詐欺被害を未然に防ぐ〜釜石警察署、釜石郵便局に感謝状
感謝状を受けた釜石郵便局の佐藤局長(右)、菊地さん(中)と石川署長
釜石警察署は5日、詐欺被害を未然に防いだ釜石郵便局(佐藤哲也局長)に署長感謝状を贈った。伝達式は釜石市八雲町の同署で行われ、佐藤局長と、臨機応変の窓口対応で被害を未然に防いだ同郵便局郵便部社員の菊地真弓さんに感謝。石川康署長は「特殊詐欺の被害防止に署員も高齢者世帯の訪問などに努めているが、金融機関窓口での水際防止は重要。今後も市民の詐欺被害防止に協力を」と期待した。
詐欺未遂事案は2月24日午後、只越町の同郵便局で発生。市内の20代女性がATM(現金自動預払機)の操作がうまくできないとして時間外窓口の「ゆうゆう窓口」に問い合わせ、当直の菊地さんが対応した。菊地さんは「お話をうかがううち、内容に詐欺の疑いを持ちました」という。
客の女性は「有料サイトの会員登録料金5千円を振り込むと、自分の口座に30万円が振り込まれ、もうかる」との誘導に乗ったものの、振り込み操作を何度も失敗し、窓口に相談した。話の内容に不審を抱いた菊地さんは釜石署に通報した。女性は署員の話で詐欺と気付き、振り込みをやめた。
佐藤局長は「特殊詐欺などの未然防止には窓口を中心に社員の注意を喚起しているが、ゆうゆう窓口でATMに関する相談は少ない」とし、女性が振り込み操作を誤った偶然の流れと、菊地さんの適切な対応が重なった幸運を喜んだ。
釜石署管内では昨年、6件の特殊詐欺事案が確認され、1千万円以上の被害があった。今年はこの未遂事案が初めてだが、不審メールの集中受信は確認され、防災行政無線による警戒広報を行った。
(復興釜石新聞 2018年3月10日発行 第671号より)
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