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招待された工事関係者は唐丹の子どもと触れ合った3年間を「充実した毎日」と伝えた

唐丹小中、新校舎完成を喜び合う〜児童生徒 工事業者に感謝のアーチ

招待された工事関係者は唐丹の子どもと触れ合った3年間を「充実した毎日」と伝えた

招待された工事関係者は唐丹の子どもと触れ合った3年間を「充実した毎日」と伝えた

 

 3年に及ぶ併設校舎建設工事が15日に工期を迎えた唐丹小(一條直人校長、児童45人)、唐丹中(千葉伸一校長、生徒35人)、唐丹児童館(太田忠館長、園児10人)は工事完了を前に13日、建設・設備工事に関わった事業関係者らを釜石市唐丹町の新校舎に招き、体育館で「感謝の会」を開いた。

 

 工事関係者33人を前に、一條校長が「昨年4月の落成式典・祝賀会の後も工事は続いたが、作業するみなさんの心遣いで安全な学校生活ができた。暑い夏も、寒い冬も真摯(しんし)な作業で無事故を達成したみなさんには尊敬と感謝の気持ちでいっぱいだ。校舎を大切に使い、学び、運動、部活に励む」とあいさつした。

 

 児童館の園児全員が「アンパンマン・マーチ」を披露。小・中学生は呼びかけや合唱で感謝の気持ちを伝えた。唐丹中生徒会長の鈴木萌々夏さん(2年)は「校舎を大切に使い、心と体の鍛錬にがんばります」と宣言。児童、生徒が手作りの感謝状を手渡した。

 

 前田建設工業東北支店の北川佳史さんが工事経過と交流の3年間を画像とともに紹介。それによると、造成工事ではダンプ9千台分の土砂を搬入、基礎工事に使ったコンクリートは1万2700トンに上った。木造工事では材木4400本を使い、うち300本は造成した裏山からの伐採木を活用した。北川さんは「現場見学会、運動会、避難訓練など、みなさんとの交流は楽しかった。毎日、気持ちのいいあいさつをもらい、充実した3年間だった」と作業員一同の気持ちを代弁した。

 

 工事関係者からは手作りの木製げた箱のほか、唐丹湾の遠景をプリントした下敷きがプレゼントされた。最後に児童・生徒が感謝のアーチをつくり、工事関係者を見送った。

 

 同町片岸地区にあった唐丹小と唐丹児童館は東日本大震災の津波で全壊。小白浜地区の唐丹中校舎は大規模損壊で利用不能となった。平田小の教室を間借りした児童、体育館で学んだ生徒は2012年から唐丹中跡地の仮設校舎に移り、一緒に過ごした。

 

 新校舎建設事業は15年3月、児童館・小学校・中学校の併設施設として着工。約2万平方メートルの敷地に木造2階建ての校舎5棟を斜面に階段状に配置した。小・中学校は昨年2月から新校舎での生活をスタート。1階に児童館、2階に小学校の特別教室を置く第1棟は9カ月後の11月に供用開始した。同時に、プールの建設、駐車場を含む校庭の整備が進められた。総事業費は約45億円。

 

(復興釜石新聞 2018年2月17日発行 第665号より)

 

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鵜住居駅愛称応募を報告する川崎さん、古川君、佐々木さん(右から)

釜石東中、全校で鵜住居駅愛称応募〜復興の願い、ラグビーW杯への期待込め 野田市長に活動成果報告

鵜住居駅愛称応募を報告する川崎さん、古川君、佐々木さん(右から)

鵜住居駅愛称応募を報告する川崎さん、古川君、佐々木さん(右から)

 

 釜石東中(佐々木賢治校長、生徒115人)は、JR東日本から三陸鉄道への山田線宮古―釜石間(55・4キロ)移管に合わせて公募している鵜住居駅の愛称に応募。15日、各学年の生徒代表が釜石市役所を訪れ、学校ぐるみで取り組んだ活動を野田武則市長に報告した。全校生徒が考案した愛称は合わせて約220点。いずれの愛称にも鵜住居の早期復興を願う思いや、来年に開催が迫ったラグビーワールドカップ(W杯)への期待があふれている。

 

 昨年11月から12月にかけて、総合学習の一環で外部講師を招き、愛称について考える授業を3回実施。全校生徒が震災後の三陸鉄道や地域づくりの現状、W杯に向けた取り組みなどを学んだ上で、愛称を出し合った。

 

