の2025年消防出初式は13日に行われた。同市大町の市民ホールTETTOの式典では、災害現場で長年活動した功労者を表彰。市中心部で分列行進をし、地域防災の要として心意気を示した。
 
 団員約400人が参加。統監の小野共市長は式辞で、昨年の災害発生状況を振り返り、「8月の台風では床下浸水や土砂崩れなど被害があったが、人的被害はなかった。火災は7件あったが、前年より3件減った。消防団活動のたまもの」と労をねぎらった。また、今年秋には岩手県の総合防災訓練が釜石、大槌地域で実施される予定で、「消防力の充実、強化につながる」と強調。団員の確保など課題もあるが、「市民が安全に、安心して暮らせるまちの実現のため尽力を」と激励した。
 
永年勤続功労者などの表彰が行われた式典

永年勤続功労者などの表彰が行われた式典

 
地域を守る決意を新たにする消防団員ら

地域を守る決意を新たにする消防団員ら

 
 永年勤続功労、職務精励などで団員70人を表彰。坂本団長は「近年の災害はいつどこで発生するか分からない。すぐに対応できる体制を維持させなければ。一層、気を引き締めて活動を」と求めた。
 
 式典後は市中心部を分列行進。まとい振りが先陣を切り、ラッパ隊の演奏に合わせ分団ごとに8グループが統監台に立った小野市長に敬礼しながら進んだ。消防ポンプ自動車などの車両38台も続いた。
 
まとい振りを披露し防火への士気を高める団員たち

まとい振りを披露し防火への士気を高める団員たち

 
団旗を掲げ、表情を引き締めて市中心部を分列行進

団旗を掲げ、表情を引き締めて市中心部を分列行進

 
消防車両が一堂に見られるパレードは子どもたちに人気

消防車両が一堂に見られるパレードは子どもたちに人気

 
 沿道には多くの市民らが並び、姿勢を正して進む団員たちを頼もしそうに見守った。「じぃじ(祖父)ー」と、数人の子どもが団員に駆け寄って手紙を渡す光景も。「いつも守ってくれてありがとう。これからもよろしくって書いた」とはにかんだ。「すごい」「かっこいい」団員たちの姿に、「火遊びしない」と防火を心がける声も聞こえた。

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“鉄のまち釜石”の小中学生が挑む 「鉄の検定」1、2級認定者18人を表彰

第17回鉄の検定で1、2級を取得し表彰された小中学生(前列)

第17回鉄の検定で1、2級を取得し表彰された小中学生(前列)

 
 釜石市で昨年12月に行われた第17回鉄の検定(鉄のふるさと釜石創造事業実行委主催)の表彰式が11日、大平町の鉄の歴史館で行われた。本年度の検定は一般の部を休止。小学生、中学生の各部に市内3校の児童生徒106人が挑戦した。表彰対象は80点以上の成績優秀者18人。式には8人が出席し、同実行委会長の小野共市長から表彰状などを受け取った。
 
 同検定は“近代製鉄発祥の地”釜石市で、12月1日の「鉄の記念日」にちなんで行われているご当地検定。釜石の製鉄の歴史、関連する人物、地学・鉱物学など鉄に関わる幅広い知識が問われる。例年、小中学生は50問(解答時間30分)、一般は80問(同60分)の出題。80点以上は2級、90点以上は1級、100点満点はアイアンマスターに認定される。
 
11日に鉄の歴史館で行われた表彰式。賞状と副賞が贈られた。左は小学生1位の金野龍真さん(双葉小6年)

11日に鉄の歴史館で行われた表彰式。賞状と副賞が贈られた。左は小学生1位の金野龍真さん(双葉小6年)

 
 今回、1級に認定されたのは小学生、中学生ともに2人。2級は小学生2人、中学生12人が認定された。アイアンマスターはいなかった。小学生の最高得点は92点。同検定初挑戦で最高点をマークした平田小5年の中里陽(あきら)さんは「あまり自信はなかったけど、高い点数が取れてうれしい」と喜びの声。同小では5年生が社会科学習の一環で鉄の学習に取り組んでいて、座学のほか世界遺産「橋野鉄鉱山」、鉄の歴史館見学などで郷土の製鉄の歴史に理解を深めてきた。その成果を十二分に発揮した中里さんは「(鉄について)もっと勉強してみたい」と目を輝かせた。
 
