釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

選手紹介2018/07/02


釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

森 雄祐(もり ゆうすけ)選手(所属先:釜石シーウエイブスRFC)プロフィール
2018年加入/1988.11.10生(29歳)/165㎝/75㎏/大阪府富田林市出身/摂南大学卒
 
●ラグビーを始めたきっかけ:3歳の時、父に無理やり
●ポジションの遍歴:SO→SH
●ニックネーム:モリ
●趣味:釣り
●好きな食べ物:パスタ、うどん
●釜石のオススメ:『誰そ彼』海鮮がどれもおいしい
●出身地のオススメ:串カツ、たこ焼き
●試合前のルーティンワーク:音楽を聴く
●ストロングポイント:パスワーク、エナジー
●サポーター、ファンへメッセージ:いつも熱い応援ありがとうございます。今年はトップリーグ昇格目指して全力で頑張りますので応援宜しくお願いします。
(取材日:2018年6月13日)

 

ラグビー人生の始まり~きっかけは“新日鐵釜石ラグビー部”

 

釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

 

ーー釜石シーウェイブス(SW)に加入することになった経緯を教えて下さい。

 

森選手:

僕は、大学卒業後の2011年から2017年まで、近鉄ライナーズでプロ契約選手としてプレーしていました。昨シーズン、“近鉄でのキャリアが終わる”となった時に、一番先に声を掛けてくれたのがSWだったんです。

 

桜庭さんから「プロとしてのラグビーに対する姿勢、考え方を若い選手に見せてあげて欲しい」という言葉を頂いて、次は求められている所でやりたいなというのが強くあって、そういう気持ちが一番大きかったですね。

 

あと、僕の雄祐の“雄”って、松尾雄治さん“雄”と同じ字なんです。親父がラグビー好きで新日鐵釜石V7の世代で、僕に無理やりラグビーを始めさせたぐらいの人なんですけど、その父から「松尾さんから一文字もらった」って昔からけっこう聞いてて。移籍が決まって「これは縁かな、上手いこと出来てあるなぁ」と家で話してたんですけど、父も「えらいことなるもんやな」と言ってましたね。

 

ーー高田裕雅選手にインタビューした際に、高校(東大阪柏原)の後輩だとお聞きしました。

 

森選手:

高田さんが3年の時に僕が1年で直属の後輩なんで、高田さんは絶対的な存在です!
ちょうど移籍の話をしている途中に、高田さんから「ちょっと、噂で聞いてんけど、釜石に行くらしいやん?実は、俺も行く事になったからよろしく!」って連絡が来て、「えぇ~っ!」ってびっくりでしたけど、まさか十何年ぶりにまた同じチームでやると思ってなかったんで嬉しかったですね!

 

そして、同じく今季新加入の田邊さん(篤選手)は、近鉄で6年間一緒だったんですよ。
向こうではお兄ちゃんみたいな存在で、可愛がってもらってて、昨シーズン田邊さんがNTTドコモに移籍してからもよく一緒に飲んだりしていました。年齢は僕が5つ下なんですけど、生意気な事を言っても許してくれるめちゃめちゃ優しい人です。田邊さんが居いひんかったら、最初の頃はけっこう病んでたと思います。僕にとって大きい存在でした。

 

こっちに来てからは、お互いに自炊を担当してるんですよ。1週間僕が晩御飯作ったら、次の週は田邊さんって感じで、ほぼ毎日顔を合わせていますね!

 

釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

 

ーーこれまで釜石にいらっしゃった事はありましたか?

 

森選手:

いえ、SWとの対戦も無かったですし、今回初めて来ました。来る前に周りからも、厳しい環境だよと色々と聞いていたんですけど、ラグビーが出来るだけでありがたいんで、“場所”についてはさほど不安とかどうも思わなかったですね。

 

実は、今年の2月の終わり頃に一回見ておきたいなと思って来たんですけど、まだ雪も積もってましたし寒さが段違いでしたね(笑)。春に来た時も、「まだ寒いやん!」って(笑)。最近も寒いですね、大阪はもう梅雨明けしたみたいですけど。その代わり夏は過ごしやすいだろうから、練習するにも良いだろうなとは思いますね。

 

練習と言えば、暗い中でやる練習が最初は目が慣れなくて。大阪と暗さの度合いが違うっていうか、こんな暗さでやったことが無かったんで大変でしたけど、最近やっと慣れて来たっすね(笑)。

 

ーーブラックバス釣りなど“釣り”がご趣味なんですね!

 

森選手:

ブラックバス釣りは大阪にいる時からずっとやってて。釜石に来たら海釣りかなぁとも思ったんですけど、やっぱりバスを釣りたいなと。色々と調べていたら、昨シーズンまで在籍していた長田(剛)さんがバス釣りをすると聞き、連絡を取って良い場所を教えてもらいました!岩手県内でも遠野や花巻に結構いい池があって、盛んなんですよね。

 

もちろん海釣りもしたくて、裕次郎(佐々木選手)が海釣りが好きでよく行くって聞いたんで、「今度教えてや」って言ったら、「僕もバス釣りしたいです」って言うので、お互いに教え合いになりそうですね。

 

釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

 

ーー今季同じリーグには古巣“近鉄ライナーズ”が。森選手のお母様の熱烈な応援についての噂も聞こえてきました・・・。

 

森選手:

知ってましたか(笑)。実は僕より有名人なんです。ラグビーリパブリック(ラグビー情報サイト)にも取り上げられましたからね。むちゃくちゃでしょ、選手本人より有名って(笑)。
大阪でも知らん人に「あ~、あの声の人?知ってるわ~。あの人の息子さん?」って良く言われましたからね、慣れっこですわ。でも、感謝してますね。小っちゃい頃からずっと応援してくれてますから。

 

こっちに来てすぐに、釜石応援団の人にも「お母さん待ってます!一緒に応援出来るのが光栄です!楽しみにしてます!」って言われました(笑)。僕は、今年の近鉄戦は鵜住居スタジアムであるんじゃないかと予想してるんですけど、遠くても近鉄戦は絶対応援に行くって言うてました!

