釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第16弾『佐伯 悠選手』

2018/12/25|カテゴリー:選手紹介


釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第16弾『佐伯 悠選手』

佐伯 悠(さえき ゆう)選手(所属先:(株)エヌエスオカムラ 社員)プロフィール
2007年加入/1985.3.30生(33歳)/183㎝/93㎏/神奈川県横浜市出身/東京農業大学第一高校→関東学院大学卒
 
●ラグビーを始めたきっかけ:父のすすめで11歳から
●ポジションの遍歴:FL→LO→No8→LO
●ニックネーム:さえき
●趣味:読書、散歩
●好きな食べ物:そば、さんま
●釜石のオススメ:美味しいごはん、自然
●出身地のオススメ:崎陽軒のシウマイ
●試合前のルーティン:佐々木和樹へのタックル
●ストロングポイント:声、経験
●サポーター、ファンへメッセージ:日本一熱い応援いつもありがとうございます。サポーター、スポンサー、スタッフ、選手、全てが一丸となって戦いましょう
(取材日:2018年11月16日)

 

僕らは釜石にラグビーをしに来た

 

佐伯 悠選手

 

ーーチーム在籍12年目。若手選手から、ラグビーと私生活の両面で“お手本”“先生”という声が。

 

佐伯選手:

そんな大した・・・(笑)。僕自身も若い頃に先輩方から色々と教わってきましたから。
今の時代は、昔と違ってスポーツ選手に対する目も厳しいので、例えば酒の席でも羽目を外し過ぎたりしないようにするなど、リスクマネジメントの部分が大事になって来ます。一方で、そうした事も大切だけどガチガチにやり過ぎるとストレスになる。やり過ぎちゃダメだけど、いい塩梅をでやって行こうと。

 

佐伯 悠選手

 

ーーここ数年、チームに若い選手が増えましたね。

 

佐伯選手:

そうですね。押し付けるような事はしたくないので、自分たちが良いと思う事をやってくれればと思います。
僕はいつも割と夜遅くまでクラブハウスにいるので、「何か困った事があったら言って」とか「聞きたい事があれば聞いて」と、いつもそんな感じのスタンスでいるんですけど、今の若い子たちはあまり聞いて来ないですね。なので、出来るだけ自分からコミュニケーションを取りに行くようにはしています。風呂に入る時とか。
 
昨年は、練習がしんどかったりとかスケジュールがタイトだったりとか、あとは中々出られない選手がいて、チームの結果もついてこない状況の中で、若い選手の心がちょっと持たなくて引退するケースがあり、もったいなかったと残念で・・・。僕らベテランがもっと上手くフォロー出来ていたらという想いがあるので、今年は色々な選手と世間話からしています。
話の中身は、ラグビーで行き詰まった事などより、私生活でこんな事があったんすよ・・・とかが多いですね。

 

佐伯 悠選手

 

ーー若い世代は仕事をしている選手が多いですしね。

 

佐伯選手:

そうですね。良い事ですよね。仕事とラグビーの両立はもちろん大変なんですけど、その価値をしっかりと分かってくれれば、よりラグビーに身が入ると思うんですよね。そういう意味で、すごく良いと思うんです。

 

ーー佐伯選手ご自身がそれを体現されています。

 

佐伯選手:

僕も若い頃は苦労をしたというか、やっぱり仕事で残業してチーム練習に遅れてしまったり、練習に行けなかった事もあって、今考えるとホントもったいなかったです。
3~4年前くらいに、会社には「ラグビーがあるので、残業はできません」とお願いし、理解して頂けています。それにはやっぱり、日頃からの会社との信頼関係もあると思うんですよね。
自分は、「ラグビーをする為に、いかに仕事をきっちり終わらせるか?」という事をずっと考えながらやって来ました。といっても、僕自身も上手くやれるようになったのは、ここ4,5年くらいですね。
 
若い子たちにもなるべく早くそうした事に気が付いてもらって、“自分はラグビーをしに来た”と言ったらちょっと各会社に怒られてしまうかもしれないですけど、でもそこを一番の軸に考えられれば、もっと伸びるんじゃないかなと思うんですね。
 
「俺らは、まずラグビーをする為に来たんだしね」という事を、僕もなるべく言うようにしています。
一方で、各会社でしっかり働く事も当然大切なので、ここでもバランスが大事になってきますね。

 

若手選手の成長に期待!