小学生1位の平田小5年中里陽さん(写真左)、中学生1位の釜石中1年川端俐湖さん(同右)

小学生1位の平田小5年中里陽さん(写真左)、中学生1位の釜石中1年川端俐湖さん(同右)

 
 中学生の最高は、92点で単独1位となった釜石中1年の川端俐湖さん。中学時代に2度、アイアンマスターを獲得している兄海惺さん(高2)の影響で、小学生のころから同検定への挑戦を始めた。1級は小学生の時にも取っているが、中学生としては初。今回、弟虹河さん(双葉小6年)は2級認定を受けていて、姉弟ダブル受賞となった。「釜石という小さなまちにこのような素晴らしい歴史や文化があること、それを学んで知識として取り入れられることは釜石市民の誇り」と話し、「中学生のうちにアイアンマスターを取りたい」とさらなる意欲を見せた。
 
表彰式で鉄の検定の感想などを話す小中学生

表彰式で鉄の検定の感想などを話す小中学生

 
主催者からは「学んだ知識を生かし“鉄のまち釜石”を発信してほしい」との願いが伝えられた

主催者からは「学んだ知識を生かし“鉄のまち釜石”を発信してほしい」との願いが伝えられた

 
 同検定は近代製鉄発祥150周年となった2008年にスタート。小中学生は、総合的な学習などで“鉄のまち”の歴史学習や鉄づくり体験に取り組む学校が団体受検をするケースが多い。事業を担当する市文化振興課文化財係の加藤幹樹主査は「子どもたちが一生懸命勉強してくれるので、問題を作る側としてもやりがいを感じる。この勉強を生かして、世界に羽ばたけるような人間になってくれたら」と期待を込めた。

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障害を乗り越え社会とつながる 釜石市の小笠原さん、厚労大臣表彰 市長に報告

厚生労働大臣表彰を受けた小笠原拓生さん

厚生労働大臣表彰を受けた小笠原拓生さん

 
 身体などのハンディキャップを克服し社会活動を継続・活躍している人や、障害者の自立支援に貢献してきた人らを対象に国から贈られる「障害者自立更生等厚生労働大臣表彰」。2024年度の第74回表彰では、自立更生者として釜石市の小笠原拓生さん(57)が選ばれた。9日に小野共市長を訪ね、受賞を報告した。目に障害を抱えながらも経営者として力を発揮し、ボランティアや音楽活動などにも取り組む小笠原さん。「私でいいのかと思ったが、一生に一度…。周囲の支えあっての活動が認められたものだから、励みにしたい」と穏やかな笑みを浮かべた。
 
小野共市長(左から2人目)に受賞を報告した小笠原さん(同3人目)

小野共市長(左から2人目)に受賞を報告した小笠原さん(同3人目)

 
 今回の表彰では、全国から自立更生者12人、更生援護功労者32人、身体障害者等社会参加促進功労者1人が選ばれた。小笠原さんは、自らの障害を克服し自立更生をして他の障害者の模範と認められ選出。このほか、岩手県内から更生援護功労者として1人が選ばれた。東京會舘(東京都千代田区)で昨年12月12日に表彰式が開かれた。
 
 小笠原さんは、東京で働いていた20代前半の頃に難病のベーチェット病を患い、弱視の期間を経て20代後半に視力を失った。その後、30歳で古里・釜石にUターン、家業のビルメンテナンス会社「協立管理工業」で新たな生活を始めた。2011年の東日本大震災では只越町にあった社屋が被災し、会長や社長を務めていた親族らを亡くした。建物の清掃管理業務、公共施設の運営管理(指定管理者)などを担う中で、自らが代表取締役に就任し、事業を継続させた。施設の維持に努めると同時に、パートを含めた社員約100人の生活も保持。現在は野田町に拠点を移し、事業を続ける。
 
