「淡墨桜」釜石に移植、被災地へ花でエール〜釜石に桜を植える会と連携、岐阜県本巣市プロジェクト
岐阜の三本木さん、市川隆知さん、江崎武雄さん(前列右から)、吉田英明さん(後列左から2人目)と釜石の参加者
岐阜県本巣市の淡墨桜の苗木を釜石に送るプロジェクト会議(髙橋和夫会長、会員262人)の会員4人が10月24日、釜石市鵜住居町の市民体育館敷地に苗木5本を移植した。同会議は、日本三大桜とされる国指定天然記念物「根尾谷淡墨(うすずみ)ザクラ」の苗木を東日本大震災の被災地に贈る活動を続けている。移植は、地元の釜石に桜を植える会(中川淳会長、20会員)の4人が一緒に作業した。
同会議は2014年、震災被災地の支援団体「本巣つなぐ会」を母体に発足。震災の年に釜石市を訪れた際、仙寿院(大只越町)の芝崎惠應住職と出会い、13年に発足した釜石に桜を植える会事務局となった同住職を通して桜の交流に発展した。
淡墨桜はエドヒガン系の樹齢1500年と推定される巨木。今回は苗木7本を持参。初めて、幹の直径10センチ、樹高4メートル以上の10年木4本を持ち込んだ。本巣の三本木隆事務局長ら4人が23日に釜石に到着。24日、釜石の仲間と一緒に植樹した。
三本木さん(65)によると、16年から根尾地区の小学生が淡墨桜の種を採取、苗を育てる活動が進む。今回持参した10年木は、地元の造園業者が育てた〝直系〟の淡墨桜。「苗木を継続的に贈るシステムができた。芝崎住職から『お寺の避難者が桜の花に心を癒された』と聞き、始めた支援を今後も続けたい」と語った。
釜石の植える会は市に植栽義援金を寄付するとともに、桜711本を植えた。そのうち約400本が生長している。今後、鵜住居地域に1千本を集中的に植える計画だ。
(復興釜石新聞 2019年11月2日発行 第838号より)
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