ラグビッグドリーム~釜石絆の日~ 釜石SW 絆マッチでリーグワン初参入M成田と対戦

絆マッチ 後半38分、釜石SWのロック畠澤諭のトライ=2026ラグビッグドリーム
2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会釜石開催のレガシーを継承する「ラグビッグドリーム~釜石絆の日~」は19、20の両日、釜石鵜住居復興スタジアムで開催された。19日の絆マッチは今季、ともにリーグワン3部で戦う日本製鉄釜石シーウェイブス(SW)と丸和MOMOTARO’S成田(M成田)の対戦。釜石SWはプレシーズンマッチ第1戦で、チーム始動後の力試しの場となった。
釜石はスターティングメンバーに新加入の4選手が名を連ねた。前半2分、フルバック阿部竜二からWTB川上剛右につなぎ先制トライ。6分には左サイドのラインアウトからモールを形成。そのまま押し込み、期待の新加入フランカー最上太尊が決めた。32分にはWTB千葉健が左サイドを破って3本目。19-0で折り返した。

前半2分、フルバック阿部竜二のパスを受けチーム初トライを決めたWTB川上剛右(中央)

前半32分、WTB千葉健が左端にトライ(左下)。連携したフランカー最上太尊と喜びを分かち合う(右)

ハーフタイムには絆マッチ恒例、スクラムユニゾンと釜石SWジュニアによる歌「ありがとうの手紙」が披露された
後半の立ち上がりも上々。後半から出場したナンバー8アンガス・フレッチャーは2分に早々のトライ。しかし、その後は自陣でのプレーを強いられる場面が多く、33分にはM成田に1トライを返された。釜石は試合終了間際に2本のトライを重ね、36-7で今季初の試合を勝利で飾った。
釜石のゲームキャプテンを務めたフッカー伊藤大輝選手は「前半の入りは良かったが、中盤は自分たちのミスで流れに乗っていけないところがあった。課題を修正し、次に臨みたい」と今後を見据えた。
トウタイ・ケフヘッドコーチ(HC)は「良いところはあったが、修正が必要な点がいくつか。一番はスクラム。特に後半が良くなかった。それからキャッチパス、ボールキャリーも」と課題を指摘。新加入選手については「全員、とてもいい動きをしてくれた」とし、台頭してきている選手としてフランカー最上太尊、ロック菊池優希の名を挙げた。後半出場した、複数のバックスポジションをこなせるUTB(ユーティリティバックス)ブライス・ヘガティーのゲームコントロールにも触れ、今後へ期待を高めた。

新加入選手も活躍。後半2分のトライ後、コンバージョンキックを決めたWTBラリー・スルンガ(写真左)。力強い突進を見せるナンバー8シオネ・ブナ(同右)

後半25分に入り、ゲームコントロールを担ったUTBブライス・ヘガティー(右から2人目)
フル出場でトライを決め、チームに貢献した最上選手(22)はプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた。秋田県出身で、今春明治大を卒業。リーグワンチームでの初の試合に「8カ月ぶりの試合で緊張したが、練習でやってきたことはやれたかな」。外国人選手と渡り合うために「運動量を上げようとずっと練習してきた。その効果が出たと思う」と手応えを実感。目標とするのは「ハードワークし続けられる選手」。フォワードとして「もっとゲームフィットネスをつけて、相手の速いアタックに対応できるようなディフェンスを作り上げていければ」と意気込んだ。

プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたフランカー最上太尊。随所でいいプレーが光った
釜石SWは26日のリーグワンライジング第1戦で、同じ3部の日野レッドドルフィンズと対戦し、15-31で敗れた。プレマッチ3戦目となる試合は10月3日。活動拠点の移転に伴いチーム名を変更した、1部の栃木ホンダヒート(旧三重ホンダヒート)とホンダヒートゆいの杜ラグビーパーク(栃木県宇都宮市)で対戦する。
ラグビッグドリーム2日目20日は、釜石SWアカデミー、静岡ブルーレヴズラグビースクール、弘前サクラオーバルズの中学生交流試合、県内高校合同チーム、大人チームの絆マッチが行われた。
ラグビッグドリーム会場の「うのスタ」 多彩なイベントで来場者が交流

働く自動車展は子どもたちに大人気。白バイやパトカーの乗車を楽しんだ
19日はメインゲームに合わせ、周辺で各種イベントが開催された。毎回人気の「働く自動車展」には自衛隊、警察、消防の各種車両が展示され、家族連れらが座席に乗って楽しんだ。釜石警察署は秋の全国交通安全運動(9月21日~30日)を前に、各種体験を通じて安全意識の高揚を図った。
釜石高の生徒有志でつくる震災伝承・防災活動グループ「夢団~未来へつなげるONE TEAM~」は、うのスタのラグビーイベントでの語り部活動を今季も始動した。この日がうのスタデビューとなった1年の若生彩花さんは、生まれて10日で東日本大震災を経験。両親や母方の祖父母らが懸命に自分の命を守ってくれたこと、大槌町に住む父方の祖父母が周りの人に避難を呼びかけながら山に逃げ、地区住民が津波から助かったことを伝えた。話の中では祖父母が経験した後悔も示した。「貴重品を持てば良かった。防災リュックは準備していたが、2階に置いていたため持ち出せなかった…」。成長して当時の話を聞いた若生さんは「いつでも逃げられる準備」の必要性を実感。語りの中で、「災害は想定を超えることがある。祖父母のような後悔をしないように日頃の備えを見直してほしい」と訴えた。

釜石高「夢団」の震災語り部活動。今季も釜石SWのホームゲームに合わせて行われる
「釜石高でしかできないことを」と夢団に入った若生さん。小中学生の頃からうのスタに足を運び、語り部活動を見ていたという。「少しずつ相手の目を見て話せるようになってきた。話を聞いてくれた人たちの防災への気づきにもつながっているようでうれしい。他の同級生にも活動の輪が広がれば」と願った。

釜石新聞NewS
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