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只越虎舞

「只越夏祭り」5年ぶりに復活〜町内に元気、活気 虎舞メンバー立ち上がる

只越虎舞

意気盛んに舞いオープニングを飾った「只越虎舞」

 

 釜石市の郷土芸能団体「只越虎舞」とNPO法人カリタス釜石は15日、大只越町のカリタス釜石駐車場で納涼大会を開いた。東日本大震災後、失われていたお盆の風情を取り戻し、地域住民に楽しんでもらおうと初めて企画。出店や虎舞の演舞で夏祭り気分を盛り上げた。

 

 会場では虎舞メンバーとカリタスのスタッフ、ボランティアが焼きそばやフランクフルト、生ビールなどを販売。綿あめ、お菓子の無料サービスもあり子どもたちを喜ばせた。只越虎舞は伝統の舞で観客を魅了。同虎舞の特色の一つ”白虎”も舞い、観客から盛んな拍手を受けた。全国大会出場の実力を誇る釜石高空手道部は形の演武を披露した。

 

 大只越町に住む矢浦望羽さん(釜石小4年)、望那さん(同3年)姉妹は「家の近くでやる祭りは、すぐ来られていい。いろいろ食べたり、くじ引きしたり楽しい」とイベントを満喫。母、久美子さんは「子どもたちは朝から楽しみにしていた。地域の皆さんの協力で開催され、私たちも心が明るくなる。恒例にしていってほしい」と願った。

 

地域の宝「只越虎舞」を楽しむ地元住民ら来場者

地域の宝「只越虎舞」を楽しむ地元住民ら来場者

 

 只越地区では震災前、只越町町内会青年部が盆踊りを主体にした夏祭りイベントを開き10年近く地域住民に愛されてきたが、被災で途絶え、子どもたちは他地区の盆踊りに出向くなどして雰囲気を味わっていた。

 

 津波で住居を失い地元を離れて暮らす人たちも多く町内会活動が難しい状況の中、震災から5年目の今夏、只越虎舞の若手メンバーが立ち上がった。「規模は小さくても、できることをやろう」とイベント実施を決意。カリタスの協力を得て夏の風物詩復活にこぎつけた。「町内が元気になっていくきっかけになればと、(日ごろ応援してくれる)地元の方々への感謝の気持ちを込め企画した」と同虎舞の坂本拓史会長(36)。

 

 地元の市消防団第一分団第三部は会場周辺の交通整理などで協力した。同部部長で長年、只越虎舞の活動にも取り組んできた佐々木毅さん(59)は「若い世代の『自分たちで何かをやりたい』という気持ちを大事にしてやりたい。目標に向かって心を一つにし、力を出し合うことは虎舞の伝承にもつながる。さまざまな経験を積み、どんな場でも物おじしない姿勢を身に付けてほしい」と若手の今後の活躍に期待した。

 

(復興釜石新聞 2015年8月22日発行 第412号より)

復興釜石新聞

復興釜石新聞(合同会社 釜石新聞社)

復興釜石新聞と連携し、各号紙面より数日の期間を設け記者のピックアップ記事を2〜3点掲載しています。

問い合わせ:0193-55-4713 〒026-0044 岩手県釜石市住吉町3-3

ラグビーW杯釜石大会の成功を呼びかける松瀬学さん

ラグビーW杯釜石大会成功へ〜東北スポーツボランティアサミットで意見交わす

ラグビーW杯釜石大会の成功を呼びかける松瀬学さん

ラグビーW杯釜石大会の成功を呼びかける松瀬学さん

 

 ボランティア意識と資質の向上、スポーツによる地域づくりへの寄与などを目的にした「東北スポーツボランティアサミット」(ラグビーワールドカップ2019釜石開催支援連絡会など主催)が8、9の2日間にわたり釜石市で開かれた。東北のほか、東京、神奈川、千葉など関東のボランティアも合わせ30人余りが参加。釜石で開催されるラグビーW杯の成功へ向け、スポーツ振興に取り組むボランティアの視点から現状や課題について意見を交わした。

 

