いわて国体で活躍した選手たち。野田市長に喜びを報告した

国体成果「スポーツのまち」に〜釜石の選手ら結果報告、感謝の気持ち 今後の活動へ

いわて国体で活躍した選手たち。野田市長に喜びを報告した

いわて国体で活躍した選手たち。野田市長に喜びを報告した

 

 第71回国民体育大会「希望郷いわて国体」、第16回全国障害者スポーツ大会「希望郷いわて大会」で活躍した釜石市在住の選手らが21日、野田武則市長を訪ね、結果を報告した。県内開催の大会ということもあり、「県選手への声援は一段と大きかった」と感謝する選手ら。「釜石をスポーツのまちに」と今後の活動への意欲も伝えた。

 

 市役所を訪れたのは弓道、ラグビー、空手道、なぎなた、水泳競技に出場した選手7人と監督ら競技団体関係者。空手道成年男子組手個人軽量級で準優勝した北山到さん(美容師)は、準決勝でけがをして決勝に出ることができず悔しさをにじませながらも、「いい経験ができた」と振り返った。同少年女子形で4位に入賞した野田有彩さん(釜石高3年)は「初めての国体。強い選手が多い中で結果を残せて良かった」と笑顔。同成年女子形で5位入賞の川向七瀬さん(市体育協会)は「今後も選手として頑張りながら後輩の指導にも力を入れたい」と意気込みを話した。

 

 なぎなたは3人一組で競技が行われ、岩崎彩さん(釜石商工高教員)は成年女子試合で4位、同演技で5位に入賞。「来年はもっと上位を目指す」と力を込めた。同少年女子試合に出場し7位に入った千葉桃香さん(釜石商工高3年)は「今までやってきた力を出し切った」と充実した表情を見せた。

 

 5回目の国体出場となった菊池ひかりさん(市地域福祉課)は、弓道成年女子近的(3人一組)で堂々の3位。間近に感じた大応援に感謝し、「今回が締めくくり。今後は自分の弓を見つめ直したい」と思いを口にした。

 

 地元釜石での開催となったラグビーは、釜石シーウェイブス(SW)を主体として臨んだ成年男子(7人制)が6位に入賞。釜石SWの桜庭吉彦ゼネラル・マネジャーは「会場に詰めかけた小中高生らの応援から勇気をもらってプレーできた。2019年ラグビーワールドカップの機運醸成に取り組みたい」と意欲を語った。

 

 村田奈々さん(市教育委員会)は水泳肢体不自由者女子1部25メートル自由形、50メートル自由形の2種目で自身が持つ大会記録を更新し、3年連続2冠を果たした。周囲の人の支えで競技を続けられることに感謝し、「自信につながる試合ができた。これからも体を整え頑張りたい」と前を向いた。

 

 各競技団体の関係者からは「県下でナンバーワンの自信を持っている」「素晴らしい成績を残してもらった。この財産を生かし、『スポーツのまち釜石』を印象付けたい」などと喜びの声。野田市長は「皆さんの活躍が地域に元気を与える。スポーツの力をどんどん伝えてほしい」と期待した。

 

(復興釜石新聞 2016年11月26日発行 第541号より)

 

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三浦命助について学んだ「橋野寿友の会」の地域歴史学習会

三浦命助の偉業学ぶ、橋野町老人クラブ〜血縁の克俊さん「命を大切に」と読み解く

三浦命助について学んだ「橋野寿友の会」の地域歴史学習会

三浦命助について学んだ「橋野寿友の会」の地域歴史学習会

 

 釜石市橋野町の老人クラブ、橋野寿友の会(中館義元会長、54人)は20日、栗橋公民館と共催し、交通安全講話と地域歴史学習会を橋野ふれあいセンターで開いた。会員ら約30人が参加し、交通事故や高齢者を狙った詐欺被害の防止、郷土の偉人について理解を深めた。

 

 釜石警察署橋野駐在所の三浦哲所長が、今年同署管内で発生している交通事故や全国的に多発している高齢者の事故について説明。「頭の感覚は若いころと同じでも、体力の衰えで機敏な動作ができないこともある」とし、歩行者は道路の横断時に左右をしっかり確認すること、夕方・夜間の外出時は明るい色の服や夜光反射材を身に着けることなど、自己防衛策を促した。

 

 また、高齢ドライバーがブレーキとアクセルを踏み間違えて店舗などに突っ込む事故が連日報道されていることに触れ、「体力や感覚の変化を感じたら、免許の自主返納を決断することも大事。車は自分の足として生活に密着しているだろうが、命と引き換えならばバスやタクシーの利用を考えては」と話した。

