釜石を女性活躍の場へ、小安美和さんアドバイザーに〜潜在労働力発掘をサポート
地方創生アドバイザーに就任し、意欲を語る小安美和さん
釜石市は8月29日、「まち・ひと・しごと創生総合戦略(市オープンシティ戦略)」の策定・推進に関し助言する「地方創生アドバイザー」に、女性の就労・キャリア形成、女性のリーダー育成支援などに取り組む「Will Lab」(東京都港区)代表の小安美和さん(45)を委嘱した。同アドバイザーは12人目。
小安さんは東京外国語大学を卒業後、日本やシンガポールの新聞社、出版社、大手人材・情報サービス会社勤務を経て、今年7月に会社を設立。企業向け女性活躍プログラムの設計、運営などに携わるとともに、社内改革を専門とする会社「チェンジウェーブ」のエグゼクティブパートナーも務めている。
市のオープンシティ戦略は、復興後の先を見据えた将来のまちづくりの羅針盤となるものとして昨年度策定された。「市民一人一人が役割を持つ最も開かれたまち」を基本思想に掲げる。地域の中で積極的に活動する市民を「活動人口」、外から支えてくれるサポーターやファンを「つながり人口」と定義し、市内外の人材が相互に連携・協力することで地域内にさまざまな市民活動、経済活動を創出して活力を持った持続可能な地域社会の形成を目指す取り組みだ。
小安さんは労働や雇用、女性活躍の専門家として、仕事と子育ての両立しやすい環境整備やワーク・ライフ・バランスの推進、シニア層・女性を中心とした潜在的な労働力の発掘・活用に向けた施策の推進に関し具体的なサポート、助言をする。戦略推進に向けた市職員の勉強会、求職者や事業者などを対象にしたセミナー、講演会での講師も務める。
委嘱状交付式は市役所で行われ、小安さんは「人不足に向き合う今が女性活用のチャンス。ニーズを聞きながらできることに取り組み、日本で女性が活躍している場所は釜石―となるのが目標」と意欲を見せた。
野田武則市長は「小安さんの存在はつながり人口として心強い。ノウハウや知見を十分還元してほしい」と期待した。
(復興釜石新聞 2016年9月3日発行 第517号より)
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