 同サミットは2005年の山形市から始まり、今年で11回目。釜石がラグビーW杯開催地に決まったことを受け、本県では初めて開かれた。参加者はサッカーを中心に、ラグビー、マラソンなどさまざまなスポーツ分野で支援活動に取り組んでいる。

 

 初日は市球技場で行われたラグビッグドリーム、釜石SW―秋田NBの試合を観戦したあと、「スポーツの力と地域おこし」をテーマに意見交換。2日目は鵜住居町根浜の宝来館でフォーラムを開いた。

 

 ラグビーW杯のPRや支援活動に取り組むスポーツジャーナリストの松瀬学さんは「国際大会を盛り上げる3要素は、開催国の活躍、天気、ボランティア。釜石の大会には復興の遅れや財政問題など課題も多いが、ボランティアのみなさんがリーダーとなって絆を強め、スクラムを組んで成功させよう。人と人がつながり、創造的復興を成し遂げよう」と呼びかけた。

 

 本県出身の元ラグビー日本代表で、釜石大会を支援する笹田学さん(62)は「釜石がW杯開催地に選ばれたのは奇跡。地元ボランティアの熱意と活躍が、開催地決定に持ち込んだ」とたたえた。

 

 参加者からは「中心になるのはあくまで地元の人。大会後のことも考えないと、やっていけない」などの意見が出た。

 

(復興釜石新聞 2015年8月19日発行 第411号より)

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「応援する歌を歌い続けたい」と熱唱する岡本真夜さん

岡本真夜さん釜石で公開録音、デビュー20周年 最新曲を熱唱

「応援する歌を歌い続けたい」と熱唱する岡本真夜さん

「応援する歌を歌い続けたい」と熱唱する岡本真夜さん

 

 シンガー・ソングライターの岡本真夜さんが出演するラジオ番組の公開録音が12日、釜石市港町のイオンタウン釜石で行われた。岡本さんは1995年5月にデビューし、今年は20周年のアニバーサリーイヤー。公開録音はエフエム岩手開局30周年を記念し開催した。

 

 岡本さんは「気持ちに寄り添うような歌を歌いたい」と、20周年を記念して今月リリースしたベストアルバム「20th anniversary ALL TIME BEST ~みんなの頑張るを応援する~」の中から、広末涼子さんへの提供曲のセルフカバー「大スキ!」など6曲を披露。「20年間変わらないのは、作った曲で一人でも元気に、優しい気持ちに、大切なものに気付いてもらえればという思い」などと曲づくりの裏側も紹介した。

 

 デビュー曲「TOMORROW」は長年にわたり多くの人の心を励まし続けている代表曲で、公開録音に参加した人たちも歌声を重ねた。最後に、「何度だってやり直せる 今だと思った時がスタート」とノートに書いていたフレーズから生まれた最新曲「君だけのStory」を熱唱。「年を重ねるごとに何かをあきらめるのではなく、自分が思う、自分の行きたい幸せにたどり着くまで前に進んでいきたい。この曲が、そっと背中を押す曲になれば」と願った。

 

 デビュー当時から岡本さんのファンという嬉石町の佐々木玲子さん(38)は「言葉がダイレクトに入ってくるのが魅力。笑顔になり、元気づけられる。こんな近くで聴くことができて、うれしい」と感激していた。

 

 公開録音の模様は、エフエム岩手で25日正午から午後0時55分まで放送予定。

 

(復興釜石新聞 2015年8月19日発行 第411号より)


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「SL銀河」をバックに笑顔で記念写真におさまる家族連れ=16日、釜石駅

思い出胸にUターン、釜石駅 SLに観光客群がる

「SL銀河」をバックに笑顔で記念写真におさまる家族連れ=16日、釜石駅

「SL銀河」をバックに笑顔で記念写真におさまる家族連れ=16日、釜石駅

 

 お盆を古里や行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュは16日、ピークを迎え、各地の駅は大きな荷物を抱えた家族連れなどで混雑した。JR釜石駅ではこの日、花巻行きの「SL銀河」も出発。ホームで出発を待つSLに大勢の観光客らが群がり、盛んにカメラのシャッターを切っていた。