 

チームの為に~若い選手たちに自分の経験を伝える

 

釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

 

ーーチームに合流してここまで感じたことは?

 

森選手:

最初は若いやつが多いなぁっていう印象が一番で。でも、一緒にやってみて、結構みんなタフですね。社員選手は朝トレーニングして、きっちり仕事に行って、終わって練習してって、めちゃめちゃハードですね。

 

前のチームでは、社員選手もお昼で仕事が終わって夕方から練習で、朝練もやるやらないは個人の自由でしたし。
こういう環境でやっている事が、ハングリー精神に繋がるんだろうな、と。それを見ていると、「自分はまだ甘かったな」って思いますね。まだまだ課題は山積みなんですけど、良い所までいけるんじゃないかなと思います。

 

ただ、もっと“一つにならんと”とも思いますね。社員選手は若手が多くて、プロ契約選手はベテランや年上が多いので、一つのチームになる為には、ここでもう少しコミュニケーションをとらないといけない。僕はポジション的にも選手とのコミュニケーションが大事なので、基本、僕から話かけるように心掛けてやってます。

 

ーーこれからさらにチームとしてまとまって行くために必要なことは?

 

森選手:

常にとは言いませんけど、8割ぐらいはラグビーについて考える。トップリーグ(TL)にあがる為には何が必要か、一人ひとりがもっと考える、自分で考えられる選手になる。普段からどれだけ考えられるかだと思うんですよ。強いチームの選手ってそういう選手が多いんです。それが、プレーの一つ一つ、今どうしてそれを選択したのかという所に出てくる。

 

そんなに上のチームと大差はないんですよ。こまいこと、ちょっとしたこと、一人ひとりの理解力ですかね。個々のレベルが上がって、それが15人分になれば、チームにとってはすごく大きな事ですよね。

 

それと、“声に出し”“しゃべる”事で、もっと自分を表現して行かないと。もしかしたら自信がないからなのかもしれないんですけど。言ったら絶対やらなあかんですからね。責任を取らなあかんし、自分へのプレッシャーになるので。

 

でも、何も言わないと“考えているのか”“いないのか”が分からない。だから、自分から発していかないと。そこを変えていけるかだし、変えて行かなあかんし。なので、それを伝えるのが自分の役目だと思って、自分の首を絞めながらやってますよ(笑)。

 

TLから来た選手だからと言って特別じゃなく、しっかり結果を出す。自分の色や存在感と、釜石の色と、一緒に上手い事やって行ければという感じですね。シーズンまであっという間なので、一日一日頑張らないとあかんですよ!

 

一つのチームになる為に、そして釜石の為に~自分たちに伝えて欲しいこと

 

釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

 

森選手:

この前も高田さんとしゃべったんですけど、釜石は震災があって、その震災時を経験した選手がまだチームに残ってはるんですよね。外から来た人間の勝手かもしれないんですけど、外から来た人間にとっては、チームが一つになる為のきっかけがもう既にあるんじゃないかと。

 

このチームって、この街のみんなから応援されてて、花園の近鉄ライナーズよりすごいっすよ、やっぱ釜石の方が。地域の人たちのラグビーに対する想いや愛っていうのは。だから、それがあるんやから、まとまれるやないかと。それを伝えていった方がいいと思うと話をしてました。

 

僕らはあの震災を経験していないし、その時の事は想像もつかないし・・・。いろんな事があって話たくないのか、言いたくないのか・・・とか。結局、その時は答えが出なかったんですけど・・・。でもやっぱり、辛さを経験した人らがあらためて想いを前面に出して、“この街の為に”とう言うのが一番大事かなと。

 

SWが釜石に対して出来ることの最高の形は、やっぱり「TLに上がって、この街の名を広める」ことが一番の“芯”だと思うんですよね。でも、外から来てすぐの僕らが言うのはどうなんやろ・・・っていうのもあって、なかなか難しいです。

 

だから、苦しい時期を経験した人らがどう捉えてはるんかなと言うのを、このチームにおる以上は知っておく必要があると思うし、知っているのと知らないとのでは全然違うと思うんで、ぜひ直接聞きたいです。気持ちが一つになれるように!

 

釜石シーウェイブスRFC選手紹介 第5弾『森 雄祐選手』

 

ーー今シーズンの目標、抱負を教えて下さい。

 

森選手:

個人最大の目標として、近鉄戦に絶対出る!そして、勝ちます!
正確なゲームコントロールでチームに貢献し、アグレッシブさ、攻めの姿勢を全面に出したプレーをお見せします。やってやりますよ!若い奴らのケツを叩いて、しっかり同じ方向を向いていけるように日々頑張って、開幕までには“釜石”という一つのチームになり、今季絶対TLに上がります!

 
 

今週7月7日(土)にはトップリーグチーム、NECグリーンロケッツとの試合が千葉県の我孫子グラウンドで行われます。詳しくはNECグリーンロケッツ公式サイト内『あびこラグビーDAY2018』特設ページをご覧ください!
http://rugby.necsports.net/spring_game_2018-abiko/

縁とらんす

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縁とらんす編集部による記事です。

問い合わせ:0193-22-3607 〒026-0024 岩手県釜石市大町1-1-10 釜石情報交流センター内

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