 市役所を訪れたのは古川真愛(まなと)君(3年)、佐々木里桜(りお)さん(2年)、川崎真菜さん(1年)。古川君が代表し「鵜住居を愛する思いをしっかりと考えた」と、全校生徒が付けた愛称のコピーを野田市長に手渡した。

 

 古川君が考えた愛称は「キズナの翼でアナタと夢を」。みんなで復興や夢をつかんでいきたい、という思いを込めたという。震災の津波で母、弟、妹を一度に亡くすという過酷な心の痛みを乗り越え、高校野球の強豪校へ進学を内定。夢の甲子園出場を目指す。

 

 生徒会長を務める佐々木さんは「復幸」という愛称に「幸せがあふれるまちに」という願いを重ねた。「光が戻り、よそにも幸せを与えられるまちに。ラグビーと駅で鵜住居を世界に発信したい」と思いを膨らませる。

 

 川崎さんが考えた愛称は「希跡」。希望の「希」と奇跡の「跡」を組み合わせ、「復興が進み、希望があふれるまちに」と願いを込めた。

 

 野田市長は「震災から『自分の命は自分で守る』という教訓を学んだ。みなさんが考えた鵜住居駅の愛称には、そんな思いも込められている。これからのまちづくりはみなさんが主役。理想のまちをつくってほしい」と生徒らに期待を託した。

 
 
 三陸鉄道が愛称を募集しているのは、磯鶏―両石間の13駅と2020年度に開業する新田老の計14駅。今月20日が締め切りの愛称募集にはこれまで約1千点の応募があり、釜石市内からは釜石東中の生徒を含め約300点に上る。愛称決定は駅のある各自治体に託されており、釜石市では近く、鵜住居、両石駅の愛称選考委員会を設置。3月20日に愛称を発表する予定だ。

 

(復興釜石新聞 2018年2月17日発行 第665号より)

 

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「なんでだろう〜」の踊りで子どもたちと共演する「テツandトモ」

鉄とともに160年、「ものづくり魂」心に刻む〜近代製鉄発祥記念フォーラム、先人の功績に思いはせ

釜石の未来への提言を行ったゲスト

釜石の未来への提言を行ったゲスト

 

 近代製鉄発祥160周年記念フォーラム~鉄とともに!!~(釜石市、市教委主催)は10日、市民ホール「TETTO」で開かれた。1857(安政4)年、盛岡藩士大島高任が釜石の大橋で洋式高炉による初出銑に成功してから160年。フォーラムには約600人が参加し、産業国家・日本の礎を築いた先人たちの功績に思いをはせ、今に受け継がれる「ものづくりの魂」を心に深く刻んだ。

 

 「鉄のまち釜石から世界へ」と題した記念対談には、橋野鉄鉱山の世界遺産登録に大きく貢献した内閣官房参与の加藤康子さん、釜石の震災復興を支えてきた国連人口基金東京事務所長の佐藤摩利子さん、元新日鉄釜石製鉄所長で釜石応援ふるさと大使を務める猪瀬迪夫さんがゲストに招かれた。

 

 加藤さんは、世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つ「橋野鉄鉱山」が世界でも類を見ない保存状況で、その価値が高く評価されていることを紹介。釜石出身の高橋亦助らが49回目にして連続出銑に成功した偉業も評価のポイントとし、「そのDNAは釜石の『不撓(とう)不屈の精神』として継承され、震災復興でも発揮されている」とたたえた。また、鉄の歴史を学ぶ釜石の子どもたちについて「世界の鉄のまちと交流しながら知識を共有し、ものづくりのスピリットを発信してはどうか」と提案した。

 

 猪瀬さんは、高任が残した「小さく生んで大きく育てる」という言葉に着目。釜石における地方創生を実現するためには市と地元産業界の連携が不可欠とし、「1人でも多くの市民に実践者になってもらうことが大事。海洋エネルギー開発やバイオマス事業の拡大などは未来を開く可能性を感じる」と期待した。ラグビーW杯を好機としたラグビータウン構想にも言及し、広域連携による取り組みをアドバイスした。

 

 佐藤さんは、市民に近い立場で復興支援活動に携わった経験から、釜石の住民力の大きさを実感。「今後さらに外部から人を呼び込むには、人を引きつけるものが必要。市民が誇りに思っていることを強く発信するための戦略が重要となる。心のインフラも整え、まちの魅力醸成を」と呼び掛けた。

 

「なんでだろう〜」の踊りで子どもたちと共演する「テツandトモ」

「なんでだろう〜」の踊りで子どもたちと共演する「テツandトモ」

 