 

 午前10時15分発の盛岡行き快速「はまゆり」。乗客らの目は、隣のホームに並んだSLにくぎ付けとなった。大槌町の母親の実家でお盆休みを過ごした東京都大田区の中学1年、古平颯稀君(12)は「きれいな海で遊べて楽しかったけど、SLにも乗ってみたかったな」と残念そう。

 

 一方、釜石市平田の実家でお盆を過ごした矢巾町の鈴木由美さん(33)=旧姓上野=は、長男大尊ちゃん(4)と次男絆太ちゃん(2)の手を引いてSLへ。「去年から乗せる約束をしていて、やっと切符が取れました」と由美さん。夫は車で遠野まで追いかけるという。

 

 釜石市中妻町の北條祐吾さん(40)は妻ナタリーさん(35)、長男空ちゃん(3)、次男太陽ちゃん(8カ月)、ナタリーさんの父ミラスキー・ロイスさん(67)と共にSLに乗り込んだ。ナタリーさんは釜石市内の高校で英語の講師を務め、震災後に自動車整備士の祐吾さんと知り合って結婚。ロイスさんは米国出身で現在はハンガリーで暮らしており、釜石を訪れるのは初めてという。

 

 「いつか(SLに)乗りたいと思っていた。パパが来たので、いいタイミング」と祐吾さん。ナタリーさんは満面の笑顔で「すごい、かっこいいー」と初めて乗るSLに興奮していた。

 

 JR釜石駅によると、Uターンラッシュは15日から始まり、午前と午後の盛岡行きの快速列車や普通列車もほぼ満席となった。16日も快速列車はほぼ満席。SL銀河は家族連れなど約70人を乗せ、花巻に向かった。

 

(復興釜石新聞 2015年8月19日発行 第411号より)

復興釜石新聞

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釜石○○会議 中間活動報告会

「釜石○○会議 中間活動報告会」実施のお知らせ

○○会議終了から早いもので約2か月が過ぎ、○○会議で立ち上がった各チームもそれぞれに活動を広げています。

 

そんな中、各チームの活動共有を図り、チーム交流や更なる仲間作りのため、8月25日 19:00から「○○会議 中間活動報告会」を行います。

 

○○会議に参加したことがない方も、それぞれのチームで活動されている方も、他チームの活動状況を聞くことで、今後の活動のヒントや刺激が得られると思います。また各チームに参加したいと考えている方も、是非ご参加いただければと思います。

 

また、当日は外部講師として、アメリカで市民活動を行っているテイラーさんという方をお招きします。○○会議から生まれた各チームの活動をお伝えするとともに、アメリカでの経験から活動に対するアドバイスを頂きたいと考えております。

 

日時

8月25日 19時~21時

場所

青葉ビル

目的

①第4回○○会議終了後、各チームの活動状況を共有するとともに、今後の活動のヒントや刺激を与え合うこと
②外部講師を招き、各チームの活動に対するアドバイスを頂き、活動を活発化させること

当日プログラム

・外部講師(テイラーさん)自己紹介・活動紹介(15分)
・各チームより活動報告(1チーム3分)・質疑(1チーム5分)→(70分)
・外部講師より総評(5分)

釜石○○会議

 

釜石○○会議 中間活動報告会

 

関連情報 by 縁とらんす
釜石○○会議 Facebookページ
釜石○○会議

釜石○○会議

○○会議は、参加者が仲間と共に、釜石の好きなところや、こんな街にしたいを話し合い、自分達の手でそれを実現に近づけるための何かを始めるきっかけとする場です。Facebookページ

釜石よいさ よいさ小町

復興へ躍動 釜石よいさ〜復活3年目、市民に活力 元気発信、市内外から34団体 1800人参加

釜石よいさ よいさ小町

復活から3年目の釜石よいさ。衣装の浴衣も一新したよいさ小町が夏の祭りを彩る

 