 本業の傍ら、“当事者目線”の社会活動にも力を注ぐ。2000年に点訳グループ「楽点舎(らくてんしゃ)」を立ち上げ、市広報の点字版作成に協力。視覚障害者に役立つ情報を届けている。釜石視覚障害者福祉協会の事務局も担い、障害がある人の社会参加活動を後押し。さらに、地元の音楽仲間とアコースティックバンド「ブラック★かまリンズ」を結成し、メインボーカル兼ベース担当として活動。イベント出演を通じて地域を盛り上げている。
 
福祉イベントで「楽点舎」の活動を紹介する小笠原さん(中)=2023年9月に撮影

福祉イベントで「楽点舎」の活動を紹介する小笠原さん(中)=2023年9月に撮影

 
ブラック★かまリンズのステージ(バンドのFacebookより)

ブラック★かまリンズのステージ(バンドのFacebookより)

 
 市役所を訪れた小笠原さんは「意図せず障害者となったが、克服しようと前を向いて進むことは、震災で被災したまちを復興させていく気持ちと通じるものがある」と振り返る。「自分にできることを増やすことが力になる」と強調。社会とつながり、人脈を築く中、「関わってくれた人たちの気持ちが一番の力になっている」と感謝の意を示した。
 
 この日は、ボランティアや音楽活動の仲間でもある市職員、岩鼻千代美さんのサポートを受けて市役所を訪問。小笠原さんは「手や肩を借りると、その人のあたたかい気持ちが伝わってくる。その気持ちが自分の中で種火のように残り、燃えているように感じる。そこから力を得て、できることを増やしてきた」と笑顔を見せた。
 
小野市長ら市関係者に表彰状や式の写真を披露した

小野市長ら市関係者に表彰状や式の写真を披露した

 
小笠原さん(手前)の人柄を伝えた岩鼻千代美さん

小笠原さん(手前)の人柄を伝えた岩鼻千代美さん

 
 表彰式の後、皇居にて天皇、皇后両陛下に拝謁した小笠原さん。「私にはないと思っていた表彰だが、こんな機会は一生に一回しかないと思う」と感激を語った。緊張の中でも、「両陛下がかがんで目線を合わせられ、親近感のある話し方で柔らかく笑っている印象を受けた」と思い起こし、目尻を下げた。
 
 受賞を「励みにしよう」と話す小笠原さん。「これからもできることを増やしていく」とポジティブな姿勢は変わらない。「なんでも楽しそう」という岩鼻さんの言葉にうなずきながら、「社会との関わりを広くしていきたい」と晴れやかに笑った。
 
 小野市長は「ぜひこれからも、いろんな分野でご活躍いただけたら」と期待を込めた。

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第12回 新春 韋駄天競争

第12回 新春韋駄天競争

 

東日本大震災の津波の記憶と千年先の未来に伝える

東日本大震災の記憶と津波発生時の教訓を込めた、12回目となる「新春 韋駄天競走(いだてんきょうそう)」を開催いたします。

 

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第12回 新春韋駄天競争 チラシ表

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第12回 新春韋駄天競争 参加申込書

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開催日時

2025年2月2日(日)10:00集合 11:00開始

会場

日蓮宗 仙寿院(岩手県釜石市大只越町2-9-1)

参加資格

個人の部(男性34歳以下/男性35歳以上/女性/中高生/小学生)、親子の部
計6部門、各20名程度
※エントリー状況により、部門の構成が変更となる場合があります

参加方法

参加申込書をご覧ください

参加費

無料

参加申込受付

2025年1月6日(月)〜23日(水)

集合場所

釡石市只越町 消防団第一分団 第三部屯所(只越集会所)前に当日10:00までに集合してください。
※緊急時の避難行動を啓発する行事ですので、雨や雪の際も原則として決行します。
※仙寿院の駐車場はご利用になれません。

主催

日蓮宗仙寿院・釜石仏教会
協力:釜石応援団ARAMAGI Heart・釜石まちづくり(株)

お問い合わせ

メール:idatenkyoso@gmail.com(釜石応援団 ARAMAGI Heart)
TEL:0193-22-1166(日蓮宗 仙寿院)
※メールアドレスが昨年までとは異なりますのでご注意ください
※TELでのお申込みは受付しておりません。
 

