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トモスdeマルシェ&軽トラ市

トモスdeマルシェ&軽トラ市
 
うのすまい・トモス広場と鵜の郷交流館内にて、トモスdeマルシェと軽トラ市が同時開催されます。トモスdeマルシェでは、キッチンカー等による飲食物の販売や、ハンドメイド作品の販売を行います。軽トラ市では、新鮮なお野菜や地元の美味しい物を購入することができます。
 
詳しくは下記のイベントチラシをご覧ください。
 
チラシ(表)を拡大する[JPG:596KB]
チラシ(裏)を拡大する[JPG:405KB]←出展の一覧はこちら‼

日時

令和6年8月18日(日)10時00分~13時00分まで
※軽トラ市は10時00分~12時00分まで

場所

釜石市鵜住居町4丁目901番2
うのすまい・トモス前広場、鵜の郷交流館内

問合せ先

うのすまい・トモス事務局
住所:釜石市鵜住居町4丁目901番2
電話:0193-27-5666 

この記事に関するお問い合わせ
産業振興部 商工観光課 観光物産係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8421 / Fax 0193-22-2762 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2024081400014/
釜石市

釜石市

釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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広報かまいし2024年8月15日号(No.1838)

広報かまいし2024年8月15日号(No.1838)
 

広報かまいし2024年8月15日号(No.1838)

広報かまいし2024年8月15日号(No.1838)

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【P1】
表紙

【P2-9】
イベント案内
ー特集ー 釜石よいさ~釜石を1つに。ともに創り上げ繋いでいく~

【P10-11】
国民健康保険歯科健診を実施します
第31回釜石市ふれあい福祉まつり
まなびい釜石

【P12-13】
まちの話題

【P14-17】
保健案内板
まちのお知らせ

【P18-19】
Sea Photo Collection

【P20】
市民百景

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2024081400021/
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筆おどる!?御朱印墨絵展 釜石の菊池錬城さん(日高寺住職) 躍動感あふれるライブペイントも

テットで開催中の御朱印墨絵展で披露されたライブペイント

テットで開催中の御朱印墨絵展で披露されたライブペイント

 
 勢いで描いてはみたけど二度と描けない―。そんな気になるタイトルがついた展示会が、釜石市大町の市民ホールTETTOギャラリーで開かれている。並ぶのは白い紙に絵や文字を墨書きし、赤い印を添えた「御朱印(ごしゅいん)」や墨絵約50点。同市礼ケ口町にある日高寺(にっこうじ、日蓮宗寺院)の菊池錬城(れんじょう)住職(47)が筆を執り、独自の感性で来場者を魅せる。釜石・大槌在住の作家を紹介する同ホールの自主事業「art at TETTO(アート・アット・テット)」の第13弾。18日まで。
 
御朱印や墨絵を手がける日高寺住職の菊池錬城さん

御朱印や墨絵を手がける日高寺住職の菊池錬城さん

 
 菊池さんは、1950年代後半に建立された同寺の第3世住職として寺院業務をこなす。「子どもの頃、癖だった」というのが絵を描くこと。「おもちゃや食べ物…欲しいものがあっても全てを手に入れることはできないから描いて、遊んだり味わったり楽しんでいるのを想像した。それで満足だった」。そんな少年の夢は漫画家だった。
 
 長男だったこともあり、寺を継ぐため立正大(仏教学部宗学科)を卒業して古里に戻った。寺院業務の傍ら、2008年から岩手県日蓮宗青年会の仲間と手作り紙芝居を披露する保育施設訪問ボランティア活動を開始。同じ頃、「お坊さんぽいから」と墨絵を描きだした。
 
 昨年、友人のために描いた「龍の御朱印」がSNS(交流サイト)で広がると、海外向けのテレビ番組でも紹介され、絵柄が入った御朱印を求める参拝者が国内外から訪れるようになった。「絵を描くことを仕事にしたい」という少年時代の夢を「思いがけず手にした」と菊池さん。会場には「文殊師利菩薩」「炎虎」など、要望に応える形で絵柄を入れて実際に手渡した御朱印の複製版を並べた。
 
寺院参拝者に手渡した御朱印の複製版を紹介

寺院参拝者に手渡した御朱印の複製版を紹介

 
 同寺がまつるのは山の神「禮口山神(れいこうさんじん)」、水の神「八大龍王(はちだいりゅうおう)」、火の神「大聖不動明王(たいせいふどうみょうおう)」、鬼の神「鬼子母神(きじぼじん)」の四神。その神様たちをキャラクターデザインして描いた墨絵や御朱印、絵本風にまとめた作品も多く見せる。「4体の神様が力を合わせて、この地を守っている。人間も支え合っていこう」。そんな助け合い、「円満和合」を伝えられたらと菊池さんは願いを込める。
 
日高寺の歴史やまつる神様をモチーフにした作品もずらり

日高寺の歴史やまつる神様をモチーフにした作品もずらり

 
スマホを構えて好みの墨書を写真に収める人の姿も

スマホを構えて好みの墨書を写真に収める人の姿も

 
 「商売繁盛」や「安全第一」といった願いを込めた墨絵、ラグビー選手など釜石ならではのモチーフを取り入れた作品も紹介する。お気に入りは「近所のバスケ少年」と題した一枚。バスケットボールのゴールリンクを設ける同寺境内で競技に熱中する中学生を描いている。そこに込めたのは、「頑張れ」と応援する気持ち。御朱印を書く時にも「誰かのために」という思いは共通する。檀家(だんか)、信者らと接する時間の多くは人生相談だといい、「粗末にしてはいけない仕事」と実感。寄り添い、背中を押す気持ちを投入している。
 
