4世代が元気に参加 51回目の釜石健康マラソン 秋深まるうのスタ周辺で完走目指す


2025/10/23
釜石新聞NewS #スポーツ

幼児400メートルの部スタートで勢いよく駆け出す子ども=釜石健康マラソン大会

幼児400メートルの部スタートで勢いよく駆け出す子ども=釜石健康マラソン大会

 
 釜石市の“スポーツの秋”を象徴する「釜石健康マラソン大会」は11日、鵜住居町の釜石鵜住居復興スタジアムを発着点に開かれた。市、市陸上競技協会、市体育協会が主催する大会は今年で51回目。半世紀の歴史を超え、市民に愛され続ける。大会には幼児から高齢者まで幅広い世代が参加し、家族や仲間の応援を受けながら各コースを走り切った。
 
 市内外から236人が参加。1~81歳の男女がゼッケンを付け、メイングラウンドに設けられたスタートラインに立った。昨年新設された「5キロアップダウンの部」からスタート。スタジアムから根浜海岸方面に向かい、海抜20メートルの市道箱崎半島線を回って戻る坂道コースに20~60代の男性14人が挑んだ。
 
5キロアップダウンの部に挑む男性参加者。ハイペースのスタートダッシュ

5キロアップダウンの部に挑む男性参加者。ハイペースのスタートダッシュ

 
 続いて5キロ、3キロ、2キロの各部が時間を空けてスタート。一部、海沿いを走る区間があり、参加者は心地良い潮風を受けながら前へ進んだ。スタジアム周辺では沿道の応援が力に。体力と気力を振り絞ってゴールを目指すランナーの背中を押した。ゴール地点では家族や仲間が出迎え、完走の喜びを分かち合った。
 
通常の5キロの部には小学校高学年以上が参加。スタート後、スタジアム後方の坂道を駆け上がる。まだ余裕の小・中女子ランナー

通常の5キロの部には小学校高学年以上が参加。スタート後、スタジアム後方の坂道を駆け上がる。まだ余裕の小・中女子ランナー

 
3キロの部は小学校中・高学年と60歳以上が対象。ミッキーマウスは??昨年に続き参加者最年長81歳のあのレジェンド(答えは昨年大会の記事で…)

3キロの部は小学校中・高学年と60歳以上が対象。ミッキーマウスは??昨年に続き参加者最年長81歳のあのレジェンド(答えは昨年大会の記事で…)

 
根浜で折り返し、スタジアム方面に戻る5キロ(左)と3キロ(右)の参加者

根浜で折り返し、スタジアム方面に戻る5キロ(左)と3キロ(右)の参加者

 
ゴール後はこの笑顔!走り切った爽快感でいっぱい

ゴール後はこの笑顔!走り切った爽快感でいっぱい

 
 釜石高時代の同級生5人で、5キロアップダウンの部に挑んだ佐久間洸土さん(23)。高校時代はバスケットボール部で鍛えたが、卒業以来、運動はご無沙汰気味。「脚は何とかなったが背筋がこたえた。体幹が弱っていたのかな」。遠くは東京、仙台から集まった仲間。「2、3年前からマラソンで集まろうと言っていたが、やっと今年かなえられた。みんな元気そうで良かった」と久しぶりの再会も大きな喜びに。絆もさらに深まった様子で、「これを機にまた運動を始めたい」とも話した。
 
釜石高時代の仲間で“マラソン同窓会”。5キロアップダウン、完走しました!

釜石高時代の仲間で“マラソン同窓会”。5キロアップダウン、完走しました!

 
 子どもからひときわ大きな声援を受けたのは、人気ゲームキャラクター“(スーパー)マリオ”の仮装をした畑山拓也さん(48)。5キロ一般男子の部に出場した。釜石では「仙人峠マラソン」に数回参加しているが、健康マラソンは初めて。「海沿いを走ってみたくて…」と海岸コースを満喫した。JR釜石線を走る観光列車「ひなび」の出迎え・見送りを沿線でしている「チーム柏木平」のメンバーで、キャラクター仮装はその際の“衣装”にも。「普段は“キン肉マン”で走っているが、今日は暑いと思って“マリオ”にしました。なりきって楽しく走れた」と笑顔を輝かせた。
 
“マリオon恐竜”の仮装で楽しませた畑山拓也さん。この格好で見事5キロを完走!

“マリオon恐竜”の仮装で楽しませた畑山拓也さん。この格好で見事5キロを完走!

 
バスケ、ラグビー、サッカーなどスポ少のユニフォーム姿が目立つ小学校低・中学年対象の2キロの部

バスケ、ラグビー、サッカーなどスポ少のユニフォーム姿が目立つ小学校低・中学年対象の2キロの部

 
グラウンド内のゴールを前に順位争いのデッドヒートを繰り広げる小学生

グラウンド内のゴールを前に順位争いのデッドヒートを繰り広げる小学生

 
 スタジアム外周を1周する1.15キロの部、グラウンド内を2周する幼児400メートルの部では、親子で走るほほ笑ましい姿が見られた。平田こども園の川向晴翔ちゃん(6)は園のお友達と400メートルの部に参加。「2周走るのはちょっとしんどかった。けど、8位になってうれしい」とにっこり。「親も一緒にどうぞ」との会場アナウンスで共に走った父幸太郎さん(28)は「昨年より自分で走る力がついていて成長を感じられた」と感動。普段から活発に外で遊ぶという晴翔ちゃんは「野球をやりたい」と言っていて、幸太郎さんは「好きなことをしてのびのびと育ってくれれば」と温かく見守る。
 
小学校低学年はスタジアム外周1.15キロを走ってゴールする

小学校低学年はスタジアム外周1.15キロを走ってゴールする

 
1.15キロの部には「ふれあい親子の部」があり、仲良く並んで走る姿は同大会おなじみの光景

1.15キロの部には「ふれあい親子の部」があり、仲良く並んで走る姿は同大会おなじみの光景

 
「走るって楽しいね!」完走証を手にする平田こども園の園児ら

「走るって楽しいね!」完走証を手にする平田こども園の園児ら

 
 同大会は1975年にスタート。2019年まで甲子町松倉の市球技場周辺で開かれていたが、20年から同スタジアム周辺に開催地を移した。年代や体力に応じてさまざまなコース選択が可能で、参加しやすい環境も魅力の一つ。今年度から市陸上競技協会の会長を務める樋岡繁典さん(58)は「少子化や人口減で参加者数は減っているが、市民の運動機会の一つでもあるので、絶やすことなく回を重ねていければ。ぜひ、多くの皆さんの積極的な参加を」と呼びかける。

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