 

 被害が後を絶たない振り込め詐欺のさまざまな手口にも言及。「最近はインターネットがらみで若い人でも被害に遭うケースが目立つ。不審な電話には、名前や住所などの個人情報を絶対に教えてはいけない。必ず家族や警察に相談を」と呼び掛けた。

 

 歴史学習の講師を務めたのは、同公民館主査で、江戸時代末期に起こった「三閉伊一揆」の指導者の一人、三浦命助(1820―64)の血縁にあたる三浦克俊さん(栗林町在住)で、命助の生涯について紹介した。

 

 三浦命助は栗林村(現栗林町)に生まれた。17歳の時、大飢饉(ききん)のため秋田藩の院内銀山に出稼ぎに行き、帰村後の20歳から、農業のほか、内陸と沿岸を行き来し農・海産物を売る荷駄商いをして生計を立てていた。

 

 日本最大級とされる三閉伊一揆は、南部藩の過酷な課税に苦しむ三陸沿岸の農漁民が47年、53年の2度にわたり起こした。34歳の命助は1万6千人以上が参加した2度目の一揆に加わり、仙台藩に越訴した際、45人の代表者の一人として藩と交渉。願書・談判の一切を担い、免税など要求のほとんどを認められた。

 

 一揆の終息後、栗林に戻ったが、村内の騒動で身の危険を感じ、仙台領へ出奔。出家し寺の住職も務めた後、京都に上り二条家の家来になった。57年、南部藩領に足を踏み入れたところを脱藩の罪で捕らえられ、盛岡の牢(ろう)に送られた。そのまま6年8カ月も勾留され、牢死。45歳でその生涯を閉じた。

 

 上栗林の命助の生家跡前には、没後100年にあたり1963年に地域住民が建立した顕彰碑があり、裏山には命助の墓がある。講演した三浦克俊さん宅(屋号「東」)は、命助に関する資料を保管しており、この日は、命助が獄中で書き家族に送った「獄中記」や一揆を禁じる藩の立て札など貴重な資料を見せながら、命助の生きざまを伝えた。

 

 克俊さんは、獄中記に記されている「人間と田畑をくらぶれば、人間は三千年に一度咲くうどん華なり―」という有名な一節に触れ、命を大切にする社会への願い、自分亡き後の家族を案じる気持ちを読み解いた。会員らは、橋野村からも133人が参加したとされる一揆で命助が果たした役割や意義を学び、地域住民を救った偉業に思いをはせた。

 

(復興釜石新聞 2016年11月26日発行 第541号より)

 

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かまいしの第九

「かまいしの第九」演奏会

「かまいしの第九」演奏会

昨年の模様(写真 復興釜石新聞 / 思いは一つ「第九」響き渡る、大平中生は校歌を高らかに

 

「かまいしの第九」演奏会を開催します

「かまいしの第九」演奏会も今年で39回目となりました。今回の「オーケストラと歌おう」のコーナーでは、釜石東中学校の全校生徒が歌います。ベートーヴェンの遺産をお借りして、総勢150人が「愛と希望と勇気」を歌います。ぜひお聴きください。

 

開催日

2016年12月11日(日)

開場/開演

12:30/13:30

会場

釜石高校第一体育館

入場料

無料

お問い合わせ

「かまいし第九」実行委員会事務局 木下(TEL 0193-23-8047)

 

※スリッパ等の上ばきを持参のうえ、暖かい服装でお越しください。
※駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用ください。
※市内各生活応援センター等にチラシ・入場整理券があります(入場整理券がなくてもご入場できます)。

 

「かまいしの第九」演奏会

関連情報 by 縁とらんす

思いは一つ「第九」響き渡る、大平中生は校歌を高らかに | 縁とらんす

師走の釜石に今年もベートーベンの「第九」が響き渡った。6日に釜石高校体育館で行われた「かまいしの第九」演奏会)。東日本大震災で釜石市民文化会館が被災した後も会場を移して途切れず続き、今年で38回目。
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釜石市

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広報かまいし2016年12月1日号(No.1653)

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広報かまいし2016年12月1日号(No.1653)

広報かまいし2016年11月15日号(No.1652)