 第27回釜石よいさ(同実行委員会主催)は8日、釜石市大町から只越町の目抜き通りを特設会場に開かれた。市内外から34団体、約1800人が参加。東日本大震災による休止を経て復活し3年目の今年は、参加団体数が震災前に近い規模となり、釜石を愛する人たちの躍動の舞が復興途上のまちに大きな活力を与えた。

 

第27回 釜石よいさ

市内外から約1800人が参加した釜石よいさ。目抜き通りの沿道では「よいさ!」の掛け声に合わせ、大勢の観衆が手拍子で盛り上げた

 

 餅まきなどのオープニングイベントに続き、恒例の子供よいさからスタート。甲東、かまいしの両こども園、正福寺幼稚園、上中島保育所の園児が元気いっぱいの掛け声と踊りで観客を楽しませた。

 

子供よいさ

子供よいさで元気に跳びはねる初参加の上中島保育所

 

 衣装をリニューアルしたお囃子(はやし)隊とよいさ小町は、お披露目を兼ねて「前囃子」を披露。よいさの第一部が幕を開けた。そろいの浴衣やはんてん、Tシャツなどに身を包んだ各団体は、横断幕や手作りの山車、独自にアレンジした踊りなどで存在感をアピールした。

 

 箱崎半島部のかさ上げや情報交流センター建設など復興工事を手がける共同企業体グループは2年連続の参加。12社から170人が集い踊りの輪を彩った。昨年の2倍以上の大所帯を率いた伊崎裕滋さん(60)=戸田建設東北支店釜石地区総合所長=は「(昨年の)踊り切った充実感と感動が忘れられない。今年のメンバーも力をもらい、盆明けの仕事を頑張れる気がする」と、よいさパワーを実感した。

 

第27回釜石よいさ

かさ上げなど復興工事に携わる企業グループも意気盛ん

 

 釜石○○(まるまる)会議で発足した祭り支援活動チーム「おまつり男塾」は、個人でも参加しやすいよう本番まで4回の練習会を実施。当日は飛び入りも促し、誰でも気軽に踊れるよいさを印象づけた。東洋平代表(36)は「釜石との関わりを望む首都圏在住者らの受け皿にもなった。今回が祭り活性化活動の第一歩。地域のニーズを聞きながらマンパワー協力を進めたい」と抱負を語った。

 

 法政大キャリアデザイン学部の梅崎修教授(44)のゼミ生OBなどで結成したグループは、よいさへの参加は初めて。メンバーは2006年から研究調査やゼミ合宿、震災後のボランティア活動で釜石と関わってきた。梅崎教授は「コミュニティーの一体感が感じられた。釜石には法政出身者も多く長い付き合い。第二の地元のように感じている教え子も多い」とつながりに感謝した。

 

 一部と二部の間には唐丹町の桜舞太鼓などが演奏を披露。よいさ小町は「釜石小唄」「スタコラ音頭」も踊った。佐藤加奈さん(22)、尾形春美さん(19)は共に市役所職員で、小町に初めて参加。真新しい衣装に身を包み、「気が引き締まるような感じ。常に笑顔で皆さんに楽しんでもらえるように頑張りたい」と踊りの列に加わった。

  

 小学生から社会人が力を結集したお囃子隊は大小の太鼓や笛、かねの音を威勢良く響かせ踊り手たちを支えた。宮古市出身で釜石に勤務する自衛官、奥博行さん(48)は大太鼓を担当。「みんなでやる祭りの雰囲気が最高。被災したまちを祭りで盛り上げ、県外からも観光客を呼び込めれば」と三陸沿岸のにぎわい再生に期待感を示した。

 

 この日は連日の猛暑も一段落。心配された雨も降らず、沿道には帰省、観光客を含め多くの観衆が詰めかけた。震災後初めて見に来たという鵜住居町の女性(75)は「若い人たちがこんなに集まってくれて頼もしい。まちの活性化になる」と喜んだ。

 

 君ケ洞剛一実行委員長(37)は「本当の意味での夏の風物詩になりつつある」と3年目の変化を実感。この先続く完全復興までの道のりの中で、「一時的でも楽しい気持ちを共有するのは大事。年に一度のよいさが明日への力を生み、いろいろな絆を確かめ合う場になれば」と願った。

