防げ!特殊詐欺被害 釜石SW2選手が釜石郵便局で注意喚起 市内でも3被害確認

特殊詐欺への注意を呼びかける日本製鉄釜石SWの(右から)パウラ・マヘ選手、トンガ モセセ選手、フライキー
全国地域安全運動(11~20日)が展開される中、釜石市内では15日、只越町の釜石郵便局(小野寺幸徳局長)で特殊詐欺被害防止を呼びかける啓発活動が行われた。注意喚起に一役買ったのは地元ラグビーチーム、日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)の外国人選手2人。「詐欺にだまされないようにしてください」と声をかけながら来局者にチラシを配った。
釜石SWのCTB(センター)トンガ モセセ選手(34)、パウラ・マヘ選手(26)がチーム公式マスコットのフライキーとともに活動に協力。郵便局や日本郵便を名乗る不審な電話やメールなどへの注意を呼びかけるものや、詐欺の手口、警察庁が推奨する対策アプリを紹介するものなど、郵便局と警察のチラシ2種を訪れた市民らに手渡した。受け取った人たちは頼もしい選手らの呼びかけに応え、被害防止への意識を高めた。

「詐欺にだまされないように」と声がけしながら注意喚起のチラシを配る両選手
日本での生活も長いモセセ選手は特殊詐欺が増えていることに「良くないですね。高齢者がお金をだまし取られているのは悲しい。心配している」と心を痛める。今回、SWとして啓発活動に協力できたことは「なかなかこういう機会はないので、やらせていただけてうれしい。自分たちの呼びかけで少しでも被害が減るといい」と話し、積極的に日本語で声がけしながら注意を促した。

SW選手らの啓発活動はPR効果抜群。来局者も足を止めてチラシを受け取る
岩手県警によると、県内の今年1~9月までの特殊詐欺認知件数は195件(前年同期比20件増)、被害額は13億352万円(同3億1099万円増)。釜石署管内ではSNS型投資、同ロマンス、ニセ警察の3件の詐欺被害が確認されており、被害額は計4992万円と前年の2倍以上となっている。
釜石市内で8月に発生したのは、警察官らを名乗る電話で現金400万円をだまし取られた事案。自宅の固定電話に郵便局員を名乗る人物から荷物の郵送に関する電話があり、「詐欺被害に遭っている」と誘導され、警察官を名乗る人物に電話が切り替わった。「紙幣の番号を確認する必要がある」「お金を下ろす必要がある」と指示された被害者は本物の警察官と信じ現金を用意。その後、「金融庁のお金を玄関の外に置いておくから、下ろしたお金と交換すること」と指示され、玄関先に置かれていたビニール袋入りの物と置き換えた。現金はなくなり、相手とも連絡が取れなくなったため、交換した袋の中身を確認したところ、帯付きの札束に似せた紙片が入っていて被害に気付いた。相手とのやりとりにはSNSによるものもあったという。
釜石署生活安全課の平賀美恵子課長は被疑者が地域に入り込んだとみられる事案に危機感を募らせ、「“身の潔白を証明するために”だとか、“ライン電話で取り調べをする”などと不安をあおるような手口が次々と出ている。釜石署にも不審な電話に関する相談が毎日寄せられている」とし、被害に遭わないための対策を促す。有効なのは「詐欺電話を受けないこと」。固定電話は常に留守番機能に設定し、必要な電話だけを受けるようにするといいという。「詐欺の場合、声を録音されたり自分たちの手口を知られたりするのを嫌うので、留守番電話状態にしておいて相手が名乗った時点で受話器を取るようにすれば自衛策になる。不在の時でも通常、用件のある方はメッセージを残すと思うので」と平賀課長。詐欺電話をブロックできる無料アプリの活用も勧めた。

郵便局員、警察署員も協力し広報(写真左)。詐欺被害に遭わないよう願いを込めて…
釜石郵便局での特殊詐欺被害防止啓発活動は8月に続き本年度2回目。今回も年金支給日に合わせて実施した。窓口営業部の藤井修部長は「今回は釜石SWの選手にご協力いただき、訴求力も高まったと思う。郵便局をかたる手口が増え、当局にも問い合わせがきているほか、最近は郵便局自体に自動音声の詐欺電話がかかってきたりして危機感を感じている。被害を未然に防ぐため、迷った時は相談してもらえれば」と呼びかける。この日は市内の全郵便局でチラシ配布の広報活動を実施した。

郵便局、警察署、SWがタッグを組み、特殊詐欺被害防止を訴えた活動。不審な電話やメール、SNSには十分注意を!

釜石新聞NewS
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