「お絵かき遠足列車」の入賞者、出品した子どもたち
三陸鉄道(本社宮古市、中村一郎社長)が沿線の保育園児などを対象に募集した「お絵かき遠足列車」の表彰式は6日、釜石市港町のイオンタウン釜石で行われ、最高賞となる県三陸鉄道強化促進協議会(会長=達増拓也知事)会長賞を受賞した小佐野保育園の及川陽也(はるや)君(6)ら3人にそれぞれ賞状が贈られた。同列車は昨年9月から10月まで運行され、釜石市内から4保育園、保育所、こども園の園児89人が乗車。旅した思い出を詰め込みながら三鉄の絵を描き、「マイレール」に親しんだ。
同列車は1995年から運行。昨年は北、南リアス両線で、9市町村33団体の園児が絵を描き、526点の作品が同社に寄せられた。この中から同協議会長賞1点、三鉄社長賞1点、各市町村特別賞9点、同さんてつくん賞9点が選ばれた。
釜石市内では及川君のほか、市特別賞を中妻子供の家保育園の藤井愛蓮(あれん)君(5)、市さんてつくん賞をかまいしこども園の川村向葵(ひまり)さん(6)が受賞した。表彰式では中村社長、野田武則市長が入賞者に賞状を贈呈。加えて中村社長は、作品を寄せた全園児に贈る参加賞を各園の職員に託した。
及川君は、白い車体に赤と青のラインが入った車両を画用紙いっぱいに描いて「三鉄愛」を表現した。列車が好きな理由は「走っているところがかっこいいから」。頑張ったところは背景の空と海で、水色と青色を使い分けていて「上手にできた」と満足そうだった。
三鉄の思い出を表現した及川陽也君の作品
藤井君、川村さんの作品は列車の旅を楽しむ乗客の笑顔が印象的な、思い出いっぱいの絵に仕上がった。受賞作品は南、北の各線の車内で公開。釜石市内の応募作品は6日までイオン釜石に展示された。
表彰式であいさつした中村社長は来年3月にJR山田線宮古―釜石間が三鉄へ移管されることに触れ、「新しいスタートを間もなく迎える。旅を楽しみ、地域に愛される鉄道を目指していく」と強調。野田市長は「三鉄沿線には見どころ、おいしいものがある。三陸各地の宝物を楽しむ旅をどんどんしてほしい。マイレールの三鉄をこれからも利用してもらいたい」と期待した。
(復興釜石新聞 2018年1月13日発行 第655号より)
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