 

佐伯 悠選手

 

ーー今年のチームについて。

 

佐伯選手:

人がだいぶ入れ替わったため、年齢という意味ではなくまだ“若いチーム”で、“伸びしろ”がたくさんある色々な可能性を秘めたチームだと思います。
 
今年加入の裕雅(高田選手:バイスキャプテン)、小野(キャプテン)がリーダーとして良く引っ張ってくれています!後はフィサーやトーマスなど1年目の外国人選手も、すごくポジティブに練習から取り組む姿勢を見せてくれていますし、試合に出られない選手も明るく盛り上げてくれて、すごく雰囲気は良いと思います。
 
本当に、あとは結果だけだと思うんですよね。
春シーズンからずっとしんどい事をやり続けて、ケガをした選手も必死にフィールドに戻って・・・と、一生懸命やってきた中での今なので。

ギリギリの紙一重の、ほんとに薄い殻一枚。そこを超えられれば爆発的に良いチームになると思うんです。
ベテラン組がそこを後押ししたり引っ張ったりし、更にそこに若手が下から“バーン!”と来てくれたらと。
僕たちベテランが引っ張る力よりも、若手が爆発した時の力の方が大きいですからね!

 

佐伯 悠選手

 

ーー昨シーズンからSWが戦っている“TCL”の舞台について。

 

佐伯選手:

やっぱり、レベル自体は高いですよね。ただその中で、“手も足も出ないような相手ばかりか?”というとそうではなくて、負けた試合に関しても、いずれも勝つチャンスはあったと思います。ただその差は、“目指している所の差”だと思うんですね、一番は。
 
ドコモや近鉄はトップリーグに返り咲いて絶対に落ちないチームを作るとか、栗田工業だったら、TCL1年目から何が何でもTOP4に食い込む、“上のチームに絶対勝つ”というメンタリティーだとか、そこの差だと思います。技術的にはそんなに差はないはず。
 
後は、選手層の厚さもあると思います。うちのチームは、試合に出ている選手と出られていない選手の差が少しあって、その差が埋まればレギュラーも楽になる部分もありますし、競争が激しくなって誰が出場しても遜色なくなれば、自ずとチームのレベルが上がって戦っていけますので、そこは大きいかなと思います。

 

チームに関わる人、モノ全てを大切にして欲しい

 

佐伯 悠選手

 

ーー“釜石”というチームが背負うもの。森選手のインタビュー(第5回)に「東日本大震災当時の話を聞いていいのか迷う・・・」というお話がありました。

 

佐伯選手:

聞いてくれれば僕らも話せますし、ただ、僕から皆に話すというのも変と言うか・・・。
選手のみんなには、なるべくこのチームの“在り方”を知っていてもらえると色々な事を大切にする事に繋がると思っているので、どんどん聞いて来て欲しいです。改まって聞きづらいという時は、まずは酒を飲んだ時とかでもいいですしね。
 
うちのチームは“スポンサー、サポーターがあってこそのチーム”。震災の時に思い知ったのはその部分で、僕らがいくら「やりたいです!」と言っても、チームが存続できなかったらそこで終わりだったわけですから。
あの時、色々な面で皆さんに後押しして頂いて今があるという事を、皆に分かってもらえたら嬉しいですね。
 
だから、スポンサー、サポーター、試合に来てくれるファンの方、それからこのクラブハウスとか、チームに関わる人やモノ、全てを大切にして欲しいなと思うんです。
試合を観に来てくれる人が居なくて無観客試合とかになったら、僕らのチームは成り立たないですから。
 
僕は今年はサポートメンバーとして試合に帯同する事が多かったため、当日は結構パタパタしていて、応援に来て下さった皆さんにあんまり試合の前後で会えなくて。選手が皆さんのお見送りに行ったあと、すぐ片付けの方に取り掛かるので仕方ないのですが、そういう意味では悔しい思いをしていますね。やっぱり会いたい人がいっぱいいるので・・・。
 
なので、選手の皆にはどんな方々が試合を観に来てくれているのかを知って欲しいです。唯一、きちんと顔を見てお礼を言える場ですからね!大事にして欲しい時間です。

 

いつ終わりが来ても“やり切った”と言えるように

 

佐伯選手

 

ーーお仕事について。

 

佐伯選手:

今年に入ってから担当の仕事が変わり、物流関係の部署にいます。主に出荷に関係する仕事が多いんですけど、出荷調整等のデスクワークだけではなくて、実際に現場に出て半日くらいフォークリフトを運転し、トラックに荷物を積み込む作業をする日も結構ありますね。
 
これまでのデスクワーク業務とはガラッと変わったので、ある意味、新鮮で1日が過ぎるのが早いですね!
時間内にきっちり仕事も終わらせやすいですし、色々と助かっています!