 「鉄のふるさと宣言」で釜石人の誇りを発信する白山小の6年生

「鉄のふるさと宣言」で釜石人の誇りを発信する白山小の6年生

 

 フォーラムでは人気お笑いコンビ「テツandトモ」のスペシャルライブや釜石の特産品が当たる抽選会もあり、大いに盛り上がった。最後は、白山小の6年生6人が「鉄のふるさと宣言」を朗読。160年の歴史を未来のまちづくりに生かしていくことを参加者と共に誓い合った。

 

(復興釜石新聞 2018年2月14日発行 第664号より)

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節目の記念式典に未来の釜石へ思いをはせる市民ら

市制80周年 飛躍を誓う、復興からさらなる発展へ〜記念式典 姉妹・友好都市もエール、中高生 希望の合唱・演舞

節目の記念式典に未来の釜石へ思いをはせる市民ら

節目の記念式典に未来の釜石へ思いをはせる市民ら

 

 釜石市の市制施行80周年記念式典は9日、大町の市民ホール「TETTO」で行われた。行政や経済、文化、医療などさまざまな分野で市に貢献する関係者、近隣市町長、姉妹・友好都市の代表ら約750人が出席。市制スタートから80年を迎える“誕生日”を祝った。市勢の振興発展に尽力した個人や団体が表彰されたほか、アトラクションでは中高生がさわやかな合唱や若々しい虎舞を披露。先人たちが築き上げた歩みを振り返りつつ、東日本大震災からの復興と未来への飛躍を誓った。

 

 市は1937(昭和12)年5月5日、釜石町が県内では盛岡に次いで市制を施行して誕生。55年4月1日には甲子村、鵜住居村、栗橋村、唐丹村と合併し、現在の釜石市となった。本年度は近代製鉄発祥160周年の節目でもある。

 

 式典で、野田武則市長は「艦砲射撃や幾多の津波被害を乗り越え、激動の荒波の中で歴史を刻んできた。撓(たわ)まず屈せず、この言葉そのものが釜石の歴史。礎を築いてきた先人たちの知恵と情熱、市民の努力に感謝」と振り返った。7年がたとうとしている震災からの復興、橋野鉄鉱山の世界遺産登録、開催を来年に控えるラグビーワールドカップ(W杯)への取り組みなどに触れ、「80周年を契機に、誰もが安心して暮らし、子どもたちが希望を持てる新しいまちづくりに向かってまい進することを決意。鉄と魚とラグビーのまちとして歩みを続けていく」と力を込めた。

 

 消防防災、地域振興、情報発信、医療福祉の充実などで市勢の発展に貢献した14人、18団体を表彰。記録映像「市制80年のあゆみ」の上映で隆盛や苦難など歴史を振り返った。

 

 達増拓也知事の祝辞を県沿岸広域振興局の小向正悟局長が代読。震災からの復興に向け県は昨年度、「さらなる展開への連結期間」(2年)と位置付けた第3期復興計画をスタートさせており、「W杯は震災被災地から支援への感謝と復興の姿を世界に発信する絶好の機会。行政と住民が一体となり、まちづくりを進めてほしい」と期待を寄せた。

 

 姉妹都市の愛知県東海市からは鈴木淳雄市長がお祝いに駆け付けた。1960年代に鉄のつながりで始まった交流がスポーツ、産業、文化など各分野に広がり絆を深めてきたことを紹介し、「より良い関係づくりが東海市の発展につながった」と感謝。W杯が開催される19年に東海市では市制施行50周年を迎える。さらなる飛躍を図るための準備や関連事業を進めつつ、W杯への協力も約束。「両市一丸となって盛り上げていきたい」と望んだ。

 

 友好親善都市、富山県朝日町の笹原靖直町長はW杯に向け、町特産のヒスイと釜石の企業が製造するコバルト合金「コバリオン」を活用したコラボ商品の開発、販売を予定していることを紹介。「ものづくりを通し互いのさらなる交流と経済活性化を図りたい」と思いを伝えた。

 

心を合わせ、高らかに歌声を響かせた釜石東中と加木屋中の生徒

心を合わせ、高らかに歌声を響かせた釜石東中と加木屋中の生徒

 アトラクションでは釜石東中2年生47人と、東海市の加木屋中生徒有志18人が合同合唱を披露。震災後、釜石東中生が考えたメッセージをもとに作られた「いつかこの海をこえて」など2曲を高らかに響かせた。釜石商工高虎舞委員会のメンバーは節目を祝って威勢よく演舞。出席者全員で市民歌斉唱、万歳三唱して幕を閉じた。

