震災から5年の節目へ、復興を実感できる年に〜2016年新年交賀会 各界代表、市民ら200人誓い合う
新年交賀会で乾杯し、本格復興の推進を誓い合う釜石市内各界の代表
2016年仕事始めの4日、釜石市の新年交賀会が大町のホテルサンルート釜石で開かれた。市、市議会、釜石商工会議所が主催する年頭の恒例行事。市内各界の代表や市民ら約200人が出席し、東日本大震災から5年の節目を迎える今年こそ本格復興を実感できる年にしようと誓い合った。
「君が代」を斉唱したあと野田武則市長が年頭のあいさつ。「昨年は『復興が遅れている』とのお叱りや提言を受け、申し訳ない思いをした」と振り返った上で、「今年こそ被災者が復興を実感できる年にしたい」と決意を述べた。
今年は市が10年をめどに進める復興計画中期(2014~16年度)の最終年に当たる。野田市長は、橋野鉄鉱山の世界遺産登録、ラグビーワールドカップ(W杯)開催地決定、海洋エネルギー実証フィールド選定、岩手大の水産系学部開設―の4つを「希望の可能性」として挙げる一方、「今なお多くの被災者が仮設住宅で不便な暮らしを強いられている。暮らしの再建を第一に全力で取り組みたい」と強調した。
被災した中心市街地を3つのブロックに分けて進めている復興事業にも言及。「水産のまちの復活を目指すとともに、外からやって来た人たちの力も借りながら、安心して暮らせるコミュニティーづくりにも取り組んでいく。三陸全体で手を携えて進む、新しい形も示したい」などと述べた。
佐々木義昭・市議会議長のあいさつに続き、釜石商議所の山崎長也会頭が「地域経済は市民の努力で着実に歩みを進めている。今年は復興へ正念場の一年。市の施策を積極的に支援していきたい」と意欲を示した。沿岸広域振興局の佐々木和延局長らが加わり、威勢よく鏡開き。小野共県議の発声で乾杯し、復興と躍進を誓った。
(復興釜石新聞 2016年1月6日発行 第450号より)
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