 
(復興釜石新聞 2015年8月12日発行 第410号より)

第27回釜石よいさ – YouTube

 

復興釜石新聞

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野田武則市長に手渡す岩切潤さん

戦災の記憶 語り継ぐ〜かまいしの昭和20年、艦砲射撃を生き延びて

野田武則市長に手渡す岩切潤さん

自費出版した「かまいしの昭和20年」を、野田武則市長に手渡す岩切潤さん(右)

 

 釜石市芸術文化協会会長の岩切潤さん(80)が、艦砲被災など釜石の戦時中の歴史や自身の戦争体験などをまとめた「かまいしの昭和20年―艦砲射撃を生き延びて」を自費出版した。当時の体験を語れる人が減る中で、岩切さんは戦災の記憶を語り継ぐ大切さを痛感。戦後復興の歩みに東日本大震災からの復興への思いを重ね合わせ、「戦争という大変で苦労した過去があって現在があり、未来につながる。釜石は津波や戦争を経験したが、何度も粘り強く立ち上がり復活してきた。未来に向かって進んでいこう」とのメッセージを込めた。

 

 太平洋戦争末期の1945(昭和20)年、釜石は7月14日と8月9日の2度にわたって米英連合軍から艦砲射撃を受け、市街地は焼け野原になり、市民ら750人以上が犠牲になるなど大きな被害を出した。

 

 自費出版した本は、昨年5月と7月に盛岡市と釜石で岩切さんが講演した内容を取りまとめたもの。艦砲射撃や避難した防空壕(ごう)での様子、疎開先での暮らしぶりなど当時釜石国民学校(現釜石小)5年生だった岩切さんの実体験を、艦砲射撃を受けた釜石市内の風景などの写真や被弾図など資料を交えて紹介した。

 

 艦砲射撃から3年後の48年に釜石製鉄所の高炉が再建され、50年に釜石線の全線開通、59年に国道283号・仙人峠の開通と続いた復興の歩みも収録。これからの釜石についても触れ、「『橋野鉄鉱山・高炉跡』の世界遺産登録や2019年のラグビーワールドカップは震災復興を目指す釜石の希望の光。前途には大変な課題もあるが、市民一丸となり、大事業実現に向けまい進したい」とつづった。

 

 本はA4判36ページで、800部作成した。市のほか、県沿岸広域振興局にも70冊を寄贈。市は郷土資料館や市立図書館、各地区生活応援センターなどに置いて公開する。

 

釜石市に300冊寄贈

 

 岩切さんは6日、市役所を訪れ、「今年は戦後70年。語り継いでいく素材の一つになれば」と約300冊を野田武則市長に託した。野田市長は「70年という大事な節目に出版された本を多くの市民に見てもらいたい。戦争の恐ろしさ、命の大切さの発信につながれば」と期待した。

 

 岩切さんは「戦争、艦砲射撃を知らない世代に見てほしい。戦争は陸、空ばかりではなく、船からも来る。思いがけないことを知ってほしい」と話した。

 
 今回の寄贈のほか、約200冊を9日に行われる市戦没者追悼式で、希望者に配布することにしている。

 

 岩切さんは県漁政課長、大船渡振興局長などを歴任。現在は社団法人三陸アーカイブ減災センター代表などを務める。

 

(復興釜石新聞 2015年8月8日発行 第409号より)

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橋野高炉跡の世界遺産登録を記念して開かれたフォーラム

資産価値共有、継承が鍵に〜「橋野」世界遺産登録を記念 保全、活用の方向探る

橋野高炉跡の世界遺産登録を記念して開かれたフォーラム

橋野高炉跡の世界遺産登録を記念して開かれたフォーラム。活用策をめぐり意見が交わされた

 

 釜石市橋野町の「橋野鉄鉱山・高炉跡」を含む「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録を記念する市主催のフォーラムが1日、ホテルサンルート釜石で開かれた。産業遺産国民会議専務理事として登録に向け奔走した加藤康子さん(内閣官房参与)が基調講演。16年にもわたる登録実現までの軌跡をたどり、「失敗を重ねて製鉄に成功した先人の物語を次代に伝えてほしい」と呼び掛けた。パネルトークでは、登録に携わった関係者らが、資産の価値と今後の活用策などについて意見を交わした。

