音楽で伝える”夢”のメッセージ、布袋寅泰さんトークショー〜ネバーギブアップ、ラグビーW杯釜石開催にエール


2016/08/16
復興釜石新聞アーカイブ #文化・教育

トークショーを行った布袋寅泰さんと布袋さんのメッセージ入りサインボールを掲げる野田武則市長

トークショーを行った布袋寅泰さんと布袋さんのメッセージ入りサインボールを掲げる野田武則市長

 

 一般社団法人チームスマイル(東京都渋谷区)の東日本大震災復興支援活動「”わたしの夢”応援プロジェクト」の第5弾として、ギタリストの布袋寅泰さんが7日、釜石市でトークショーを行った。布袋さんは釜石との縁や夢に向かいチャレンジする大切さを語り、2019年のラグビーW杯釜石開催に熱いエールを送った。

 

 会場のシープラザ釜石には、市内の小・中学生や抽選による一般観覧者50人が集まり、布袋さんを拍手と歓声で迎えた。布袋さんは少年時代、毎年夏休みに釜石の親戚の元を訪れており、いとこから聞かせてもらったビートルズに衝撃を受け、14歳でギターを始めたという。

 

 「釜石での音楽との出会いが人生を変えたのかも。父と母が出会ったのも釜石。ご縁があってつながっている」と明かした。震災では、甚大な被害を受けた釜石に心を痛め、音楽仲間と東北支援のコンサートを開催。2日間の東京ドーム公演で10万人を動員した。

 

 音楽で伝えたいメッセージを「”夢”の一言に尽きる。自分も夢があったからこそ努力し、前に進めた。これが生きる醍醐味(だいごみ)」と話し、4年前からロンドンに移り住み、夢だった世界への挑戦を始めたことを告白。一からのスタートに悔しい思いもするが、それが自分を奮い立たせる原動力になっていると強調した。

 

 布袋さんはショーの前に、鵜住居町のW杯スタジアム建設予定地も訪問。「この地に世界の目が注がれる。人の夢を何倍にも膨らませるチャンスが釜石に訪れようとしている。試合が歓声に包まれる瞬間を、僕も釜石の一員として楽しみたい」と期待を込めた。また、釜石の子どもたちへのメッセージとしてラグビーボールに「ネバーギブアップ」と記し、サインを添えて野田武則市長に手渡した。

 

 同じ中学の仲間とトークに聞き入った釜石東中吹奏楽部の小林暁さん(2年)は「布袋さんが釜石のことを大好きで、すごく思ってくれていて元気が出た。私も夢を持って音楽を続けたい」とパワーをもらっていた。

 

(復興釜石新聞 2016年8月10日発行 第511号より)

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