 

佐伯 悠選手

 

ーーキャップ数について。100キャップが近いとお聞きしました・・・。

 

佐伯選手:

多分、91か92だと思うんです・・・、すいません、ちゃんとわからなくて(笑)。
「100キャップ目指したい!」と思っています。もちろん切りのいい数字という事もあるんですけど、よく考えたら、たぶんSWになってからは100キャップ獲った人はまだいないんじゃないかと思って。なので、そこまで行きたいなと思っています。
 
そこを目指すにはまずは自分の頑張りが一番で、更には当然その時のチームの状況とかもあるんですけど。
それで、「今日の練習でどこかケガしたら“引退”になるかもしれない」「今日のこの試合で終わってもいいようにやろう」と、そういう気持ちで春の練習試合からやっていました。
 
理由はもう1つあって、実は昨年、自分の中で少し“ゆるみ”がありまして・・・。
「ここまである程度やって来たし」っていう気持ちと、ケガをした事もあって「このぐらいでいいか」と言い訳を探し、“ここが痛いからこのくらいが限界。でも、万全だったら出来るよ!”と、ちょっと慢心や過信があって。
それで、昨シーズンが終了した時に、自分に対しての嫌悪感がとても強かったんですね。
 
さらに、一緒にやって来た信頼し合える選手の引退が多く、今年の初めは気持ち的にすごく辛くて・・・。
康夫(須田)さんとか森山(裕樹:2008~2017)とかは、変な話365日のうち300日くらい一緒にいたんじゃないかという存在で、菅野(朋幸:2007~2016)とかもそうですね。ずっとやって来たメンバーがどんどん居なくなっていって・・・。
 
・・・で、「これではダメだ!」と!
やるのであればやり切って、ケガしてダメになったらそこで終わりでも良いじゃないか!って。
全部出し切って、いつ終わりが来ても「俺はやり切ったぞ!」と自分にも後輩にも言える様にしたいという気持ちは、やっぱり昨年が辛かったからこそ思えた事ですね。

 

佐伯 悠選手

 

ーーここ最近のコンディション等はどうですか。

 

佐伯選手:

昨年手術した膝のリハビリを国立釜石病院の理学療法士の方にお願いして、ずっと取り組んでいます。
昨年は2か月に一回くらい膝が抜けるような状態で、そうなるとどうしてもパフォーマンスに影響して試合に出られない事が悔しかったので・・・。
これ以上悪くならないようにというのと、さらにパフォーマンスを上げる為に8ヶ月くらい続けていて、とても助かっています。
 
今はチームの勝利を信じ、自分が出来る事でサポートをしています。チームの勝利が何より一番ですから!

 

釜石SW、先日TCL公式戦全試合が終了しました。今シーズンの試合結果を改めて振り返ります。

 

1stステージ 全7節

第1節 対 三菱重工相模原ダイナボアーズ 17対42
第2節 対 マツダブルーズーマーズ 28対29
第3節 対 九州電力キューデンヴォルテクス 30対10
第4節 対 NTTドコモレッドハリケーンズ 27対52
第5節 対 中国電力レッドレグリオンズ 52対24
第6節 対 近鉄ライナーズ 10対29
第7節 対 栗田工業ウォーターガッシュ 12対40
※太字は勝利試合
 

【1stステージ結果】
2勝5敗 (勝点11 ) 5位 で2ndステージ Bグループへ。

 

2ndステージ Bグループ 全3節

第1節 対 九州電力キューデンヴォルテクス 18対39
第2節 対 中国電力レッドレグリオンズ 24対25
第3節 対 マツダブルーズーマーズ 45対25

 

【2ndステージ結果】
1勝2敗(勝点9)Bグループ3位、TCL2018最終成績7位/8チーム中

 

この結果を受け、釜石SWは3地チャレンジマッチ(トップイースト1位:清水建設、トップウェスト1位:中部電力、トップキュウシュウ1位:JR九州、以上3チーム総当たり戦)、2位のチームとの入替戦に臨む事となりました。

 

そして先日、その入替戦の日程、対戦相手が発表されました。

開催日時

2019年1月5日(土) 13:00キックオフ

会場

釜石鵜住居復興スタジアム

対戦相手

中部電力(3地域チャレンジマッチ2位)

 

この試合に勝利すれば、TCL残留が決まります!
鵜住居復興スタジアムでの公式戦初勝利と、TCL残留の嬉しいお知らせをぜひ届けて欲しいですね!

 

入替戦試合の詳細については、釜石SWの公式サイトでご確認ください。
http://www.kamaishi-seawaves.com/

 

※今年5月からスタートした『釜石シーウェイブス(SW)RFC選手紹介インタビュー』 2018シーズンは今回が最終回となります。
ご愛読下さった皆様、インタビューにご対応下さった選手ならびにチーム関係者の皆様、ありがとうございました。

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