 

(復興釜石新聞 2018年2月14日発行 第664号より)

 

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浜料理を通じた交流を楽しみ、笑顔を見せる漁協女性部のメンバー

浜の活力はお母さんたちの笑顔〜浜料理で交流会 釜石・大槌漁協女性部アイデア交換 、沿岸振興局が主催

地元水産物のアイデア料理が並び、参加者は興味津々

地元水産物のアイデア料理が並び、参加者は興味津々

 

 釜石大槌地域の漁協女性部を対象とした浜料理交流会は8日、釜石市平田の県水産技術センターで開かれ、約40人が地元の水産物を活用した料理を味わいながら親睦を深めた。

 

 県沿岸広域振興局が主催。浜のにぎわいやコミュニティーの再生に向け、漁協女性部の活動を活発化させるため、昨年に続いて開催した。

 

 管内の6漁協女性部が参加し、それぞれオリジナルの浜料理を持ち寄って試食。魅力ある浜料理の発掘や商品としてのスキルアップも目的で、参加者は調理方法などを情報交換し、それぞれの料理を磨き上げるヒントにした。

 

 釜石湾漁協釜石女性部の「コロコロたこちゃん蒸し」は、刺し身で食べるのが定番のタコをシューマイ風に仕上げたメニュー。新おおつち漁協女性部は郷土料理のサケ汁を提供した。

 

 釜石東部漁協女性部はヒジキの白和え、唐丹町漁協女性部はワカメと豆腐のクルミ和えを出品。豆腐、クルミと同じ材料を使っても作る工程の違いで食感や風味が異なり、調理の仕方や工夫を学ぶ参考例になっていた。

 

浜料理を通じた交流を楽しみ、笑顔を見せる漁協女性部のメンバー

浜料理を通じた交流を楽しみ、笑顔を見せる漁協女性部のメンバー

 

 釜石湾漁協平田女性部は、年間を通して地元のかご漁で揚がるアイナメを活用した料理で、パプリカやピーマンなど彩りのよい野菜と合わせて炒め、甘酸っぱい味付けにした。下味を付け油で揚げることでアイナメの臭みを取るなど工夫。佐々木信子副部長は「料理の勉強会に生かせそうなアイデアをもらった。いろんな話を聞く良い機会になった」と話した。

 

 同白浜浦女性部はワカメの芯を中華風に味付けした炒め物を提案。佐々木淳子部長は「魚が揚がらず、アワビの実入りも悪い。貝毒もあり厳しい一年」と振り返りつつ、「浜の活力はお母さんたちの笑顔。楽しくおいしくごちそうになり、力にしよう」と交流を楽しんでいた。

 

 スキルアップセミナーも開かれ、同センター利用加工部の田老孝則部長が加工品づくりに当たっての心構えについて講話。主催の沿岸振興局水産部は「浜を料理で盛り上げてほしい」と呼び掛けた。

 

(復興釜石新聞 2018年2月10日発行 第663号より)

 

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吉本部長は「海のつわもの」と呼び、解役を迎えた「きたかみ」との別れを惜しんだ

「きたかみ」37年の役目終える、震災不明者捜索に貢献〜釜石海保 巡視船解役式、新船と交代

吉本部長は「海のつわもの」と呼び、解役を迎えた「きたかみ」との別れを惜しんだ

吉本部長は「海のつわもの」と呼び、解役を迎えた「きたかみ」との別れを惜しんだ

 

 耐用期限に達した釜石海上保安部(吉本直哉部長)の巡視船「きたかみ」(325トン、西村美徳船長ら22人乗り組み)の解役式は5日、係留地の釜石港専用桟橋で行われた。東日本大震災では緊急出港して津波から逃れ、行方不明者の捜索などに貢献した。解役式では吉本部長ら職員30人が、37年間にわたり多くの海上保安官と東北の海の安全を守り続けた頼もしい船に感謝し、別れを告げた。  

 

 「きたかみ」は1980年に竣工(しゅんこう)し、青森海保の巡視船「おいらせ」として就役。2004年に釜石海保に配属替えとなり、「きたかみ」に改名した。

 

 吉本部長は式辞で「昼夜を分かたず東北の海を守ってきた。その間、海難362件に対応し、196人を救う輝かしい実績を残した。『海のつわもの』の長年の労をねぎらい、その誇りは2代目の『きたかみ』に引き継ぐ」と述べ、決意を新たにした。

