みんなで楽しむ学校生活「白山小の財産」 釜石在住の卒業生 閉校前に贈るメッセージ


2026/09/11
釜石新聞NewS #地域

白山小で行われた卒業生の話を聞く会

白山小で行われた卒業生の話を聞く会

 
 本年度末に閉校を予定している釜石市嬉石町の白山小(鈴木慎校長、児童27人)で1日、卒業生の話を聞く会が開かれた。全校児童が対象で、自分たちと同じように多くの思い出をつくってきた先輩の記憶に触れながら、伝統の力が脈々と受け継がれていることを確認。「残りの生活を大切にしよう」と思いを共有し、学校への愛着をさらに育んだ。
 
 卒業生を招いた講話は6月から中休み時間を使って行っていて、この日が4回目。70代を代表して、水産加工会社小野食品(同市両石町)の社長として活躍する小野昭男さん(70)=1968年3月卒=が来校した。
 
柔らかな笑みを浮かべ後輩に思いを伝える小野昭男さん

柔らかな笑みを浮かべ後輩に思いを伝える小野昭男さん

 
 今から60年ほど前―。当時は3クラスあり、1学年の児童数は約100人。小野さんは校内や校庭で友達と遊び学んだこと、修学旅行での思い出、先生に怒られたことなど、昔も今も共通する学校生活を話題にした。少し違っているのは海岸の風景。コンクリート製の防潮堤などはなく、砂浜が見え、海岸線がつながっていたという。
 
 放課後は自宅周辺の友達と海岸で遊んだり、野球をしたり。その時には1~6年生までが入り交じり、「地域みんなで楽しんだ。高学年が低学年の子をなんとなくケアしながら」と、小野さんは振り返った。現在の白山小は全校で27人だが、「みんなが一緒に楽しんでいる。子どもの頃の思い出の景色と似ている」とうれしそうに話し、「これが白山小の財産」と強調した。
 
日常生活で大事にしてほしいことを伝える小野さん

日常生活で大事にしてほしいことを伝える小野さん

 
先輩の言葉にじっと耳を傾ける児童

先輩の言葉にじっと耳を傾ける児童

 
 来春、平田小(同市平田町)と統合して新しい生活が始まっても「白山小で、みんなで過ごした気持ちを忘れないで」と小野さん。これからの生活で、「どんなことにでも『ありがとう』と素直に気持ちを表す」「自分から動く」「夢や目標をつくる」の3つを大切にして「いろんなことにチャレンジを」とメッセージを送った。
 
 野球に熱中する阿部桜之輔さん(3年)が印象に残った言葉は「三角野球」。二塁がない、野球を簡素化した遊びらしく、興味深く耳を傾けた。「目標を持つ大切さ」も心に響いたようで、「夢はプロ野球選手。練習をいっぱい頑張る」と思いを強めた。児童会長の川﨑仁遥さん(6年)はお礼の言葉で、「『ありがとう』を素直に言えるようにし、学校生活を元気に楽しく過ごしていきたい」と受け止めた。
 
学校に残るアルバムを懐かしそうに見つめる小野さん。「白山小での思い出を財産に」とメッセージを送った

学校に残るアルバムを懐かしそうに見つめる小野さん。「白山小での思い出を財産に」とメッセージを送った

 
 卒業生の話を聞く会はこの後、2回予定する。鈴木校長は「子どもたちには小規模だから培われた良さがある。各年代の先輩たちからメッセージを受け取り、さらに実りある学びの時間になれば」と見守る。

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