昨年の模様

「津波だ、逃げろ」韋駄天競争112人が参加〜教訓胸に高台へ避難

「逃げろ!高台へ」津波避難の基本を体感 釜石・新春韋駄天競走11年目に 震災の教訓脈々と

「津波発生時は迷わず、近くの高台へ―」。釜石市の津波避難啓発行事「新春韋駄天競走」が4日、大只越町の日蓮宗仙寿院(芝﨑恵応住職)周辺で行われた。同寺、釜石仏教会が主催し11回目の開催。
リンク


 

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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釜石で冬花火初開催 夜空の光見上げ、2025年それぞれの思い新たに…

釜石冬花火=11日、釜石港

釜石冬花火=11日、釜石港

 
 釜石市の釜石港で11日、冬の花火の打ち上げが行われた。昨年8月11日、台風5号の影響で中止となった納涼花火の代替企画。一般社団法人釜石観光物産協会が主催した。約30分の打ち上げ花火を家族連れや若者グループが楽しんだ。
 
 同市では例年、盆前に納涼花火大会を開催しているが、昨夏は台風の接近で天候悪化が予想されたため、開催日前日に中止を決定。翌日の順延も断念した。それに代わって行われたのが「釜石冬花火」。間もなく発災から14年となる東日本大震災の犠牲者の慰霊と新成人の門出を祝う目的で、震災月命日の11日に開催された。企業や団体などから寄せられていた納涼花火の協賛金を活用した。
 
震災犠牲者に思いを寄せ… 鎮魂の花火

震災犠牲者に思いを寄せ… 鎮魂の花火

 
さまざまな色や形で楽しませた

さまざまな色や形で楽しませた

 
 納涼花火の半分ほどの時間を設定。水中花火は行わず、打ち上げ花火のみで構成した。観覧場所は港町のグリーンベルトと漁港岸壁に設けられた。訪れた人たちは冬の夜空に咲く色とりどりの光の大輪を目に焼き付けたほか、カメラを向けて写真や映像に収めた。
 
 同級生ら10人で訪れた釜石中3年の岩井伶蒼さんは「とてもきれい。種類によって大きさや色合いも違ってすごかった。寒いけど、心を温めてくれるような花火」と感激。2カ月後に迫った高校受験に向けて「パワーをもらえた」と仲間と声を弾ませた。釜石高1年の女子生徒2人は「夏に見られなくて寂しかったけど、今日見られてうれしい。冬の花火は新鮮。寒かったけど見る価値あり。釜石の花火はこれからも続けてほしい」と願った。
 
港の夜景に囲まれて美しさを増した花火

港の夜景に囲まれて美しさを増した花火

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広報かまいし2025年1月15日号(No.1848)

広報かまいし2025年1月15日号(No.1848)
 

広報かまいし2025年1月15日号(No.1848)

広報かまいし2025年1月15日号(No.1848)

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【P1】
表紙

【P2-3】
釜石を元気に!高校生の挑戦

【P4-5】
2025年の抱負
日本製鉄釜石SW

【P6-7】
まもなく税の申告です

【P8-9】
【釜石営業所管内】岩手県交通バス交通系ICカード取扱開始
住民税非課税世帯へ給付金を支給します 他

【P10-11】
まちの話題

【P12-15】
保健案内板
まちのお知らせ

【P16】
市民百景

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2025010900063/
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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釜石のスポーツ発展の礎は? 市郷土資料館で26日まで企画展 各種競技で“鉄人”活躍

市郷土資料館で開かれている企画展「釜石の鉄人(スポーツマン)」

市郷土資料館で開かれている企画展「釜石の鉄人(スポーツマン)」

 
 きょう1月15日は“ラグビーのまち”釜石が最も盛り上がった日―。社会人と大学の王者が対戦するラグビー日本選手権で新日鉄釜石ラグビー部が前人未到の7連覇(1979-85年)を成し遂げた日だ。この日は当時の「成人の日」。満員の東京・国立競技場に翻る釜石応援の大漁旗は、晴れ着姿の観戦客とともに同所の風物詩となった。「北の鉄人」の異名をとった同ラグビー部をはじめ、釜石のスポーツ発展の礎を築いたのは、釜石製鉄所従業員の福利厚生組織として1920(大正9)年に発足した「真道会」。これにより各種体育部が次々と創部し、全国レベルの大会で活躍する選手が釜石市から多数誕生した。そうした同市スポーツ史にスポットを当てた企画展が鈴子町の市郷土資料館で開かれている。
 