願い事を込めた墨絵、制作過程を見せる下絵なども並べた

願い事を込めた墨絵、制作過程を見せる下絵なども並べた

 
お気に入り作品「近所のバスケ少年」を見つめる菊池さん

お気に入り作品「近所のバスケ少年」を見つめる菊池さん

 
 11日は会場で墨絵のライブペイントを披露。音楽に合わせながら約2メートル四方の紙に筆をおどらせ、躍動感あふれる「寅(とら)」を生み出した。かけた時間は10分ほど。「御朱印は参拝している間に描き終える」と心がけていたら、字を書くように絵を描くことができるようになったという。そんな手際のよい筆さばきを来場者は食い入るように見入り、「ほ~」と感動していた。
 
多くの来場者が見入ったライブペイント

多くの来場者が見入ったライブペイント

 
即興で完成させた「寅」も会場を彩る作品に

即興で完成させた「寅」も会場を彩る作品に

 
 描く絵はすべてオリジナル。「漫画っぽい」のが特徴だと菊池さんは話す。リクエストを受けても、既存のものを写すのではなく、参考にはするが、デザインを考えることからスタート。この作業が「素人だから時間はかかる」という。そのため、現在は御朱印のリクエストを休止中。少し落ち着いたら再開したい考えで、「希望の絵を持ち帰り、楽しんでもらえるようにしたい」と、“自己流”という“野良”の意地で精進を重ねる。
 
 個展も夢の一つだった菊池さん。作品を見てもらうことで、「日高寺を知ってもらいたいし、御朱印が釜石を訪れる観光の一助になれば」と期待する。御朱印や墨絵作品のほか、寺の近況をインスタグラムで公開中。「令和の神様がいたっていいじゃないか」と、独自のアート性を生かした発信を続ける。

「釜石新聞NewS」夏期休載のお知らせ

 

日頃は釜石新聞NewSをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 

以下の通り、夏期休載とさせて頂きます

 

記事配信休止期間:2024年8月15日(木)~8月19日(月)

 

ご理解のほどよろしくお願いいたします。

釜石新聞NewS

釜石新聞NewS

復興釜石新聞を前身とするWeb版釜石新聞です。専属記者2名が地域の出来事や暮らしに関する様々なNEWSをお届けします。

取材に関する情報提供など: 担当直通電話 090-5233-1373/FAX 0193-27-8331/問い合わせフォーム

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姉妹都市提携30周年 ディーニュ・レ・バン市代表団 9月来釜 市民らが歓迎の巨大アート制作

9月に訪れるディーニュ・レ・バン市代表団を歓迎する巨大アートの制作=10日

9月に訪れるディーニュ・レ・バン市代表団を歓迎する巨大アートの制作=10日

 
 釜石市とフランスのディーニュ・レ・バン市は、姉妹都市提携から今年で30周年を迎えた。記念事業で9月に釜石市を訪問するディーニュ市代表団を歓迎しようと、釜石市民らが両市の絆を表す巨大アート作品(絵)を制作した。市では「ぜひ、多くの皆さんで代表団を歓迎していただければ」と呼び掛ける。
 
 巨大アートは縦3.6メートル、横5.4メートル。防炎シートをキャンバスに描いた。ディーニュ市を象徴するモチーフとしてラベンダーとアンモナイト、釜石市は市の花・ハマユリとラグビーボールを配した。真ん中にはフランス南部にある世界遺産「アヴィニョン橋」とフランス、日本の両国旗が描かれた。
 
 10日は大町の市民ホールTETTO前広場で、色塗り作業が行われた。市広報などで一般市民に参加を呼び掛けたところ、午前と午後合わせて約50人が協力。テント用の水性塗料を使って、絵や文字の色塗りに精を出した。
 
参加者は防炎シートに描かれた下絵に色を塗った

参加者は防炎シートに描かれた下絵に色を塗った

 
TETTO前広場で行われた制作作業に通りがかりの市民も興味津々

TETTO前広場で行われた制作作業に通りがかりの市民も興味津々

 
「お絵かき大好き!」幼児もはけを持ち、色塗りに協力

「お絵かき大好き!」幼児もはけを持ち、色塗りに協力

 
 甲子中2年の白石恋菜さんは昨年、市の中学生海外体験事業でフランスを訪問。ディーニュ市でホームステイし、現地の同年代の子どもらと交流したほか、姉妹都市提携のきっかけとなったジオパーク資産・アンモナイト化石群も見学してきた。今回はディーニュ市の人たちを“お迎え”する番ということで、「協力できることをうれしく思う。この絵をきっかけに多くの人がディーニュ市に興味を持ってくれたら」と期待。代表団には「震災から立ち上がり市全体で復興に向かったことで、ラグビーワールドカップ(W杯)ができるまでになったこと、世界遺産(橋野鉄鉱山)もある鉄のまちであることなど、釜石の魅力をたくさん知ってほしい」と願う。
 
 東京都から帰省した同市出身の女性(43)は、中学生の時にディーニュ市に送る版画作品を制作し、感謝状をもらった経験を持つ。「フランスは遠いイメージだが、姉妹都市交流が続くことで、ちょっとだけ近く感じる」。マスキングテープはがしを手伝う長女(3)を温かく見守り、「大きな絵の制作はなかなかできない体験」と喜んだ。
 
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写真左:マスキングテープをはがすときれいな輪郭が… 同右:市民ら1千人以上に声掛けし、撮影した笑顔をちりばめた記念ポスター

 
ディーニュ市と釜石市の象徴が色鮮やかに浮かび上がる

ディーニュ市と釜石市の象徴が色鮮やかに浮かび上がる

 
 釜石市は1992年に同市で開かれた三陸・海の博覧会で、ディーニュ市の「アンモナイトの壁」のレプリカ(剥離標本)を展示。その後、鉄の歴史館での保存が決まったのを機に、94年に姉妹都市提携を結んだ。2011年の東日本大震災後は、ディーニュ市から義援金や応援メッセージが届いた。その後、官民での相互訪問を重ね、交流が深まっている。昨年、ディーニュ市を中心に初開催されたアマチュアラグビーの世界大会は、同市訪問団が19年に釜石で目にしたラグビーW杯がきっかけで実現したという。
 