 

 トップマストに掲揚し続けてきた庁旗と船尾の国旗を降ろし、西村船長から部長に返納した。船長らは船首で別れの献酒。若手の職員が白い塗料で船名を消し、式を終了した。解役式は、海上保安官のOBらも静かに見守った。

 

 「きたかみ」の通信長を最後に、3年前に退職した釜石市甲子町上大畑の大須賀光男さん(63)は、約40年にわたる勤務のうち34年を船で海の保安に当たった。釧路、青森、八戸、金沢、新潟、そして釜石の各海保で巡視船10隻、海洋測量船にも乗った。「青森の『おいらせ』時代も知っている。懐かしい。釜石(海保)に初めて配属される新造の巡視船にも興味がある。同型の6番船だから、ずいぶん改善されているはず」と期待を膨らませた。

 

 同船は19日、えい航されて釜石港を去る。新たに配属される2代目の「きたかみ」は28日に就役する。

 

操縦手の佐渡さん 大津波からの“脱出”振り返る

 

船橋で大津波からの脱出を語る佐渡さん

船橋で大津波からの脱出を語る佐渡さん

 

退役した「きたかみ」は、東日本大震災発生時は釜石港に係留中だったが、大津波を目前に緊急出港。及川邦夫船長の指揮下、大波にもまれながらも“脱出”に成功した。

 

 当時、操舵(そうだ)手としてかじを握っていた佐渡博幸さん(55)=釜石海保管理課=は「地震は長く、気味の悪い揺れだった。もやいを解き、長い鎖の錨(いかり)を巻き揚げ、緊急出港は訓練より早くできた。船橋には乗組員が詰め、船長の指示する声だけが響いた。無駄口を利く雰囲気ではなかった。高いうねりの速い津波にかじが利かず、なかなか前に進むことができなかったが、この船なら津波も乗り越えられると思った」と当時の緊迫した状況を振り返った。

 

 船の安全を確保すると、その後は海上を浮遊する船、家屋、がれきの中で生存者の捜索に“奮闘”。復旧支援活動にも努めた。

 

(復興釜石新聞 2018年2月10日発行 第663号より)

 

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広報かまいし2018年2月15日号(No.1682)

広報かまいし2018年2月15日号(No.1682)

広報かまいし2018年2月15日号(No.1682)

 

 広報かまいし2018年2月15日号(No.1682)

広報かまいし2018年2月15日号(No.1682)

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【目次】
表紙:釜石市魚市場初売り式
P02:みんなでつくる釜石市防災市民憲章
P04:野生鳥獣被害をなくすために
P06:第23回釜石市郷土芸能祭を開催
P07:市・県民税の申告を受け付け
P08:意見募集(水産振興、空家等対策)
P10:ラグビーワールドカップ2019™ミニ通信など
P11:市民の広場
P12:まちの話題
P14:保健案内板
P18:まちのお知らせ
P20:かまいし徒然日記

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1216341_2596.html
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サプライズで贈られた大漁旗を広げる加藤さんと荻野会長

震災時に助け合い、釜石小避難所スタッフ「同窓会」〜絆の強さ確かめ合う、市内外から32人 7年ぶりに再会

サプライズで贈られた大漁旗を広げる加藤さんと荻野会長

サプライズで贈られた大漁旗を広げる加藤さんと荻野会長

 

 東日本大震災から間もなく7年―。発災直後から辛苦を共にした避難所スタッフが6年の時を経て再会の喜びを分かち合った。当時、釜石市大渡町の釜石小避難所の運営に当たった大渡町内会(荻野哲郎会長)、同校教職員、行政職員らが3日、ホテルサンルート釜石で“同窓会”を開き、思い出を語り合いながら互いの労をねぎらった。

 

 県内外から32人が出席。円滑な避難所運営を率いた荻野会長、震災時に釜石小校長だった加藤孔子さん(現・見前小校長)に、それぞれの名前がプリントされたオリジナルの「釜小丸」大漁旗を贈り、感謝の気持ちを表した。津波の爪痕や避難所生活を記録したスライドも上映。生きるため必死だった日々をよみがえらせ、目を潤ませる人もいた。

 