 釜石製鉄所の「真道会」は、労働争議の反省から「人の和」の醸成を目的に組織された。実現させたのは、田中鉱山本社から赴任した盛岡出身の三鬼隆(1892-1952)。後に昭和園グラウンド(中妻町)造成に尽力した人物だ。同会結成を機に、昭和初期にかけて庭球、野球、柔道、相撲、陸上などの各部が創部。戦後は水泳、ラグビー、サッカー、銃剣道とさらに数を増やした。
 
釜石製鉄所内に組織された体育・文化活動の統合組織「真道会」について解説するパネルなどが並ぶ。写真右下は戦時中の真道会規約(新収蔵資料)

釜石製鉄所内に組織された体育・文化活動の統合組織「真道会」について解説するパネルなどが並ぶ。写真右下は戦時中の真道会規約(新収蔵資料)

 
スポーツで活力を見い出すことを考えた三鬼隆について描いた漫画

スポーツで活力を見い出すことを考えた三鬼隆について描いた漫画

 
 1932(昭和7)年創部の硬式野球部は富士製鉄時代の59(同34)年、都市対抗野球全国大会で東北勢初の準優勝を果たし、“白獅子旗”を手にした。新日鉄時代の80(同55)年にも3位となり、「東北の暴れん坊」と呼ばれた。同部出身のプロ選手も複数誕生。89(平成元)年に休部となったが、練習拠点だった小佐野球場跡地(現アミーガはまゆり敷地)には同部の功績をたたえる記念碑が残る。
 
富士製鉄釜石野球部の「都市対抗野球全国大会準優勝」を紹介する展示(昭和34年、後楽園)

富士製鉄釜石野球部の「都市対抗野球全国大会準優勝」を紹介する展示(昭和34年、後楽園)

 
 ラグビー部は1959(昭和34)年、同好会として発足。創部3年目で全国社会人大会に初出場、同6年目には国体で初優勝に輝いた。66(同41)年には全国社会人大会で初のベスト4進出。10年かけて社会人大会単独優勝を果たし、77(同52)年1月、大学王者の早稲田を破り、初の日本一に輝いた。翌シーズンは準決勝敗退で涙をのむも、2年後の79(同54)年から7連覇への快進撃が始まる。史上初の7連覇達成で、岩手県民栄誉賞、釜石市はまゆり賞を受賞した。
 
国立競技場で行われたラグビー日本選手権。新日鉄釜石の活躍は市民に勇気と感動を与えた

国立競技場で行われたラグビー日本選手権。新日鉄釜石の活躍は市民に勇気と感動を与えた

 
 こうした活躍の背景には製鉄所の充実した体育施設の存在があった。▽桜木町=(通称)小川体育館、弓道場、相撲場▽甲子町松倉=陸上競技場兼ラグビー場(現市球技場)、サッカー場▽上中島町=志津川テニスコート、多目的グラウンド▽小佐野町=野球場▽中妻町=昭和園グラウンド…など記憶に新しい施設のほか、鈴子町には修道館(武道場)や25メートルプールがあった時代も。企画展ではそうした懐かしい施設の写真も展示されている。
 
釜石製鉄所の厚生施設として整備された各種運動施設

釜石製鉄所の厚生施設として整備された各種運動施設

 
写真左:昭和15年ごろの釜石製鉄所大運動会と優勝旗 同右:昭和園グラウンドはサッカー大会や釜石まつりにも使われた

写真左:昭和15年ごろの釜石製鉄所大運動会と優勝旗 同右:昭和園グラウンドはサッカー大会や釜石まつりにも使われた

 
 岩手県が開催地となった2度の国民体育大会(当時)では、釜石市も競技会場となった。1970(昭和45)年の岩手国体では水泳(市営プール)、軟式野球(小佐野球場)、バドミントン(小川体育館)の3競技が行われ、同国体を機に建設された市営プールは夏季大会の開会式会場にもなった。2016(平成28)年の同国体では初めて正式種目となったオープンウオータースイミング(根浜海岸)、トライアスロン(同海岸と周辺地域)、ラグビー成年男女(7人制、市球技場)が行われている。
 