 ディーニュ市からの訪問は震災後、今回で3回目。パトリシア・グラネ市長ら代表団8人が9月21~24日の日程で釜石市を訪れる。期間中、記念式典への出席やジオサイト見学、釜石鵜住居復興スタジアムで開催予定の「釜石絆の日」イベントの視察、市民との交流などを予定する。これに先立ち、9月15~18日にTETTOで姉妹都市提携30周年記念パネル展を開催。制作した巨大アートは同パネル展や記念式典会場などに展示される予定。
 
両市のアルファベットの仕上げをする釜石高生ら

両市のアルファベットの仕上げをする釜石高生ら

 
素敵な歓迎アートが完成!(写真提供:市国際交流課)

素敵な歓迎アートが完成!(写真提供:市国際交流課)

 
 歓迎アートの制作には、釜石高の放課後フリースペース「774(ナナシ)プロジェクト」で活動する生徒6人が協力した。美術部員の森美惠さん(2年)がメンバーから入れ込みたいモチーフを聞いて、原画のデザインを担当。“30周年の絆”をイメージし、両市の中学生が過去に交流事業でセッションしたという「アヴィニョン橋」を盛り込んだ。「市民の方々が一緒に作ってくれることで、釜石全体のつながりも感じられる。この絵でディーニュ市の皆さんを明るくお迎えしたい。言葉の壁を越えて、何か通じるものがあれば」と期待を込める。

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目標は「2部4位以内」 日本製鉄釜石SWシーズン始動 新主将にSH村上陽平選手

日本製鉄釜石SW新加入選手と村上陽平新主将(左から4人目)ら=5日記者会見

日本製鉄釜石SW新加入選手と村上陽平新主将(左から4人目)ら=5日記者会見

 
今季のチーム練習を開始した選手ら=5日夜、市球技場

今季のチーム練習を開始した選手ら=5日夜、市球技場

 
 NTTジャパンラグビーリーグワン2部の日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)は5日、今季の練習を開始した。新たに5選手が加入し、新主将にSH村上陽平選手(26)が就任。2チーム増え、8チームでの戦いとなる今季の目標に「4位以内」を掲げる。中長期目標「6季内の1部昇格」を念頭に、チーム強化を図っていく方針。
 
 練習開始に先立ち、釜石市甲子町の市球技場クラブハウスで記者会見が開かれ、今季の体制が発表された。桜庭吉彦ゼネラルマネジャー(GM)、坂下功正総監督、須田康夫ヘッドコーチ(HC)、村上新主将が出席。桜庭GMは「今までで一番充実した戦力でスタートできる。ポジションごとのメンバーもバランスの良い補強ができ、課題克服のためのコーチ陣もそろった」と自信をのぞかせた。選手は49人。
 
 チームは昨季、6チーム中6位(1勝11敗)、3部との入れ替え戦(2勝0敗)で2部残留を決めた。坂下総監督は今季の目標について「(2季内のトップ3実現へ)トップ4はあくまでも通過点。1部との入れ替え戦に向かう強い意志を持って取り組む」と話した。
 
会見で今季の体制や目標を話す坂下功正総監督(写真左上)、新主将としての意気込みを話す村上陽平選手(同右上)

会見で今季の体制や目標を話す坂下功正総監督(写真左上)、新主将としての意気込みを話す村上陽平選手(同右上)

 
 6季にわたり主将を務めたWTB小野航大選手(32)からバトンを受け継ぐ村上新主将は、2年間のバックスリーダーの経験を踏まえ、「今まで以上にリーダーとしての自覚と責任を持ち、主将の役割を全うしたい。チームとして危機感を持って高いレベルのラグビーを体現できるようにやっていく」と決意を示した。
 
 新加入はロック畠澤諭(26)、フランカー/ナンバー8アンガス・フレッチャー(24)、SOミッチェル・ハント(29)、WTB川上剛右(30)、プロップ上田聖(35)の5選手。4人が会見に出席し、意気込みなどを語った。ラグビー大国ニュージーランド出身のフレッチャー選手は「釜石の一員としてプレーできることにわくわくしている。チームに貢献したい」、2022-23シーズンで三菱重工相模原ダイナボアーズを退団後、オーストラリアのチームでプレーしてきた川上選手は「現地で学んだプレーをここで体現し、身に付けた英語力を生かして外国人と日本人選手の架け橋になれれば」と話した。
 
新加入の(左から)アンガス・フレッチャー選手、ミッチェル・ハント選手、川上剛右選手、畠澤諭選手

新加入の(左から)アンガス・フレッチャー選手、ミッチェル・ハント選手、川上剛右選手、畠澤諭選手

 
パス回しなどを行い、プレーの感覚を戻す選手

パス回しなどを行い、プレーの感覚を戻す選手

 
「トップ4」を目指し、新たなシーズンへ気持ちを高める

「トップ4」を目指し、新たなシーズンへ気持ちを高める

 
 プレシーズンマッチは10~11月に5試合を予定。ホームの釜石鵜住居復興スタジアムでは10月13日、釜石ラグビッグドリームのメインゲームとして3部から昇格した日野レッドドルフィンズと対戦。10月19日にはいわぎんスタジアム(盛岡市)で、IBC杯ラグビー招待試合として3部のヤクルトレビンズ戸田と対戦する。
  
 会見では建設中の新クラブハウスについても報告された。市球技場に隣接する現施設の隣に鉄骨造り2階建ての施設を整備。今より広いトレーニングルーム、ロッカールームのほか、会議室やラウンジ(カフェエリア)などを設けた。2階のバルコニーからは球技場が見渡せる。広さ(延べ床面積)は現施設の約2倍。施主はチームのメインスポンサー日本製鉄(北日本製鉄所釜石地区)、日鉄テックスエンジが施工する。10月中に完成し、入居できる見込み。
 