 同校では、2011年3月11日の大地震発生後いち早く、避難者を受け入れる準備を開始。駆け付けた町内会員、教職員、市職員が対策本部を設置し、電気や水、暖房の確保に努めた。自主防災会を組織する同町内会。翌日には長期にわたる避難生活に必要な分担体制を整え、炊き出しや衛生管理、連絡調整などさまざまな活動に奔走した。ピーク時には700人以上が身を寄せ、各教室や体育館はすし詰め状態に。幾多の困難を乗り越えながら、8月10日の閉鎖まで避難者を支え続けた。

 

久しぶりの再会に明るい笑顔を輝かせる元スタッフら

久しぶりの再会に明るい笑顔を輝かせる元スタッフら

 

 当時の教職員約20人と運営を支えた加藤さん(60)は「自らも被災し大変な中で、頑張ってくださった皆さん。陰で涙をぬぐう姿を何度目にしたか…。本当に感謝の思いでいっぱい。“チーム釜小”の力は素晴らしかった」と振り返る。

 

 町内で割ぽう「丸藤」を営む藤田正社長(67)は、店舗や自宅が被災しながらも避難者の食事作りに尽力。地元の米穀店、仕出し店などから食材を提供してもらい、避難者の要望にもできるだけ応えた。「誰かがやらねばという一心で、とにかく前向きになった。7月に店を再開したが、避難所にいた家族が来てくれた時はうれしくてね」と、共に支え合った仲間との絆をかみしめた。

 

 北九州市から同避難所に応援職員として派遣されて以来、釜石とのつながりを持ち続け、昨年4月から長期派遣で市水産課に勤務する藏本英司さん(43)は「釜小の避難所運営は普段の訓練の賜(たまもの)で、他地域の模範となる。こちらで学んだことを九州でも生かしたい」と誓った。

 

 5カ月に及ぶ避難所生活で関係者の心に深く刻まれているのが、1カ月遅れで行った同校の卒業式。学校側は当初、音楽室で卒業証書の伝達だけできればと考えていたが、荻野会長らから「みんなで祝ってやっぺし」との声が上がり、布団などをよけた体育館で開催することに。避難者やスタッフも式を見守り、避難所で毎朝、歌っていた校歌「いきいき生きる」(井上ひさし作詞)を高らかに歌い、42人の卒業生を送り出した。

 

 荻野会長(75)は「大勢の人が集まる避難所では人間関係など苦労もあるが、班編成し連絡系統を明確にすることで混乱を避けられた。有事の際は、やはり普段からの町内会活動がものをいう。この経験を後世にしっかりと伝えねば」と思いを新たにした。

 

(復興釜石新聞 2018年2月7日発行 第662号より)

 

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冬の日差しを背に元気に駆け出す親子の部の参加者。命を守る意識を高めながら高台を目指す

「津波だ、逃げろ」高台へ、教訓胸に駆け上がる〜仙寿院で5回目の新春韋駄天競走、市内外から123人が参加

冬の日差しを背に元気に駆け出す親子の部の参加者。命を守る意識を高めながら高台を目指す

冬の日差しを背に元気に駆け出す親子の部の参加者。命を守る意識を高めながら高台を目指す

 

 津波から命を守る“高台避難”の意識啓発を目的とした「新春韋駄天(いだてん)競走」が4日、釜石市大只越町の日蓮宗仙寿院(芝崎恵応住職)をゴール地点に行われた。同寺の節分行事の一環で、5回目の開催。3~58歳の男女123人が境内に続く急坂を駆け上がり、迅速な津波避難の大切さを体感した。

 

 年齢や性別などで分けた6部門でレースを実施。東日本大震災の津波で浸水した只越町、現消防屯所付近をスタート地点に、津波避難場所となっている標高約30メートルの同寺まで286メートルを駆け抜けた。沿道の声援や只越虎舞の太鼓が参加者を後押し。息を切らせて上ってくる人たちを温かい拍手で迎えた。

 

 八雲町の和田茂さん(58)は「てんでんこ未来へ」と記した鉢巻きを締め、津波で亡くなった元職場の同僚5人の名前を書いた鎮魂のバトンを握りしめて一度も止まることなく走り切った。「『逃げるが勝ち』です。自分の命は自分で守るのが基本。難しい場合は誰かに助けを求めることも必要」と実感を込めた。

 

 各部門の1位には「福男」や「福女」の認定書を授与。同行事のヒントとなり、“福男選び”の開門神事で全国的に有名な兵庫県西宮神社から、福の神「えびす様」の木像が記念品として贈られた。

 