写真左:昭和45年の岩手国体では釜石市で水泳など3競技が行われた 同右上:岩手国体記念品(昭45) 同右下:平成28年岩手国体の炬火トーチ、キャップなど

写真左:昭和45年の岩手国体では釜石市で水泳など3競技が行われた 同右上:岩手国体記念品(昭45) 同右下:平成28年岩手国体の炬火トーチ、キャップなど

 
 釜石市の花「ハマユリ」の冠が付いたスポーツ大会もあった。1987(昭和62)年に第1回大会が開かれた全国勤労者駅伝大会は「釜石はまゆり駅伝」の通称で親しまれたほか、90(平成2)年には「釜石はまゆりトライアスロン国際大会」がスタート。2000(同12)年には「釜石はまゆりハーフマラソン大会」も開催された。
 
 企画展では、大相撲の釜石巡業が行われた1958(昭和33)年の板番付ついたて、41(同16)年の釜石製鉄所産業報国真道会規約の新収蔵資料を含む74点を展示。さまざまな展示品から釜石のスポーツの歴史を垣間見ることができる。郷土資料館職員の川畑郁美さんは「釜石のスポーツは製鉄所の真道会をはじめとし、数々の優秀な成績を残してきた。三鬼隆が造成した昭和園グラウンドは東日本大震災前まで多岐に利用され、市民に親しまれた。懐かしい思い出を呼び起こしたり、若い方には釜石のスポーツの歴史を知っていただく機会にしてもらえれば」と来館を呼び掛ける。
 
写真左:昭和33年、昭和園グラウンドで行われた大相撲釜石巡業の板番付 同右上:横綱柏戸、大鵬一行(昭和39年、小佐野球場)

写真左:昭和33年、昭和園グラウンドで行われた大相撲釜石巡業の板番付 同右上:横綱柏戸、大鵬一行(昭和39年、小佐野球場)

 
釜石の弓道会は釜石鉱山田中製鉄所の技師長香村小録が発足させた。藤勇ビル(大渡町)の屋上にも弓道場があった

釜石の弓道会は釜石鉱山田中製鉄所の技師長香村小録が発足させた。藤勇ビル(大渡町)の屋上にも弓道場があった

 
 郷土資料館企画展「釜石の鉄人(スポーツマン)」は26日まで開かれる。21日は休館日。開館時間は午前9時半から午後4時半まで(最終入館午後4時)。

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「110番の日」 釜石警察署が広報活動 高齢者や子どもの防犯・安全意識アップ!

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地域住民にチラシなどを手渡す釜石警察署員ら

 
 釜石警察署は「110番の日」の10日、事件事故用の緊急ダイヤル110番の適切な利用を促す広報活動を、釜石市内各所で行った。同署釜石駅前交番(鈴子町、髙橋長武所長)は市高齢介護福祉課と連携し高齢者宅を回って啓発チラシを配布。同小佐野交番(小佐野町、川野正行所長)は手作りの啓発品を保育施設に贈って交通安全意識の向上を図った。
 

釜石駅前交番 巡回で啓発、特殊詐欺防止や鍵かけ徹底

 
 釜石駅前交番の活動は大只越町で展開され、警察官3人と市職員2人が2班に分かれて高齢者世帯を中心に巡回。チラシなど啓発グッズを手渡しながら、特殊詐欺被害や交通事故に気をつけるよう声をかけた。
 
