「消防団員募集」走行バスでPR 岩手旅行社が釜石市消防団協力事業所に 認定は16事業所に

釜石市消防団協力事業所に認定された岩手旅行社と市の関係者ら
釜石市は市消防団協力事業所に大渡町の岩手旅行社(菊池直樹代表取締役、従業員17人)を新たに認定した。同社は市の委託で運行する支線部バス(コミュニティバス)の車両などに「消防団員募集」のステッカーを掲示。走行で市民らに入団を呼びかけ、団員不足解消の一助となるべく活動を始めた。5日、鈴子町の釜石消防庁舎敷地で、協力事業所表示証の交付式が行われ、ステッカー掲示車両がお披露目された。
式には同社から菊池代表取締役ら5人が出席。釜石消防署員を含む市の関係者約20人が同席した。小野共市長が菊池代表取締役に交付書を伝達。社内に掲示する表示証も送った。小野市長は「自然災害が頻発し規模が大きくなっている昨今、消防団員の確保は大きな課題。今回の入団促進活動は市と民間が協力し災害に備えるという心構えの表れ」と感謝した。

小野共市長から消防団協力事業所の交付書を受け取る岩手旅行社の菊池直樹代表取締役(左)

交付式には「消防団員募集」のステッカーを貼った岩手旅行社の車両3台がお目見え
同社はこれまで、消防団員である従業員が勤務中に消火活動や災害対応にあたる際は出勤扱いとしてきた。今回新たに、自社バスに消防団員募集のステッカーを掲示する入団促進活動を展開。消防署員がデザインしたステッカーは消防団の制服姿の親子や放水するトラのキャラクターなどが描かれ、若年世代の家族が親しみを感じられるものとなっている。車体の側面や後部に着脱可能なマグネットシート製で、3枚を橋野、唐丹方面から運行するコミュニティバスや企業の送迎バスに貼って活用する。
菊池代表取締役は「旅客事業という業種を生かし社会貢献できるのは、私どもとしてもありがたいお話。高齢化で消防団員の確保が課題と聞くので、市内で働く外国人の方々を含め、消防団活動に興味関心を持ってもらうきっかけになればいい」と望んだ。

バスのドライバーら(右側)とステッカーを貼った車両を確認する菊池代表取締役(左から2人目)
市消防団の団員数は8月1日現在で498人(うち機能別団員82人)。2011年(東日本大震災前時点)は787人で、充足率98.4%(条例定数800人)だったが、人口減や高齢化などに伴い減少傾向が続く。現在は定数600人に対し充足率は83%。同市は本年度から5カ年の第6次市総合計画後期基本計画で、20~30代の団員の割合を33.3%まで引き上げることを目標としており、若年層の積極的入団を呼びかける。

海と山の風景、虎舞にちなんだトラのキャラクターなど“釜石感”満載の団員募集ステッカーで消防団入団を呼びかける。興味のある方はぜひ釜石消防署へお問い合わせを!
消防団協力事業所表示制度は、事業所の理解と協力で消防団員が仕事と団活動を両立しやすい環境をつくり、地域防災力強化につなげようと、総務省消防庁が2006年に創設。釜石市では08年から導入し、今回の岩手旅行社の認定で協力事業所は16となった。認定されると、地域貢献企業として社会的評価や企業イメージの向上が期待されるほか、本県では企業の補助金制度などで優遇措置が設けられている。

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