釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第6弾『高橋 聡太郎選手』2018年シーズン FWリーダー
選手紹介2018/07/17
高橋 聡太郎(たかはし そうたろう)選手(所属先:新日鐵住金(株)釜石製鐵所 社員)プロフィール
2017年加入/1994.7.30生(23歳)/186㎝/95㎏/岩手県釜石市出身/明治大学卒
●ラグビーを始めたきっかけ:小学2年生の時、父にラグビースクール(釜石SWJr)の練習に連れて行かれて
●ポジションの遍歴:CTB→WTB→FL→LO
●ニックネーム:ソウピー
●趣味:マンガを読む、コンビニの新商品チェック
●好きな食べ物:寿司、刺身
●釜石のオススメ:『もりのや』のカツ丼
●試合前のルーティン:試合2日前から炭水化物と水を多くとる
●ストロングポイント:ひたむきさ
●サポーター、ファンへメッセージ:日頃からご支援、ご声援いただきありがとうございます。皆様の期待に応えられるよう、チームとして結果を出せるよう頑張ります。
(取材日:2018年6月13日)
ルーキーからリーダーへ~自分も成長しながらチームを盛り上げていく
ーールーキーイヤーの昨年を振り返って。
高橋選手:
会社の新人社員研修が終わった6月にチームに合流したんですが、すぐに試合に出るチャンスを頂き幸運でした(デビュー戦は2017年6月10日 秋田ノーザンブレッツ戦)。また、リーグ公式戦でも試合経験を積む事が出来ました。
日々の練習は厳しかったですけど、昨シーズン、チームを率いた小村ヘッドコーチには明治で4年間教えて頂き、同じ様な練習をずっとやってきましたので、自分的には例年通りという感じもありました(笑)。
確かに、仕事との両立は大変だと感じる時もありましたが、やった分だけ身になる事がありますし、特にFWは“しんどい事”を選んでプレーするポジションなので、昨年の経験はとてもプラスになっています。
ーー昨シーズンは経験豊富な選手がチームに多く在籍していました。そういった選手とプレーしていかがでしたか?
高橋選手:
技術からメンタルの部分まで、たくさんの事を教えて頂きました。
先輩方の存在は僕の中でとても大きくて、まだチームに慣れない時期からよくして頂いて、感謝しかありません。
特に、昨シーズン引退された伊藤剛臣さんとは年齢が倍離れていたんですけど(高橋選手23歳の時伊藤さんが46歳)、年齢に関係なく気持ちでプレーされる方だったので、その背中を見てたくさん学ばせて頂きました。ポジションも同じでしたし、剛臣さんと一緒にプレー出来た事は自分のラグビー人生にとってすごく大きな経験でした。
ーー今年のチームについては?
高橋選手:
今年は若い選手が多くなって、チーム内でのコミュニケーションも増えましたし、練習中のアグレッシブさも昨年より格段に上がっていて、チ-ムに新しい良い風が吹いていると感じます。
お互いに切磋琢磨しながら、チームを少しでも良くして行こうという意識の高い選手がすごく多くて、それが良いコミュニケーションに繋がっているんだと思います。
ーー選手間のコミュニケーションの良し悪しは、プレーにどのような影響を与えますか?
高橋選手:
そうですね、グラウンドに立ったら基本的には選手たちでプレーしていくしかないので、ミスが起きた時とかやりたい事ができないという時間帯には「どこが悪いのか」とか「どこを変えればいいのか」などを共有しながらゲームを進めて行かなくてはならいんですが、そこで上手くコミュニケーションが取れないと修正するのが難しくなってしまいます。
その点は昨年に比べると今年のチームは出来ているかなと僕は思うんですけど、それでも、この企画の裕雅さん(高田選手)のインタビューを読んだら、「まだ足りない!」という事なので(笑)、そこは“伸びしろ”と捉えて更にコミュニケーションがとれるチームにして行きたいと思います!
ーー今年のFWメンバーの中では、セットプレーの“ラインアウト”で中心的な役割を担うのが聡太郎選手ですか?
高橋選手:
はい。細かい部分とか日々一つ一つ勉強中で・・・松原コーチに怒られながらやっています!(笑)。
先ほど言ったコミュニケーションについても、FW選手内でさらに密に交わして行く必要があります。新しい選手が多くてゼロベースからのスタートなんですけど、ベーシックな部分を徹底し、自分自身でも再確認しながら、このチームの形を構築している最中です。
難しい事ではあるんですけど、“勝つ文化”を築いて行くためにも重要な事なので、力を入れて取り組んでいます。
さらに、今年のFWには外国人選手が多いので、“言葉の壁”もあります。
セットプレーのコールなどでも、「“イエス”なのか“セット”なのか?発音が悪い!」と外国人選手に突っ込まれながらやっています(笑)。さすがに耳はたいぶ英語になれてきたようで、言われている文句はわかるようになってきました(笑)。
外国人選手たちも、チームが開催している日本語講座で勉強していて、どんどん上手になって来ています。簡単な会話なら出来るようなので、ぜひ、日本語で話しかけてみて下さい!