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地図を手に地域を回る釜石駅前交番の警察官ら

 
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訪問活動を通じて住民の声を聞き取る警察官

 
 特殊詐欺に関し、市内で予兆電話や実際の被害が発生していることを伝えつつ、「変わったことはないですか?」と心配事を聞き取ったり、「詐欺に気を付けてください」「知らない番号の電話に出てしまっても、名乗らないで。ガチャっと切ってもいいから」などと対処法を助言した。在宅時にも「日常的に鍵をかけて」と呼びかけたほか、「万一の時は110番を」と促した。ただ、現在は岩手県警本部につながることから、釜石署や駅前交番の電話番号を記したチラシも渡した。
 
 髙橋所長とチームを組んだのは同課地域包括支援センターの小岩身知子さん(社会福祉士)。市内では高齢者世帯や独り暮らしが増え、空き家も多くなっているうえ、市民が抱える困り事は複雑化し、複合的な問題も少なくないという。警察、市単独での対応では解決が難しい場合もあり、関係機関の情報共有や連携を強化する機会にした。
 
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住宅街を歩く髙橋長武所長(右)と小岩身知子さん

 
 2時間ほどの活動で、髙橋所長が感じたのは住民らの防犯意識の高さ。家にいる時も玄関に鍵をかけていたり、固定電話には番号表示機能を備え、留守番電話対応にしている人が「思いのほか多かった」。また、空き家の増加を改めて認識しつつも、小岩さんの「住民同士が隣近所を気にかけ合っている」という印象に同調した。
 
 駅前交番は7人体制で治安維持に努めている。「地道に歩く。これが“おまわり”の原点だ」と髙橋所長。これからも、こつこつと活動を積み重ねていく構えだ。釜石署では「事件、事故は迷わず110番」とする一方、「困り事や相談など不要不急の110番は控えて」と適正に利用するよう呼びかけている。
 

小佐野交番 紙クラフトで親近感、保育施設へ届ける

 
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小佐野交番が手作りしたペーパークラフトとデコうちわ

 
 小佐野交番ではパトカーや白バイのペーパクラフトを使った啓発品を制作し、管内のこども園など6カ所に贈った。子どもたちに110番や交通安全を呼びかけようと、交番の警察官4人でこつこつと手作り。「警察や交番を身近に感じ、親しみやすいイメージを持ってもらえたら」と思いを込めた。
 
 制作はパトカー1台が1~2時間程度、白バイは細かいパーツを組み合わせるため合計1日分の時間かかったという。「110番の日」のPRや「おうだんほどうは てをあげて わたろうね」とメッセージを入れた“デコうちわ”を添え、さらに今年のえと「巳(み)」にちなんでヘビのイラストも加えている。
 
 子どもたちの喜ぶ姿を想像しながら作業に励んだ高橋真奈華巡査(24)は「白バイが大変だったが、頑張った。事件、事故で亡くなる人、悲しむ人を減らしたい」と背筋を伸ばす。地域に入り、住民と協力しながら防犯パトロールにも取り組む矢神海輝巡査(20)は、日々感じている“やりがい”や“感謝”の気持ちも込めた。「気になることがあれば頼ってほしい。不安なことを相談しに交番に来てもらえたら、一緒に解決策を考えます」と力強く話した。
 
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「安全な地域を」と願う小佐野交番の警察官

 
 小佐野交番では場合によっては不在になるケースもあり、存在感を高めることを狙って昨年からペーパークラフトの制作、保育施設への寄贈を続ける。「細やかな活動だが…」と控えめに話す川野所長がこの活動に込めるのは、巡回中に手を振ってくれる園児への“お礼の気持ち”だ。「交番には優しいお巡りさんがいるので安心してほしい」と、変わらぬメッセージを送る。

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芸術体験フェスタin釜石・大槌/映画上映会

芸術体験フェスタin釜石・大槌

 
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開催日:2025年1月17日(金)〜19日(日)
場所:市民ホールTETTO(入場・参加無料)
 

