釜石市議会、新庁舎で初の議員全員協 進むデジタル化 電子表決、12月から本格運用


2026/10/12
釜石新聞NewS #地域

新庁舎に移転後、初めて開かれた釜石市議会の議員全員協議会

新庁舎に移転後、初めて開かれた釜石市議会の議員全員協議会

 
 釜石市議会(千葉栄議長、定数18)は9月28日、市役所新庁舎への移転後初めてとなる議員全員協議会を新議場で開催した。12月に開会する定例会の本会議から本格的に運用する押しボタンによる電子表決のデモンストレーションを実施。新たに設けられた質問者席、議場内モニター、字幕表示など設備の運用を確認した。
 
 新市庁舎は行政機能を集約し、ユニバーサルデザインを取り入れたほか、災害時には災害対策本部として機能する防災拠点となる。市民が交流できる空間も設け、「市民に開かれ、親しまれる庁舎」を目指す。
 
 地元産材を多用した新議場は、各議席への電源の設置や電子表決システムなどを導入しデジタル化を推進。本会議などの審議で資料を見るのに使うため貸与されているタブレット端末などの充電ができ、ペーパーレス化を進める基盤とする。大型モニターを4台設置。発言者の映像や氏名、役職、議案名、残り時間、表決状況などが表示される。
 
電子表決の結果が映し出されるモニター

電子表決の結果が映し出されるモニター

 
電子表決の投票ボタン

電子表決の投票ボタン

 
 これまでの起立による表決から、議席のボタンで賛否を示す方式に変更する。電子表決は手元の賛否ボタンを押すと、議場のモニターに表示される仕組み。議員の名前とともに賛成は白、反対は青色が点灯し、集計結果も映し出される。電子表決によって各議員の賛否が判別しやすくなるほか、起立が難しい議員も態度を示すことができる利点もある。
 
 一般質問では、総括質問後に自席へ戻る従来の方式から、質問者席に着座して再質問を行う方式に変更。議場内のモニターには質問の残り時間を表示し、60分からカウントダウンする。
 
 デモンストレーションでは、実際に電子システムを使った表決や一般質問の進行を予行演習。議員からは表決の表示方法や質問時の着席位置、時間表示などについて質問が上がり、今後実際に運用する中で改善していくことを確認した。
 
一般・報道機関傍聴席には「音声字幕表示」モニターを設置

一般・報道機関傍聴席には「音声字幕表示」モニターを設置

 
議員席の背後にある傍聴席。特別席は防音ガラスを備える

議員席の背後にある傍聴席。特別席は防音ガラスを備える

 
 傍聴環境も充実させ、音声を字幕で表示するモニターを設置。防音ガラスで区切った特別傍聴席は乳幼児を連れた人や車いす利用者などの入場も想定しスロープを設けた。会期中、庁舎内では各階に設置されたモニターで議会の様子を視聴することもでき、以前より来庁者が議会を見やすい環境を整えた。
 
 新たな議場とシステムに、議員らは「賛否が瞬時にはっきりするのはいい。起立では周りを確認しなければならなかったから」「市民に議会を見てもらう機会が増えるのでは」などと期待。「市民に開かれた議会」を目指し、新たな設備を生かした議会運営を進める方針で、千葉議長は「釜石の未来のため、より活発で実りの多い議論を交わしていく」と述べた。

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