ーー同期、中村良真選手と共にリーダーに(中村選手はBKリーダー)任命されましたね。
高橋選手:
結構、びっくりしました!
でも言われたからにはそこに意味があると考えていて、僕らがリーダーに選ばれたのは「若手をもっと盛り上げて欲しい」という理由が一つかなと思います。加えて、僕ら自身の成長にも期待して頂いていると思っています。
良真は帝京大学での実績がありますけど、僕の場合はプレーもまだまだだと思うので、“がむしゃら”にやることプラス“リーダーシップ”を期待されて、「この1年間で鍛えろ!」という桜庭さんからのサインだと捉えています。
釜石ラグビーの伝統と偉大な父の存在
ーー釜石南高校から明治大学へ進学。お父さん(高橋善幸さん:釜石SW 最高顧問)の存在について。
高橋選手:
ラグビーを始めた頃からずっと父とは比べられて来ましたし、僕にとっては言われるのは当たり前という感じです。
そこでネガティブに感じていたら、今はラグビーを続けていなかったと思います。
また、明治大学への進学については、父と同じ大学にチャレンジ出来ることは、比べられる分、追いつくチャンスがあるとモチベーションを上げる事に繋がりました。
ーーラグビーについてお父さんと話した中で印象的な言葉などありますか?
高橋選手:
ラグビーの話を深くするようになったのは僕が大学に入ってからで、それまではあまり父からは言われずに来ました。
たぶん今思うと、高校までは、父からアドバイスがあったら“コーチ陣がやりづらいだろう”とか、色々な配慮があっての事だったんだと思います。
大学に入ってからは、頻繁に試合を観にきてくれて、試合後はよく父と二人でレビューミーティングをしました!
そうした時間を過ごして僕もだんだん年を重ねる毎に、小さい頃はわからなかった父親の偉大さがわかるようになってきて、改めて目標となりましたし、父の様にラグビーに貢献して行きたいと思うようになりました。
ーーそして、新日鉄住金では、どんなお仕事を担当されていますか?
高橋選手:
総務部総務室に所属し、主に工場見学やマスコミの対応など対外的な仕事をしています。おのずと自分自身も会社全体について勉強が出来るポジションです。地域と共にある製鐵所と言う意味では、SWも一緒ですね。
職場の皆さんも父と昔からの知り合いの方も多いですし、僕が小さい頃から知っているという方も多くいらっしゃって、恵まれた環境で働いています。
自分がここに居させて頂いている事の意味は、育ってきた場所、地域、人に自分で恩返しして来いと言う事でもあると思うので、その感謝を忘れずに大切にして行きたいと思います。
小さな頃からの夢~地元、釜石でラグビー選手に
ーーSWジュニア出身の聡太郎選手には、ぜひ、子供達の憧れの選手になって欲しいです!
高橋選手:
ジュニアの練習にはよくお邪魔しているんですけど。子ども達は元気ですね!
僕も小さい頃から新日鐵釜石やSWの選手達に憧れて「ラグビー選手になりたい!」という夢を持ち、それを叶えることが出来ました。本当に恵まれていたと思います。
子供の頃に釜石でラグビーをした経験は、きっと大人になった時に「あの町でラグビーをしていたんだ」と噛みしめる瞬間が来るような特別な思い出になると思うし、競技人口が増えれば“ラグビーのまち釜石”を盛り上げる事にも繋がると思うので、少しでもそのお手伝いをしたいという気持ちがあります。
ーー今シーズンの抱負を教えて下さい。
高橋選手:
個人的には数多く試合に出てチームに貢献したいです。
その為に自分のプレーを磨きつつ、今の“がむしゃらさ”にプラスして、チーム全体を見る視野を広げてゲーム展開を考えながらプレーする事が、これからの僕に求められている所だと思うので、そこは経験を積んでいくしかありません。
とにかく一つ一つ修正しながら、シーズンまでにレベルアップしていければと思います。
また、リーダーとしての目標は、試合に出る出ないに関わらず、全員がチームに貢献できる環境づくりが重要だと思うので、僕たち若手の世代からそれをやっていければと思います。
次の試合日程は・・・
7月28日(土)には、TLチーム、豊田自動織機シャトルズとの練習試合が行われます。会場は、豊田自動織機刈谷グラウンド(愛知県刈谷市)、16時キックオフです!詳細は、釜石SWの公式サイトでご確認下さい。
http://www.kamaishi-seawaves.com/
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