 最もエントリーが多い男性29歳以下の部を制したのは、県沿岸広域振興局に勤務する高橋拓実さん(23)。初任地釜石で舞い込んだ思わぬ福に笑顔を輝かせた。「スタート位置が後方で上位は無理だと思ったが、逆にリラックスして走れた」と勝因を明かし、「農林部で働いているので、台風とかの農業被害がない1年になれば」と福男効果に期待した。

 

 親子の部で「福親子」となった花巻市の後藤竜也さん(46)、尚希君(10)は昨年に続き2回目の参加。大槌町出身の竜也さんは津波で実家が流され、難を逃れた両親を呼び寄せ、共に花巻で暮らす。「息子は津波を経験していない。将来、沿岸部に住むこともあるだろう。津波から逃げることをこの行事で教えたい」と竜也さん。尚希君は「お父さんが引っ張ってくれて最後まで走れた。もし津波にあっても、友達と一緒に避難できるようにしたい」と誓った。

 

各部門で1位になった参加者。周りに福を分け与える1年に

各部門で1位になった参加者。周りに福を分け与える1年に

 

 同行事は、関東在住の釜石出身者らで結成する「釜石応援団あらまぎハート」が企画。津波の教訓を地域に根付いた形で未来に残したいと構想を練り、仙寿院の賛同を得て実現させた。釜石支部長の下村達志さん(42)は「復興が進み日常が急激に戻る中で、震災の風化は避けられない。こういう機会に意識を高めることが大事。震災を知らない子どもに伝えたいと親子で継続参加してくれる人がいるのも意義あること」と話した。

 

 西宮神社開門神事講社の平尾亮講長(41)は、福男選びでも身に着けられる黄色の“えべっさん”手袋を参拝客や中学生が寄せたメッセージカードと共に参加者に贈呈。事故による負傷で右足が不自由ながら、今年も松葉づえをついて坂道を駆け、同行事の趣旨に賛同と感謝を表した。

 

 その他、4部門の1位は次の通り。
 【女性】阿部美由紀(35)北上市【小学生】田村葵里(12)山田町【中高生】長沼琉唯(14)矢巾町【男性30歳以上】遊佐昌由(33)福島市

 

(復興釜石新聞 2018年2月7日発行 第662号より)

 

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郷土の原風景の一つ「本郷の桜並木」の手入れに励む唐丹町住民ら

桜祭りへ並木を手入れ、唐丹町本郷〜地域住民 春待ち望み精を出す

郷土の原風景の一つ「本郷の桜並木」の手入れに励む唐丹町住民ら

郷土の原風景の一つ「本郷の桜並木」の手入れに励む唐丹町住民ら

 

 桜並木の花吹雪の中を大名行列が進む壮観な桜祭りで知られる釜石市唐丹町の本郷地区で28日、並木の手入れが行われた。住民、ボランティアら60人が参加し、植樹から84年を経て老化が進む木の枝打ちに精を出した。東日本大震災後は、2015年以来2回目となる桜祭り(天照御祖神社式年大祭)は今年4月下旬を見込むが、震災の復興途上で、大名行列が桜並木を渡御するかどうかはまだ決まっていない。

 

 午前中行われた桜並木の手入れ作業には、全町で構成する唐丹地域会議(川原清文会長)と本郷町内会(小池直太郎会長)を主体に、市職員らも参加した。電気工事業のアイ・デン社が高所作業車2台、釜石地方森林組合は大型グラップル積載車を出し、それぞれの職員が協力。専門知識を持つNPO法人桜onプロジェクトの樹木医、西山正大(ただし)さん(38)ら4人が指導した。

 

 並木は1933(昭和8)年12月23日の天皇生誕を祝い、翌年に旧唐丹村青年団が村内の幹線道路(旧国道45号)の全区間にソメイヨシノの苗木を植えた。同年3月3日の三陸大津波からの復興機運の醸成も願う大事業だった。

 

 本郷地区の中心部には850メートルにわたる並木がある。満開の桜の下で繰り広げられる大名行列の美しさは長年、祭りの白眉とされてきた。その名勝も、木の老化で失われかけている。

 

 今回の作業の対象となったのは約70本で、うち50本を手入れした。テングス病の枝や朽ちた幹を切除し、根や幹の負荷を軽減。花芽を採取し保存、肥料を施した。住民やボランティアは手作業でせん定し、切り落とした大小の枝を集めた。

 

 樹木医の西山さんらは震災後、3度目の本郷来訪。手入れの指導とともに花芽の採取も行い、唐丹の桜の遺伝子を保管する。「手入れと同時に、唐丹の桜の物語を残すことが大事。それを決めるのは住民であり、その意向によって、私たちが支援できることもあるだろう」と語った。