 

 フォーラムには市民ら約150人が参加した。野田武則市長は「釜石の宝が世界の宝として認識された。資産を構成する8県11市の連携を強め、世界に発信していきたい」とあいさつ。達増拓也知事は「橋野の世界遺産登録は被災地、県民の大きな希望になる」と喜んだ。登録に向けて中心的役割を果たした岩本健吾・内閣官房参事官は「橋野を構成資産に加えたことが登録の決め手になった」と強調した。

 

 基調講演で加藤さんは「釜石には次世代に伝えるべき先人の物語がある。何度も失敗を重ねながらも力を合わせ、製鉄に成功したヒューマンストーリーがある」と指摘。昨年10月のイコモス(国際記念物遺跡会議)による現地審査で釜石市の担当者らが最高の対応をしたことをたたえた上で、「釜石鉱山は世界的にもすばらしい鉱山。地域でもっと生かしてほしい」と求めた。

 

 パネルトークは、「九州・山口の近代化産業遺産群」プロジェクトで調査委員を務めた小野寺英輝さん(岩手大准教授)がコーディネート。岩本参事官はあらためて橋野の資産価値に言及し、「保全を支える地域や企業のコミュニティーが大切だ。資産価値の共有と継承が鍵になる」と資産保全の取り組みに期待した。

 

 日本工学会フェローの稲角忠弘さんは「国産鉄鉱石は還元が難しく、大島高任が製鉄に成功したのは奇跡的。苦しみながら培った技術が日本の高度成長を支えた」と指摘。釜石鉱山社長を歴任し現在は日鉄鉱業名誉顧問を務める小野崎敏さんも「磁鉄鉱で製鉄に成功した事例は世界でも少ない。高任の技術力は非常に高かった」とした上で、「鉄に限らず、森林や水などの資源を結び付け観光振興につなげることも大切だ」とアドバイスした。

 

世界遺産登録を鏡開きで祝う関係者

世界遺産登録を鏡開きで祝う関係者

 

 フォーラムに続いて開いた祝賀会には市民ら約100人が参加した。野田市長は「遺産群に釜石を入れるかどうか議論もあったが、加藤さんの尽力で入ることができた。加藤さんの存在を抜いて橋野の世界遺産登録は語れない」と感謝した上で、「今後は釜石が、全国の子どもたちが製鉄について学ぶ”鉄の聖地”になれば」と歴史の継承に期待を膨らませた。

 

 鏡開きや万歳三唱で登録を喜び合った。アトラクションでは、地元橋野町の中村青年会が中村さんさ踊りを披露し、祝賀ムードを盛り上げた。

 

(復興釜石新聞 2015年8月5日発行 第408号より)

復興釜石新聞

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広報かまいし2015年8月15日号(No.1622)

広報かまいし2015年8月15日号(No.1622)

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【目次】

表紙:笑顔のフィニッシュは、来年の希望郷いわて国体へのスタート!
P02:10月からマイナンバーの通知が始まります
P04:岩手県知事選挙・岩手県議会議員選挙・釜石市議会議員選挙
P06:働く婦人の家 後期定期講座受講者募集
P07:全国一斉に国勢調査を実施します、電気柵の安全管理を徹底しましょう、釜石・大槌地域産業育成センター情報便8
P08:まちの話題
P10:市民のひろば
P12:保健案内板
P14:まちのお知らせ
P16:かまいし徒然日記

この記事に関するお問い合わせ
釜石市 総務企画部 広聴広報課 広報係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号
電話:0193-22-2111 / 0193-22-2686 / メール
元記事:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/koho/detail/1195543_2594.html
釜石市

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釜石市公式サイトと連携し、縁とらんすがピックアップした記事を掲載しています。記事の内容に関するお問い合わせは、各記事の担当窓口までお問い合わせください。
「釜石よいさ」「釜石納涼花火2015」のライブ中継

釜石 夏の2大イベント「釜石よいさ」「釜石納涼花火2015」のライブ中継をお届けします!