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【目次】
表紙:釜石情報交流センター&ミッフィーカフェかまいしオープン1周年感謝祭
P02:平成28年度 後期地域会議を開催しています
P03:平成27年度釜石大槌地区行政事務組合会計 決算のあらまし
P04:「新しい東北」交流会in釜石を開催します
P05:水道管の凍結にご注意ください、道路の除雪作業にご理解・ご協力を、橋野鉄鉱山の見学を再開しました、車検切れのポンプ車使用と防災行政無線の放送事故についてのおわび
P06:今月のインフォメーション、おもいをつむぐはなみずき
P08:釜石地区被災者相談支援センターをご利用ください、「かまいしの第九」演奏会を開催します、平成29年釜石市新年交賀会を開催します、市長のつぶや記

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元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/backnumber/detail/1205893_2596.html
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橋野産の野菜が入ったおいしいひっつみ汁に子どもたちの箸も進む

元気な橋野の源に、産直「どんぐり広場」感謝デー〜開設20周年、意欲新たに

旬の野菜などが並んだ橋野どんぐり広場の店内

旬の野菜などが並んだ橋野どんぐり広場の店内

 

 釜石市橋野町の「橋野どんぐり広場産地直売所」は23日、お客様感謝デーとして、野菜のプレゼントや「ひっつみ汁」のお振る舞いを行った。橋野地区直売組合(藤原英彦組合長)が運営する同産直は、今年で開設20周年を迎える。藤原組合長は「新鮮で安全な野菜を手ごろな価格で提供するという産直の原点を守りながら、付加価値を高めていきたい」と意欲を新たにした。

 

 日ごろの利用に感謝する年1回の恒例行事。店内にはハクサイやダイコン、ホウレンソウなどの冬野菜、カキやリンゴなどの果物、漬物や菓子など豊富な品数が並んだ。来店客はお目当ての品を買い求め、組合員が提供した旬の野菜などのプレゼントを受け取った。ひっつみ汁は約200食分用意され、本格的な冬の到来で冷え込みが増したこの日には、身も心も温まるうれしいお振る舞いとなった。

 

 友人家族と鵜住居町から訪れた女性(40)は「今は野菜が高いので、新鮮で安く買えるどんぐり広場は魅力的。イベントの振る舞いも楽しみの一つ。子どもたちは団子や漬物がお気に入り。隣の水車小屋のある公園で遊べるのもうれしい」と笑顔を広げた。

 

 この日は、橋野の生産者が市、釜石・大槌地域産業育成センターと特産化に向け取り組むキクイモのPRコーナーも設けられた。漬物にしたものを試食してもらい、その他の調理法も紹介。産直での販売も行われた。キクイモは健康への効能も期待され、さまざまな研究対象になっており、試食した人も興味をそそられていた。

 

 橋野どんぐり広場は、地区内のバイパス道路開通に伴い、1996年5月にオープン。市の要請を受けた橋野町振興協議会が全戸に声がけし、集まった50人余りでスタートさせた。同町の生産者はそれまで、農協の集荷や市街地の朝市への出店などで販路を確保していた。地元直売所の誕生は小規模農業者の販売も可能にし、「少ない量でもここに持ってくれば売れるので、生産者の生きがいづくりにつながった。何より母ちゃんたちが元気になっている」と藤原組合長。

 

橋野産の野菜が入ったおいしいひっつみ汁に子どもたちの箸も進む

橋野産の野菜が入ったおいしいひっつみ汁に子どもたちの箸も進む

 

 組合結成当初、55人だった組合員は、今では栗林、鵜住居町などの生産者も加わり89人にまで拡大。販売品目も農産物のほか、パンや菓子、手工芸品など100を超えるまでになった。橋野鉄鉱山の世界遺産登録後は、関連の土産物コーナーも設置。観光シーズンには同鉄鉱山インフォメーションセンターへの出前産直も実施している。市中心部で開催される味覚まつりなどのイベント出店にも協力を続ける。

 

 安心・安全、地元ならではの味、おもてなしで着実にファンを増やしてきたが、震災後は常連客が多かった鵜住居、大槌町の被災、山菜の出荷規制などが影響し客数が減少。特に今年後半は、台風10号被害による笛吹峠の通行止め、野菜の不作と厳しい状況が続く。

 

 藤原組合長は「生産者の高齢化が進み、今後、絶対的な品数の不足が懸念される。生産技術を受け継ぐ後継者の育成が課題」と話した。

 

(復興釜石新聞 2016年11月26日発行 第541号より)

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市内の産直 | かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんす

現在、釜石市内では9つの産直が営業中です。地元産のお野菜や生花、加工直品や工芸品、お食事ができるところまで、「釜石の自然と文化とまごころ」が詰まった個性豊かな産直をぜひ訪れてみてください。
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