 

 この活動は、唐丹地域会議に対する宝くじ(自治総合センター)のコミュニティ助成金を活用した。

 

(復興釜石新聞 2018年1月31日発行 第660号より)

 

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広報かまいし2018年2月1日号(No.1681)

 広報かまいし2018年2月1日号(No.1681)

 

 広報かまいし2018年2月1日号(No.1681)

広報かまいし2018年2月1日号(No.1681)

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【目次】
表紙:釜石市制施行80周年記念式典、近代製鉄発祥160周年記念フォーラム、第8回全国虎舞フェスティバルを開催します
P02:復興住宅の入居者を再募集します、空き家有効活用セミナーを開催します
P03:岩手県海洋エネルギーシンポジウム、岩手県海洋エネルギー産業化研究会・講演会を開催します など
P04:意見を募集しています
P06:今月のインフォメーション
P08:第23回釜石市郷土芸能祭を開催します

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1215945_2596.html
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取り組みの成果を野田市長に報告した日本IBMと釜援隊の関係者

「釜石モデル」広めよう、活動成果をまちづくりに〜釜援隊 野田市長に取り組み案報告、地域への還元が今後の課題

取り組みの成果を野田市長に報告した日本IBMと釜援隊の関係者

取り組みの成果を野田市長に報告した日本IBMと釜援隊の関係者

 

 国が東日本大震災からの復興・創生期間終了と位置付ける2020年に向け、釜石リージョナルコーディネーター(釜援隊)の総括と方向性の検討を進めてきた釜石市と日本IBM(東京都中央区)は23日、釜援隊の活動成果や生み出した価値を今後のまちづくりにつなぐための取り組み案がまとまったとして野田武則市長に報告した。

 

 リージョナルコーディネーターは、復興事業やまちづくりの手助けをする復興支援員。釜援隊は市が総務省の復興支援員制度を活用して全国から募集し、13年4月に導入した。まちづくりに取り組む人や組織をつなぐ「調整役」として、これまで26人を受け入れ、うち12人が卒業し、現在14人が活動。メンバーはマスコミ、商社、国際開発機関など多様な経歴を持つU・Iターン者で、前職の経験や民間感覚を生かして地域活動や産業振興などを支援している。同支援員制度は20年度に終了が見込まれる。

 

 復興から地方創生へと移り変わる中、市は釜援隊が担っている役割や得た知見を未来に引き継ごうと、IBM戦略策定助成サービスを活用した「釜援隊の海図プロジェクト」を昨年10月から3カ月間展開。同社社員が隊員、市や隊員の派遣先の担当者ら15人に聞き取りを行い、隊員が提供した価値や残すべき事業と方法などを報告書(80ページ)にまとめた。

 

 報告は市役所で行われ、同社グローバルビジネスサービス事業部の中村健一部長が報告書の概要版で必要な取り組みを説明。「日本の中でも他にない活動。震災復興の中で隊員それぞれが個人事業主として構想を練り実行し、新しい風や人のつながりを生み、それが隊全体の力になった。そこに大きな価値がある。釜石らしいモデルとしてパッケージ化し、日本に広めてほしい」と強調した。

 

 海図としてまとめた取り組み案は、▽3つの総括=釜援隊を振り返る(残すべき組織活動・機能の検討、市・市民に提供した価値の定義など)▽5つの実践=閉じる活動・残すべき活動の整理(市とのコミュニケーション実施、継続活動のための財源確保の検討など)▽1つの開拓=釜石発リージョナルコーディネーター(展開方法の検討など)。20年度までに関係者と協議を進めていく。

 

 釜援隊の二宮雄岳隊長は「よそ者が多い組織を受け入れてくれた地域のおかげで活動できた。きっかけをつくったのは隊員だが、地域とともに起こした事業をどうやって地域に還元するかが課題。必要なものを残していくため取り組みを進めたい」と力を込めた。

 

 野田市長は「未曽有の大災害の中、志を持った人が集まったのが釜援隊。復興を中身の濃いものにしてもらった感がある。地方創生に向けた取り組みにいい効果を生み出してくれた大事なプロジェクト」と評価。報告書作成に協力したとして同社に感謝状を贈った。

 

 同席した山崎秀樹副市長は「次のステップアップとして価値を引き継ぐため、行政としても改めて方向性を考えなければ」と話した。

 

(復興釜石新聞 2018年1月27日発行 第659号より)

 

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