「釜石よいさ」「釜石納涼花火2015」のライブ中継

 

今週末、釜石では夏の2大イベントが開催されます。
明日8日(土)は一昨年に震災からの復活を果たした「第27回釜石よいさ」、翌9日(日)は3年ぶりの開催となる「釜石納涼花火2015」が行われます。

 

■第27回釜石よいさ

開催日時: 2015年8月8日(土)15:45〜19:30(放送時間:15:30〜19:30)
主催: 釜石よいさ実行委員会
後援: 釜石市、釜石商工会議所
協力: 釜石観光物産協会、釜石市交通指導隊、岩手県交通
釜石よいさ公式サイト

 

■釜石納涼花火2015

開催日時: 2015年8月9日 19:00〜20:30
主催: 釜石観光物産協会
共催: 釜石市、釜石商工会議所
釜石納涼花火2015(8/9) | かまなび〜釜石観光物産協会公式サイト

 

かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんすでは、この夏の2大イベントを2日連続でインターネットによるライブ中継を行います。PCまたはスマートフォンなどから、下記のYouTube公式チャンネルにアクセスすると配信中の番組を確認することができます。当日の配信につきましては、本ページへの追記及び縁とらんすのFacebookページ、釜石よいさ実行委員会のFacebookページ(釜石よいさ)、かまなび〜釜石市観光物産協会公式サイト(釜石納涼花火2015)でもご案内する予定です。

 

YouTube 縁とらんす 公式チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCoIiPRtcjA7_JvuaI_9WaJQ

 

縁とらんす Facebookページ
https://www.facebook.com/km.entrance

 

かまなび〜釜石市観光物産協会公式サイト
https://kamaishi-kankou.sakura.ne.jp/

 

なお、今年の釜石よいさの配信は、釜石よいさへの三陸ブロードネット株式会社様のご協力により、かもめチャンネルの生中継を配信予定です。(こちらは初めての試みとなるため、もし中継がうまくいかない場合は、例年通りビデオカメラによるライブ中継となります)

 

それでは、釜石 夏の2大イベント「釜石よいさ」「釜石納涼花火2015」のライブ中継をどうぞお楽しみ!

 

※現場でのインターネット回線状況により、中継が途切れる場合がありますので予めご了承ください。
※動画の再生は、大きなデータ転送量が発生します。ブロードバンド環境でない場合はご注意ください。

 

縁とらんす

かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんす

縁とらんす編集部による記事です。

問い合わせ:0193-22-3607 〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内

広報かまいし2015年8月1日号(No.1621)

広報かまいし2015年8月1日号(No.1621)

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【目次】

表紙:「被災世帯の見守り活動等に関する協定」を締結しました、市長のつぶや記
P02:復興情報 被災地区のまちづくり-vol.2
P04:戦没者追悼式を開催します、小型UAV(無人航空機)の試験飛行を行ないます
P05:盆飾りを収集します、平田地区土地区画整理事業 道路の通行止めをお知らせします、釜石地区被災者相談支援センターをご利用ください
P06:今月のインフォメーション、おもいをつむぐはなみずき
P08:第27回釜石よいさ、2015ラグビッグドリーム

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駒幸夫トーク&三味線演奏ライブ

駒幸夫トーク&三味線演奏ライブ

駒幸夫トーク&三味線演奏ライブ

 

【ユネスコ世界文化遺産登録記念】駒幸夫トーク&三味線演奏ライブ

 

日時

平成27年8月8日(土)~ 16日(日)

一部・10時半~
二部・13時~
三部・15時~

場所

橋野鉄鉱山インフォメーションセンター前

問い合わせ

駒幸夫 TEL: 090-6284-6779

 

※釜石市出身・NY国連国際学校三味線講師
※今年3月11日震災4年目に津波霊場・三陸遍路みちを岩手県岩泉町から宮城県南三陸町まで334km8宗派各寺院承認で創設
※明治創業時の鉄運送業は駒幸夫氏の本家筋が担っていました

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