建設中の新しいクラブハウス。現施設の隣で工事が進む

建設中の新しいクラブハウス。現施設の隣で工事が進む

 
新加入の4選手も初練習に汗を流した

新加入の4選手も初練習に汗を流した

 
12月のリーグ戦開幕に向け、いよいよスタート

12月のリーグ戦開幕に向け、いよいよスタート

 
▽日本製鉄釜石SWプレシーズンマッチ日程
10月5日(土)12:00~ vs静岡ブルーレヴズ(ヤマハ大久保グラウンド)
10月13日(日)13:00~ vs日野レッドドルフィンズ(釜石鵜住居復興スタジアム)
10月19日(土)13:05~ vsヤクルトレビンズ戸田(いわぎんスタジアム)
11月16日(土)時間未定 vs豊田自動織機シャトルズ愛知(豊田自動織機 逢妻グラウンド)
11月30日(土)13:00~ vs清水建設江東ブルーシャークス(清水建設 荏田グラウンド)

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公共交通維持へ自動運転バス 釜石で実証実験スタート 生活の足に…可能性探る

釜石市平田地区を走行する自動運転バスを関係者が見送る

釜石市平田地区を走行する自動運転バスを関係者が見送る

 
 釜石市の平田地区で5日、自動運転バスの実証実験が始まった。オペレーターが同乗し、一部操作の指示を出す「レベル2」の方式で、22日まで運行。市内でも運転手の高齢化や人手不足で公共交通の維持が課題となっており、市では新たな交通手段としての可能性や安全性、課題を確認する。
 
 自動運転バスは、同市平田町のスーパー「ベルジョイスみずかみ平田店」を中心に循環する2つのルートで運行。上平田ニュータウン方面は1周約4キロ、復興住宅・県営平田アパートへ向かう経路は約2.6キロで、1日各5便を走らせる。県交通など既存のバス停近くで乗降でき、運賃は無料。乗車は事前予約制で、LINE(ライン)か電話(市生活環境課)で申し込む。
 
自動運転バスの実証実験が平田地区で進行中

自動運転バスの実証実験が平田地区で進行中

 
 車両は、エストニア製の電気バス「Mica(ミカ)」(8人乗り)。センサーとカメラが搭載され、車両の周りを検知し位置を把握しながら進む。事前に設定されたルートをハンドル操作なく、時速20キロ程度で走行。運行は自動運転事業を手がけるボードリー(東京)に委託し、オペレーターが同乗するため乗車できるのは7人となる。
 
釜石にちなんだ塗装が施された自動運転バス

釜石にちなんだ塗装が施された自動運転バス

 
車外にはセンサーやカメラ、車内にはモニターやタブレットなどの機器が搭載される

車外にはセンサーやカメラ、車内にはモニターやタブレットなどの機器が搭載される

 
 自動運転は自動化の度合いで5段階に区分され、今回の実証実験はレベル2。横断歩道や交差点では一時停止し、障害物を感知すると自動で停車したりするが、オペレーターが周囲を確認して停車や発進などの指示を出す。市は、特定の条件下で運転手不在でも走行が可能な「レベル4」への移行を見据えており、技術の立証や課題の検証も目的とする。
 
オペレーター(右)が同乗し、自動運転レベル2で運行する

オペレーター(右)が同乗し、自動運転レベル2で運行する

 
 同店駐車場で出発式があり、市関係者や住民ら約40人が参加した。小野共市長が「人口減や少子高齢化を踏まえ、従来の施策に新たな手法を加える必要がある。次世代の交通を体感し、生活の足としての可能性を考えるきっかけになれば」とあいさつ。関係者によるテープカットを行った後、住民5人を乗せた第1便が発進した。
 
実証事業の出発式でテープカットする関係者

実証事業の出発式でテープカットする関係者

 
自動運転バスの第1便に乗り込む地元住民

自動運転バスの第1便に乗り込む地元住民

 
 乗車した藤澤静子さん(82)は「少し不安だったが、スムーズに走っていて安心した。2年ほど前に運転免許を返納したので、早く実用化してもらいたい」と期待。佐藤清さん(80)は、ゆっくり走行するバスを車が追い越す際に自動でブレーキがかかって“おっ”と身構えたというが、危険性はほとんど感じなかったという。やはり自動化の実現を望み、「車を手放すことを考える歳になってきたからね。いろんな交通手段があった方がいい」とうなずいた。
 
 同地区は、中心地にスーパーや郵便局、歯科医院、三陸鉄道平田駅など社会基盤があり、住宅地から一定の距離もあってルート設定が可能なことから実験場所に選んだ。自動運転は期待感より、「きちんと走るか」「安心して乗れるのか」といった不安感が上回ると思われるが、通学や通院などで普段からバスを利用する学生や高齢者らがいて受け入れられやすい地域性、需要が見込まれることも選定の理由だという。事業費は約3500万円。全額、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を充てる。
 
ベルジョイスみずかみ平田店敷地にある既存のバス乗り場を利用。写真右下のバス停が目印

ベルジョイスみずかみ平田店敷地にある既存のバス乗り場を利用。写真右下のバス停が目印

 
 市生活環境課の二本松史敏課長は「初めての自動運転バスの運行で不安もあると思うが、走っている姿を見て、実際に乗ってみて、安全で安心な乗り物と体感してほしい」と呼びかける。利用者へのアンケートも行い、課題を洗い出して導入の可能性を探る考えで、「将来的に安心して暮らしていけるよう公共交通の維持に努めていく」と強調した。

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東北の競技人口、レベルアップ着々 釜石オープンウオータースイミング 根浜舞台に熱戦

釜石オープンウオータースイミング2024根浜

釜石オープンウオータースイミング2024根浜

 
 第8回釜石オープンウオータースイミング(OWS)2024根浜(実行委主催)は4日、釜石市鵜住居町の根浜海岸特設会場で開かれた。海などの自然水域で長距離泳を競う同競技は、2016年の岩手国体で初めて正式種目に採用され、同海岸が競技会場となった。その国体レガシーを受け継ぐ釜石OWSは、日本水泳連盟(日水連)認定大会(国内サーキットシリーズ)の一つとして定着。東北の競技人口拡大、競技力向上にも貢献している。今年も幅広い年代のスイマーが参加し、熱戦を繰り広げた。
 
 今大会は日水連サーキットシリーズ第8戦として行われた。小学3年以上が対象のOWS5級検定の集団泳を含め、6種目に267人がエントリー。競技は500メートル(小学4~6年)、1キロ(小学4年以上)、3キロ(中学生以上)、5キロ一般(同)、男女上位3人に日本選手権出場権が与えられる5キロトライアル(同)で行われた。
 
 海上に設置したブイで周回コースを設定。種目ごとに時間をずらしてスタートした。選手らは目標タイムや制限時間内の完泳を目指し、日ごろの練習成果を発揮。競技を終えて戻ると、家族や仲間、大会関係者から拍手で迎えられた。競技、年齢カテゴリー別に男女各1~3位までを表彰した。
 
競技は1キロの部からスタート。この日の根浜は午前8時時点で気温30度、水温25度

競技は1キロの部からスタート。この日の根浜は午前8時時点で気温30度、水温25度

 
観戦者らとハイタッチを交わしスタート地点に向かう選手(写真上)。500メートルに挑む小学生はちょっぴり緊張(同下)

観戦者らとハイタッチを交わしスタート地点に向かう選手(写真上)。500メートルに挑む小学生はちょっぴり緊張(同下)

 
水しぶきを上げ、沖の周回コースに向かう5キロの部の選手。写真上は日本選手権トライアル

水しぶきを上げ、沖の周回コースに向かう5キロの部の選手。写真上は日本選手権トライアル

 
 実力者がそろう日本選手権トライアル(5キロ)男子で優勝したのは、青森県から出場した八戸工業大第一高3年の黒瀧巧翔さん。釜石大会3回目の参加で初の頂点に立った。「すごくうれしいし、支えてくれた青森県チームの皆さんや家族に感謝したい」。OWSは中学3年から始めた。「波とか潮の流れの変化に対応しながら泳いでいく、自然相手の面白さがある」と話す。県代表で出場した昨年の鹿児島国体では13位、高校生選手の中では2位に入るなど成長著しい選手。競泳(長距離種目)も続けていて、「将来はOWSと競泳、両方で五輪出場を目指したい」と高い目標へまい進する。
 
男子5キロトライアルで1位となった黒瀧巧翔(こうし)さん=TEAM AOMORI。ゴール後、チームメートに拳をあげて勝利報告

男子5キロトライアルで1位となった黒瀧巧翔(こうし)さん=TEAM AOMORI。ゴール後、チームメートに拳をあげて勝利報告

 
 青森県水泳連盟OWS強化チームの八戸博子監督(59)は16年の岩手国体時から毎年、選手を連れて来釜。東日本大震災で甚大な被害を受けた根浜の復興も目の当たりにしてきた。「最初は復興工事の真っただ中で、来るたびに様子が変わっていった。本当に劇的」と今の姿に驚きと感動を覚える。釜石の大会を「地元の協力体制が素晴らしい。楽しく温かい雰囲気とともに、安全管理やレース運営もしっかりしている。この大会があるからこそ東北のOWSは活性化された」と称賛。同県は2026年の国民スポーツ大会(国スポ)開催地となっていて、本年9月1日には初の日水連認定大会「青森あさむし温泉オープンウオータースイミング大会」を実施予定。八戸監督は「釜石を手本に指導を仰ぎながら準備を進め、やっと大会が実現する」と関係者に感謝した。
 
青森県水泳連盟OWS強化チームの皆さん。小笠原佳音さん(中央)は女子5キロトライアルで2位に入った

青森県水泳連盟OWS強化チームの皆さん。小笠原佳音さん(中央)は女子5キロトライアルで2位に入った

 
 今大会には安全管理の一翼を担う釜石ライフセービングクラブから小中学生メンバーも出場した。盛岡市の岩手大教育学部附属小5年の佐藤向さんと、姉で同中1年の佐藤花さんだ。500メートルに出場した向さんは3回目の大会。「海藻が足にからまったりして泳ぎづらかったけど、頑張って速く泳げた。海での練習の成果を発揮できた」と満足げ。学校で海の危険を学び、ライフセービングに興味を持った。小学生なので本格救助の訓練はこれからだが、基礎泳力を身に付けながら、ライフセーバーの父の背中を追う。
 
釜石ライフセービングクラブに所属する佐藤向さん(右)と姉の花さん(中)。左は母佐英子さん

釜石ライフセービングクラブに所属する佐藤向さん(右)と姉の花さん(中)。左は母佐英子さん

 
 花さんは1キロの競技を終えた後、ビーチパトロールを行う看護師の母佐英子さん(42)と競技の監視にもあたった。今年6月、ライフセーバーに必要な「BLS(ベーシックライフサポート)」と「ウオーターセーフティ」の2資格を取得した花さん。「難しいとは思ったが、溺れてしまうかもしれない人たちのためになる勉強をしていると思うとやりがいがある」と話す。今夏は根浜海岸で、海水浴客を危険から守るための監視業務も行っている。将来はライフセーバーの資格取得はもちろん、医者になる目標も掲げ、「救急車が到着するまでの適切な処置をできる人になりたい」と夢を描く。
 
自身の競技後、監視活動に従事する佐藤花さん。防潮堤の上から選手の様子を見守る

自身の競技後、監視活動に従事する佐藤花さん。防潮堤の上から選手の様子を見守る

 
 今大会の順位や記録は大会ホームページ(https://kamaishi-ows.com)で確認できる。
 
選手を送り出すいつもの光景。コロナ禍を経て昨年から復活

選手を送り出すいつもの光景。コロナ禍を経て昨年から復活

 
無事、完泳した選手らは笑顔満開! 来年も根浜で…

無事、完泳した選手らは笑顔満開! 来年も根浜で…

[開催中止] 釜石納涼花火2024

現在日本の東沖にある台風5号は、暴風域を伴ってゆっくり進み12日に東北地方に上陸する可能性が高くなりましたので中止となりました。開催を楽しみにして様々なご準備をされ、また行動してきた皆さまには大変ご迷惑をおかけしますが、どうかよろしくご理解をいただきますようお願いします。

 

2024-hanabi

 

8月11日(日・祝)は釜石納涼花火2023が釜石港で開催されます。(荒天時は翌12日)
 
指定観覧場所は例年通り、港町会場、グリーンベルト会場、魚市場会場、イオンタウン釜石屋上となっております。当日は混雑が予想されますので(交通規制等あり)、安全に指定された場所で大曲の花火協同組合が打ち上げる花火をご覧ください。詳細はこちらのページで順次お知らせいたします。
 
また、日中の10時〜15時に釜石海上保安部巡視船一般公開も行いますので、海のまち釜石を楽しんで下さい。

 

特別協賛席のご案内

魚市場2F展望テラスの入場券を販売(ワンドリンク付き)します。水中花火などの迫力ある花火をゆったり座って楽しんで下さい。
 
※お一人様2千円、1人追加すつごとに千円加算(同伴未就学児は無料)
※駐車場は各自でご準備下さい。
※当日、魚市場2階入口で18時より数量限定にて販売します。(事前予約はありません。予定数に達し次第販売を終了します。)

釜石納涼花火2024

打ち上げ日時

令和6年8月11日(日・祝) 19:00〜20:00
※荒天時は翌12日(月)に順延

打ち上げ場所

釜石港内 南防波堤

観覧場所

港町会場、グリーンベルト会場、魚市場会場、イオンタウン釜石屋上の4箇所

交通規制情報

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主催

釜石市、(一社)釜石観光物産協会

 

釜石海上保安部 巡視船きたかみ 一般公開

 
日時:8月11日(日) 10:00〜15:00(変更の場合あり)
会場:釜石港 港町岸壁
内容:海の安全を守る釜石海上保安部の巡視船の船内を一般に公開します(入場無料)
※注意事項等詳しくは釜石海上保安部ホームページをご確認ください。
※天候等で翌日に延期することがあります。
※海難事故等が発生した場合は中止になります。
問合せ先:釜石海上保安部管理課 TEL 0193-22-3820

かまリン

(一社)釜石観光物産協会

釜石市内の観光情報やイベント情報をお届けします。

公式サイト / TEL 0193-27-8172 / 〒026-0031 釜石市鈴子町22-1 シープラザ釜石

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震災復興の舞台裏…「釜石のいちばん長い日」 前市長の野田武則さん、本出版「今だから」

出版記念のイベントで本にサインする野田武則さん=8月3日、釜石市民ホール

出版記念のイベントで本にサインする野田武則さん=8月3日、釜石市民ホール

 
 2007年から釜石市長を4期16年務めた野田武則さん(71)=釜石市野田町、現・社会福祉法人理事長=が、市長時代の仕事や思いを振り返る著書を出版した。タイトルは「釜石のいちばん長い日 元市長の震災記」。23年11月に任期満了で退任するまで、多くの時間と労力を注いだ東日本大震災の復興の舞台裏を記す。刊行を記念したトークイベントが8月3日にあり、“こぼれ話”をポロリ。一市民としてまちを見つめ、未来への願いも加えた。
 
 イベントは桑畑書店(同市大町)が主催。会場の市民ホールTETTO(同)には市民ら約50人が集まった。震災後に同市の副市長を務めた嶋田賢和さん(41)=東京在住、現・ぴあ執行役員=との対談形式で行い、研修ツーリズムを通した人材育成事業などに取り組む戸塚絵梨子さん(37)=釜石市内、パソナ東北創生代表取締役=が進行。震災の教訓、復興応援への感謝、未来に向けての思いを話題にした。
 
本「釜石のいちばん長い日―」(写真右上)を出版した野田さん(同左)と耳を傾ける市民ら

本「釜石のいちばん長い日―」(写真右上)を出版した野田さん(同左)と耳を傾ける市民ら

 
トークイベントに加わった嶋田賢和さん(右)、戸塚絵梨子さん(左)

トークイベントに加わった嶋田賢和さん(右)、戸塚絵梨子さん(左)

 
 野田さんは県議を経て、07年に市長選に立候補して無投票で初当選した。1期目の11年、震災が発生。市街地に押し寄せる津波を市役所の屋上から見て、「これが現実なのだろうか。目には見えているのですが、気持ちが追いついていきません。ぼうぜん自失、まったくそういう状態でした」とつづる。
 
 心が折れそうになった瞬間も…とする中、1カ月後に同市を訪れた新日鉄(当時)の社長からもらった励ましの言葉「新日鉄がある限り、釜石とともに歩む」を力に復興を目指し、まい進。大型商業施設の誘致、三陸沿岸道路の整備など再建に力を注ぎながら、15年には橋野鉄鉱山の世界遺産登録決定、19年には新設した釜石鵜住居復興スタジアムでのラグビーワールドカップ(W杯)開催も実現させた。
 
 こうした復旧・復興の進展には地域内外から多くの応援や協力があり、本の中には感謝の言葉が連続。トークでも「釜石の復興は奇跡。起こしたのは人の力。それぞれの立場で頑張ってくれる人がいるのが成果だ」と強調した。
 
 「今だから」。震災の教訓や未来への思いを語る野田さん

「今だから」。震災の教訓や未来への思いを語る野田さん

 
 忘れられない言葉は他にもある。「釜石の復興は終わったかもしれないが、私の復興はまだ終わらない。きっと、私が死ぬ時まで復興は終わらないだろう」という遺族の言葉。これは著書のタイトルにもつながる。野田さんにとっての復興は―。「私の3月11日は、その日から市長退任の日まで続いた、長い長い一日だった。終わることができた、やっと…その思いを込めた」とうなずいた。
 
 震災の教訓として挙げたのは、市長時代にまちづくりの合言葉として掲げてきた「撓(たわ)まず屈せずー不撓(ふとう)不屈」の精神と、逆境から粘り強く立ち直る力を意味する「レジリエンス」という言葉。予測不能な事態になった時に「立ち上がれる市民、対応する人間の力が大事になる。震災の経験を伝え、パワーを養い、生かすことが新しいまちづくりの方向性となる」と考えを示した。
 
「よそ者」の中でも特に印象深かった嶋田さんとのトークに笑顔を見せる野田さん(左)

「よそ者」の中でも特に印象深かった嶋田さんとのトークに笑顔を見せる野田さん(左)

 
 復興の歩みを通じ、「命の大切さ、よそ者の活動から人生に対する考え方を学んだ。こうした深い学びがあるのが釜石の宝。まちづくりにどう生かすか、掘り下げ市政運営にあたってほしい」と希望。市政のかじ取り役から離れても故郷への思いは変わらないが、「これからの発展は、震災の経験を持つ皆さんの方にかかっている」と若手に未来を託した。
 
 震災から13年たち、感じるのは記憶の風化。退任直前に行政側の視点で事実をまとめた震災誌を発刊できたが、野田さんは「書き残したことがある」と出版を思い立ったという。「復興は特別な期間だったが、日々の生活で私自身も忘れそうになる。事実の裏には市民や支援者、関わった人たち、それぞれの思いがあった。それが釜石の復興という歯車を動かした」。被災前から復興まで、首長という立場で見つめた人々の思いを残すことで、災禍に見舞われた地域や次なる災害への備え、「参考になれば」と願う。
 
震災復興を振り返る著書を手にする野田さん

震災復興を振り返る著書を手にする野田さん

 
 著書は、▽政治の世界へ▽釜石のいちばん長い日 三・一一ドキュメント▽震災後、撓まず屈せず▽復興への道をひらく▽復興はまだ終わっていない▽復興その先、新しい釜石へ-の6章構成。被災者の捜索、避難所の運営、ラグビーW杯誘致活動の経緯、世界遺産登録など、退任後の今だからこそ語ることができる復興の舞台裏を明かす。
 
 PHP研究所刊、四六判320ページ、税抜き2200円。3500部発行し、県内外の書店のほか、通販サイトでも購入できる。
 
イベント後にはサイン会も。顔なじみも多く会話が弾んだ

イベント後にはサイン会も。顔なじみも多く会話が弾んだ

 
 嶋田さんは「すごく正直で、ヤバイ本。当時の迷い、後悔も書いてあってドキドキしながら読んだ。気持ちがストレートに伝わってくる」と紹介した。イベントには、PHP研究所編集長の佐藤義行さん(55)=釜石・大只越町出身=も参加。「釜石の復興はあり得ない連続だった。これは夢を追ったリーダーの本で、あり得ないことを仲間、周りを巻き込んで実現した物語。まちづくりに関わる方、組織のリーダーに手に取ってほしい」とアピールした。

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「とったぞー!」 ヤマメ、イワナ、ニジマスを手づかみで 松倉町内会「夏休みの思い出に…」

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甲子川で行われた松倉町内会行事「魚のつかみどり」

 
 釜石市甲子町、松倉町内会(佐野賢治会長、550世帯)の夏の恒例行事「魚のつかみどり」が7月28日、甲子川で行われた。地域の自然環境に触れ、親子で夏休みの楽しい思い出を作ってほしいと2006年に開始。新型コロナウイルス禍による中止を経て、昨年から復活させた人気の企画は、今回で通算16回目を迎えた。昨年を上回る約150人が集まり、魚と格闘しながら歓声を上げた。
 
 同行事は甲子小PTA北松倉こども会(須藤由布子地区長)、同南松倉こども会(舘洞広美地区長)との共催事業。赤い羽根共同募金の助成を受けて行われている。
 
 県立釜石高裏の松倉橋近くに網で囲った特設いけすを用意。市内の養魚場から購入したヤマメ、イワナ、ニジマス計約400匹を放した。幼児から一般まで年代ごとに分かれて川に入り、つかみどりに挑戦した。子どもたちは水中の魚の動きに目を凝らし、必死に手を伸ばすが、素早い泳ぎの魚はなかなか捕まらない。生きた魚を触る機会はそう多くはないだけに、おっかなびっくりの子どもも。会場にはにぎやかな声が響いた。
 
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幼児は父母らと一緒に挑戦!うまく捕まえられるかな?

 
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次は小学生。魚の動きを目で追いながら足を踏み入れる

 
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水中に手を入れて…。見事捕まえた子どもらは喜びの笑顔。見守る町内会役員も顔をほころばせる

 
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とった魚は家族が持つビニール袋へ…。今晩のおかず!

 
 1人3匹とれたら終了。自力で捕まえられない場合は、町内会役員がたも網にすくった中からとってもらった。捕まえた魚は“お持ち帰り”。夕ご飯のおかずにと親子で食べるのを心待ちにした。
 
 佐々倫太郎さん(甲子小3年)は昨年に続き2回目の参加。「なかなかうまくつかめなかったけど、3匹とも自分でとれた。魚はぬるぬるしてちょっと気持ち悪っ。でも食べるのは楽しみ」とにっこり。父学さん(44)は「自然に親しむ機会が少なくなっている中で、こういうイベントはありがたい。いろいろな経験は子どもの成長にもつながる」と喜んだ。
 
 本多莉奈さん(甲子中3年)は小学校以来のつかみどり。「久しぶりで楽しい。上からはあまり魚が見えないので、手を水に突っ込んでおいて触ったら捕まえるみたいな…ほぼ感覚で」と独自のコツを習得。とった魚は「(小学生の)いとこにあげる」と年下を思いやる優しさを見せた。
 
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両手でしっかりつかんで1匹GET!魚の体にも触ってみる

 
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「とったよー」。母親のもとに駆け寄る女子児童

 
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3匹を上手につかむ女子中学生。これまでの経験の成果?

 
 コロナ禍から復活2年目。佐野会長は「親子で楽しむ姿が見ていてほほ笑ましい。長年の皆さんの支えがあって続けられている」と感謝。近年は水難事故防止の観点から子どもだけでの川への立ち入りを禁止する指導もあり、こうした行事でないと川に親しむ機会がなかなかない。「市外から帰省する孫のためにと祖父母から開催日の問い合わせを受けることも。幅広い世代から好評を得ている行事」と佐野会長。
 
 松倉町内会では8月16、17の両日には甲子公民館前で盆踊り大会も開催予定。甲子小唄、炭坑節、相馬盆唄などの踊りを楽しむほか、抽選会も行う。両日とも午後7時から同9時まで(雨天の場合は18日までを期限に順延)。
 
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子どもたちの奮闘を家族も笑顔で見守る。夏の思い出の1ページ

 
地域が誇る甲子川。周辺ではアユ釣りを楽しむ人もちらほら

地域が誇る甲子川。周辺ではアユ釣りを楽しむ人もちらほら

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「鉄のまち」支えた歴史を知る 釜石鉱山坑道見学 電動カートで冒険、鉱石探し

鉄鉱石の採掘跡などを巡る釜石鉱山の坑道見学会

鉄鉱石の採掘跡などを巡る釜石鉱山の坑道見学会

 
 「鉄のまち」の歴史を知ってもらおうと夏季に行われている釜石鉱山(釜石市甲子町大橋)の坑道見学が今年も企画され、7月31日から8月2日の3日間で市内外から計約40人が参加した。製鉄業繁栄を支えた鉄鉱山に残る鉱石採掘跡などを見て回って往時を想像したり、夏の日差しから逃れる冷涼な別世界での探検を楽しんだ。
 
 江戸時代に始まり、明治・大正・昭和と日本の製鉄の発展とともに歩んできた釜石鉱山。良質な鉄鉱石を産出し鉄のまち釜石を支えたが、1993(平成5)年に大規模な採掘は終了した。現在は地下水力発電所での発電や坑道から湧き出てくるナチュラルミネラルウォーター「仙人秘水」の製造販売を主力にする。
 
 8月1日に実施された見学には岩手県内の家族連れら13人が参加。同社総務課の千葉慎吾課長代理(41)の案内を受け、電動カートに乗り込んで標高550メートルの坑口から入った。最初の目的地は坑口から約3000メートル入った地点にある「仙人秘水」の採水地。移動時間は20分ほどで、その間、カートに取り付けられたモニターに映し出された鉱山の歴史を伝える動画で知識を深めた。
 
左上写真がスタート地点の坑口。(時計回りに)電動カートに乗って坑内へ

左上写真がスタート地点の坑口。(時計回りに)電動カートに乗って坑内へ

 
車載モニターに表示される動画を見て釜石鉱山の歴史に触れながら移動

車載モニターに表示される動画を見て釜石鉱山の歴史に触れながら移動

 
 採水地は大峰山(標高1147メートル)の地下約600メートルに位置する。参加者は源水を試飲したり、千葉さんから坑道の概要を聞いたりした。秘水は当初、坑道内にある工場で製造していたが、2009年からは送水管を使って地上で製品化する。
 
 「仙人秘水」の採水地で千葉慎吾さん(右)の解説を聞く参加者

「仙人秘水」の採水地で千葉慎吾さん(右)の解説を聞く参加者

 
長い期間じっくりと岩盤をつたってくる湧き水の味わいを確かめる

長い期間じっくりと岩盤をつたってくる湧き水の味わいを確かめる

 
 鉱石採掘場は、同社保安施設課の新田秀祐課長(52)が案内。当時使われていた削岩機や鉱石運搬車などを示しながら、トンネルの掘削や鉱石の採掘方法を説明した。坑道の総延長は1000キロに及ぶといい、「1回の発破で進めるのは1メートルほど。かなりの年月をかけて(採掘場所を)探ったと思う」と想像。多い時で約3000人が交代しながら作業に携わっており、先人たちの働きぶりに頭を下げた。
 
 鉄鉱石の採掘跡は新田秀祐さんが案内。鉱石を効率よく搬出するため鉱石を投下したタテ坑なども見て回った

鉄鉱石の採掘跡は新田秀祐さんが案内。鉱石を効率よく搬出するため鉱石を投下したタテ坑なども見て回った

 
鉄鉱石、石灰石、トルマリンなどが採掘されていたといい、鉱石探しも体験した

鉄鉱石、石灰石、トルマリンなどが採掘されていたといい、鉱石探しも体験した

 
 花こう岩でできた音響実験室「グラニットホール」を見学し、スタート地点に戻った。この日も気温25度を超える夏日だったが、坑内は気温約10度の別世界。参加者はいっときの涼を体感した。
 
 平泉町の千葉敏明さん(76)、ローズマリーさん(75)夫妻は地域の歴史に関心があり、奥州藤原氏の繁栄を支えた金(砂金)をきっかけに県内外の金山、鉱山などを訪ね歩くのが楽しみだという。今回は「坑内に入れるなんて…逃がせない」と来釜。アリの巣のように伸びた坑道での“冒険”を満喫した一方、「昔の人たちは暗くて、危ない環境の中で働いていた。すごく大変だったろう」と思いをはせた。そうした歴史を伝えるものが残され、保全されることで“観光”ができると感謝。これからも「歴史にちなんだ旅を続けよう」と笑顔を重ねた。
 
グラニットホールも見学。坑内の気温は10度で涼しさを感じる

グラニットホールも見学。坑内の気温は10度で涼しさを感じる

 
 坑道見学は、観光地域づくり会社かまいしDMCが展開する「Meetup Kamaishi 2024」のプログラム。海、鉄、山の切り口から地域の宝物、各分野の専門家“鉄人”と触れ合える釜石ならではの体験(漁業体験、漁船クルーズ、シュノーケリング、シーカヤックなど)を用意している。