芸術体験フェスタ!in 釜石・大槌 | 釜石市民ホールTETTO

舞台公演

1/18(土)12:30開場
・合唱(釜石市合唱協会)
・クラシックバレエ(小柳玲子バレエ教室)
・バレエ映像(太田倫功)
・日本舞踊「岩手風物詩」(岩手県邦舞協会)
・民謡(大槌一心会)
・郷土芸能「中野七頭舞」(岩手県立岩泉高等学校芸能同好会)
・郷土芸能「桜舞太鼓」(鼓舞櫻会)
・郷土芸能「浦浜念仏剣舞」(浦浜念仏剣舞保存会)
・チアダンス(盛岡チアダンスクラブ煌)
・ジャズダンス(スタジオDANCE ONE)
・フルート演奏(フルートアンサンブル釜石)
・合唱(キッズコーラスあぐどまめ)
・サクスフォーン合唱(大村 光介)
・フィナーレ合唱

芸術体験イベント

1/19(日)10:00〜15:00
・短歌に楽しむ(岩手県歌人クラブ)
*短歌を作り、自身の短歌を色紙に書いてみよう。岩手県歌人クラブが基本から指導。初心者歓迎!
・一緒に水墨画を描いてみませんか!(岩手県水墨画協会)
*水墨画の書き方体験。基本の線を選び絵を描く。タオル持参
・書道パフォーマンス(高田高等学校書道部)
*書道パフォーマンス鑑賞と揮毫体験。大きな紙に大きな筆で文字を書いてみよう。
・和太鼓体験(鼓舞櫻会)
*バチの持ち方から太鼓の打ち方を指導。リズムに合わせて演奏しよう。
・さをり織り体験をしよう(大槌はたおり連合会)
*好きな横糸を選んでさをり織りを自由に織ってみよう。所要時間30分程度。
ほか

キッチンカー出店

1/18(土)・19(日)10:00頃〜各種イベント終了まで
・こんこん
・満月
・Happice Coffee

スポーツ雪合戦体験会

開催日:2025年1月18日(土)
場所:市民ホールTETT0前広場
時間:①10:15〜10:45 ②12:00〜12:30
第35 回昭和新山国際雪合戦大会ジュニアの部優勝チーム「ウル虎ジュニア釜石」(小・中学生)によるスポーツ雪合戦のデモンストレーションと体験会を開催します!
※実際の雪球ではなく、体育館での練習や室内大会等に使うボールを使用します。

お問い合わせ先

釜石まちづくり株式会社 0193-22-3607
芸術体験フェスタに関しては 019-626-1202
 

映画上映

 
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さよなら、ティラノ

宮西達也原作の人気絵本「ティラノサウルスシリーズ」をアニメーション映画化!
 
上映日:2025年1月18日(土)
場所:釜石PIT
1回目:整理券配布10:10 開場10:40 上映11:00
2回目:整理券配布12:40 開場13:10 上映13:40
上映時間:97分
料金:小学生以上500円(未就学無料)各回70席/前売券はありません
主催:CINEPIT実行委員会(釜石まちづくり株式会社、みやこ映画生活共同組合)
上映担当:みやこ映画生協

たべることは生きること〜アリス・ウォータースのおいしい革命〜

食を通した未来を子ども達と一緒に考えませんか?
カリフォルニアの荒れた中学校から始まったエディブル・スクールヤードはアリス・ウォータースが行った「おいしい革命」の一つです。子どもたちが荒れる原因が食にあるのでは?の問いから始まったこの運動は、世界各国に広がっています。アリスが日本の各地を訪れ感じた事は何なのか、私たちはこれからどうありたいのか?ぜひ映画を観て、一緒に考えましょう。
 
上映日:2025年1月19日(日)
場所:釜石PIT
時間:開場9:45、上映10:30
上映時間:66分
料金:500円
主催:CINEPIT実行委員会(釜石まちづくり株式会社、みやこ映画生活共同組合)
共催:一般社団法人三陸駒舎
上映担当:みやこ映画生協
 

映画緒了後アフタートーク(11:40頃~20分程度)

〇エディブル・スクールヤードって?現地視察シェア会
〇地域おこし協力隊による釜石栗林小学校におけるエディブル・スクールヤード実践報告シェア会
〇感想シェアタイム
地域おこし協力隊三科宏輔さんによるエディブル・スクールヤードの実践の報告も予定しています。

お問い合わせ先

釜石まちづくり株式会社 0193-22-3607
映作品に関しては:みやこ映画生協 0193-64-5588

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト