アスルクラロ沼津

DAZN presents いわてグルージャ盛岡 パブリックビューイング in 釜石PIT アスルクラロ沼津戦

 

\ いわてグルージャ盛岡を一緒に応援しよう! /

 

DAZN Presents パブリックビューイング in 釜石PIT
いわてグルージャ盛岡の応援企画として、アウェイ戦を中心にパブリックビューイングを開催します!

対象試合

2024明治安田生命J3リーグ 第8節(AWAY)
いわてグルージャ盛岡 vs アスルクラロ沼津

日時

2024年4月6日(土) 14:00 キックオフ
開場 13:30

場所

釜石PIT(岩手県釜石市大町1-1-10)

参加費(運営協力費)

大人300円/高校生以下無料
※運営協力費は、本パブリックビューイング開催のための運営費の一部として使用いたします。会場でお支払いください。

その他

・いわてグルージャ盛岡公式グッズを会場にて販売!
・PV会場限定 オリジナルLEDキーホルダーも販売!
・ソフトドリンク/ノンアルドリンクを会場で販売!

主催

釜石まちづくり株式会社

フェリアス釜石

釜石まちづくり株式会社

釜石まちづくり株式会社(愛称 フェリアス釜石)による投稿記事です。

問い合わせ:0193-22-3607
〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内 公式サイト

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走り続け40年…これからも!三陸鉄道 記念列車、釜石へ 「ありがとう」思い乗せ

釜石駅に到着した三陸鉄道の開業40周年記念列車

釜石駅に到着した三陸鉄道の開業40周年記念列車

 
 岩手県沿岸を走る三陸鉄道(本社・宮古市、石川義晃社長)は1日、開業40周年を迎えた。「ありがとう」との文字を配したヘッドマークを付けた記念列車を運行。釜石市鈴子町の釜石駅では関係者が大漁旗を振って歓迎した。東日本大震災など幾多の苦難を乗り越え、地域の足として親しまれている“三鉄”。記念イヤーに合わせ多彩な企画を用意していて、「これからも走り続ける」との思いを発信する。
 
開業40年を記念した上り列車。トリコロールカラーの車両が甲子川にかかる橋りょうを進む風景は開業時から変わらない

開業40年を記念した上り列車。トリコロールカラーの車両が甲子川にかかる橋りょうを進む風景は開業時から変わらない

 
 記念列車は三鉄カラーの赤青白のトリコロール車両(2両編成)で、上下線で運行した。正午頃、大船渡・盛駅発の下り列車が釜石駅に到着。ホームでは市職員ら約10人が出迎え、乗客に地元の特産品「仙人秘水」や観光パンフレットなどを手渡した。
 
 電車や新幹線といった鉄道車両が好きな及川朝陽君(10)は「三鉄40周年、どうしても乗らなきゃ」と盛岡市から、宮古市に住む祖母のもとへやって来て、一緒に乗車。「車体のカラーリングがかっこいい。海の景色もいいし、いろんな人と話もできて楽しい」と旅を満喫した。祖母の小林みきえさん(70)は普段から三鉄を利用。「交通の足で、なくなると困る。ずっと走ってほしい」と望んだ。
 
釜石駅ホームで下り列車を歓迎する関係者。大漁旗を振ったり利用客に土産品をプレゼントしたり

釜石駅ホームで下り列車を歓迎する関係者。大漁旗を振ったり利用客に土産品をプレゼントしたり

 
唐丹駅に到着した下り列車。乗客は記念の三鉄旅を楽しむ

唐丹駅に到着した下り列車。乗客は記念の三鉄旅を楽しむ

 
 三陸鉄道は1984(昭和59)年4月1日、県や沿線自治体が出資する国内初の第三セクター路線として開業。当時は南リアス線(盛―釜石、36.6キロ)、北リアス線(宮古―久慈、71.0キロ)に分かれて運行していた。2011(平成23)年3月の震災では路線や駅舎が流失するなど全線で運行が不能となったが、わずか5日後に北リアス線の一部区間で無料の「復興支援列車」を運行。南リアス線も含め復旧を進め、14(同26)年4月に全線復旧した。
 
 同じように震災で不通となったJR山田線釜石―宮古間(55.4キロ)は路線存続が危ぶまれたが、県や沿線自治体の強い要望を受け、JR東日本が鉄道を復旧。19(同31)年3月に三鉄に移管され、現在の形、大船渡・盛駅と久慈駅をつなぐ総延長163キロの三陸鉄道リアス線となった。
 
JRから移管された路線を走行する下り列車。震災で被災した鵜住居町を活気づける

JRから移管された路線を走行する下り列車。震災で被災した鵜住居町を活気づける

 
 その約半年後、三鉄は再び逆境に見舞われた。19(令和元)年10月の台風19号で鉄路の約7割が不通に。翌20(同2)年3月に復旧したが、ほぼ同時に新型コロナウイルス禍が影を落とし、苦しい状況が続いた。それでも、被災地域を活気づける「復興のシンボル」として工夫を凝らした企画を打ち出し、観光振興へ力を注いでいる。
 
 釜石駅の山蔭康明駅長(59)は「震災や台風、コロナ禍と、この十数年は苦労が多かった。地域や乗客の支えがあって、この日を迎えられた」と感慨もひとしおだ。「40年、よくやったな」。入社1期生で、三鉄が歩んだ歴史は自身の歩みとも重なる。先行きが見えない時期も、利用客の「ありがとう」という言葉が働く意欲につながった。記念イヤーは、感謝を込めた企画がめじろ押し。「必要としてくれる人がいる。マイレール意識を持ってもらえるよう、そして地域外のたくさんの人が乗って楽しめる鉄道を目指し、これからも走り続ける。沿岸全体がにぎやかになるように」と未来を思う、その表情は明るかった。
 
「ありがとう!」などの言葉が入る横断幕と釜石駅の山蔭康明駅長

「ありがとう!」などの言葉が入る横断幕と釜石駅の山蔭康明駅長

 
「これからも…」。釜石の街なかを三鉄車両は走り続ける

「これからも…」。釜石の街なかを三鉄車両は走り続ける

 
 記念事業として記念切符や硬券セット、御朱印の鉄道版「鉄印」の販売を始めた。13日には宮古市内で記念式典を予定。企画の詳細は公式ホームページで確認できる。

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新年度スタート!釜石市長「行政改革元年」 辞令受け取り、新採用職員「前向きに」

辞令の交付を受け宣誓する釜石市の新採用職員ら

辞令の交付を受け宣誓する釜石市の新採用職員ら

  
 新年度を迎えた1日、釜石市役所では新規採用者らへの辞令交付や小野共市長の訓示があった。東日本大震災から13年が経過したまちは人口減少や少子高齢化に歯止めがかからず、人口が3万人を割り込むなど転換期を迎える中での船出。財政健全化を図る一方、市民サービスの利便性は維持、向上させるといった行政運営の実現が求められる。「現状を受け入れ、前を向いていけることを」。担い手に加わった若者たちは「新しい時代」へ意欲を示した。
  
 本年度は新たに9人が仲間入り。それぞれ緊張の面持ちで小野市長から辞令交付を受けた。新職員を代表して鈴木生真さん(22)が宣誓。全員で声をそろえ、「市民全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を遂行します」と決意を込めた。
  
釜石市役所議場で行われた新規採用者の辞令交付式

釜石市役所議場で行われた新規採用者の辞令交付式

  
 鈴木さんは甲子町出身で、「生まれ育った地域だからこそ問題が分かり、解決のために働く姿が想像できた」と公務員を選択。少子高齢化を止めるのは難しいとした上で、「受け入れつつ前を向き、市を存続させていく政策を考えていきたい」と未来を見つめる。生活環境課から市職員としての歩みをスタート。「市民に信頼される仕事をしたい」と背筋を伸ばした。
  
 「市政に共感した」。何のゆかりもない釜石で社会人生活をスタートさせたのは、群馬県出身の飯塚侑詩朗さん(22)。もともと公務員志望で、下調べをして釜石のまちづくり、海外との交流に興味を持った。面接のため来釜し、滞在した2日間で住みやすさ、自然の豊かさに触れ、移住を決意。携わる業務はまだ分からないが、水産農林課配属で、「なるべく早く仕事に慣れ、市民に寄り添えるようになりたい」とやる気スイッチを入れる。仕事以外で楽しみたいのは、ラグビー観戦。それと、「海なし県」では体験できなかった自然との触れ合いだ。
  
市職員としての一歩を踏み出した若者たち

市職員としての一歩を踏み出した若者たち

  
 辞令交付を終え、小野市長は幹部職員約40人を前に訓示。昨年11月の市長選で初当選し、市政運営のかじ取りを本格化させる2024年度は「行政改革元年。財政はかなり厳しい状況で、行財政の再建に取り組む。我慢の年になると覚悟してほしい」と理解を求めた。26年春の使用開始を目指し建設工事が始まった新市庁舎への移転を見据え、機構改革による組織のスリム化を進める考え。一方で市民サービスの低下は避けなければならず、業務効率化や効果的な施策実行を目指した人員体制づくりにも取り組むとした。
  
行財政の改革に向けた考えを表明する小野共市長

行財政の改革に向けた考えを表明する小野共市長

  
小野市長の訓示に聞き入り、気を引き締める幹部職員ら

小野市長の訓示に聞き入り、気を引き締める幹部職員ら

  
 職務に臨む姿勢について、小野市長は「市の発展にじかに関わる仕事を担う行政マンとして誇りを持ってほしい」と要望。2年前に発覚した市職員の情報漏洩(ろうえい)事件に触れ、行政運営の大前提となるコンプライアンス(法令や社会規範の順守)の徹底を呼びかけた。また、課題解決には職員一人一人の力が欠かせないとした上で、心身の健康への心がけを強調。「元気よく明るく仕事をしよう」と促した。

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進む食、弾む会話 釜石・甲子地区で「子ども食堂」初開設 市内3カ所目 波及に期待

 「みんなで食べるとおいしいね!」甲子地区で初めて開かれた子ども食堂=正福寺幼稚園

「みんなで食べるとおいしいね!」甲子地区で初めて開かれた子ども食堂=正福寺幼稚園

 
 子どもの居場所、孤食防止、地域交流の場として各地で開設が進む「子ども食堂」。釜石市内では昨夏から学校の長期休暇に合わせた行事として、地域団体による試行がスタート。同市の女性奉仕団体、国際ソロプチミスト釜石はまぎく(佐々木未知会長、会員14人)は3月31日、初の試みとなる同食堂を甲子町の正福寺幼稚園で開いた。地域の幼児から小学生39人が参加し、遊びと食事で楽しい時間を過ごした。
 
 この日のメニューは子どもたちが好きなカレーライス。会員9人が前日から準備にあたり、約80人分を調理した。食材は地元住民からの寄付金などを利用して購入。米は正福寺が寄付した。ジュースやヨーグルト、帰りのおみやげも市内の事業所などが協賛した。
 
カレーライスの調理にあたる国際ソロプチミスト釜石はまぎくの会員ら

カレーライスの調理にあたる国際ソロプチミスト釜石はまぎくの会員ら

 
 食事の準備が整うまでの間、子どもたちはいろいろな遊びに夢中になった。折り紙、輪投げのほか、パラリンピック種目にもなったヨーロッパ発祥のスポーツ「ボッチャ」も体験した。大型絵本の読み聞かせもあった。
 
正福寺幼稚園内のホールが会場。大勢の子どもたちが集まった

正福寺幼稚園内のホールが会場。大勢の子どもたちが集まった

 
折り紙を楽しむ子ども。作品に顔を描き入れたり自由な発想で

折り紙を楽しむ子ども。作品に顔を描き入れたり自由な発想で

 
市内でも普及が進む「ボッチャ」に挑戦(写真上、左下)。大型絵本の読み聞かせも(右下)

市内でも普及が進む「ボッチャ」に挑戦(写真上、左下)。大型絵本の読み聞かせも(右下)

 
 午前11時半すぎ、ホール内にテーブルを並べて着席すると佐々木会長(54)があいさつ。子ども食堂開設の経緯などを説明し、みんなで「いただきます」をして昼食となった。子どもたちは「おいしい」と笑顔を輝かせながらカレーを頬張り、おかわりする子も多数。ご飯が足りなくなるほど好評だった。
 
ソロプチミストの会員らは配膳に大忙し。運営の大人の分も含め約80人分を用意した

ソロプチミストの会員らは配膳に大忙し。運営の大人の分も含め約80人分を用意した

 
みんなで「いただきます」のあいさつ。作ってくれた人に感謝して…

みんなで「いただきます」のあいさつ。作ってくれた人に感謝して…

 
 菊池芽生さん(甲子小3年)は「カレーライス大好き。うまい」とにっこり。おかわりもして存分に味わった。初めてのボッチャも「楽しかった」と話し、「またやってほしい。次も来る」と気に入った様子。母未来さん(37)は「近所には同年代の子が少ない。休日に多くの子どもたちと同じ時間を過ごせるのは貴重。食欲も増しているよう」と喜んだ。
 
 1年男児の母親(35)は「子どもだけだと不安もあったので、親も参加できるのはありがたい。少し緊張もあるようだが楽しそう」とわが子の様子に目を細めた。子ども食堂については「いろいろな人に会っておしゃべりできる場があるのはすごくいいこと。親以外にもつながりを持ち、一人ぼっちにならないことが大事」と話した。
 
春休み中の子どもたちは久しぶりの友だちとの食事。楽しい雰囲気に食欲も倍増!?

春休み中の子どもたちは久しぶりの友だちとの食事。楽しい雰囲気に食欲も倍増!?

 
 ソロプチミスト釜石は同市の子ども食堂の実情を聞き、必要性を実感。「まずは一歩を踏み出そう」と、未開催だった甲子地区を対象に選んだ。甲子小を通じてチラシを配り、春休み中の子どもたちに参加を呼び掛けた。申し込みは予想以上。市子ども課や地元の民生委員・児童委員、事業所などに協力してもらい、初運営に挑んだ。「子どもたちも喜んでくれて感激。反響は思った以上」と佐々木会長。長く続けていくには地域母体への運営移行も必要と考え、「私たちがきっかけづくりをして、地域の人たちが自分たちでできるようになっていけば」と今後を思い描く。
 
 市子ども課によると、同市での子ども食堂の実施は昨年7月、本年1月の小佐野地区(同地区民生委員・児童委員協議会)、3月の平田地区(平田いきいきサークル)に続き、甲子地区(国際ソロプチミスト釜石はまぎく)が3カ所目(かっこは実施主体)。小佐野地区が一つのモデルとなり、徐々に広がり始めている。村山明子子ども課長は「釜石の場合は地域の顔が見える関係づくりに主眼を置く。顔見知りになれば見守りも可能。常設は難しいが、単発でも無理なく続けることが大事」と話す。

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“釜石を住みたいまちに”地域おこし協力隊 初の合同活動発表 住民と協働で課題解決の一歩に

「地域おこし協力隊」活動発表会=3月27日、釜石PIT

「地域おこし協力隊」活動発表会=3月27日、釜石PIT

 
 釜石市で活動する地域おこし協力隊(8人)の活動発表会が3月27日、同市大町の釜石PITで開かれた。各分野で活動する隊員が一堂に集まり、市民向けに発表会を開くのは今回が初めて。同協力隊という名前は知りつつも、隊員の思いや具体的活動に触れる機会はこれまで少なかっただけに、来場者も興味津々。隊員らは移住のきっかけや現在の取り組み、今後の展望などを熱く語り、住民とのさらなる協働で、地域課題解決や魅力発信につなげていくことを誓った。
 
 同市では現在、20~50代の隊員8人(担い手型5、行政型3)が活動。農水産、スポーツ、コミュニティー、教育、観光など各分野で、同市に新たな風を吹き込む取り組みを展開する。会では隊員それぞれにブースを設け、1回7分の発表を3ローテーション行い、来場者約40人が興味のあるブースで話を聞いた。
 
 教育魅力化コーディネーターとして活動する岡田稜平さん(26)=2023年2月着任、栃木県出身=は、市内2高校でキャリア支援、課題研究のサポートなどを行う。岩手県立大在学時、地元学生の「岩手は何もない」という言葉に違和感を覚えた岡田さん。「不完全だからこそ、いろいろ考えてアプローチできるフィールドがある。高校生に問題解決の成功体験をさせたい」と願う。今後は自身の強みであるプログラミングの技術を生かし、「生徒たちとまちの課題を解決するシステムを作りたい」と目標を掲げる。25年の大学入学共通テストから「情報Ⅰ」の出題が加わることもあり、生徒の学びも後押ししたい考え。
 
高校と地域をつなぐ活動に取り組む岡田稜平さん。情報系の知識、技術を発揮

高校と地域をつなぐ活動に取り組む岡田稜平さん。情報系の知識、技術を発揮

 
 橋野町青ノ木に居住し、「トマト系ユーチューバ―」として同地の暮らしを発信しているのは三科宏輔さん(28)=22年4月着任、神奈川県出身=。同市の地域振興作物「すずこま」という品種のトマトを無農薬で栽培し、ジュースにして販売。農閑期には自宅の古民家の改修を進めていて、民泊や企業研修の受け入れを目指す。志高くいきいきと暮らす釜石人に魅せられ、「自分もここで人生を全うしたい」と会社員から転身。大切にする「暇(いとま)」という概念を「自己の充実に充てることができる最もぜいたくな時間」と捉え、心豊かな暮らしを提案する。自身の活動や日常を定期配信。今後は栽培トマトの新商品開発や体験プログラムの構築にも力を入れたいとしている。
 
大好きなトマトの栽培から商品化までを手掛ける三科宏輔さん。活動はユーチューブで配信

大好きなトマトの栽培から商品化までを手掛ける三科宏輔さん。活動はユーチューブで配信

 
 農園芸クリエーターとして活動する小松園さん(54)=22年8月着任、宮城県出身=は甲子町を拠点に、地域資源を活用した草木染めの研究、商品開発を進める。編み物が趣味で、繊維の知識もあったことを生かし、地元素材を使った糸の染色を行う。色を出す染料は柿の皮、色を定着させる媒染液には鉄鉱石を用いる。“すずこま”や植物のアカネによる染色も。現在、商品販売に向け準備を進めているところで、市民向けの体験会も開催している。
 
釜石の風土が生んだ素材で草木染めの商品開発を行う小松園さん

釜石の風土が生んだ素材で草木染めの商品開発を行う小松園さん

 
 観光地域づくりコーディネーターの横木寛裕さん(23)=23年4月着任、新潟県出身=は首都圏の大学卒業と同時に釜石へ。移住フェアで同市職員と出会ったのがきっかけだった。市商工観光課職員として活動する行政型隊員。市の観光パンフレット作成などを手掛ける。発表会について「予想以上の来場者。新たなつながりを生み、認知にも効果的だった」と喜ぶ。観光客にみこしの担ぎ手になってもらう、漁業体験者=作業の貴重な人材など(人手不足解消)、観光による各種課題解決を目指す。
 
観光で地域課題の解決を目指す横木寛裕さん

観光で地域課題の解決を目指す横木寛裕さん

 
 発表会に来場した甲子町の内舘靖さん(55)は「隊員が志や問題意識を持って取り組んでいるのが分かった。一堂に集まってコミュニケーションを図れる場もいい」と歓迎。自身も昨年、千葉県からUターンし、地元特産の「甲子柿」や夏野菜の生産を始めたばかり。「思いを同じくする隊員とつながることで、互いのやりたいことの実現、一緒に釜石を盛り上げる手立ても生まれそう」と活動の広がりに期待した。
 
 同市では2017年から「地域おこし協力隊」制度を運用。当初は「起業型(ローカルベンチャー)」でスタートし、20年までに計13人が活動。慶應義塾大との連携で、大学院生による「地域おこし研究員」1人の受け入れも行った。その後、「担い手型(個人事業主)」、「行政型(任期付き職員)」の2種で隊員が活動を続ける。
 
地域おこし協力隊員(前列)と発表会の来場者ら。意見交換しながら交流を深めた

地域おこし協力隊員(前列)と発表会の来場者ら。意見交換しながら交流を深めた

 
 東日本大震災後、釜援隊(復興支援員29人)、地域おこし協力隊(21人)と外部人材のサポートを続ける釜石リージョナルコーディネーター協議会によると、協力隊の任期(最大3年)を終えた後、同市に定住しているのは86%(全国平均80%)。全国平均を上回るものの、経済的自立はやはり課題。発表会の意見交換でも、地域との協働の継続、定住支援の必要性が話題に上った。
 
 現隊員の多くは来年度が任期の最終年度。ラグビーによるまちづくりに取り組む竹中伸明さん(35)=22年11月着任、大阪府出身=は任期後を見据え、「将来的には釜石での活動を望む外部の人の受け皿や、進学などで一旦地元を離れた人もまた帰ってこられる仕組みづくりをしていきたい」と、同市に残ってまちづくりの一翼を担うことを希望する。
 
 今回の発表会は、自分たちのこれまでの活動を総括し世話になった人たちに報告するとともに、釜石のこれからを来場者と共に考え、アクションを起こすきっかけにと隊員らが自ら企画した。

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広報かまいし2024年4月1日号(No.1829)

広報かまいし2024年4月1日号(No.1829)
 

広報かまいし2024年4月1日号(No.1829)

広報かまいし2024年4月1日号(No.1829)

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【P1】
市の組織機構が変わります

【P2-3】
スーパーアプリ「かまいしライフ」の配信を開始します
補助金等のお知らせ

【P4-5】
市職員の給与などを公表します
固定資産税のお知らせ他

【P6-7】
まちのお知らせ

【P8】
イベント案内

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広聴広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-27-8419 / Fax 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2024032700064/
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
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街なかに戻る歓声 釜石・大只越公園リニューアル 震災後の仮設商店街から復旧、利用再開

大只越公園がリニューアル。新しい遊具で楽しむ子どもたち

大只越公園がリニューアル。新しい遊具で楽しむ子どもたち

 
 東日本大震災後に仮設商店街用地となっていた釜石市大只越町の大只越公園(愛称:青葉公園)の復旧整備工事が完了し、3月下旬から利用が再開された。幅広い年代が体を動かせるよう遊具を新調。トイレはバリアフリー化した。樹木を伐採、せん定して見通しの良い開放的な空間を確保。街なかに戻ってきた憩いの場に子どもたちの歓声や住民の笑顔が広がっている。
 
 市中心部の東部地区にある公園は面積約3300平方メートル。3つのエリアに分類し、遊具エリアに設置した滑り台やブランコなど子ども向け遊具3基はリニューアル。大人も楽しめるよう健康遊具2基を新たに加えた。休憩場所にもなるあずまや1カ所を新設。運動エリアは細かく砕いた石を敷いたダスト舗装に改修し、転倒時のけが軽減など安全性の向上を図った。
 
子どもたちが夢中になる「遊具エリア」

子どもたちが夢中になる「遊具エリア」

 
大人も体を動かせる健康遊具を設置した

大人も体を動かせる健康遊具を設置した

 
走ったりボールで遊んだりできる「運動エリア」

走ったりボールで遊んだりできる「運動エリア」

 
 石応禅寺境内に隣接し、静かなたたずまいも特徴の一つ。自然観賞エリアはもともとある人工池などを生かしつつ、周囲の立木を手入れした。公園内には、明治の津波などに関する記念碑、供養碑が点在し、まちの歴史を知る散策も楽しめる。トイレも改修し、車いすやベビーカーでも気軽に利用できるようスロープを設けた。
 
「自然観賞エリア」で池をのぞき込む子どもたち

「自然観賞エリア」で池をのぞき込む子どもたち

 
記念碑などがあり津波の歴史を知ることもできる

記念碑などがあり津波の歴史を知ることもできる

 
 3月25日に現地で開園式があり、近隣住民や市関係者ら約50人が参加。あいさつに立った小野共市長は「公園が地域の活性化につながり、子どもたちの健やかでたくましい成長の一助になれば」と期待を述べた。
 
 子どもたちはさっそく広場でボール遊びをしたり、思いっきり走り回った。真新しい遊具に触れて、うれしそうな笑顔も次々と伝ぱ。根元璃玖君(10)は「全力で走れる。友達と何回も来るー」と言って駆け出し、母眞生さん(32)は「フェンスがあり、安心して送り出せる。なじみのある場所だったが、震災後は声が減ったイメージがあった。明るさが戻ってきた」と喜んだ。
 
開園式に参加した地域住民や関係者ら

開園式に参加した地域住民や関係者ら

 
 同公園は1978年の供用開始から市民活動の場として親しまれてきた。2011年の震災後は被災事業者支援のため仮設の青葉公園商店街として営業し、なりわい再建を後押し。各事業者が本設の店舗を構えたことから役割を終え、2020年に解体撤去した。公園の復旧整備に向け、市は地域住民らを交えたワークショップを3回開催。寄せられた意見を設計に取り入れ、昨年9月に工事に着手。今年3月に整備を終えた。
 
 大只越町内会の山崎義勝会長(70)は「限られた予算の中で創意工夫し、私たちの意見を十分に反映してもらった。憩いの場、交流の場として大いに活用したい」と歓迎。開園式の参加者にきれいな環境を保つような利用の仕方、協力も求めていた。