ふるさと復興、歌で応援〜あんべ光俊さん、新春ホカホカ来舞


2018/01/16
復興釜石新聞アーカイブ #地域

 さまざまな歌を歌い、復興を願う思いを届けたあんべ光俊さん

さまざまな歌を歌い、復興を願う思いを届けたあんべ光俊さん

 

 釜石市出身のシンガーソングライターあんべ光俊さんの「新春ホカホカ来舞(ライブ)」が4日、大只越町の石応禅寺(都築利昭住職)で開かれた。あんべさんの後援会有志による実行委が主催。入場無料の復興応援ミニライブに近隣住民や市内のファンなど約60人が集まり、歌やトークで心温まる時間を過ごした。

 

 前半は、あんべさんと交流のある地元釜石のアコースティックバンド「ブラック★かまリンズ」が演奏。釜石で中学・高校時代を過ごしたミュージシャン、故大瀧詠一さんの「それはぼくじゃないよ」「夢で逢えたら」など5曲を歌い、楽しませた。

 

 あんべさんは代表曲「遠野物語」、震災復興応援歌で岩手銀行のCMソングにも使われた「力は無限大」など7曲を披露。「星の旅」の南部弁バージョンでは、方言に置きかえた歌詞が観客の笑いを誘った。アンコールの「トビウオ」では振り付けした手の動きを観客に教え、会場一体となって体を揺らし、にぎやかなラストを飾った。

 

 あんべさんはこの日、遠野市でコンサートがあり、復興に向かう釜石を元気づけようと古里に足を延ばした。市民ホールの開館など復興の歩みについて「心のよりどころができるのはすごく大事。環境が変わっていくことで、身内などを亡くされた方々の気持ちが少しでも和らいでいけば」と願った。

 

 同寺では昨年9月、市芸術文化協会の岩切潤会長の葬儀があり、あんべさんも歌をささげた。2人は長年親交があり、あんべさんにとって岩切さんは「頼りになる親分だった」という。「亡くなる2日前には大船渡のミニライブにも来てくれていた。訃報を聞いた時は本当にびっくりで…。ご縁があって今回、こちらでライブをさせていただくが、きっとどこかで聞いてくれているはず」と偲(しの)んだ。

 

(復興釜石新聞 2018年1月10日発行 第654号より)

 

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